JP4332458B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

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本発明は、化粧水、乳液、クリーム、パック、ヘアトニック、ファンデーション等の皮膚用の化粧料に関し、さらに詳しくは、使用時の感触が軽く素早く肌になじむとともに、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果およびしわ抑制効果に優れ、さらに肌にはりを与え、また経時安定性にも優れる皮膚化粧料に関する。
通常、人の皮膚表面は皮脂膜に覆われていて水分の蒸散が適度に抑制されている。皮膚の水分を適切な範囲に保つことは皮膚の健康の面から見て非常に大切なことであり、水分が不足すると肌荒れ等を生じやすくなる。洗顔や入浴を行うと一時的に皮脂膜が取り除かれてしまい肌の水分が失われやすくなるので、化粧水、乳液、クリーム、美容液等の保湿化粧料を使用して水分を補う必要がある。一般に化粧料には保湿剤として、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール類や、ピロリドンカルボン酸塩等が配合されているが、これらの保湿剤は高湿度下における水分保持力には優れているものの低湿度下における水分保持力に難があり、保湿効果の持続性が保てないばかりでなく、場合により保湿剤が皮膚の水分を吸収してしまうことから逆に肌荒れを促進させることが知られている。そこで近年、低湿度下での水分保持力の高い保湿成分としてキチン、キトサンおよびそれらの誘導体、蛋白加水分解物、ヒアルロン酸等の酸性ムコ多糖類、植物抽出物等様々な高保湿成分が提案されている。しかし、これらの保湿成分を化粧料に配合するとその高い保湿力から不快なべたつきを有するという欠点があった。そこで、高い保湿効果を保持しながらべたつきを改善したものとして、例えば、ムコ多糖類とトレハロースとを組み合わせた特許文献1記載の皮膚外用剤等があるが、これは、十分にべたつきを抑えることはできてはおらず、しかも使用時ののび、肌へのなじみ性、肌荒れ防止効果および改善効果、肌にはりを与える効果、しわ抑制効果等の点で十分な効果が得られていなかった。
一方、皮膚化粧料の重要な機能として肌荒れ防止または改善効果が挙げられる。ここで、一般的にこの機能を十分に発揮させる為には保湿剤とともに油分を配合することが有効であり、乳液、クリーム、美容液等の乳化した剤形で使用されることが多い。しかし、油分を使用した製品では使用時ののびが悪くなったりべたつきを生じたりすることが多く、これら欠点を解決することが困難であるという問題があった。そこで、例えば特許文献2および3では分子内にホスホリルコリン基を有する特定の高分子化合物を使用することで油分の有する閉塞性を補うとともにべたつきを抑えた化粧料を提案している。
また、化粧料において肌荒れ防止または改善効果の更なる機能強化を目的として保湿効果の高い成分やビタミン類とともにグリチルリチン酸塩やグリチルレチン酸誘導体、アズレン誘導体等様々な抗炎症剤を配合することも試みられている(特許文献4〜7)。しかし、良好な使用感を有しつつ十分な肌荒れ防止または改善効果を有する化粧料は得られていないのが現状であり、しかも、加齢や紫外線等に起因するしわの生成を効果的に抑制したり改善したりするとともに肌をなめらかにしてはりとうるおいのある若々しい肌に整えるといった、いわゆる皮膚の老化防止の効果を十分併せ持つ化粧料は得られていなかった。
特開平6−122621号公報 特開平5−70321号公報 特開平6−157269号公報 特開平7−277943号公報 特開平6−32728号公報 特開平8−99858号公報 特開平9−241147号公報
本発明は、化粧水、乳液、クリーム、パック、ヘアトニック、ファンデーション等の皮膚用の化粧料に関し、さらに詳しくは使用時の感触が軽く素早く肌になじむとともに、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果にも優れ、さらに肌にはりを与えて経時安定性にも優れる皮膚化粧料を提供することを課題とした。
上記課題を解決する為に研究を重ねたところ、特定の水溶性高分子と特定の植物のエキスとを特定の比率で組み合わせることにより所望の効果を奏する皮膚化粧料を得るに至った。すなわち本発明の要旨は、以下のとおりである。
〔1〕 組成物中、
a.式(I)で示される2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン:
Figure 0004332458
(式中Rは水素原子またはメチル基であり、R、RおよびRは炭素数1〜8のアルキル基であり、nは2〜4の整数である。)と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを100/0〜10/90の構成比で60〜100質量%含有するポリマーを0.005〜10質量%、
b.藍抽出エキスを乾燥残留物換算で0.0001〜5質量%
含有することを特徴とする皮膚化粧料。
〔2〕 さらに、組成物中、
c.抗炎症剤を0.001〜10質量%
含有することを特徴とする、〔1〕記載の皮膚化粧料。
本発明の皮膚化粧料は、使用時の感触が良好で使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果およびしわ抑制効果に優れるとともに、肌にはりを与え、さらには経時安定性にも優れている。
本発明でa成分として用いられるポリマーは、式(I)で示される2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(PC):
Figure 0004332458
(式中Rは水素原子またはメチル基であり、R、RおよびRは炭素数1〜8のアルキル基であり、nは2〜4の整数である。)と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを100/0〜10/90の構成比、好ましくは100/0〜30/70の構成比、更に好ましくは95/5〜50/50の構成比で含有するポリマーである。PCと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの構成比におけるPCが10/100より小さいと十分な肌荒れ防止効果が得られない。
該ポリマー中でPCと(メタ)アクリル酸アルキルエステルが占める割合は、両者合わせてポリマー全体の60〜100質量%であり、好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%である。両者の割合が60質量%未満では十分な保湿効果の持続性や肌荒れ防止効果が得られない。
また、該ポリマーの分子量は、10,000〜10,000,000ダルトンが好ましく、更に好ましくは50,000〜5,000,000ダルトンである。
本発明に用いられるa成分のポリマーには、PCおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合性を有する他の単量体との共重合体も、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。PCおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合性を有する他の単量体とは、付加重合可能な二重結合を有する化合物であり、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、スチレン等のオレフィン性炭化水素およびそれらの異性化オレフィン、多量化オレフィン、またはこれらに各種誘導体を導入したオレフィン性化合物;アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和カルボン酸およびそれらの多量体、無水物、炭素数1〜6の多価アルコールとのエステル、またはこれらにカルボニル基、アミノ基、シアノ基、ニトリル基などを導入したエチレン性不飽和カルボン酸誘導体;ビニルアルコールおよびこれと各種カルボン酸とのエステル、各種アルコールとのエーテル、またはこれらにカルボニル基、アミノ基、シアノ基、ニトリル基などを導入したエチレン性不飽和カルボン酸誘導体;ビニルアルコールおよびこれと各種カルボン酸とのエステル、各種アルコールとのエーテル、またはこれらにカルボニル基、アミノ基、シアノ基、ニトリル基などを導入したビニルアルコール誘導体などが挙げられる。
式(I)で示される単量体のPCにおいて、Rは水素原子またはメチル基であり、R、RおよびRは炭素数1〜8のアルキル基であり、nは2〜4の整数である。好ましくはR、R、RおよびRがメチル基、nが2である2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、MPCと記す)である。また、単量体の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成するアルコールは炭素数1〜6のアルコールであり、好ましくは炭素数2〜5のアルコール、さらに好ましくは炭素数3〜4のアルコールである。なお、(メタ)アクリロイルはメタクリロイルまたはアクリロイルを、(メタ)アクリルはメタクリルまたはアクリルを示す。
また、本発明で用いられるb成分の藍抽出エキスとは、タデ科タデ属一年草植物の蓼藍(学名:Polygonum tinctorium Lour.)の地上部または全草から各種溶媒で抽出したエキスある。蓼藍の葉および果実には有用な生理活性物質が含まれているとされており、中薬大辞典には流行性B型脳炎、流行性感冒、急性伝染性肝炎の治療に著効を示すと記載されている。また、水野瑞夫監修、『日本薬草全書』、平成7年2月22日、新日本法規出版株式会社発行、5乃至7頁に記載されているように、蓼藍は、解毒、解熱、消炎作用を有していることから、古来、生薬として用いられている。尚、この蓼藍には没食子酸、カフェ酸、ケンフェロール、トリプタンスリン、インディルビン、3,5,4’−トリヒドロキシ−6,7−メチレンジオキシ−3−O−β−D−グルコピラノシド、ケンフェロール3−O−β−D−グルコピラノシド、6,12−ジヒドロ−6,12−ジオキソインドロ−[2,1−b]−ナキゾリン、3,5,7,4’−テトラヒドロキシ−6−メトキシ−フラボン、3−(1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン、[3S−(3α,4β,21β)]9−エチル−14−エチル−21−(メトキシカルボニル)−4,8,13,18−テトラメチル−20−オキソ−3−フォルバインプロパノイック アシッド、[3S−(3α,4β,21β)]9−エチル−14−エチル−21−(メトキシカルボニル)−4,8,13,18−テトラメチル−20−オキソ−3−フォルバインプロパン酸 メチルエステルなどの成分が含まれている。また、特開2001−31581号公報においては、藍より様々の方法により抽出して得られる成分には、ラジカル捕捉、あるいはアポトーシス調節、サイトカイン産生調節、一酸化窒素合成酵素の発現抑制等の作用を有し、肌あれ防止に有用であることが示されている。本発明の藍エキス調製のための抽出方法としては、実質的に腐敗していない、生きた状態の新鮮な蓼藍の地上部もしくは全草を必要に応じて破砕、または乾燥処理を行った後に炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類および水から選ばれる1種または2種以上の溶媒と共に加熱還流あるいは浸漬して抽出するか、好ましくは水、エタノール、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、1,3−ブチレングリコール、酢酸エチルの1種または2種以上の溶媒で抽出したものであり、更に好ましくは水で抽出したものである。尚、本発明でいう藍抽出エキスとは抽出溶液そのもの、もしくはその濃縮物をいう。
本発明の皮膚化粧料中、a成分は0.005〜10質量%であり、好ましくは0.01〜7質量%であり、更に好ましくは0.01〜5質量%である。a成分が0.005質量%未満では保湿効果の持続性、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果が弱くなり、10質量%を超えると使用時の感触が重く、使用後のべたつき感が強くなり、経時安定性を欠く場合がある。
本発明の皮膚化粧料中、b成分は乾燥残留物換算で0.0001〜5質量%であり、好ましくは0.0005〜3質量%、更に好ましくは0.001〜2質量%である。b成分が0.0001質量%未満では肌へのなじみ性が悪くなるとともに、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果、肌にはりを与える効果が弱くなり、5質量%を超えるとべたつきを生じるとともに安定性が悪くなる。
本発明でいう乾燥残留物とは、通常抽出エキスを105℃で乾燥して溶媒を除去した時の残留物である溶質量を指すが、抽出溶媒が不揮発性の場合にはガスクロマトグラフや高速液体クロマトグラフ等により溶媒量を定量した値から溶質量を計算して求め、この計算値を乾燥残留物の量と見なすこともできる。
また、本発明においては肌荒れ改善効果、しわ抑制効果の更なる向上の為に抗炎症剤(c成分)を皮膚化粧料中に0.001〜10質量%含有することも好ましく、0.01〜5質量%含有することが更に好ましい。c成分が0.001質量%未満の場合、目的の効果が得られにくい場合があり、10質量%を超えるとべたつきを有したり安定性に問題を生じたりするとともにコスト面から不利である。
本発明に用いられる抗炎症剤としては、例えばグリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントインおよびその誘導体、グアイアズレン、インドメタシン、ケトプロフェン、ピロキシカム、アセトアミノフェン、アスピリン、サリチル酸、ブフェキサマク、スプロフェン、イブプロフェンピコノール、フルルビプロフェン、プラノプロフェン、ジクロフェナクナトウリム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、ベンダザック、フェルビナク、ウフェナマート、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、塩酸ジフェンヒドラミン、甘草エキス、プロポリスエキス等が挙げられる。その中でも好ましいものは、グリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントインおよびその誘導体、グアイアズレンから選ばれる1種または2種以上の成分であり、更に好ましいものはグリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントインおよびその誘導体から選ばれる1種または2種以上の成分である。グリチルリチン酸の誘導体としてはグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等があり、グリチルレチン酸の誘導体としてはグリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸グリチルレチニル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸ジナトリウム等があり、アラントインの誘導体としてはアラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム等がある。
本発明の皮膚化粧料には、化粧料の製造に常用されている添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じ配合することも可能である。添加剤の例としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、イソマルチトール等の多価アルコール類;乳糖、果糖、ショ糖、マルトースまたはその誘導体、トレハロース(α,α−トレハロース、α,β−トレハロース、β,β−トレハロース)またはその誘導体、グリコシルトレハロースまたはその誘導体、イソマルトオリゴ糖等の糖類;流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素系油;牛脂、豚脂、魚油等の天然油脂類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル等の合成トリグリセライド;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル油;ミツロウ、カルナバロウ等のロウ類;高重合ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン誘導体;セラミド、コレステロール、蛋白誘導体、ラノリン、ラノリン誘導体、レシチン等の油性基剤;石鹸、アシルメチルタウリン塩、アミドエーテル硫酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤;アミドアミノ酸塩、アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の陽イオン性界面活性剤;アルキルジメチルアミンオキシド等の半極性界面活性剤;アルギン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、プルラン等の水溶性高分子;ピロリドンカルボン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、食塩等の有機または無機塩類;pH調整剤である酸およびアルカリ;殺菌剤;キレート剤;抗酸化剤;血行促進剤;紫外線吸収剤;紫外線散乱剤;動植物由来の天然エキス;アスコルビン酸とその誘導体;ルチン、ヘスペリジン、アントシアニン等のフラボノイド類とその誘導体;ビタミン類;アミノ酸類;感光素;色素;顔料;および香料等が挙げられる。
実施例1〜3ならびに比較例1および2
表2に示す組成の透明または半透明の化粧水の態様の皮膚化粧料を調製し、7項目について下記評価基準により評価を行なった。但し、表1に示す5成分を共通添加成分として使用した。また、使用した藍エキスは次のようにして調製した。
収穫後直ちにミンチ化した30gの蓼藍の地上部に300mLの水を加え70℃で3時間加熱し、その後、濾過により抽出液から不溶物を除去し、藍水抽出エキスを得た。また、同様にミンチ化した30gの蓼藍の地上部に300mLエタノールを加え50℃で3時間加熱し、その後、濾過により抽出液から不溶物を除去し、得られた濾液を減圧乾固して藍エタノール抽出エキスを得た。尚、これら抽出エキスの乾燥残留物(有効分)は1.5質量%であった。
Figure 0004332458
評価項目および評価基準
(1)使用時の感触
20名の女性(21才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に実施例または比較例の皮膚化粧料を使用した時の感触について官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を使用時の感触の軽い化粧料であると評価した。
2点:使用時に肌へののびが良くべたつきも無くなじみが良いと感じた場合。
1点:使用時にややのびが悪いもしくはややべたつきが有りややなじみが悪いと感じた場合。
0点:使用時に肌へののびが悪いもしくはべたつきが有りなじみが悪いと感じた場合。
(2)使用後のべたつき
20名の女性(21才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に実施例または比較例の皮膚化粧料を使用して10分後の肌の感触について官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を使用後にべたつきがない化粧料であると評価した。
2点:肌がべたつきが無いと感じた場合。
1点:肌がややべたつくと感じた場合。
0点:肌が非常にべたつくと感じた場合。
(3)保湿効果の持続性
20名の女性(21才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に実施例または比較例の皮膚化粧料を使用して2時間後の肌のうるおいについて官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を保湿効果の持続性の良好な化粧料であると評価した。
2点:使用直後と変わらず肌が十分うるおっていると感じた場合。
1点:使用直後と比べてやや肌のうるおいが足りないと感じた場合。
0点:使用直後と比べて明らかに肌のうるおいが足りないと感じた場合。
(4)肌荒れ改善効果
肌荒れを生じた10名の女性(24才〜34才)をパネラーとし、実施例または比較例の皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を肌荒れ改善効果のある化粧料であると評価した。
2点:肌荒れが明らかに治ってきたと感じた場合。
1点:肌荒れがやや治ってきたと感じた場合。
0点:肌荒れ改善効果が全く見られないと感じた場合。
(5)しわ抑制効果
20名の女性(21才〜35才)をパネラーとし、実施例または比較例の皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上をしわ抑制効果に優れた化粧料であると評価した。
2点:しわが明らかに目立たなくなったと感じた場合。
1点:しわがやや目立たなくなったと感じた場合。
0点:しわ抑制効果が全く無いと感じた場合。
(6)肌のはり
20名の女性(21才〜35才)をパネラーとし、実施例または比較例の皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について官能評価で下記のように判定し、20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を肌にはりを与える効果のある化粧料であると評価した。
2点:明らかに肌にはりがでたと感じた場合。
1点:やや肌にはりがでたと感じた場合。
0点:肌にはりがでないと感じた場合。
(7)経時安定性
実施例または比較例の皮膚化粧料を透明ガラス容器に密封して0℃、25℃、40℃で3ヶ月間保存し、その外観を観察して、下に示す3段階で評価した。
○:安定性良好(いずれの温度においても外観の変化がない。)
△:安定性やや不良(いずれかの温度において若干おり、沈殿を生じるまたは若干着色を生じる。)
×:安定性不良(いずれかの温度においており、沈殿を生じるまたは分離する。もしくは着色が著しい。)
試験結果を表2に示す。
Figure 0004332458
注1:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「MPC100質量%の構成で重量平均分子量約8万のポリマーを40質量%含有する水溶液」
注2:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%、メタクリル酸ブチル20質量%の構成比で重量平均分子量約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注3:「グリチリチンK2」(丸善製薬(株))
注4:「アラントイン」(川研ファインケミカル(株))
実施例1〜3の結果から、本発明の皮膚化粧料(化粧水)はいずれも使用時の感触が良好で使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。一方、比較例1および2の皮膚化粧料(化粧水)では十分な効果が得られなかった。比較例1ではa成分が配合されていないことから、保湿効果の持続性、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果が弱くなっており、比較例2ではb成分が配合されていないことから使用時の感触、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果が弱くなるとともに肌にはりを与える効果が弱くなったと考えられる。
実施例4〜6ならびに比較例3および4
表4に示す組成の水中油型乳液の態様の皮膚化粧料を調製し、実施例1〜3と同様の方法により評価を行なった。但し、表3に示す14成分を共通添加成分として使用し、藍抽出エキスは実施例1〜3で使用したものと同じものを使用した。
Figure 0004332458
試験結果を表4に示す。
Figure 0004332458
注1:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「MPC100質量%の構成で重量平均分子量約8万のポリマーを40質量%含有する水溶液」
注2:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%、メタクリル酸ブチル20質量%の構成比で重量平均分子量約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注3:「グリチリチンK2」(丸善製薬(株))
注4:「アラントイン」(川研ファインケミカル(株))
実施例4〜6より、本発明の皮膚化粧料(乳液)は使用時の感触が良好で使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。一方、比較例3および4の皮膚化粧料(乳液)では十分な効果が得られなかった。比較例3ではa成分が配合されていないことから、保湿効果の持続性、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果が弱くなっており、比較例4ではb成分が本発明で規定した範囲を超えて配合されていることから使用時および使用後の感触が悪くなるとともに安定性が悪くなっていると考えられる。
実施例7および8
表6に示す組成の水中油型クリームの態様の皮膚化粧料を調製し、(1)〜(6)は実施例1〜3の方法により、そして(7)経時安定性については下記の方法により評価を行なった。但し、表5に示す12成分を共通添加成分として使用し、藍抽出エキスは実施例1〜3で使用したものと同じものを使用した。
Figure 0004332458
(7)経時安定性
表6に示す組成の本発明の皮膚化粧料を透明ガラス容器に密封して、−5℃、25℃、45℃で1ヶ月間保存したときの状態を調査し、下に示す3段階で評価した。
○:安定性良好(いずれの温度においても外観の変化がなくブツ等も生じない。)
△:安定性やや不良(いずれかの温度において僅かに沈殿を生じるか僅かに分離が見られる、または僅かにブツ、ダマを生じている。)
×:安定性不良(いずれかの温度において明らかに沈殿を生じるか分離する。)
試験結果を表6に示す。
Figure 0004332458
注1:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「MPC100質量%の構成で重量平均分子量約8万のポリマーを40質量%含有する水溶液」
注2:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%、メタクリル酸ブチル20質量%の構成比で重量平均分子量約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注3:「シーオーグレチノール」(丸善製薬(株))
注4:「アラントイン」(川研ファインケミカル(株))
実施例7および8より、本発明の皮膚化粧料(クリーム)は使用時の感触が良好で使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。
実施例9および10
表8に示す組成の油中水型クリームの態様の皮膚化粧料を調製し、実施例7および8に記載の方法により評価を行なった。但し、表7に示す11成分を共通添加成分として使用し、藍抽出エキスは実施例1〜3で使用したものと同じものを使用した。
Figure 0004332458
試験結果を表8に示す。
Figure 0004332458
注1:「Lipidure(登録商標)−HM」(日本油脂(株)製)「MPC100質量%の構成で重量平均分子量約8万のポリマーを40質量%含有する水溶液」
注2:「Lipidure(登録商標)−PMB」(日本油脂(株)製)「MPC80質量%、メタクリル酸ブチル20質量%の構成比で重量平均分子量約60万のポリマーを5質量%含有する水溶液」
注3:「シーオーグレチノール」(丸善製薬(株))
実施例9および10より、本発明の皮膚化粧料(クリーム)は使用時の感触が良好で使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。

Claims (2)

  1. 組成物中、
    a.式(I)で示される2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン:
    Figure 0004332458
    (式中Rは水素原子またはメチル基であり、R、RおよびRは炭素数1〜8のアルキル基であり、nは2〜4の整数である。)と(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを100/0〜10/90の構成比で60〜100質量%含有するポリマーを0.005〜10質量%、
    b.藍抽出エキスを乾燥残留物換算で0.0001〜5質量%
    含有することを特徴とする皮膚化粧料。
  2. さらに、組成物中、
    c.抗炎症剤を0.001〜10質量%
    含有することを特徴とする、請求項1記載の皮膚化粧料。
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