JP4327012B2 - クロム系触媒の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いられるクロム系触媒を回収する方法に関する。さらに詳しくは、回収したクロム系触媒の再利用や、廃棄の際に有害物質であるクロム系触媒の拡散を低減すること、を容易にする方法に関する。
(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際には、通常、触媒が使用されており、該触媒としては、均一系触媒が好ましく、中でも特にクロム系触媒が好適であると考えられている。
近年、環境面や健康面等における問題を回避すべく排水および排ガス等の規制が厳しくなってきているのと同様に、クロム系触媒の廃棄等についてもその有害性が問題視されている。そのため、クロム系触媒を用いて反応を行った場合、使用後の触媒は、回収し再利用することが望まれている。また、使用後の触媒を廃棄する場合にも、有害物質であるクロム系触媒の拡散を低減するために、反応液から目的物を回収した後の残留物に含有された状態のまま通常の廃液として廃棄するのではなく、該残留物から触媒のみを回収して通常の廃液とは別に廃棄することが要望されている。
(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を回収する方法としては、例えば、触媒を樹脂に吸着させて回収する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、反応の際に、クロム系触媒とともにアニオン交換樹脂(4級ホスホニウム塩、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびピリジニウム基等の塩基性官能基を少なくとも1種含有する塩基性アニオン交換樹脂)を共存させておくことにより、反応が進行するにつれてクロム系触媒をアニオン交換樹脂に吸着させることができるので、このクロム系触媒が吸着したアニオン交換樹脂に原料である(メタ)アクリル酸を接触させて、吸着したクロム系触媒を遊離させるようにする方法である。
国際公開第02/076919号パンフレット
しかしながら、前記特許文献1に開示されているような従来の回収方法では、アニオン交換樹脂が一般に高価であるため経済性の観点から繰り返し使用されるのが通常であるが、使用回数を重ねるとともに吸脱着能が低下し、触媒の回収効率が低下していくといった問題があった。触媒の回収効率が低いということは、すなわち回収されない触媒が残留物等に混在することであり、結果として、触媒が通常の廃液として廃棄されて有害物質を拡散させることになったり、再利用できる触媒の量が減少することになる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を、アニオン交換樹脂を用いることなく常に一定の回収率で経済的に回収することができる、新規なクロム系触媒の回収方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、まず、使用後のクロム系触媒を含む、反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣および/または反応液そのものを水および/またはアルカリ溶液と混合し、得られた混合物中の固形物を固液分離し、得られた固形物を酸と混合することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかるクロム系触媒の回収方法は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を回収する方法であって、前記クロム系触媒が酢酸クロムであり、かつ、反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣および/または反応液そのものを水および/またはアルカリ溶液と混合する工程(I)と、前記工程(I)で得られた混合物を固液分離して固形物を得る工程(II)と、前記工程(II)で得られた固形物を酢酸と混合する工程(III)とを含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を、アニオン交換樹脂を用いることなく常に一定の回収率で経済的に回収することができる。そして、回収したクロム系触媒を、容易に再利用したり、廃棄する際にも有害物質であるクロム系触媒の拡散を容易に低減することができる。
以下、本発明にかかるクロム系触媒の回収方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明のクロム系触媒の回収方法は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を回収する方法である。(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応については、特に制限はなく、従来公知の通常の反応であればよい。なお、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際の製造方法の詳細については、後述することとする。
本発明のクロム系触媒の回収方法は、まず、反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣および/または反応液そのもの(以下、「使用後クロム系触媒含有液」と称することもある。)を水および/またはアルカリ溶液と混合する工程(I)を必要とするものである。工程(I)においては、前記残渣と水および/またはアルカリ溶液とを混合することにより、使用後のクロム系触媒が、水系溶媒中で不溶な水酸化クロムに変化するものと推測され、工程(I)で得られた混合物には、通常、白色の不溶物(固形物)が生じることとなる。
前記工程(I)において、使用後クロム系触媒含有液は、使用後のクロム系触媒を含むものであればよく、目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートをも含む反応液であってもよいし、反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣であってもよい。反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣は、例えば、後述するように蒸留により精製を行う場合には、蒸留後の蒸留残液(釜残)が前記残渣にあたる。
前記工程(I)において用いられるアルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属の水酸化物、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、アミン類等のアルカリ化合物の水溶液もしくはアルコール溶液(アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール等の水溶性の高いアルコールが好ましい。)が挙げられる。特に、水に対する溶解度の低い水酸化マグネシウムなどを用いると、析出物(水酸化クロム)の粒径が大きくなり、工程(II)で分離しやすくなる(例えばろ過を行なう場合には、ろ過性が良好でろ過時間が短かくてすむ)ため、好ましい。なお、アルカリ溶液は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アルカリ溶液の濃度は、前記使用後クロム系触媒含有液中に含まれるクロム量(すなわち、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒の量から算出される理論量)や前記使用後クロム系触媒含有液中に含まれるエステル量など前記使用後クロム系触媒含有液の組成や、アルカリ溶液の使用量に応じて適宜設定すればよく、特に制限されない。例えば、留出率90%で蒸留した後の蒸留残液(釜残)で、クロム含有量が0.5重量%である残渣を用いる場合、アルカリ化合物の含有量が残渣に対して5〜40重量%となるようにするのが好ましい。
前記工程(I)において用いられる水および/またはアルカリ溶液の使用量としては、生成する水酸化クロムが、前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液との混合溶液中で不溶物として析出しうるような範囲であれば、特に制限はなく、該混合溶液に対する水酸化クロムの溶解度(前記使用後クロム系触媒含有液中に含まれるエステル量など前記使用後クロム系触媒含有液の組成や水および/またはアルカリ溶液の組成)や、水酸化クロムの量(ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒の量から算出される理論量)を考慮して適宜設定すればよい。例えば、留出率90%で蒸留した後の蒸留残液(釜残)でクロム含有量が0.5重量%である残渣に、水および/またはアルカリ溶液として10重量%水酸化ナトリウム水溶液を混合する場合、水および/またはアルカリ溶液の使用量は残渣に対して25〜500重量%とするのが好ましい。
前記工程(I)においては、前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液とを混合した混合物を高温状態にすることが好ましい。ここで、混合物を高温状態にするとは、混合前に前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液との一方または両方を予め加熱しておいて混合すること、もしくは、前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液とを混合するのと同時に、または混合後に、混合物を加熱すること、を意味する。これにより、クロム系触媒の回収効率を向上させることができる。高温状態とする際の加熱温度は、特に制限されないが、例えば40〜100℃の温度とすればよく、この範囲の温度を、例えば0.5〜5時間維持するようにすればよい。なお、高温状態としない(加熱を行なわない)場合には、混合後、室温で2〜24時間熟成(放置)するのが好ましい。
前記工程(I)においては、前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液とを混合するにあたり、水および/またはアルカリ溶液の中に前記使用後クロム系触媒含有液を20分間〜5時間かけて添加することが好ましい。これにより、続く工程(II)での固液分離が容易な(例えばろ過を行なう場合に、ろ過性が良好でろ過時間が短かくてすむ)不溶物を生じさせることができる。前記使用後クロム系触媒含有液の添加に要する時間が20分間未満であると、ペースト状など粘性の高い不溶物が生じる傾向があり、一方、5時間を超えると、作業時間が長くなり効率が悪くなる。なお、前記使用後クロム系触媒含有液の添加は、できるだけ等速で滴下することにより行うことが好ましい。
前記工程(I)においては、単位体積あたりの攪拌動力が0.05〜1.5kW/mとなる条件で攪拌を行うことが好ましい。これにより、沈降速度が速い不溶物を生じさせることができ、続く工程(II)における固液分離を容易に行うことができる。単位体積あたりの攪拌動力が0.05kW/m未満であると、均一に混合することが難しくなり、一方、1.5kW/mを超えると、得られる不溶物の沈降速度が非常に遅くなる傾向がある。
前記工程(I)は、バッチ式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。なお、連続式で行う場合には、前記使用後クロム系触媒含有液と水および/またはアルカリ溶液とを反応器に供給するにあたり、それぞれ別のラインから供給するようにしてもよいし、例えばラインミキサー等を用いて混合しながら供給するようにしてもよい。
本発明のクロム系触媒の回収方法は、前記工程(I)後、前記工程(I)で得られた混合物(通常、液中に前記工程(I)で生じた不溶物である固形物が分散した状態の分散体となっている)を固液分離して固形物を回収する工程(II)を必要とするものである。前記工程(II)において、回収された固形物は、水酸化クロムであると推測される。この回収された固形物は、そのまま廃棄することもできるし、後述する工程(III)に供することにより再利用することもできる。
前記工程(II)における固液分離の手段としては、特に制限されないが、例えば、ろ過、デカンテーション、遠心分離などの通常の手段によればよい。また、ろ布(例えば、フンダーフィルター)を用いた処理形式を採用することもできる。
前記工程(II)において固液分離を行うに際しては、あらかじめ前記工程(I)で得られた混合物を静置することにより固形物を沈降させておくことが好ましい。これにより、前記工程(I)で得られた混合物は、固形物を含まない上澄み層と沈降した固形物を含む下層とに分かれた状態となるので、例えば、デカンテーションにより分離する場合には、容易かつ確実に固形物を分離することができるし、ろ過や遠心分離等の手段により分離する場合には、上澄み液のみをデカンテーションにより除去したのちにろ過や遠心分離等に供することで、固形物の回収率を向上させることができる。また、固形物を沈降させておく際には、前記工程(I)で得られた混合物に、例えば、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミ、硫酸バンド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集剤を添加しておくことが、沈降速度を速めることができる点で好ましい。凝集剤を添加する場合には、凝集剤をそのまま添加するようにしてもよいし、例えば、凝集剤をあらかじめ水等の溶媒に溶解させ、凝集剤含有液として添加するようにしてもよい。凝集剤の添加量は、前記工程(I)で得られた混合物に対して100〜2000ppmとすることが好ましい。なお、凝集剤をあらかじめ水等の溶媒に溶解させた凝集剤含有液は、1日程度置いておくと経時的に該液自体が凝集してしまい使用困難になることがあるので、これを回避する目的で、硫酸等の酸を含有させておくこともできる。
前記工程(II)で回収された固形物を後述する工程(III)に供して再利用する際には、前記工程(I)においてアルカリ溶液を用いた場合、前記工程(II)において分離された固形物にアルカリが付着するなどして残っていると、後述する工程(III)において副生物が生じる等の悪影響を及ぼすことがあるので、分離後、分離された固形物を水やメタノール等のようにアルカリに対して溶解度の高い溶剤で洗浄しておくことが好ましく、このとき、洗浄後の溶剤のpHが9以下、好ましくは8以下となるまで洗浄を繰り返し行なうことがより望ましい。
本発明のクロム系触媒の回収方法においては、前記工程(II)で分離された液中のクロムイオン濃度が500ppm以下となっていることが好ましい。前記工程(II)で分離された液は通常そのまま廃棄されるため、前記範囲よりもクロムイオン濃度が高いと、有害物質を環境中に拡散させることになるからである。
本発明のクロム系触媒の回収方法において、回収された触媒を再利用する際には、前記工程(II)後、前記工程(II)で分離された固形物を酸と混合する工程(III)を必要とする。工程(III)においては、水酸化クロムであると推測される前記固形物と酸とを混合することにより、水酸化クロムが、使用した酸のクロム塩に変化するものと推測される。このとき、通常、白色である水酸化クロムは、クロム塩特有の濃緑色に変化する。
前記工程(III)において用いられる酸は酢酸である
前記工程(III)において用いられる酸の使用量は、特に制限されないが、例えば、前記固形物中のクロム量に対して1〜20倍モルとすることが好ましい。なお、基準となる固形物中のクロム量は、実測してもよいが、通常は、前記工程(I)において前記使用後クロム系触媒含有液中に含まれるクロムが全て固形物として析出するものとして、前記使用後クロム系触媒含有液中のクロム量(すなわち、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒の量から算出される理論量)を、前記固形物中のクロム量とすればよい。
前記工程(III)においては、前記固形物と酸とを混合した混合物を高温状態にすることが好ましい。ここで、混合物を高温状態にするとは、混合前に酸を予め加熱しておいて混合すること、もしくは、前記固形物と酸とを混合するのと同時に、または混合後に、混合物を加熱すること、を意味する。これにより、クロム系触媒の回収効率を向上させることができる。高温状態とする際の加熱温度は、用いる酸の種類によって異なり、特に制限されないが、例えば、40〜100℃の温度とすればよく、この範囲の温度を、例えば0.5〜5時間維持するようにすればよい。なお、高温状態としない(加熱を行なわない)場合には、混合後、室温で10〜48時間熟成(放置)するのが好ましい。
本発明においては、前記工程(III)で得られる混合物から酸を除去することにより、クロム系触媒を固体として回収することができ、これをそのまま(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応に再利用することができる。あるいは、前記工程(III)において反応原料を酸として用いた場合には、前記工程(III)で得られる混合物をそのまま(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応に再利用することができる。なお、前記混合物から酸を除去する手段としては、特に制限はなく、例えば、減圧留去やスプレードライなどの通常の手段によればよい。
本発明のクロム系触媒の回収方法を適用するクロム系触媒は、酢酸クロムである
本発明の回収方法によって回収されたクロム系触媒は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際の製造方法に再利用することができるものであるが、この際、未使用の触媒を用いた場合と遜色ない触媒性能(反応効率等)を発揮するものである。また、一般に、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応においては、ジエステル体であるアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(以下、単に「ジエステル体」と称することもある。)や、アルキレンオキシドの二付加体であるジアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート(以下、単に「二付加体」と称することもある。)等の不純物が副生しやすいことが知られているが、本発明の回収方法によって回収されたクロム系触媒は、これら不純物の副生を増長させることもなく、未使用の触媒を用いた場合と同等の結果を得ることができるものである。
以下、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際の製造方法の一般的な実施形態について説明するが、これらに限定されるわけではない。なお、以下の製造方法は、本発明の回収方法を適用する使用後のクロム系触媒を得る際の製造方法(未使用のクロム系触媒を使用する場合の製造方法)でもあるし、本発明の回収方法で回収されたクロム系触媒を再利用する際の製造方法でもある。
クロム系触媒の存在下で(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る製造方法においては、具体的には、例えば、反応器に触媒と(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを適宜供給して反応を進行させ、反応液中の残存(メタ)アクリル酸量が所望の量になった時点で反応を終了させるようにするのが一般的である。なお、該反応は発熱反応であり、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとが触媒の存在下共存することとなった時点から反応が開始し、冷却等により反応液の温度を設定した所定の反応温度よりも下げることにより反応を終了させるものとする。
前記アルキレンオキシドとしては、特に限定はされないが、好ましくは炭素数2〜6、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレンオキシドであり、具体的には、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。これらの中でも特に好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシドがよい。また、前記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
前記(メタ)アクリル酸の全供給量とアルキレンオキシドの全供給量との量関係は、(メタ)アクリル酸1モルに対して、アルキレンオキシドが1.0〜10モルであることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0モル、さらに好ましくは1.0〜3.0モル、さらにより好ましくは1.0〜2.0モルである。(メタ)アクリル酸1モルに対して、アルキレンオキシドが1.0モル未満であると、反応が進行しにくくなるおそれがあり、一方、アルキレンオキシドが10モルを超えると、アルキレンオキシドの回収工程等が必要となり経済的に不利益となるおそれがある。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの仕込み方法(順序)については、通常は、反応器に(メタ)アクリル酸の一部もしくは全量を初期仕込みしておき、そこにアルキレンオキシドもしくはアルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸の残部とを供給するのが一般的であるが、これに限定されるものではく、例えば、アルキレンオキシドの一部もしくは全量を初期仕込みするようにしてもよい。
また、前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給は、一括投入および逐次投入(連続的な投入および/または間欠的な投入)のいずれでもよいが、好ましくは、初期仕込み分については一括投入するのがよく、その後に供給する分については逐次投入するのがよい。なお、連続的な投入とは、少しずつ連続的に投入する形態を意味し、間欠的な投入とは、パルス的または断続的に、任意の回数に分けて投入する形態を意味する。また、連続的に投入をする場合は、投入速度を一定にしたまま投入終了まで進行させてもよいし、途中で少なくとも1回速度を変化させて進行させてもよいし、速度自体を連続的に任意に変化させながら進行させてもよい。但し、途中で速度を変化させる場合には、変更前から変更後へと速度を低下させることが好ましい。
また、(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドを投入する際には、常温で投入してもよいし、その時点での系内の温度を変化させないように所望の温度にまで予め加温してから投入してもよい。
また、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドの両方を同時に投入する場合には、それぞれ別々の投入ラインから添加してもよいし、反応器に投入する前に、配管、ラインミキサー、ミキシングタンク等で予め混合してから添加してもよいが、それぞれ別々の投入ラインから添加した場合には、系内におけるアルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸のモル比に偏りが生じるおそれがあるので、好ましくは、反応器へ投入する前に予め混合してから添加するのがよい。なお、それぞれ別々の投入ラインから添加する場合、投入の形態(一括投入、逐次投入)、投入する原料の温度、投入速度などについては、各原料で必ずしも同じである必要はない。
なお、前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの全供給量を仕込み終えるまでに要する時間は、特に制限されるものではなく、反応の進行具合や生産性等を考慮して、適宜設定すればよい。
前記クロム系触媒の使用量は、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸の全供給量に対して0.001〜10モル%の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.005〜5モル%、さらにより好ましくは0.01〜3モル%の範囲で用いるのがよい。0.001モル%未満であると、反応速度が小さくなるため反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあり、一方、10モル%を超えると、副生物の反応選択性が高くなる傾向があるので好ましくない。
前記触媒は、その全使用量を反応器に予め仕込んでおくことが一般的であるが、これに限定はされず、例えば、全使用量の一部を反応器に初期仕込みし、その後、反応の進行途中で残部を追加して供給するようにしてもよい。また、前記触媒が均一系触媒の場合は、両原料のいずれかに予め溶解させておいてから、反応器に仕込んだり、供給したりしてもよく、例えば、初期仕込みする場合には、反応器とは別の溶解槽で、初期仕込みする原料に予め溶解させておいて、反応器に仕込むようにしてもよい。
前記反応に際しては、必要に応じて、反応系内に重合防止剤を添加してもよい。重合防止剤としては、特に制限はなく、一般に工業的に用いられるものであれば使用可能であり、具体的には、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール化合物;N−イソプロピル−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−パラ−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン類;チオジフェニルアミン、フェノチアジン等のアミン化合物;ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅等のジアルキルジチオカルバミン酸銅塩類;2,2,4,4−テトラメチルアゼチジン−1−オキシル、2,2−ジメチル−4,4−ジプロピルアゼチジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチル−3−オキソピロリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、6−アザ−7,7−ジメチル−スピロ(4,5)デカン−6−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルオキシピペリジン−1−オキシル、4,4’,4’’−トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)ホスファイト等のN−オキシル化合物;等が挙げられる。これら重合防止剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合防止剤を用いる場合、その添加量は、原料(メタ)アクリル酸の全供給量に対して、0.0001〜1重量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5重量%であるのがよい。また、重合防止剤の添加時機については、特に制限はないが、好ましくは初期仕込みする成分とともに初めに反応器内に添加しておくのがよい。
前記反応の際には、反応を温和に進行させることなどを目的として、必要に応じて、溶媒を存在させて反応を行ってもよい。溶媒としては、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ヘプタン、オクタン等の一般的な溶媒の1種または2種以上を用いることができる。
前記(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応温度は、通常は、40〜120℃の範囲が好ましく、50〜120℃の範囲がより好ましく、50〜110℃の範囲がさらにより好ましく、50〜100℃の範囲が特に好ましい。反応温度が40℃未満であると、反応速度の低下が著しく、反応時間が長くなり生産性が低下する傾向がある。一方、反応温度が120℃を超えると、ジエステル体や二付加体が副生しやすくなるおそれがある。
前記反応時の反応器内の圧力は、使用する原料の種類やその使用割合にもよるが、一般には加圧下で行うことが好ましい。
前記反応の終了時機(言い換えれば、反応の冷却開始時機)は、残存する未反応(メタ)アクリル酸が充分に消失した時点をもって判断すればよく、具体的には、未反応(メタ)アクリル酸が0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下となった時点で冷却を開始することが好ましい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得るには、前記反応の終了後、蒸留など、この種の反応で通常行われる精製を行って、目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収するようにすればよい。具体的には、例えば、1〜50hPa、好ましくは1〜20hPaの圧力下、50〜120℃、好ましくは60〜100℃の温度で蒸留すればよい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際には、前記反応終了後、ジエステル抑制剤を添加することが好ましい。これにより、反応終了後に進行するジエステル体の副生をも効果的に抑制し、さらにジエステル体を低減することができる。ジエステル抑制剤としては、具体的には、例えば、シュウ酸、無水シュウ酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、サリチル酸、オクタン酸、アジピン酸、セパシン酸、テトラデカンジカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、1,6,7,12−ドデカンテトラカルボン酸、安息香酸、オルソトルイル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸およびその無水物;グリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、クレゾール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2,3,4,5−テトラヒドロキシヘキサン、キシリトール、マンニトール、カテコール、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシトルエン、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、2,4−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン等の多価アルコール;エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、アセチルアセトン、クペロン、オキシン、ベンジジン、ジエチルジチオカルバミン酸等の金属キレート剤;等が挙げられる。これらジエステル抑制剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジエステル抑制剤を用いる場合、その添加量は、前記触媒1モルあたり0.1〜10モルとすることが好ましく、より好ましくは0.5〜5モルとするのがよい。触媒1モルあたり0.1モル未満であると、ジエステルの副生を抑制する効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方、10モルを超えると、添加したジエステル抑制剤が製品純度を低下させるおそれがあり、特にカルボン酸類を用いた場合には得られる製品に含まれる酸成分の含有量が増加するおそれがある。また、ジエステル抑制剤の添加時機については、反応終了後であれば特に制限はなく、例えば、反応停止(冷却開始)直後、蒸留開始時、蒸留中などの際に、1回で、もしくは複数回に分割して添加するようにすればよいのであるが、好ましくは、反応停止直後に添加するのがよい。
以下に、実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1〕
メタクリル酸448g、触媒として酢酸クロム0.90g、および重合防止剤としてフェノチアジン0.45gを、容量1Lの攪拌機付きSUS−316製オートクレーブに仕込み、その内部を窒素ガスで置換した後、60℃に昇温し、内圧を0.1MPaとした。次いで、エチレンオキシド252gを4時間かけてほぼ等速で供給し、この間60℃を維持して反応させた。エチレンオキシドの供給終了後、反応温度を80℃に昇温して、中和滴定により測定した未反応メタクリル酸量が0.10重量%になるまで反応を継続した。2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
次に、得られた反応液の全量を、容量1LのSUS−316製蒸留釜に仕込み、さらにメチルハイドロキノン0.14gを添加し、蒸留釜の底部をオイルバスで加熱して、バッチ蒸留を行った。このとき、蒸留条件は、絶対圧4hPa、温度80〜100℃とし、釜に毎時300mlの空気を導入しながら、4時間かけて行い、630gの凝縮液(精製品)と、蒸留残渣70gを得た。なお、得られた精製品をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、その純度は98重量%であった。
〔実施例1−1〕
容量300mlの攪拌機付きSUS−316製容器に、製造例1で得られた蒸留残渣70gを仕込み、これに5重量%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加し、60℃で1時間攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。次いで、該不溶物をろ過した後、イオン交換水5gで2回洗浄し、白色粉体を得た。次に、得られた白色粉体を、容量50mlのガラス製フラスコに仕込み、これに酢酸5gを添加し、90℃で1時間攪拌を行ったところ、白色粉体が溶解して濃緑色の液体となった。その後、得られた濃緑色の液体を絶対圧100hPaまで減圧し、酢酸を減圧留去させて、濃緑色粉体0.85gを得た。得られた濃緑色粉体を元素分析およびIR分析によって分析したところ、該濃緑色粉体は酢酸クロムであることが判った。酢酸クロムの回収率は94.4%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、上記で得られた濃緑色粉体0.9gを用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
〔実施例1−2〕
5重量%水酸化ナトリウム水溶液100gの代わりに5重量%アンモニア水100gを用いたこと、およびろ過後のイオン交換水5gによる洗浄を1回としたこと以外は、実施例1−1と同様にして、濃緑色粉体0.68gを得た。得られた濃緑色粉体を実施例1−1と同様に分析したところ、該濃緑色粉体は酢酸クロムであることが判った。酢酸クロムの回収率は75.6%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、上記で得られた濃緑色粉体0.9gを用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
〔実施例1−3〕
5重量%水酸化ナトリウム水溶液100gの代わりにイオン交換水100gを用いたこと、およびろ過後のイオン交換水5gによる洗浄を1回としたこと以外は、実施例1−1と同様にして、濃緑色粉体0.50gを得た。得られた濃緑色粉体を実施例1−1と同様に分析したところ、該濃緑色粉体は酢酸クロムであることが判った。酢酸クロムの回収率は55.6%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、上記で得られた濃緑色粉体0.9gを用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
参考例1−
実施例1−1と同様にして、白色粉体を得た。次に、得られた白色粉体を、容量50mlのガラス製フラスコに仕込み、これにメタクリル酸5gを添加し、90℃で1時間攪拌を行ったところ、白色粉体が溶解して濃緑色の液体となった。得られた濃緑色の液体を絶対圧100hPaまで減圧し、メタクリル酸を減圧留去させたところ、濃緑色粉体1.05gが得られた。該濃緑色粉体を元素分析およびIR分析によって分析したところ、該濃緑色粉体はメタクリル酸クロムであることが判った。以上のことから、濃緑色の液体は、メタクリル酸クロムを20重量%含有する液であることが判った。酢酸クロムの回収率(メタクリル酸クロムを酢酸クロムに換算したときの回収率)は94%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに上記で得られた濃緑色の液体5.4gを用い、メタクリル酸の量を443gに変更したこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、2.2時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.1重量%であった。
〔比較例1−1〕
製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、製造例1で得られた蒸留残渣70gをそのまま用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。ところが、反応温度を80℃に昇温後、4時間反応を継続したが、未反応メタクリル酸は30重量%までしか減少せず、反応が完全に進行しなかった。
〔実施例2−1〕
反応容器に、10重量%水酸化ナトリウム水溶液150gを仕込み、単位体積あたりの攪拌動力0.1kW/mで攪拌を行い、容器内の温度を90℃に維持しながら、製造例1で得られた蒸留残渣50gを20分間かけてほぼ等速で滴下した。滴下終了後、同温度を維持して同じ攪拌動力で1時間攪拌したところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は15ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、3時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
次いで、前記白色粉体0.5gをイオン交換水3.6gで2回洗浄したのち、容量50mlのガラス製フラスコに仕込み、これに酢酸3.6gを添加し、90℃で1時間攪拌を行ったところ、白色粉体が溶解して濃緑色の液体となった。その後、得られた濃緑色の液体を絶対圧100hPaまで減圧し、酢酸を減圧留去させて、濃緑色粉体0.6gを得た。得られた濃緑色粉体を元素分析およびIR分析によって分析したところ、該濃緑色粉体は酢酸クロムであることが判った。酢酸クロムの回収率は93.5%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、上記のようにして得られた濃緑色粉体0.9gを用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
〔実施例2−1−1、参考例2−1−1参考例2−1−
実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行って得られた不溶物が析出した液(分散体)に、表1に示す組成の凝集剤含有液を、分散体100重量部に対して表1に示す量(重量部)だけ添加して攪拌したのち、20分間静置したところ、それぞれ、分散体の全体積に対して表1に示す割合(%)が不溶物層(ここで、不溶物層とは、不溶物の存在が目視にて認められる層を意味するものであり、この不溶物層が少ないほど不溶物の沈降が進行している、ということになる。)となった。なお、ブランクとして、凝集剤含有液の変わりに水のみを分散体100重量部に対して1重量部添加して攪拌したのち、20分間静置したところ、分散体の全体積に対して表1に示す割合(%)が不溶物層となった。
次いで、実施例2−1−1、参考例2−1−1参考例2−1−についてのみ以下のような操作を行い、不溶物を回収した。すなわち、前記20分間静置したのちの分散体から、デカンテーションにより、不溶物層のみを残すように上澄み層を除去し、その後、残った不溶物層を、フンダーフィルター(「フンダーバックフィルターRZ9−27−12型」IHI社製)を用いて濾過するか、もしくは遠心分離機(「HS−255L」IHI社製)を用いて遠心分離することにより、固液分離して、白色粉体である不溶物を回収した。用いた分散体からの不溶物の回収率(回収率(%)=〔分離した不溶物の乾燥重量(g)/用いた分散体に含まれる不溶物の全重量(g)〕×100)と、得られた不溶物中の揮発分含有率を表1に示す。
Figure 0004327012
次に、実施例2−1−1で濾過により得た不溶物(これを「濾過不溶物」と称する)0.3gおよび実施例2−1−1で遠心分離により得た不溶物(これを「遠心分離不溶物」と称する)0.4gを用いて、それぞれ以下の操作を行った。すなわち、前記白色粉体である各不溶物をイオン交換水3.6gで2回洗浄したのち、容量50mlのガラス製フラスコに仕込み、これに酢酸3.6gを添加し、90℃で1時間攪拌を行ったところ、いずれも白色粉体が溶解して濃緑色の液体となった。その後、得られた濃緑色の液体をれぞれ絶対圧100hPaまで減圧し、酢酸を減圧留去させたところ、いずれも濃緑色粉体を得た。得られた濃緑色粉体を元素分析およびIR分析によって分析したところ、いずれの濃緑色粉体も酢酸クロムであることが判った。濾過不溶物を用いた場合は、得られた濃緑色粉体の量は0.6g、酢酸クロムの回収率は93.5%であり、遠心分離不溶物を用いた場合は、得られた濃緑色粉体の量は0.5g、酢酸クロムの回収率は70.8%であった。
次に、製造例1で触媒として用いた酢酸クロム0.90gの代わりに、上記のようにして得られた各濃緑色粉体(濾過不溶物を用いて得た濃緑色粉体、または、遠心分離不溶物を用いて得た濃緑色粉体)0.9gをそれぞれ用いたこと以外は、製造例1と同様にして、メタクリル酸とエチレンオキシドとの反応を行った。その結果、いずれの濃緑色粉体を用いた場合も、2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10重量%になったので、反応液を冷却した。それぞれ得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、いずれの濃緑色粉体を用いた場合も、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0重量%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08重量%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7重量%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3重量%であった。
参考例2−2〕
製造例1で得られた蒸留残渣50gを1時間かけてほぼ等速で滴下するように変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は12ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、3時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−3〕
製造例1で得られた蒸留残渣50gを15分間かけてほぼ等速で滴下するように変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は20ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、6時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色ペーストが得られた。なお、ろ過時のハンドリング性はやや悪かったが、ろ過不能となる程度ではなかった。得られた白色ペーストをEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色ペーストは水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−4〕
攪拌の際の単位体積あたりの攪拌動力を0.05kW/mに変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は15ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、2.5時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−5〕
攪拌の際の単位体積あたりの攪拌動力を1.4kW/mに変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は15ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、5時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−6〕
攪拌の際の単位体積あたりの攪拌動力を2.0kW/mに変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作で、蒸留残渣の滴下ののち1時間の攪拌を行ったところ、液中に白色の不溶物が析出した。
次に、この不溶物が析出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は15ppmであった。
他方、前記の不溶物が析出した液(分散体)を静置したところ、10時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−7〕
反応容器に、10重量%水酸化ナトリウム水溶液150gを仕込み、単位体積あたりの攪拌動力0.1kW/mで攪拌を行い、容器内の温度を90℃に維持しながら、製造例1で得られた蒸留残渣50gを30分間かけてほぼ等速で滴下した。滴下終了後、同温度を維持して同じ攪拌動力で1時間攪拌したところ、液中に白色の不溶物が析出した。この時点から、10重量%水酸化ナトリウム水溶液と製造例1で得られた蒸留残渣とを、水酸化ナトリウム水溶液は75g/時間で、蒸留残渣は25g/時間でそれぞれ別に反応容器内に供給すると同時に、反応容器内の内容物を100g/時間で抜き出した。
次に、反応容器から内容物の抜き出しを始めてから2時間後に抜き出した液(分散体)を遠心分離機で固液分離し、得られた液をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)により分析したところ、液中のクロムイオン濃度は20ppmであった。
他方、反応容器から内容物の抜き出しを始めてから2時間後に抜き出した液(分散体)を静置したところ、3時間後、不溶物は分散体の下層に沈降し、分散体の全体積の2/3が清澄な上澄み層となり、1/3は沈降した不溶物の層となった。次いで、この上澄み層をデカンテーションにより除去したのち、残った不溶物を含む下層をろ過したところ、白色粉体が得られた。得られた白色粉体をEPMA(電子線マイクロアナライザー)によって分析したところ、クロム:酸素=47:53であり、このことから該白色粉体は水酸化クロム1水和物であると推定した。
参考例2−7−1〜参考例2−7−2〕
参考例2−7と同様の操作を行って得られた、反応容器から内容物の抜き出しを始めてから2時間後に抜き出した液(分散体)に、表2に示す組成の凝集剤含有液を、分散体100重量部に対して表2に示す量(重量部)だけ添加して攪拌したのち、20分間静置したところ、それぞれ、分散体の全体積に対して表2に示す割合(%)が不溶物層(ここで、不溶物層とは、不溶物の存在が目視にて認められる層を意味するものであり、この不溶物層が少ないほど不溶物の沈降が進行している、ということになる。)となった。なお、ブランクとして、凝集剤含有液の変わりに水のみを分散体100重量部に対して1重量部添加して攪拌したのち、20分間静置したところ、分散体の全体積に対して表2に示す割合(%)が不溶物層となった。
次いで、以下のような操作を行い、不溶物を回収した。すなわち、前記20分間静置したのちの分散体から、デカンテーションにより、不溶物層のみを残すように上澄み層を除去し、その後、残った不溶物層を、フンダーフィルター(「フンダーバックフィルターRZ9−27−12型」IHI社製)を用いて濾過することにより、固液分離して、白色粉体である不溶物を回収した。用いた分散体からの不溶物の回収率(回収率(%)=〔分離した不溶物の乾燥重量(g)/用いた分散体に含まれる不溶物の全重量(g)〕×100)と、得られた不溶物中の揮発分含有率を表2に示す。
Figure 0004327012
本発明にかかるクロム系触媒の回収方法は、クロム系触媒を用いて(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. (メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際に用いたクロム系触媒を回収する方法であって、
    前記クロム系触媒が酢酸クロムであり、かつ、
    反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを回収した後の残渣および/または反応液そのものを水および/またはアルカリ溶液と混合する工程(I)と、前記工程(I)で得られた混合物を固液分離して固形物を得る工程(II)と、前記工程(II)で得られた固形物を酢酸と混合する工程(III)とを含む、
    ことを特徴とする、クロム系触媒の回収方法。
  2. 前記工程(I)および/または前記工程(III)において、混合した混合物を高温状態にする、請求項1に記載のクロム系触媒の回収方法。
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