JP4292371B2 - 移動体監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、カメラから得られる画像に基づいて監視対象領域内における移動体の動きを監視する移動体監視装置に係り、例えば、工場内作業現場等において危険領域へ人が侵入するのを監視して警告を発する等の用途に好適な移動体監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場内作業現場等において危険領域へ人が侵入するのを監視して警告を発する等の用途には、カメラから得られる画像に基づいて監視対象領域内における移動体の動きを監視する移動体監視装置が採用される。
【0003】
このような移動体監視装置にあっては、目的とする移動体を検知できるようにし、かつ移動体以外が原因の現象(明るさの変動等)を検知しないようにすること(第1の条件)、検知した移動体を見失うことなく追跡できること(第2の条件)、移動体を検知できない環境や状況になったことを検知できるようにすること(第3の条件)を満足せねばならない。
【0004】
第1の条件を満足するためには、背景差分やフレーム差分、またはそれらの両者を用いる手法や、移動体以外の変化を除去(マスク)するという手法が考案されている。
【0005】
背景差分やフレーム差分、またはそれらの両者を用いる手法としては、次のような公知技術が存在する。すなわち、静止した背景映像のフレームと同領域を含む対象映像のフレームとを差分し、この差分結果を輪郭とする領域内側に対して塗りつぶし処理を行って背景差分領域を求め、連続した対象映像のフレーム間でフレーム間差分を行い、フレーム間差分情報に対して同領域を抽出し、両領域の和集合をとり、移動体を抽出する(特許文献1参照)。
【0006】
移動体以外の変化を除去(マスク)するという手法としては、次のような公知技術が知られている。すなわち、二値化処理で得られた二値化画像と画像メモリに記憶しているマスク画像について、二値化画像の画素値が『255』であり、かつマスク画像の画素値が『255』である場合、その画素について、二値化画像の画素値を“0"にすることによってマスクする(特許文献2参照)。
【0007】
第2の条件を満足するためには、差分画像によって抽出された変化領域の重心位置を用いて、フレーム毎に距離を対応づけすることで、追跡する手法が考案されている。このような手法としては、次のような公知技術が知られている。すなわち、オブジェクトAj,Biに対して、中心座標、面積、輝度の属性を持たせたデータベースがメモリ4の中に更新可能に記憶されており、マッピング処理は、1フレーム前の各オブジェクトAjに対してそれぞれループ処理され、さらに、各オブジェクトAjに対して、カレントフレームの各オブジェクトBiの総当たりのループ処理が行われる。距離、面積比、輝度比を総合して最も近いものをマッピングする。グルーピングは、等速度性、直進性等から行われる(特許文献3参照)。
【0008】
第3の条件を満足するためには、処理の開始時の画像を保存しておき、輝度情報を毎フレーム比較し、撮像領域の照明の変動をチェックする手法やそれと同時に撮像領域の位置を毎フレーム比較し、カメラの位置ずれをチェックする手法が考案されている。
【0009】
処理の開始時の画像を保存しておき、輝度情報を毎フレーム比較し、撮像領域の照明の変動をチェックする手法としては、次のような公知技術が知られている。すなわち、変化領域抽出部で作成した二値画像の大きさが画面全体の大部分(例えば7〜8程度以上)に及ぶ場合、照度変動等による外乱として判定し除外する(特許文献4参照)。
【0010】
撮像領域の位置を毎フレーム比較し、カメラの位置ずれをチェックする手法としては、次のような公知技術が知られている。すなわち、ブレ検出部は、連続画像の一定期間(t0,t1,・・・tn)の各画像に対して、連続して撮られた2枚の画像に対する最適重ね合わせ状態からのズレ量Δx(ti),Δy(ti)を公知の手法である正規化相互相関を用いて求める。画像内に移動体が存在する場合、移動体が存在する画像領域が既知であれば、移動体が存在する画像領域を除いた静止領域だけで相関sをとることによって、時間tiに撮られた画像(x、y,ti)のズレ量Δx(ti),Δy(ti)が求められる(特許文献5参照)。
【0011】
【特許文献1】
特許第2828380号公報
【特許文献2】
特開2002−279429号公報
【特許文献3】
特開2001−325672号公報
【特許文献4】
特開2001−008189号公報
【特許文献5】
特開平10−320535号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1〜5に記載された公知技術にあっては、次のような問題点が指摘されている。
【0013】
すなわち、特許文献1に記載された公知技術にあっては、単純に両差分画像の和をとったのでは、ランプの点灯のような瞬時的な変動をも移動体と誤認してしまう。
【0014】
また、特許文献2に記載された公知技術にあっては、単純に影響を除去するだけでは、有用な変化(移動体)も隠してしまう可能性がある。
【0015】
また、特許文献3に記載された公知技術にあっては、次のような2つの問題点が指摘されている。すなわち、第1の問題点は、1つの移動体が画像上で分裂してしまっていても対応できるが、分裂しているオブジェクト全ての対応づけを調べると計算量が非常に多くなってしまう。第2の問題点は、移動体以外の変化(例えば、照度が変化したことによるオブジェクト)に対して、誤って対応づけされた場合、真の移動体を見落としてしまうが、そのことを判定し、知らせる必要がある。
【0016】
特許文献4に記載された公知技術にあっては、人体による変化領域との区別をつけていないため、多人数の場合と照度変動との区別がつかない。
【0017】
特許文献5に記載された公知技術にあっては、静止領域が画像全体に対して小さい(移動体が領域内に多数ある)場合、相関の信頼性が落ちてしまう。
【0018】
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、目標とする移動体を検知できると共に、移動体以外が原因の現象(明るさの変動)を検知することがなく、しかも検知した移動体を見失うことなく追跡することができる移動体監視装置を提供することにある。
【0019】
この発明の他の目的とするところは、上記の目的に加え、移動体を検知できない環境や状況になったことを判定することができる移動体監視装置を提供することにある。
【0020】
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記載を参照することにより当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明の移動体監視装置は、監視対象領域を撮影するカメラと、カメラから得られる画像に基づいて移動体監視のための情報処理を行う情報処理装置とを有する。この情報処理装置にて行われる移動体監視のための情報処理は、入力画像に対して、フレーム差分処理と背景差分処理との双方の差分処理を実行してフレーム差分画像と背景差分画像とを生成する差分処理と、一連のフレーム差分画像中において、一定の条件を満たし、かつ規定回数以上連続して現れるオブジェクトを新規移動体として検知する移動体検知処理と、移動体検知処理にて検知された既知移動体を背景差分画像を使用して追跡する既知移動体追跡処理とを少なくとも含んでいる。
【0022】
換言すれば、本発明にあっては、フレーム差分と背景差分を同時に行い、フレーム差分画像に時間的に連続な変化があった場合、変化領域を移動体と見なし、さらに、背景差分画像を用いて既に検知されている移動体を追跡しようとするものである。
【0023】
このような構成によれば、フレーム差分で『連続的』の変化を見ることで、ランプの点灯や消灯等の瞬時的な変化を移動体と誤認しなくなる。さらに、移動体と検知しているものは背景差分画像を用いることにより、長時間静止状態が続いていても見失うことなく追跡できる。しかも静止状態を記憶する必要もない。そのため不安全状態を確実に回避できる。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、移動体検知処理における一定の条件が、設定されたマスク画像に相当するオブジェクト及び検知された既知移動体に相当するオブジェクトのいずれにも該当しないこととされる。すなわち、本発明にあっては、マスクを背景差分画像、フレーム差分画像、両画像を演算した結果画像のいずれか、若しくは全てにかけることができるようにされる。
【0025】
このような構成によれば、マスクによる除去を、例えばフレーム差分画像のみに適用することで、移動体以外の変動を無視でき、かつ移動体がマスクによって見失うことなく追跡ができる。これにより、変化領域の除去が柔軟に行え、移動体の検知や追跡精度が向上する。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、移動体検知処理及び/又は移動体追跡処理における移動体現在位置が、当該移動体の過去最新の位置並びにその大きさに基づいて設定された移動体領域内のオブジェクト全体の重心位置として決定される。すなわち、移動体の存在領域の大きさを予め規定し、背景差分画像、あるいはフレーム差分画像に対し、追跡時には前フレームの移動体重心位置を中心として領域を設定し、検知時にはフレーム差分のオブジェクトの重心位置を中心として領域を設定し、領域内のオブジェクト全体の重心を求め、その結果を移動体の重心位置とすることで追跡を行うことができる。
【0027】
このような構成によれば、1つの移動体が複数のオブジェクトに分裂して見える場合にも対応することができる。また、分裂したオブジェクトを逐次まとめるよりも処理が早くなる。さらに、同じ領域内にあるオブジェクトは同一のものと判断するので、即応性に優れている。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、移動体監視のための情報処理には、背景差分画像の移動体領域内のオブジェクトと背景エッジ画像の移動体領域内のオブジェクトとを照合し、両者の一致度が規定値を超えるときには、誤対応と判定してその旨を通知する誤対応判定処理をさらに含んでいる。すなわち、背景差分における移動体領域のオブジェクトと背景エッジ画像における移動体領域のオブジェクトとを比較し、同一のものと判断したときには誤対応が発生したものと判断する。
【0029】
このような構成によれば、移動体を見失ったことを検知することで、不安全状態を確実に回避することができる。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、移動体監視のための情報処理には、移動体領域とマスク領域と背景差分領域とを入力画像から除いた領域が規定値以上の大きさを有し、かつその領域の平均輝度値が規定範囲を外れていれば、計測不適照度と判定してその旨を通知する計測状態判定処理をさらに含んでいる。すなわち、移動体領域、移動体による変化領域、マスク領域を除いた領域に対して、画像の平均輝度値を登録画像と現フレーム画像の間で比較する。変化が所定の範囲を超えていれば、計測にふさわしくない照度と判断し、そのことを知らせる。比較の際、比較する領域が所定以下の大きさの場合、計測の信頼性がないとして、そのことを知らせる。
【0031】
このような構成によれば、判定領域が小さくなり、画像全体の輝度変動を代表できない場合、そのことを通知することで、不安全状態を確実に回避することができる。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、移動体監視のための情報処理には、現フレーム画像のエッジ二値化画像と登録画像のエッジ二値化画像との論理積画像及び論理和画像を生成すると共に、それら論理積画像及び論理和画像における移動体領域及びマスク領域および背景差分領域を除いた領域における二値化ピクセル数をそれぞれカウントし、両二値化ピクセル数カウント値の比が規定値を超えているか否かに基づいて計測不適カメラ位置か否かを判定してその旨を検知する計測状態判定処理をさらに含んでいる。すなわち、現フレームのエッジ二値化画像と登録画像のエッジ二値化画像の論理積画像と論理和画像を作成する。移動体領域、マスク領域および背景差分領域を除いた領域に関して、両画像の二値化ピクセル数をカウントする。その比が所定の値以下の場合、計測にふさわしくないカメラ位置と判断し、そのことを知らせる。
【0033】
このような構成によれば、判定領域が小さい場合でも高い信頼性が得られる。相関の場合は領域が小さくなり、特徴的な部分が見えないと相関が高くなるが、論理積画像ピクセル又は論理和画像ピクセル数をとる場合、論理積画像のピクセル数が論理和画像のピクセル数を超えることはなく、信頼性が高い。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る移動体監視装置の好適な実施の一形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0035】
移動体監視装置のシステム構成図が図1に示されている。同図に示されるように、この移動体監視装置1は、監視対象領域を撮影するカメラ101と、カメラ101から得られる画像に基づいて移動体監視のための情報処理を行う情報処理装置102とを有する。尚、図において、103は人等の移動物体、104,105は監視対象領域に存在する静止物体であり、この静止物体によって移動物体103がカメラ101の視野から隠される虞れもある。また、符号Gはカメラ101で撮影された画像であり、同図から明らかなように、カメラ101は監視対象領域の頭上に真下に向けて取り付けられ、長方形状の監視対象領域をその真上から撮影するように取り付けられている。
【0036】
本システムの具体的な実施例としては次のような構成が考えられる。カメラ101としてはNTSC方式のCCDカメラを利用することができる。このCCDカメラからは、当業者にはよく知られているように、1秒間に30枚の画像が取得される。情報処理装置102としては、通常のパソコンを使用することができる。このパソコンには、画像取込用のボードと、このボードのドライバと、画像処理ライブラリと、画像処理用のプログラム言語が組み込まれる。例えば、画像取込ボードとしては、IMAQ PCI−1411(登録商標)が、ボードのドライバとしては、NI−IMAQ Driver(登録商標)が、画像処理ライブラリとしてはIMAQ Vision(登録商標)が、プログラム言語としてはLabVIEW(登録商標)がそれぞれ使用可能である。また、パソコン(PC)のCPUとしてはPentium(登録商標)1.8Gが、メモリ容量としては512Mバイト、OSとしてはWindows(登録商標)2000が使用可能である。
【0037】
このような構成によって、画像をカメラ101から一定時間間隔で取り込んで、順次画像処理を行う。画像の取得,平滑化,二値化処理などの単機能はLabVIEWの関数として組み込まれている。LabVIEW(登録商標)ではそれらを用いて処理の手順やロジックを記述することができる。
【0038】
次に、移動体監視処理の全体を示すゼネラルフローチャートが図2に示されている。同図に示されるように、この移動体監視処理は、画像取込処理(ステップ10)、差分処理(ステップ20)、移動体解析処理(ステップ30)、計測状態判定処理(ステップ40)を中心として構成されている。先に述べたように、画像取込処理(ステップ10)では、一定時間間隔(例えば、33m/sec)でカメラ101から撮影された画像を取り込む。続く差分処理(ステップ20)では、背景差分と3フレーム間差分の2つの処理を行い、変化領域の抽出を行う。続く移動体解析処理(ステップ30)では、上記差分画像を用いて、移動体の検知と追跡を行う。続く計測状態判定処理(ステップ40)では、撮像領域の状態が、正しい計測ができる状態であるかどうかをチェックする。
【0039】
以上の処理が、終了命令が発せられるまで(ステップ60NO)、繰り返される。この間に、計測状態不良が判定されれば(ステップ50NO)、所定の警報がホールドされる(ステップ70)。また、終了命令が発せられれば(ステップ60YES)、処理の全体は終了する。
【0040】
次に、差分処理の内容を、図3及び図4を参照して説明する。尚、図3は差分処理の詳細を示すフローチャート、図4は差分処理の説明図である。
【0041】
図3に示されるように、この差分処理においては、いくつかのデータが使用される。このデータとしては、現フレーム画像G(N)、1フレーム前画像G(N−1)、2フレーム前画像G(N−2)、背景画像G(0)を挙げることができる。
【0042】
図3において処理が開始されると、3系統の処理が並列に実行される。すなわち、第1系統の処理は、背景差分処理(ステップ201)、エッジ抽出処理(ステップ202)、二値化処理(ステップ203)を順に実行する。第2系統の処理は、現フレーム−2フレーム前処理(ステップ211)、エッジ抽出処理(ステップ212)、二値化処理(ステップ213)を順に実行する。第3系統の処理は、現フレーム−1フレーム前処理(ステップ221)、エッジ抽出処理(ステップ222)、二値化処理(ステップ223)を順に実行する。
【0043】
これらの処理を分かりやすく図解して示す説明図が図4に示されている。同図から明らかなように、背景差分処理(ステップ201)は、背景画像G(0)と現フレーム画像G(N)との差の絶対値をとることによって、画像|G(0)−G(N)|を生成する処理である。現フレーム−2フレーム前処理(ステップ211)は、2フレーム前画像G(N−2)と現フレーム画像G(N)との差の絶対値をとることにより、画像|G(N−2)−G(N)|を生成する処理である。現フレーム−1フレーム前処理(ステップ221)は、1フレーム前画像G(N−1)と現フレーム画像G(N)との差の絶対値をとることにより、画像|G(N−1)−G(N)|を生成する処理である。
【0044】
エッジ抽出処理(ステップ202)及び二値化処理(ステップ203)は、先に背景差分処理(ステップ201)にて生成された画像|G(0)−G(N)|に対してエッジ抽出及び二値化(ステップ202,203)を行うことによって、背景差分画像BG(0)を生成する。ここで、背景差分画像は、背景には存在しないものを示す性質を有する。
【0045】
エッジ抽出処理(ステップ212)及び二値化処理(ステップ213)は、先に、現フレーム−2フレーム前処理(ステップ211)で生成された画像|G(N−2)−G(N)|に対して、エッジ抽出及び二値化(ステップ212,213)を行うことによって、画像G(2−0)を生成する。また、エッジ抽出処理(ステップ222)及び二値化処理(ステップ223)は、先に、現フレーム−1フレーム前処理(ステップ221)で生成された画像|G(N−1)−G(N)|に対してエッジ抽出及び二値化(ステップ222,223)を行うことにより、画像G(1−0)を生成する。
【0046】
第1系統の二値化処理(ステップ203)で生成された画像は背景差分画像BG(0)としてメモリに書き込まれる(ステップ204)。
【0047】
一方、第2系統の二値化処理(ステップ213)で得られた画像G(2−0)と第3系統の二値化処理(ステップ223)で得られた画像G(1−0)とは論理積がとられ(ステップ230)、フレーム間差分画像FG(0)として、メモリに書き込まれる(ステップ231)。ここで、図4から明らかなように、フレーム間差分画像FG(0)は、短時間の変化を示す性質を有する。
【0048】
次に、移動体解析処理(ステップ30)について説明する。移動体解析処理(ステップ30)の詳細が図5に示されている。同図に示されるように、移動体解析処理は、既知移動体追跡処理(ステップ310)と、移動体検知処理(ステップ320)と、誤対応判定処理(ステップ330)とを含んでいる。
【0049】
既知移動体追跡処理の詳細を示すフローチャートが図6に、また既知移動体追跡処理の説明図が図7にそれぞれ示されている。
【0050】
図6に示されるように、既知移動体追跡処理のためには、いくつかのデータが使用される。それらのデータとしては、図7に示されるように、背景差分画像D1と、移動体データ(過去の重心位置)D2と、移動体範囲の大きさデータ(カメラ位置や画角から予め規定)D3とが挙げられる。
【0051】
図6において処理が開始されると、移動体範囲の大きさデータD3の読込処理(ステップ3101)及び背景差分画像D1の読込処理(ステップ3102)が順次に実行される。以後、後述する一連の処理が、移動体検知個数分繰り返し実行される。
【0052】
すなわち、ステップ3103では、移動体データD2から前フレームの位置座標の読込みが行われる。続くステップ3104では、位置座標と枠の大きさ(移動体範囲の大きさ)から探索範囲の設定が行われる。続くステップ3104では、探索範囲における変化領域の抽出が行われる。続いて、探索範囲に変化領域の有無が判定される(ステップ3106)。ここで変化領域が存在しなければ(ステップ3106NO)、以後の処理は退出(スキップ)され(ステップ3109)、一連の処理の先頭に戻って、前フレームの位置座標読込処理(ステップ3103)、位置座標と枠大きさから探索範囲を設定する処理(ステップ3104)、探索範囲の変化領域の抽出処理(ステップ3105)が再び実行される。これに対して、探索範囲に変化領域が存在すれば(ステップ3106YES)、その変化領域内の移動体の重心が求められ(ステップ3107)、移動体データに付加される(ステップ3108)。以上一連の処理(ステップ3103〜3108)が、移動体検知個数分繰り返される。移動体検知個数分の繰り返しが終了すれば、既知移動体追跡処理は終了する。
【0053】
次に、以上一連の処理を、図7を参照しつつ、分かりやすく図解して説明する。同図において、符号BG(701)が付されているのが背景差分画像、符号BG(702)が付されているのが1フレーム前の重心位置を中心として移動体範囲が設定された背景差分画像、符号BG(703)が付されているのが移動体範囲内において計算された重心位置が付加された背景差分画像である。尚、符号103が付されているのは、移動物体を示す円、符号106が付されているのが1フレーム前の重心位置を中心として設定された移動体範囲を示す正方形、符号107が付されているのが移動体範囲内において計算された重心位置を示す点である。このように、既知移動体追跡処理においては、背景差分画像BG(701)に対して、1フレーム前の重心位置を中心として移動体範囲を示す正方形106を設定し、この正方形106内に含まれる移動体103の重心位置107を計算により求め、これを移動体データD4に付加するといった一連の処理を実行するわけである。
【0054】
次に、移動体検知処理(ステップ320)について説明する。移動体検知処理の詳細を示すフローチャートが図8に、移動体検知処理の説明図が図9にそれぞれ示されている。この移動体検知処理においても、いくつかのデータが使用される。それらのデータとしては、フレーム間差分画像FG、マスク画像、移動体データD4、移動体範囲大きさデータD3が挙げられる。この移動体検知処理において重要な点は、未知移動体の検知に関しては、フレーム間差分画像を用いて連続的な変化のみを抽出するようにしたことであり、これにより瞬間的な変動を検知しなくなる。
【0055】
図8において処理が開始されると、フレーム間差分画像の読込処理が行われた後(ステップ3201)、続いてマスク画像読込、移動体データ読込、移動体範囲大きさデータの読込が順次実行される(ステップ3202)。
【0056】
その後、フレーム間差分画像において、マスク領域内と移動体領域内(移動体範囲内)の変化領域を除去する処理が実行される(ステップ3203)。ここまでで、移動体検知のための前処理が終了する。
【0057】
しかる後、今回までに得られたフレーム間差分画像において、時間的に連続した変化の有無が判定される(ステップ3204)。ここで、時間的に連続した変化がなければ(ステップ3204NO)、移動体検知処理は直ちに終了する。
【0058】
これに対して、フレーム間差分画像に時間的に連続して変化が見られれば(ステップ3204YES)、その移動体に関する移動体範囲大きさデータを読み込んだ後(ステップ3205)、後述する一連の処理を、変化領域がなくなるまで繰り返す。
【0059】
この一連の処理とは、ステップ3206〜ステップ3211の処理である。すなわち、ステップ3206では、画像内で最大の変化領域を探索する。ステップ3207では、ステップ3206にて探索した変化領域の重心座標と移動体範囲大きさデータから探索範囲を設定する。ステップ3208では、探索範囲の変化領域を抽出する。ステップ3209では、変化領域の重心を計算により求める。ステップ3210では、求められた重心を移動体データD2に付加する。ステップ3211では、抽出した領域をフレーム間差分画像から除去する。以上一連の処理(ステップ3206〜3211)を変化領域がなくなるまで繰り返し、変化領域がなくなれば移動体検知処理を終了する。
【0060】
以上述べた移動体検知処理の内容が、図9に分かりやすく図解して示されている。この例では、検知済み物体除去後のフレーム間差分画像上において、k回連続で、すなわち時間的に連続して変化領域が存在すれば、その変化領域を新たな検知物体として認識し、以後その検知物体の位置を求めて、移動体データD2に付加するようにしている。図において、符号FG(901−1〜901−k)が付されているのが、検知済み物体と未検知物体との双方を含むフレーム間差分画像であり、符号FG(902−1〜902−k)が付されているのが検知済み物体が除去されたフレーム間差分画像である。また、FG(901−1)が付されているのが変化領域が最初に現れたフレーム間差分画像、FG(901−2)が付されているのが未検知物体が2回目に現れたフレーム間差分画像、FG(901−k)が付されているのが未検知物体がk回目に現れたフレーム間差分画像である。尚、103Aは検知済み物体を示す円、103Bは未検知物体を示す正方形、106Aが付されているのが検知済み物体の移動体範囲を示す正方形、符号106Bが付されているのがこれから検知されようとする未検知物体103bの移動体範囲の大きさを示す正方形、107Bはこれから検知されようとする未検知物体の重心位置を示す点である。図から明らかなように、この例にあっては、検知済み物体除去画像FG(902)において、k回連続して未検知物体の変化が検出されたことにより、その変化領域が新規物体として検出される。しかる後、最大の変化領域の重心位置を中心として、移動体範囲106Bが設定され、この範囲内の重心位置が107Bとして計算され、この重心二値が新規検知物体の現在位置として移動体データD2に付加される。
【0061】
次に、ステップ3202及び3203において説明した、画像マスク処理を図10を参照して分かりやすく図解する。同図に示されるように、最上段には原画像(OG)が、上から2段目には背景差分画像(BG)が、上から3段目にはフレーム差分画像(マスクなし)(FG−1)が、最下段にはフレーム差分画像(マスクあり)(FG−2)がそれぞれ左から右へと時系列的に示されている。
【0062】
尚、図において、OG(1001)は最初に現れた原画像、OG(1002)は2番目に現れた原画像、OG(1003)は3番目に現れた原画像、OG(1004)は4番目に現れた原画像である。また、符号103が付されているのが移動物体(人間)、符号L1,L2,L3が付されているのが点滅の可能性のあるランプである。また、この例にあっては、背景差分画像(BG)の基礎となる背景画像としては、移動体103とランプL1,L2,L3の全てが存在しない無地の画像とされている。また、フレーム差分画像(マスクなし)(FG−1)とフレーム差分画像(マスクあり)(FG−2)との比較から明らかなように、フレーム差分画像(マスクなし)(FG−1)内に存在するランプL1,L2,L3は、フレーム差分画像(マスクあり)(FG−2)に示されるように、マスクMによって隠されている。そのため、フレーム差分画像(マスクあり)(FG−2)を使用して行われる移動体検知処理(ステップ320)においては、フレーム差分画像(マスクなし)(FG−1)の一連の例で示されるようにランプを移動体と見なすことなく、未知の移動体のみを確実に検知することができる。これに対して、背景差分画像(BG)には、一切のマスクMは存在しないため、背景差分画像(BG)を使用して行われる既知移動体追跡処理(ステップ310)においては、特に原画像OG(1004)に対応する背景差分画像BG(1004)に示されるように、ランプL1,L2,L3と移動体範囲106とが重なり合ったとしても、移動体103を見失うことなく、これを確実に追跡することが可能となるのである。
【0063】
次に、誤対応判定処理(ステップ330)について説明する。誤対応判定処理の詳細を示すフローチャートが図11に、誤対応判定処理の説明図が図12にそれぞれ示されている。この誤対応判定処理においては、誤対応により本物の移動体を見失った場合、そのことを通知することで不安全状態を回避できるようにしたものである。
【0064】
この誤対応判定処理においても、いくつかのデータが利用される。それらのデータとしては、現フレームエッジ二値化画像、背景差分エッジ二値化画像、移動体データが挙げられる。
【0065】
図11において処理が開始されると、現フレームエッジ二値化画像と背景差分エッジ二値化画像との論理積をとる処理が実行される(ステップ3301)。しかる後、後述する一連の処理が、移動体検知個数分繰り返し実行される。すなわち、まず、移動体データを読み込むことによって、移動体領域における論理積画像と背景差分画像のピクセル数の比を求める演算が実行される(ステップ3302)。しかる後、求められた比が一定値以上であるかどうかの判定が行われる(ステップ3303)。ここで、求められた比が一定値以上でなければ(ステップ3303NO)、再びステップ3302に戻って、移動体領域における論理積画像と背景差分画像のピクセル数の比が求められる。これに対して、求められた比が一定値以上であれば(ステップ3303YES)、誤対応判定が通知される(ステップ3304)。
【0066】
以上の処理により実現される誤対応判定処理の内容が図12に分かりやすく図解して示されている。同図(a)に示されるように、いま仮に、背景差分画像(BG)の二値化画像(現フレームにおいて、移動体103並びに移動体領域106の他に、ノイズN1,N2が存在するものと想定する。これらのノイズN1,N2は、環境の照明状態が変化したことよって、変化領域として抽出されたものである。すなわち、これら静止物体の輪郭は、本来背景差分画像上から除かれるはずであるが、輝度の変化その他外乱等によって、稀に背景差分画像(BG)上に残される場合がある。一方、背景エッジ画像の二値化画像(BG−E)においては、背景画像BGのエッジ部分が明瞭に残されている。これら2つの画像(BG,BG−E)の論理積をとると、ノイズ部分N1,N2が明瞭に浮かび上がる結果となる。同図(b)には、誤対応判定の2つの例が示されている。左側の例は誤対応判定ONであり、右側の例は誤対応判定OFFである。誤対応判定ONの場合、ノイズN1は移動体領域106内に存在する。これに対して、誤対応判定OFFの場合には、ノイズN1は移動体領域106の外部に存在する。そこで、例えば誤対応判定条件(移動体領域内のノイズの割合が1.0)を設定し、この条件が成り立てば、誤対応判定をON状態とするようにすれば、同図(b)に示される左側のON状態と、右側のOFF状態とを明瞭に切り分けることができる。
【0067】
次に、計測状態判定処理(ステップ40)について説明する。計測状態判定処理の詳細を示すフローチャート(その1)が図13に、その説明図が図15にそれぞれ示されている。この計測状態判定処理(その1)によれば、移動体領域やマスク領域および背景差分領域を除去した画像を用いることで、移動体や既知の変化に影響されずに照度検査を行うことができる。
【0068】
図13に示される処理においても、いくつかのデータが使用される。それらのデータとしては、現フレーム画像、登録画像、移動体データ、マスク画像、背景差分画像を挙げることができる。ここで登録画像とは処理開始時に取得した背景画像である。図13において処理が開始されると、2系統の処理が並列に実行される。まず第1の系統の処理としては、現フレーム画像、移動体データ、マスク画像、背景差分画像に基づいて、現フレーム画像から移動体領域、マスク領域、背景差分領域をそれぞれ除去する処理が実行される(ステップ401)。また、第2系統の処理としては、登録画像、移動体データ、マスク画像、背景差分画像に基づいて、登録画像から移動体領域、マスク領域、背景差分領域をそれぞれ除去する処理が実行される(ステップ407)。
【0069】
しかる後、ステップ401に続いて、残った領域の大きさは所定以上かどうかの判定が行われる(ステップ402)。ここで残った領域の大きさが所定以上でないと判定されれば(ステップ402NO)、判定不能=ONとされて(ステップ406)、判定不能が通知される。これに対して、残った領域の大きさが所定以上であれば(ステップ402YES)、残った領域の平均輝度値が算出される(ステップ403)。
【0070】
一方、ステップ407に続いて、残った領域の平均輝度値を算出した後(ステップ408)、ステップ403にて算出された平均輝度値とステップ408にて算出された平均輝度値の比が所定範囲内かどうかの判定が行われ(ステップ404)、これが所定の範囲内に収まっていなければ(ステップ404)、同様にして検知不能状態=ONとされ(ステップ405)、検知不能状態である旨の通知が行われる。これにより、移動体やマスク領域を除去した画像を用いることで、移動体や既知の変化に影響されずに照度検査を行うことができる。
【0071】
以上の処理によって実現される計測状態判定の内容が図15に図解して分かりやすく示されている。同図において符号G(1501)が付されているのが、登録画像(濃淡)であり、符号G(1503)が付されているのが現フレーム画像(濃淡)である。また、符号G(1502)が付されているのが、登録画像(濃淡)G(1501)からマスク領域Mと移動体領域106とを除去した画像を示しており、同様に符号G(1504)が付されているのが、現フレーム画像(濃淡)G(1503)からマスク領域Mと移動体領域106とを除去した画像を示している。このように、本発明にあっては、移動体領域・マスク領域以外の領域の平均輝度値を見て、計測不能出力をON状態とするものである。このとき、計測不能出力をON状態とするかOFF状態とするかの判定は、現フレーム画像の平均輝度値と登録画像の平均輝度値の比を規定値と比較することで行う。このようにして得られた現フレーム画像の平均輝度値を分子とし、登録画像の平均輝度値を分母とする両者の比が、所定の範囲内にないときには検知不能との判定が行われる。
【0072】
次に、計測状態判定処理の詳細を示すフローチャート(その2)が図14に、その説明図が図16にそれぞれ示されている。図14に示される処理においても、いくつかのデータが使用される。それらのデータとしては、登録画像、現フレーム画像、移動体データ、マスク画像、背景差分画像が挙げられる。
【0073】
図14において処理が開始されると、登録画像の読込、平滑化、エッジ抽出、二値化がそれぞれ実行される(ステップ409)。
【0074】
続いて、現フレーム画像の読込、平滑化、エッジ抽出、二値化の各処理が実行される(ステップ410)。
【0075】
しかる後、登録エッジ画像と現フレームエッジ画像との論理積と論理和が計算により求められる(ステップ411)。続いて、移動体データ、マスク画像、背景差分画像を用いて、上記で求められた論理積画像と論理和画像のそれぞれについて、移動体領域、マスク領域、背景差分領域の除去処理が実行される(ステップ412)。続いて、論理積画像と論理和画像に関し、双方の残った部分でのピクセル数の比が求められる(ステップ413)。しかる後、ピクセル数の比が所定以上であるかどうかの判定が行われる(ステップ414)。ここでピクセル数の比が所定以上であれば(ステップ414YES)、直ちに計測状態判定処理は終了する。これに対して、ピクセル数の比が所定以上でなければ(ステップ414NO)、検知不能状態=ONとされ(ステップ415)、検知不能である旨の通知が行われる。
【0076】
以上述べた計測状態判定処理(その2)の内容が図16に図解して分かりやすく示されている。尚、図において、G(1601)は登録画像(二値エッジ)であり、G(1603)は現フレーム画像(二値エッジ)である。また、G(1602)は登録画像(二値エッジ)G(1601)から移動体領域及びマスク領域を除去した画像であり、G(1604)は現フレーム画像(二値エッジ)G(1603)から移動体領域及びマスク領域を除去した画像である。また、G(1605)は、画像G(1602)と画像G(1604)との論理積をとった画像であり、画像G(1606)は画像G(1602)と画像G(1604)との論理和をとった画像である。本発明にあっては、論理積画像G(1605)と論理和画像G(1606)を対象として、それぞれのピクセル数を求め、さらに両者の比(論理積画像のピクセル数/論理和画像のピクセル数)を求め、これが所定の値以下のときには検知不能との判定を行う。これにより、カメラずれ等に起因する検知不能状態を確実に検知することができる。
【0077】
以上の実施の形態によれば、移動体の検出をフレーム差分の変化の連続性をもって見るため、経時的な変動を誤認することなく、かつ移動体の追跡は背景差分を用いるため、移動体が長時間静止するなどの状態に影響されず、見失うことなく追跡でき、撮像領域内の安全状態を確保できる。また、移動体の存在領域の大きさを予め設定しておき、その領域内にあるオブジェクト全てを1つの移動体と見なすことで、オブジェクトが分裂状態であっても簡便かつ安定して、移動体を追跡することができ、領域内の安全状態を確保できる。さらに、照明変動(例えば突然真っ暗になる)によって移動体が見えなくなったり、カメラの位置がずれてしまい、撮像領域がずれてしまったりして、移動体を検知できなくなった状況を検知し、通知することにより、領域の安全状態を確保することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、目標とする移動体を検知できるようにしかつ移動体以外が原因の現象(明るさの変動)を検知しなくなり、しかも検知した移動体を見失うことなく追跡することができる。加えて、移動体を検知できない環境や状況になったことを検知し、その旨を外部に通知することができるなどの優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動体監視装置のシステム構成図である。
【図2】移動体監視装置の全体を示すゼネラルフローチャートである。
【図3】差分処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】差分処理の説明図である。
【図5】移動体解析処理の全体を示すゼネラルフローチャートである。
【図6】既知移動体追跡処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】既知移動体追跡処理の説明図である。
【図8】移動体検知処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】移動体検知処理の説明図である。
【図10】画像マスク処理の説明図である。
【図11】誤対応判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】誤対応判定処理の説明図である。
【図13】計測状態判定処理の詳細を示すフローチャート(その1)である。
【図14】計測状態判定処理の詳細を示すフローチャート(その2)である。
【図15】計測状態判定処理の説明図(その1)である。
【図16】計測状態判定処理の説明図(その2)である。
【符号の説明】
1 移動体監視装置
101 カメラ
102 情報処理装置
103 移動体(人)
104,105 静止物体
106 移動体領域(移動体範囲)
107 移動体の重心
Claims (1)
- 監視対象領域を撮影するカメラと、カメラから得られる画像に基づいて移動体監視のための情報処理を行う情報処理装置とを有する移動体監視装置であって、
前記情報処理装置にて行われる移動体監視のための情報処理は、差分処理と移動体解析処理とを含む一連の処理を繰り返し実行するものであり、
前記差分処理は、
背景差分を生成するための背景差分生成処理と、フレーム差分を生成するためのフレーム差分生成処理と、を含み、
前記背景差分生成処理は、
背景画像と現フレーム画像との差分から背景差分画像を生成する、背景差分画像生成処理と、
前記背景差分画像生成処理にて生成された背景差分画像をメモリに書き込む背景差分画像書込処理とを含み、
前記フレーム差分生成処理は、
2フレーム前画像と現フレーム画像との差分から、現フレームと2フレーム前の差分画像を生成する、フレーム差分画像(2−0)生成処理と、
1フレーム前画像と現フレーム画像との差分から、現フレームと1フレーム前の差分画像を生成する、フレーム差分画像(1−0)生成処理と、
前記フレーム差分画像(2−0)と、前記フレーム差分画像(1−0)とで論理積を取り、フレーム間差分画像として、メモリに書き込むフレーム間差分画像書込処理とを含み、
前記移動体解析処理は、既知移動体追跡処理と、未知移動体検知処理とを含み、
前記既知移動体追跡処理は、
前記既知移動体の大きさと前フレーム位置座標に基づいて探索範囲の設定を行う探索範囲設定処理と、
前記探索範囲において既知移動体の抽出を行い、探索範囲内に既知移動体が存在した場合には、その既知移動体の重心を求めて既知移動体のデータに付加する既知移動体データ付加処理とを含み、
前記未知移動体検知処理は、
フレーム間差分画像から既知移動体に該当する変化領域を除去する既知移動体除去処理と、未知移動体に連続変化があるか否かを判定する未知移動体連続変化判定処理と、未知移動体に連続変化があると判定された場合には、連続変化があると判定された未知移動体を既知移動体として登録する既知移動体登録処理とを含み、
前記既知移動体登録処理は、
連続変化があると判定された未知移動体について、重心座標と範囲大きさデータとから探索範囲を設定する未知移動体探索範囲設定処理と、
前記未知移動体探索範囲設定処理にて設定された探索範囲より、連続変化があると判定された未知移動体を抽出する未知移動体抽出処理と、
前記未知移動体抽出処理にて抽出された未知移動体の重心を計算する未知移動体重心計算処理と、
前記未知移動体重心計算処理にて求められた重心を新たな既知移動体のデータとして既知移動体データに追加するデータ付加処理と、
前記データ付加処理にて既知移動体データに加えられた未知移動体について、前記未知移動体抽出処理にて抽出された領域をフレーム間差分画像から除去する新規既知移動体除去処理、とを含むものである、ことを特徴とする移動体監視装置。
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