JP4322731B2 - 回転搬送部材支持構造及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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例えば、特許文献1に記載されている用紙搬送機構は、一対の搬送ガイド間に搬送される用紙を挾持しながら搬送可能に駆動ローラと従動ローラを圧接回転可能に設け、従動ローラを加圧部材により付勢して駆動ローラに圧接させている。
そこで、回転搬送部材の一方を他方の回転搬送部材に対して、互いの軸線のなす角度が変化するように回動可能に支持すれば、組み付け誤差等により生じた対の回転搬送部材間の軸線の平行度は正せるはずである。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、対をなす回転搬送部材が互いの軸線が組付け誤差や部品精度等によって組付けたときに平行にならないようなときでも、その回転搬送部材により搬送した用紙が斜めに傾いたり、そこにストレスによるしわができたりしないようにすることを目的とする。
上記弾性保持部材は板バネ材からなり、先端側で上記回転搬送部材の一方を回転自在に支持する下部取付面を有し、その後端部が上方に折り曲げられて上記下部取付面と対向する上部取付面を形成しており、その上部取付面にボス係合孔を有し、上記下部取付面に該弾性保持部材の上記回動の支点となる部分に位置決め孔を有し、
上記保持部材支持部は画像形成装置本体に固定されており、上記弾性保持部材を支持する部分にボス部を形成し、そのボス部が上記ボス係合孔に係合し、該ボス部の上面に上記弾性保持部材の上記保持部材支持部からの脱落を防止する固定部材を設け、
その保持部材支持部は上記ボス部から離れた下面に位置決め突起を形成しており、その位置決め突起を上記弾性保持部材の位置決め孔に回動可能に嵌入し、上記ボス係合孔は上記ボス部の外形より孔径を大きく形成しており、その差の範囲内で上記弾性保持部材が上記位置決め突起を支点として上記一方の回転搬送部材の軸線と他方の回転搬送部材の軸線とがなす角度が変化する方向に回動可能であり、
上記固定部材と上記弾性保持部材の上部取付面との間に摩擦低減部材を介在させた回転搬送部材支持構造を提供する。
また、上記いずれかの回転搬送部材支持構造を用紙搬送路に備えた画像形成装置も提供する。
図1はこの発明による回転搬送部材支持構造の一実施例を一部断面状態にして示す正面面、図2は同じくその回転搬送部材支持構造の搬送コロとそれを回転自在に支持する弾性保持部材を示す平面図、図3は同じくその搬送コロを支持した状態の弾性保持部材を示す斜視図、図4は同じくその弾性保持部材がそこに形成しているボス係合孔とそこに係合するボス部外径との寸法差により回動可能であることを説明するための説明図、図5は図1の回転搬送部材支持構造を使用した画像形成装置の一例を示す全体構成図である。
複写機本体41の下部右方には給紙装置20が設けてあり、その給紙装置20の給紙カセット47から給紙した用紙Pは垂直搬送路21を上方に搬送されて作像系44に至り、そこで感光体45上の可視像(トナー像)が転写される。
なお、図5では図面を簡略化するため、給紙装置20は1個のみを示したが、必要に応じて複数個の給紙装置を設けることも可能である。また、この給紙装置を有する画像形成装置は複写機に限るものではなく、ファクシミリ,プリンタ等にも何等支障なく適用することができる。
搬送コロ7は、従動側のコロであり、上述したようにバネ力を有する弾性保持部材8に回転自在に支持されて、その弾性保持部材8の持つバネ力により搬送コロ6に圧接している。そして、この対をなす搬送コロ6,7は、組付状態において互いの圧接位置が対の搬送ガイド13,14の板厚方向の中間に位置するようになる。
図1に示した保持部材支持部9は、例えば樹脂により一体成形で形成されていて、それが図5に示した複写機本体41に固定されている。その保持部材支持部9は、図1に示したように弾性保持部材8を支持する部分にボス部9aを形成している。このボス部9aには、図6に示すように弾性保持部材8のボス係合孔15が係合するようになっていて、その係合状態でボス部9aの上面側に形成したネジ孔9bに座付ネジ11を螺着して、弾性保持部材8が保持部材支持部9から脱落しないようにしている。
その位置決め突起9cは、弾性保持部材8が図4で矢示A方向に回動する際に支点となる部分であり、弾性保持部材8の回動を許容する程度で、そこには必要以上に位置決め孔16との間にガタを設けないようにしている。
これに対し、弾性保持部材8のボス係合孔15は、ボス部9aの外径に比べて孔径を大きく形成して、その差の範囲内で弾性保持部材8が矢示A方向に回動可能になるようにしている。
ところで、図1に示したように対をなして互いに圧接する搬送コロ6,7は、組付け誤差や部品精度等により組付け状態で互いの軸線(図2のL1,L2を参照)が平行にならず、角度を持った状態で組み付けられることがある。しかも、搬送コロ7は弾性保持部材8のバネ力により搬送コロ6に圧接するように加圧されているので、弾性保持部材8が他の部材と接している部分の回動時における摩擦負荷によっては、上記の平行度のずれは正されにくい。
このように、搬送コロ6,7の各軸線が互いに角度を持った状態(図2の状態)で、その搬送コロ6,7間に用紙が搬送されると、その用紙は斜めに傾いて搬送されたり、そこに生じるストレスによりしわができたりする。
この実施例の回転搬送部材支持構造は、図1乃至図6で説明した回転搬送部材支持構造に対し、摩擦低減部材として金属製のワッシャ23を使用した点のみが異なる。すなわち、弾性保持部材8と座付ネジ11との間にグリス12(図6)を塗布せずに、そこに金属製のワッシャ23を配設している。
また、ワッシャ23は、それを樹脂製のワッシャ(ポリスライダ)にしてもよい。そうすれば、樹脂製のワッシャは金属製のワッシャに比べて摺動性がよいので、弾性保持部材8と座付ネジ11との間の摩擦力を、より低減することができる。
この実施例の回転搬送部材支持構造は、図1乃至図6で説明した回転搬送部材支持構造に対し、摩擦低減部材としてスラスト方向の負荷を軽減する転がり軸受25を使用した点のみが異なる。すなわち、弾性保持部材8と座付ネジ11との間にグリス12(図6)を塗布せずに、そこに転がり軸受(ボールベアリング)25を配設している。
このように転がり軸受25を使用すれば、弾性保持部材8はころがり接触により回動するようになるので、ワッシャを使用した場合よりもさらに弾性保持部材8と座付ネジ11との間の摩擦力を低減することができる。
Claims (2)
- 対をなす回転搬送部材と、板バネで形成されて前記回転搬送部材の一方を回転自在に支持すると共にその回転搬送部材を他方の回転搬送部材にバネ力により圧接させる弾性保持部材と、該弾性保持部材を前記一方の回転搬送部材の軸線と他方の回転搬送部材の軸線とがなす角度が変化する方向に回動可能に支持する保持部材支持部とを備え、
前記弾性保持部材は板バネ材からなり、先端側で前記回転搬送部材の一方を回転自在に支持する下部取付面を有し、その後端部が上方に折り曲げられて前記下部取付面と対向する上部取付面を形成しており、該上部取付面にボス係合孔を有し、前記下部取付面に該弾性保持部材の前記回動の支点となる部分に位置決め孔を有し、
前記保持部材支持部は画像形成装置本体に固定されており、前記弾性保持部材を支持する部分にボス部を形成し、該ボス部が前記ボス係合孔に係合し、該ボス部の上面に前記弾性保持部材の前記保持部材支持部からの脱落を防止する固定部材を設け、
該保持部材支持部は前記ボス部から離れた下面に位置決め突起を形成しており、該位置決め突起を前記弾性保持部材の前記位置決め孔に回動可能に嵌入し、前記ボス係合孔は前記ボス部の外形より孔径を大きく形成しており、その差の範囲内で前記弾性保持部材が前記位置決め突起を支点として前記一方の回転搬送部材の軸線と他方の回転搬送部材の軸線とがなす角度が変化する方向に回動可能であり、
前記固定部材と前記弾性保持部材の上部取付面との間に摩擦低減部材を介在させたことを特徴とする回転搬送部材支持構造。 - 請求項1に記載の回転搬送部材支持構造を用紙搬送路に備えたことを特徴とする画像形成装置。
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