JP2008094426A - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層シートからなる三方シールまたは四方シールの形態にある包装袋であって、積層シートとして少なくとも基材層、バリア層、二軸延伸ポリプロピレンフィルム層及びシーラント層を含むことを特徴とする包装袋である。
【選択図】図1
Description
殊に医薬品の場合には、日本国内における取り扱い方法には「小児の手の届かない所に保管すること」とされており、一部の医薬品には事故防止や誤飲防止の工夫がなされているものの、殆どの医薬品はむしろ内容物を取り出し易くしているのが現状である。
しかしながら、PTP包装から内容物である錠剤を取り出すには、僅かな力でも取り出すことができるため、上記の包装形態は乳幼児が内容物を取り出して口にすることを防止しているのではない。
万一、乳幼児が誤って医薬品等を口にした場合には、吐き出させ、また誤飲した場合には胃内の洗浄等の応急処理を取らなければならないが、監督者がその事実に気が付かなければ重大な事故になりかねない。
例えば、現在、外用貼付剤や酔い止め薬、洗髪剤等の包装袋に三方シール袋や四方シール袋が広く採用されている。これらの包装袋にあっては、誰でもが容易に手で開封出来るように、開封口となる部分にミシン目や、そのシールの端部に開封を誘導するノッチ(切欠)が施されている。
そのような要求は、医薬品ばかりでなく、上述した医薬部外品、或いは日用雑貨品についても同様である。
したがって、この二軸延伸ポリプロピレン樹脂フィルム層を設けることによって、幼児、小児等が簡単に手で開封することができないものとなっており、包装袋の内容物を容易に取り出すことができず、内容物の誤飲・誤用等を防止でき、安全性の向上が図れる利点を有している。
特に、充填されたパップ剤や軟膏シート等の形状を、外部からの圧力から保護するものであり、形崩れを起こさないで保存できる利点を有している。
なお、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムは、本発明にあっては、あくまでも難開封機能層としての素材フィルムであるが、基材層としての効果も含む場合もあり、したがって、基材層の一つとして例示することもできる。
シーラント層の厚みとしては、積層シートをヒートシールするのに充分な厚みがあればよく、例えば10μm〜50μm程度厚みを有していればよい。
かかる二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム層の層厚としては、包装袋の目的に応じて設定することができ、10μm〜100μmの範囲で適宜選択すればよい。
また、必要に応じて他の樹脂フィルム層を適宜積層させることもできる。
これら積層構造の変化の態様は、後記する実施例を参照されたい。ただし、その実施例に限定されるものではない。
なお、ピロー袋では手で開封できる可能性があるので好ましいものでない。さらに、易開封機能であるノッチやミシン加工は一切施さず、鋏等で開封する切り取り線等の表示を包装袋表面に施すのが好ましい。
すなわち、図1(a)は四方シールに基づく包装袋であり、図1(b)は三方シールに基づく包装袋である。
なお、図中の符号、1は包装袋を、2はシール部分を、3は鋏等で開封する切り取り線を示した。
図1(a)に示した四方シールに基づく包装袋であり、その包装袋を構成する積層シートの層構造を図2に示した。
すなわち、本実施例1における包装袋は、経口剤(錠剤)を充填するための包装袋である。
図2において、本実施例の包装袋を構成する基材シート20は、その表面から、50μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(21)/15μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(22)/7μm厚のアルミニウム箔フィルム(23)/30μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(24)をエキストルージョンラミネーションでラミネート加工したものであり、当該基材シートを用いて、四方シール包装をし、本実施例1の包装袋が形成されている。
なお、包装袋1包あたりには、経口剤が1錠充填されている。
特に、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムとしてその層厚を50μmにすることで、剛度が向上し、充填した内容物(錠剤)による包装袋のピンホールを防止することができ、また包装袋の開封方法は、手指で行うことは困難であり、鋏等の刃物で切り取り線に沿って切断して開封し、内容物(錠剤)を取り出すものであった。
図1(a)に示した四方シールに基づく包装袋であり、その包装袋を構成する積層シートの層構造を図3に示した。
すなわち、本実施例2における包装袋は、外用貼付を充填するための包装袋である。
図3において、本実施例の包装袋を構成する基材シート(30)は、その表面から、52.3g/m2の上質紙(31)/30μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(32)/15μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(33)/7μm厚のアルミニウム箔(34)/20μm厚のエチレンメタクリル酸共重合体フィルム(35)をドライラミネーション(DL)及びエキストルージョンラミネーションでラミネート加工したものであり、当該基材シートを用いて四方シール包装をし、本実施例2の包装袋が形成されている。
なお、包装袋1包あたりには、外用貼付剤が1枚充填されている。
また、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)を30μm厚にすることで、低コストでありながら手で開封することができない包装袋が実現できた。
この実施例2の包装袋の開封方法は、鋏等の刃物で切り取り線に沿って切断して取り出すものであった。
図1(b)に示した三方シールに基づく包装袋であり、その包装袋を構成する積層シートの層構造を図4に示した。
すなわち、本実施例3における包装袋は、洗髪剤(1回用)の包装袋を充填するための包装袋である。
図4において、本実施例の包装袋を構成する基材シート(40)は、その表面から、30μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(41)/25μm厚のナイロンフィルム(42)/15μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(43)/7μm厚のアルミニウム箔(44)/20μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(45)からなる積層構造を、ドライラミネーション及びエキストルージョンラミネーションでラミネート加工したものであり、当該基材シートを用いて三方シール包装をして、本実施例3の包装袋が形成されている。
なお、包装袋1包あたりには、1回分の洗髪剤が充填されている。
この包装袋の開封方法は、鋏等の刃物で切り取り線に沿って切断して内容物を取り出すものであった。
図1(b)に示した三方シールに基づく包装袋であり、その包装袋を構成する積層シートの層構造を図5に示した。
すなわち、本実施例4における包装袋は、フェイスパック(化粧水含浸タイプ)を充填するための包装袋である。
図5において、本実施例の包装袋を構成する基材シート(50)は、その表面から、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(51)/15μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(52)/30μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(53)/15μm厚の低密度ポリエチレンフィルム(54)/7μm厚のアルミニウム箔(55)/25μm厚のアイオノマー(56)からなる積層構造をエキストルージョンラミネーションでラミネート加工したものであり、当該基材シートを用いて三方シール包装をして、本実施例4の包装袋が形成されている。
なお、包装袋1包あたりには、1シートのフェイスパックが充填されている。
この包装袋の開封方法は、鋏等の刃物で切り取り線に沿って切断して、内容物を取り出すものであった。
これにより、以下のような特異的な作用を発揮する。
(1)手で開封することができないので、乳幼児等が開封することができず、医薬品等の誤飲・誤用を防止できる。
(2)包装設備の特別な変更は不要である。
(3)充填する内容物として、テープ剤、錠剤、液体等の剤型を選ばず、開封後の内容物の取り出し従来通り行える。
したがって、その産業上の利用可能性は多大なものである。
2 シール部分
3 切り取り線
20、30、40、50 基材シート
Claims (8)
- 積層シートからなる三方シールまたは四方シールの形態にある包装袋であって、積層シートとして少なくとも基材層、バリア層、二軸延伸ポリプロピレンフィルム層及びシーラント層を含むことを特徴とする包装袋。
- 基材層が、セロハン、紙、合成紙、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコールから選択される樹脂フィルムである請求項1に記載の包装袋。
- バリア層が、アルミニウム箔、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、アルミ蒸着フィルム、酸化珪素蒸着フィルムまたはアルミナ蒸着フィルムである請求項1に記載の包装袋。
- シーラント層が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、アイオノマー、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、無延伸ポリプロピレンまたはアクリルニトリルからなる樹脂フィルムである請求項1に記載の包装袋。
- 表面素材に紙を積層した請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋。
- ナイロン層を積層した請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋。
- 表面素材にポリエステルフィルムを積層した請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋。
- 包装充填する内容物が、医薬品、医薬部外品または化粧品等である請求項1〜7のいずれかに記載の包装袋。
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