JP4322797B2 - 繊維処理剤 - Google Patents
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Description
本発明の(a)成分の不揮発性線状ポリシロキサンは、潤滑剤、艶出し、消泡、繊維製品のしわ抑制効果を発現する性能を有する。
本発明の(b)成分である2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルは、(a)成分の乳化安定性に重要な役割を持っている。
〔式中、R4a は置換基を有していてもよい炭化水素(ハロゲン化アルキル基を除く)を示し、R4bは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素オキシ基又はハロゲン原子を示し、R4cは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素オキシ基を示す。l、m及びnはそれぞれ0〜3の数であり、l+m+n=3である。但し、lは0ではない。〕
かかるアルミニウム触媒の製法としては例えばトリアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウム又はトリハロゲン化アルミニウムにスルホン酸類等を反応させて、該アルミニウム化合物のアルキル基、アルコキシル基又はハロゲン基を該スルホン酸塩類で一部又は全部置換した後、残りのアルキル基、アルコキシル基又はハロゲン基を更に適当なアルコール類又はフェノール類で置換することにより製造することができる。該置換反応は、炭化水素やアルコール等の溶媒中で加熱混合することにより行われる。
本発明の繊維処理剤中の(a)成分の含有量は、繊維製品のしわを効果的に抑制する観点から、0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜8.0質量%がより好ましく、0.5〜5.0質量%が特に好ましい。また、(b)成分の含有量は、(a)成分を安定に配合でき、その結果(a)成分を繊維に効率的に吸着でき、しわ抑制効果を発現させる観点から、0.1〜8.0質量%が好ましく、0.5〜6.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%が特に好ましい。
〔式中、R1aは炭素数10〜32のアルキル基又はアルケニル基、R1bは炭素数2又は3のアルキレン基、R1cは水素原子、炭素数10〜32のアルキル基又はアルケニル基、あるいは炭素数11〜33のアルカノイル基又はアルケノイル基、Bは−O−、−COO−、−CON<又は−N<で、Bが−O−又は−COO−の場合にはqは1であり、Bが−CON<又は−N<の場合にはqは2である。pは数平均で20〜200の値である。ここで、複数個のR1b及びR1cは同一でも異なっていても良い。〕
(f)成分において、R1aは炭素数16〜18のアルキル基が最も好ましく、R1bはエチレン基が最も好ましく、R1cは水素原子が最も好ましい。また、Bは−O−又は−COO−、特に−O−が好ましい。また、(f)成分のHLBは、好ましくは16以上、より好ましくは17〜19.8、特に好ましくは18〜19.6である。
〔式中、R1a及びpは上述と同一の意味である。〕
尚、本発明において、(f)成分の融点は下記方法で測定した値である。
サンプル0.5gを容量10mLのガラス製スクリュー管(No.3、21mm×45mm)に入れ(1つのサンプルについて5本)、大気圧下で密栓する。1種のサンプルについて、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃の恒温槽に各1本づつ(計5本)栓口を上方にして立てて保存し、24時間後に状態を観察する。サンプルが完全に透明な液体になっているものは保存温度が融点以上であると判定し、各サンプルについて融点の範囲を決定する。次に、温度調整可能な水浴を用意し、予め5℃の恒温室に24時間保存した各サンプルを密栓したまま容器の底から半分以上を浸す。予想される温度範囲の下限より5℃下から30分に1℃の速度で水浴の温度を上昇させる。サンプルが完全に透明になった時の温度を融点とする。
2−エチルヘキシルアルコール232g(1.78mol)、アルミニウムトリイソプロポキシド3.61g(17.7mmol)及びp−フェノールスルホン酸9.40g(5.4mol)を1Lナスフラスコに入れ、攪拌しながら90℃まで昇温した。更に減圧下(200mmHg)1時間攪拌後、100℃まで昇温し、エピクロルヒドリン170gを30分で滴下し、更に3時間攪拌した。この反応混合物を50℃に保ち、48%水酸化ナトリウム水溶液800mlを1時間で滴下し、更に3時間攪拌後、400mlの水を加え、分層させた。水層を除去した後、油層を500mlの水で2回洗浄し、粗反応物を280g得た。次に粗反応物140g、水140g、ラウリン酸7.64g及び水酸化カリウム2.14gを2Lオートクレーブに入れ、攪拌しながら157℃まで昇温した。5時間攪拌後、室温まで冷却し、反応物を500mlの酢酸エチルで抽出し、更に300mlの水で2回洗浄し、酢酸エチルを減圧留去した。得られた生成物のガスクロマトグラフィーによる分析の結果、(b)成分に相当する2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルの含有量は95質量%であった。なお、グリセリル基への多付加化合物の含有量は4質量%であった。
下記成分を用い、下記方法で表1に示す組成の繊維処理剤を調製した。得られた繊維処理剤について、下記方法で保存安定性、しわ取り性を評価した。結果を表1に示す。
(a−1):SH200−100cs(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製ジメチコン、粘度100mm2/s)
(a−2):SH200−3000cs(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製ジメチコン、粘度3000mm2/s)
(a−3):SH200−5000cs(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製ジメチコン、粘度5000mm2/s)
(b−1):合成例1に従って合成した2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル
(b’−1):イソデシルモノグリセリルエーテル
(c−1):炭素数12〜14の直鎖第1級アルコールにエチレンオキサイドを平均5モル、プロピレンオキサイドを平均2モル、エチレンオキサイドを平均3モルの順に付加させた非イオン性界面活性剤
(c−2):下記式(2)で表される化合物
(c−3):下記式(3)で表される化合物
(c−4):塩化ジアルキル(炭素数12、14の混合物)ジメチルアンモニウム
(c−5):アンヒトール20HD(ラウリルヒドロキシスルホベタイン(花王(株))
(c−6):ステアリルアルコール1モル当たりエチレンオキサイドを平均13モル付加させた非イオン性界面活性剤(HLB13.9)
(d−1):ジプロピレングリコール
(d−2):ポリオキシエチレンフェニルエーテル(EO平均付加モル数=3)
(f−1):ステアリルアルコール1モル当たりエチレンオキサイドを平均140モル付加させた非イオン性界面活性剤(HLB19.2、融点60.9℃)
プロキセルIB:アーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)製、20%水溶液
6N塩酸:HCl有効分20%
<繊維処理剤の調製法>
ステンレスのビーカーに、(c−6)以外の(c)成分を仕込む。乳化機(ホモジナイザー、羽根撹拌)で撹拌しながら、(b)成分又は(b’)成分及び(d)成分を添加し、次いでイオン交換水10部加えた後、(f)成分及び(c−6)を少量ずつ加える。混合液が透明になったら、(a)成分を添加し撹拌、乳化する。均一に乳化したら水とプロキセルIBを添加し、その後塩酸を滴下しながら加える。十分撹拌し乳白色の液状になったものを繊維処理剤とした。
処理剤をガラスのスクリュー管(No.3)に5ml入れ50℃の恒温槽に10日間保存した後、乳化状態を下記基準で判定した。
○:変化なし
×:分離
<しわ取り性の評価法>
・衣料の前処理方法
ワイシャツ(形態安定加工(SSP)、フレックスジャパン社製BLUE RIVER、白、綿100%)を、二槽式洗濯機(東芝銀河VH−360S1)を用い下記条件で10回繰り返し洗濯し、25℃−65RH恒温恒湿室にて自然乾燥して評価用繊維製品とした。
市販洗剤(花王(株)アタック)濃度0.0667%、水道水20℃、36L使用、浴比1/20(評価用ワイシャツ1枚に重量調整布として肌着(綿100%)0.9kgとワイシャツ(綿/ポリエステル=60/40)0.6kgを加え合計1.8kgとした。)
洗濯10分−脱水3分−すすぎ8分―脱水3分(流水すすぎ、水量15L/mim)の条件で10回繰り返し洗濯を行った。
上記、10回繰り返し洗濯したワイシャツ(形態加工シャツ(SSP)フレックスジャパン社製BLUE RIVER、白、綿100%)を、下記条件で各処理剤で処理し、12時間吊り干し乾燥して判定を行った。
市販洗剤(花王(株)アタック)濃度0.0667%、水道水20℃、36L使用、浴比1/20(評価用ワイシャツ1枚に重量調整布として肌着(綿100%)0.9kgとワイシャツ(綿/ポリエステル=60/40)0.6kgを加え合計1.8kgとした。)
二槽式洗濯機(東芝銀河VH−360S1)で、洗濯10分−脱水3分−すすぎ5分(流水すすぎ、水量15L/mim)経過したところで流水を止め、排水した後3分間脱水した。次に水道水(20℃)を36L注水し各処理剤を23.33g投入して3分間撹拌処理した。撹拌を止めた後、3分間脱水し、評価衣料として形態加工シャツ(SSP)を取り出し、ハンガーに掛け12時間吊り干し乾燥した。
しわ取り性を5人のパネラーにより下記の基準で得点をつけて、平均点を求めた。平均点が1を超え2以下を◎、0を超え1以下を○、0を△、−1以上0未満を×、−2以上−1未満を××として判定した。
・しわ取り性
+2点:対照品よりしわが少ない
+1点:対照品よりややしわが少ない
0点:対照品と同等
−1点:対照品の方がややしわが少ない
−2点:対照品の方がしわが少ない
Claims (4)
- (a)不揮発性線状ポリシロキサン、(b)2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル、及び水を含有する繊維処理剤。
- (a)成分の25℃での動粘度が50〜10000mm2/sである、請求項1記載の繊維処理剤。
- (a)成分と(b)成分の質量比が、(a)/(b)=2/1〜1/20である、請求項1又は2記載の繊維処理剤。
- 更に、オキシアルキレン基の数平均付加モル数が20〜200のポリオキシアルキレン基を1〜5個と、炭素数10〜32の炭化水素基を1〜3個有し、融点が30〜80℃の非イオン性界面活性剤を含有する請求項1〜3いずれかに記載の繊維処理剤。
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