JP4322145B2 - 光学タグシステム - Google Patents

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Description

この発明は光学タグシステムに関し、特に、たとえば光の点滅によってIDを表現する光学タグの認識システムに関する。
近年、物体の識別とその位置検出のための光学タグに関する研究が活発である。これらの研究における光学タグは、一定時間内に光を点滅させることによってビット列を表現している。たとえば、光の明滅を200Hzとし、15ビットのIDを送信するとすれば、約1/7秒かかる。したがって、少なくともその約1/7秒はタグを捉え続けなければならない。そのため、タグが移動物体に装着されている場合には、タグを追跡する必要がある。これに対して、タグの追跡を不要にするアプローチがある。
追跡不要とする従来のアプローチの1つとして、非特許文献1または非特許文献2によって提案されている、対象物体の移動速度に対して十分に高速な光の点滅と、これを捉える高速な専用カメラを使用するものがある。
他のアプローチとして、非特許文献3のように、タグの配置形状を利用するものがある。
松下伸行、日原大輔、後輝行、吉村真一、暦本純一。IDCam:シーンとIDを同時に取得可能なイメージセンサ。インタラクション2002pp.9−16 伊藤禎宣、角康之、間瀬健二。赤外線IDセンサ用いた設置・着用型インタラクション記録装置。インタラクション2003pp.237-238 青木恒。カメラで読み取る赤外線タグとその応用。インタラクティブシステムとソフトウェアVIIIpp.131-136
非特許文献1および非特許文献2の方法では、たとえば光の明滅が200Hzとした場合、400Hzで動作する特殊なカメラなどの専用機材が必要となり、それによってシステムの煩雑化、高コスト化を招来する。
また、非特許文献3の方法では、タグの認識はタグの配置形状の検出に依存するため、その形状を認識できないような想定範囲外にあるタグの認識は困難である。また、ビデオカメラ1台でタグ認識と通常映像の撮像とを行う場合は、タグの明滅がそのまま映像に記録されてしまう。用途によっては、この通常映像におけるタグの明滅は目障りとなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な光学タグシステムを提供することである。
この発明の他の目的は、簡単でかつ安価な構成によってタグおよびカメラのどちらが動いても認識できる、光学タグシステムを提供することである。
請求項1の発明は、光源の点滅が固有のIDを表す光学タグと、その光源の点滅を撮影するビデオカメラとを含み、ビデオカメラからのカメラ画像を処理することによってIDをデコードする、光学タグシステムであって、カメラ画像に含まれる光点を囲むようにテンプレート領域を設定するテンプレート設定手段、テンプレート領域の周囲に探索領域を設定する探索領域設定手段、フレーム毎に探索領域を探索して対象光点のテンプレート値と最も近いテンプレート値を有する領域の情報を光点軌跡として保持する光点軌跡保持手段、光点軌跡が示す範囲に閾値以上の光点があるかどうか判断する判断手段、判断手段によって閾値以上の光点があると判断したとき第1値を、判断手段によって閾値以上の光点がないと判断したとき第2値をそれぞれ保持する値保持手段、および値保持手段に保持された第1値および第2値をデコードしてIDを認識するID認識手段を備える、光学タグシステムである。
請求項1の発明では、テンプレート設定手段(22,S5,S31-S39:実施例において該当するまたは相当する部分の参照符号。以下同様。)は、具体的には、まず、一定数フレーム分のカメラ画像から、輝度の平均値または最大値を用いて、解像度が同一の1枚の画像(光点フレーム)を組み立てる。ついで、その光点フレーム画像の輝度を2値化して輝点と暗点とに二分し、ノイズ分を除去した後の輝点をすべて光点とする。そして、各光点を包み込むたとえば長方形をテンプレート領域としてそれぞれの光点に設定する。
ただし、このテンプレート領域のテンプレート値は次のようにして求める。たとえば、そのテンプレート領域内において画素値を可能な限り多い諧調でグレースケール化して輝度成分だけとし、その輝度値の算術平均を取り、その平均値をテンプレート値とする。
探索領域設定手段(22,S5,S41)は、テンプレート領域を含む或る大きさの領域を探索領域として設定する。各フレーム毎に光学タグを検出するとき、この探索領域内だけを探索して光点の有無を検出する。
光点軌跡保持手段(22,S5,S51-S63)は、具体的には、まず、探索領域内の画素値を可能な限り多階調にグレースケール化する。そして、その探索領域のY方向最小値と最大値との間およびX方向最小値と最大値との間でそれぞれたとえば1ドット毎に、テンプレートマッチングを繰り返し実行する。
テンプレートマッチングの一例として、そのときの座標位置における仮のテンプレート値を設定し、対象としている光点のテンプレート値からその仮のテンプレート値を引いた差分値を計算し、その差分値が前に計算した差分値より小さいとき、領域座標と最小差分値とを更新する。つまり、前フレームと後フレームとの間でテンプレートマッチングがとられ、テンプレート値が最も近い領域座標が光点軌跡として格納される。このようなテンプレートマッチングは一定数フレームの各フレーム毎に行われ、すべてのフレームの処理の後、光点軌跡が対応領域のリストとして保持される。この対応領域のリストは、対応付けされた光点の中心座標と高さと幅との情報を含む。
判断手段(22,S9)は、各フレームに対応した光点軌跡の座標、高さおよび幅からなる情報に基づいてそのフレーム内の対応する範囲を探索して、光学タグが光っていたかどうか、すなわち閾値以上の光点があったかどうか判断する。光っていたか否かの判断は、たとえば、この範囲内に輝点が、ある一定割合以上で存在しているかどうかを判断することによって行う。
そして、値保持手段(22,S11,S13)が、判断手段によって閾値以上の光点があると判断したとき第1値(「1」)を、判断手段によって閾値以上の光点がないと判断したとき第2値(「0」)をそれぞれ保持し、ID認識手段(22,S15)がその第1値および第2値をデコードしてIDを認識する。
このように、請求項1の発明によれば、探索領域を設定し、その探索領域についてだけ光点追跡を実行し、しかも、光点追跡のためにテンプレート値によるテンプレートマッチングの手法を用いるので、簡単な構成で確実に光点(光学タグ)を追跡できる。
請求項2の発明は、さらに、或るフレームにおいて同じ光点について第1値として認識した領域の画像を、直近のフレームにおいて第2値として認識した領域の画像と入れ替える入れ替え手段を(22,S19)備える、請求項1記載の光学タグシステムである。
請求項2の発明では、たとえば、或るフレームでID組み立て時に「1」であった光点軌跡範囲の画像を直近のフレームで「0」であった同じ光点軌跡範囲の画像と入れ替えることによって、IDすなわちタグの明滅が除去された映像を得ることが可能となる。
請求項3の発明は、テンプレート設定手段は、光学タグの消灯後点灯および/または点灯後消灯をどのように組み合わせても、点灯を必ず一度は撮像できる連続する一定数のフレームのカメラ画像から光点を検出する光点検出手段を含む、請求項1または2記載の光学タグシステムである。
請求項3の発明では、必ず光点(光学タグ)を撮影できることになる。
請求項4の発明は、光源の点滅が固有のIDを表す光学タグと、その光源の点滅を撮影するビデオカメラとを含む光学タグシステムにおけるタグ追跡方法であって、カメラ画像に含まれる光点を囲むように、テンプレート値を有するテンプレート領域を設定し(S5,S31-S39)、テンプレート領域の周囲に探索領域を設定し(S5,S41)、そしてフレーム毎に探索領域を探索して対象光点のテンプレート値と最も近いテンプレート値を有する領域の情報を光点軌跡として保持するようにした(S5,S51-S63)、タグ追跡方法である。
請求項4の発明でも、請求項1の発明と同様に、簡単な構成で確実に光点(光学タグ)を追跡できる。
この発明によれば、探索領域を設定し、その探索領域についてだけ光点追跡を実行し、しかも、光点追跡のためにテンプレート値によるテンプレートマッチングの手法を用いるので、簡単な構成で確実に光点(光学タグ)を追跡できる。
また、この発明では、光学タグを追跡するので、非追跡の従来技術に比べて構成を簡単かつ安価にできるもとともに、身体動作のキャプチャリングシステムなどに適用可能である。
さらに、この発明では、光学タグの候補の近傍(探索領域)をテンプレートとして追跡するので、あまり画素数の多くないカメラでも確実に追跡でき、したがって、カメラの小型化が図れ、たとえば小型ロボットなどにも搭載できる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1に示すこの発明の実施例の光学タグシステム10は、光学タグ12およびその光学タグ12の光の点滅ないしは明滅を撮影するビデオカメラ14を含む。
従来のこの種のシステムでは、光学タグに赤外線LEDを用いる場合と、可視光LEDを用いる場合があるが、この発明の実施例は、そのどちらかに依存するわけではなく、可視画像とタグの明滅とを同時に取得することができるビデオカメラとタグとの組合せがあればよい。最も単純な組合せは、可視光タグと通常のビデオカメラという組合せであるが、ビデオカメラ側に赤外カットフィルタがついていない場合は、赤外線タグと通常のビデオカメラとの組合せでも利用できる。
発明者等が実装した例では、光学タグ12として赤外線タグを用い、ビデオカメラ14として赤外線カットフィルタがついていない(通常の)カメラを用いた。
したがって、光学タグ12は、赤外LED16と、その赤外LED16の点滅を制御する点滅制御ユニット18とを含む。ただし、赤外LEDに代えて可視光LEDを用いてもよいことは上述のとおりである。そして、点滅制御ユニット18は、図2に例示したパターンに従って、その光学タグ12に固有に割り当てられたIDを送信するように、赤外LED16の点滅または明滅を制御する。
なお、この図1の実施例ではカメラ画像を無線でコンピュータ22に送るようにしたため、光学タグ12の光の明滅を撮影するカメラとして、送信機付ビデオカメラ14を用いた。送信機付ビデオカメラ14からは、カメラ画像信号(またはカメラ画像データ)が無線で送信される。この無線送信されるカメラ画像信号を受信するために、受信機20が設けられる。そして、受信機20で受信したカメラ画像信号が、映像キャプチャモジュール付コンピュータ22に与えられる。
図2に例示したIDの送信パターンでは、スタート点灯に後続してIDが送信され、最後に、誤り検出ビット(チェックサム)が送信される。
具体的には、光学タグ12は、後述するフレームレートに対して1/2のタイミングでのLED16を点滅させることによってIDを送信する。LED16の点滅の態様としては、IDを表現するための点灯後消灯もしくは消灯後点灯か、ID送信開始時を表すフレームレートの7倍以上の一定時間の点灯維持(これを「スタート点灯」と呼ぶ。)の3種類が存在する。ここで、点灯後消灯が或る情報たとえば「0」を表すとすると、消灯後点灯はその反対の情報たとえば「1」を表現するものとする。
送信すべきIDのビット数はシステムによって一義的に決定され、このビット数をIDビット数と呼ぶ。このIDビット数を送信するには、「フレームレート×(IDビット数×n+チェックサム用ビット数)+スタート点灯の長さ」だけの時間がかかる。この送信にかかるフレーム数をIDフレーム数と呼ぶ。
図1の実施例の動作を説明すると、この実施例においては、上述のように、ビデオカメラ14としては、可視光帯域と赤外線帯域の両方を撮像できるものを用い、カメラ画像信号がインタレース信号である場合は、可能なシステムであれば、コンピュータ22は、ステップS1で、奇数フィールドと偶数フィールドをそれぞれ別の連続した画像として扱い、単位時間当たりのフレーム数を倍化する。ただし、この倍化処理は省略してもよい。ここでの説明では、この倍化した最大のフレームレートを、単に「フレームレート」と呼ぶ。
ついで、ステップS3において、コンピュータ22は、画像キャプチャモジュールから取り込んだカメラ画像データから、少なくともIDフレーム数の2倍以上である一定数フレーム分の画像を保持する。これをIDキャプチャフレーム群と呼ぶ。
その後、このIDキャプチャフレーム群の終了まで、ステップS5−S19のループ処理を繰り返す。
ステップS5では、光点のテンプレートをすべて抽出する。このステップS5は、具体的には、図4で示すサブルーチンで処理される。
図4の最初のステップS31において、コンピュータ22は、上記一定数フレーム分の画像から、対応する各画素値同士の輝度平均値、または最大値等を用いて、解像度が同一の1枚の画像を組み立てる。この一定数フレームから作成した1フレームを光点フレームと呼ぶ。ただし、この光点フレームを構成するフレーム数は、光学タグ12の消灯後点灯および/または点灯後消灯をどのように組み合わせても、LED16の点灯を必ず一度は撮像できる連続する一定数(たとえば6フレーム)である。
そして、ステップS33において、ステップS31で作成した光点フレーム画像の輝度情報から2値化を行い、輝点と暗点とに二分化する。2値化の閾値は環境により変える必要があるが、最低でも取得したい距離に置いたID用LED16(図1)が輝点として区分されるよう、予め計測しておく。
輝点を区分する際、上下左右の近傍に隣り合った輝点は、1つの輝点として扱うが、さまざまな大きさの輝点のうち、極端に小さい点(たとえば1画素)をノイズとして除去する。また、極端に大きな点も蛍光灯等のID以外の発光である可能性が高いのでノイズとして除去する。このようにして得られたさまざまな大きさの輝点1つ1つを光点と呼ぶ(図5)。
ステップS35で、コンピュータ22は、各光点を包み込む長方形を、図5に示すテンプレート領域としてそれぞれの光点に設定する。
続くステップS37では、ステップS35で設定したテンプレート領域内において、画素値を可能な限り多い諧調でグレースケール化する。つまり、このテンプレート領域内の色成分を除去して輝度成分だけにする。
そして、ステップS39において、テンプレート領域内の各画素の輝度値の算術平均を取るなどのテンプレート作成する手法を用いてテンプレート値を計算する。つまり、テンプレート領域はここで計算したテンプレート値を持つ。
最後に、ステップS41で、さらに、テンプレート領域を含む或る大きさの領域を図5に示すように探索領域として設定する。この探索領域の大きさは適宜設定できるが、この実施例では、図5に示すように、テンプレート領域の周囲の、テンプレート領域と同形同大のコマを含む、9つのテンプレート領域を含む大きさとする。
なお、図4においてループ処理として示すように、それぞれの光点フレームで上記処理を行い、すべての光点におけるそのテンプレートとその探索領域を設定する。1つの光点フレームにおけるこれらをそれぞれ光点群、テンプレート群、探索領域群と呼び、これらのデータが図3のステップS7に渡される。
図3のステップS7では、それぞれの光点の光点軌跡を得るための処理を行う。つまり、或る光点フレーム(これを前フレームと呼ぶ)での光点が次の光点フレーム(これを後フレームと呼ぶ)のどの光点に対応するのかを決める処理を行う。ある光点の対応関係は後フレームにおける光点群とのテンプレート同士のマッチングによって決定され、対応関係を探索する領域は前フレームの光点がもつ探索領域に限る。
このステップS7は具体的には、図6に示すサブルーチンとして実行される。図6の最初のステップS51では、コンピュータ22は、上記探索領域内の画素値を可能な限り多階調にグレースケール化する。そして、ループ1およびループ2を、探索領域のY方向最小値と最大値との間およびX方向最小値と最大値との間でそれぞれ1ドット毎に繰り返し実行し、対応領域を保持する。
具体的には、ステップS53において、X、Yの仮のテンプレート値を「t」として設定する。そして、ステップS55で、コンピュータ22は、対象としている光点のテンプレート値(ステップS35:図4)からその仮のテンプレート値tを引いた差分dを計算する。そして、ステップS57で1回目のループであれば無条件にステップS59に進み、コンピュータ22は、そのときのXを領域座標rXとして、そのときのYを領域座標rYとして、さらには、そのときのdを最小差分Dとして、それぞれメモリまたはレジスタ(図示せず)に保持する。
その後、X、Yを1ドットずつ更新して、再度ステップS53、S55、S57を実行する。2回目以降のループではステップS57で“NO”となるので、次のステップS61で、コンピュータ22は、そのときステップS55で計算した差分値dが先にステップS59で保存した最小差分値Dより小さいかどうか、判断する。このステップS61で“YES”が判断されると、ステップS59で、領域座標と最小差分値とを更新する。つまり、前フレームと後フレームとの間でテンプレートマッチングがとられ、テンプレート値が最も近い領域座標が光点軌跡rX,rYとして格納される。
そして、各光点フレーム毎にループ1およびループ2が実行されるので、最後のステップS63で、光点フレーム毎の対応領域をリストとして、メモリ内に保持する。この対応領域のリストとしては、対応付けされた光点の中心座標XYと高さと幅との情報がリスト化されて保持され、ステップS9(図3)以降のID組み立て時に利用する。このXY座標と高さと幅との情報のリストを、光点軌跡と呼ぶ。
このような処理の結果として、前フレームにおいて存在する光点が後フレームにおいてどの光点とも対応しない場合は、その光点を無視する。また、前フレームの光点群すべての対応付けが終わった後も残っている後フレームの光点も同様に、これを無視する。
図3のステップS5およびS7を実行した結果、光点軌跡がコンピュータ22のメモリに蓄積されているので、それ以後、実際のIDの解読(デコード)が行われる。
つまり、IDを組み立てるには、任意の連続した、IDフレーム数の2倍以上のフレーム群(この実施例では6フレームとした)をまとめて扱う必要がある。そして、このIDキャプチャフレーム群に対して、光点(光学タグ)の追跡を行い、IDキャプチャフレーム群の開始フレームから終了フレームまで光点フレーム単位で追跡成功した光点を光学タグとみなし、そのLED16(図1)と思わしき光点の各光点フレームにおけるXY座標を基にデコード処理を行う。
デコードはまず、光点フレーム単位での光点の追跡である光点軌跡からフレーム単位での光点追跡に変換する。具体的には、ある光点フレームでのXY座標と次の光点フレームでのその光点のXY座標と高さと幅とを均等に6分割して補間する。このようにしてできたフレーム単位の光点軌跡をフレーム単位光点軌跡と呼ぶ。
ID(光の点滅パターン)の組み立てには、LED16がそのとき光っていたか(点灯していたか)否かの認識を行わなくてはならない。
そのために、各フレームに対応したフレーム単位光点軌跡のXY座標、高さおよび幅からなる情報でフレーム内の対応する範囲を探索する。光っていたか否かの判定は、この範囲内に輝点が、ある一定割合以上で存在しているかどうかによって行う。「ある一定割合」の決定方法はいくらか存在するが、たとえば、IDキャプチャフレーム群におけるフレーム単位光点軌跡中のすべての輝点の割合から閾値を決定することができる。
このようにして、ステップS9が実行され、このステップS9で“YES”が判断されたとき、つまり、ある光点に対するフレーム単位光点軌跡範囲内で光学タグすなわちLEDの光点が閾値を超えた場合、「1」として保持し(ステップS11)、超えない場合には、すなわちステップS9で“NO”のときには、「0」として保持する(ステップS13)。それによって、ステップS15およびステップS17を経た後には、IDキャプチャフレーム群の数と同じ長さのビット列を組み立てることができる。
ただし、IDの送信開始を意味する点灯維持した数だけの「1」を検出すると、その後をIDとして組み立て、チェックサムの検定に合格すればその光点はIDとして成立することになる。点灯維持がない場合や、チェックサムの検定に合格しない場合はノイズとして除去する。
そして、ステップS19で、認識できたIDの光点軌跡範囲内のXY座標をIDと共に保持する。ID組み立て時に「1」であったフレーム単位光点軌跡範囲の画像を直近の「0」であった同じIDのフレーム単位光点軌跡範囲の画像と入れ替える。こうすることによって、IDの明滅が除去された映像を得ることが可能となる。したがって、ビデオカメラ14を、タグ認識のために使用できるだけでなく、通常画像撮影のためにも利用可能である。
そして、ステップS21において、コンピュータ22は、認識したID番号とXY座標とを図示しないモニタに映像として出力する。
このようにして、図1のシステム10では、受信機20から取り込んだ原画像から2値画像を生成し、光学タグ候補とする光点を抽出する。そして、光学タグの点滅周期において点灯を含む最小フレーム数毎に画像の平均をとり、追跡画像(光点フレーム)を生成する。
次に、このタグ候補の近傍を探索領域として次の追跡画像中での対応点を求める。このとき、単純なマッチングにより誤ったタグ候補に対応してしまうことを防ぐために、対象領域内の各タグ候補に対する次画像のタグ候補との類似度を算出し、類似度が最大(差分値が最小)となるタグ候補の組を対応させる。
このように追跡画像のタグ候補の近傍情報を用いて、タグ候補の追跡を行う。そして、連続する原画像の明滅情報(対応領域リスト)からデコードを行い、ID情報の組み立てに成功したものが光学タグであるとする。
そして、タグの点滅の状況から、最も時間的に近い消灯している状態の領域との画像置換を行い、光学タグの点灯を取り除く。この方法により、デコード中にカメラが移動しても光学タグの情報を取得すること、目障りな光学タグの明滅をなくした通常映像を取得することが可能となる。
発明者等の実験によれば、この実施例の方式では、探索領域の情報を用いて、タグの追跡を行うが、その追跡は、追跡画像毎に検出された光点の大きさに比例した範囲で対応点を求める。追跡できる最大速度vは追跡画像のフレームレートをf [Hz]、光点の大きさをw×h [pixe1]とし、比例定数をaとすると、v = (awf, ahf)[pixel/秒]となる。
実験では、ビデオカメラとして小型ロボットのイメージセンサを用いた。このイメージセンサのフレームレートは60Hzであり、光学タグの点滅周期は30Hzにした。この場合は8ビットのタグ情報を識別するためにカメラの視野内に最低でも約1秒は存在する必要があるが、視野内にタグが存在しさえすれば、タグの検出、追跡、さらに、明滅のない映像の取得も可能であった(図4)。
図1はこの発明の一実施例の光学タグシステムを示すブロック図である。 図2は図1実施例の光学タグから送信される光点滅パターンの一例を示す図解図である。 図3は図1実施例の動作を示すフロー図である。 図4は図3のステップS5のサブルーチンを示すフロー図である。 図5は光点、テンプレート領域、および探索領域の関係を示す図解図である。 図6は図3のステップS7のサブルーチンを示すフロー図である。
符号の説明
10 …光学タグシステム
12 …光学タグ
14 …ビデオカメラ
16 …LED
18 …点滅制御ユニット
22 …コンピュータ

Claims (4)

  1. 光源の点滅が固有のIDを表す光学タグと、その光源の点滅を撮影するビデオカメラとを含み、ビデオカメラからのカメラ画像を処理することによってIDをデコードする、光学タグシステムであって、
    前記カメラ画像に含まれる光点を囲むようにテンプレート領域を設定するテンプレート設定手段、
    前記テンプレート領域の周囲に探索領域を設定する探索領域設定手段、
    フレーム毎に前記探索領域を探索して対象光点のテンプレート値と最も近いテンプレート値を有する領域の情報を光点軌跡として保持する光点軌跡保持手段、
    前記光点軌跡が示す範囲に閾値以上の光点があるかどうか判断する判断手段、
    前記判断手段によって閾値以上の光点があると判断したとき第1値を、前記判断手段によって閾値以上の光点がないと判断したとき第2値をそれぞれ保持する値保持手段、および
    前記値保持手段に保持された第1値および第2値をデコードして前記IDを認識するID認識手段を備える、光学タグシステム。
  2. さらに、或るフレームにおいて同じ光点について前記第1値として認識した領域の画像を、直近のフレームにおいて前記第2値として認識した領域の画像と入れ替える入れ替え手段を備える、請求項1記載の光学タグシステム。
  3. 前記テンプレート設定手段は、前記光学タグの消灯後点灯および/または点灯後消灯をどのように組み合わせても、点灯を必ず一度は撮像できる連続する一定数のフレームのカメラ画像から前記光点を検出する光点検出手段を含む、請求項1または2記載の光学タグシステム。
  4. 光源の点滅が固有のIDを表す光学タグと、その光源の点滅を撮影するビデオカメラとを含む光学タグシステムにおけるタグ追跡方法であって、
    前記カメラ画像に含まれる光点を囲むようにテンプレート領域を設定し、
    前記テンプレート領域の周囲に探索領域を設定し、そして
    フレーム毎に前記探索領域を探索して対象光点のテンプレート値と最も近いテンプレート値を有する領域の情報を光点軌跡として保持するようにした、タグ追跡方法。
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