JP4332829B2 - 透析システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透析治療において、高度に清浄な透析液を調合する透析システムに関するものであり、特に透析治療後の滅菌技術に関わるものである。詳しくは安価にかつ透析システムの構成部材に腐食等の悪影響を与えず、かつ残留した滅菌剤による医療安全上の問題を発生することなしに、細菌やエンドトキシン汚染のないクリーンな透析液供給を可能にした透析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は一般的な透析システムを示すフロー図である。原水A(一般には水道水)は精製水製造装置B(一般には逆浸透法精製水製造装置)において、原水A中の不純物・異物を除去され、精製水Cを得る。この精製水Cの大半は透析液供給装置Dに送液されるが、一部はA粉末溶解装置EあるいはB粉末溶解装置Fへも供給される。製造された透析液Gは透析用監視装置Hを経て、ダイアライザーI内で透析膜(図示せず)を介して患者からの血液Jと接触して、血液を浄化する。ダイアライザーI内で血液から移行した老廃物を含んだ廃透析液は再び透析用監視装置Hを経て排出される。透析用監視装置Hでは、ダイアライザーIで血液側から除去される水分量や血液の圧力等を監視している。また精製水Cは個人用供給装置Kにも送液されることがあるが、個人用供給装置Kは透析液供給装置Dと透析用監視装置Hの機能を合わせ持ったものであり、特に詳述しない。
【0003】
図4は精製水製造装置の一例を示すフロー図である。基本的な動作を説明すると、原水Aは軟水機1で硬度成分をイオン交換された後、活性炭濾過機2で残留塩素を除去され、ROポンプ3により所定の圧力に昇圧されて、ROモジュール4に供給される。ROモジュール4は逆浸透(RO)膜からなるエレメント部と、これを収納するケーシングから構成される。逆浸透膜を透過して、各種イオン・微粒子・細菌・エンドトキシンを除去され清浄化された精製水は、精製水タンク5に貯蔵される。一方、塩分等の不純物が濃縮された濃縮水は、一部は排水されるが、大半はROモジュール4内の液流速を維持するため、再びROポンプ3に還流される。精製水槽5に貯蔵された精製水は供給ポンプ6を経て、精製水Cとして下流の装置へ供給される。その途中の供給ポンプ出にエンドトキシン除去フィルター7が設置されることもある。一方、万一ROポンプ3等に異常を生じても透析治療が継続できるように、活性炭濾過機2出からROモジュール4をバイパスする軟水ライン8が設けられており、軟水ラインバルブ9を開ければ、除菌フィルター10を経て精製水ラインに無菌の軟水を供給することができる。
【0004】
図5は従来の透析液供給装置Dの一例を示すフロー図である。精製水製造装置から送液された精製水Cは、供給水ポンプ21、ヒータ22、脱気筒23を経て、透析液調合槽24aまたは24bに供給される。ヒータ22は精製水を患者の体温近くまで昇温するためのものである。脱気筒23はダイアライザーI内で精製水C中に溶存していた気体が顕在化して透析効率を低下させないように、予め余剰の溶存酸素を除去するためのものであり、脱気筒23に内臓された脱気膜を介して真空ポンプ(図示せず)に接続されている。この透析液調合槽24aおよび24bは交互に切り替えられて作動するが、A粉末溶解装置EからはA液ポンプ25を経て、B粉末溶解装置FからはB液ポンプ26を経て、調合槽24aおよび24bへ2種類の透析原液が供給される(粉末剤として供給されることもある)。途中にはこの2系列の調合槽24aおよび24bを交互に切り替えるための切替弁(図示せず)がある。精製水Cを含めた3種の液は、調合槽24aおよび24b内で所定濃度になるように定比率混合され、正常な組成であることが確認されれば透析液貯27へ移液される。次いでこの調合された液は、透析液ポンプ28により、透析液Gとして後続する透析用監視装置Hへ送液され、透析患者の治療に供される。これらの調合槽24aおよび24bの交互切替や、調合結果の良否の判定、ヒータ22での温度制御等は、透析液調合コントロール装置29で監視・制御されている。
【0005】
なお、透析液調合槽24aおよび24bには、滅菌液貯30から透析液ライン滅菌剤ポンプ31を経て滅菌用薬剤が供給されるように構成されている。一般的にはこの滅菌用薬剤としては、5%の次亜塩素酸ソーダ水溶液が使われるがこれに限定されない。全ての患者の透析治療が終ると、精製水は通水したままで透析原液の供給を停止し、30分程で透析液を精製水と置換する。その後滅菌液貯30から滅菌液が、透析液調合槽24aおよび24b以降の有効塩素濃度が300〜1,500ppmの滅菌液になるように、滅菌液ポンプ31で供給される。この調合された滅菌液は透析液ラインに供給され、後続する透析用監視装置Hを含めた透析液調合槽24aおよび24b以降の配管・装置を滅菌する。30分程の滅菌液通液後にポンプ31は停止し、残留滅菌液を排出するため再び精製水のみで水洗されるが、残留塩素が残らないように、例えば30分位の十分な時間を掛ける。何故なら1ppmレベル以下の微量な塩素でも、もし透析治療時の透析液に混入していると、透析患者の赤血球を破壊するためである。微量でも塩素が残留していると、隔日に透析治療を受ける造血能力が低下した患者にとっては重大なことである。
【0006】
透析治療技術法の発展に伴い、一層高いレベルの清浄度を要求されるようになった。すなわち、従来の透析療法が取除いて尿毒素成分より更に分子量の大きい成分が見出され、よりサイズの大きい物質を血液中から除去する必要が生じ、例えばHPM(ハイパフォーマンスメンブレン)という透析膜の孔径(ポアサイズ)の大きなダイアライザーが使用され始めた。しかしこのことは、従来は透析膜で阻止されていた透析液中の不純物が血液側に混入する危険性が高くなることを意味する。さらにはオンラインHDFという、血液中の血漿成分を積極的に取り出し、それとほぼ当量の補液を血液に還流させる際に、透析液をクリーンに浄化することにより、患者の傍で補液を製造する療法も普及し始めている。
【0007】
そのため透析液が従来以上に高清浄度であることが要求されるが、透析液中の細菌のみならず、細菌の一種であるグラム陰性菌から派生するエンドトキシンも問題となってきた。エンドトキシンは、症状的にはパイロジェンとよばれる発熱を引起こす毒素成分の総称である。グラム陰性菌自体は特別危険な細菌でなくとも、それが代謝あるいは死滅した際に、細胞壁から剥離して生成されるエンドトキシンは、非常に取扱の難しい物質である。多量のエンドトキシンが体内に混入した場合には、患者に血圧低下や発熱をもたらし、さらに重篤な場合は患者の生命を危険な状態に陥れるものである。さらにこのエンドトキシンが細かく分裂した破片(フラグメント)による慢性的な障害が指摘されている。毎週10〜15時間の治療を生存期間中受けねばならない透析患者にとっては、何十年にも渡る長期治療での慢性的な疾患を考慮すると、重大な問題である。
【0008】
このフラグメントの最小分子量は5,000ダルトンとされており、患者から除去すべき尿毒素成分のサイズ(分子量)に相当するものであり、これは優に透析膜を透過する(例えば、50,000ダルトンの物質を透過させる透析膜も利用されている)。従ってこのような高性能な透析治療を安全に実施するには、透析液中のエンドトキシン数を極小化しなければならない。
【0009】
そのため、透析液ラインでエンドトキシンが生成しないように種々の検討がなされてきた。しかし透析液中には豊富な栄養源を含むため細菌は容易に繁殖し、その結果エンドトキシンが生成し易い。従って従来は「エンドトキシンは透析液ラインで発生する」というごく常識的な概念に基づいて、透析液ラインの滅菌方法が研究されてきた。現在一般的に透析治療後には、300〜1,500ppmという高濃度の塩素での滅菌が行われている。しかしそれでもエンドトキシンの発生が抑えられないため、一部で過酢酸等の薬剤が使用されているが(例えば、第42回日本透析医学会雑誌「P−131」)、非常に高価な薬剤であるに加えて、それだけでは依然エンドトキシンの低減に限界があるとの示唆もある(例えば、第42回日本透析医学会雑誌「O−1084」)。また、強酸性水生成装置のような、塩化ナトリウムを含有した液を電気分解して、滅菌作用を持つ次亜塩素酸を発生させるという、新規な電解水製造技術も提案されているが(例えば、第41回日本透析医学会雑誌「W−10−1」)、装置が高価でかつ酸性条件下で次亜塩素酸を流すため、ヒータ等の配管が腐食して電流が洩れるという、医療において避けなければならない致命的な課題を抱えており、またその効果を疑問視する指摘もある(例えば、第41回日本透析医学会雑誌「O−245」)。さらには強酸性水中の次亜塩素酸濃度が低いため、透析液中に必然的に存在するブドウ糖や、透析膜を通して透析液中に排除された患者からの蛋白成分の分解に折角の次亜塩素酸が消費され、滅菌のために残されている有効塩素が十分でないとの課題もある。
【0010】
一方、透析液ラインの管理が十分であっても、エンドトキシンの9割以上がRO精製水に由来するとの報告もある(例えば、第43回透析医学会雑誌「P−360」)。最大の要因として、ROモジュ−ルの物理的な疲労によって生じたミクロなリークにより、多量のエンドトキシンを含有する原水から混入するエンドトキシンがあることを指摘している(例えば「透析液水質管理&オンラインHDF」(メディカルレビュー社))。これに対しては、本発明者らは特願平9−287703号により、ROモジュールの物理的な疲労を大幅に低減する技術を提案している。これにより良好な精製水を得られるようになったが、さらに高度の精製水を安定して得るには課題が残った。
【0011】
このエンドトキシンを放出する緑膿菌のようなグラム陰性菌は特別な細菌ではなく、一般生活環境に生存している常在菌である。そのため栄養源の豊富な透析液ラインでは容易に増殖する。しかし本発明者は、毎透析後に確実に滅菌される限り、従来研究の対象となっていた透析液ラインでの増殖は抑制されていることを確認した。すなわち、透析液ラインが正しく滅菌されている限り、透析液ラインで検出されるエンドトキシンの多くがそれより上流側から由来するものであり、「透析液調合の母液となるRO精製水に由来するものが大きい」ことを見出した。しかもこのRO精製水から由来するエンドトキシンが、従来行われてきたRO膜リークのチェックや、精製水の常時循環によりRO装置内での滞留水の発生を防止しても、多量に発生する事例があることを見出した。さらに研究を進めた結果、それが「低濃度貧栄養性細菌がRO精製水ラインで棲息しているためである」ことを突き止めた。
【0012】
すなわち、RO膜により原水中の有機物栄養源は勿論、各種のイオン成分も殆どが排除されるため、RO精製水中には細菌は繁殖し難いと考えられてきた。そのため、RO膜自体が塩素滅菌に耐えないこともあって、RO精製水ラインの滅菌は殆ど実施されなかった。しかしRO精製水を含めた純水のような貧栄養環境下にも棲息する細菌は存在し、我々はその内の一種である、「Pseudomonas stutzeri 2」の存在を突き止めた。しかもこの細菌は「グラム陰性ブドウ糖非発酵かん菌」であり、これに代表される貧栄養環境下のRO精製水ラインには、エンドトキシンを発生するグラム陰性かん菌が多い(例えば、「膜処理技術大系下巻」(フジ・テクノシステム))。さらにこれが図5のヒータ22でRO精製水が昇温される結果、細菌の増殖する20〜30℃という好適な温度環境を与えられ、増殖していることが判った(例えば「工業用水」第345号)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記課題を解決するには、現在透析原剤が注入される透析液ラインに実施されている高濃度塩素滅菌を上流のRO精製水ラインから実施すれば増殖を抑制できるが、従来はこの事実を重要視していなかった上に、下記の課題があったため、実施できなかった。
(1)RO精製水ラインに設置されるヒータや脱気膜等は、高濃度な塩素滅菌剤に耐えられないものが多い。もしヒータが腐蝕すると、漏洩電流の発生という、医療機器にとって避けなければならない重大事故をもたらす恐れがある。
(2)図3に見られるようにRO精製水は透析液供給装置Dだけでなく、色々な装置に供給されるが、それらの装置は製造元が異なることもあって、従来は全ての透析システムが同期して滅菌が行われることはなかった(というよりもRO精製水ライン滅菌の重要性に気付かれなかったため、必ずしも透析液ライン以外は滅菌される仕様になっていない)。したがって、RO精製水ラインに注入した滅菌剤が透析液供給装置D以外に混入し、患者血液の溶血という重大な医療事故に繋がる恐れがあった。
【0014】
したがって、本発明の目的は、多くのエンドトキシンを生成するグラム陰性菌が棲息する部位が、従来考えられていた部位以外のところにあることを見出したことにより、効果的にこれを抑制する全く新規な滅菌技術を提供するものである。さらに安価にかつ構成部材に腐食等の悪影響を与えず、また残留した滅菌剤による医療安全上の問題を発生することのない高性能な滅菌技術を提供することにより、従来以上に操作性や経済性に優れた、細菌やエンドトキシン汚染のない良質な透析治療を可能にする透析システムを提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)逆浸透膜により原水を精製して精製水を得る精製水製造装置と、該精製水製造装置で製造された精製水に透析原剤を添加して所定の透析液を製造する透析液供給装置と、該透析液供給装置で調合された透析液により血液透析を実施する透析用監視装置からなる透析システムにおいて、前記透析原剤が添加された部位以降の透析ラインを有効塩素濃度300ppm以上で滅菌する透析液ライン高濃度塩素系滅菌剤注入装置を設け、かつ透析原剤が添加される部位より上流のヒータを含む精製水ラインを前記有効塩素濃度よりも低濃度で滅菌する精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置を設けたことを特徴とする透析システム。
【0016】
(2)前記の透析液ライン高濃度塩素系滅菌剤注入装置および前記の精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置は、前記の精製水および透析液を利用する透析システムからの滅菌許可信号を受けて滅菌剤流量を設定するとともに作動するようになし、かつ前記の透析液ライン塩素系滅菌剤注入装置および前記の精製水ライン滅菌剤添加装置が作動中は、前記の精製水および透析液を利用する透析システムに所定の動作を行わせる信号を発するようにしたことを特徴とする前記(1)項記載の透析システム。
【0017】
(3)前記の透析液ラインに注入する滅菌剤が次亜塩素酸ソーダ水溶液であり、かつ精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置は、1週間当たりの有効塩素濃度が20ppm×時間以下であるように次亜塩素酸ソーダ水溶液を注入するようにしたことを特徴とする前記(1)項記載の透析システム。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者は鋭意調査の結果、このRO精製水ラインおよびそこで棲息する細菌の下記の特性に注目して本発明に至った。
(1)RO精製水ラインに棲息する貧栄養菌の増殖速度は遅く、透析液ラインの細菌と異なって、成長に数日を必要とすることを見出した。したがって透析液ラインのように必ずしも毎日の滅菌は必要とせず、週一回の滅菌でも十分な効果を発揮できる。それに伴い滅菌後の塩素追い出しのためのRO精製水による洗い出しも、毎日の厳しいスケジュールの合間に実施するのではなく、例えば土曜日等の、次回の透析までに十分な時間的余裕のある時に実施できる。
(2)透析液ラインはブドウ糖等の塩素を消費する有機物を多量に含む。またダイアライザーIの後では患者から輩出された老廃蛋白質や、場合によってはB型肝炎ウィルスを含む。そのため高濃度の塩素注入が必要となる。しかしRO精製水ラインには細菌以外の塩素を消費する夾雑物が殆どない(そのために貧栄養菌が繁殖するのであるが)。さらにこの貧栄養菌は低濃度の塩素滅菌により容易に死滅する。
【0019】
【実施例】
[第一の実施例]
図1は請求項1記載の本発明に係る透析液供給装置の第一の実施例を示すフロー図である。供給水ポンプ21、ヒータ22、脱気筒23、透析液調合槽24aおよび24b、A液ポンプ25、B液ポンプ26、透析液貯槽27、透析液ポンプ28、透析液調合コントロール装置29、滅菌剤貯30、透析液ライン滅菌剤ポンプ31の機能とその相互関係は、図5と同じである。滅菌剤貯30には5%次亜塩素酸ソーダ液が貯留されているが塩素系滅菌剤であればこれに限定されない。本発明においてはさらに精製水ライン滅菌剤ポンプ51を設け、滅菌剤貯30の濃厚次亜塩素酸ソーダ液を精製水Cラインの注入点52へ注入する。2つの滅菌剤ポンプ31および51はいずれも定量ポンプであるが、滅菌洗浄コントロール装置53からの電気信号54および55により作動時期を制御される。また精製水Cは、注入点52の上流で、図3に示されたように、A粉末溶解装置EやB粉末溶解装置F、さらには個人用透析装置Kにも分岐している。
【0020】
次に滅菌剤ポンプ31および51、および滅菌洗浄コントロール装置53の動作を説明する。透析システムが滅菌・洗浄工程にはいると、滅菌洗浄コントロール装置53からの信号は、透析液調合コントロール装置29へ電気信号56として伝達され、透析液調合コントロール装置29はA液ポンプ25、B液ポンプ26を停止して透析原液の調合槽24aおよび24bへの供給を停止するとともに、ヒータ22をオフにし、所定の滅菌・洗浄操作に入る。具体的にはまず前水洗工程として、透析液ラインの透析液を30分で追い出しRO精製水と置換する。この時同時に滅菌剤ポンプ51も作動し、注入点52以降の有効塩素濃度が2ppmになるように、貯30から次亜塩素酸ソーダ液を注入し、ヒータを含めた貧栄養菌が棲息する可能性のある精製水ラインを滅菌する。この低濃度塩素液は透析液ラインにも供給される。透析液ラインにはまだ透析液が一部残留しているが、塩素濃度が低いため特に問題はない。
【0021】
RO精製水置換が完了すると滅菌剤ポンプ51は停止し、代わりに滅菌剤ポンプ31が作動する。これにより調合槽24以降は300ppmの高い塩素濃度となり、透析液環境下にあった富栄養菌ラインを滅菌する。併せてダイアライザーから膜を通して透析液ラインに混入した蛋白類(細菌増殖の源となる)も、塩素により分解される。この高濃度塩素滅菌を30分程実施した後、滅菌剤ポンプ31は再び停止し、RO精製水のみで30分程後水洗工程が実施される。さらに翌日の透析治療開始前には30分程事前水洗され、その後残留塩素のないことを確認した上で、再び透析治療に供される。
【0022】
上記実施例においては、滅菌剤ポンプ51からRO精製水ラインへ添加される塩素濃度は、透析液ライン以降の滅菌塩素濃度の300分の2、すなわち150分の1であり、ヒータ22や脱気筒23等へ悪影響することはない。また停止状態にある各種周辺機器E・F・Kには、拡散により塩素が一部混入する恐れもあるが、この塩素濃度が低いために非常に微量であり、また後水洗時に再びRO精製水に置換されることもあり、実用上の問題はない。もしこれら周辺装置E・F・Kが透析液供給装置と同期せずに精製水を利用していても、塩素濃度が微量でありかつ添加されている時間も短いため、若干の後水洗を実施すれば塩素残留の懸念はない。
【0023】
さらに本発明は新たな効果を発揮する。上記実施例では毎日RO精製水ラインを滅菌するとしたが、透析液ライン以外は富栄養環境下になく、必ずしも細菌増殖に好条件下ではない。そのため貧栄養菌が棲息してもその成長速度は非常に遅い。したがって、透析液ラインの滅菌は毎日あるいは透析治療終了毎に実施するが、RO精製水ラインの滅菌は、週1回、例えば時間的に十分な水洗時間が得られる土曜日に実施してもよい。
【0024】
この場合、1週間の間に曝される「塩素濃度×時間」は、毎日滅菌した場合と同一水準かややそれより多い40ppm×30分程度以下(20ppm×時間程度以下)であることが好ましく、より好ましくは20ppm×30分程度以下とする。具体的な濃度は透析システムが設置される環境に合わせて決定されるが、毎日滅菌する場合の塩素濃度(例えば2ppm×30分×6日)より若干高い方が望ましいのは、滅菌されない6日の間に、僅かでも細菌が増殖するからであり、滅菌すべき細菌の総数量が増えているためである。これにより毎日のRO精製水ラインの滅菌後の残留塩素濃度確認は不要になるし、同時に滅菌および後洗浄のために高価なRO水を使用することもない。
【0025】
次に上記装置を某病院での透析システムに採用した臨床使用例を、データにより説明する。当該透析システムにおいては、透析液ラインの塩素系滅菌剤として過酢酸等の種々の薬剤を検討してきた。しかし精製水製造装置B出のエンドトキシンが8〜22EU/Lという「極めて良好」とされるレベルにあるにも拘わらず、透析液供給装置出および透析用監視装置入りでは700〜1,100EU/Lという、「不良」とされるレベルであった。そのため図1の方法・装置によって毎週土曜日に、精製水ラインの塩素濃度が20ppmになるように次亜塩素酸ソーダ液を30分注入した。一方並行して毎治療後には従来実施されていた方法により、透析液ラインが有効塩素濃度300ppmになるように次亜塩素酸ソーダ液を30分間注入し、滅菌終了後に所定の後水洗を30分実施した。
【0026】
その結果、注入を開始した2週間後には透析液供給装置出および透析用監視装置入りとも10〜20EU/Lという「極めて良好」とされるレベルまでに劇的に改善できた。これは前述したRO精製水のレベル8〜22EU/Lとほぼ同じレベルである。その後この良好な状態が得られていることを2ヶ月間に亙って確認した後、精製水製造装置B内のROモジュールを全数交換し、引き続き毎週土曜日に低濃度塩素注入を実施した。その結果数ヶ月に亙って、精製水製造装置から透析用監視装置までの全域で、エンドトキシンレベルは検出感度以下〜4EU/Lという、「理想的な目標値」とされるレベルに到達できた。このことから、透析液供給装置が的確に滅菌され、かつ精製水製造装置からのエンドトキシン持込がなければ、本発明を実施することにより非常に良好なクリーン度を得られることが判明した。逆にいえは、透析液供給装置や精製水製造装置単体が如何に良好な状態であっても、それだけで「良好な透析システム」は得られないことを意味する。
[第二の実施例]
他の実施例を図2で説明する。図2では精製水ライン滅菌剤ポンプ51として図1に見られた特別なものはない。代わりに31に代わる滅菌剤ポンプ131として電気信号で流量を2段以上に切替可能な定量ポンプと、その吐出ラインに設置された3方切替電磁弁141がある。切替弁の一方は図1と同様に、ライン142により一対の透析液調合槽24へ接続されているが、他方は新たにライン143を経て供給水ポンプ21の上流の注入点52で、精製水ラインCに接続されている。滅菌洗浄コントロール装置144は図1の53に相当するものであるが、電気信号145には新たに滅菌剤ポンプ131の流量設定信号も含まれる。またコントロール装置144からは切替電磁弁141へも電気信号146が伝送される。
【0027】
次に滅菌剤ポンプ131、切替電磁弁141、滅菌洗浄コントロール装置144、の動作を説明する。滅菌に先立つ前水洗に入ると滅菌剤ポンプ131は電気信号145により低流量側に設定される。同時に切替電磁弁141は電気信号146によりライン143側に切り替えられ、これによりポンプ21以降の精製水ラインの塩素濃度が2ppmになるように、貯30から次亜塩素酸ソーダ液が注入される。30分後に前水洗工程が完了し滅菌工程に入ると、弁141はライン142側に、滅菌剤ポンプ131は高流量側に切り替えられ、透析剤が添加される以降の透析液ラインを300ppmの次亜塩素酸ソーダで滅菌する。これにより1台の滅菌剤ポンプにより本発明の請求項1記載の透析システムが可能になる。
【0028】
なお、前水洗時の精製水ラインの塩素濃度が安定して2ppmである必要はない、要は2ppm×30分の積分値が得られればよく、例えばポンプ131の吐出量は透析液ライン注入時と変えず、その動作周期(吐出間隔)を変えてもよい。何故なら滅菌効果は単に濃度によるものではなく、濃度×時間の積分値によるものであり、このことから必ずしも滅菌剤ポンプは連続的に定流量であるような高価なポンプである必要はない。
【0029】
このことは本発明をさらに効果のあるものとする。図4の精製水製造装置Bにおいて、エンドトキシン除去フィルター7が設置されれば、RO膜の少々の経時劣化に拘わらず、RO膜リークによって精製水ラインへ混入するエンドトキシンを阻止できる。この場合には本発明は非常に効果的である。低濃度塩素供給ライン143は、フィルター7の上流側で精製水ラインに接続する。何故ならフィルター7は0.01μm程度のポアサイズを有した、広い表面積を有した中空糸束から構成されることが多い。しかしこの中空糸表面では、ROモジュールから到来した貧栄養菌を同時に捕捉するため、これが増殖し、エンドトキシンを産出する。また中空糸の2次側でも下流側で増殖した細菌が装置停機時に逆流し、増殖することもある。そのため上流側から持ち込まれるエンドトキシンを除去するためのフィルター7が、かえってエンドトキシンの発生源となる危険性がある。したがって、通常時には良好なエンドトキシン阻止性能を有しても、例えば予想外の圧力ショック・振動が付与された場合や、中空糸が部分的にでも切断した時に、それまでに蓄積・産出していた大量のエンドトキシンを一挙に放出し、治療上危険な状態を作り出すこともある。
【0030】
このような場合には、精製水ラインへの塩素注入点52はエンドトキシン除去フィルター7の上流とし、中空糸表面で貧栄養菌が棲息しないように、透析後に低濃度塩素で滅菌してやることが望ましい。この時フィルター7は全てのRO精製水を利用する装置の上流部に設置されているため、このラインに注入された塩素は関連するすべての装置に供給され、潜在的に残留塩素問題を抱えている。しかし本発明では塩素濃度は僅か2ppmであり、前述したように若干の後水洗を実施すれば問題ない。
【0031】
次にさらに医療安全性を向上させた請求項2記載の実施態様を図2で説明する。透析が終了して患者が離脱し、全ての透析用監視装置Hから「滅菌開始OK」の電気信号201が到来し、さらに精製水Cを利用する粉末溶解装置E・F、個人用供給装置K等からも「滅菌開始OK」の電気信号202を受けると、コントロール装置144は逆に全ての透析用監視装置Hに電気信号203を伝送し、またE・F・K等に対しては電気信号204を伝送し、精製水・透析液を共用する装置を同期して滅菌・洗浄操作を行う。具体的には透析用監視装置Hや個人用供給装置Kにおいては患者との接続を禁止し、また粉末溶解装置E・Fにおいては、透析用薬剤の溶解操作を禁止する。その後コントロール装置29へ電気信号156を発し、まず30分の前水洗工程、続いて30分の透析液ライン滅菌工程に入る。この間透析液調合コントロール装置29、滅菌剤ポンプ131および切替弁141は、コントロール装置144から到来する各々の電気信号156、145、146に基づき、精製水ラインおよび透析液ラインの滅菌を行う。30分間の透析液ライン滅菌の後、滅菌剤ポンプ131を停止して、後水洗工程に入る。後水洗を一定時間(例えば30分)実施後、あるいは各部位の残留塩素が無くなったことを検出して、電気信号204によりE・F・Kへの透析治療に関わる操作禁止を解除する。次に透析工程に入ることが必要であれば、透析液の調合を開始し、所定の透析液濃度・温度に達したら、透析用監視装置Hに「透析開始OK」の許可信号203を発する。
【0032】
なお、透析液ラインの塩素系滅菌剤は大量に使用されるため、経済性の面から次亜塩素酸ソーダ液が望ましいが、精製水ラインに注入される滅菌剤は微量であるため他の方法でもよい。例えば図1の滅菌剤ポンプ51に代えて、所謂電解機能水と呼ばれる電解水を生成する装置を設置してもよい。電解水生成装置は、例えば特許第2626778号で公知の強酸性水生成装置でもよい。これは食塩を含んだ原水を電気分解し、次亜塩素酸と塩素分子を生成するものである。またこの食塩水に塩酸を添加して電気分解し、次亜塩素酸を生成する弱酸性水生成装置でもよい。さらには一般水道水を電気分解して次亜塩素酸とオゾンを発生する弱アルカリ水生成装置でもよい。この弱アルカリ水生成装置は例えば特開平9−234238号公報に見られるもので、水道水中には塩素イオンを含有するため、電気分解によって同様に次亜塩素酸を発生する。勿論前2者の酸性水生成装置に比較してその発生量は少ないが、本発明の骨子は精製水ラインに微量の塩素を注入することにあり、問題ない。
【0033】
また、この弱アルカリ水生成装置を図4の軟水ラインにおいて除菌フィルター10の上流側に設置することもできる。この場合にはフィルター10で濾過された滅菌液を精製水ラインに注入できる。また透析液にも塩素イオンを含むため、透析液貯槽内の透析液が精製水へ置換される前水洗時に、置換途中の透析液の一部を電解水装置の原水とし、生成された電解水を注入点52へ供給してもよい。これらの電解水によりRO精製水を滅菌することの利点は、これらの電解水が経時的に容易に分解することにある。したがって、塩素残留の問題は一層軽減できる。
【0034】
なお、一般的に市販されている次亜塩素酸ソーダ液における有効塩素が次亜塩素酸イオン(OCl−)であるのに対し、上記の電解水生成装置で発生する有効塩素の形態は、次亜塩素酸(HOCl)および塩素分子(Cl2)であり、滅菌速度が数十倍早いといわれている。しかし微量の共存がさけられない有機物で塩素が消費されるため、いずれの有効塩素であっても、本発明の実施例に記載された濃度レベルの塩素であることが望ましい。むしろ本来金属腐食性が少ないため、次亜塩素酸イオンは高濃度(従って少々の有機物存在の影響を受け難い)状態が可能であり、こちらの方が望ましい。さらに滅菌処理時間が凡そ30分に亙ることも考慮すれば、この滅菌速度の遅さは時に問題とならない。
【0035】
さらには精製水ライン滅菌剤としては、例えば特許第3001551号の、RO精製水から電気分解によりオゾン水を生成する装置でもよい。この場合には、生成装置を直接精製水ラインに設置し、電源のON/OFFによりオゾン水の発生を制御できるため、複雑な配管を設置する必要もなく、利便性が向上する。
【0036】
また、後水洗時に再び滅菌剤ポンプ51を稼動させ、「次回透析治療までは低濃度塩素を透析システム内に滞留させる」こともできる。この場合、停止期間中に発生する細菌の増殖を抑制できるとともに、拡散効果により系内の隅々まで滅菌剤が浸透し、安全に一層クリーンな透析治療を提供できる。
【0037】
さらに図1において、透析液ポンプ28の出に、透析液供給装置に内臓あるいは付属させてエントトキシン除去フィルター(図示せず)を設置することもできる。従来は「透析液ラインで大量にエンドトキシンが発生する」と考えられてきたため、最末端にある透析用監視装置の直前にエンドトキシン除去フィルターが設置されることが多かった。すなわち、個々の透析用監視装置に対応して設置されていたため経済的でなく、また透析液配管(多くがシリコンチューブ)の途中に設置されるため、保持や管理が難しかった。しかし本発明により「精製水ラインで多くのエンドトキシンが発生する」ことが明らかになったため、できるだけ上流側が望ましいこととなる。
【0038】
さらに「従来エンドトキシンフィルターは塩素では失活しないため、捕捉されたエンドトキシンは蓄積する」と考えられてきた。そのため定期的にフィルターエレメントを交換したり、一次側滞留水をパージする等のエンドトキシン蓄積対策が取られてきた。しかし本発明者の研究によれば、「エンドトキシンは数百ppmレベルの非常に濃度の高い塩素に遭遇するとかなりの部分が失活する」ことが見出された。したがって、毎日滅菌される透析液ラインで、かつできるだけ上流にエンドトキシン除去フィルターを設置すれば、医療用具としての一体管理が可能とした上で、透析液のクリーン化に繋がることを見出した。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、上記の構成とすることにより、従来考えられていた部位以外のところにある多くのエンドトキシンを生成するグラム陰性菌の棲息を、効果的に抑制する全く新規な滅菌技術を提供することができ、さらに安価にかつ構成部材に腐食等の悪影響を与えず、また残留した滅菌剤による医療安全上の問題を発生することのない高性能な滅菌技術を提供することができるとともに、従来以上に操作性や経済性に優れた、細菌やエンドトキシン汚染のない良質な透析治療を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透析液供給装置の実施例を示すフロー図である。
【図2】本発明に係る透析液供給装置の他の実施例を示すフロー図である。
【図3】一般的な透析システムを示すフロー図である。
【図4】精製水製造装置の一例を示すフロー図である
【図5】従来の透析液供給装置Dの一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
A:原水
B:精製水製造装置
C:精製水
D:透析液供給装置
E:A粉末溶解装置
F:B粉末溶解装置
G:透析液
H:透析用監視装置
I:ダイアライザー
J:患者からの血液
K:個人用供給装置
1:軟水機
2:活性炭濾過機
3:ROポンプ
4:ROモジュール
5:精製水タンク
7:エンドトキシン除去フィルター
8:軟水ライン
9:軟水ラインバルブ
10:除菌フィルター
21:供給水ポンプ
22:ヒータ
23:脱気筒
24a、24b:透析液調合槽
25:A液ポンプ
26:B液ポンプ
27:透析液貯
28:透析液ポンプ
29:透析液調合コントロール装置
30:滅菌液貯
31、51:透析液ライン滅菌剤ポンプ
52:精製水ラインへの塩素注入点
53:滅菌洗浄コントロール装置
56:透析液調合コントロール装置への電気信号
131:滅菌剤ポンプ
141:切替電磁弁
142、143:ライン
144:滅菌洗浄コントロール装置
145、146、201〜204:電気信号

Claims (3)

  1. 逆浸透膜により原水を精製して精製水を得る精製水製造装置と、該精製水製造装置で製造された精製水に透析原剤を添加して所定の透析液を製造する透析液供給装置と、該透析液供給装置で調合された透析液により血液透析を実施する透析用監視装置からなる透析システムにおいて、前記透析原剤が添加された部位以降の透析ラインを有効塩素濃度300ppm以上で滅菌する透析液ライン高濃度塩素系滅菌剤注入装置を設け、かつ透析原剤が添加される部位より上流のヒータを含む精製水ラインを前記有効塩素濃度よりも低濃度で滅菌する精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置を設けたことを特徴とする透析システム。
  2. 前記の透析液ライン高濃度塩素系滅菌剤注入装置および前記の精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置は、前記の精製水および透析液を利用する透析システムからの滅菌許可信号を受けて滅菌剤流量を設定するとともに作動するようになし、かつ前記の透析液ライン塩素系滅菌剤注入装置および前記の精製水ライン滅菌剤添加装置が作動中は、前記の精製水および透析液を利用する透析システムに所定の動作を行わせる信号を発するようにしたことを特徴とする請求項1項記載の透析システム。
  3. 前記の透析液ラインに注入する滅菌剤が次亜塩素酸ソーダ水溶液であり、かつ精製水ライン低濃度塩素系滅菌剤添加装置は、1週間当たりの有効塩素濃度が20ppm×時間以下であるように次亜塩素酸ソーダ水溶液を注入するようにしたことを特徴とする請求項1項記載の透析システム。
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