JP4325028B2 - 電動ベッドの電力供給システム - Google Patents
電動ベッドの電力供給システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4325028B2 JP4325028B2 JP22268799A JP22268799A JP4325028B2 JP 4325028 B2 JP4325028 B2 JP 4325028B2 JP 22268799 A JP22268799 A JP 22268799A JP 22268799 A JP22268799 A JP 22268799A JP 4325028 B2 JP4325028 B2 JP 4325028B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric
- power
- motor
- transformer
- power supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Invalid Beds And Related Equipment (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、昇降、背上げ、膝上げ等を電動によって実現できる電動ベッドに関し、特に、上記電動動作を実現する電動機構に電力を供給するための電力供給システムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
介護ベッド、リクライニングベッド等には、ベッド全体を上下に昇降させて使用者のベッドからの乗り降りを容易とするための昇降機構、使用者の背中に位置する部分を起こして使用者の起き上がりを補助するための背上げ機構、使用者の膝に位置する部分のみを突き上げて脚の疲れとりやおむつ交換を支援するための膝上げ機構、等が備えられているものが多い。これらの機構は、通常モータ等の電動機を駆動源とした電動機構とされている(尚、これらの電動機構が組み込まれたベッドを、本明細書では電動ベッドという。)。従って、家庭用電源等から得られる電力によって電動機が駆動されると、この駆動力が電動機構に伝達されて該電動機構が駆動可能となる。また、CPU等の制御装置によって、これらの電動機構の駆動が制御されている。
【0003】
図12は、従来における、電動ベッドの電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す回路図である。図からわかるように、従来の電力供給システム200は、家庭用電源等の交流電源201に接続された変圧器203と、変圧器203の一次側に形成される一次回路202と、変圧器203の二次側に形成される二次回路204と、二次回路204に並列に接続された電動機205及び制御装置206とを具備して構成されている。尚、二次回路204には、交流電流を直流電流に変換するACコンバータも介装されている(図示略)。従って、交流電源201から供給される例えば100Vの交流電流は、変圧器203で例えば24Vに電圧降下されるとともに、図示せぬACコンバータで直流電流に変換される。このため電動機205及び制御装置206には24Vの直流電流が供給される。
【0004】
そして、使用者から制御装置206に電動機構を動作させる命令が入力された場合、制御装置206は駆動信号(図示点線の矢印A)を電動機205に出力する。この駆動信号によって電動機205が駆動し、電動機構が動作する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の電動ベッドの電力供給システムは、図12に示すように、電動機205と制御装置206とが同一の二次側回路に接続されている。つまり、一つの変圧器によって電動機と制御装置との両方に電力を供給している。このため電動機が駆動していない場合にも変圧器によって一定の電力が消費されてしまう。特に、電動機と制御装置との両方に電力を供給するための変圧器ともなると、その容量が大きいものでなければならず(例えば90KVA)、このような容量の大きい変圧器は、電動機が動作していない場合においてもその消費電力が非常に大きく、それに伴って電力の浪費が非常に大きくなってしまうといった問題がある。
【0006】
故に、本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、電動ベッドの電力供給システムにおいて、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、電動ベッドに組み込まれた、昇降フレームを昇降させるための昇降機構、使用者の背中に位置する部分を起こして使用者の起き上がりを補助するための背上げ機構、使用者の膝に位置する部分のみを突き上げて脚の疲れとりやおむつ交換を支援するための膝上げ機構のうちの少なくともひとつを含む電動機構(4)を駆動する電動機(80)に電力を供給するための電力供給システムであって、該電力供給システムは、電源に接続された複数の変圧器(62,72)を備え、前記電動機(80)に電力を供給する電動機側変圧器(62)と前記電動機(80)の駆動を制御するための制御装置(90)に電力を供給する制御装置側変圧器(72)とを分けており、前記電動機(80)に電力を供給する電動機側変圧器(62)の一次側には前記制御装置(90)から制御可能な電動機側リレー(64、65)が介在され、さらに、手動操作することにより前記電動機構(4)の駆動を指示する駆動指示手段(91)を備え、前記制御装置(90)は、前記電動機構(4)が前記駆動を終えてから所定時間経過した場合には前記電動機側リレー(64、65)を制御して前記電動機側変圧器(62)への電力の供給を停止することを特徴とする、電動ベッドの電力供給システムとすることである。
【0008】
請求項1の発明によれば、電動ベッドに組み込まれた電動機構を駆動する電動機に電力を供給するための電力供給システムは、電源に接続された複数の変圧器を備える。そして、電動機に電力を供給する変圧器(電動機側変圧器)と、電動機の駆動を制御するための制御装置に電力を供給する変圧器(制御装置側変圧器)とを分けている。このため、電動機が不作動状態のときには、電動機側変圧器のみの電力供給を停止することができ、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【0009】
上記請求項1の発明においては、電動機が接続された変圧器の一次側には、電源から変圧器への電力の供給と供給停止とを切替える切替え手段を介在することが好ましい。
【0010】
これによれば、電動機を作動させる必要があるときは切替え手段により電動機側変圧器と電源とを電気的に接続させて電動機側変圧器に電力を供給し、電動機を作動させる必要がないときは切替え手段によって電動機側変圧器と電源との接続を絶ち、電動機側変圧器への電力の供給を停止する。この切替え手段での切替えによって、電動機が不作動状態のときの、電源から電動機側変圧器への電力の供給を確実に停止することができ、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを簡単な構成で実現することができる。
【0011】
上記切替え手段としては、手動または自動の機械式切替えスイッチや、スイッチングトランジスタ等があるが、切替え手段としてリレーを採用することにより、この種の切替え手段のシーケンス制御が実現でき、省電力化の自動制御に適した構成とすることができる。
【0012】
また、上記技術的課題を解決するためになされた請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力供給システムにおいて、さらに、前記制御装置(90)は、前記駆動指示手段(91)から前記電動機構(4)の駆動の指示があった場合には前記電動機側リレー(64、65)を制御して前記電動機側変圧器(62)へ電力を供給することを特徴とする、電動ベッドの電力供給システムとすることである。
【0013】
請求項2の発明によれば、電動ベッドに組み込まれた電動機構を駆動する電動機に電力を供給するための電力供給システムは、電源に接続され、電動機及び電動機の駆動を制御するための制御装置に電力を供給する変圧器を備える。そして、この変圧器の一次側にはリレーが介在されてなる。従って、電動機を作動させる必要があるときはリレーの接点を閉じることによって変圧器と電源とを接続させて変圧器に電力を供給し、電動機を作動させる必要がないときはリレーの接点を開くことによって変圧器と電源との接続を絶ち、変圧器への電力の供給を遮断する。このリレーでの切替えによって、電動機が不作動状態のときの、電源から変圧器への電力の供給を確実に停止することができ、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【0014】
上記電動機構とは、電動ベッドにおいて電動で動作する機構を総称した表現である。この種の電動機構としては、昇降フレームを昇降させるための昇降機構、使用者の背中に位置する部分を起こして使用者の起き上がりを補助するための背上げ機構、使用者の膝に位置する部分のみを突き上げて脚の疲れとりやおむつ交換を支援するための膝上げ機構、等が挙げられるが、上記例示に限定されるものではない。
【0015】
上記電動機とは、本発明においては、電力によって駆動して上記電動機構を動作させるための駆動源である。この種の電動機としては、一般的に電動モータ、特に直流電流によって駆動するVSモータ等が、コスト的な面から好ましく採用されるが、これに限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態により具体的に説明する。尚、以下の例においては、電動機構としてベッドの昇降機構のみを説明するが、本発明における電動機構はこれに限定されるものではない。背上げ機構、膝上げ機構等の全ての機構も、それが電動機構である限り、本発明における電動機構として有用であることは言うまでもない。
【0017】
(第1実施形態例)
まず、本発明の第1実施形態例について説明する。
【0018】
図1は、本例における電動ベッドの骨格構造を示す平面図、図2は側面図、図3は斜視図である。図に示すように、本例における電動ベッド1は、床面Eに設置される4本の脚部2を備える。この脚部2は、電動ベッド1のヘッド側a及びフット側bにそれぞれ二本単位で用いられ、幅方向Wに所定の間隔を隔てた位置で、床面Eに載置された厚板状基台3及び頂部固定フレーム4(図3参照)により、強固に連結固定されている。
【0019】
また脚部2には、図略の寝具を載置するとともに昇降可能な昇降フレーム5が保持されている。この昇降フレーム5は、所定の強度を備えた枠状体のもので、ベッド1のヘッド側a及びフット側bに所定の間隔で幅方向Wに水平に配置された横位置フレーム5a、5aと、横位置フレーム5a、5aに連結され縦方向Pに沿って水平に配置された縦位置フレーム5b、5bと、ヘッド側a及びフット側bでそれぞれ横位置フレーム5a、5aに連結され垂直方向Yに延びるボードフレーム5c、5c(図3参照)と、ボードフレーム5c、5cの頂部を連結する頂部フレーム5d、5d(図3参照)とを備えて構成されている。
【0020】
また縦位置フレーム5b、5bには、そのほぼ中央位置で横位置フレーム5a、5aと平衡に延び補強を兼ねた補助フレーム5e、5eと、補助フレーム5e、5eに水平に固定、保持された駆動部取り付け台5fとが連結されている。
【0021】
図1に示すように、昇降フレーム5の駆動部取り付け台5fには、昇降フレーム5を駆動させるための電動機としての昇降用モータ6が取り付けられている。この昇降用モータ6の出力軸は減速装置7に連結されている。さらに減速装置7の出力軸は水平軸8に連結されている。この水平軸8の両端は、昇降フレーム5の横位置フレーム5a、5a内に挿通されている。横位置フレーム5a内で水平軸8の端部はベベルギア等の駆動方向変換手段を介してスクリュー軸9と連結している。スクリュー軸9は図示せぬナット部材に螺合しており、このナット部材は昇降フレーム5に固定されている。従って、昇降用モータ6からの回転駆動力はまず減速装置7に伝達され、この減速装置7で所定の回転数及び回転トルクに変換される。その後、減速装置7から水平軸8へと回転駆動力が伝達され、水平軸8が回転する。水平軸8の回転力はベベルギアで方向転換されてスクリュー軸9に伝達され、このスクリュー軸9が回転する。そして、スクリュー軸9の回転によって図示せぬナット手段が上下方向(図2及び図3におけるY1、Y2方向)に移動し、これに伴って昇降フレーム5が上下動する。
【0022】
図4は、上記構成の電動ベッド1における、電動機80(この場合は昇降用モータ6)に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。図に示すように本例における電力供給システム50は、家庭用電源等の交流電源Aに接続された2つの変圧器(電動機側変圧器62及び制御装置側変圧器72)を備える。電動機側変圧器62の一次側には電動機側一次回路61が、二次側には電動機側二次回路63が形成されている。同様に、制御装置側変圧器72の一次側には制御装置側一次回路71が、二次側には制御装置側二次回路73が形成されている。そして、電動機側二次回路63には電動機80(この場合は昇降用モータ6)が、制御装置側二次回路73には、電動機80の動作を制御する制御装置としてのCPU90が接続されている。
【0023】
また、電動機側一次回路61には、リレー64、64が介在されている。このリレー64、64は、外部から接点開閉信号が入力された際に接点開閉して電動機側一次回路61での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段として機能するものである。尚、本例においてこのリレー64として、常開型のリレーを使用している。
【0024】
さらに本例における電力供給システム50は、リモコン91を具備している。このリモコン91には、各種の電動機構の駆動を指示するための駆動ボタンがその表面に配列されており、この駆動ボタンを押すことによって、選択された電動機構の駆動を指示する駆動指令信号がCPU90に伝送される。従って、本例におけるリモコン91は、駆動指示手段に該当する。CPU90は、リモコン91から入力される駆動指令信号に基づいて、各種電動機を制御する駆動信号を出力する。
【0025】
図5は、本例における電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。尚、図5において、実線で示したつながりは電力の供給経路を、点線で示した矢印は電気信号の受け渡しを示している。以下、図4及び図5を参照して本例における電力供給システムの電力供給方法について説明する。
【0026】
まず、家庭用電源コンセントのプラグ受け等に電動ベッド1のコンセントプラグを挿入して電源を投入する。すると、交流電圧は、電動機側一次回路61及び制御装置側一次回路71に印加される。
【0027】
制御装置側一次回路71では、電圧が印加されたことにより電流が流れ、制御装置側変圧器72に電力が供給される。この制御装置側変圧器72よって変圧が行われ、例えば5Vの交流に変換されて制御装置側二次回路73に流れる。尚、この5Vの交流は、制御装置側二次回路73に介装された図示せぬACコンバーターによって5Vの直流電流に変換される。この5Vの直流電流がCPU90に供給されて、CPU90が動作する。
【0028】
一方、電動機側一次回路61には常開型のリレー64、64が介在されており、かつこのリレー64、64は通電がなされていない状態(非通電状態)であるので、接点が開成している。従って、電動機側一次回路61に電力は供給されず、電動機側変圧器62にも電力は供給されない。このような、電動機側変圧器62には電力が供給されずに、制御装置側変圧器72のみに電力が供給されている状態が待機状態である。
【0029】
電動機側変圧器62は、電動機80を駆動させる駆動電流を供給する必要上、大きな容量、例えば90KVA程度の容量が必要である。一方、制御装置側変圧器72は、CPU90を動作させるのみであるので、小さな容量、例えば1KVA程度の容量で十分である。従って、上記待機状態では、大きな容量をもつ電動機側変圧器62に電力を供給しておらず、小さな容量をもつ制御装置側変圧器72のみに電力を供給しているので、従来の方法と比較して電動機側変圧器62に電力を供給していない分だけ電力を節約することができる。
【0030】
このような待機状態から、使用者等がリモコン91を操作して、例えば電動ベッド1の昇降機構を動作させるボタンを押した場合、昇降機構の駆動指令信号S1がリモコン91からCPU90に無線伝送される。CPU90はこの信号を受けて、リレー64、64に接点閉路信号S2を出力する。リレー64は接点閉路信号S2を受けて通電され、接点を閉成する。このため電動機側一次回路61が導通され、電源Aからの電力は電動機側変圧器62へ供給され、ここで変圧され、例えば24Vの交流に変換されて電動機側二次回路63に流れる。尚、この24Vの交流は、電動機側二次回路63に介装された図示せぬACコンバーターによって24Vの直流電流に変換される。この24Vの直流電流が電動機80に供給される。
【0031】
またCPU90は、リレー64に開路指令信号S2を出力するとともに、電動機80に駆動信号S3を出力する。このため電動機80は、この駆動信号S3を受けて駆動する。これにより、昇降機構が駆動してベッドの昇降を行う。
【0032】
昇降機構が所定の動作を終えた際に、電動機80はCPU90へ動作終了信号S4を出力する。CPU90は、この動作終了信号S4を受けた場合またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合には、ただちにまたは所定時間経過後に、リレー64に接点開路信号S5を出力する(または接点閉路信号S2の出力を中止する、もしくは接点閉路信号の停止信号を出力する。)。このためリレー64は非通電状態となって接点が開成し、電動機側一次回路61を不導通とする。このため電源Aからの電力は制御装置側変圧器72のみに供給され、電動機側変圧器62への電力の供給が停止される。つまり再び待機状態となる。本例ではこのようにして、電動機80が不作動状態である場合には、電動機80が接続された側の変圧器への電力の供給を停止している。このため、省電力化を図ることができる。
【0033】
以上の説明のように、本例における、電動ベッド1に組み込まれた電動機構(昇降機構等)を駆動する電動機80(昇降用モータ6)に電力を供給するための電力供給システム50は、電源Aに接続された電動機側変圧器62及び制御装置側変圧器72を備え、電動機側変圧器62の二次側である電動機側二次回路63に電動機を接続し、制御装置側変圧器72の二次側である制御装置側二次回路73にCPU90を接続した構成として、電動機80に電力を供給する変圧器とCPU90に電力を供給する変圧器とを分けている。このため、電動機80が不作動状態のときには電動機側変圧器62への電力供給を停止することによって、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【0034】
また、電動機側一次回路61には、該電動機側一次回路61での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段としてのリレー64が介在されてなるので、電動機80を作動させる必要がないときはこのリレー64で電動機側一次回路61での電流を不導通とさせて電動機側変圧器62への電力の供給を停止することができる。このリレー64での切替えによって、電動機80が不作動状態のときの、電源Aから電動機側変圧器62への電力の供給を確実に停止することができ、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを簡単な構成で実現することができる。
【0035】
また、切替え手段としてリレー64を採用しているので、切替え手段のシーケンス制御が実現でき、省電力化の自動制御に適した構成とすることができる。
【0036】
また、本例に示す電力供給システム50は、電動機構の駆動を指示する駆動指令信号S1をCPU90に出力する駆動指示手段としてのリモコン91を備え、CPU90は駆動指令信号S1が入力された際にリレー64に接点開閉信号(接点閉路信号S2)を出力して電動機側一次回路61を導通させるとともに、電動機80に駆動信号S3を出力する。この構成は、裏を返せば、リモコン91から駆動指令信号S1が出力されない限り電動機側一次回路61を不導通とさせて電動機側変圧器62への電力の供給を停止する構成である。このような構成とすることで、電動機80が駆動するまでの間(電動機80が駆動する前)の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0037】
また、CPU90は、電動機80が駆動信号S3に基づく動作を終了した際に出力する動作終了信号S4を受けた場合、またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合、ただちにまたは所定時間経過後に接点開閉信号(接点開路信号S5または接点閉路信号S2の出力停止もしくは接点閉路信号の停止信号)をリレー64に出力して電動機側一次回路61を不導通とするので、電動機80の動作が終了した後またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1を切った場合は電動機側一次回路61が不導通となって電動機側変圧器62への電力の供給が停止される。このため電動機80の駆動が終了した後の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0038】
(第1変形例)
次に、上記第1実施形態例の変形例を説明する。
【0039】
本例において電動ベッドの基本構造は、上記第1実施形態例で示した図1〜3と同一であるので、その具体的説明は省略する。
【0040】
図6は、本例の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である(尚、図4と同一部分については同一符号で示してある。)。本例における電力供給システムは、基本的には上記第1実施形態例で示した図4と同一であり、異なるところは、図4に示した構成に加え、電源スイッチ92が付加されたことである。以下、相違点について説明する。
【0041】
図6に示すように、本例における電力供給システム50は、電源スイッチ92を具備している。この電源スイッチ92は、使用者が電動機構を駆動させたいときにまず操作するものであり、この操作指令はCPU90に入力される。その他の構成は上記第1実施形態例で示した図4と同一であるので、具体的な説明は省略する。
【0042】
図7は、本例の電動ベッドの電力供給システムにおける電力供給経路を示す図である。尚、図7において、実線で示したつながりは電力の供給経路を、点線で示した矢印は電気信号の受け渡しを示している。以下、図6及び図7を参照して本例における電力供給システムの電力供給方法について説明する。
【0043】
まず、家庭用電源コンセントのプラグ受け等に電動ベッド1のコンセントプラグを挿入して電源を投入する。すると、交流電圧が電動機側一次回路61及び制御装置側一次回路71に印加される。
【0044】
制御装置側一次回路71では、電圧が印加されたことにより電流が流れ、制御装置側変圧器72に電力が供給される。この制御装置側変圧器72によって変圧が行われ、例えば5Vの交流に変換されて制御装置側二次回路73に流れる。尚、この5Vの交流は、制御装置側二次回路73に介装された図示せぬACコンバーターによって5Vの直流電流に変換される。この5Vの直流電流がCPU90に供給されて、CPU90が動作する。
【0045】
一方、電動機側一次回路61には常開型のリレー64、64が介在されており、かつこのリレー64、64はCPU90からの通電がなされていない状態(非通電状態)であるので、接点が開成している。従って、電動機側一次回路61に電力は供給されず、電動機側変圧器62にも電力は供給されない。このような状態が待機状態である。
【0046】
電動機側変圧器62は、電動機80を駆動させる駆動電流を供給する必要上、大きな容量、例えば90KVA程度の容量が必要である。一方、制御装置側変圧器72は、CPU90を動作させるのみであるので、小さな容量、例えば1KVA程度の容量で十分である。従って、上記待機状態では、大きな容量をもつ電動機側変圧器62に電力を供給しておらず、小さな容量をもつ制御装置側変圧器72のみに電力を供給しているので、従来の方法と比較して電動機側変圧器62に電力を供給していない分だけ電力を節約することができる。
【0047】
このような待機状態から、使用者等が電源スイッチ92をONとすると、CPU90には電源ON信号S6が入力される。CPU90はこの電源ON信号S6を受けて、リレー64に接点閉路信号S2を出力する。リレー64は接点閉路信号S2を受けて通電され、接点を閉成する。このため電動機側一次回路61が導通され、電源Aからの電力は電動機側変圧器62へ供給され、ここで変圧され、例えば24Vの交流に変換されて電動機側二次回路63に流れる。尚、この24Vの交流は、電動機側二次回路63に介装された図示せぬACコンバーターによって24Vの直流電流に変換される。
【0048】
この状態から、使用者等がリモコン91を操作して、例えば電動ベッド1の昇降機構を動作させるボタンを押した場合、昇降機構の駆動指令信号S1がリモコン91からCPU90に伝送される。CPU90はこの信号を受けて、電動機80に駆動信号S3を出力する。このため電動機80は、この駆動信号S3を受けることによって通電され、駆動する。これにより、昇降機構が駆動してベッドの昇降を行う。
【0049】
昇降機構が所定の動作を終えた際に、電動機80はCPU90へ動作終了信号S4を出力する。CPU90は、この動作終了信号S4を受けた場合またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合には、ただちにまたは所定時間経過後に、リレー64に接点開路信号S5を出力する(または接点閉路信号S2の出力を中止する、もしくは接点閉路信号の停止信号を出力する。)。このためリレー64は非通電状態となって接点が開成し、電動機側一次回路61を不導通とする。このため電源Aからの電力は制御装置側変圧器72のみに供給され、電動機側変圧器62への電力の供給が停止される。つまり再び待機状態となる。本例ではこのようにして、電動機80が不作動状態である場合には、電動機80が接続された側の変圧器への電力の供給を停止している。このため、省電力化を図ることができる。
【0050】
本例における電力供給システムは、電源をONとする電源ON信号S6をCPU90に出力する電源スイッチ92と、電動機構の駆動を指示する駆動指令信号S1をCPU90に出力するリモコン91とを備え、CPU90は電源ON信号S6が入力された際にリレー64に接点開閉信号(接点閉路信号S2)を出力して電動機側一次回路61を導通させるとともに、駆動指令信号S1が入力された際に電動機80に駆動信号S3を出力する。この構成は、裏を返せば、電源スイッチ92から電源ON信号が出力されない限り電動機側一次回路61を不導通とさせて電動機側変圧器62への電力の供給を停止する構成である。このような構成とすることで、電源スイッチ92の操作がなされるまでの間(電源スイッチ92をONとする前)の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0051】
(第2実施形態例)
次に、本発明の第2実施形態例について説明するが、本例における電動ベッドの基本構造及は、上記第1実施形態例と同一であり、異なるところは、電動機に電力を供給するときの電力供給システムにおける電気回路及び電流経路である。以下、相違点を中心に説明する。
【0052】
本例において電動ベッドの基本構造は、上記第1実施形態例で示した図1〜3と同一であるので、その具体的説明は省略する。
【0053】
図8は、本例における電動ベッドの電力供給システムにおける電気回路を示す図である(尚、図4及び図6と同一部分については同一符号で示してある。)。図からわかるように、本例における電力供給システム50は、上記第1実施形態例と同様に、交流電源Aに接続された2つの変圧器(電動機側変圧器62及び制御装置側変圧器72)を備える。電動機側変圧器62の一次側には電動機側一次回路61が、二次側には電動機側二次回路63が形成されている。同様に、制御装置側変圧器72の一次側には制御装置側一次回路71が、二次側には制御装置側二次回路73が形成されている。そして、電動機側二次回路63には電動機80(この場合は昇降用モータ6)が、制御装置側二次回路73には、電動機80の動作を制御する制御装置としてのCPU90が接続されている。
【0054】
また、電動機側一次回路61には、電動機側リレー65、65が介在されている。この電動機側リレー65、65は、外部から接点開閉信号が入力された際に接点開閉して電動機側一次回路61での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段として機能するものである。さらに、制御装置側一次回路71には、制御装置側リレー75、75が介在されている。この制御装置側リレー75、75は、外部から接点開閉信号が入力された際に接点開閉して制御装置側一次回路71での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段として機能するものである。尚、上記電動機側リレー65、65及び上記制御装置側リレー75、75は、本例においては共に常開型のリレーを採用している。
【0055】
また本例における電力供給システム50は、電源スイッチ93を具備している。この電源スイッチ93は、電力供給システムに電力を供給するときにまず操作するものであり、この操作によって制御装置側リレー75、75が作動する。尚、電源スイッチ93には、図に示すように自己保持回路が形成されている。その他の構成は上記第1実施形態例で示した図4と同一であるので、具体的な説明は省略する。
【0056】
図9は、本例における電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。以下、本例における電力供給システムの電力供給方法について図8、図9に基づいて説明する。
【0057】
まず、家庭用電源コンセントのプラグ受け等に電動ベッド1のコンセントプラグを挿入して電源を投入する。すると、例えば100Vの交流電圧は、電動機側一次回路61及び制御装置側一次回路71に印加される。
【0058】
電動機側一次回路61には、常開型の電動機側リレー65、65が介在されており、かつこのリレー65、65は通電がなされていない状態(非通電状態)であるので、接点が開成している。従って電動機側一次回路61は不導通となり、電動機側変圧器62に電力は供給されない。同様に、制御装置側一次回路71には、常開型の制御装置側リレー75、75が介在されており、かつこのリレー75、75も通電がなされていない状態(非通電状態)であるので、接点が開成している。従って制御装置側一次回路71も不導通となり、制御装置側変圧器72に電力は供給されない。つまり、電源を投入したのみでは電力の消費は起こらない。
【0059】
この状態において、使用者等が電源スイッチ93をONとすると、制御装置側リレー75が作動して接点が閉じる。このため制御装置側一次回路71が導通され、電源Aからの電力は制御装置側変圧器72へ供給され、ここで変圧され、例えば5Vの交流に変換されて制御装置側二次回路73に流れる。尚、この5Vの交流は、第2の二次側回路73に介装された図示せぬACコンバーターによって5Vの直流電流に変換される。この5Vの直流電流がCPU90に供給されて、CPU90が動作可能状態となる。尚、電動機側一次回路61は不導通のままなので、電動機側変圧器62に電力は供給されず、電動機80は動作不能状態である。この状態が待機状態である。
【0060】
電動機側変圧器62は、電動機80を駆動させる駆動電流を供給する必要上、大きな容量、例えば90KVA程度の容量が必要である。一方、制御装置側変圧器72は、CPU90を動作させるのみであるので、小さな容量、例えば1KVA程度の容量で十分である。従って、上記待機状態では、大きな容量をもつ電動機側変圧器62に電力を供給しておらず、小さな容量をもつ制御装置側変圧器72のみに電力を供給しているので、従来の方法と比較して電動機側変圧器62に電力を供給していない分だけ電力を節約することができる。
【0061】
このような待機状態において、使用者等がリモコン91を操作して、例えば電動ベッド1の昇降機構を動作させるボタンを押した場合、昇降機構の駆動指令信号S1がリモコン91からCPU90に伝送される。CPU90はこの信号を受けて、電動機側リレー65、65に接点閉路信号S8を出力する。電動機側リレー65はこの接点閉路信号S8を受けて通電され、接点を閉成する。このため電動機側一次回路61が導通され、電源Aからの電力は電動機側変圧器62へ供給され、ここで変圧され、例えば24Vの交流に変換されて電動機側二次回路63に流れる。尚、この24Vの交流は、電動機側二次回路63に介装された図示せぬACコンバーターによって24Vの直流電流に変換される。
【0062】
また、CPU90は、上記のように接点閉路信号S8を出力するとともに、電動機80に駆動信号S3を出力する。このため電動機80は、この駆動信号S3を受けて駆動する。これにより、昇降機構が駆動してベッドの昇降を行う。
【0063】
昇降機構が所定の動作を終えた際に、電動機80はCPU90へ動作終了信号S4を出力する。CPU90は、この動作終了信号S4を受けた場合またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合には、ただちにまたは所定時間経過後に、電動機側リレー65、65に接点開路信号S9を出力する(または接点閉路信号S8の出力を中止する、もしくは接点閉路信号の停止信号を出力する。)。このため電動機側リレー65、65は非通電状態となって接点が開成し、電動機側一次回路61を不導通とする。このため電源Aからの電力は制御装置側変圧器72のみに供給され、電動機側変圧器62への電力の供給が停止される。つまり再び待機状態となる。本例ではこのようにして、電動機80が不作動状態である場合には、電動機80が接続された側の変圧器への電力の供給を停止している。このため、省電力化を図ることができる。
【0064】
さらに、上記待機状態中において、CPU90に、リモコン91からの駆動指令信号S1が所定時間入力されないとき、すなわち上記待機状態が所定時間継続したときは、CPU90は制御装置側リレー75、75を開成するような制御を行う。これにより制御装置側一次回路71が不導通となり、制御装置側変圧器62への電力の供給が停止される。このため電源Aからの電力は電動機側変圧器62にも制御装置側変圧器72にも供給されなくなる。つまり電力供給システム全体への電力の供給が停止される。このようにして、待機状態でも電動機構が長時間使用されない場合には、全ての電力の供給を停止することで、電力がより一層節約される。尚、再度電動機構を駆動させたい場合には、電源スイッチ93を操作する。これによって再び待機状態となる。
【0065】
以上の説明のように、本例における、電動ベッド1に組み込まれた電動機構(昇降機構等)を駆動する電動機80(昇降用モータ6)に電力を供給するための電力供給システム50は、電源Aに接続された電動機側変圧器62及び制御装置側変圧器72を備え、電動機側変圧器62の二次側である電動機側二次回路63に電動機80を接続し、制御装置側変圧器72の二次側である制御装置側二次回路73にCPU90を接続した構成として、電動機80に電力を供給する変圧器とCPU90に電力を供給する変圧器とを分けている。このため、電動機80が不作動状態のときには電動機側変圧器62への電力供給を停止することによって、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【0066】
また、電動機側一次回路61には、該第1の一次側回路61での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段としての電動機側リレー65が介在されてなるので、電動機80を駆動させる必要がないときはこのリレー65で電動機側一次回路61での電流を不導通とさせて電動機側変圧器62への電力供給を停止することができる。この電動機側リレー65での切替えによって、電動機80が不作動状態のときの電源Aから電動機側変圧器62への電力の供給を確実に停止することができ、電力を節約することができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを簡単な構成で実現することができる。
【0067】
また、制御装置側一次回路71には、該制御装置側一次回路71での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段としての制御装置側リレー75が介在されてなるので、CPU90を駆動させる必要がないときはこのリレー75で制御装置側一次回路71での電流を不導通とさせて制御装置側変圧器72への電力供給を停止することができる。この制御装置側リレー75での切替えによって、CPU90が不作動状態のときの電源Aから制御装置側変圧器72への電力の供給を確実に停止することができる。従って、電力の浪費を一層抑え、省電力化した電力供給システムを簡単な構成で実現することができる。
【0068】
また、上記切替え手段としてリレーを採用しているので、切替え手段のシーケンス制御が実現でき、省電力化の自動制御に適した構成とすることができる。
【0069】
また、本例における電力供給システム50は、制御装置側リレー75を作動させて制御装置側一次回路71を導通させる電源スイッチ93を備えた構成である。この構成は、裏を返せば、電源スイッチ93の操作がなされない限り制御装置側一次回路71を不導通とさせて制御装置側変圧器72への電力の供給を停止する構成である。このような構成とすることで、電源スイッチ93の操作がなされるまでの間(電源スイッチ93をONとする前)の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0070】
また、本例における電力供給システム50は、電動機構の駆動を指示する駆動指令信号S1をCPU90に出力するリモコン91を備え、CPU90は駆動指令信号S1が入力された際に電動機側リレー65に接点開閉信号(接点閉路信号S8)を出力して電動機側一次回路61を導通させるとともに、電動機80に駆動信号S3を出力する。この構成は、裏を返せば、リモコン91から駆動指令信号S1が出力されない限り電動機側一次回路61を不導通とさせて電動機側変圧器62への電力の供給を停止する構成である。このような構成とすることで、電動機80が駆動するまでの間(電動機80が駆動する前)の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0071】
また、CPU90は、電動機80が駆動信号S3に基づく動作を終了した際に出力する動作終了信号S4を受けた場合、またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合、ただしにまたは所定時間経過後に接点開閉信号(接点開路信号S9または接点閉路信号S8の出力停止もしくは接点閉路信号の停止信号)を電動機側リレー65に出力して電動機側一次回路61を不導通とするので、電動機80の動作が終了した後またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1を切った場合は電動機側一次回路61が不導通となって電動機側変圧器62への電力の供給が停止される。このため電動機80の駆動が終了した後の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0072】
また、CPU90は、待機状態において所定時間駆動指令信号の入力がなされない場合、つまり待機状態が所定時間継続した場合には、制御装置側リレー75を開成させるような制御を行い、これにより制御装置側一次回路71を不導通としている。このように待機状態においても電動機構が長時間使用されない場合には、CPU90を動作させる電力までをも停止し、全ての電力の供給を停止している。このため電力がより一層節約され、省電力効率が高められる。
【0073】
(第3実施形態例)
次に、本発明の第3実施形態例について説明するが、本例における電動ベッドの基本構造及は、上記第1及び第2実施形態例と同一であり、異なるところは、電動機に電力を供給するときの電力供給システムにおける電気回路及び電流経路である。以下、相違点を中心に説明する。
【0074】
本例において電動ベッドの基本構造は、上記第1実施形態例で示した図1〜3と同一であるので、その具体的説明は省略する。
【0075】
図10は、本例における電動ベッドの電力供給システムにおける電気回路を示す図である。図からわかるように、本例では、電源に接続した変圧器は1つであり、この1つの変圧器の二次側にCPU及び電動機が接続されている。
【0076】
図において、電力供給システム30は、電源Aに接続された変圧器42を備える。変圧器42の一次側には一次回路41が、二次側には二次回路43が形成されている。そして、二次回路43には電動機80(この場合は昇降用モータ6)及び、電動機80の動作を制御する制御装置としてのCPU90が接続されている。
【0077】
一次回路41には、リレー44、44が介装されている。このリレー44、44は、外部から接点開閉信号が入力された際に接点開閉して一次回路41での電流の導通と不導通とを切替える切替え手段として機能するものである。尚、本例においてこのリレー44として、常開型のリレーを使用している。
【0078】
また、本例における電力供給システム30は、リモコン91及び電源スイッチ93を具備している。リモコン91には、各種の電動機構の駆動を指示するための駆動ボタンがその表面に配列されており、この駆動ボタンを押すことによって、選択された電動機構の駆動を指示する駆動指令信号がCPU90に伝送される。CPU90は、リモコン91から入力される駆動指令信号に基づいて、各種電動機を制御する駆動信号を出力する。また電源スイッチ93は、電力供給システムに電力を供給するときにまず操作するものであり、この操作によってリレー44が作動する。尚、電源スイッチ93には、図に示すように自己保持回路が形成されている。
【0079】
図11は、本例における電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。以下、図10及び図11を参照して本例における電力供給システムの電力供給方法について説明する。
【0080】
まず、家庭用電源コンセントのプラグ受け等に電動ベッド1のコンセントプラグを挿入して電源を投入する。すると、交流電圧は、一次回路41に印加される。
【0081】
一次側回路41には常開型のリレー44、44が介在されており、かつこのリレー44、44は通電がなされていない状態(非通電状態)であるので、接点が開成している。従って、一次回路41は不導通となり、変圧器42には電力は供給されない。従って、電源を投入したのみでは電力の消費は起こらない。
【0082】
この状態において、使用者等が電源スイッチ93をONとすると、リレー44が作動して接点が閉じる。このため一次回路41が導通され、電源Aからの電力は変圧器42へ供給され、ここで変圧され、例えば24Vの交流に変換されて二次回路43に流れる。尚、この24Vの交流は、二次側回路43に介装された図示せぬACコンバーターによって24Vの直流電流に変換される。
【0083】
このような状態において、使用者等がリモコン91を操作して、例えば電動ベッド1の昇降機構を動作させるボタンを押した場合、昇降機構の駆動指令信号S1がリモコン91からCPU90に伝送される。CPU90はこの信号を受けて、駆動信号S3を電動機80に出力する。このため電動機80は、この駆動信号S3を受けて駆動する。これにより、昇降機構が駆動してベッドの昇降を行う。
【0084】
昇降機構が所定の動作を終えた際に、電動機80はCPU90へ動作終了信号S4を出力する。CPU90は、この動作終了信号S4を受けた場合またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合には、リレー44を開成するような制御を行う。このためリレー44は非通電状態となって接点が開成し、一次回路41を不導通とする。このため電源Aから変圧器42への電力の供給が停止される。
【0085】
また、CPU90にリモコン91からの駆動指令信号S1が所定時間入力されないときにも、CPU90はリレー44を開成するような制御を行う。これにより一次回路41が不導通となり、変圧器42への電力の供給が停止される。このようにして、動作可能状態でも電動機構が長時間使用されない場合に電力の供給を停止することで、電力がより一層節約される。尚、再度電動機構を駆動させたい場合には、電源スイッチ92を操作する。これによって再び動作可能状態となる。
【0086】
以上の説明のように、本例における、電動ベッド1に組み込まれた電動機構(昇降機構等)を駆動する電動機80(昇降用モータ60)に電力を供給するための電力供給システム30は、電源Aに接続された変圧器43を備え、変圧器42の二次回路43に電動機80及びCPU90を接続し、変圧器42の一次回路41にリレーを介在した構成である。従って、電動機80が不作動状態のときにはリレー44の切替えによって一次回路41での電流を不導通とし、変圧器42への電力の供給を停止させることができる。従って、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【0087】
また、切替え手段としてリレー44を採用しているので、リレーシーケンス制御が実現でき、省電力化の自動制御に適した構成とすることができる。
【0088】
また本例における電力供給システム30は、リレー44を作動させて一次回路41を導通させる電源スイッチ93を備えた構成である。この構成は、裏を返せば、電源スイッチ93が操作されない限り一次回路61を不導通とさせて変圧器62への電力の供給を停止する構成である。このような構成とすることで、電源スイッチ93の操作がなされるまでの間(電源スイッチ92をONとする前)の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0089】
また、CPU90は、電動機80が駆動信号S3に基づく動作を終了した際に出力する動作終了信号S4を受けた場合、またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1が切れた場合、ただちにまたは所定時間経過後に接点開閉信号をリレ44ーを開成するような制御をして一次回路41を不導通とするので、電動機80の動作が終了した後またはリモコン91からの入力信号(駆動指令信号)S1を切った場合はは一次回路41が不導通となって変圧器42への電力の供給が停止される。このため電動機80の駆動が終了した後の電力の消費を確実に抑えることが可能となる。
【0090】
また、CPU90は、所定時間駆動指令信号の入力がなされない場合にも、リレー44を開成するような制御をして一次回路41を不導通とし、変圧器42への電力の供給を停止している。このように電動機構が長時間使用されない場合に電力の供給を停止することで、電力がより一層節約され、省電力効率が高められる。
【0091】
以上、本発明の具体例について説明してきたが、本発明は、上記例に限定されるべきものではない。例えば、上記例では、変圧器によって電圧を5Vもしくは24Vに変圧する例を挙げたが、何もこれに限定する必要はなく、何ボルトに変圧してもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電動ベッドの電力供給システムにおいて、電力の浪費を極力抑え、省電力化した電力供給システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2、第3実施形態例及び第1変形例における、電動ベッドの骨格構造を示す平面図である。
【図2】本発明の第1、第2第3実施形態例及び第1変形例における、電動ベッドの骨格構造を示す側面図である。
【図3】本発明の第1、第2、第3実施形態例及び第1変形例における、、電動ベッドの斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態例の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。
【図5】本発明の第1実施形態例の電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。
【図6】本発明の第1変形例の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。
【図7】本発明の第1変形例の電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態例の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。
【図9】本発明の第2実施形態例の電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。
【図10】本発明の第3実施形態例の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。
【図11】本発明の第3実施形態例の電動ベッドの電力供給システムにおける、電流経路を示す図である。
【図12】従来技術の電動ベッドにおける、電動機に電力を供給するための電力供給システムを示す電気回路図である。
【符号の説明】
1・・・電動ベッド
4・・・昇降フレーム(電動機構)
6・・・昇降用モータ(電動機)
30、50・・・電力供給システム
41・・・一次回路
42・・・変圧器
43・・・二次回路
44・・・リレー
61・・・電動機側一次回路
62・・・電動機側変圧器
63・・・電動機側二次回路
64・・・リレー
65・・・電動機側リレー
71・・・制御装置側一次回路
72・・・制御装置側変圧器
73・・・制御装置側二次回路
75・・・制御装置側リレー
80・・・電動機
90・・・CPU(制御装置)
91・・・リモコン(駆動指示手段)
92・・・電源スイッチ
A・・・電源
S1・・・駆動指令信号
S2・・・接点閉路信号(接点開閉信号)
S3・・・駆動信号
S4・・・動作終了信号
S5・・・接点開路信号または接点閉路信号の停止もしくは接点閉路信号の停止信号(接点開閉信号)
S6・・・電源ON信号
S7・・・接点閉路信号(接点開閉信号)
S8・・・接点閉路信号(接点開閉信号)
S9・・・接点開路信号または接点閉路信号の停止もしくは接点閉路信号の停止信号(接点開閉信号)
Claims (2)
- 電動ベッドに組み込まれた、昇降フレームを昇降させるための昇降機構、使用者の背中に位置する部分を起こして使用者の起き上がりを補助するための背上げ機構、使用者の膝に位置する部分のみを突き上げて脚の疲れとりやおむつ交換を支援するための膝上げ機構のうちの少なくともひとつを含む電動機構(4)を駆動する電動機(80)に電力を供給するための電力供給システムであって、
該電力供給システムは、電源に接続された複数の変圧器(62,72)を備え、前記電動機(80)に電力を供給する電動機側変圧器(62)と前記電動機(80)の駆動を制御するための制御装置(90)に電力を供給する制御装置側変圧器(72)とを分けており、
前記電動機(80)に電力を供給する電動機側変圧器(62)の一次側には前記制御装置(90)から制御可能な電動機側リレー(64、65)が介在され、
さらに、手動操作することにより前記電動機構(4)の駆動を指示する駆動指示手段(91)を備え、
前記制御装置(90)は、前記電動機構(4)が前記駆動を終えてから所定時間経過した場合には前記電動機側リレー(64、65)を制御して前記電動機側変圧器(62)への電力の供給を停止することを特徴とする、電動ベッドの電力供給システム。 - 請求項1に記載の電力供給システムにおいて、
さらに、前記制御装置(90)は、前記駆動指示手段(91)から前記電動機構(4)の駆動の指示があった場合には前記電動機側リレー(64、65)を制御して前記電動機側変圧器(62)へ電力を供給することを特徴とする、電動ベッドの電力供給システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22268799A JP4325028B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 電動ベッドの電力供給システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22268799A JP4325028B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 電動ベッドの電力供給システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001046443A JP2001046443A (ja) | 2001-02-20 |
JP4325028B2 true JP4325028B2 (ja) | 2009-09-02 |
Family
ID=16786349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22268799A Expired - Fee Related JP4325028B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 電動ベッドの電力供給システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4325028B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4212335B2 (ja) * | 2002-10-31 | 2009-01-21 | パナソニック株式会社 | ベッド |
DE102005005471A1 (de) * | 2005-02-04 | 2006-08-24 | Barthelt, Hans-Peter, Dipl.-Ing. | Pflegebett mit Symmetrierschaltung |
DE102011050194A1 (de) * | 2011-05-06 | 2012-11-08 | Dewert Antriebs- Und Systemtechnik Gmbh | Elektromotorischer Möbelantrieb mit einer Energieversorgungseinrichtung |
JP2014204846A (ja) * | 2013-04-12 | 2014-10-30 | パラマウントベッド株式会社 | ベッド操作装置及びプログラム |
JP6681368B2 (ja) * | 2017-08-30 | 2020-04-15 | パラマウントベッド株式会社 | ベッドシステム |
-
1999
- 1999-08-05 JP JP22268799A patent/JP4325028B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001046443A (ja) | 2001-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7055195B2 (en) | Patient bed with CPR system | |
JP2008503284A (ja) | ベッド、スラットベッド、および椅子用のリニアアクチュエータ | |
JP4325028B2 (ja) | 電動ベッドの電力供給システム | |
JP3615193B2 (ja) | ベット等におけるボトム下げ動作制御方法 | |
US6957459B2 (en) | Method of controlling the lifting of bottom sections in lying furniture such as a bed | |
US3993940A (en) | Latching system for two-phase reversible motor | |
JP2001037820A (ja) | ベッド等における背膝連動制御方法 | |
JP2005118089A (ja) | ベッド装置 | |
JP4503141B2 (ja) | 電動式移動棚装置 | |
JP2003265541A (ja) | ベッド等におけるボトム起伏調節時の身体への圧迫およびずれ抑制方法 | |
JP2004065315A (ja) | 起床式ベッド装置 | |
EP1535382B1 (en) | An off-mains device for electrical apparatuses | |
CN213128769U (zh) | 老人起床辅助装置 | |
CN205268434U (zh) | 重症监护用诊疗床 | |
CN214549924U (zh) | 多功能老人辅助床及电路 | |
JP2001299828A (ja) | ベッド装置 | |
CN219525962U (zh) | 一种用于楼梯升降椅的自动折叠脚踏板 | |
CN219088794U (zh) | 一种新型的多功能升降的智能床 | |
JPH05269053A (ja) | 便器における便座構造 | |
JP4189195B2 (ja) | 背上げ式ベッド装置 | |
JP2561449B2 (ja) | ベッド用昇降ユニット | |
JP4503140B2 (ja) | 電動式移動棚装置 | |
JPH09215714A (ja) | リニアアクチュエータを用いた床部可動ベッドの操作機構 | |
JP3497673B2 (ja) | 無停電電源装置横流電流防止回路 | |
JP2000325408A (ja) | 介護用寝具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090519 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090601 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |