JP3384040B2 - 生体機能補助・代行装置 - Google Patents

生体機能補助・代行装置

Info

Publication number
JP3384040B2
JP3384040B2 JP17671793A JP17671793A JP3384040B2 JP 3384040 B2 JP3384040 B2 JP 3384040B2 JP 17671793 A JP17671793 A JP 17671793A JP 17671793 A JP17671793 A JP 17671793A JP 3384040 B2 JP3384040 B2 JP 3384040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
supplied
supply
pipe
dialysate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17671793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0724064A (ja
Inventor
史郎 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP17671793A priority Critical patent/JP3384040B2/ja
Publication of JPH0724064A publication Critical patent/JPH0724064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3384040B2 publication Critical patent/JP3384040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は血液透析装置や体外循
環形肺補助装置などの体外循環により血液浄化を行う装
置や、呼吸不全患者の治療に供する人工呼吸装置などの
生体機能補助・代行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体機能補助・代行装置としての血液透
析装置などの体外循環治療を行う血液浄化装置には、消
毒・水洗を行うことが義務づけられている。例えば血液
透析装置の場合、透析用監視装置と個人用透析装置とで
はその形態は異なるものの、消毒に関しては次亜塩素酸
による消毒、時に熱湯消毒が行われ、消毒が終了すると
浄水による水洗が行われる。これらは何れも透析液の流
路に対して行われる。
【0003】個人用透析装置の場合には自身で消毒・水
洗を行うため、消毒液のタンクを接続すれば、透析が終
了後、消毒時間になれば自動的に消毒液の希釈、配管の
洗浄が行われる。また透析用監視装置の場合には、透析
液の供給元である多人数用透析液供給装置から消毒時に
規定量に希釈された消毒液が送液される。これらの透
析、消毒、水洗行程が一定サイクルで繰り返されること
により、血液透析装置の液配管の消毒・水洗が行われて
いる。
【0004】ガス交換臓器としての肺が本来の機能を果
たさなくなったため、低酸素血症や高炭酸ガス血症にな
った場合、人工的に換気し、前記異常を是正する生体機
能補助・代行装置として人工呼吸器が広く使用されてい
る。図5に一般的な人工呼吸器の構成図を示す。送気部
61において駆動源62の力で、ピストン、コンプレッ
サ、送風器、インジェクタなどにより酸素供給部63よ
りの酸素と圧縮空気供給部64よりの圧縮空気とが一定
の酸素濃度のガス流が発生され、この流れは、一方向
弁、流体素子、電磁弁などを使用したガス流方向変換部
65により方向が決められ、呼吸回路に送られる。つま
りガス流方向変換部65はガスの流れを一方向にする吸
気回路部一方向弁66、呼気回路部一方向弁67をそれ
ぞれ通じ、更にそれぞれ蛇管68を通じてYアダプタ6
9に接続され、吸気側蛇管68に加湿器(ネプライザ)
71が接続されている。Yアダプタ69に各種モニタ用
センサ72が接続されている。人工呼吸器の動作モード
は呼気相から吸気相への切換方式の違いにより、従圧
式、従量式、タイムサイクル式の3つに大別される。従
圧式は、患者の気道内圧が予め設定した圧力になると吸
気相から呼気相に切換わるものである。従量式は、予め
設定した1回換気量が患者の肺内に送気されると呼気相
から吸気相に切換わるものである。またタイムサイクル
式は予め設定された時期で吸気相から呼気相に切換わる
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の消毒は次亜塩素
酸ナトリウムによる消毒であり、その消毒効果は栄養型
細菌、ウイルスには有効であるとされる。しかしなが
ら、脱臭に関しては殆ど考慮されていない。透析液配管
部において、流速が低い部位には液が貯留しやすい。特
に透析器を介して患者の体外循環血液から透析液に移動
してきた老廃物はこのような部位に貯留しやすく、上記
消毒では完全に除去できないため、透析液を加熱する加
熱槽や気液分離器などの断面積が広い部分では貯留が顕
著であり、老廃物の貯留による異臭が問題になってい
た。また熱湯消毒については実際には行われないことが
多く、透析液の温度は約37℃であることから細菌の繁
殖には好適であり、ルーチンの消毒のみでは不十分であ
ることが指摘されていた。
【0006】人工呼吸器を装着しなければならない患者
は殆どが抵抗力が低下し、感染しやすい状態になってい
る。そのため、人工呼吸器の呼吸回路部の消毒・滅菌は
厳重に行わねばならない。回路の消毒・滅菌はEOG
(エチレンオキサイドガス)、オートクレーブ(高圧蒸
気)で行われるのが望ましい。人工呼吸器回路の中で特
に細菌検出率が高い部分は加湿器、Yアダプタ、蛇管で
ある。これらの部分は短期間(例えば3日)での交換が
望ましい。特に肺感染症(肝炎、結核など)の患者に使
用している場合にはさらに短い期間(1〜2日)での交
換が必要である。
【0007】また、人工呼吸器本体や滅菌できない部分
は、消毒液で清掃するようになっている。しかしなが
ら、例えばEOGやオートクレーブの場合大がかりな装
置となり、適宜殺菌できず、バッチ処理となっているこ
とから、例えば簡易的にグルコン酸クロルヘキシジンに
よる消毒で代用することもあるが、殺菌効果が不十分で
ある。
【0008】近年、MRSA(メチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌)に代表される院内感染が問題になっており、さ
らにきめ細かい殺菌・消毒体制が求められている。しか
し、看護婦などの労働条件は劣悪であり、人手による対
応では限界があることは明かである。特にガス流方向変
換部などの人工呼吸器内部の消毒については、殆どなさ
れていないのが実状であり、極めて危険な状態が看過さ
れている。
【0009】しかるに人工呼吸器自体に殺菌機能を持た
せることが強く求められていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、オゾンガス発生装置が設けられ、これより発生した
オゾンガスを、透析液、灌流液の配管部に対し、その透
析液、灌流液と切替え供給することができるようにされ
ている。請求項2の発明によれば、オゾンガス発生装置
からのオゾンガスにより曝気装置で洗浄水が曝気され、
その曝気された洗浄水が血液浄化装置の液配管部に透析
液、灌流液と切替え供給することができるようにされ
る。
【0011】請求項3の発明によればオゾン発生装置が
設けられ、これより発生されたオゾンガスを、呼吸器回
路配管部に切替えを供給することができるようにされて
いる。
【0012】
【作用】請求項1又は2の発明の構成によれば、血液浄
化装置の配管部に透析液、灌流液と切替えてオゾンガス
又はオゾン曝気洗浄水を供給すると、配管部に貯留する
老廃物などの成分から発せられる異臭の主をなすメタン
などの物質がオゾンにより分解される。また貯留した老
廃物を培地として繁殖する大腸菌類に対しては特に有効
に殺菌される。その他、黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオ
に対しても効果的に殺菌される。またスライム状に貯留
した老廃物に対しても、オゾンを曝気した洗浄水により
剥離作用が生じ、貯留老廃物を除去することができる。
【0013】請求項3の発明によれば、呼吸器回路配管
にその呼気又は吸気と切替えてオゾンガスを供給する
と、呼吸器回路配管内に繁殖した細菌に対し、オゾンガ
スによる殺菌が行われる。殺菌を行った後の残オゾン
は、オゾン回収部により分解されて酸素となり排出され
る。
【0014】
【実施例】図1Aに請求項1の発明を個人用透析装置に
適用した実施例を示す。透析装置本体11は供給管12
及び回収管13を通じて透析器14と連結される。透析
装置本体11より供給管12を通じて透析器14に透析
液が供給され、透析器14を出た透析液は回収管13を
通じて透析装置本体11に回収される。透析器14には
人体より取出された血液が流入口15から入り、流出口
16を通って人体に戻され、透析器14内で水分や老廃
物が透析液側に移る。
【0015】透析装置本体11には水供給管17、原液
供給管18、消毒液供給管19が設けられ、透析モード
になると供給された原液を供給された水と所定の割合で
混合して透析液を作り、その透析液を透析器14へ供給
し、また透析器14からの排液を回収する。透析が終了
すると消毒モードになり、供給された消毒液を供給され
た水で規定量に希釈して透析液の通路へ供給され、その
後、水がその通路に流されて消毒・水洗が行われる。
【0016】透析器14は通常使い捨てとされるもの
で、コネクタ21,22で供給管12、回収管13と着
脱自在に連結され、消毒モードでは透析器14を外し、
コネクタ21,22を図1Bに示す短絡管23の両端に
連結して消毒・水洗が行われる。この発明ではオゾン発
生装置24が設けられ、これより発生したオゾンガス
を、透析液の配管に透析液を切替えて供給することがで
きるようにされる。この例では水供給管17に切替え弁
25が挿入され、切替え弁25を制御して水と、オゾン
ガス発生装置24からのオゾンガスとを切替えて透析装
置本体11へ供給することができるようにされ、オゾン
ガスを水洗時の通路に流すことができるようにされる。
【0017】オゾン発生装置24としては効率良くオゾ
ンを発生させるには例えば図1Cに示すように空気圧縮
器としてブロア31が用いられ、吐出圧力として1kg
/cm2 G程度を確保し、その圧縮された空気が前処理
器32で冷却、乾燥された後、オゾン発生器33に送ら
れる。オゾン発生器33としては例えば無声放電式のも
のが用いられ、このオゾン発生器33には冷却装置34
が接続され、オゾン発生時の温度上昇に伴うオゾン収率
の低下が防止されている。この冷却方式は空冷である。
またオゾン発生器33にはオゾン発生用電源装置35が
接続され、電源装置35から100Vもしくは200V
の入力電圧を、トランスにより6〜15kV程度に昇圧
した電圧がオゾン発生器33の誘導電極と放電電極との
間に印加される。これら電極間の放電により生じたオゾ
ンがオゾン発生器33から出てゆく。
【0018】オゾンガスにより透析装置の消臭、殺菌を
行う場合には、透析装置の配管内部に残留している透析
液を除去し、配管を空にした状態で行う。血液浄化装置
の液配管に貯留する成分の主たるものは、患者の血液か
ら透析器14を介して透析液側に移動してきた老廃物由
来の蛋白質や、カルシウム化合物、微小な藻であり、こ
れらが長期に貯留することにより、メタンガスなどの悪
臭や、植物性臭気、かび臭などが発生する。オゾンガス
の存在化で例えばメタンについては、次の反応によりメ
タンが分解される。
【0019】CH4 +O3 →CO2 +CO+H2 O+
(微量の蟻酸、メタノール) また、蛋白質由来の硫化水素についても、次の分解反応
が起きる。 オゾンガスを流して消臭・殺菌を行う代りに請求項2の
発明ではオゾンで曝気した洗浄水を流してもよい。図2
Aに図1Cと対応する部分に同一符号を付けて示すよう
に、オゾン発生器33で発生したオゾンガスは、曝気装
置36へ供給される。曝気装置36は例えば図2Bに示
すようにオゾン曝気塔41が二重構造になっており、そ
の内塔42には複数の節43がその高さ方向に配列して
設けられており、各節43は多数の孔を有する。曝気塔
41において、洗浄水は下部の入口44により内塔42
の下部に導入される。オゾン発生器33で発生したオゾ
ンガスは曝気塔41の下部の入口45により内塔42の
下部に導入されるが、内塔42の下部には多孔質(例え
ばゼオライトなど)の散気材46が取付けられており、
導入されたオゾンガスは細泡となり、内塔42を上昇す
る。オゾン曝気された洗浄水47は内塔42でオーバー
フローし、内塔42の外に移動し、出口ポート48よ
り、流出され、例えば図1Aの切替え弁25を経由して
透析装置本体11の配管部に導入される。
【0020】オゾンガスを曝気した洗浄水47により、
透析用装置配管の貯留物由来の悪臭成分(メタンガス、
硫化水素など)の脱臭が行われるが、さらに藻に由来す
る植物性臭気やかび臭も除去される。植物性臭気やカビ
臭の除去については報告があり、例えばダム貯水でオゾ
ン注入率2mg/lで3分処理を行った場合、臭気濃度
が35から10以下に低減されている。また、洗浄水と
しては単なる純水の代りに、オゾン活性がさらに発揮で
きる酸洗浄水(酢酸)を用い、これをオゾンで曝気し、
これを透析装置へパルス的に供給すれば、貯留物自体の
剥離、除去も可能となる。
【0021】一方殺菌作用については、貯留物を培地と
して繁殖する大腸菌などの殺菌に有効である。殺菌のメ
カニズムは細胞壁など原形質への直接破壊作用である。
さらにウイルスに対しては、直接RNAやDNAにダメ
ージを与え、不活性化させる。例えば大腸菌について
は、オゾン濃度0.001mg/lで99%の殺菌が可
能であり、一般病原菌である黄色ブドウ球菌や腸炎ビブ
リオに対しては、オゾン濃度120ppmで5分間の処
理にて約70%が殺菌された報告がある。
【0022】オゾンガスによる消臭・殺菌では、オゾン
濃度は0.5〜3mg/lを目安とし、オゾン曝気液に
よる消臭・殺菌の場合でも、同様のオゾン濃度で曝気を
行う。このオゾン濃度は低過ぎると消臭能力が低下し、
高過ぎるとオゾンガスあるいはオゾン曝気液を通した後
に洗浄してもオゾンが配管内に残留するおそれがある。
曝気装置としては図示例に限らず、網状の散気材やベン
チュリ管によるイジェクタなども可能である。また、曝
気筒を複数併設してもよい。またオゾン発生器33につ
いては、無声放電方式のみならず、他に紫外線ランプに
よるオゾン発生方法や燃料電池セルを用いた電解法でも
可能である。
【0023】なお、オゾンガスによる消臭・殺菌、オゾ
ン曝気液による消臭・殺菌行程終了後は、通常の洗浄行
程を行えば残留オゾンを始めとする物質は完全に排出さ
れるので安全である。図3にこの発明を透析用監視装置
に適用した例を示す。多人数用透析液供給装置51の供
給本管52は複数の供給分岐管531 〜53n に分岐さ
れて透析用監視装置541 〜54n に連結される。透析
用監視装置541 〜54n はそれぞれ透析器141 〜1
n に着脱自在に連結される。多人数用透析液供給装置
51から各透析用監視装置541 〜54n に透析液が分
配供給されると共に、消毒液、洗浄水も各透析用監視装
置541 〜54n へ分配供給することができるようにさ
れている。各透析用監視装置541 〜54n では、供給
された透析液をそれぞれ透析器141 〜14n へ供給し
て、透析治療を行い、また供給された消毒液、洗浄水
を、その各透析液通路に流し、消毒・洗浄を行うように
されている。
【0024】この実施例では、各供給分岐管531 〜5
n に切替え弁25l 〜25n が挿入され、オゾン発生
装置又はオゾン曝気液供給装置55からのオゾンガス又
はオゾン曝気洗浄水を、透析液と切替えてそれぞれ透析
用監視装置541 〜54n へ供給することができるよう
になされる。よって透析用監視装置541 〜54n の透
析液配管内を、オゾンで消臭・殺菌を行うことができ
る。
【0025】この発明は個人用透析装置、透析用監視装
置のみならず、多人数透析液供給装置、体外循環型肺補
助装置(この場合は通常灌流液と呼ぶ)などの血液浄化
装置に適用して消臭・殺菌機能をもたせることができ
る。図4に請求項3の発明を人工呼吸器に適用した実施
例を示す。この実施例ではオゾン発生は無声放電式を採
用している。通常、効率よくオゾンを発生するには酸素
や圧縮空気が必要であるが、人工呼吸器が設置される呼
吸器科や胸部外科などの場合、部屋の壁には酸素、圧縮
空気とも配管されているので好適である。この実施例に
おいてもこれらを利用し、高濃度のオゾンガスが必要な
場合には酸素を、通常のオゾン濃度の場合には圧縮空気
を使用する。図4で図3と重複する部分には同一符号を
付してある。酸素供給部63からの酸素は三方弁75に
より、送気部61への流路と、オゾン発生器33への流
路とが切換えられる。また、圧縮空気供給部64からの
圧縮空気も、三方弁76により送気部61への流路と、
オゾン発生器33への流路とが切換えられる。三方弁7
5,76のオゾン発生器33への切換えは、三方弁切換
部77にて行われる。
【0026】治療が終了し、患者が人工呼吸回路から外
されると消毒が可能となる。消毒モードでは、患者の代
わりにダミーバッグ78が接続される。例えば肺感染症
の患者に接続した後など十分な消毒が必要な場合には、
原料ガスとして酸素が使用される。この場合、酸素供給
部63からの酸素は、三方弁75により、そのポートA
−Cが接続される。また、三方弁77はそのポートH−
Iが接続されるように切換られる。一方、通常の消毒の
場合には、原料ガスとして圧縮空気が使用されるが、こ
の場合には三方弁76はそのポートD−Fが接続され、
三方弁77はそのポートG−Iが接続される。オゾン発
生器33で発生したオゾンは送気部61へ導入され、順
次ガス流方向変換部65、吸気回路一方向弁66、加湿
器71、蛇管68、Yアダプタ69、ダミーバッグ7
8、呼気回路一方向弁67が殺菌される。
【0027】そしてオゾンは再びガス流方向変換部65
に入り、その流路が殺菌される。そしてオゾン回収部7
9に入り、酸素に分解されて排出される。オゾン回収部
79はハニカム型活性炭を使用している。ハニカム型の
利点として、圧力損失が少ないことがあげられる。オゾ
ン回収部79におけるオゾン分解反応は、その第1ステ
ップが触媒反応であり、次の反応が起こる。
【0028】C+2O3 → CO2 +2O2 この反応は反応速度が遅い。低濃度オゾン分解に対応す
るものである。高濃度オゾン分解は触媒反応のみでは対
応できず、以下の第2、第3ステップの反応となる。第
2ステップとしては、活性炭の吸着反応である。
【0029】そして第3ステップとして、次の酸化反応
となる。 C+2O3 → CO2 +2O2 C+ O3 → CO2 +1/2O2 なお、この例の活性炭以外のオゾン分解素材としてゼオ
ライトに代表される無機系吸着剤、遷移金属酸化物触
媒、貴金属触媒などが利用できる。また、オゾン分解方
法についても、他に燃焼やヒータによる熱分解法なども
適用できる。
【0030】さて、オゾンによる細菌の殺菌作用につい
ては、その細胞壁など原形質への直接破壊作用による。
オゾンに最も感受性が強い細菌はグラム陰性菌で、次い
でグラム陽性の芽胞非形成菌であり、芽胞形成菌は最も
抵抗性が強い。例えば大腸菌を99%殺菌するオゾン濃
度は0.001mg/lで、糞便連鎖球菌のそれは0.
005mg/l、ヒト結核菌は0.05mg/l、巨大
菌の芽胞は0.1mg/lと高濃度のオゾンが必要とさ
れる。さらに病原性原虫の一種である赤痢アメーバに対
しては0.3mg/lのオゾン濃度が必要とされる。こ
の実施例の場合、原料ガスを圧縮空気とする場合には
0.1〜0.5mg/lを、酸素原料の場合には、0.
5〜3mg/lを目安とし、殺菌時間は10〜60分を
タイマ(図示せず)により設定する。
【0031】そして、通常使用においては圧縮空気を原
料ガスとしてオゾン殺菌を行い、肺感染症患者に人工呼
吸器を使用した場合には酸素原料とする。このようなモ
ード切換を行うことにより、取り外し可能な部分である
蛇管68、Yコネクタ69、加湿器71は十分に殺菌さ
れ、さらに、従来は殺菌処置がほとんど不可能であった
送気部61、ガス流方向変換部65、一方向弁66,6
7についても十分に殺菌することができる。さらに加湿
器71については、保守時の通常の操作通り、中の水を
除去して殺菌を行う。
【0032】ところでオゾンに接触する部分の材質に関
し、金属についてはステンレス、銅、クロムなどは変化
しない。また、鉄、亜鉛、アルミ、黄銅については酸化
皮膜が形成されるが、その後は変化しないので人工呼吸
器の金属配管部(アルミ、ステン、銅、黄銅等)は問題
がない。また、塩化ビニールなど樹脂については改変し
ないとされるので、加湿器についても問題はない。ま
た、ゴムについてはブチルゴム、クロロプレンゴム、ニ
トリルゴム、天然ゴムは変質するので不適であるので、
例えば蛇管をシリコンゴム、バイトン、塩ビゴムとすれ
ば安全である。
【0033】なお、殺菌を行ったオゾンは前述したよう
にオゾン回収部79により、酸素に分解されるので安全
であるが、殺菌終了後に、酸素ガスまたは圧縮空気で呼
吸回路をフラッシュすればより完全である。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように請求項1又は2の発明
によれば、今まで除去が困難であった血液浄化装置の液
配管ないの貯留物由来の異臭の消臭がオゾンにより効果
的に行われる。また同貯留物を培地とする細菌の殺菌も
可能であり、更にオゾン曝気洗浄水としてオゾン化酸洗
浄水を用いオゾン活性を上げ、かつ血液浄化装置への同
液の供給をパルス流とすることで貯留物自体の除去も可
能となる。この発明により血液浄化装置の配管の分解掃
除が不要となり、保守員の負担を著しく軽減することが
できる。
【0035】請求項3の発明によれば、今まで殆ど不可
能であった人工呼吸器の取り外しが出来ない部分(内部
回路)の殺菌が可能となる。また、取り外しができる部
分についても、装着した状態で十分に殺菌が可能とな
る。このようにこの発明は、呼吸器科、胸部外科などの
看護婦、技師などスタッフの負担を著しく軽減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは請求項1の発明を個人用透析装置に適用し
た実施例を示すブロック図、Bは短絡管を示す平面図、
Cはオゾン発生装置24の構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】Aはオゾン曝気液供給装置の例をを示すブロッ
ク図、Bは曝気装置36の具体例を示す断面図である。
【図3】請求項1又は2の発明を透析用監視装置に適用
した透析システムを示すブロック図。
【図4】請求項3の発明による人工呼吸器の実施例を示
すブロック図。
【図5】従来の人工呼吸器を示すブロック図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/00 - 1/36 A61L 2/18 - 2/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給管から供給された透析液を透析液配
    管部に供給して透析治療を行い、その後供給管から供給
    された消毒液と洗浄水を順次透析液配管部に供給して透
    析液配管部の消毒と洗浄を行うことを、自動的又は一定
    サイクルで繰り返し行う生体機能補助・代行装置におい
    て、 オゾン発生装置と、上記供給管に設けられ、上記供給管から供給された洗浄
    水と上記オゾン発生装置から供給されたオゾンとを切り
    換える切換器と、 上記切り換えて供給されたオゾンを、上記生体機能補助
    ・代行装置自体の供給機能による上記透析液配管部に供
    給する手段と、 を具備することを特徴とする生体機能補助・代行装置。
  2. 【請求項2】 供給管から供給された透析液を透析液配
    管部に供給して透析治療を行い、その後供給管から供給
    された消毒液と洗浄水を順次透析液配管部に供給して透
    析液配管部の消毒と洗浄を行うことを、自動的又は一定
    サイクルで繰り返し行う生体機能補助・代行装置におい
    て、 オゾン発生装置と、 そのオゾン発生装置より発生したオゾンガスで洗浄液を
    曝気する曝気装置と、上記供給管に設けられ、上記供給
    管から供給された液と上記オゾ曝気装置よりの曝気され
    た洗浄水とを切り換える切換器と、 上記切り換えて供給された曝気された洗浄水を、上記生
    体機能補助・代行装置自体の供給機能による上記透析配
    管部に供給する手段と、 を具備することを特徴とする生体機能補助・代行装置。
  3. 【請求項3】 供給管から供給された酸素又は圧縮空気
    が、従圧式、従量式、タイムサイクル式のいずれかで呼
    気相と吸気相に切替えられて、呼吸回路に供給されて
    吸不全治療に供する生体機能補助・代行装置において、上記供給管に設けられ、上記供給管から供給された酸素
    又は圧縮空気をオゾン発生装置へ切り替えて供給する切
    替手段と、 上記切り替えて供給された酸素又は圧縮空気を原料とし
    てオゾンを発生し、発生したオゾンを上記呼吸回路に供
    給する手段と、 を具備することを特徴とする生体機能補助・代行装置。
JP17671793A 1993-07-16 1993-07-16 生体機能補助・代行装置 Expired - Fee Related JP3384040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17671793A JP3384040B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 生体機能補助・代行装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17671793A JP3384040B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 生体機能補助・代行装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0724064A JPH0724064A (ja) 1995-01-27
JP3384040B2 true JP3384040B2 (ja) 2003-03-10

Family

ID=16018541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17671793A Expired - Fee Related JP3384040B2 (ja) 1993-07-16 1993-07-16 生体機能補助・代行装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3384040B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07171212A (ja) * 1993-12-16 1995-07-11 Akihisa Minato 人工透析治療装置の洗浄方法及びその装置
DE19640839C2 (de) * 1996-10-02 1999-08-26 Fresenius Medical Care De Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Desinfektion eines Dialyse-Gerätes
DE19640840C2 (de) * 1996-10-02 1999-08-26 Fresenius Medical Care De Gmbh Verfahren zur Desinfektion einer Dialysemaschine
JP4332829B2 (ja) * 2000-06-14 2009-09-16 東レ・メディカル株式会社 透析システム
JP2004057703A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 L'air Liquide Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude 血液透析装置の廃液処理装置
JP4919388B2 (ja) * 2006-03-09 2012-04-18 国立大学法人広島大学 食品製造設備の被洗浄物を洗浄する洗浄装置、および洗浄方法
JP2009056271A (ja) * 2007-09-04 2009-03-19 Jms Co Ltd 血液透析システムの洗浄方法
KR102076032B1 (ko) * 2011-07-15 2020-02-11 소클린, 인크. 지속적 기도양압 장치의 오존 소독을 위한 시스템, 방법 및 장치
US10434204B2 (en) 2011-07-15 2019-10-08 Soclean, Inc. Technologies for sanitizing mist humidifiers
RU2635526C2 (ru) * 2012-03-28 2017-11-13 Конинклейке Филипс Н.В. Система газовой стерилизации/дезинфекции и способ для трубопроводов текучей среды
JP6422766B2 (ja) * 2014-12-24 2018-11-14 株式会社Ihiアグリテック オゾン水消毒機
CN111417418B (zh) 2017-11-29 2023-09-01 日机装株式会社 吸附器的再生方法以及透析系统
CN114025809A (zh) 2019-03-19 2022-02-08 速克粼股份有限公司 用于对医疗装置进行消毒的技术

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0724064A (ja) 1995-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4658054B2 (ja) 表面を殺菌する装置とその方法
JP3384040B2 (ja) 生体機能補助・代行装置
CN2905066Y (zh) 多用途医用仪器内部结构消毒机
JP6929872B2 (ja) 通路を有する医療デバイスをオゾンガスで処理するデバイス、システム及び方法
US5032265A (en) Method and system for producing sterile aqueous solutions
CN203976556U (zh) 泳池循环水处理系统
KR20090035247A (ko) 바이오크린룸을 형성시키는 공기청정시스템
CN208693753U (zh) 一种臭氧水多功能健康护理机
KR102403260B1 (ko) 멸균 기능을 갖춘 이동형 음압기
JPS6261615A (ja) 気体の除塵・除菌装置
KR200373329Y1 (ko) 냉온풍이 발생되는 공기 소독 정화 장치
JPH066144B2 (ja) 感染性廃棄物のオゾンによる滅菌処理装置及びこの装置を使用する滅菌処理方法
CN1287863C (zh) 医用快速杀菌、消毒、清洗机
JP3574677B2 (ja) 浴槽湯の清浄化装置
CN2664665Y (zh) 口腔综合治疗台水系统消毒装置
CN212631273U (zh) 医用高压氧舱用空调系统微生物分级净化灭菌消毒装置
JP2997099B2 (ja) 無菌水溶液を製造する系
JP2538985B2 (ja) 循環空気殺菌・除臭システム
US20020179518A1 (en) Dialysis machine with disinfectant function
CN213554028U (zh) 医用高压氧舱内排氧系统微生物分级净化灭菌消毒装置
CN215216617U (zh) 臭氧杀菌控制系统
TWI284543B (en) Method and apparatus for low temperature sterilization and disinfections
CN212610071U (zh) 一种用于医疗废水的臭氧消毒装置
CN212913974U (zh) 医用高压氧舱用减压系统微生物分级净化灭菌消毒装置
CN217025585U (zh) 一种医疗废水全自动处理一体机

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees