JP4328150B2 - 環境配慮型防音壁 - Google Patents

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本発明は、道路側縁に設置され、騒音の伝播を防止すると共に、環境保全にも有効となされた防音壁に関するものである。
従来、スペースの有効活用等を目的として防音壁に太陽電池を備えた発電防音パネルにより、発電を行う発明は種々開示されてきており、例えば特許文献1には、道路もしくは鉄道路の側部に設けられた防音壁において、該防音壁は、垂直に設置されている部分と、路側に湾曲、または傾斜している部分を有し、該路側に湾曲、または傾斜している部分の少なくとも一部に太陽電池を一体的に設置固定し、架台部の作製の必要がなく、防音壁が垂直である部分に設置固定するのに比べ、太陽光を有効に活用することができ、高い電気出力を得ることができる太陽電池一体型防音壁が開示されている。
また特許文献2において、矩形で薄板状の太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルの少なくとも外周部に配置され前記太陽電池パネルを保持する矩形枠状のフレームと、を備えることで、遮音構造が組み立てられると同時に、多数の太陽電池パネルが張り巡らされることになり、太陽エネルギから電気エネルギを簡単に得ることが可能とされた太陽電池パネル一体型遮音パネルが開示されている。
特開平9−100514号公報 特開平8−199512号公報
しかしながら、特許文献1に記載の如き太陽電池一体型防音壁は、太陽電池と防音パネルが別体となっており、取り付けに係わる作業や部材が必要となり、また風圧や振動、車両の衝突等の外力により太陽電池が外れて思わぬ災害を引き起こす恐れもある。
また特許文献2に記載の如き太陽電池パネル一体型遮音パネルは、遮音構造を組み立てて防音壁を形成すると、道路に太陽光が差し込むのを妨げるので道路側が暗くなり、道路利用者に圧迫感や不安感を与える等、道路環境の悪化に繋がるものである。
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、太陽光による効率的な発電が可能となされ、且つ道路環境を改善できる環境配慮型防音壁を提供せんとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わる環境配慮型防音壁は、道路側縁に立設されたH型鋼からなる支柱に、設置面に対して直立する下方の直立部とその上端に道路側に向って弯曲する弯曲部とが形成され、前記支柱のH型鋼のフランジ間に複数の防音パネルの両端が順次差し込まれて、複数段の防音パネルが積み重ねられ、道路側に弯曲されて形成される防音壁であって、支柱の前記弯曲部において、防音パネルとして太陽光により発電する発電防音パネルが差し込まれ、前記発電防音パネルは、透光性の保護部材に複数の太陽電池セルが行方向及び列方向に相互に間隔をおいて配置されると共に、その周囲に枠体が形成され、この弯曲部に差し込まれた発電防音パネルの太陽電池セルと太陽電池セルとの間及び太陽電池セルと枠体との間から透過する太陽光により道路が照らされるようになされたことを特徴とするものである。
また前記発電防音パネルは、前記太陽電池セルにより生起された電力を、道路周辺に設置され電力を用いて環境保全を行う環境保全設備にするものであることを特徴とするものである。
前記環境保全設備は、能動型吸音装置、浮遊粒子状物質除去装置、窒素酸化物・硫黄酸化物除去装置、防音壁洗浄装置、緑化防音パネルからなる群から選ばれた、少なくとも1つであることを特徴とするものである。
請求項1に記載の本発明に係わる環境配慮型防音壁によれば、太陽電池セルを備えた発電防音パネルが、弯曲された防音壁の弯曲部に取り付けられることで、垂直部に取り付けられる場合と比べ高い効率で太陽電池セルへの太陽光の入射がなされ効率的な発電が行われるが、とりわけ防音壁において道路側への太陽光の入射を妨げる弯曲部に光線を透過する発電防音パネルを取り付けることで、道路側への太陽光の入射が確保され、道路が暗くなることを防止でき道路環境を改善することができる。
また請求項2の発明によれば、発電防音パネルは太陽電池セルを備えることで太陽光により電力が生起され、その電力が供給される環境保全設備により環境保全が行われることで道路周辺の環境が改善されると共に、外部電源に依存する電力を低減し、発電による環境への負荷を軽減でき好ましい。
また本発明によれば、透光性の保護部材に複数の太陽電池セルが行方向及び列方向に相互に間隔をおいて配列されるので、発電防音パネルが受ける風圧等に起因する応力から太陽電池セルを保護することができ、発電防音パネルの大きさや形状が様々なものであっても太陽電池モジュールを組み合わせて形成でき好ましい。
また本発明によれば、発電防音パネルにおける光線の透過を確保でき、道路側の環境はより確実に改善される。
また請求項3の発明によれば、能動型吸音装置、浮遊粒子状物質除去装置、窒素酸化物・硫黄酸化物除去装置、防音壁洗浄装置、緑化防音パネルといったこれらの設備は、道路周辺に設置されて環境の保全に有益なもので、且つ電力を使うことでその効果がより一層高められるものであり、本発明を好適に用いることができるものである。
本発明に係わる最良の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1及び図2は、本発明に係わる実施の一形態を示すもので、図1は防音壁の形成を示す説明図である。まず図1において、高架道路Rの壁高欄K上などの道路側縁にH型鋼からなる支柱3が道路側に向かって弯曲して立設され、支柱3のH型鋼のフランジ31間に防音パネルPの両端が差し込まれ、その防音パネルPが順次複数段積み重ねられてゆくことで道路側に向かって弯曲され、道路外に漏洩する騒音が少ない防音壁が形成される。
図2は形成された防音壁を示す側断面図である。複数段の防音パネルが積み重ねられ、道路側に弯曲されて形成された防音壁は、直立部Cと弯曲部Wを備え、場合によっては天井部Tを備えるものともなる。弯曲部W及び天井部Tが形成する面は、太陽光が照射される密度において直立部Cが形成する面より高い密度となることから、弯曲部Wや天井部Tに太陽電池を設けることで、直立部Cに設けた場合より高い効率で太陽光による発電を行うことができる。但し、弯曲部Wや天井部Tは照射される太陽光の密度の密度が高いことから、そこに遮光性の防音パネルを設置すると、直立部Cより太陽光が遮られる割合は大きく、道路周辺を暗くしてしまうこととなる。
図3は、かかる照射される太陽光の密度の高い弯曲部Wや天井部Tに、光線を透過する発電防音パネル1を設置した状態を示す説明図であり、透光性の保護部材12に遮光性の太陽電池セル11が適宜間隔をおいて取り付けられていることで、太陽電池セル11には太陽光が入射して高い効率で太陽光による発電が行われ、且つ保護部材12の面の内、太陽電池セル11が配置されていない部位から光線が透過して発電防音パネル1は光線が透過するようになされることで、道路側への太陽光の入射が確保され、道路が暗くなることを防止でき道路環境を改善することができる。
弯曲部Wや天井部Tに配置される発電防音パネル1は、本実施形態に示す如く全て光線を透過する発電防音パネル1で形成してもよく、また発電防音パネル1と遮光性の防音パネルPとを混在させて配置してもよい。
図4〜図6は、前記発電防音パネル1の実施の一形態を示すもので、まず図4は発電防音パネル1を形成する太陽電池モジュールを示す正面図である。太陽電池モジュールMは透光性の保護部材12に太陽電池セル11が取り付けられ、太陽電池セル11により発電された電力は導線14により端子台Dに導かれ、端子台Dに接続されたケーブルAにより外部に出力される。かかる太陽電池モジュールMの周囲に枠体を形成することで発電防音パネル1が形成される。
図5は、図4のA線における断面図である。透光性の保護部材12は太陽電池セル11の両側に設けられ、サンドイッチ構造となされることで風圧等の外力からより確実に太陽電池セル11を保護するようになされている。太陽電池セル11及び導線14は透光性の封止材Fにより封止されることで太陽電池セル11や導線14への水分の接触を防止し、且つ太陽電池セル11の動揺を抑えることで降雨、結露、風圧、振動等による太陽電池セル11への悪影響を防止するようになされている。
かかる太陽電池モジュールMの周囲に枠体を形成し、図6に示す如く発電防音パネルが形成される。発電防音パネル1を形成する枠体13は、上下横枠材131と左右縦枠材132とで周辺の枠組みがなされ、更に上下横枠材131の長さ方向中央部に中間縦枠材133が取り付けられている。かかる中間縦枠材133により、太陽電池モジュールMの大きさが、例えば縦1m×横1m用のものであっても、中間縦枠材133により支持しつつ連続して設けることができ、任意の大きさの発電防音パネル1を形成することが可能となる。
太陽電池セル11は、その形成に用いられる太陽電池の素材は特に限定されるものではなく、単結晶系、多結晶系や非結晶系といったシリコン系のものや、GaAs、InP等の化合物系のものを用いてよく、更には光電変換効率及び透光性を考慮しつつ、遮光性の太陽電池セルや透光性の太陽電池セルを用いることができる。また両面受光型のものを用いてもよく、両面受光型であれば、道路側からの散乱光等を発電に利用することができる。
また透光性の保護部材12は、透光性を有するものであれば特に限定されるものではなく、ガラスや強化ガラス、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等の透光性を有する合成樹脂材料を用いてよく、これらを単独で用いるか、又は複数を用いて混合物、積層物を形成して用いてもよい。
また封止材Fについても透光性のものであれば特に限定されるものではないが、透光性の接着性合成樹脂を用いれば、太陽電池セル11の封止と透光性の保護部材12への太陽電池セル11の取り付けとを同時に行うことができ好ましい。接着性合成樹脂は、ウレタン系、エポキシ系等の接着剤や、エチレンビニルアセテート(EVA)、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等の接着性樹脂等の内、透光性を有するものを用いてよく、それらを単独で用いても、複数により混合物、積層物として用いてもよい。
弯曲部Wに設置する発電防音パネル1について、弯曲の曲率半径が小さい場合には、左右縦枠材132が直線状のものでは、左右縦枠材132と支柱3のフランジ31との間の間隔が不足して発電防音パネル1が設置できなくなったり、また設置が極めて困難となる恐れがある。かかる状況に対応するには、例えば発電防音パネル1の左右縦枠材132の寸法を小さいものとする方法がある。防音壁において、通常の防音パネルの縦寸法は500mm、1000mmが標準であるが、それを250mm〜400mmとすることで、より小さい曲率半径の弯曲部Wに対しても対応が可能となる。
更に、左右縦枠材132を曲げ加工して弯曲部Wの曲率半径に近似させる方法を用いてもよい。この場合、太陽電池モジュールMは保護部材12が可とう性の高い材料であれば、平板上のものを左右縦枠材132の曲率に合わせて弯曲させてもよく、その場合にはポリカーボネート等の合成樹脂からなる保護部材12に非結晶系の太陽電池セル11を用いることで弯曲時の太陽電池セル11の割れの発生を防止できるが、保護部材12にガラス等の可とう性の乏しい材料を用いる場合や、太陽電池セル11に単結晶系などの湾曲時に割れる恐れの大きいものを用いる場合には、例えば図7に示す如き方法で形成された太陽電池モジュールMを用いてもよい。
図7において、予め弯曲させて形成されたガラスや合成樹脂等からなる二体の透光性の保護部材12の間に封止材F及び太陽電池11を挟み込み、熱によるラミネートを行うことで太陽電池モジュールMが形成される。かかる方法により、太陽電池モジュールMを湾曲させる必要がなく、また封止材Fにウレタン系の接着剤や、EVAを用いることで、形成時の弯曲による太陽電池セル11にかかるストレスを吸収でき、太陽電池セル11の割れの発生を防止でき、弯曲部Wへの適用が容易なものとなり得る。
図8は、発電防音パネル1の他の実施形態を示す説明図である。発電防音パネル1は、図6に示したものと同様に太陽電池モジュールMの周囲に枠体13を取り付けて形成したものであるが、太陽電池セル11が透光性の保護部材12の透光性を損なわない程度に距離を隔てて複数設けられ、太陽電池セル11の間には透光性領域Kが形成されている。
かかる構造により、太陽電池セル11と周囲の枠体13と間隔のみならず、透光性領域Kからも発電防音パネル1を挟んで反対側から採光が可能となり、太陽電池セル11が遮光性のものであっても道路側の環境の改善はより確実なものとなされる。また透光性の保護部材12が可視光線を透過するものであれば、透光性領域Kを通して周りの景色を見ることができるから、道路利用者が景観を楽しむことができ、道路利用者の圧迫感や不安感、及び疲労をも軽減することができる。
また太陽電池セル11は点状に間隔をおいて透光性領域Kを確保してもよいが、本実施形態に示す如く横方向に延びる帯状に配置することで、光線の透過を遮ることなく太陽電池セルを直列に接続し、且つ太陽電池セル間で距離を隔てることによる発電効率の低下を最小限に抑えることができる。
また太陽電池セル11の配置は、図9の如きものでもよい。イ)は、複数列の太陽電池セル11を下方に集中させ、透光性領域Kを発電防音パネル1の上方に偏して設けたものであり、透光性領域Kが集中することで道路利用者に周辺の景色や空がよりよく見えるようになされたものである。ロ)は複数列の太陽電池セル11を上方及び下方に均等に偏して配置したもので、透光性領域Kを発電防音パネル1の上下方向中央に設けたものであり、帯状に配置された太陽電池セル11を枠体13付近に配置することで透光性領域Kがより広いものと見え、道路利用者に視界が広くなされたように感じさせることができる。尚、透光性領域Kは上記の如き実施形態に限定されるものではなく、防音壁10の高さや道路利用者の視線の高さ等に応じて適宜の位置に設けてよい。
更に発電防音パネル1は、道路側の面の洗浄構造を備えているものでもよい。その洗浄構造とは本出願人による特開2001−32221号公報に記載される如きものであり、上下に隣接する少なくとも上段の防音パネルは、面板に下枠材が配置され、且つ下枠材は、その外側面上に上端から下端に向かう複数の水の通り道が互いに間隔を開けて並設され、面板の外側の面上に降った雨水が前記下枠材の水の通り道を伝って下方に導かれるようになされ、その導かれた雨水が、さらに下段の防音パネルの内側の面上に導かれるようになされることで、上段の防音パネルの面板の外側の面上に降った雨水が、下枠材を伝って下方に導かれ、その導かれた雨水が、さらに下段の防音パネルの内側の面上に導かれるようになされることで、その導かれた雨水により下段の防音パネルの内側の面上に付着した汚染物質が洗い流されるので、道路の上方に湾曲して設置された場合においても、降雨に晒されにくい道路側となる防音パネルの内側の面も自然の降雨によって効果的に洗浄されるようになされたものである。また透光性の保護部材12の外面に光触媒含有層等の汚れ防止のコーティングを施しておけば、汚染物質を更に効果的に洗浄させることができる。
図14は本発明に係わる他の実施形態を示すもので、防音壁に発電防音パネルにより発電された電力を用いて環境保全を行う環境保全設備が備えられた状態を示す説明図である。立設された支柱3間に、防音パネル化された環境保全設備2が、断面H型の支柱3のフランジ31間に摺動されて挿入され、更に発電防音パネル1が支柱3間に取り付けられることで防音壁10が形成され、発電防音パネル1に太陽光が照射されることで発電された電力が環境保全設備2に送電され、環境保全設備2は電力を用いてその機能に応じた環境保全を行う。
図10は、防音パネル化された環境保全設備である浮遊粒子状物質除去装置を示すもので、イ)は斜視図、ロ)はイ)におけるB−B断面図である。イ)において、浮遊粒子状物質除去装置2Aは道路側にスリット状となされ装置内部に空気を取り込む取込口2A1及び浄化した空気を排出する排出口2A2が穿設され、取り込まれる空気A1は装置内部の取込口2A1と排出口2A2との間に配置された吸着材やフィルター等の浮遊粒子状物質捕集手段2A3により浮遊粒子状物質が取り除かれ、浄化された空気A2として排出口2A2より装置外部に排出されることで道路周辺の環境保全に寄与するものである。更に浮遊粒子状物質除去装置2Aの道路と反対側は遮音板2A4となされることで、浮遊粒子状物質除去装置2Aは防音壁10を形成するにおいて遮音パネルとしても機能することができる。
ここで装置内部の、浮遊粒子状物質捕集手段2A3の排出口2A2側にはファン2A5が設けられ、装置内部の流速を高めることで取り込まれる空気A1及び浄化された空気A2の量を増加させ、防音壁周辺のより大量の空気を浄化できることで、ファン2A5を設けない場合と較べ環境保全の効率を高めることができる。かかるファン2A5を回転させる動力源として発電防音パネル1により生起された電力を用いることで、環境へ負荷を少なくして道路周辺の環境保全に寄与することができる。ファン2A5を設ける位置は浮遊粒子状物質捕集手段2A3の取込口2A1側でもよく、また浮遊粒子状物質捕集手段2A3に電力により浮遊粒子状物質を捕集する、若しくは捕集効率を高めるものを用いてもよい。
次に図11及び図12は、防音パネル化された環境保全設備である能動型吸音装置を示すもので、まず図11は防音壁に組み込まれた状態の能動型吸音装置2Bを示す側断面図である。通常の吸音パネルは、道路側に開口したパネル内部に吸音材等を備え、騒音の音波エネルギーを吸音材等により熱エネルギーに変換することで受動的に騒音を低減するものであるが、能動型吸音装置2Bは、道路Rを通行する車両から発生される騒音S1に対し、騒音S1と逆位相の音波S2が能動型吸音装置2Bから発せられ、騒音S1と音波S2とが衝突して打ち消し合うことで騒音を低減し、道路周辺の環境保全に寄与するものである。
図12は、図における断面図であり、能動型吸音装置2Bの内部を示す説明図である。能動型吸音装置2Bには内部に通ずる空孔2B1が穿設され、空孔2B1の内部側には道路Rからの騒音S1と逆位相となる音波S2を発生するスピーカー2B2が取り付けられている。更に能動型吸音装置2Bの道路と反対側は遮音板2B3となされることで、能動型吸音装置2Bは防音壁を形成するにおいて遮音パネルとしても機能することができる。
図13は本発明に係わる他の実施形態で、防音パネル化された環境保全設備としての緑化防音パネルを示すもので、イ)は緑化防音パネルの斜視図、ロ)は防音壁に取り付けられた状態の例を示す側断面図である。まずイ)において、緑化防音パネル2Cは、枠体2C1に土壌を充填した植栽枡2C2が取り付けられ、植栽枡2C2の道路側に植物2C3が植栽されている。また枠体2C1の上面には植栽枡2C2内の土壌に通じる送水孔2C4が穿設されている。
緑化防音パネル2Cは、例えばロ)に示す如く汎用の防音パネルPと共に設置され、その上方の弯曲部Wには発電防音パネル1が設置される。植栽された植物2C3が繁茂することで、防音壁面が緑化されて道路利用者へ安心感を与え、また疲労を軽減させると共に、少量ではあるが二酸化炭素や有害物質等を吸収して道路環境の保全に貢献できるものである。かかる緑化防音パネル2Cの植物2C3の繁茂や維持を促進できる装置、例えば灌水装置、温度維持装置等(図示せず)の動力源として、発電防音パネル1により生起された電力を利用することで、外部電力に依存することを少なくして効率のよい環境保全を行うことができる。
本発明に係わる環境保全設備2において、発電防音パネル1により生起された電力を用いて環境保全を行う装置は、防音パネル化されているもののみでなく、形成された防音壁に取り付けられるものであってもよい。図16は、本発明に係わる更に他の実施形態を示す説明図であるが、高架道路Rの壁高欄K上に立設された支柱3間に防音パネルP及び発電防音パネル1を設置した防音壁において、最下段に窒素酸化物・硫黄酸化物除去防音パネル2D1が設置され、上方の弯曲部には発電防音パネル1が設置されている。
窒素酸化物・硫黄酸化物除去防音パネル2D1は、道路側の外面に多孔質の光触媒含有層を設けて、多孔質の空孔に吸着された窒素酸化物・硫黄酸化物を光触媒の酸化作用により硝酸、硫酸に変化させて除去するものであるが、窒素酸化物・硫黄酸化物除去防音パネル2D1に紫外線ランプ2D2を取り付けて窒素酸化物・硫黄酸化物除去装置2Dを形成し、光触媒含有層が設けられた外面に紫外線ランプ2D2により紫外線が照射されるようにすることで、昼間はもとより夜間においても光触媒による酸化作用を促進し、窒素酸化物・硫黄酸化物をより効率的に除去することができる。かかる紫外線ランプ2D2を照射する動力源として、発電防音パネル1により生起された電力を利用することで、外部電力に依存することを少なくして効率のよい環境保全を行うことができる。
図15は、本発明に係わる更に他の実施形態を示すもので、環境保全設備が防音壁洗浄装置である説明図である。発電防音パネル1及び防音パネルPが支柱3間に取り付けられて防音壁が形成されているが、防音壁の外面に汚染物質が付着すると、壁面が黒ずんだ状態となり道路周辺が暗く感じられて道路周辺の環境の悪化を招くこととなる。防音壁の外面に対し散水を行う散水機2Eを設け、その散水により防音壁に付着した汚染物質が洗い流されることで防音壁外面は清浄に保たれて、道路の環境保全に寄与することができる。また散水の対象となる防音パネルPの外面には光触媒含有層が形成されていれば、汚染物質を容易に洗浄することができるようになり好ましい。かかる散水機2Eにより散水を行う動力源として、発電防音パネル1により生起された電力を利用することで、外部電力に依存することを少なくして効率のよい環境保全を行うことができる。
これらの環境保全設備は、発電防音パネルにより生起された電力のみで環境保全を行うものとすれば、配線や施工の簡易化に加え、外部電力に頼る必要がなく、火力や原子力により生起された電力を使用する必要がなくなることから、発電における環境への負荷を軽減することにも繋がる。
また前記環境保全設備は、環境保全を行う電力を発電防音パネルにより生起された電力と、商用電源等の外部電力とが系統連携を行って供給するものであれば、外部電源のみに頼る場合より発電による環境への負荷を軽減できると共に、日照量の少ない時期や夜間において、外部電源により電力を補完できることで、環境保全設備の動作を確実なものとでき、更には環境保全設備電力を蓄電する蓄電手段の容量を小さいものとでき、コストや不要になった蓄電手段の廃棄の手間や廃棄物量等を軽減できる点で好ましい。系統連携は、公知の系統連携装置を用いて行うものでよく、発電防音パネルにより生起された電圧を逐一測定し、その電圧に応じて外部電力による電力供給量を調整する等の方法で行うものであってよい。
また環境保全設備については、発電防音パネルにより生起された電力を蓄電し、夜間に放電する蓄電手段を設けておくのが好ましく、その電気容量は環境保全設備の消費電力に応じて適宜設定してよい。蓄電手段は鉛蓄電池等でもよいが環境への負荷を小さくできる電気二重層コンデンサ、ニッケル水素電池、プロトンポリマー電池等を用いるのが好ましい。
本発明に係わる防音壁の、形成を示す説明図である。 本発明に係わる実施の一形態を示す側断面図である。 本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。 本発明に係わる発電防音パネルを形成する太陽電池モジュールの一例を示す正面図である。 図4のA線断面図である。 本発明に係わる発電防音パネルの、実施の一形態を示す説明図である。 本発明に係わる発電防音パネルを形成する太陽電池モジュールの、他の例を示す説明図である。 本発明に係わる発電防音パネルの、他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる発電防音パネルの、更に他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる環境保全設備の、実施の一形態を示す説明図である。 本発明に係わる環境保全設備の、他の実施形態を示す側断面図である。 図11に示す環境保全設備の、断面図である。 本発明に係わる環境保全設備の、更に他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる環境保全設備の、更に他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる環境保全設備の、更に他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 発電防音パネル
11 太陽電池セル
12 保護部材
2 環境保全設備
2A 浮遊粒子状物質除去装置
2B 能動型吸音装置
2C 緑化防音パネル
2D 窒素酸化物・硫黄酸化物除去装置
2E 防音壁洗浄装置
3 支柱
W 弯曲部
T 天井部
K 透光性領域
P 防音パネル

Claims (3)

  1. 道路側縁に立設されたH型鋼からなる支柱に、設置面に対して直立する下方の直立部とその上端に道路側に向って弯曲する弯曲部とが形成され、前記支柱のH型鋼のフランジ間に複数の防音パネルの両端が順次差し込まれて、複数段の防音パネルが積み重ねられ、道路側に弯曲されて形成される防音壁であって、支柱の前記弯曲部において、防音パネルとして太陽光により発電する発電防音パネルが差し込まれ、前記発電防音パネルは、透光性の保護部材に複数の太陽電池セルが行方向及び列方向に相互に間隔をおいて配置されると共に、その周囲に枠体が形成され、この弯曲部に差し込まれた発電防音パネルの太陽電池セルと太陽電池セルとの間及び太陽電池セルと枠体との間から透過する太陽光により道路が照らされるようになされたことを特徴とする環境配慮型防音壁。
  2. 発電防音パネルは、前記太陽電池セルにより生起された電力を、道路周辺に設置され電力を用いて道路周辺の環境保全を行う環境保全設備に供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の環境配慮型防音壁。
  3. 環境保全設備は、能動型吸音装置、浮遊粒子状物質除去装置、窒素酸化物・硫黄酸化物除去装置、防音壁洗浄装置、緑化防音パネルからなる群から選ばれた、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境配慮型防音壁。
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