JP4330217B2 - 重量式液体充填機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は歩進送りされる複数の容器内に一定量の液体を充填する装置に関し、特に、容器内の充填液体量を重量により知る重量式液体充填機に関する。
【0002】
【背景技術】
周知のように、例えばペール缶等の容器に一定量の液体を充填するには、充填すべき液体を容量が既知の計量カップに満たして同計量カップから計量済液体を希望する容器に移す容量式液体充填機か、または、容器を重量計の計量台上に置き、加圧された液体を充填ノズルから噴出させて所定重量の液体を希望する容器中に充填する重量式液体充填機を用いるが、これらの方式の液体充填機には一長一短がある。
【0003】
つまり、計量カップ中の液体の全量を容器中へ一挙に流し込めばよいから、比較的高速の処理能力の高い装置を得やすく、充填管路を密閉できるから揮発性に富む液体の処理に適した面があり、温度変化による計量カップの容量変化や気泡巻き込みによる実質的な容積変化で、厳密な充填量を維持することが困難である。
そして、実際の容量式液体充填機の場合、計量カップをもつ多数の充填ヘッドを回転ターレットの円周上に隣り合って配置し、充填ヘッドで計量された液体を回転ターレットに供給される容器に分配するディストリビュータを設け、回転ターレットの中心部に位置したヘッドタンクから各充填ヘッドに充填液体を供給するから、容器への充填量に比較して配管容積が大きく、配管全体の洗浄に多量の洗浄液を必要とするので、小ロットの液体充填には適さない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これに対して、重量式液体充填機は、容器に対する液体の充填量を直接に測定できるから、温度変化に拘りなく、充填精度を容易に維持できる利点があるけれども、充填速度が制限され、高速の装置を得ることが困難であった。つまり、実際の重量式液体充填機では、重量計の計量台上に容器を位置し、加圧された液体を充填ノズルから噴出させて充填を行うので、大流量で充填すると、容器の液面に吹き付けられる噴流で検出重量が大きく脈動することになる。
このため、充填ノズルからの流速が自ら制限されて充填速度が遅くなるばかりでなく、充填速度の向上と充填精度の維持を両立するためには、充填ステーションを大流量での大部分量の充填を行う大流量充填ステーションと小流量での静粛な充填を行う小流量充填ステーションに分割するか、または、充填ノズルに2回度弁を使用し、大流量での充填の後、充填ノズルを絞って小流量による静粛な小流量充填を行わざるを得なかった。が、これらの構造においても、充填ノズルからの噴流や容器内の脈動による重量計の”振れ”のため、容器内の液体の静粛化を待つ待ち時間を設定せざるを得ず、充填速度の向上には限界があった。
【0005】
また、重量式液体充填機の場合、充填ノズルからの噴出流量、即ち単位時間当たりの充填量は液体源の圧力で大きく変化するから、液体源の圧力が大きく変動する原液ラインでは、液体充填機の処理能力を同圧力の低下時の値に見込まざるを得なかった。
そして、重量式液体充填機は、容量式液体充填機に比較して充填液体の流路が比較的単純かつ短いので、管路洗浄が簡単で小ロットに向いた利点もあるが、処理能力増強のため、複数の充填ステーションを併設するマルチ型液体充填機では、原液管路が複雑かつ長くなり、洗浄がやっかいになり、少数処理には適さなくなる。
【0006】
本発明の目的は、以上に述べたような従来の液体充填機の実情に鑑み、温度変化に影響されることなく、正確な充填量が得られる重量式液体充填機の利点を充分に発揮しながら、高速処理が可能で、液体源の圧力変動による処理能力の不安定化が生ぜず、ロット切り換えにも比較的簡単に対応できる新規な重量式液体充填機を得るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、容器の送り方向に複数の処理ステーションを配置し、これらの処理ステーション間に歩進送りされる複数の容器内に一定量の液体を充填する液体充填機において、充填される液体の大部分の分量を容器中に投入する予備充填ステーションと同液体の不足分を充填する本充填ステーションとを容器の送り方向に隣り合って配置し、前記予備充填ステーションから移送された容器の液体重量を計測できる重量計及び前記液体を収容できる小容量のピストン・シリンダ装置を前記本充填ステーションに設け、前記重量計による計量結果から割り出した不足液体重量に相当する厳密な容積の液体を前記ピストン・シリンダ装置から本充填ステーションの容器に補給する重量式液体充填機を提案するものである。
【0008】
後述する本発明の好ましい実施例の説明においては、
1)前記予備充填ステーションの送り方向手前に風袋計量ステーションを備え、この風袋計量ステーションは移送された容器の重量を計測する重量計を有し、この重量計で測定された容器重量が前記本充填ステーションでの重量計の測定重量から減算されて正味の予備充填重量が算出される構造、
2)前記ピストン・シリンダ装置から不足液体重量に相当する容積の液体を押し出すピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して精密に移動制御される構造、
3)前記予備充填ステーションは充填される液体を収容できる比較的大容量のピストン・シリンダ装置を備え、同ピストン・シリンダ装置から充填予定液体の大部分が移送された容器中に投入される構造、
4)充填予定液体を押し出す前記ピストン・シリンダ装置のピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して予め設定できるストロークに制御される構造
が説明される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施例の詳細を説明する。
図示実施例は充填量を計量台上の重量で測定する重量式液体充填機に本発明を施した例であり、20リットルペール缶Yである容器に液体塗料等を充填する液体充填機の全体は図1及び図2に示されている。
【0010】
図1及び図2において、液体充填機の機体フレーム1には容器の送り方向、つまり右から順に容器切出ステーション2、風袋計量ステーション3、予備充填ステーション4、本充填ステーション6が配置され、これらの処理ステーション間にはペール缶Yの送り方向に延長する矩形断面の容器歩進部材8によりペール缶Yが一定歩進ピッチずつ歩進送りされる。
この容器歩進部材8は、その長さ方向の垂直平面、つまり図1の紙面内において処理ステーション間の間隔と等しい距離の矩形循環運動を行い、前述した容器切出ステーション2、風袋計量ステーション3、予備充填ステーション4、本充填ステーション6間にペール缶Yを歩進送りする。
【0011】
処理の概略を説明すると、容器切出ステーション2では、連続的に供給されたペール缶Yがひとつずつ容器受け台21上に切り出され、風袋計量ステーション3で切り出されたペール缶Y自体の重量、つまり風袋重量が計量台32aにより計量され、予備充填ステーション4にて予定された充填量の90〜95%程度の液体がペール缶Yに投入され、本充填ステーション6に移動されたペール缶Yの全体重量が計量台61aで計量されて全体重量から風袋重量が減算され、投入重量が算出される。この後、同本充填ステーション6では、予定充填重量から投入重量が減算されて、更に充填される本充填重量(不足充填重量)が算出され、図2に示す本充填シリンダから同本充填重量に対応した容量の液体がペール缶Y中に充填される。
なお、本充填ステーション6における充填済ペール缶Yは、図示を省略する蓋付けステーションに移動され、ペール缶Yの開口部が蓋で閉じられ、機外に排出されることになる。
【0012】
前述した風袋計量ステーション3は、ブロー成形容器等のように個々の容器の重量が大きく異なる容器であっても、正確な充填精度で充填するためと容器が正常に切り出されないことによる後続行程のミスを防止するために設けられるものであって、容器歩進部材8の下方に位置する風袋重量計32を備える。
即ち、この風袋重量計32の計量台32aには前記容器歩進部材8の両側に位置されてペール缶Yの送り方向左右側を支持する容器受け台31が位置される。したがって、容器歩進部材8の下降時には空のペール缶Yの重量が容器受け台31をもつ計量台32aで負担されるから、風袋重量計32により容器受け台31上のペール缶Yの重量、即ち容器風袋が個別に検出かつ記憶され、風袋重量差が原因となる充填誤差を解消できる。また、後述するように、風袋計量ステーション3の風袋重量計32の検出信号は、風袋重量が検出されない場合に、後続行程を禁止する工程禁止信号とすることもできる。
【0013】
前記予備充填ステーション4は容器歩進部材8の両側に位置される容器受け台41を有し、これらの容器受け台41にペール缶Yが支持されるけれども、同容器受け台41上でのペール缶Yの倒れを防止するため、各容器受け台41上には”コ”字状の倒れ防止部材が固定してある。
また、図1に示すように、予備充填ステーション4には復動弁42をもつ第1投入ノズル43及びこの投入ノズル43に結合された大容量ピストン・シリンダ装置44が設けられ、この投入ノズル43からは予定充填重量の90〜95%程度の容積の液体が容器受け台41上のペール缶Y中に一挙に予備充填される。
【0014】
図3は投入ノズル43及び大容量ピストン・シリンダ装置44の詳細を示し、投入ノズル43からの液体投入はエアシリンダ45で操作される弁体46で制御される。弁座47で仕切られたノズルハウジング48の上室48aは流体取入口49を介して図示を省略する液体源に連結される。
そして、ノズルハウジング48の下室48bは接手管路50を介して大容量ピストン・シリンダ装置44の横向きとされた大径シリンダ51の下部に連絡され、大径シリンダ51中に仮に気泡が存在しても、気泡が接手管路に流出しないように工夫される。なお、大径シリンダ51の上部の符号”52”は空気逃し口であり、大径シリンダ51中の気泡は同空気逃し口52から外部に流出される。
【0015】
大容量ピストン・シリンダ装置44の大径シリンダ51中に位置される大径ピストン53は、ピストンロッド53aに対して平行な状態を保って補助フレーム11に支持にされた送りねじ54の移動ナット54aを介して移動制御される。
即ち、前記補助フレーム11にはパルス信号の印加により回転角を厳密に制御されるステッピングモータからなる予備充填モータ55が組み付けられ、この予備充填モータ55の出力軸の駆動スプロケット56に掛けられたタイミングベルト57は前記送りねじ54の端部の従動スプロケット58に巻き掛けられる。
また、前記移動ナット54aは接手部材54bを介して前記ピストンロッド54aの軸端に固定されると共に、同ピストンロッド54aの同軸端には、大径ピストン53及びピストンロッド53aの厳密な初期位置を検出する第1初期位置検出器59が臨ませてある。
【0016】
なお、図示実施例の重量式液体充填装置では、大容量ピストン・シリンダ装置44を用いた容量式の予備充填ステーション4の場合を例示するが、本発明においては、同予備充填ステーション4は充填ノズル及び重量計を用いた重量式ステーションとして実施することもできる。
【0017】
予備充填ステーション4で充填液体を投入されたペール缶Yは、内部の液体の完全な鎮静化を待つことなく、容器歩進部材8の働きにより本充填ステーション6に移動されることになる。
前記本充填ステーション6は容器歩進部材8の下方に位置する充填量重量計61を備え、この充填量重量計61の計量台61aには前記容器歩進部材8の両側に位置されてペール缶Yの送り方向左右側を支持する容器受け台62が位置される。したがって、容器歩進部材8の下降時には液体を予備充填されたペール缶Yの重量が容器受け台62をもつ計量台61aで負担されるから、充填量重量計61により容器受け台62上のペール缶Yの重量が個別に検出される。
【0018】
また、図2に示すように、本充填ステーション6にも復動弁63をもつ第2投入ノズル64及びこの第2投入ノズル64に結合された小容量ピストン・シリンダ装置65が設けられ、この第2投入ノズル64からは本充填ステーション6の充填量重量計61による計量結果から計される不足重量から演算された厳密な容積の液体が容器受け台62上のペール缶Y中に投入される。
【0019】
図4は第2投入ノズル64及び小容量ピストン・シリンダ装置65の詳細であり、第2投入ノズル64からの液体投入は、予備充填ステーション4の場合と同様に、電磁ソレノイド66で操作される弁体67で制御される。
弁座68で仕切られたノズルハウジング69の上室69aは流体取入口70を介して図示を省略する液体源に連結され、同ノズルハウジング69の下室69bは、接手管路71を介して小容量ピストン・シリンダ装置65の横向きとされた小径シリンダ70に連絡される。
なお、小径シリンダ70の下部にはドレーン口72が形成され、同ドレーン口72から小径シリンダ70中のスラッジ等を外部に排出できる。
【0020】
前記小径シリンダ70中に摺動可能に位置される小径ピストン73は、ピストンロッド73aに対して平行な状態を保って補助フレーム12に支持にされた送りねじ74の移動ナット74aを介して移動制御できる。
即ち、前記補助フレーム12にはパルス信号の印加により回転角を厳密に制御できるステッピングモータからなる本充填モータ75が組み付けられ、この本充填モータ75の出力軸の駆動スプロケット76に掛けられたタイミングベルト77は前記送りねじ74の端部の従動スプロケット78に巻き掛けられ、同送りねじに螺合された前記移動ナット74aは接手部材74bを介して前記ピストンロッド73aの軸端に固定される。また、同ピストンロッド73aの軸端には、小径ピストン73及びピストンロッド73aの厳密な初期位置を検出する第2初期位置検出器79が臨ませてある。
【0021】
図5は前述した重量式液体充填機の制御部のブロック線図であり、風袋計量ステーション3及び本充填ステーション6の風袋重量計32及び充填量重量計61の検出重量は、例えばデジタルコンピュータで構成される制御装置CPU に入力される。
この制御装置CPU は前記風袋重量計32の検出重量及び予定充填重量を一時的に記憶できるメモリMを内蔵し、記憶された予定充填重量から算出された予備充填重量に見合った回転角だけ予備充填モータ55を駆動し、また、同制御装置CPU はメモリMに記憶された予定充填重量と充填量重量計61からの充填重量とを比較して算出された不足充填重量に見合った回転角だけ本充填モータ75を駆動する。
【0022】
図示実施例による重量式液体充填機は、以上のような構造であるから、予備充填ステーション4の大径シリンダ51及び本充填ステーション6の小径シリンダ70中にペール缶Y中に充填される液体が満たされる。これらの大径シリンダ51及び小径シリンダ70に液体源からの液体を吸入するには、投入ノズル43及び第2投入ノズル64の弁体が図3及び図4に示す位置にそれぞれおかれ、大気圧よりも僅かに高い圧力に保たれた液体が、大径ピストン53及び小径ピストン73の左方向への移動により流体取入口49,70から大径シリンダ51及び小径シリンダ70中へそれぞれ吸入される。
この液体の吸入の場合、大径シリンダ51及び小径シリンダ70中での気泡の発生を防止するためには、予備充填モータ55及び本充填モータ75に与える駆動パルスの周波数を制御することにより、大径ピストン53及び小径ピストン73の移動速度を厳密に制御すれば、大径シリンダ51及び小径シリンダ70の内部の負圧化を避ければよく、このような手法により揮発性の高い液体であっても、気泡の発生なく、吸入可能である。
大径シリンダ51及び小径シリンダ70中への液体の吸入を終了した状態では、大容量ピストン・シリンダ装置44及び小容量ピストン・シリンダ装置65の第1初期位置検出器59及び第2初期位置検出器79がそれぞれ感応し、準備が完了する。
【0023】
次に、図6に示す本発明の重量式液体充填機の制御フローについて、液体充填の手順を説明する。
容器切出ステーション2からペール缶Yが1個ずつ切り出されると、風袋計量ステーション3では、ぺール缶が到達したか否かがチェックされる(ステップS1)。
【0024】
風袋計量ステーション3にペール缶Yが到達すると、風袋重量計32で空の状態のペール缶Yの風袋重量が検出され、この検出された風袋重量は、制御装置CPU のメモリMに一時的に記憶される(ステップS2)。
この後、容器歩進部材8の送り運動によりペール缶Yは予備充填ステーション4に送られるが、この予備充填ステーション4では、セットされる予備充填重量に見合った容積の液体が投入ノズル43から容器受け台上のペール缶Y中に投入される(ステップS3)。
つまり、予備充填ステーション4では、エアシリンダ45により弁体46が図3の上方へ切り換えられ、液体源と大径シリンダ51との間が遮断される。そして、予備充填ステーション4では、充填される液体の比重量及び大径シリンダ51の断面積が既知量であるから、予備充填重量(充填重量の90〜95%とされる。)に見合った大径ピストン53の必要ストロークが算定され、必要ストロークに対応する予備充填モータ55の回転角が制御装置CPU から指示される。
この後、予備充填ステーション4で予備充填されたペール缶Yは、容器歩進送り部材により本充填ステーション6ヘ送られるが、投入ノズル43からの液体の投入は、高圧噴出充填に比較し、はるかに静粛で、安定しており、ペール缶Y内部での揺動を伴うことがなく、短時間で鎮静化した液面状態となる。
【0025】
本充填ステーション6では、まず、ステップS4でペール缶Yが所定の位置に到達したか否かがチェックされ、ペール缶Yが本充填ステーション6の容器受け台上に位置されると、充填量重量計61で予備充填済ペール缶Yの重量が測定される(ステップS5)。この場合の重量測定は、予備充填ステーション4から移送されたペール缶Y内部の液体が既に静粛な安定状態にあるため、容器受け台上にペール缶Yが載った直後に直ちに測定開始するか、または、静粛化を待つ僅かの待ち時間後に迅速に開始できるから、高速処理に寄与できる。
勿論、本充填ステーション6の小容量ピストン・シリンダ装置65の小径シリンダ70中には、予め一定量の液体が吸入された状態にある。
【0026】
即ち、本充填ステーション6の充填量重量計61から検出重量が入力すると、制御装置CPU は、メモリMから先に記憶させた風袋重量を呼び出し、充填量重量計61で検出された全重量から同風袋重量を減算し、予備充填ステーション4でペール缶Y中に実際に充填された液体の予備充填重量が算出される(ステップS6)。
そして、制御装置CPU はセットされた予定充填重量から同予備充填重量を差し引き不足充填重量を割り出す。
【0027】
この後、制御装置CPU はこの不足充填重量に見合った容積の液体の投入を小容量ピストン・シリンダ装置65の本充填モータ75に命令する。
つまり、本充填ステーション6では、エアシリンダ66により弁体67が図4の上方へ切り換えられ、液体源と大径シリンダ51との間が遮断され、既知量の小径シリンダ70の断面積及び不足充填重量から、小径ピストン73の必要ストロークが算定され、必要ストロークに対応する予備充填モータ55の回転角より必要駆動パルス数が演算され、不足充填重量に見合った容積の液体の投入実行される(ステップS7)。
【0028】
この後、本充填ステーション6で全量を充填されたペール缶Yは、容器歩進送り部材により後続ステーションヘ送られるが、必要ならば、全部の液体をペール缶Y中に投入した後、本充填ステーション6の充填量重量計61により再び重量測定を行って、充填重量を再確認してもよい。この再確認は、従来の充填ノズルによる高圧噴流充填に比較して、第2投入ノズル64からの投入は遥かに静粛かつ安定的に行われるので、投入後、直ちに重量測定を開始できる。
【0029】
前述した本発明による重量式液体充填機においては、温度変化に対する温度補償も簡単に行うことができる。同重量式液体充填機の充填量は大容量ピストン・シリンダ装置44及び小容量ピストン・シリンダ装置65の予備充填モータ55及び本充填モータ75に与える駆動パルスで定まるから、これらの予備充填モータ55及び/または本充填モータ75に印加する駆動パルスを温度変化に応じて修正することで温度変化に拘りなく、簡単に精度の高い充填を行うことができる。
【0030】
また、同重量式液体充填機の液体流路は、比較的単純かつ長さの短い投入ノズル43、第2投入ノズル64、大径シリンダ51、小径シリンダ70で構成されるので、洗浄が容易であるから、少量ロットやロット切り換えの頻繁な液体ラインに適している。
そして、同重量式液体充填機では、取り扱われる液体を外気に接触させることの少ない大容量ピストン・シリンダ装置44及び小容量ピストン・シリンダ装置65でペール缶Yへ短時間で投入されるから、揮発性の高い液体の環境への蒸散を極力防止でき、僅かな変更で環境対策を行い得る可能性がある。
【0031】
なお、図示実施例においては、風袋計量ステーション3をもつ重量式液体充填機の場合を例示したが、用いる容器が金属容器で風袋重量が安定したものである場合は、同風袋計量ステーション3は省略される。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明では、充填される液体の大部分の分量を容器中に投入する予備充填ステーションと同液体の不足分を充填する本充填ステーションとを容器の送り方向に隣り合って配置し、前記予備充填ステーションから移送された容器の液体重量を計測できる重量計及び前記液体を収容できる小容量のピストン・シリンダ装置を前記本充填ステーションに設け、前記重量計による計量結果から割り出した不足液体重量に相当する容積の液体を前記ピストン・シリンダ装置から本充填ステーションの容器に補給するので、処理能力の高い高速の重量式液体充填機を得ることができる。
また、請求項2記載の発明のように、前記予備充填ステーションの送り方向手前に容器の重量を測定する重量計をもつ風袋計量ステーションを備えさせると、風袋重量による充填誤差がない充填や容器が給送されないことによる充填ミスのない装置を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、不足液体重量に相当する容積の液体を押し出すピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して移動されるから、駆動パルスの変更だけで速度及び押し出し量を精密に制御できる。
そして、請求項4の発明によれば、前記予備充填ステーションは充填される液体を収容できる比較的大容量のピストン・シリンダ装置を備えるので、充填予定液体の大部分を短時間で容器中に投入して、より高速の処理を行うことができ、請求項5に記載の発明でも、充填予定液体を押し出す前記ピストン・シリンダ装置のピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して駆動されるので、押し出し量の変更や温度補償が極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による重量式液体充填機の要部正面図である。
【図2】同重量式液体充填機の図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】同重量式液体充填機の予備充填ステーションに用いるピストン・シリンダ装置の拡大断面図である。
【図4】同重量式液体充填機の本充填ステーションに用いる本充填シリンダ装置の拡大断面図である。
【図5】同重量式液体充填機の制御部のブロック線図である。
【図6】同重量式液体充填機の制御フローである。
【符号の説明】
Y ペール缶(容器)
1 機体フレーム
2 容器切出ステーション
21 容器受け台
3 風袋計量ステーション
31 容器受け台
32 風袋重量計
32a 計量台
4 予備充填ステーション
41 容器受け台
43 第1投入ノズル
44 大容量ピストン・シリンダ装置
51 大径シリンダ
54 送りねじ
6 本充填ステーション
61 充填量重量計
61a 計量台
62 容器受け台
64 第2投入ノズル
65 小容量ピストン・シリンダ装置
70 小径シリンダ
74 送りねじ
75 本充填モータ

Claims (5)

  1. 容器の送り方向に複数の処理ステーションを配置し、これらの処理ステーション間に歩進送りされる複数の容器内に一定量の液体を充填する液体充填機において、充填される液体の大部分の分量を容器中に投入する予備充填ステーションと同液体の不足分を充填する本充填ステーションとを容器の送り方向に隣り合って配置し、前記予備充填ステーションから移送された容器の液体重量を計測できる重量計及び前記液体を収容できる小容量のピストン・シリンダ装置を前記本充填ステーションに設け、前記重量計による計量結果から割り出した不足液体重量に相当する厳密な容積の液体を前記ピストン・シリンダ装置から本充填ステーションの容器に補給することを特徴とする重量式液体充填機。
  2. 前記予備充填ステーションの送り方向手前に風袋計量ステーションを備え、この風袋計量ステーションは移送された容器の重量を計測する重量計を有し、この重量計で測定された容器重量が前記本充填ステーションでの重量計の測定重量から減算されて正味の予備充填重量が算出されることを特徴とする請求項1記載の重量式液体充填機。
  3. 前記ピストン・シリンダ装置から不足液体重量に相当する容積の液体を押し出すピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して精密に移動制御されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の重量式液体充填機。
  4. 前記予備充填ステーションは充填される液体を収容できる比較的大容量のピストン・シリンダ装置を備え、同ピストン・シリンダ装置から充填予定液体の大部分が移送された容器中に投入されることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の重量式液体充填機。
  5. 充填予定液体を押し出す前記ピストン・シリンダ装置のピストンは厳密な回転角を指令できるステッピングモータ及びこのステッピングモータで回転駆動される送りねじを介して予め設定できるストロークに制御されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の重量式液体充填機。
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