JP4329497B2 - 揮発性薬品用包装袋 - Google Patents

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本発明は揮発性薬品用の包装袋に関するものである。更に詳しくは、湿布薬や入浴剤、芳香剤などの揮発性薬品を含む内容物を包装する包装袋として用いた際に、経時における接着強度の低下がなく、引裂きによる開封性に優れた揮発性薬品用包装袋に関するものである。
湿布薬や入浴剤、芳香剤などの揮発性薬品を含む内容物の包装袋としては、アルミ箔やポリエチレンテレフタレート等のガスバリア性材料とエチレン系重合体を押出ラミネート成形やドライラミネート成形などにより貼り合わせた積層フィルムが広く用いられている。
一般に、これらガスバリア性材料とエチレン系重合体を接着させる方法として、ウレタン系接着剤をアンカーコート剤として用いる方法が知られているが、上記した内容物の包装袋としては、揮発性薬品がガスバリア性材料とエチレン系重合体間の接着強度を著しく低下させるため、利用されていなかった。
そのため、エチレン系重合体としてエチレンーアクリル酸共重合体(以下、EAAと記す。)やエチレンーメタクリル酸共重合体(以下、EMAAと記す。)、これらのアイオノマーなどカルボン酸、酸無水物、そのイオン架橋物を含むエチレン系共重合体が用いられているが、ガスバリア性材料とEAA等の接着強度が十分でないため引裂きによる開封性が劣ること、またEAAなどカルボン酸や酸無水物基を有する樹脂は極性が高いため揮発性薬品を吸着し易く、内容物の性能を保持するのに必要な薬品量が低下してしまうといった問題があった(例えば特許文献1、2参照)。
一方、合成高分子重合体フィルム及びシート、金属箔、鋼鈑、紙類、セロファン等に対し優れた接着性を示す押出ラミネート用樹脂組成物ならびに積層体が提案されているものの、湿布薬や入浴剤、芳香剤など揮発性薬品用包装袋として用いる際に、重要な因子であるヒートシール性及び引裂きによる開封性については何ら記載されていない(例えば特許文献3参照)。
特開平9−58700号公報
特開平2001−179891公報 特開平2003−171510公報
本発明は、上記のような状況を鑑みなされたものであり、ガスバリア性材料層とエチレン系組成物層との接着強度が経時において低下せず引裂きによる開封性に優れ、かつ揮発性薬品の吸着がない包装袋を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ガスバリア性材料層と特定のエチレン系重合体に対し特定のエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤を特定の割合で配合したエチレン系重合体組成物層とからなる積層体をヒートシールしてなる包装袋が、揮発性薬品を含む内容物を包装した際に、経時における接着強度の低下がなく、引裂きによる開封性に優れている事を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、少なくともガスバリア性材料層とJIS K6922−1(1999年)で測定したメルトマスフローレイトが1〜50g/10分、JIS K6922−1(1999年)で測定した密度が880kg/m〜960kg/mであるエチレン系重合体98.5〜99.99重量%並びにエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤0.01〜1.5重量%からなるエチレン系重合体組成物層とを積層した積層体をヒートシールしてなることを特徴とする揮発性薬品用包装袋、さらには基材層、接着剤層をも積層された積層体よりなる揮発性薬品用包装袋に関するものである。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の揮発性薬品用包装袋のエチレン系重合体組成物層を構成するエチレン系重合体は、JIS K6922−1(1999年)によるメルトマスフローレイト(以下、MFRと記す。)が1〜50g/10分の物性を示すものである。MFRが1g/10分未満である場合、押出ラミネート成形加工に供した際に押出負荷が高いことや製膜時の延展性が悪いため好ましくなく、また50g/10分を超える場合、押出ラミネート成形加工に供した際に必要な溶融粘度が低く、フィルム成形加工性に劣るものとなるため好ましくない。
また、該エチレン系重合体は、JIS K6922−1(1999年)で測定した密度が880〜960kg/mを示すものである。密度が880kg/m未満である場合、揮発性薬品用包装袋とした際の耐熱性が劣るため好ましくなく、960kg/mを超える場合、得られる揮発性薬品用包装袋の剛性が高くなり過ぎるため好ましくない。
このようなエチレン系重合体は、エチレン単独重合体、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、エチレンとビニルエステルとの共重合体等が挙げられ、より具体的には、低密度ポリエチレン(以下、LDPEと記す。)、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEと記す。)、中密度ポリエチレン(以下、MDPEと記す。)、高密度ポリエチレン(以下、HDPEと記す。)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと記す。)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(以下、EEAと記す。)等が例示される。これらエチレン系重合体は単独で使用してもよいし2種以上混合して使用してもよい。
ここで、エチレン系重合体の重合方法は、特に限定するものではなく、LDPE,EVA,EEA等の場合、例えば高圧法によるラジカル重合法を挙げることができ、LLDPE,MDPE,HDPEの場合、チーグラーナッタ触媒やメタロセン触媒を用いた気相法、溶液法、高圧法等の重合法を挙げることができる。
本発明の揮発性薬品用包装袋のエチレン系重合体組成物層を構成するエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤は、分子中に少なくとも1つのエポキシ基及び1つのアルコキシ基を有するシラン化合物を示す。
このようなエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤は特に限定されるものではないが、例えば、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等を挙げることができる。
これらエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤は、単独もしくは2種以上混合して使用してもよく、さらに他のシランカップリング剤やチタン系カップリング剤と併用してもかまわない。
本発明に用いられるエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えばチッソ株式会社から商品名サイラエースS510,S520,S530、信越化学工業株式会社から商品名信越シリコーンKBM303,KBM403,KBE402,KBE403等が市販されている。
本発明の揮発性薬品用包装袋のエチレン系重合体組成物層は、上記エチレン系重合体98.5〜99.99重量%並びにエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤0.01〜1.5重量%からなるものである。ここで、エポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤の配合割合が0.01重量%未満である場合、該シランカップリング剤の接着界面への滲出量が少なく、ガスバリア性材料との接着性に劣りガスバリア性材料層とエチレン系樹脂組成物層との接着強度に優れる揮発性薬品用包装袋が得られない。一方、エポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤の配合割合が1.5重量%を超える場合、該シランカップリング剤のフィルム表面への滲出量が過剰となり、ガスバリア性材料との接着性が劣りガスバリア性材料層とエチレン系樹脂組成物層との接着強度に優れる揮発性薬品用包装袋が得られない、またコストパフォーマンスも悪化するため好ましくない。加えて、押出機内において樹脂が滑り、フィルム化できない場合が発生する。
また、該エチレン系重合体組成物層は、必要に応じて酸化防止剤、滑剤、中和剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、スリップ剤等の通常エチレン系樹脂に使用される添加剤を添加したものであってもよい。
本発明の揮発性薬品用包装袋を構成するガスバリア性材料層は、該包装袋の内容物に含まれる揮発性物質の透過や外部からの水分の侵入等を防ぐために設けるものであり、例えばガスバリア性を発現することができる高分子重合体フィルム、高分子重合体シート、金属箔、更に高分子重合体フィルム又は高分子重合体シートにアルミ蒸着,アルミナ蒸着,二酸化珪素蒸着を行ったフィルム又はシート等を挙げることができ、該高分子重合体フィルム、シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート製、ポリアミド製、ポリビニルアルコール製、ポリカーボネート製等のフィルム、シートを挙げることができ、金属箔としては、例えばアルミ箔、銅箔等を例示することができる。そして、その中でも、特にガスバリア性能に優れ、入手も容易であることからポリエチレンテレフタレート製フィルム,シート、ポリアミド製フィルム,シート、さらにこれらにアルミ蒸着、アルミナ蒸着、二酸化珪素蒸着を行ったフィルム,シート、アルミ箔が好ましい。
さらに、本発明の揮発性薬品用包装袋を構成する積層体は、ガスバリア性材料層の表面の傷付き等によりそのガスバリア性能が低下することを防止するために、基材層を積層してなることが好ましく、該基材層としては、例えば高分子重合体から形成されるフィルム、シート、不織布、織布、紙類、セロファンなどが挙げられ、高分子重合体から形成されるフィルム、シートとしては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテンなどのポリオレフィン樹脂製;ポリエチレンテレフタレート製;ポリアミド製等のフィルム,シートなどが例示され、紙類としては、例えばクラフト紙、上質紙、中質紙、グラシン紙、クルパック紙、カップ原紙、板紙などが例示される。さらに、該積層体は、基材層とガスバリア性材料層との接着性を高め、よりガスバリア性、接着強度に優れる揮発性薬品用包装袋が得られることから、基材層、接着剤層、ガスバリア性材料層、エチレン系重合体組成層の順に積層された積層体であることが好ましく、該接着剤層を構成する接着剤としては、例えばポリエチレン、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、変性ポリブタジエンなどの合成樹脂、さらに上記エチレン系重合体組成物層を形成するエチレン系重合体組成物であってもよい。
本発明の揮発性薬品用包装袋は、少なくとも上記のガスバリア性材料層と上記のエチレン系重合体組成物層とを積層した積層体をヒートシールすることにより得ることができる。
そして、ガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層を接着し積層体とする方法としては、例えばガスバリア性材料層を構成するガスバリア性材料とエチレン系重合体組成物層を構成するエチレン系重合体組成物をラミネート加工する方法が挙げられ、そのような方法としては、押出ラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法、サーマルラミネート加工法等が挙げられ、その中でも特に良好な接着性を有する積層体が得られることから押出ラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法であることが好ましい。さらに、押出ラミネート加工に供する際には、より良好な接着性を有する積層体を得るため、ダイより押出されたエチレン系重合体組成物よりなる溶融フィルム(エチレン系重合体組成物層)の少なくともガスバリア性材料層と接する面を空気、オゾンガス等により酸化することが好ましい。その際、空気による酸化反応を進行させる場合、ダイより押出されるエチレン系重合体組成物の押出温度は290℃以上であることが好ましく、オゾンガスによる酸化反応を進行させる場合には、ダイより押出されるエチレン系重合体組成物の押出温度は200℃以上であることが好ましい。また、オゾンガスの処理量としては、ダイより押出されるエチレン系重合体組成物よりなるフィルム(エチレン系重合体組成物層)1m当たり0.5mg以上のオゾンガスを吹き付けることが好ましい。
また、本発明の揮発性薬品用包装袋を構成する積層体をよりガスバリア性、接着強度に優れる基材層、接着剤層、ガスバリア性材料層、エチレン系重合体組成層の順に積層された積層体とする場合、該積層体において基材層とガスバリア性材料層を接着させる方法としては、例えば押出ラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法、サーマルラミネート法、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、サーマルラミネート法等が挙げられ、特に押出ラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、ドライラミネート法が良好な接着性を発現することができるため好適である。
これらラミネート法により基材層とガスバリア性材料層を接着するための接着層に用いられる接着剤としては、例えばポリエチレン、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、変性ポリブタジエンなどが好適であり、さらにエチレン系重合体組成物層を構成するエチレン系重合体組成物を用いてもよい。さらにガスバリア性材料との接着性を高めたものとするために、ガスバリア性材料層の接着面に対してコロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施すことが好ましい。
また、上記に記載された方法等により得られた本発明の揮発性薬品用包装袋を構成する該積層体は、各層間の接着性をより向上させるために30℃以上の温度で10時間以上熱処理されたものであることが好ましく、更に基材層がアルミ箔である場合には熱処理時の相対湿度を70%以上とすることが好ましい。
本発明の揮発性薬品用包装袋を構成するガスバリア性材料層の厚みは、所望するバリア性を考慮して適宜設定すればよく、通常は2〜50μmが好ましい。また、エチレン系重合体組成物層の厚みとしても適宜設定すればよく、その中でも揮発性薬品用包装袋としてより機械強度に優れることから2〜200μmが好ましく、特に5〜60μmがより好ましい。
本発明の揮発性薬品用包装袋は、上記した少なくともガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層を積層してなる積層体、特に好ましくは基材層、接着層、ガスバリア性材料層、エチレン系重合体組成物層の順に積層してなる積層体をヒートシールすることにより、三方シール袋、四方シール袋、ガゼット袋、スタンディングパウチ等の袋とすることにより得ることができる。その際のヒートシール機としては、例えばバーシールタイプ、ダイロール方式などを例示することができる。また、ヒートシール温度としては、本発明の揮発性薬品用包装袋が得られる限りにおいて如何なる温度でもよく、特に生産効率よく本発明の揮発性薬品用包装袋が得られることから80〜300℃であることが好ましい。
本発明の揮発性薬品用包装袋は、従来のガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層の接着強度に影響を及ぼす可能性のある揮発性物質、例えばサリチル酸メチル、L−メントール、d−カンフル、サンシシ軟エキス、サンショウ軟エキスなどを含有する湿布薬、入浴剤、芳香剤など包装袋として用いることができ、本発明の揮発性薬品用包装袋にこれら湿布薬、入浴剤。芳香剤等を充填し密封しても、該包装袋はその接着性等の機械的強度を保持したものとなる。
本発明の揮発性薬品用包装袋は、湿布薬、入浴剤、芳香剤など揮発性薬品を含む内容物の充填を行ってもガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層の接着強度が経時において低下することがなく、引裂きによる開封性にも優れている。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に、物性、加工性の測定方法と評価方法を示す。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
JIS K6922−1(1999年)に準拠。
(2)密度
JIS K6922−1(1999年)に準拠。
(3)接着強度
引張試験機(島津製作所(株)製、商品名オートグラフDCS−100)を用い、サンプル巾15mm、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件でガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層間を剥離し、その剥離強度を測定し、該剥離強度を接着強度とした。
(4)引裂き性
実施例および比較例により作成した三方袋を手で引裂いた際の容易さを判定した。引裂き抵抗が小さく容易に開封できたものを「○」、引裂き抵抗が大きく手で引裂くことができない、又は内容物が飛散したものを「×」とし、評価した。
実施例1
エチレン系重合体として、MFRが8g/10分、密度が918kg/mであるLDPE(東ソー(株)製 商品名ペトロセン213)99.8重量%、エポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤として、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 商品名信越シリコーンKBM403)を0.2重量%配合し、単軸押出機にて溶融混練しエチレン系重合体組成物ペレットを得た。
一方、基材層として厚み20μmのニ軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡パイレンフィルムーOT P2161、以下、OPPと記す。)、ガスバリア性材料層として厚み25μmのニ軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE5100、以下PETと記す。)のそれぞれを接着剤層としてポリウレタン系接着剤(大日精化(株)製 商品名セイカボンドA−155/C−90)を用い、ドライラミネーターにて貼り合わせることにより3層フィルムを得た。
そして、得られたエチレン系重合体組成物ペレットを25mmΦのスクリューを有する押出ラミネーターの押出機へ供給し、290℃の温度でTダイよりエチレン系重合体組成物が50μmの厚さのエチレン系重合体組成物層になるよう押出した。その際に該エチレン系重合体組成物層は、得られた3層フィルムのガスバリア性材料層であるニ軸延伸ポリエステルフィルム上に溶融状態で貼り合わせることにより積層体を得た。なお、ガスバリア性材料層の表面は、エチレン系重合体組成物層との貼り合わせる直前に押出ラミネート機のライン上で36W・分/mの条件でコロナ放電処理をされたものである。
得られた積層体は、50℃に保温されたオーブン中で48時間保持した。その後、該積層体のエチレン系重合体組成物層同士を140℃でヒートシールし、揮発性薬品用包装袋を得た。
得られた揮発性薬品用包装袋に、揮発性薬品を含む内容物として湿布薬(久光製薬製 商品名のびのびサロンシップ)1枚、入浴剤(ツムラ製 商品名バスクリン)20gを充填し密封する事により、100mm×350mmのサイズである三方袋として評価を行った。
得られた三方袋を40℃、72時間放置した後、ガスバリア性材料層とエチレン系重合体組成物層の接着強度及び引裂き性を測定した。測定結果を表1に示した。
実施例2
ガスバリア性材料層としてPETを用いた代わりに、厚み20μmのアルミ箔(東洋アルミニウム(株)製、以下ALと記す。)とした以外は実施例1と同様にして積層体及び揮発性薬品用包装袋を得、接着強度及び引裂き性を測定した。測定結果を表1に示した。
比較例1
エポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤を用いず、エチレン系重合体として、MFRが8g/10分、密度が918kg/mであるLDPE(東ソー(株)製 商品名ペトロセン213)100重量%とした以外は、実施例1と同様にして積層体及び包装袋を得、接着強度及び引裂き性を測定した。測定結果を表1に示したが、特定のシランカップリング剤を用いた実施例に比べ接着強度が低下した。
比較例2
シランカップリング剤としてγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.2重量%の代わりに、エポキシ化大豆油(旭電化製 商品名アデカサイザーO−130P)0.2重量%とした以外は実施例1と同様にして積層体及び包装袋を得、接着強度及び引裂き性を測定した。測定結果を表1に示したが、特定のシランカップリング剤を用いた実施例に比べ接着強度が低下した。
比較例3
ガスバリア性材料層としてPETの代わりに、ALとした以外は比較例1と同様にして積層体及び包装袋を得、接着強度及び引裂き性を測定した。測定結果を表1に示したが、特定のシランカップリング剤を用いた実施例に比べ接着強度が低下した。
Figure 0004329497

Claims (3)

  1. 少なくともガスバリア性材料層とJIS K6922−1(1999年)で測定したメルトマスフローレイトが1〜50g/10分、JIS K6922−1(1999年)で測定した密度が880kg/m 〜960kg/m であるエチレン系重合体98.5〜99.99重量%並びにエポキシ基及びアルコキシ基を有するシランカップリング剤0.01〜1.5重量%からなるエチレン系重合体組成物層とを積層した積層体をヒートシールしてなる揮発性薬品用包装袋であって、さらにサリチル酸メチル、L−メントール、d−カンフル、サンシシ軟エキス又はサンショウ軟エキスを含有する揮発性薬品を充填し、密封されてなることを特徴とする揮発性薬品用包装袋。
  2. 基材層、接着剤層、ガスバリア性材料層、エチレン系樹脂組成物層の順に積層された積層体よりなることを特徴とする請求項1に記載の揮発性薬品用包装袋。
  3. 揮発性薬品が湿布薬、入浴剤又は芳香剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の揮発性薬品用包装袋。
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