JP4330063B2 - 波長可変レーザ光源 - Google Patents

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本発明は、半導体レーザを用いた高速波長切替が可能な広帯域波長可変レーザ光源に関する。
近年、光通信システムにおいて伝送容量の大容量化を行うため、波長の異なる複数の光信号を1本の光ファイバに多重して伝送する波長分割多重化技術(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が採用されている。そして、更なる伝送容量の増大を目的として、多くの波長チャンネルを狭い波長間隔で高密度に多重する高密度波長分割多重技術(DWDM:Dense Wavelength Division Multiplexing)が採用されている。このDWDM伝送においては、多くの波長チャンネルを発振できる波長可変光源が必要となる。
DWDM伝送に必要な波長可変光源としては、分布帰還型半導体レーザ(DFB−LD:Distributed FeedBack Laser Diode)、分布反射型半導体レーザ(DBR−LD:Distributed Bragg Reflector Laser Diode)、外部共振型半導体レーザ、面発光レーザ等を用いたものが挙げられる。この中で高速に波長切替を行える光源としては、DBR−LD又はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)機構による外部共振型半導体レーザ、面発光レーザを用いたものが挙げられるが、高信頼性の点においてはまだ不十分である。高信頼に波長切替が実現できる多波長の波長可変レーザ光源としては、DFB−LDの温度を調整することにより波長切替を行うものが知られている(非特許文献1参照)。
しかしながら、DFB−LDの温度調整による波長切替を行う波長可変レーザ光源では波長切替までに数十秒を要しており、さらに高速に波長切替ができる波長可変レーザ光源が望まれていた。
そこで、出願人は、高信頼性且つ波長切替が高速に実現できる多波長の波長可変レーザ光源として、DFB−LDの注入電流を調整することで波長調整を行うDFB−LD及びDFB−LDアレイを特願2003−6118で提案した。この波長可変レーザ光源の一例について図8を参照して説明する。
図8に示すように、この波長可変レーザ光源は、N個のDFBレーザ(DFB−LD)11と、光合波器12と、光分波器13と、波長モニタ14と、LD温度モニタ15と、LD温度調節器16と、LD温度制御回路17と、LD電流源18と、LD電流制御回路19とを備えている。
DFB−LD11は、単一縦モードのレーザ光を発振できるレーザ素子である。光合波器12は複数の経路から入力される光を一つの経路にまとめる素子である。光分波器13は、一つの経路から入力される光を複数の経路に分岐する素子であり、例えば光カプラなどからなる。波長モニタ14は、入力光の波長を測定する装置あるいは素子である。DFB−LD11、光合波器12、光分波器13、波長モニタ14間の光の伝達経路は、光導波路、光ファイバ、空間系等からなる。LD温度調節器16はLD11の温度を調節する素子あるいは装置であり、例えばペルチェ素子等が用いられる。LD温度モニタ15はLD温度調節器16で調節を行ったLD11の温度を測定する素子あるいは装置であり、例えばサーミスタ等が用いられる。なお、図8ではLD温度調節器はDFB−LD11の部分のみ温度調整を行っているが、光合波器12、光分波器13、波長モニタ14を含める場合もある。また、光合波器12、波長モニタ14の部分に前記LD温度調節器16とは別の温度調節器を用いる場合もある。
DFB−LD11、光合波器12、LD温度調節器16、LD温度モニタ15は、一つのケースに実装する場合が多い。また、同じケースに光分波器13、波長モニタ14も含める場合もある。LD電流源18はDFB−LD11に電流を供給する装置であり、選択した1つのDFB−LD11に電流を注入する。LD電流制御回路17は、DFB−LD11に注入する電流量を制御する装置であり、波長モニタ14で検出した発振光の波長に基づき算出した量の電流を注入する。LD温度制御回路17はLD温度調節器16から制御する装置である。
以下、この波長可変レーザ光源の動作について述べる。Nチャンネルの波長可変光源を実現する場合には、最大N個のDFB−LD11を用いる。各LD11の発振波長が各チャンネルの波長に対応する。このとき、複数のDFB−LD11の中で発振するDFB−LD11は1つのみであり、LD電流源18より発振させるDFB−LD11を選択して注入電流を流す。DFB−LD11の発振光が光合波器12により1つの経路にまとめられた後、光分波器13によって発振光の一部が分岐される。分岐された光は波長モニタ14によって波長の測定に用いられる。ここで実際に発振している光の波長と、発振させたい目標波長とのずれを検出して、そのずれを負帰還制御により注入電流量をかえることで制御を行う。
ここで、注入電流の制御による波長の調整方法の動作原理について詳細を述べる。DFB−LD11により、注入電流をΔIだけ変えたときの発振周波数(波長)の変化Δfの測定結果は以下の通りである。
Δf=(−0.85GHz/mA)ΔI+(−0.40GHz/mA)ΔI …(1)
この式(1)において、右辺第1項は活性層の屈折率が注入電流により変化した分であり、ミリ秒オーダ以下の高速で発振波長が変化する。右辺第2項は注入電流を変化することでLD11の温度が変化し、その温度変化に相当する発振波長の変化を示している。この項は温度変化を介しているため、秒オーダで変化する。
以上の原理により、DFB−LDをベースにした高信頼で且つ高速波長切替可能な波長可変光源を実現している。
大橋弘美,他3名,「光を創る−光半導体集積化光源」,NTT R&D,社団法人電気通信協会,平成13年9月,Vol.50,No.9,p.615−621
しかしながら、前述の波長可変レーザ光源には次のような問題点があった。以下に、その問題点について詳述する。
DFB−LD11の注入電流量を制御して発振波長の調整を行う方法によれば、高速に波長可変を行うことができる。ところで、注入電流量の変化による発振波長の変化を示す前記式(1)において、右辺第2項の温度による波長変化は、秒オーダであればLD温度調節器16により制御することが可能であるが、LD11の活性層内での温度変化は比較的高速なミリ秒オーダで変化し、なおかつLD温度調節器16により制御することができない。このため、以下のような問題点が生じる。
波長モニタ14で検出した発振波長を目標波長に近付けるように注入電流の負帰還制御を行っている場合、注入電流の調整量はミリアンペア程度のオーダになるため、前記式(1)の右辺第2項の温度変化による波長シフト量は1GHz以下と小さく、なおかつ、右辺第1項の屈折率変化の項はミリ秒以下で応答するため、負帰還制御を安定に動作させることができる。
しかし、DFB−LD11の光出力をOFF状態からON状態にする際や、DFB−アレイにおける波長切替時においてDFB−LD11を切り替える際には、はじめにLD電流を0から数100mAまで増加させるため、前記式(1)の右辺第2項による温度変化による波長シフトが50GHz以上となる。
これにより生じる問題点は以下の通りである。
1.50GHz以上の温度変化による波長変化を前記式(1)の右辺第1項の屈折率変化で抑える場合、注入電流の調整範囲を50mA以上余分に調整する必要があり、注入電流量の変化範囲が非常に大きくなる。
2.DWDM用の通信システムでは波長間隔として50GHz,100GHz間隔が用いられる。通常、DWDM用の波長モニタ14としてエタロンフィルタが用いられるが、FSR(Free Spectral Range)が50GHz,100GHzとなり、負帰還制御により波長を収束できる範囲がFSR以下に限定される。このため、発振波長において50GHz以上の波長ずれが生じると、負帰還制御を行うことができない。
3.DWDM用の通信システムで波長間隔が50GHz,100GHzで運用されている場合、50GHz以上の波長シフトが生じると、他チャンネルの波長で発振することになり、他チャンネルに影響を及ぼす。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、注入電流変化による波長変化の温度寄与分によって生じる上記問題点1〜3を解決した波長可変レーザ光源を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願では、光出力開始時又は波長切替時において、発振させる分布帰還型半導体レーザに電流の注入を行い(電流制御初期フェーズ)、温度が安定した後に、波長検出手段からの負帰還制御を開始する(負帰還制御フェーズ)ことを特徴とする波長可変レーザ光源を提案する。本発明によれば、負帰還制御中の注入電流量の動作範囲を狭め、また、負帰還制御による波長収束可能範囲外の発振波長で負帰還制御を開始することを防ぐことができる。
また、本願では、前記電流制御初期フェーズにおいて、所望波長が発振する電流値よりも一時的に大きい電流を注入することを特徴とする波長可変レーザ光源を提案する。本発明によれば、レーザ温度の安定化を高速に行えるので電流制御初期フェーズを短くすることができ、これにより光出力開始又は波長切替を高速に行うことができる。
さらに、本願では、前記電流制御初期フェーズにおける発振波長が大きくずれている状態において、光減衰器等の光遮断素子による光出力の遮断を行うことを特徴とする波長可変レーザ光源を提案する。これにより、WDMシステムに適用しても他チャンネルへの影響を抑えることができる。
ところで、上記の「電流制御初期フェーズにおいて、所望波長が発振する電流値よりも一時的に大きい電流を注入する」技術は、電流の負帰還制御を行う分布帰還型半導体レーザだけに適用できるものではなく、分布帰還型半導体レーザや分布反射型半導体レーザ等をアレイ化した波長可変レーザ光源にも適用できる。そこで、本願では、上記技術を一般的なアレイ型の波長可変レーザ光源に適用したものを提案する。これにより、光出力開始、波長切替を高速に行うことができる。
同様に、上記の「前記電流制御初期フェーズにおける発振波長が大きくずれている状態において、光減衰器等の光遮断素子による光出力の遮断を行う」技術は、電流の負帰還制御を行う分布帰還型半導体レーザだけに適用できるものではなく、分布帰還型半導体レーザや分布反射型半導体レーザ等をアレイ化した波長可変レーザ光源にも適用できる。そこで、本願では、上記技術を一般的なアレイ型の波長可変レーザ光源に適用したものを提案する。これにより、WDMシステムに適用しても他チャンネルへの影響を抑えることができる。
さらに、本願では、半導体レーザを複数備えた波長可変レーザ光源において、光源から光出力を行わない場合は、何れか1つの半導体レーザに対して電流を注入しておき、光遮断素子により光出力の遮断を行う。これにより、光源から光出力を行わない場合であっても半導体レーザに電流が注入されているため、温度の安定化を行うことができ、光出力を開始する際の電流制御初期フェーズの時間を短くすることができる。したがって、光出力開始を高速に行うことができる。
以上説明したように本発明に係る波長可変レーザ光源によれば、波長切替時や光出力開始時においても分布帰還型半導体レーザに対して適切な負帰還制御を行うことができ、また、波長切替や光出力開始の高速化や他チャンネルへの干渉防止を図ることができる。さらに、分布帰還型半導体レーザに限らず一般的な半導体レーザを複数用いたアレイ型の波長可変レーザ光源においても、波長切替や光出力開始の高速化や他チャンネルへの干渉防止を図ることができる。したがって、本発明に係る波長可変レーザ光源は、WDM,DWDMシステムなどにおいて適したものとなる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図1を参照して説明する。図中、図8を参照して前述した従来の波長可変レーザ光源と同様の構成については同様の符号を付した。
図1に示すように、この波長可変レーザ光源は、N個のDFBレーザ(DFB−LD)11(ここでNは1以上とする)と、光合波器12と、光分波器13と、波長モニタ14と、LD温度モニタ15と、LD温度調節器16と、LD温度制御回路17と、LD電流源18と、LD電流制御回路19、波長切替制御器20とを備えている。すなわち、図8を参照して前述した従来の波長可変レーザ光源と異なる点は、波長切替制御器20が追加されている点である。
波長切替制御器20は、DFB−LD11の光出力のON及びOFF、及び波長切替の制御を行う。この波長切替制御器20は、LD電流源18に対して注入するDFB−LD11の選択を指示する。また、LD電流源18及びLD電流制御回路19に対して、波長モニタ14で検出した波長に基づき注入電流の負帰還制御を行うか、注入電流量に固定値電流を流すか、あるいは出力パワーをモニタして一定の光パワーが出力されるように注入電流を制御するか等の指示を行う。
本実施の形態に係る波長可変レーザ光源の出力をONにする場合の、波長切替制御器20の動作について説明する。まず、LD電流源18に対して、どのDFB−LD11に対してLD電流を注入するかの選択を行う。LD電流源18の中に電流セレクタ(図示省略)が搭載されている場合は、このセレクタに対する指示になる。次いで、LD電流源18に対して所定の電流量を注入する(電流制御初期フェーズ)。この固定値はあらかじめ設定されており、最終的に所望波長が発振する際の注入電流量に近い値に設定されていることが望ましい。次いで、固定値の電流を流した後、しばらく時間を経てから波長モニタ14に基づく注入電流量の負帰還制御を開始する(負帰還制御フェーズ)。波長切替時の波長切替制御器20の動作も、光出力開始時の方法と同一の方法で実現可能である。以上の動作について、図2のタイミングチャートにLD11への注入電流量とLD11の発振波長の時間変化を示した。
上述した電流制御初期フェーズから負帰還制御フェーズまでの時間であるが、以下のように設定を行う。すなわち、LD11への注入電流をステップ状に入力した後、温度変化による発振波長が安定化するまでの時間を行うことが望ましい。また、完全に安定化する前でも、負帰還制御で波長が収束できる範囲であれば、負帰還制御を開始することができる。この電流制御初期フェーズから負帰還制御フェーズまでの時間は、ミリ秒オーダの時間になる。
以上のように、本実施の形態に係る波長可変レーザ光源では、電流制御初期フェーズから負帰還制御フェーズに所定の時間を持たせることにより、LD温度の安定化を行うことができる。その結果、負帰還制御フェーズにおける温度変化による波長シフトが小さくなり、負帰還制御で必要な注入電流の制御範囲が小さくなる。また、負帰還制御を開始する時において既に温度の安定化が行われているため、負帰還制御の波長調整範囲が小さい場合でも、調整可能範囲から波長制御を行うことが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第1の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図3を参照して説明する。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源の物理的構成は、前記第1の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
本実施の形態に係る波長可変レーザ光源が第1の実施の形態と異なる点は、電流制御初期フェーズにおける電流注入方法が異なる。すなわち、第1の実施形態では電流制御初期フェーズにおいて、一定あるいは所定の電流値を流すが、本実施形態では、最終的に収束する電流値をオーバーシュートするように電流を印加する点が異なる。
以下より詳細に説明する。図2に示すように、第1の実施の形態に係る波長可変レーザ光源では、始めに電流を注入するLDをセレクタにより選択した後、所定量の電流の注入を行う(電流制御初期フェーズ)。この電流制御初期フェーズの後、しばらく時間を経過した後、負帰還制御フェーズに入り、波長の安定化を図っている。
一方、本実施の形態に係る波長可変レーザ光源では、図3に示すように、第1の実施形態とは電流制御初期フェーズでの電流注入方法が異なる。すなわち、図2では固定値を注入するが、図3では図2の固定値よりも大きい電流の注入を行い、その後電流値を図2の固定値に戻す。これにより、LDの活性層内での温度上昇を急激に行うことができ、活性層内での温度の安定化を早くすることができる。
なお、図3では電流制御初期フェーズにおける注入電流を2段階の変化にさせているが、図2における固定値をオーバーシュートして、その後、所定の固定値に収束するような電流変化であれば他の関数に基づく電流制御方法であってもよい。また、LDへの注入電流量を小さく変化させる場合も同様である。すなわち、目標値をオーバーシュートして図2の固定値よりも小さい値から該固定値に収束させるようにしてもよい。このように行うことで、活性層内での温度の安定化を早くすることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図4を参照して説明する。本実施形態に係る波長可変レーザ光源は、図4に示すように、N個のDFBレーザ(DFB−LD)11と、光合波器12と、光分波器13と、波長モニタ14と、LD温度モニタ15と、LD温度調節器16と、LD電流源18と、LD電流制御回路19と、LD温度制御回路17と、波長切替制御器20と、利得制御素子21とを備えている。この波長可変レーザ光源が、図1を参照して前述した第1の実施形態に係る波長可変レーザ光源と異なる点は、利得制御素子21が加わった点、及び、この利得制御素子21が波長切替制御器20から制御できる点にある。
利得制御素子21は、光合波器12及び光分波器13を介したDFB−LD11からの出力光を遮断可能な素子であり、例えばEDFA(Erbium-Doped Fiber Amplifier),SOA(Semiconductor Optical Amplifier)等の光増幅器や光減衰器等により構成される。なお、変調器等が接続されている場合は変調器も含まれる。
このような構成において、波長切替制御器20は光出力開始時や波長切替時には以下のように動作する。
1.利得制御素子21によりファイバからの光出力をOFFにする。2.セレクタを操作して、電流を注入するLD11を選択する。3.LD11に電流を注入する(電流制御初期フェーズ)。この際の電流注入方法としては、前述第1及び第2の実施形態に示すものが挙げられる。4.しばらく時間を経た後、波長モニタ14からLD電流への負帰還制御を開始する(負帰還制御フェーズ)。5.利得制御素子21による光断を解除して、光を出力させる。
ここで、5の操作は後段に接続されているDWDMシステム等の他チャンネルに影響を及ぼさなければ、4の前に行ってもよい。
このように本実施の形態に係る波長可変レーザ光源によれば、電流制御初期フェーズでの発振波長が目標値から大きくずれた状態で光出力することを防ぎ、他チャンネルへの影響を及ぼすことを防ぐことができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図5を参照して説明する。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源が前記第3の実施形態に係る波長可変レーザ光源と異なる点は、第3の実施形態では利得制御素子21が波長モニタ14に分岐する光分波器13の後に接続されているが、本実施形態では図5に示すように利得制御素子21が光分波器13の前に設置されている点にある。なお、前述した特許出願(特願2003−6118)では、利得制御素子を光分波器の前に設置を行い、注入電流量の変化による光出力パワー変動を小さくなるようにしている。
このような構成において、波長切替制御器20は光出力開始時や波長切替時には以下のように動作する。
1.利得制御素子21によりファイバからの光出力をOFFにする。2.セレクタを操作して、電流を注入するLD11を選択する。3.LD11に電流を注入する(電流制御初期フェース)。この際の電流注入方法としては、前述第1及び第2の実施形態に示すものが挙げられる。4.しばらく時間を経た後、利得制御素子21による光断を解除して、光を出力させる。この際、利得制御素子21からは一定出力パワーとなるように制御してもよい。5.波長モニタ14に基づくLD11の負帰還制御を開始する(負帰還制御フェーズ)。
このように、第3の実施形態とは4と5の操作の順序が異なっている。本実施形態に係る波長可変レーザ光源では、電流制御初期フェーズにおける温度が安定化される前の波長が大きくずれている状態での光出力を遮断することができる。また、負帰還制御には利得制御素子21による光出力断を解除する必要があるため、負帰還制御を開始する直前に光出力断の解除を行う。また、負帰還制御を開始する際には、発振波長が所望の波長に近い値で発振しているため、他チャンネルへの影響も小さくなる利点がある。
なお、前述した特許出願(特願2003−6118)では、光出力変動の安定化の為に、SOA等の利得制御素子が用いられている。SOAの利得制御はマイクロ秒オーダで行うことができる為、利得制御素子による光出力断の解除の時間は殆ど無視できる。このように、本来は光出力の安定化の為に用いられている素子を用いる為、新たに素子を増やすことなく電流制御初期フェーズにおける温度変化による発振波長のずれによる悪影響を防ぐことができる利点がある。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図6を参照して説明する。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源は、図6に示すように、N個のレーザ(ここでNは2以上とする)11と、光合波器12と、LD温度モニタ15と、LD温度調節器16と、LD温度制御回路17と、LD電流源18と、LD電流制御回路19と、波長切替制御器20とを備えている。
本実施の形態に係る波長可変レーザ光源が第1の実施形態と異なる点は、波長の調整を注入電流量の調整で行うための注入電流の負帰還制御を省いた点と、DFB−LDが一般的なレーザに変更になった点にある。DFB−LDアレイにおいて発振波長の許容範囲が広い場合は、注入電流の負帰還制御は必要にならない。また、アレイ上に配置するのは、DFB−LDに限定されず、DBR−LD,VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等が配置される場合もある。
このような構成において、光出力を開始する際又は波長を切り替える際には、電流を注入するLD11に対して、目標となる電流値をオーバーシュートさせるように電流注入を行う。これは、前記第2の実施形態における電流制御初期フェーズと同じ方法である。このようにすることで、LD11に注入する電流量が変化することによる温度変化を早く定常状態にすることができるため、波長の安定化を早く行うことができる利点がある。結果として、光出力開始、及び、波長切替を迅速に行うことができる。
なお、DFB−LDをアレイ上に並べて、MEMSにより発振するLDを選択する方法がある。この場合は、図6の光合波器12に替えてMEMSによる光セレクタが代わりを用いるがことになるが、この場合も動作方法は同じである。
また、DFB−LDの他に、DBR−LD,VCSEL等のレーザをアレイ上に並べた場合も同様な動作方法が適用できる。DBR−LDをアレイ上に並べた報告が("Wavelength-selectable DBR Laser Array inferently free from mode-hopping for high speed switching", Y.Tohmori, et.al., OFC2003, ThF5)に記載されているが、本実施の形態では、光出力開始時又は波長切替時において、目標となる電流値をオーバーシュートさせて印加させることで、同様に高速に光出力開始及び波長切替を行うことができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施形態に係る波長可変レーザ光源について図7を参照して説明する。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源は、図7に示すように、N個のレーザ(ここでNは1以上とする)11と、光合波器12と、LD温度モニタ15と、LD温度調節器16と、LD温度制御回路17と、LD電流源18と、波長切替制御器20と、利得制御素子21とを備えている。ここで、図6を参照して前述した第5の実施形態と異なる点は、LD電流制御回路がなくなっている点、利得制御素子が追加されている点である。ただし、必要に応じてLD電流制御回路を設けてもよい。
このような構成において、波長切替制御器20は光出力を開始する際又は波長を切り替える際には以下のように行う。
1.利得制御素子21において、光の遮断を行う。2.LD電流源18により、電流を注入するLD11の選択を行い、電流の注入を開始する。3.しばらく時間を経た後、利得制御素子21による光の遮断の解除を行う。
このような波長可変レーザ光源によれば、LD11に電流を注入してから、LD11の温度が安定化されるまでの、光出力波長が大きく目標波長よりもずれている状態において、光出力の遮断を行うことができる。その結果、波長が大きくずれた状態での光出力によるWDMシステムにおける他チャンネルへの影響を防ぐことができる利点がある。
なお、図7では、LD電流源18により電流を注入するLD11を選択しているが、光合波器12に替えてMEMS等の光セレクタを用いることによりLD11の発振光を選択しても良い。この場合、利得制御素子21と、光セレクタの機能を一つにまとめることも可能である。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施形態に係る波長可変レーザ光源について説明する。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源の物理的構成は、図5を参照して前述した第4の実施の形態と同様である。本実施の形態に係る波長可変レーザ光源が第4の実施形態と異なる点は、第4の実施形態では光出力を開始する前は、何れのDFB−LD11にも電流を注入していないが、本実施形態では光出力を開始する前において、いずれか1つのDFB−LD11に電流注入を行い、利得制御素子21を断状態にしておく点にある。
このような波長可変レーザ光源によれば、利得制御素子21を断状態にすることにより光出力を行っていない状態にしており、且つ、光源からの光出力を行っていない状態でもいずれか1つのDFB−LD11には電流が注入されている。したがって、光出力を開始する際にはLD11の温度が安定化されている。つまり、光出力開始時における電流注入初期フェーズにおいて、既にLD11の温度が安定化されているため、電流注入初期フェーズを短くすることができる。このようにして、光出力開始時の立ち上げ時間を高速にすることができる利点がある。
第1の実施形態に係る波長可変レーザ光源の構成図 第1の実施形態に係る波長可変レーザ光源におけるLDへの注入電流量及び発振波長の時間変化を説明する図 第2の実施形態に係る波長可変レーザ光源におけるLDへの注入電流量及び発振波長の時間変化を説明する図 第3の実施形態に係る波長可変レーザ光源の構成図 第4の実施形態に係る波長可変レーザ光源の構成図 第5の実施形態に係る波長可変レーザ光源の構成図 第6の実施形態に係る波長可変レーザ光源の構成図 従来の波長可変レーザ光源の構成図
符号の説明
11…LD、12…光合波器、13…光分波器、14…波長モニタ、15…LD温度モニタ、16…LD温度調節器、17…LD温度制御回路、18…LD電流源、19…LD電流制御回路、20…波長切替制御器、21…利得制御素子

Claims (5)

  1. 分布帰還型半導体レーザと、分布帰還型半導体レーザからの出力光の発振波長を検出する波長検出手段と、波長検出手段で検出した発振波長に基づき分布帰還型半導体レーザへの注入電流量を負帰還制御することにより発振波長を切替可能な負帰還制御手段とを備えた波長可変レーザ光源において、
    光出力開始時又は波長切替時において分布帰還型半導体レーザに電流注入を開始してから第1の所定時間経過した後に負帰還制御を開始するよう負帰還制御手段を制御する波長切替制御手段と、
    分布帰還型半導体レーザと波長検出手段との間に配置され、分布帰還型半導体レーザからの出力光の遮断が可能な光遮断素子とを備え、
    前記波長切替制御手段は、光出力開始時又は波長切替時において少なくとも分布帰還型半導体レーザに電流注入を開始してから第2の所定時間経過した後に出力光の遮断を解除するよう前記光遮断素子を制御する
    ことを特徴とする波長可変レーザ光源。
  2. 前記波長切替制御手段は、光出力開始時又は波長切替時において前記負帰還制御の開始前には所望波長が発振する所定の注入電流値より大きな電流を分布帰還型半導体レーザに印加する
    ことを特徴とする請求項1記載の波長可変レーザ光源。
  3. 前記波長切替制御手段は、光源からの光出力を開始する前においては、分布帰還型半導体レーザへの電流を注入を維持しておくとともに該分布帰還型半導体レーザの出力光を遮断するよう前記光遮断素子を制御することにより光源からの光出力を遮断する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の波長可変レーザ光源。
  4. 複数の分布帰還型半導体レーザを備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至記載の波長可変レーザ光源。
  5. 前記第1の所定時間はマイクロ秒から秒のオーダである
    ことを特徴とする請求項1乃至何れか1項記載の波長可変レーザ光源。
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