JP4329950B2 - 遊技媒体移送装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の遊技機が列設される遊技島台にて使用される遊技媒体を移送するために用いられる遊技媒体移送装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、複数の遊技機が列設される遊技島台にて使用される遊技媒体を、遊技島台の下部から上方に移送するために用いられる遊技移送装置としては、例えば実開平６−２６９７６号公報等に示されるように、遊技媒体を移送するために中空の移送管内に回転移送体を嵌挿し、この回転移送体を駆動装置を用いて軸線周りに回転させることで移送管内の遊技媒体を移送させる遊技媒体移送装置が知られている。
【０００３】
このような移送装置に用いる回転移送体は、汚れ等が付着した遊技媒体により汚れたり、長期の使用により破損等が生じることがあるため、定期的にメンテナンスや交換を行う必要があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなメンテナンスや交換作業を行う際には、移送管内にある回転移送体を、移送管の端部から抜き出さなければならないが、この移送管の端部には回転移送体を回転させるための駆動装置が取り付けられているため、回転移送体の抜き出しの際には駆動装置を取り外さなければならなかった。また、取り外した回転移送体の組み付け作業も煩雑になるため、メンテナンスや交換作業に時間がかかるといった問題があった。
【０００５】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、移送管内にある回転移送体を容易に抜き出し、または移送管内に容易に組み付けることが可能な遊技媒体移送装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技媒体移送装置は、
複数の遊技機が列設されてなる遊技島台内に立設される遊技媒体移送装置において、
前記遊技機から排出された遊技媒体を流入させるための流入口、該流入口から流入した遊技媒体を移送するための移送路及び該移送された遊技媒体を排出するための排出口を有する中空状の移送管と、
該移送管の上端に設けられ、前記移送路に連通する連通路が形成された中空状の回転筒と、
該回転筒を回転駆動させるための駆動手段と、
前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿され、該回転筒が前記駆動手段により中心軸周りに回転されることで前記流入口に流入した遊技媒体を前記排出口へ移送する回転移送体と、
前記回転移送体の上部に設けられた取付部材を取り付けるための取付部を有し、前記回転筒の上端部の開口に着脱自在に設けられる蓋体と、
を備え、
前記蓋体を前記回転筒から取り外すことにより、前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿された前記回転移送体を、前記上端部の開口から前記連通路を介して前記移送管の中心軸方向に抜き出し可能に構成した、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、駆動手段が駆動されると、この駆動手段に連動する回転筒を介して回転移送体が移送管内にて回転する。また、蓋体を回転筒から取り外すだけで、移送管内にある回転移送体を、該移送管の上端に設けられた回転筒の上端部の開口から連通路を介して移送路の中心軸方向に抜き出すことが出来るとともに、回転移送体を回転筒の上端部の開口から移送管内に嵌挿することが出来る。よって、駆動手段や回転筒等を取り外すことなく、回転移送体のメンテナンスや交換作業等を容易に行うことが出来る。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図１〜４には本発明の第１実施例が示されており、図１における１は本発明の適用された遊技島台としてのパチンコ島台１、２はパチンコ島台１に列設される遊技機としてのパチンコ機、３は各パチンコ機２に使用する遊技媒体であるパチンコ玉を遊技島台１の上部にて貯留する上部タンク、４は各パチンコ機２より排出されるパチンコ玉を回収、貯留する下部タンクをそれぞれ示している。
【００１０】
この上部タンク３内に貯留されたパチンコ玉は、パチンコ島台１の長手方向に配設される本流樋５内に流入され、本流樋５に所定間隔おきに設けられる補給シュート６及び補給シュート６の下端より各パチンコ機２に延設される補給ジャバラ７を通り、補給カウンタ（図示略）を介して各パチンコ機２に供給されるようになっている。
【００１１】
各パチンコ機２よりアウト玉として排出されるパチンコ玉は、玉排出装置８内に収容された後、パチンコ島台１内下部の長手方向に敷設される下部タンク４内に排出されるようになっている。下部タンク４内に貯留されたパチンコ玉は、上部タンク３内に揚送する移送装置としての揚送装置９内に集められ、この揚送装置９により上方に移送され、再び上部タンク３内に適宜量のパチンコ玉が還元されるようなっている。尚、１０はオーバーフロー管であって、上部タンク３内でオーバーフローしたパチンコ玉が揚送装置９内へ返却されるようになっている。
【００１２】
本実施例における揚送装置９は、主にパチンコ島台１の下部から上部まで延びるように設けられた揚送管１１と、揚送管１１の上端部及び下端部からそれぞれ嵌挿される回転移送体としての螺旋体１２、１２’と、これら螺旋体１２、１２’をそれぞれ回転駆動する駆動装置１３、１３’とから構成されている。この揚送管１１の下部には開口部（図示略）が形成されており、この開口部を介して下部タンク４から回収されるパチンコ玉が流入されるようになっている。また、揚送管１１の上部には図２に示されるような開口部１４が形成されており、この開口部１４から排出されたパチンコ玉が、誘導レール２８（図１、２参照）を介して上部タンク３内に供給されるようになっている。このように、パチンコ玉は各種流通路を介してパチンコ島台１内を循環するようになっている。
【００１３】
図２、３に示されるように、揚送管１１の上端部にはフランジ部１１ｂが形成されており、このフランジ部１１ｂの上部には駆動装置１３の外装ケース１５が取り付けられており、この外装ケース１５内には、揚送管１１の内部に形成される揚送路１１ａに連通する連通路１６ａが形成された中空の回転筒１６（駆動軸）が、ベアリング１７を介して軸心周りに回転可能に取り付けられている。連通路１６ａの内径は、揚送路１１ａの内径とほぼ同寸に形成され、回転筒１６の回転軸心が揚送路１１の長手方向を向く中心軸心の延長線上に位置するように設けられている。この連通路１６ａにより、揚送管１１内と外部とが連通されるようになっている。
【００１４】
また、外装ケース１５の側方には、回転筒１６を回転させる駆動モータ１８が、出力軸１９が水平方向を向くように連設されており、この出力軸１９は、外装ケース１５内にベアリング２０を介して軸心周りに回転自在に設けられた連結軸２１に連結されている。
【００１５】
また、連結軸２１の所定箇所には、回転筒１６の外周面に環着されたウォームホイール２２に噛合するウォーム２３が取り付けられているため、これらウォームホイール２２とウォーム２３により構成される減速機構を介して、回転筒１６が駆動モータ１８の駆動に連動して回転するようになっている。
【００１６】
駆動モータ１８の駆動により回転する回転筒１６の上端部には、連通路１６ａの上端開口を開閉可能とする蓋体２４がネジ２５を介して着脱可能に取り付けられている。そして蓋体２４の裏面には、下部に螺旋体１２が溶接固定された取付部材２６の頭部２６ａが、蓋体２４の上部より挿通されるネジ２７により着脱可能に取り付けられている。
【００１７】
このように構成される駆動装置１３にあっては、駆動モータ１８が駆動し、出力軸１９が回転されると、連結軸２１のウォーム２３とウォームホイール２２とからなるウォームギヤを介して回転筒１６が軸心周りに回転されるため、蓋体２４に取付部材２６を介して取り付けられた螺旋体１２が軸心周りに回転されるようになっている。そしてこの螺旋体１２の回転により、揚送管１１の揚送路１１ａ内にあるパチンコ玉が図２中矢印方向に上昇され、上昇されたパチンコ玉が開口部１４を介して外部に排出されるようになっている。なお、排出されたパチンコ玉は、上部タンク３内に設けられた誘導レール２８上を通過して、上部タンク３内に貯留されるようになっている。
【００１８】
ここで、螺旋体１２のメンテナンスや交換作業をする場合、図４に示されるように回転筒１６の上端面に螺入されたネジ２５を介して蓋体２４を回転筒１６から取り外すだけで、揚送管１１内に嵌挿された螺旋体１２を、揚送管１１の上端部開口から連通路１６ａを介して外方に抜き出すことが出来る。よって駆動モータ１８や、これら外装ケース１５内に設けられた減速機構等の部品をフランジ部１１ｂから取り外すことなく、簡単にメンテナンスや交換作業を行うことが出来る。
【００１９】
また、本実施例においては、螺旋体１２を交換する場合、ネジ２７を取り外すことにより取付部材２６の頭部２６ａを蓋体２４から取り外すことで螺旋体１２の上端部に溶接された取付部材２６ごと交換することが出来るようになっている。
【００２０】
なお、図１に示される揚送管１１の下端部にも、駆動装置１３’に連動する螺旋体１２’が、下端部開口から取り外し可能に設けられているが、前述の駆動装置１３、及び螺旋体１２と同様の構成であるため、ここでの具体的な構造の詳細な説明は省略することとする。このように、これら螺旋体１２、及び駆動装置１３は、言うまでもなく揚送管１１の上端部、下端部それぞれに、またはいずれか一方の端部のみのに設けられていてもよい。
【００２１】
次に、図５には本発明の第２の実施例が示されている。本実施例における駆動モータ１８は、揚送管１１の隣接位置に、出力軸１９が揚送管１１の長手方向を向く中心軸線とほぼ並行になるように設けられている。そして出力軸１９の外周面に固着された歯車２９が、垂直軸３０に固着され、歯車２９よりも大径の歯車３１に噛合されており、さらにこの垂直軸３０における歯車３１の下方に固着された歯車３２が、回転筒１６の外周面に固着された歯車３３に噛合されている。よって、出力軸１９の回転がこれら複数の歯車により構成される減速機構を介して回転筒１６に伝達されるようになっているため、駆動モータ１８の駆動により螺旋体１２が回転されるようになっている。
【００２２】
このように駆動モータ１８の取付け位置や向き等は任意であり、本実施例にように揚送管１１の側方に隣接配置することにより、駆動装置１３をコンパクト化することが出来る。また、減速機構も前述の実施例のようなウォームギヤに限らず、種々の歯車により構成することが可能であるとともに、ベルトやチェーン等を利用した減速機構等を用いてもよい。
【００２３】
さらに図６には本発明の第３の実施例が示されている。本実施例における駆動モータは、出力軸４１を低速回転させることが可能な駆動モータ４０が使用されているため、減速機構等を介すことなく、出力軸４１の回転を直接螺旋体１２に伝達させることが出来るようになっている。そしてこの出力軸４１には、揚送路１１ａの内径とほぼ同寸の内径を有する連通路４１ａが形成されている。
【００２４】
このような駆動モータ４０においては、図６のようにフランジ部１１ｂ上面において連通路１６ａの中心軸線が揚送路１１ａの中心軸線上に位置するように取り付けても、揚送路１１ａが外部とが連通されるため、蓋体２４を回転筒１６の上端部から取り外すことで、揚送路１１ａ内に螺旋体１２を容易に組み付け、取り出すことが出来る。よって減速機構等が不要となるため、駆動装置１３自体をコンパクト化することが出来る。
【００２５】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項１は、複数の遊技機（パチンコ機２）が列設されてなる遊技島台（パチンコ島台１）内に立設される遊技媒体移送装置（揚送装置９）において、
前記遊技機から排出された遊技媒体（パチンコ玉）を流入させるための流入口、該流入口から流入した遊技媒体を移送するための移送路（揚送路１１ａ）及び該移送された遊技媒体を排出するための排出口（開口部１４）を有する中空状の移送管（揚送管１１）と、
該移送管の上端に設けられ、前記移送路に連通する連通路（１６ａ）が形成された中空状の回転筒（１６）と、
該回転筒を回転駆動させるための駆動手段（駆動装置１３）と、
前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿され、該回転筒が前記駆動手段により中心軸周りに回転されることで前記流入口に流入した遊技媒体を前記排出口へ移送する回転移送体（螺旋体１２）と、
前記回転移送体の上部に設けられた取付部材（２６）を取り付けるための取付部（蓋体２４の裏面）を有し、前記回転筒の上端部の開口（連通路１６ａの上端開口）に着脱自在に設けられる蓋体（２４）と、
を備え、
前記蓋体を前記回転筒から取り外すことにより、前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿された前記回転移送体を、前記上端部の開口から前記連通路を介して前記移送管の中心軸方向に抜き出し可能に構成した（図４参照）。
【００２６】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【００２７】
例えば、駆動軸としての回転筒１６の形状や長さ、及び駆動モータ等の取付位置等は任意であり、種々に変形可能である。
【００２８】
また、本発明における「回転移送体」は、実施例中の螺旋体と対応しているが、このような構造のもの限らず、移送管の中心軸心周りに回転されることで前記移送管内の遊技媒体を移送可能なものであればよく、回転軸に設けられた螺旋状の羽、スクリュー等が考えられる。
【００２９】
本発明における「遊技島台」は、実施例中のパチンコ島台と対応しているが、これに限らずコインその他小片媒体で遊技する各種遊技機の設置台のことである。
【００３０】
「遊技媒体」は、パチンコ玉に対応しているが、弾球等を利用するものに限られず、コインその他小片媒体等を含む。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【００３２】
（ａ）請求項１項の発明によれば、駆動手段が駆動されると、この駆動手段に連動する回転筒を介して回転移送体が移送管内にて回転する。また、蓋体を回転筒から取り外すだけで、移送管内にある回転移送体を、該移送管の上端に設けられた回転筒の上端部の開口から連通路を介して移送路の中心軸方向に抜き出すことが出来るとともに、回転移送体を回転筒の上端部の開口から移送管内に嵌挿することが出来る。よって、駆動手段や回転筒等を取り外すことなく、回転移送体のメンテナンスや交換作業等を容易に行うことが出来る。
【００３５】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の適用された遊技島台の要部を示す正面図である。
【図２】駆動装置及びその周辺を示す一部破断断面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。
【図４】図２の駆動装置の作用を示す一部破断正面図である。
【図５】駆動装置の第２実施例を示す一部破断正面図である。
【図６】駆動装置の第３実施例を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】
１ パチンコ島台（遊技島台）
２ パチンコ機（遊技機）
３ 上部タンク
４ 下部タンク
５ 供給樋
６ 補給シュート
７ 補給ジャバラ
８ 玉排出装置
９ 揚送装置（移送装置）
１０ オーバーフロー管
１１ 揚送管（移送管）
１１ａ 揚送路（移送路）
１１ｂ フランジ部
１２、１２’ 螺旋体（回転移送体）
１３、１３’ 駆動装置（駆動手段）
１４ 開口部
１５ 外装ケース
１６ 回転筒（駆動軸）
１６ａ 連通路
１７、２０ ベアリング
１８ 駆動モータ
１９ 出力軸
２１ 連結軸
２２ ウォームホイール
２３ ウォーム
２４ 蓋体
２５、２７ ネジ
２６ 取付部材
２６ａ 頭部
２８ 誘導レール
２９、３１〜３３歯車
３０ 垂直軸
４０ 駆動モータ
４１ 出力軸
４１ａ 連通路
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の遊技機が列設される遊技島台にて使用される遊技媒体を移送するために用いられる遊技媒体移送装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、複数の遊技機が列設される遊技島台にて使用される遊技媒体を、遊技島台の下部から上方に移送するために用いられる遊技移送装置としては、例えば実開平６−２６９７６号公報等に示されるように、遊技媒体を移送するために中空の移送管内に回転移送体を嵌挿し、この回転移送体を駆動装置を用いて軸線周りに回転させることで移送管内の遊技媒体を移送させる遊技媒体移送装置が知られている。
【０００３】
このような移送装置に用いる回転移送体は、汚れ等が付着した遊技媒体により汚れたり、長期の使用により破損等が生じることがあるため、定期的にメンテナンスや交換を行う必要があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなメンテナンスや交換作業を行う際には、移送管内にある回転移送体を、移送管の端部から抜き出さなければならないが、この移送管の端部には回転移送体を回転させるための駆動装置が取り付けられているため、回転移送体の抜き出しの際には駆動装置を取り外さなければならなかった。また、取り外した回転移送体の組み付け作業も煩雑になるため、メンテナンスや交換作業に時間がかかるといった問題があった。
【０００５】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、移送管内にある回転移送体を容易に抜き出し、または移送管内に容易に組み付けることが可能な遊技媒体移送装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の遊技媒体移送装置は、
複数の遊技機が列設されてなる遊技島台内に立設される遊技媒体移送装置において、
前記遊技機から排出された遊技媒体を流入させるための流入口、該流入口から流入した遊技媒体を移送するための移送路及び該移送された遊技媒体を排出するための排出口を有する中空状の移送管と、
該移送管の上端に設けられ、前記移送路に連通する連通路が形成された中空状の回転筒と、
該回転筒を回転駆動させるための駆動手段と、
前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿され、該回転筒が前記駆動手段により中心軸周りに回転されることで前記流入口に流入した遊技媒体を前記排出口へ移送する回転移送体と、
前記回転移送体の上部に設けられた取付部材を取り付けるための取付部を有し、前記回転筒の上端部の開口に着脱自在に設けられる蓋体と、
を備え、
前記蓋体を前記回転筒から取り外すことにより、前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿された前記回転移送体を、前記上端部の開口から前記連通路を介して前記移送管の中心軸方向に抜き出し可能に構成した、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、駆動手段が駆動されると、この駆動手段に連動する回転筒を介して回転移送体が移送管内にて回転する。また、蓋体を回転筒から取り外すだけで、移送管内にある回転移送体を、該移送管の上端に設けられた回転筒の上端部の開口から連通路を介して移送路の中心軸方向に抜き出すことが出来るとともに、回転移送体を回転筒の上端部の開口から移送管内に嵌挿することが出来る。よって、駆動手段や回転筒等を取り外すことなく、回転移送体のメンテナンスや交換作業等を容易に行うことが出来る。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図１〜４には本発明の第１実施例が示されており、図１における１は本発明の適用された遊技島台としてのパチンコ島台１、２はパチンコ島台１に列設される遊技機としてのパチンコ機、３は各パチンコ機２に使用する遊技媒体であるパチンコ玉を遊技島台１の上部にて貯留する上部タンク、４は各パチンコ機２より排出されるパチンコ玉を回収、貯留する下部タンクをそれぞれ示している。
【００１０】
この上部タンク３内に貯留されたパチンコ玉は、パチンコ島台１の長手方向に配設される本流樋５内に流入され、本流樋５に所定間隔おきに設けられる補給シュート６及び補給シュート６の下端より各パチンコ機２に延設される補給ジャバラ７を通り、補給カウンタ（図示略）を介して各パチンコ機２に供給されるようになっている。
【００１１】
各パチンコ機２よりアウト玉として排出されるパチンコ玉は、玉排出装置８内に収容された後、パチンコ島台１内下部の長手方向に敷設される下部タンク４内に排出されるようになっている。下部タンク４内に貯留されたパチンコ玉は、上部タンク３内に揚送する移送装置としての揚送装置９内に集められ、この揚送装置９により上方に移送され、再び上部タンク３内に適宜量のパチンコ玉が還元されるようなっている。尚、１０はオーバーフロー管であって、上部タンク３内でオーバーフローしたパチンコ玉が揚送装置９内へ返却されるようになっている。
【００１２】
本実施例における揚送装置９は、主にパチンコ島台１の下部から上部まで延びるように設けられた揚送管１１と、揚送管１１の上端部及び下端部からそれぞれ嵌挿される回転移送体としての螺旋体１２、１２’と、これら螺旋体１２、１２’をそれぞれ回転駆動する駆動装置１３、１３’とから構成されている。この揚送管１１の下部には開口部（図示略）が形成されており、この開口部を介して下部タンク４から回収されるパチンコ玉が流入されるようになっている。また、揚送管１１の上部には図２に示されるような開口部１４が形成されており、この開口部１４から排出されたパチンコ玉が、誘導レール２８（図１、２参照）を介して上部タンク３内に供給されるようになっている。このように、パチンコ玉は各種流通路を介してパチンコ島台１内を循環するようになっている。
【００１３】
図２、３に示されるように、揚送管１１の上端部にはフランジ部１１ｂが形成されており、このフランジ部１１ｂの上部には駆動装置１３の外装ケース１５が取り付けられており、この外装ケース１５内には、揚送管１１の内部に形成される揚送路１１ａに連通する連通路１６ａが形成された中空の回転筒１６（駆動軸）が、ベアリング１７を介して軸心周りに回転可能に取り付けられている。連通路１６ａの内径は、揚送路１１ａの内径とほぼ同寸に形成され、回転筒１６の回転軸心が揚送路１１の長手方向を向く中心軸心の延長線上に位置するように設けられている。この連通路１６ａにより、揚送管１１内と外部とが連通されるようになっている。
【００１４】
また、外装ケース１５の側方には、回転筒１６を回転させる駆動モータ１８が、出力軸１９が水平方向を向くように連設されており、この出力軸１９は、外装ケース１５内にベアリング２０を介して軸心周りに回転自在に設けられた連結軸２１に連結されている。
【００１５】
また、連結軸２１の所定箇所には、回転筒１６の外周面に環着されたウォームホイール２２に噛合するウォーム２３が取り付けられているため、これらウォームホイール２２とウォーム２３により構成される減速機構を介して、回転筒１６が駆動モータ１８の駆動に連動して回転するようになっている。
【００１６】
駆動モータ１８の駆動により回転する回転筒１６の上端部には、連通路１６ａの上端開口を開閉可能とする蓋体２４がネジ２５を介して着脱可能に取り付けられている。そして蓋体２４の裏面には、下部に螺旋体１２が溶接固定された取付部材２６の頭部２６ａが、蓋体２４の上部より挿通されるネジ２７により着脱可能に取り付けられている。
【００１７】
このように構成される駆動装置１３にあっては、駆動モータ１８が駆動し、出力軸１９が回転されると、連結軸２１のウォーム２３とウォームホイール２２とからなるウォームギヤを介して回転筒１６が軸心周りに回転されるため、蓋体２４に取付部材２６を介して取り付けられた螺旋体１２が軸心周りに回転されるようになっている。そしてこの螺旋体１２の回転により、揚送管１１の揚送路１１ａ内にあるパチンコ玉が図２中矢印方向に上昇され、上昇されたパチンコ玉が開口部１４を介して外部に排出されるようになっている。なお、排出されたパチンコ玉は、上部タンク３内に設けられた誘導レール２８上を通過して、上部タンク３内に貯留されるようになっている。
【００１８】
ここで、螺旋体１２のメンテナンスや交換作業をする場合、図４に示されるように回転筒１６の上端面に螺入されたネジ２５を介して蓋体２４を回転筒１６から取り外すだけで、揚送管１１内に嵌挿された螺旋体１２を、揚送管１１の上端部開口から連通路１６ａを介して外方に抜き出すことが出来る。よって駆動モータ１８や、これら外装ケース１５内に設けられた減速機構等の部品をフランジ部１１ｂから取り外すことなく、簡単にメンテナンスや交換作業を行うことが出来る。
【００１９】
また、本実施例においては、螺旋体１２を交換する場合、ネジ２７を取り外すことにより取付部材２６の頭部２６ａを蓋体２４から取り外すことで螺旋体１２の上端部に溶接された取付部材２６ごと交換することが出来るようになっている。
【００２０】
なお、図１に示される揚送管１１の下端部にも、駆動装置１３’に連動する螺旋体１２’が、下端部開口から取り外し可能に設けられているが、前述の駆動装置１３、及び螺旋体１２と同様の構成であるため、ここでの具体的な構造の詳細な説明は省略することとする。このように、これら螺旋体１２、及び駆動装置１３は、言うまでもなく揚送管１１の上端部、下端部それぞれに、またはいずれか一方の端部のみのに設けられていてもよい。
【００２１】
次に、図５には本発明の第２の実施例が示されている。本実施例における駆動モータ１８は、揚送管１１の隣接位置に、出力軸１９が揚送管１１の長手方向を向く中心軸線とほぼ並行になるように設けられている。そして出力軸１９の外周面に固着された歯車２９が、垂直軸３０に固着され、歯車２９よりも大径の歯車３１に噛合されており、さらにこの垂直軸３０における歯車３１の下方に固着された歯車３２が、回転筒１６の外周面に固着された歯車３３に噛合されている。よって、出力軸１９の回転がこれら複数の歯車により構成される減速機構を介して回転筒１６に伝達されるようになっているため、駆動モータ１８の駆動により螺旋体１２が回転されるようになっている。
【００２２】
このように駆動モータ１８の取付け位置や向き等は任意であり、本実施例にように揚送管１１の側方に隣接配置することにより、駆動装置１３をコンパクト化することが出来る。また、減速機構も前述の実施例のようなウォームギヤに限らず、種々の歯車により構成することが可能であるとともに、ベルトやチェーン等を利用した減速機構等を用いてもよい。
【００２３】
さらに図６には本発明の第３の実施例が示されている。本実施例における駆動モータは、出力軸４１を低速回転させることが可能な駆動モータ４０が使用されているため、減速機構等を介すことなく、出力軸４１の回転を直接螺旋体１２に伝達させることが出来るようになっている。そしてこの出力軸４１には、揚送路１１ａの内径とほぼ同寸の内径を有する連通路４１ａが形成されている。
【００２４】
このような駆動モータ４０においては、図６のようにフランジ部１１ｂ上面において連通路１６ａの中心軸線が揚送路１１ａの中心軸線上に位置するように取り付けても、揚送路１１ａが外部とが連通されるため、蓋体２４を回転筒１６の上端部から取り外すことで、揚送路１１ａ内に螺旋体１２を容易に組み付け、取り出すことが出来る。よって減速機構等が不要となるため、駆動装置１３自体をコンパクト化することが出来る。
【００２５】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項１は、複数の遊技機（パチンコ機２）が列設されてなる遊技島台（パチンコ島台１）内に立設される遊技媒体移送装置（揚送装置９）において、
前記遊技機から排出された遊技媒体（パチンコ玉）を流入させるための流入口、該流入口から流入した遊技媒体を移送するための移送路（揚送路１１ａ）及び該移送された遊技媒体を排出するための排出口（開口部１４）を有する中空状の移送管（揚送管１１）と、
該移送管の上端に設けられ、前記移送路に連通する連通路（１６ａ）が形成された中空状の回転筒（１６）と、
該回転筒を回転駆動させるための駆動手段（駆動装置１３）と、
前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿され、該回転筒が前記駆動手段により中心軸周りに回転されることで前記流入口に流入した遊技媒体を前記排出口へ移送する回転移送体（螺旋体１２）と、
前記回転移送体の上部に設けられた取付部材（２６）を取り付けるための取付部（蓋体２４の裏面）を有し、前記回転筒の上端部の開口（連通路１６ａの上端開口）に着脱自在に設けられる蓋体（２４）と、
を備え、
前記蓋体を前記回転筒から取り外すことにより、前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿された前記回転移送体を、前記上端部の開口から前記連通路を介して前記移送管の中心軸方向に抜き出し可能に構成した（図４参照）。
【００２６】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【００２７】
例えば、駆動軸としての回転筒１６の形状や長さ、及び駆動モータ等の取付位置等は任意であり、種々に変形可能である。
【００２８】
また、本発明における「回転移送体」は、実施例中の螺旋体と対応しているが、このような構造のもの限らず、移送管の中心軸心周りに回転されることで前記移送管内の遊技媒体を移送可能なものであればよく、回転軸に設けられた螺旋状の羽、スクリュー等が考えられる。
【００２９】
本発明における「遊技島台」は、実施例中のパチンコ島台と対応しているが、これに限らずコインその他小片媒体で遊技する各種遊技機の設置台のことである。
【００３０】
「遊技媒体」は、パチンコ玉に対応しているが、弾球等を利用するものに限られず、コインその他小片媒体等を含む。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【００３２】
（ａ）請求項１項の発明によれば、駆動手段が駆動されると、この駆動手段に連動する回転筒を介して回転移送体が移送管内にて回転する。また、蓋体を回転筒から取り外すだけで、移送管内にある回転移送体を、該移送管の上端に設けられた回転筒の上端部の開口から連通路を介して移送路の中心軸方向に抜き出すことが出来るとともに、回転移送体を回転筒の上端部の開口から移送管内に嵌挿することが出来る。よって、駆動手段や回転筒等を取り外すことなく、回転移送体のメンテナンスや交換作業等を容易に行うことが出来る。
【００３５】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の適用された遊技島台の要部を示す正面図である。
【図２】駆動装置及びその周辺を示す一部破断断面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。
【図４】図２の駆動装置の作用を示す一部破断正面図である。
【図５】駆動装置の第２実施例を示す一部破断正面図である。
【図６】駆動装置の第３実施例を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】
１ パチンコ島台（遊技島台）
２ パチンコ機（遊技機）
３ 上部タンク
４ 下部タンク
５ 供給樋
６ 補給シュート
７ 補給ジャバラ
８ 玉排出装置
９ 揚送装置（移送装置）
１０ オーバーフロー管
１１ 揚送管（移送管）
１１ａ 揚送路（移送路）
１１ｂ フランジ部
１２、１２’ 螺旋体（回転移送体）
１３、１３’ 駆動装置（駆動手段）
１４ 開口部
１５ 外装ケース
１６ 回転筒（駆動軸）
１６ａ 連通路
１７、２０ ベアリング
１８ 駆動モータ
１９ 出力軸
２１ 連結軸
２２ ウォームホイール
２３ ウォーム
２４ 蓋体
２５、２７ ネジ
２６ 取付部材
２６ａ 頭部
２８ 誘導レール
２９、３１〜３３歯車
３０ 垂直軸
４０ 駆動モータ
４１ 出力軸
４１ａ 連通路
Claims (1)
- 複数の遊技機が列設されてなる遊技島台内に立設される遊技媒体移送装置において、
前記遊技機から排出された遊技媒体を流入させるための流入口、該流入口から流入した遊技媒体を移送するための移送路及び該移送された遊技媒体を排出するための排出口を有する中空状の移送管と、
該移送管の上端に設けられ、前記移送路に連通する連通路が形成された中空状の回転筒と、
該回転筒を回転駆動させるための駆動手段と、
前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿され、該回転筒が前記駆動手段により中心軸周りに回転されることで前記流入口に流入した遊技媒体を前記排出口へ移送する回転移送体と、
前記回転移送体の上部に設けられた取付部材を取り付けるための取付部を有し、前記回転筒の上端部の開口に着脱自在に設けられる蓋体と、
を備え、
前記蓋体を前記回転筒から取り外すことにより、前記移送管及び前記回転筒内に嵌挿された前記回転移送体を、前記上端部の開口から前記連通路を介して前記移送管の中心軸方向に抜き出し可能に構成した、
ことを特徴とする遊技媒体移送装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP35825698A JP4329950B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 遊技媒体移送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35825698A JP4329950B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 遊技媒体移送装置 |
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| JP2000176141A JP2000176141A (ja) | 2000-06-27 |
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| JP (1) | JP4329950B2 (ja) |
-
1998
- 1998-12-16 JP JP35825698A patent/JP4329950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2000176141A (ja) | 2000-06-27 |
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