JP4325000B2 - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性、成形性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料、およびそれを用いて封止した素子を備える、はんだ耐熱性、高温放置特性に優れる電子部品装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ、IC等の電子部品装置用素子は、生産性、コスト等の観点から樹脂封止が主流となっている。この封止用樹脂には、電気特性、コスト、作業性等に優れるエポキシ樹脂が主に用いられているが、エポキシ樹脂は難燃性が不十分なため、従来より、臭素化エポキシ樹脂等の臭素系難燃剤と酸化アンチモンを併用して添加することにより難燃化が計られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
デカブロムをはじめとするハロゲン(臭素)系難燃剤は燃焼時のダイオキシン生成が疑われ、酸化アンチモンは毒性を持つことが知られているため、近年それらを添加したエポキシ樹脂成形材料やその成形材料を用いた電子部品装置の処分法等について環境、安全面から問題になっており、使用規制の要求が強まっている。また、樹脂封止ICの高温放置特性に臭素イオンが悪影響を及ぼすことが知られており、この観点からも臭素系難燃剤の低減が望まれている。
このような状況から、種々のノンハロゲン、ノンアンチモン系難燃剤が提案されている。例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水和物は、安全性が高く低コストであるという利点があるが、難燃化のためには多量添加が必要で、成形材料の成形性を損ねるという問題があった。
【0004】
本発明は、ノンハロゲン、ノンアンチモンで難燃性、成形性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料、およびそれを用いて封止した素子を備える、はんだ耐熱性、高温放置特性に優れる電子部品装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂の混合物を配合することにより、上記の目的を達成し得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、(1)下記一般式(I)で表わされるエポキシ樹脂(a)と下記一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂(b)との混合物、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、(D)ハロゲン及び/又はアンチモンを含まない難燃剤、を必須成分として含有し、(A)成分中のエポキシ樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)との混合重量比(a)/(b)が20/80〜80/20で、かつ、(C)成分の無機充填剤の含有量が成形材料全体に対して80〜92重量%であり、(D)成分の難燃剤が金属水和物であり、かつその含有量が(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して100重量部以下であることを特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料、
【化3】
(2)(B)成分が下記一般式(III)の硬化剤を含むことを特徴とする上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、
【化4】
(ここで、Rは水素及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜8を示す。)
(3)(D)成分の難燃剤が水酸化マグネシウムである上記(1)又は(2)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(4)上記(1)〜(3)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置、である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における(A)成分のエポキシ樹脂は、下記一般式(I)で表わされるエポキシ樹脂(a)と下記一般式(II)で表わされるエポキシ樹脂(b)との混合物である。
【0008】
【化5】
このエポキシ樹脂(A)は、例えば、市販品の油化シェルエポキシ社製エピコートYL6121H等のエポキシ樹脂、あるいはこれらのエポキシ樹脂と油化シェルエポキシ社製エピコートYX4000H等のエポキシ樹脂とを混合することなどにより入手でき、これらを単独で用いても併用してもよい。
【0009】
(A)成分中のエポキシ樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)との混合重量比(a)/(b)は、20/80〜80/20の範囲内であることが必要で、30/70〜60/40がより好ましく、50/50がさらに好ましい。混合重量比が20/80未満では難燃性が不十分であり、80/20を超えると製造が困難で入手しにくい。
【0010】
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、上記(A)成分以外に従来公知のエポキシ樹脂を併用してもよい。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類のグリシジルエーテル、ブタンジオ一ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル、アニリン、イソシアヌール酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものなどのグリシジル型(メチルグリシジル型も含む)エポキシ樹脂、分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、メタキシリレン・パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル、上記(a)成分や(b)成分以外のビフェニル型エポキシ樹脂、などが挙げられ、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらエポキシ樹脂を併用する場合、(A)成分のエポキシ樹脂の配合量は、エポキシ樹脂全量に対して(a)成分のエポキシ樹脂が20重量%以上となるような量に設定されることが好ましい。(A)成分中の(a)成分がエポキシ樹脂全量に対して20重量%未満では難燃性に対して効果が小さいためである。
【0011】
本発明において用いられる(B)成分の硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として働くものであれば特に制限はなく、例えばフェノール系化合物、酸無水物、アミン系化合物等があるが、このうちフェノール系化合物が好ましい。フェノール系化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類またはα―ナフトール、β―ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合または共縮合させて得られる樹脂;フェノール類とジメトキシパラキシレン等から合成されるキシリレン骨格を有するフェノール樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹脂;シクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;多環芳香族変性フェノール樹脂;キシリレン骨格を有するナフトール樹脂などが挙げられ、これらを単独または2種類以上混合して用いることができる。中でもキシリレン骨格を有する樹脂が好ましく、下記一般式(III)で表されるフェノール・アラルキル樹脂がより好適である。この硬化剤を用いる場合、配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して60重量%以上とすることが好ましい。
【0012】
【化6】
(ここで、Rは水素及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜8を示す。)
中でも下記の式(IV)で示され、nが平均的に0〜8のものが好ましい。
【0013】
【化7】
【0014】
(A)成分のエポキシ樹脂の混合物と(B)成分の硬化剤の化学当量比は特に制限されないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.7〜1.3の範囲に設定することが好ましい。より好ましくは0.8〜1.2である。
【0015】
また、エポキシ樹脂と硬化剤の硬化反応を促進する硬化促進剤を必要に応じて使用することができる。この硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ヂブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類およびこれらの誘導体、2―メチルイミダゾール、2―フェニルイミダゾール、2―フェニル―4―メチルイミダゾール、2―ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類およびこれらの誘導体 、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン類及びこれらのホスフィン類に無水マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2―エチル―4―メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N―メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体などが挙げられる。中でも、有機ホスフィン類、シクロアミジン化合物、またはこれらとベンゾキノンとの付加物が好ましい。これらは、単独でも2種以上併用して用いても良い。
【0016】
本発明において用いられる(C)成分の無機充填剤としては特に制限はないが、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化ほう素、ベリリア、ジルコニア等の粉体、またはこれらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラス繊維等を単独または2種類以上併用して用いることができる。上記の無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。充填剤形状は成形時の流動性および金型摩耗性から50%以上を球形とすることが好ましく、特に球状溶融シリカ粉末を用いることが好ましい。
【0017】
無機充填剤(C)の配合量は、成形材料全体に対して80〜92重量%であることが必要で、82〜90重量%がより好ましい。含有量が80重量%未満では難燃性及びはんだ耐熱性が不十分となり、92重量%を超えると成形性が低下する。
【0018】
本発明において用いられる(D)成分の難燃剤としては、実質的にハロゲン及びアンチモンを含まないことが必要である。ここで実質的に含まないとは、不純物量以上のハロゲンおよびアンチモンを含まないということであり、具体的には、ハロゲンおよびアンチモンの含有量が難燃剤全体に対して各々0.1重量%以下であるということである。このような難燃剤としては、例えば、赤りん、りん酸化合物等のりん系難燃剤;トリアジン誘導体等の窒素系難燃剤;ホスファゼン誘導体等のりん窒素系難燃剤;金属酸化物;金属水和物;メタロセン誘導体等の有機金属錯体;ほう酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等の亜鉛化合物等が挙げられ、中でも金属水和物が好ましい。金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ニッケル、水酸化コバルト、水酸化鉄、水酸化錫、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化チタン等が挙げられ、また、これらの金属水和物と酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化錫、酸化亜鉛、酸化銅、酸化パラジウム等の金属酸化物との複合化金属水和物を用いることができる。安全性とコスト、難燃効果および成形材料の成形性に及ぼす影響の観点からは水酸化マグネシウムがより好ましい。
【0019】
難燃剤(D)の含有量は、(A)成分のエポキシ樹脂の混合物100重量部に対して100重量部以下とすることが好ましい。含有量が100重量部を超えると成形性が低下する傾向にある。
【0020】
本発明における成形材料には、上記以外に、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス、ポリオレフィン系ワックス等の離型剤;カーボンブラック等の着色剤;シラン系、チタネート系、アルミネート系等のカップリング剤;シリコーンパウダー等の可撓剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤、ハイドロタルサイト、アンチモンービスマス等のイオントラップ剤などを必要に応じて用いることができる。
【0021】
本発明における成形材料の調製方法は、各種原材料を均一に分散混合できるのであればいかなる手法を用いてもよいが、一般的な方法として、所定の配合量の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出し機等によって溶融混練し、冷却、粉砕する方法が挙げられる。成形条件に合うような寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
【0022】
リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウェハ等の支持部材に、ICチップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封止用成形材料で封止して、電子部品装置を製造することができる。このような電子部品装置としては、例えば、銅リードフレーム上に搭載したチップを本発明の成形材料で封止したQFPや、テープキャリアにバンプで接続したICチップを本発明の成形材料で封止したTCPを挙げることができる。また、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤーボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続したICチップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子および/またはコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明の成形材料で封止したCOBモジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール等を挙げることができる。
【0023】
電子部品を封止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
【0024】
【実施例】
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
実施例1、2
表1に示す配合で各成分を秤取し、予備混合した。その後、80℃の二軸ミキシングロールで10分間混練し、冷却後粉砕した。このようにして、実施例1、2の成形材料を作製した。なお、表1のエポキシ樹脂(1)はエポキシ当量176、軟化点125℃の油化シェルエポキシ社製エピコートYL6121Hで式(I)で表わされるエポキシ樹脂(a)と式(II)で表わされるエポキシ樹脂(b)との重量比50/50の混合物であり、エポキシ樹脂(2)はエポキシ当量188、軟化点106℃の油化シェルエポキシ社製エピコートYX4000Hで式(II)で表わされるエポキシ樹脂である。また、硬化剤は水酸基当量167、軟化点70℃の三井化学製ミレックスXL−225で、式(IV)で表わされるフェノールアラルキル樹脂である。
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
比較例1〜6
実施例1、2と全く同様に表1に示す配合で比較例1〜6の成形材料を作製した。なお、表1の臭素化エポキシ樹脂は、エポキシ当量375、軟化点80℃、臭素含有量48重量%の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
実施例および比較例で作製した成形材料の特性を、次に述べる各試験を行い評価した。各試験の試料は、トランスファ成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒で成形した。
(1)難燃性
厚さ1/16in.の試験片を成形し、175℃で6時間後硬化させた後、UL94垂直試験法に従って評価した。
(2)成形性
ICチップを搭載したQFP80ピンのパッケージを成形し、外部ボイド、内部ボイド、未充填等の成形不良が発生しない場合を合格、発生した場合を不合格とした。
(3)耐リフロー性
ICチップを搭載したQFP80ピンのパッケージを成形し、175℃で6時間後硬化させた後、85℃、85%RHで所定時間吸湿させ、VPS装置により215℃、90秒の条件でリフロー処理を行って、クラックの発生したパッケージ数を調べ、試験総パッケージ数に対する割合で評価した。
(5)高温放置特性
アルミ配線を形成したテスト用ICチップをリードフレーム上に搭載し、チップのボンディングパッドとインナーリードを金線を用いて接続した。これを成形材料で封止してDIP16ピンのパッケージを作製し、175℃で6時間後硬化させた後、200℃のオーブン中に保管し、所定時間毎に取り出して導通試験を行い、断線の発生したパッケージ数を調べ、試験総パッケージ数に対する割合で評価した。
得られた評価結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
本発明の実施例1、2は、いずれも難燃性が良好で、成形性、耐リフロー性、高温放置特性にも優れている。それに対して比較例1〜3では、本発明の式(I)で表わされるエポキシ樹脂(a)を含まないかまたはエポキシ樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)の混合比の規定を満たさないため、あるいは無機充填剤の含有量が少ないため、難燃性に劣っている。一方、比較例4、5では、無機充填剤の含有量が多過ぎるため、あるいは難燃剤としての金属水和物が多過ぎるため、成形性に劣っている。比較例6では、難燃剤として臭素系難燃剤と酸化アンチモンを用いたため、高温放置特性に劣っている。
【0032】
【発明の効果】
本発明によって得られる電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料は、実施例で示した様に、ノンハロゲン、ノンアンチモンで難燃化を達成でき、かつ成形性に優れており、電子部品封止用として好適である。さらにそれを用いた電子部品は信頼性に優れ、かつその処分時等に環境、安全面の問題を生じないので、その工業的価値は大である。
Claims (4)
- (D)成分の難燃剤が水酸化マグネシウムである請求項1または請求項2に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置。
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