JP4331814B2 - 内燃機関のシリンダヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のシリンダヘッドに関するものであり、特に直動型オーバヘッドカム機構を備える内燃機関に採用して好適なシリンダヘッドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
バルブリフタをカムシャフトに設けられたカムにて直接駆動する直動型オーバヘッドカム機構を備える内燃機関では、例えば実開平5−42616号公報に記載されているように、カムシャフトのジャーナル部からシリンダヘッド上面に流出したオイルにてバルブリフタとカムとの潤滑を行っている。
【0003】
図5に、上記公報に記載のシリンダヘッドのジャーナル部付近の側部断面構造を示す。
この図5に示すように、シリンダヘッド50にはジャーナル部51が設けられており、カムシャフト52はこのジャーナル部51によって回転自在に支持されている。ジャーナル部51の側部には、機関バルブ54のバルブリフタ55を摺動可能に支持するガイド孔57を備えるボス部56が設けられている。
【0004】
一方、ジャーナル部51には、シリンダヘッド50やカムシャフト52の内部に形成されたオイル通路(図示略)などを通じて潤滑用のオイルが供給されており、同図5に矢印にて示すように、同ジャーナル部51から上記ボス部56の頂面にオイルが流出するように構成されている。こうしてボス部56に流出したオイルが上記ガイド孔57に送られることで、カムシャフト52のカム53とバルブリフタ55との潤滑が行われる。
【0005】
なお、このシリンダヘッド50では、上記ガイド孔57上面の周囲にすり鉢状に窪んだオイル溜58が形成されており、オイルが同ガイド孔57に流れ込み易くなるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の設置状態によっては、上記ボス部56の頂面が傾き、ガイド孔57に対するオイルの供給が滞るおそれがある。すなわち、内燃機関は、例えば車両などに傾いた状態で搭載(設置)され、使用されることがあるが、従来の上記のような潤滑構造を備えるシリンダヘッド50では、こうした設置時の傾きまで考慮した設計はなされていなかった。
【0007】
このため、同図5に示すように、ボス部56の頂面において、その図中A端側がB端側よりも高くなるように傾いて内燃機関が設置された場合には、オイルのガイド孔57側への流れが阻害されるようになる。そしてこのような場合には、上記のようにガイド孔57周囲にオイル溜58を設けたとしても、やはりバルブリフタ55に対するオイル供給は困難となり、カム摩耗などが発生するおそれがある。
【0008】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、バルブリフタ及びカムに対して積極的に潤滑用オイルの供給を行うことのできる内燃機関のシリンダヘッドを提供することにある。
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、バルブリフタをカムシャフトに設けられたカムにて直接駆動する直動型オーバヘッドカム機構を備える内燃機関のシリンダヘッドにおいて、前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル部から流出したオイルを、前記バルブリフタを摺動可能に支持し且つ前記ジャーナル部の一側面側にのみ直列に配置された複数のガイド孔へと誘導する誘導面を備えるとともに、該誘導面を、当該機関が設置された状態において水平となるよう形成することをその要旨とする。
【0012】
上記構成によれば、内燃機関が設置された状態で、誘導面は水平となっているため、ジャーナル部から流出したオイルは同誘導面上に一様に分布するようになる。そのため、各ガイド孔に対してオイルを確実に供給できるようになり、カムとバルブリフタとを良好に潤滑できるようになる。また、オイルが誘導面上に一様に分布するため、各ガイド孔にオイルを均等に供給でき、オイル使用量を有効に管理できるようにもなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明のシリンダヘッドを具体化した第1の実施の形態について、詳細に説明する。
【0014】
図1及び図2は、本実施形態のシリンダヘッドの平面構造及び断面構造をそれぞれ示している。なお、図1はカムシャフトなどが配設された状態での同シリンダヘッドの平面構造を示しており、また図2は、図1のII−II線に沿った断面構造を示している。
【0015】
まず、図1に示すように、シリンダヘッド10上に設けられたジャーナル部20には、カムシャフト11が回転可能に支持されている。カムシャフト11のカム12下方には、機関バルブの上端に設けられたバルブリフタ14(図2)がそれぞれ配設されている。
【0016】
また、ジャーナル部20の側部には、バルブリフタ14を摺動可能に支持するボス部21が形成されており、さらにこのボス部21には、各バルブリフタ14を収容するガイド孔22が形成されている。各バルブリフタ14は、図2に示すように、このガイド孔22内に摺動可能に配設されており、バルブスプリング15の付勢力によってカム12に押圧されている。こうした構成により、カムシャフト11の回転に伴いカム12はバルブリフタ14を直接昇降駆動し、機関バルブ13が開閉されるようになる。
【0017】
一方、上記ジャーナル部20には、カムシャフト11内に形成されたオイル通路(図示略)を通じてオイルが供給されている。ジャーナル部20を潤滑したオイルは、上記ボス部21の頂面に流出し、該ボス部21の頂面を誘導面としてガイド孔22へと誘導される。
【0018】
図3に、上記ジャーナル部20及びボス部21の側部断面構造を示す。
このシリンダヘッド10は、当該内燃機関が搭載(設置)された状態において、同図3に示すように、その頂面SHは水平面Hに対して角度θだけ傾く構造を有している。そして、このシリンダヘッド10の傾きに応じて、ジャーナル部20側面も垂直面に対して角度θだけ傾斜した状態となっている。
【0019】
他方、上記誘導面となるボス部21の頂面BHは、シリンダヘッド10の頂面SHに対して、該頂面BHの先端が下側になる方向に角度φだけ傾斜するよう形成されている。この角度φは上記角度θよりも大きく設定されているため、このシリンダヘッド10を備える内燃機関が設置された状態において、同ボス部21の頂面BHは、その先端が下方に傾斜した状態となる。
【0020】
このように、内燃機関の設置状態においてボス部21の頂面BHをその先端が下方に傾斜するよう形成したことで、同頂面BHにおける各ガイド孔22が設けられた位置はジャーナル部20側に対して低くなる。したがって、ジャーナル部20より流出したオイルはボス部21頂面BHを図に付記した矢印のように流れるようになり、各ガイド孔22へと確実に送られるようになる。
【0021】
以上説明したように、本実施の形態のシリンダヘッドによれば、以下に記載する効果を得ることができるようになる。
(1)内燃機関の設置状態に応じてボス部21の頂面BHを傾斜させ、同ボス部21の頂面BHにおけるガイド孔22の位置がジャーナル部20側よりも確実に低くなるようにしたことで、ジャーナル部20から流出したオイルをガイド孔22へと適切に誘導でき、カム12とバルブリフタ14とを良好に潤滑できるようになる。
【0022】
(2)また、オイルをガイド孔22へと効率よく誘導できるため、オイルの使用量を低減できるようにもなる。
(3)また、オイルを誘導するための溝やリブなどを別個に設けずとも、ボス部21の頂面BHの傾斜だけでガイド孔22へとオイルを誘導できるため、シリンダヘッド10の形状を簡易化できるようにもなる。
【0023】
(第2の実施の形態)
続いて、本発明のシリンダヘッドを具体化した第2の実施の形態について、説明する。
【0024】
図4に、本実施の形態のシリンダヘッドについてそのジャーナル部及びボス部の側部断面構造を示す。
本実施の形態のシリンダヘッドにおいても、第1の実施の形態のシリンダヘッドと同様に、カムシャフトを支持するジャーナル部31の側部には、バルブリフタを摺動可能に支持するガイド孔33を備えるボス部32が設けられている。そして、ジャーナル部31より流出したオイルがボス部32の頂面を誘導面としてガイド孔33へと誘導される構成となっている。
【0025】
また、このシリンダヘッド30も、当該内燃機関が搭載(設置)された状態においては、その頂面SHは、同図4に示すように水平面Hに対して角度θだけ傾く構造を有しており、これに応じてジャーナル部31の側面も垂直面に対して角度θだけ傾斜した状態となっている。ただし、本実施の形態のシリンダヘッド30では、ボス部32の頂面BHの同シリンダヘッド30の頂面SHに対する傾斜角度は、上記シリンダヘッド30の頂面SHの傾斜角度と同じく角度θに設定されている。そのため、当該内燃機関の設置状態において、ボス部32の頂面BHは水平となっている(BH=H)。
【0026】
こうしてオイルの誘導面となるボス部32の頂面BHが水平面Hとされているため、ジャーナル部31から流出したオイルは、同ボス部32の頂面BHにおいて偏在することなく、均一に分布するようになる。したがって、同ボス部32に形成された各ガイド孔33に対してオイルを滞ることなく供給でき、各ガイド孔33に配設されたバルブリフタとカムとを良好に潤滑できるようになる。しかも、各ガイド孔33に対して偏ることなく均等にオイルを供給できるため、オイルの使用量を有効に管理できるようにもなる。
【0027】
以上説明したように、本実施の形態のシリンダヘッドによれば、以下に記載する効果を得ることができるようになる。
(1)内燃機関の設置状態に応じて、ジャーナル部31から流出するオイルの誘導面となるボス部32の頂面BHを水平としたことで、各ガイド孔33に対して確実にオイルを供給できるようになり、それら各ガイド孔33に配設されたバルブリフタとカムとをそれぞれ良好に潤滑できるようになる。
【0028】
(2)また、ジャーナル部31からの距離に関わらずオイルを均等に供給できるため、オイルの使用量を有効に管理できるようにもなる。
(3)さらに、各ガイド孔33に対して効率よくオイルを誘導できるため、オイルの使用量を低減できるようにもなる。
【0029】
(4)また、オイルを誘導するための溝やリブなどを別個に設けずとも、ボス部32の頂面BHを通じて各ガイド孔33に対し適切にオイルを供給できるため、シリンダヘッド10の形状を簡易化できるようにもなる。
【0030】
なお、以上説明した各実施の形態のシリンダヘッドは、以下のように変更することもできる。
・上記各実施の形態のシリンダヘッドでは、オイルの誘導面となるボス部の頂面全体を平面としていたが、ジャーナル部からガイド孔へのオイルの流路が適切に傾斜されていれば、平面に限らず、該頂面を曲面としたり、凹凸を設けたりしてもよい。
【0031】
・更に、ボス部の頂面にリブや溝などを設け、該頂面にオイルを保持し易くしたり、ガイド孔へとオイルを誘導し易くする構造としてもよい。こうした場合、さらに有効で効率的なカムとバルブリフタとの潤滑を行うことができる。
【0033】
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関が設置された状態で、誘導面は水平となっているため、ジャーナル部から流出したオイルは同誘導面上に一様に分布するようになる。そのため、各ガイド孔に対してオイルを確実に供給できるようになり、カムとバルブリフタとを良好に潤滑できるようになる。また、オイルが誘導面上に一様に分布するため、各ガイド孔にオイルを均等に供給でき、オイル使用量を有効に管理できるようにもなる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリンダヘッドの第1実施形態その平面構造を示す平面図。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図。
【図3】第1実施形態のシリンダヘッドのジャーナル部及びボス部の構造を示す側部断面図。
【図4】本発明のシリンダヘッドの第2実施形態についてそのジャーナル部及びボス部の構造を示す側部断面図。
【図5】従来のシリンダヘッドについてそのカムジャーナル部及びボス部の構造を示す側部断面図。
【符号の説明】
10,30,50…シリンダヘッド、11,52…カムシャフト、12,53…カム、13,54…機関バルブ、14,55…バルブリフタ、15…バルブスプリング、20,31,51…ジャーナル部、21,32,56…ボス部、22,33,57…ガイド孔、58…オイル溜。
Claims (1)
- バルブリフタをカムシャフトに設けられたカムにて直接駆動する直動型オーバヘッドカム機構を備える内燃機関のシリンダヘッドにおいて、
前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル部から流出したオイルを、前記バルブリフタを摺動可能に支持し且つ前記ジャーナル部の一側面側にのみ直列に配置されたガイド孔へと誘導する誘導面を備えるとともに、
該誘導面を、当該機関が設置された状態において水平となるよう形成した
ことを特徴とする内燃機関のシリンダヘッド。
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---|---|---|---|
JP03134299A JP4331814B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 内燃機関のシリンダヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03134299A Expired - Fee Related JP4331814B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 内燃機関のシリンダヘッド |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4331814B2 (ja) |
-
1999
- 1999-02-09 JP JP03134299A patent/JP4331814B2/ja not_active Expired - Fee Related
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