JP4328318B2 - 金型装置及びその組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固定型,可動型及び可動リングにより形成されるディスク成形用キャビティ等を有する金型装置及びその組立方法に関する。
一般に、CDやDVD等のディスク製品は、専用の金型装置を搭載した射出成形機により射出成形される。特に、この種のディスク製品は、近時、大容量化が要請され、DVDの場合には、2枚のディスク体を貼り合わせることにより大容量化に対応しており、各ディスク体には、高度の成形精度が要求される。このため、要求される成形精度を確保できない場合には、製品不良となり、金型装置にも更なる高度化が要請されている。
従来、この種の金型装置としては、特開2003−80565号公報で開示される光ディスク成形金型及び特開平7−329133号公報で開示される射出圧縮成形用金型装置が知られている。
前者の光ディスク成形金型は、固定金型と可動金型とにより形成された空間(キャビティ)に溶融した樹脂材料を充填して所定形状の光ディスク基板を得るための金型であって、キャビティ内の樹脂材料に転写して基板製品とするべき凹凸状の情報を有するスタンパが固定金型、可動金型の少なくとも一方に保持されるものにおいて、基板製品の光入射面を形成するための鏡面部材を、基板製品の外径を形成するためのキャビティリングの内周面側に挿入して可動金型が構成され、鏡面部材の外周面の一部がテーパ面としてそれぞれ形成され、可動金型が固定金型に対し移動接近して金型が閉じられる際に、テーパ面同士が当接することにより、鏡面部材・キャビティリング間のクリアランスが実質的になくなるとともに、テーパ面の固定金型側端部の位置がテーパ面の固定金型側端部の位置と実質的に一致するようにしたものである。
また、後者の射出圧縮成形用金型装置は、互いに開閉し型閉時に相互間にキャビティを形成する一対の型体を備え、一方の型体は、キャビティを形成する部材として、型閉時に他方の型体に突き当たる枠状の固定型壁部材と、この固定型壁部材の内周側に両型体の型開閉方向に摺動自在に嵌合された可動型壁部材とを有する射出圧縮成形用金型装置において、一方の型体は、枠体と、この枠体の内周側に型開閉方向に摺動自在に組み込まれた可動基体と、これら枠体および可動基体間に介在された複数列の転動体からなるベアリングと、可動基体におけるキャビティ側の面に締結具により固定された可動型壁部材と、枠体におけるキャビティ側の面に締結具により固定された固定型壁部材と、これら可動型壁部材と固定型壁部材間で反キャビティ側の位置に介在された1列の転動体からなるベアリングとを有し、このベアリングよりもキャビティ側の広い範囲で可動型壁部材と固定型壁部材を直接嵌合としたものである。
特開2003−80565号 特開平7−329133号
しかし、上述したディスク製品を成形する従来の金型装置は、次のような問題点があった。
第一に、成形時の同心性を高める配慮が十分になされていないため、同心性を高めるには、可動型等の金型部品の加工精度を高めることに依存せざるを得ない。結局、金型部品に対して高度の精密性が要求されることになり、金型部品の加工コスト等に係わるコストアップを招く。特に、可動型の外周面によりディスク製品の外周面を成形するリング状の型体(可動リング)をベアリングにより支持することから、可動型及び可動リング間の加工が大変となり、加工精度を確保しにくい。
第二に、金型部品の加工精度及び組立精度が直接的に成形品質及び成形精度に反映されるため、成形品質等を高めるには限界がある。特に、可動リング等の可動部品を含むため、ベアリングを介在させた場合、ベアリングの精度がそのまま成形品質等に反映されるなど、型同士のカジリや充填樹脂のバリも発生しやすく、しかも、成形品質に影響するキャビティ内のガス排出を円滑に行いにくい。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した金型装置及びその組立方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る金型装置1は、上述した課題を解決するため、固定型2と、凸状の円柱状部3cを設けた可動型3と、円柱状部3cの外周に配した可動リング4とにより形成されるキャビティCを有し、特に、可動リング4を支持機構部5により軸方向Fsへ変位可能に支持するとともに、円柱状部3cの外周面3f及び可動リング4の内周面4iを、可動リング4を軸方向Fsへ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面3t,4tにより形成し、外周面3fと内周面4iを当接させた状態で可動リング4と支持機構部5を固定可能な固定手段6を備えることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、支持機構部5は、可動型3の軸方向Fsに貫通し、かつ軸方向Fsに変位可能なガイドピン11の先端で可動リング4を支持する一又は二以上のガイド機構部12…を備えて構成できるとともに、固定手段6は、可動リング4をガイドピン11に固定する固定ボルト13と、可動リング4に形成し且つ固定ボルト13が所定の隙間Lmを介して遊挿する挿通孔14を備えて構成できる。また、支持機構部5は、可動リング4を円柱状部3cのキャビティ面から突出する方向に付勢する一又は二以上の付勢機構部15…を備えて構成できる。この際、外周面3fと内周面4iを当接させた状態で可動型3と可動リング4を仮止め可能な仮止手段16を設けることができ、この仮止手段16は、可動リング4を可動型3に仮止めする仮止ボルト17と、可動リング4に形成し且つ仮止ボルト17が所定の隙間Lnを介して遊挿する仮挿通孔18とを備えて構成できる。なお、キャビティCは、特に、ディスク成形用キャビティCdに適用することができる。
一方、本発明に係る金型装置1の組立方法は、上述した課題を解決するため、固定型2と、凸状の円柱状部3cを設けた可動型3と、円柱状部3cの外周に配した可動リング4とにより形成されるキャビティCを有する金型装置1を組立てるに際し、可動リング4を、一又は二以上のガイド機構部12…により軸方向Fsへ変位可能に支持し、かつ一又は二以上の付勢機構部15…により円柱状部3cのキャビティ面から突出する方向に付勢するとともに、円柱状部3cの外周面3f及び可動リング4の内周面4iを、可動リング4を軸方向Fsへ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面3t,4tにより形成し、可動型3に対して可動リング4を組付ける際に、仮止手段16により、外周面3fに内周面4iを当接させた状態で可動型3と可動リング4を仮止めするとともに、この後、固定手段6により、可動リング4をガイド機構部12…に固定し、この後、仮止手段16による仮止めを解除するようにしたことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、仮止ボルト17を、可動リング4に形成し且つ仮止ボルト17が所定の隙間Lnを介して遊挿する仮挿通孔18を通して可動型3に仮止めすることができる。また、ガイド機構部12…は、可動型3の軸方向Fsに貫通し、かつ軸方向Fsに変位可能なガイドピン11の先端で可動リング4を支持することができ、この際、固定ボルト13を、可動リング4に形成し且つ固定ボルト13が所定の隙間Lmを介して遊挿する挿通孔14を通してガイドピン11に固定することができる。
このような本発明に係る金型装置1及びその組立方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 円柱状部3cの外周面3fと可動リング4の内周面4iに形成したテーパ面3t,4tを利用することにより、組立段階で同心性を確保(調整)できるため、従来のように可動型3等の金型部品の加工精度に依存する度合が極めて少なくなる。この結果、金型部品における高度の精密性が確保されなくても十分な同心性を容易に実現でき、金型部品の加工コスト等に係わるコストダウンを図ることができる。
(2) 金型部品の加工精度及び組立精度が成形品質等に直接反映されないため、成形品質及び成形精度を飛躍的に高めることができる。また、型同士のカジリや充填樹脂のバリの発生を回避できるとともに、成形品質に影響するキャビティC内のガス排出を円滑に行うことができる。
(3) 好適な態様により、支持機構部5に、可動型3の軸方向Fsに貫通し、かつ軸方向Fsに変位可能なガイドピン11の先端で可動リング4を支持するガイド機構部12…を設ければ、可動型の外周面で可動リングを支持する形式に対し、可動型3及び可動リング4間の加工が容易となり、加工精度を確保しやすいとともに、全体の小型化及び軽量化にも寄与できる。
(4) 好適な態様により、固定手段6に、可動リング4をガイドピン11に固定する固定ボルト13と、可動リング4に形成し且つ固定ボルト13が所定の隙間Lmを介して遊挿する挿通孔14を設ければ、同心性を確保(調整)する際における可動リング4の変位を確実に吸収できる。
(5) 好適な態様により、支持機構部5に、可動リング4を円柱状部3cのキャビティ面から突出する方向に付勢する付勢機構部15…を設けるとともに、外周面3fと内周面4iを当接させた状態で可動型3と可動リング4を仮止め可能な仮止手段16を設ければ、射出圧縮成形用の金型装置1においても本発明に係る組立方法を容易かつ確実に実施できる。
(6) 好適な態様により、仮止手段16に、可動リング4を可動型3に仮止めする仮止ボルト17と、可動リング4に形成し且つ仮止ボルト17が所定の隙間Lnを介して遊挿する仮挿通孔18を設ければ、汎用部品や簡単な追加加工により容易に実施できるとともに、固定手段6と同様に、同心性を確保(調整)する際における可動リング4の変位を確実に吸収できる。
(7) 好適な態様により、キャビティCを、ディスク成形用キャビティCdに適用すれば、特に、高度の同心性及び精密性の要求されるDVDやCD等のディスク製品の成形に最適となる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る金型装置1の構成及びこの金型装置1に用いる金型部品について、図1〜図4及び図6を参照して説明する。
本実施形態に係る金型装置1は、一般的な射出成形機に搭載される。この射出成形機は、通常、図1に示すように、仮想線で示す射出装置Miを備えるとともに、金型装置1を支持する不図示の型締装置を備えている。
金型装置1は、主要な金型部品として、固定型2と、凸状の円柱状部3cを設けた可動型3と、円柱状部3cの外周に配した可動リング4とを備え、固定型2,可動型3及び可動リング4によりキャビティC、特に、DVDやCD等のディスク製品を成形するためのディスク成形用キャビティCdが形成される。
固定型2は、中間盤22を介して型取付盤21に取付ける固定ミラー盤23を備え、この固定ミラー盤23の先端面がキャビティCの一部(一方の盤面)を形成するキャビティ面となる。なお、26はリング盤24及びスタンパホルダ25により保持されて固定ミラー盤23に付設されるスタンパ、27はスプルブッシュをそれぞれ示す。
可動型3は、中間盤32を介して型取付盤31に取付ける可動ミラー盤33を備える。可動ミラー盤33は、ベース部33b及びこのベース部33b上に一体の凸状の円柱状部3cを有し、この円柱状部3cの先端面がキャビティCの一部(他方の盤面)を形成するキャビティ面となる。そして、この円柱状部3cの外周面3fは、先端が漸次小径となるテーパ面3tにより形成する。このテーパ面3tの角度Rtは、図6に示すように、軸方向(型開閉方向)Fsの軸線に対して数〔°〕程度に設定できる。なお、34はゲートカット機構を示す。
可動リング4は、円柱状部3cの外周に配設可能となるようにドーナツリング状に形成するとともに、内周面4iは、テーパ面3tに面接触可能なテーパ面4tにより形成する。即ち、テーパ面4tの角度はテーパ面3tの角度に一致させる。この場合、可動リング4の内周面4iは、キャビティCの一部(周面)を形成するため、テーパ面4tに加えてキャビティ面が形成されている。また、テーパ面4tとテーパ面3tは、可動リング4を軸方向Fsへ変位させた際に相互に当接可能にする。このため、図8に示すように、可動リング4を、円柱状部3cの外周に配し、かつベース部33bに接近する方向へ変位させた際に、テーパ面4tと3tが当接するように各部の寸法を選定する。
一方、可動リング4は、支持機構部5により軸方向Fsへ変位可能に支持される。支持機構部5は、複数のガイド機構部12…及び複数の付勢機構部15…により構成する。ガイド機構部12は、図1及び同図の一部抽出拡大図に示すように、可動型3の軸方向Fsに貫通し、かつ軸方向Fsに変位可能なガイドピン11を備える。ガイドピン11の取付けに際しては、中間盤32及び可動ミラー盤33に取付孔41を形成し、この取付孔41の内部にボールリテーナ(軸受部材)42を介してガイドピン11を装填する。ガイドピン11は、軸方向Fsへ変位自在となり、かつガイドピン11の先端がベース部33bから所定長だけ突出可能となるように、後端に形成したストッパ11sにより変位が規制される。また、ガイド機構部12…(ガイドピン11…)を配設する位置は、図3に示すように、可動ミラー盤33(ベース部33b)の外周付近であって、周方向に沿って一定間隔となるように三個所を選定する。
そして、ガイドピン11の先端に固定手段6を用いて可動リング4を固定する。この場合、固定手段6は、図6に示すように、可動リング4をガイドピン11に固定する固定ボルト13と、可動リング4に形成し且つ固定ボルト13が所定の隙間Lmを介して遊挿する挿通孔14、即ち、固定ボルト13の外径よりも内径を大きく選定した挿通孔14を備える。ガイドピン11に可動リング4を固定するに際しては、ガイドピン11の先端にネジ孔43を設け、固定ボルト13を挿通孔14に通してネジ孔43に螺着する。
このようなガイド機構部12…を設けることにより、可動型の外周面で可動リングを支持する形式に対し、可動型3及び可動リング4間の加工が容易となり、加工精度を確保しやすいとともに、全体の小型化及び軽量化にも寄与できる。また、固定ボルト13が遊挿する挿通孔14を設けることにより、同心性を確保(調整)する際における可動リング4の変位を確実に吸収できる。
他方、付勢機構部15は、図1及び図2に示すように、可動ミラー盤33から中間盤32及び型取付盤31に至る収容孔45を軸方向Fsに形成し、この収容孔45の底部中心に支持ピン46を固定する。そして、支持ピン46と収容孔45間には、圧縮したスプリング47及び筒型の押圧子48を装填し、この押圧子48は、支持ピン46の先端に設けたストッパ46sにより変位が規制される。これにより、押圧子48は、先端がベース部33bから所定長だけ突出して可動リング4に当接するとともに、スプリング47により弾性支持され、可動リング4を円柱状部3cのキャビティ面から突出する方向に付勢する。また、付勢機構部15(スプリング47)を配設する位置は、図3に示すように、可動ミラー盤33の外周付近であって、周方向に沿って一定間隔となるように三個所を選定し、各個所には二つの離間した付勢機構部15,15を配設する。この場合、可動型3の中心から径方向における付勢機構部15…とガイド機構部12…の位置は同一になるように選定することにより、可動リング4をバランスの取れた安定した状態で支持できる。
さらに、固定手段6(各ガイド機構部12…)に隣接した位置であって、可動型3の中心側に位置する部位には仮止手段16を設ける。仮止手段16は、基本的に、固定手段6と同一の構成を採用することができる。即ち、固定ボルト13と同じ仮止ボルト17(図8参照)を用意するとともに、可動ミラー盤33及び中間盤32にはネジ孔43と同じネジ孔51を形成する。また、可動リング4には、挿通孔14と同じ仮挿通孔18、具体的には、図6に示すように、可動リング4に形成し且つ仮止ボルト17が所定の隙間Lnを介して遊挿する仮挿通孔18、即ち、仮止ボルト17の外径よりも内径を大きく選定した仮挿通孔18を形成する。なお、例示のネジ孔43…及び仮挿通孔18…は、周方向に沿って三個所に設けた場合を示したが、さらに三個所追加し、周方向に沿って合計六個所に設けてもよく、これにより、より固定安定性を高めることができる。このような仮止ボルト17が遊挿する仮挿通孔18を設ければ、汎用部品や簡単な追加加工により容易に実施できるとともに、固定手段6と同様に、同心性を確保(調整)する際における可動リング4の変位を確実に吸収できる。
次に、このような構成を有する金型装置1の組立方法について、各図を参照しつつ図5に示す組立工程図に従って説明する。
まず、金型部品の加工を行う(工程S1)。この場合、各金型部品は一般の金型に準じた加工を行うことに加え、特に、本発明を実施するため、可動型3における円柱状部3cの外周面3f及び可動リング4の内周面4iを、可動リング4を軸方向Fsへ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面3t,4tにより形成する。また、仮止手段16を構成する仮止ボルト17…を用意するとともに、可動ミラー盤33及び中間盤32にネジ孔51…を形成し、さらに、可動リング4には仮挿通孔18…を形成する。
一方、組立に際しては、最初に、固定型2及び可動型3を通常の組立工程を経て組立を行う(工程S2)。図4に組立てられた固定型2及び可動型3を示す。
次いで、可動型3に対して可動リング4の組付けを行う。この場合、まず、図7に示すように、横置した可動型3における円柱状部3cの外周に可動リング4が配されるように、可動型3に対して上方(矢印Ds方向)から可動リング4をセットする(工程S3)。可動リング4を単にセットした状態では、可動型3に配設した付勢機構部15…により可動リング4はベース部33bから浮いた状態となる
そして、仮止手段16における三本の仮止ボルト17…を各仮挿通孔18…を通してネジ孔51…に螺着する。この際、三本の仮止ボルト17…は、各仮止ボルト17…の締付量があまり片寄らないように少しずつ順番に締付けていく(工程S4)。これにより、円柱状部3cと可動リング4には、可動リング4を軸方向Fsへ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面3t,4tがそれぞれ形成されているため、各仮止ボルト17…を完全に締付けることにより仮止めすれば、図8に示すようにテーパ面3tと4t同士が相当接し、可動型3(円柱状部3c)と可動リング4間の同心調整が自動で行われる(工程S5)。この際、可動リング4には、固定ボルト13が遊挿する挿通孔14を設けてあるため、同心調整が行われる際の可動リング4の変位が許容される。この状態が図8となる。
次いで、この状態において、固定手段6における三本の固定ボルト13…を各挿通孔14…を通して各ガイドピン11…のネジ孔43…に螺着する。これにより、可動リング4は、ガイドピン11…(ガイド機構部12)の先端に固定される(工程S6)。即ち、仮止手段16により同心性が調整され、その状態において固定手段6による正規の固定が行われる。この状態が図9となる。一方、固定ボルト13…による固定が終了したなら、仮止ボルト17…を離脱して仮止めを解除する(工程S7)。よって、可動リング4は、付勢機構部15…により付勢され、自然状態では、図1に示した一部抽出拡大図のように、ベース部33bから所定長だけ離間した位置で停止する。これにより、可動型3に対する可動リング4の取付けが完了し、射出圧縮成形用の金型装置1が組立てられる。
このような本実施形態に係る金型装置1及びその組立方法によれば、円柱状部3cの外周面3fと可動リング4の内周面4iに形成したテーパ面3t,4tを利用することにより、組立段階で同心性を確保(調整)できるため、従来のように可動型3等の金型部品の加工精度に依存する度合が極めて少なくなる。この結果、金型部品における高度の精密性が確保されなくても十分な同心性を容易に実現でき、金型部品の加工コスト等に係わるコストダウンを図ることができる。また、金型部品の加工精度及び組立精度が成形品質等に直接反映されないため、成形品質及び成形精度を飛躍的に高めることができる。しかも、型同士のカジリや充填樹脂のバリの発生を回避できるとともに、成形品質に影響するキャビティC内のガス排出を円滑に行うことができる。よって、金型装置1は、キャビティCを、ディスク成形用キャビティCdに適用することにより、高度の同心性及び精密性の要求されるDVDやCD等のディスク製品の成形に最適となる。さらに、支持機構部5には、可動リング4を円柱状部3cのキャビティ面から突出する方向に付勢する付勢機構部15…を設けるとともに、外周面3fと内周面4iを当接させた状態で可動型3と可動リング4を仮止め可能な仮止手段16を設けたため、射出圧縮成形用の金型装置1においても本発明に係る組立方法を容易かつ確実に実施できる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,数値,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、DVD等のディスク製品を成形する射出成形機に搭載する金型装置1を例示したが、円盤状の各種製品の成形に適用できるとともに、押出成形機等の各種成形機の金型装置1に適用できる。また、可動リング4は可動型3に組付けた場合を示したが、固定型2に組付けてもよい。さらに、可動リング4を支持するガイド機構部12…及び付勢機構部15…は他の公知の構成を採用する場合を排除するものではない。一方、射出圧縮成形用の金型装置1を例示したが、圧縮成形を行わない通常の射出成形用の金型装置1にも適用できる。また、固定手段6及び仮止手段16は、ボルトを利用する場合を例示したが、固定機能を有する他の固定手段6及び仮止め機能を有する他の仮止手段16を用いてもよく、特に、仮止手段16は、挟圧治具等の金型装置1には加工を施さない仮固定用治具により置換することも可能である。
本発明の最良の実施形態に係る金型装置の一部抽出拡大断面を含む断面側面図、 同金型装置の付勢機構部を抽出して示す断面側面図、 同金型装置における可動リングを組付けた可動型の正面図、 同金型装置における可動型,可動リング及び固定型を分離した状態の断面側面図、 同金型装置の組立方法を説明するため組立工程図、 同金型装置におけるガイド機構部の原理説明図、 同組立方法における組立工程を示す一部抽出拡大断面図、 同組立方法における他の組立工程を示す一部抽出拡大断面図、 同組立方法における他の組立工程を示す一部抽出拡大断面図、
符号の説明
1 金型装置
2 固定型
3 可動型
3c 円柱状部
3f 円柱状部の外周面
3t テーパ面
4 可動リング
4i 可動リングの内周面
4t テーパ面
5 支持機構部
6 固定手段
11 ガイドピン
12 ガイド機構部
13 固定ボルト
14 挿通孔
15 付勢機構部
16 仮止手段
17 仮止ボルト
18 仮挿通孔
Lm 隙間
Ln 隙間
C キャビティ
Cd ディスク成形用キャビティ
Fs 軸方向

Claims (11)

  1. 固定型(又は可動型)と、凸状の円柱状部を設けた可動型(又は固定型)と、前記円柱状部の外周に配した可動リングとにより形成されるキャビティを有する金型装置において、可動リングを支持機構部により軸方向へ変位可能に支持するとともに、前記円柱状部の外周面及び前記可動リングの内周面を、前記可動リングを軸方向へ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面により形成し、前記外周面と前記内周面を当接させた状態で前記可動リングと前記支持機構部を固定可能な固定手段を備えることを特徴とする金型装置。
  2. 前記支持機構部は、前記可動型(又は前記固定型)の軸方向に貫通し、かつ軸方向に変位可能なガイドピンの先端で前記可動リングを支持する一又は二以上のガイド機構部を備えることを特徴とする請求項1記載の金型装置。
  3. 前記固定手段は、前記可動リングを前記ガイドピンに固定する固定ボルトと、前記可動リングに形成し且つ前記固定ボルトが所定の隙間を介して遊挿する挿通孔を備えることを特徴とする請求項2記載の金型装置。
  4. 前記支持機構部は、前記可動リングを前記円柱状部のキャビティ面から突出する方向に付勢する一又は二以上の付勢機構部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の金型装置。
  5. 前記外周面と前記内周面を当接させた状態で前記可動型(又は前記固定型)と前記可動リングを仮止め可能な仮止手段を備えることを特徴とする請求項4記載の金型装置。
  6. 前記仮止手段は、前記可動リングを前記可動型(又は前記固定型)に仮止めする仮止ボルトと、前記可動リングに形成し且つ前記仮止ボルトが所定の隙間を介して遊挿する仮挿通孔とを備えることを特徴とする請求項5記載の金型装置。
  7. 前記キャビティは、ディスク成形用キャビティであることを特徴とする請求項1記載の金型装置。
  8. 固定型(又は可動型)と、凸状の円柱状部を設けた可動型(又は固定型)と、前記円柱状部の外周に配した可動リングとにより形成されるキャビティを有する金型装置の組立方法において、可動リングを、一又は二以上のガイド機構部により軸方向へ変位可能に支持し、かつ一又は二以上の付勢機構部により前記円柱状部のキャビティ面から突出する方向に付勢するとともに、前記円柱状部の外周面及び前記可動リングの内周面を、前記可動リングを軸方向へ変位させた際に相互に当接可能なテーパ面により形成し、前記可動型(又は前記固定型)に対して前記可動リングを組付ける際に、仮止手段により、前記外周面に前記内周面を当接させた状態で前記可動型(又は前記固定型)と前記可動リングを仮止めするとともに、この後、固定手段により、前記可動リングを前記ガイド機構部に固定し、この後、前記仮止手段による仮止めを解除することを特徴とする金型装置の組立方法。
  9. 仮止ボルトを、前記可動リングに形成し且つ前記仮止ボルトが所定の隙間を介して遊挿する仮挿通孔を通して前記可動型(又は前記固定型)に仮止めすることを特徴とする請求項8記載の金型装置の組立方法。
  10. 前記ガイド機構部は、前記可動型(又は前記固定型)の軸方向に貫通し、かつ軸方向に変位可能なガイドピンの先端で前記可動リングを支持することを特徴とする請求項8記載の金型装置の組立方法。
  11. 固定ボルトを、前記可動リングに形成し且つ前記固定ボルトが所定の隙間を介して遊挿する挿通孔を通して前記ガイドピンに固定することを特徴とする請求項8記載の金型装置の組立方法。
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