JP4322079B2 - 油温センサを備える内燃機関 - Google Patents

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本発明は、潤滑油の温度を検出する油温センサを備える内燃機関に関する。
従来、内燃機関の潤滑油の温度を検出する油温センサは、潤滑油通路内の潤滑油やオイルパン内の潤滑油の温度を検出するものであった。例えば特許文献1に開示された内燃機関では、シリンダヘッドに設けられた動弁機構を潤滑したオイルをオイルパンに戻すためのオイル戻し通路が、シリンダブロックを貫通して形成され、オイル戻し通路の中間部にオイル溜まりが下向きに膨出して形成される。そして、シリンダブロックの側壁から螺入された温度センサの検出部がオイル溜まりに臨んでいる。
特開2000−213326号公報
ところで、前記従来技術では、動弁機構のカム軸を駆動するためのタイミングチェーンを収容する収容室であるタイミングチェーン室が、オイル戻し通路と並行してシリンダブロックを貫通して形成される。そのため、オイル戻し通路が形成される分だけ、シリンダブロックが大型化する難点があり、さらに温度センサは、排気管などのシリンダブロック周辺に配置される周辺部材との干渉や影響を排除しつつ、しかもシリンダ軸線を中心としたときの周方向に比較的大きな幅を有するタイミングチェーン室を避けて配置されることから、温度センサの配置が制約されることがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1−記載の発明は、潤滑油の戻り油路および動弁系統の構成要素が収容される収容室が形成された機関本体の大型化を抑制したうえで、油温センサの配置の自由度を大きくすること、さらに、潤滑油の温度を通じての機関温度の検出精度の向上を図ることを目的とし、請求項記載の発明は、さらに、油溜の潤滑油を利用して、収容室に収容される動弁系統の構成要素の潤滑性の向上または維持を図ることを目的とし、請求項記載の発明は、OHV型の動弁機構を備える内燃機関において機関本体の大型化を抑制することを目的とする。
請求項1記載の発明は、燃焼空間を構成するシリンダ室が形成されたシリンダブロックを備える機関本体と、吸気弁および排気弁を開閉する動弁機構を含む動弁系統と、潤滑油の温度を検出する油温センサとを備える内燃機関において、前記シリンダブロックには、前記動弁系統の構成要素が収容される収容室が形成され、前記収容室は、前記動弁機構を潤滑した後の潤滑油の戻り油路を兼ね、前記収容室内には、前記収容室の室壁の内壁面を流れる潤滑油を貯留する油溜が設けられ、前記シリンダブロックは、前記シリンダ室の室壁の壁面でもある前記内壁面が上向きの傾斜面となるように傾斜しており、前記油温センサは、前記油溜に溜まった潤滑油の温度を検出すべく前記シリンダブロックに取り付けられた内燃機関である。
これによれば、油温センサは、戻り油路を兼ねる収容室内の潤滑油の温度を検出するので、シリンダブロックに、収容室と別個に、油温センサによる温度測定が可能な戻り油路を設ける必要がなく、しかも収容室を回避して油温センサを取り付ける必要がないので、油温センサの配置が収容室により制約されない。
また、収容室内で潤滑油が流下する内壁面は、上向きの傾斜面となっていることから、動弁機構を潤滑した後の潤滑油の大部分は、収容室内においては内壁面を流下して油溜に流入し、しかも該内壁面は、燃焼空間であるシリンダ室の室壁の壁面でもある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関において、前記油溜は、前記構成要素が配置されない油室を有し、前記油室の底壁には、貯留された潤滑油の一部を前記油室から常時流出させるドレン通路が形成され、前記油温センサの感知部が前記油室内に位置するものである。
これによれば、油溜内の潤滑油が底壁のドレン通路から常時流出するため、油溜では、古い潤滑油が滞ることなく新たに流入した潤滑油と円滑に入れ換わるので、最新の機関運転状態により近い機関温度を反映した潤滑油の温度が油温センサにより検出される。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の内燃機関において、前記ドレン通路は、前記底壁に形成された開口部を前記感知部が部分的に塞ぐことにより形成されるものである。
請求項記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関において、前記構成要素は前記動弁系統の駆動力伝達部材であり、前記油溜には、前記油溜からオーバーフローする潤滑油を前記駆動力伝達部材へ供給するための流出通路が設けられているものである。
これによれば、油溜からオーバーフローする潤滑油が、駆動力伝達部材の潤滑に供されるので、給油機構を別途設けることなく、潤滑油の温度を検出するために設けられた油溜を利用して、駆動力伝達部材に確実に給油できる。
請求項記載の発明は、請求項記載の内燃機関において、前記機関本体は、前記吸気弁および前記排気弁が設けられたシリンダヘッドを備え、前記動弁機構は、カム軸に設けられた動弁カムの開弁駆動力を前記吸気弁および前記排気弁に伝達する吸気ロッドおよび排気ロッドを備え、前記油溜には、前記駆動力伝達部材である前記吸気ロッドおよび前記排気ロッドが挿通される貫通孔が設けられているものである。
これによれば、吸気ロッドおよび排気ロッドを備えるOHV型の動弁機構の吸気ロッドおよび排気ロッドを収容するロッド室が潤滑油の戻り路を兼ねる。
請求項記載の発明は、請求項記載の内燃機関において、前記流出通路が前記貫通孔により構成されるものである。
これによれば、流出通路は各ロッドが挿通される貫通孔により構成されるので、貫通孔とは別に油溜からオーバーフローする潤滑油の流出通路を形成する必要がない。
また、請求項7記載の発明は、請求項5記載の内燃機関において、前記油室は、前記吸気ロッドおよび前記排気ロッドの間に配置されるものである。
請求項1記載の発明によれば、機関本体に、収容室とは別個に、油温センサを取付可能な戻り油路を設ける必要がないので、潤滑油の温度を検出するための戻り油路と、動弁系統の構成要素を収容する収容室とが別個に設けられる機関本体に比べて、機関本体の大型化が抑制され、しかも油温センサの配置が収容室により制約されないので、油温センサの配置の自由度が大きくなる。
また、油温センサは、シリンダ室の室壁の壁面でもある内壁面を流下した潤滑油の温度を検出することから、シリンダ室が形成されたシリンダブロックの温度をより正確に反映した潤滑油の温度を機関温度として検出することができる。
請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、油温センサにより、最新の機関運転状態により近い機関温度を反映した潤滑油の温度が検出されるので、潤滑油の温度を通じての機関温度の検出精度が向上する。
また、請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、感知部の形状や大きさを変えることにより、ドレン通路から流出する潤滑油の流量を調整できる。
請求項記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、潤滑油の温度を検出するための油溜を利用して、駆動力伝達部材に給油ができるので、収容室に収容される駆動力伝達部材の潤滑性の向上または維持ができる。
請求項記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、ロッド室が潤滑油の戻り路を兼ねるので、この点でも機関本体の大型化が抑制される。
請求項記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、貫通孔とは別に流出通路を形成する必要がないので、油溜の容量を大きくすることができて、この点でも潤滑油の温度の検出精度向上に寄与できる。
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図7を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明が適用された内燃機関2は、不整地を走行可能な鞍乗り型車両1に搭載される。車両1の車体フレームにおいて、その前部には左右1対の前輪4が、その後部には左右1対の後輪5が、その中間部に内燃機関2および変速機3から構成されるパワーユニットが、それぞれ取り付けられる。両前輪4は、ハンドルポスト6の下端部側に設けられる連動機構(図示されず)を介して、ハンドルポスト6の上端部に取り付けられたハンドル7により操舵される。また、車両1は4輪駆動車両であり、両前輪4および両後輪5が変速機3の出力軸に駆動連結された駆動軸により駆動される。
なお、この明細書および特許請求の範囲において、前後左右は、車両1の前後左右と一致する。
前記車体フレームは、左右方向の中央寄りで前後方向に延びている左右1対のメインフレーム8を備え、両メインフレーム8の上方には、燃料タンク9と燃料タンク9の後方に位置するシート10とが配置され、メインフレーム8の下方には、内燃機関2および変速機3が配置される。また、前記車体フレームの左右の下部には、運転者が足を載せるステップ13が、前輪4の上方および後方を覆うフロントフェンダ11と後輪5の前方および上方を覆うリヤフェンダ12との間に設けられる。
内燃機関2は、空冷式の単気筒4ストローク内燃機関であり、シリンダブロック21およびシリンダヘッド22を備える機関本体20と、機関本体20に形成された後述する燃焼空間C(図4参照)に吸入空気を導く吸気装置23と、燃焼空間Cで発生した燃焼ガスを排気ガスとして内燃機関2の外部に導く排気装置24とを備える。
機関本体20の後方に配置される吸気装置23は、外部から取り入れた空気を清浄にするエアクリーナ25と、エアクリーナ25に接続されて清浄後の吸入空気に燃料を供給する燃料供給装置としての燃料噴射弁が取り付けられたスロットルボディ26と、上流端部でスロットルボディ26に接続され下流端部でシリンダヘッド22に接続されて、スロットルボディ26からの吸入空気と前記燃料噴射弁からの燃料との混合気を吸気ポート46(図3参照)に導くインシュレータを兼ねる吸気管27とを備える。そして、吸気管27、スロットルボディ26およびエアクリーナ25は、この順でシリンダヘッド22から後方に順次配置される。
排気装置24は、シリンダヘッド22に接続されて排気ポート47(図3参照)を通った排気ガスを導く排気管28と、排気管28に接続される消音器29とを備える。排気管28は、シリンダヘッド22から前方に延出した後にU字状に湾曲して後方に反転して延びる湾曲部28aと、湾曲部28aに連なって後方に延びる並行部28bと、並行部28bに連なって後方に延びて消音器29に接続される下流部としての後部28cとを有する。並行部28bは、並行部28bとなる部分での排気管28の長手方向で機関本体20と並列に配置されて、機関本体20に近接していると共に機関本体20にほぼ沿って延びている部分であり、後部28cは、機関本体20から次第に離れるよう延びている部分である。
図3,図4を参照すると、機関本体20は、ピストン32がシリンダ軸線L1の方向(以下、シリンダ軸線方向という)に往復動可能に収容されるシリンダ孔21aと多数の冷却フィン21bとが形成されたシリンダブロック21と、シリンダブロック21の上端部に結合されると共に多数の冷却フィン22bが形成されたシリンダヘッド22と、シリンダヘッド22の上端部に結合されるヘッドカバー30と、シリンダブロック21の下端部に結合されると共にクランク軸33を1対の主軸受34を介して回転可能に支持するクランクケース31とを備える。クランクケース31は、常時噛合い式歯車変速機からなる変速機3を収容する変速機ケースを兼ねる。そして、内燃機関2は、クランク軸33からシリンダヘッド22に向かうにつれてシリンダ軸線L1およびシリンダブロック21が傾斜した状態、ここでは左方に傾斜した状態で、しかもクランク軸33の回転中心線L2が前後方向を指向する縦置き配置で、車両1に搭載されている。
シリンダブロック21およびシリンダヘッド22は、複数のヘッドボルトによりクランクケース31に締結される。これらヘッドボルトは、シリンダ孔21aの周囲で周方向にほぼ等間隔に配置されるようにクランクケース31に植え込まれた4つスタッドボルト(図示されず)と、2つのボルトB1(図5参照)とからなる。前記各スタッドボルトは、シリンダブロック21の貫通孔35(図6参照)およびシリンダヘッド22の貫通孔36(図5参照)に挿通された後、その先端部にナットNが螺合される。そして、一部の前記スタッドボルトは、後述するロッカ軸ホルダの貫通孔37(図5参照)にも挿通されている。また、2つのボルトB1は、後述するロッド室66よりも径方向外方で、シリンダブロック21の貫通孔38(図6参照)およびシリンダヘッド22の貫通孔(図5参照)に挿通された後、クランクケース31にねじ込まれる。この実施形態において、径方向とは、シリンダ軸線L1を中心とする放射方向を意味し、周方向とは、シリンダ軸線L1を中心とする円周方向を意味する。
シリンダブロック21に一体結合された状態でシリンダ孔21a内に配置されたシリンダライナ40に摺動可能に嵌合されたピストン32は、コンロッド41を介して、クランクケース31により形成されるクランク室42に収容されたクランク軸33に連結される。また、クランク室42には、クランク軸33に結合された駆動ギヤ43によりクランク軸33と等速で回転駆動されるバランサ軸44が収容されている。
シリンダヘッド22には、シリンダ軸線方向でシリンダ孔21aに対向する位置の凹部からなる燃焼室45と、燃焼室45に開口する吸気口46aを有する吸気ポート46と、燃焼室45に開口する排気口47aを有する排気ポート47とが形成され、さらに吸気口46aを開閉する吸気弁48と、排気口47aを開閉する排気弁49と、燃焼室45に臨む点火栓50とが設けられる。
燃焼室45は、シリンダ孔21aにおいてピストン32に対してシリンダヘッド22側に形成される可変容積空間であるシリンダ室51(図4には下死点位置にあるピストン32の一部が二点鎖線で示されている。)と共に、前記燃料噴射弁から供給された燃料が点火栓50により点火されて燃焼する燃焼空間Cを構成する。そして、燃焼空間Cでの燃焼ガスの圧力により駆動されて往復運動するピストン32が、コンロッド41を介してクランク軸33を回転駆動する。
図5を併せて参照すると1対のばね受け52間に保持された弁ばね53により閉弁方向に付勢されている吸気弁48および排気弁49をクランク軸33の回転に同期して開閉する動弁機構M1は、動弁カムとしての吸気カム(図示されず)および排気カム54bを有すると共に伝達機構M2を介して伝達されるクランク軸33の動力により回転駆動されるカム軸54と、前記吸気カムおよび排気カム54bによりそれぞれ駆動される1対のカムフォロアとしての2つのタペット55(図4には排気側のタペットが図示されている。)と、シリンダヘッド22に保持されたロッカ軸56にそれぞれ揺動可能に支持されて、吸気弁48の弁ステムの先端に当接する吸気ロッカアーム57および排気弁49の弁ステムの先端に当接する排気ロッカアーム58と、両タペット55と吸気ロッカアーム57および排気ロッカアーム58とにそれぞれ両端部で当接して、各タペット55の運動を吸気ロッカアーム57および排気ロッカアーム58にそれぞれ伝達する駆動力伝達部材としてのプッシュロッドからなる吸気ロッド61および排気ロッド62(図6も参照)とを、その構成要素として備える。それゆえ、動弁機構M1は、前記吸気カムおよび排気カム54bの開弁駆動力をシリンダヘッド22に設けられた吸気弁48および排気弁49に伝達する吸気ロッド61および排気ロッド62を備えるOHV型の動弁機構である。
クランク軸33の回転中心線L2に平行な回転中心線を有するカム軸54は、クランクケース31に回転可能に支持されて、クランク室42に収容される。伝達機構M2(図4参照)は、クランク軸33に設けられた駆動スプロケット63と、カム軸54に設けられたカムスプロケット64と、両スプロケット63,64に架け渡された駆動力伝達部材としての無端のタイミングチェーン65とを、その構成要素として備え、この伝達機構M2により、カム軸54はクランク軸33の1/2の回転速度で回転する。ここで、動弁機構M1と伝達機構M2とは、クランク軸33に同期して吸気弁48および排気弁49を開閉する装置である動弁系統Mを構成する。
図4,図6を参照すると、吸気ロッド61および排気ロッド62は、シリンダブロック21において、シリンダ室51に隣接してシリンダ軸線方向に沿って形成された空洞からなる収容室であるロッド室66に収容される。両ロッド61,62は、クランク室42および後述する主動弁室67に開放しているロッド室66をシリンダ軸線方向に貫通して、クランク室42内および主動弁室67内まで達する状態で、クランクケース31に設けられた案内部31aに摺動可能に支持された両タペット55と、吸気および排気ロッカアーム57,58との間にそれぞれ配置される。
図3〜図5を参照すると、各ロッカアーム57,58は、シリンダヘッド22とヘッドカバー30とにより形成される主動弁室67に収容されて、シリンダヘッド22に結合されたロッカ軸ホルダ68によりシリンダヘッド22に保持されるロッカ軸56に揺動可能に支持される。吸気ロッカアーム57は、その一端部で吸気ロッド61に当接し、その他端部で吸気弁48に当接する。また、排気ロッカアーム58は、その一端部で排気ロッド62に当接し、その他端部で排気弁49に当接する。また、ロッカ軸ホルダ68は、ロッカ軸56の両端部を保持する2つの端部ホルダ68a,68bと、両ロッカアーム57,58の間に位置してロッカ軸56の中央部を保持する中央ホルダ68cとからなる。両端部ホルダ68a,68bは、前記スタッドボルトにより、また中央ホルダ68cは、ボルトB2によりそれぞれシリンダヘッド22に結合される。
それゆえ、この実施形態では、動弁機構M1を収容する収容室である動弁室は、カム軸54が収容されるクランク室42の一部と、ロッド室66により構成される第2動弁室と、主動弁室67により構成される第3動弁室とから構成される。
図3,図5,図6を参照すると、クランクケース31の下部により構成されるオイルパンからオイルストレーナを経て、クランク軸33により駆動されるオイルポンプで汲み上げられた潤滑油は、クランクケース31に形成された油路(図示されず)から、シリンダブロック21に形成された油路70を経て、シリンダヘッド22に形成された油路71に至る。そして、油路71の潤滑油は、端部ホルダ68bに形成された油路72を経て、その一部が、ロッカ軸56に設けられた油路73に供給され、ロッカ軸56の供給口74から各ロッカアーム57,58とロッカ軸56との摺動部に供給され、残りの部分は、油路72から分岐して端部ホルダ68bに形成された油路75を経て、ヘッドカバー30に設けられた油路76に供給され、ヘッドカバー30の供給口77から主動弁室67内の動弁機構M1の摺動部などの潤滑箇所、例えば各ロッカアーム57,58におけるロッド61,62、吸気弁48および排気弁49との当接部、そして吸気弁48および排気弁49における潤滑箇所に供給される。ここで、油路70,71,72は、前記スタッドボルトと貫通孔35,36,37の壁面との間に形成される空間により形成される。
主動弁室67内で、動弁機構M1、吸気弁48および排気弁49の潤滑箇所を潤滑した後の潤滑油は、主動弁室67からロッド室66内に流入し、さらにクランク室42内に流入して前記オイルパンに戻る。それゆえ、ロッド室66は、主動弁室67に収容された動弁機構M1を潤滑した潤滑油の戻り油路を兼ねており、各ロッカアーム57,58や吸気弁48および排気弁49などの主動弁室67内の潤滑箇所を潤滑した後の潤滑油である戻り潤滑油(以下、単に「戻り潤滑油」という。)が、この戻り油路を経て、内燃機関2の潤滑油貯留部を構成する前記オイルパンに戻る。そして、この実施形態では、前記戻り油路は、戻り潤滑油が主動弁室67から前記オイルパンに戻る際の、シリンダブロック21に形成された唯一の油路である。
図4,図6,図7を参照すると、ロッド室66は、燃焼空間Cに対して、径方向で外方に隣接すると共にその右方に位置する。そして、両ロッド61,62を収容することから、潤滑油のみが流通する油路に比べて、周方向での幅が著しく大きいロッド室66は、径方向で内方の内周壁80と、径方向で内周壁80よりも外方の外周壁81とを有する室壁Wにより囲まれて形成される。さらに、ロッド室66内には、シリンダ室51の室壁でもある内周壁80の内壁面80aを流下する戻り潤滑油を貯留する油溜85が設けられる。したがって、内壁面80aは、シリンダ室51の室壁の壁面である。
内周壁80は、シリンダライナ40の一部およびシリンダブロック21の一部の二層の壁により構成されて、シリンダ室51とロッド室66とを仕切る仕切壁となる一方で、シリンダヘッド22側の端部である上端部で、シリンダヘッド22の一部により構成されて燃焼室45を形成する燃焼室壁82と合わせられている。そして、シリンダ軸線L1およびシリンダブロック21が上方に向かって傾斜している(図4参照)ことで、内周壁80の内壁面80aは、上向きの傾斜面となっていることから、戻り潤滑油の大部分は、主動弁室67においては燃焼室壁82の外壁面82aを流れた後、ロッド室66内においては内壁面80aを流下して、クランク室42に流入して前記オイルパンに戻る。
内壁面80aを流下する戻り潤滑油が貯留される凹部からなる油室86を有する油溜85は、内周壁80および外周壁81を含む室壁Wと一体成形されて、ロッド室66をシリンダヘッド22側の上室66aとクランクケース31側の下室66bとに区画する仕切壁により構成されて、ピストン32のストローク範囲の中央よりもややシリンダヘッド22寄りの位置、もしくは該ストローク範囲の中央付近に位置する。油溜85の底壁でもある油室86の底壁87には、油室86に貯留した潤滑油を常時下室へ流出させる開口部としてのスリット88が形成されている。そして、このスリット88には、ロッド室66内の戻り潤滑油の温度を検出すべく外周壁81に取り付けられた油温センサ95の感知部95aが挿入される。
油溜85は、油室86を挟んで内周壁80から外周壁81に向かって下方に傾斜する1対の上壁89を有し、両上壁89には吸気ロッド61および排気ロッド62がそれぞれ挿通される貫通孔90が形成されている。このため、油室86は、吸気ロッド61および排気ロッド62の間に配置され、油室86内には吸気ロッド61および排気ロッド62が配置されていない。
各貫通孔90内において各ロッド61,62と貫通孔90の壁面との間には隙間が形成される。そして、該隙間により構成される1対の流出通路91を通じて、油室86からオーバーフローする潤滑油の一部は、各ロッド61,62を伝わって、または下室66b内に落下して、各ロッド61,62と各タペット55との摺動部に供給され、その後、オーバーフローした残りの潤滑油と共にクランク室42を経て前記オイルパンに戻る。
油温センサ95は、シリンダブロック21の、左右方向でのいずれか一方の側部、ここでは右方の側部である右側部21cに形成された取付部96に取り付けられる。取付部96は、この実施形態ではロッド室66の室壁W、より具体的には外周壁81に形成される。取付部96には、外周壁81を径方向に貫通して油室86に開口する貫通孔からなる取付孔96aが形成される。油温センサ95は、感知部95aが油室86内、この実施形態では部分的にスリット88内にも位置するように、取付孔96aに挿入されて取り付けられる。そして、スリット88および取付孔96aは、この実施形態では、外周壁81の外面からの一工程での機械加工により形成され、その後、取付孔96aには、油温センサ95がねじ込まれるように、ねじ部96a1を形成する加工が施される。
油温センサ95は、潤滑油の温度を感知する感知部95aと、外周壁81に形成された取付孔96aのねじ部96a1に螺合するねじ部95b1が形成されると共に感知部95aを保持する本体部95bと、本体部95bに接続されると共に、電子制御ユニットに検出信号を送る電線に接続された端子を有するカプラが接続されるカプラ部95cとを備える。そして、油温センサ95で検出された温度は、前記電子制御ユニットに入力されて、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の燃料量や点火栓50の点火時期などの制御のため、またオーバヒートなどの内燃機関2の異常警報システムのために使用される。
そして、油温センサ95が、シリンダブロック21に取り付けられた状態で、油温センサ95の一部である本体部95bの一部とカプラ部95cとは、シリンダブロック21の外部に露出しており、油温センサ95の露出部95eとなっている。また、油温センサ95の取付状態で、感知部95aは、外周壁81を通り抜けてロッド室66内に位置し、スリット88を部分的に塞ぐ態様で油室86内に位置する。そして、感知部95aとスリット88を規定する底壁87の縁部87aとの間に隙間が形成され、この隙間により、油室86内で感知部95aが潤滑油中に漬かることができる程度の油量が確保されたうえで、油室86に貯留した潤滑油を常時流出させるためのドレン通路92が構成される。このため、油溜85には、燃焼室壁82およびシリンダ室51の室壁(内周壁80)を流れることでそれら室壁を冷却しつつ、それら室壁の温度を反映した新たな戻り潤滑油が流入し、以前に流入した古い戻り潤滑油はドレン通路92を経て油溜85から流出して、油室86内では潤滑油が滞ることがなく、新鮮な戻り潤滑油が、感知部95aの周囲に存在する。
次に、図1〜図5を参照して、排気管28と油温センサ95との配置について説明する。シリンダブロック21において、排気管28は、油温センサ95が取り付けられている右側部21cとは異なる別の側部に対面して配置される。具体的には、排気管28の湾曲部28aは、シリンダブロック21およびシリンダヘッド22の各前側部21d,22dに対面して配置され、しかもシリンダヘッド22から前方に延出した後に右側部21cとは反対側に露出部95eから離れる方向にU字状に湾曲する。また、並行部28bは、シリンダ室51を挟んで油温センサ95と対向する位置で、シリンダブロック21およびシリンダヘッド22の左右方向でのいずれか他方の側部、ここでは左側部21e,22eに対面して配置される。
それゆえ、車両1の走行時には、シリンダブロック21の右側部21cおよび左側部21eに振り分けられて配置される油温センサ95の露出部95eおよび排気管28の並行部28bには、走行風が当たり易くなる。
そして、露出部95eは、湾曲部28aおよび並行部28bからはもちろん、後部28cを含む排気管28からの輻射熱が、冷却フィン21bを有するシリンダブロック21および冷却フィン22bを有するシリンダヘッド22により遮蔽されて、輻射熱に直接曝されない位置にある。したがって、シリンダ軸線L1を含む仮想平面に対して、油温センサ95から該仮想平面に直交する方向を見たとき、少なくとも、シリンダヘッド22との接続部28d(図3,図5参照)から湾曲部28aを経て並行部28bに至るまでの排気管28は、シリンダブロック21またはシリンダヘッド22の背後に隠れた状態で位置する。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
内燃機関2が運転されると、前記オイルパンの潤滑油が前記オイルポンプにより汲み上げられて、供給油路を構成する油路70〜73,75,76を経て、ロッカ軸56およびヘッドカバー30の各供給口74,77から主動弁室67内の吸気弁48および排気弁49や動弁機構M1の一部である各ロッカアーム57,58の潤滑箇所に供給される。そして、それら潤滑箇所を潤滑した後の潤滑油は、戻り潤滑油として燃焼室壁82の外壁面82aを流れて燃焼室壁82を冷却した後、ロッド室66の室壁Wである内周壁80の内壁面80aを流下して、シリンダ室51の室壁(内周壁80)を冷却した後、油溜85に流入して、その一部が油室86に溜まる。流出通路91を通って油溜85から流出した潤滑油は、下室66bを通って各ロッド61,62と各タペット55との摺動部や前記吸気カムおよび排気カム54bと各タペット55との摺動部などの潤滑箇所を潤滑し、ドレン通路92を通って油溜85から流出して下室66bを通った潤滑油と同様に、クランク室42に流入して前記オイルパンに戻る。
シリンダ室51が形成されたシリンダブロック21には、動弁機構M1の両ロッド61,62が収容されると共に戻り潤滑油の戻り油路を兼ねるロッド室66が形成され、油温センサ95は、ロッド室66内の潤滑油の温度を検出すべくシリンダブロック21に取り付けられたことにより、油温センサ95は、戻り油路を兼ねるロッド室66内の潤滑油の温度を検出することから、温度変動が極端に大きくないために安定した状態の、しかも良好な精度の機関温度の検出が可能になるうえ、シリンダブロック21に、ロッド室66と別個に、油温センサによる温度測定が可能な戻り油路を設ける必要がないので、潤滑油の温度を検出するための戻り油路と、動弁機構の構成要素である例えばプッシュロッドを収容するロッド室とが別個に設けられるシリンダブロックに比べて、シリンダブロック21の大型化が抑制される。
また、ロッド室66を回避して油温センサ95を取り付ける必要がないことで、油温センサ95の配置がロッド室66により制約されないので、油温センサ95の配置の自由度が大きくなる。
また、油温センサ95は、燃焼室壁82の外壁面82aおよびシリンダ室51の室壁でもある内周壁80の内壁面80aを流下した潤滑油の温度を検出するので、シリンダヘッド22およびシリンダブロック21の温度をより正確に反映した温度を機関温度として検出することができる。
内周壁80には、その内壁面80aを流れる潤滑油を貯留する油溜85が設けられ、油溜85の底壁87には、貯留された潤滑油の一部を油溜85から常時流出させるドレン通路92が形成され、油温センサ95は油溜85に溜まった潤滑油の温度を検出することにより、機関温度を一層良好な精度で検出することが可能になると共に、油溜85内の潤滑油が底壁87のドレン通路92から常時流出するため、油溜85では、古い潤滑油が滞ることなく新たに流入した潤滑油と円滑に入れ換わって、最新の機関運転状態により近い機関温度を反映した潤滑油の温度が油温センサ95により検出されるので、潤滑油の温度を通じての機関温度の検出精度が向上する。
このため、例えばファーストアイドル状態での空燃比を制御する場合、前記燃料噴射弁からの燃料の燃料量を油温センサ95により検出された機関温度に応じて精度よく制御できるので、内燃機関2の暖機性の向上および排気エミッション性能の向上ができる。同様に、油温センサ95からの検出信号に基づいて、点火時期を機関温度に応じて精度よく制御でき、また内燃機関2のオーバヒートなどの温度状態を的確に把握することができる。
油溜85には、油溜85からオーバーフローする潤滑油を吸気ロッド61および排気ロッド62へ供給するための流出通路91が設けられていることにより、油溜85からオーバーフローする潤滑油が、両ロッド61,62の潤滑に供されるので、給油機構を別途設けることなく、潤滑油の温度を検出するための油溜85を利用して、両ロッド61,62に給油できるので、ロッド室66に収容される両ロッド61,62の潤滑性の向上または維持ができる。また、ロッド室66が潤滑油の戻り路を兼ねるので、この点でも機関本体20の大型化が抑制される。
さらに、流出通路91は、油溜85に設けられて各ロッド61,62が挿通される貫通孔90により構成されることにより、貫通孔90とは別に油室86からオーバーフローする潤滑油の流出通路を形成する必要がないので、油室86の容量を大きくすることができて、この点でも潤滑油の温度の検出精度向上に寄与できる。
油温センサ95がシリンダブロック21に取り付けられた状態で、感知部95aはスリット88を部分的に塞ぐ態様で油室86内に位置し、感知部95aとスリット88を規定する底壁87の縁部87aとの間に形成される隙間によりドレン通路92が構成されるので、感知部95aの形状や大きさを変えることにより、ドレン通路92から流出する潤滑油の流量を調整できる。また、スリット88は取付孔96aと共に一度の加工工程で形成されるので、構造が簡素化されるうえ、加工工数が少なく、ドレン通路92を有する油溜85および油温センサ95の取付部96を低コストで形成することができる。
油温センサ95は、潤滑油のみが流通する油路に比べて、周方向での幅が著しく大きいロッド室66の外周壁81に取り付けられことにより、油温センサ95の配置の自由度が大きくなるので、機関本体20の周辺に配置される周辺部品との干渉を容易に回避できる。
排気管28の湾曲部28aおよび並行部28bは、油温センサ95の露出部95eが配置されるシリンダブロック21の右側部とは異なるシリンダブロック21およびシリンダヘッド22の前側部21d,22dおよび左側部21e,22eに対面してそれぞれ配置され、露出部95eは、排気管28からの輻射熱がシリンダブロック21およびシリンダヘッド22により遮蔽される位置にあることにより、シリンダブロック21に取り付けられた油温センサ95の露出部95eには、機関本体20により排気管28の輻射熱が直接当たることがない。特に、油温センサ95の比較的近くで配置される排気管28の部分である湾曲部28aおよび並行部28bからの輻射熱も、その対面する部分が、露出部95eが配置される右側部21cとは異なる機関本体20の他側部である前側部21d,22dおよび左側部21e,22eに対面して配置されるので、機関本体20にリブやブラケットを設けることなく、しかも排気管28と露出部95eとを大きく離隔させる必要もなく、機関本体20自体により遮蔽される。この結果、排気管28からの熱輻射の影響が低減して、油温センサ95による潤滑油の温度の検出が正確に行われ、潤滑油の温度に基づく機関温度の検出精度が向上する。そのうえ、内燃機関2のコスト削減および大型化の抑制ができ、しかもシリンダブロック21に取り付けられる油温センサ95の配置が、熱輻射を遮蔽するためのリブやブラケットにより制約されず、その配置の自由度が大きくなる。
内燃機関2は車両1に搭載され、排気管28は、長手方向で前記機関本体20と並列に配置される並行部28bを有し、油温センサ95の露出部95eはシリンダブロック21の右側部21cに配置され、並行部28bは機関本体20の左側部21e,22eに対面して配置されることにより、油温センサ95および並行部28bは、燃焼空間Cを挟んで、機関本体20において左右方向での両側部に振り分けられるので、車両1の走行時に、走行風が油温センサ95および並行部28bに当たり易くなって、走行風により、油温センサ95が冷却され、また並行部28bの周囲での熱気が運び去られるので、熱輻射の影響が低減して、油温センサ95による潤滑油の温度の検出が正確に行われる。
また、油温センサ95と並行部28bとが、シリンダブロック21の互いに反対の側部である右側部21cおよび左側部21e,22eにそれぞれ配置されるので、熱輻射の影響が低減して、油温センサ95により潤滑油の温度を正確に検出したうえで、並行部28bをシリンダブロック21に近接させて、コンパクトに配置することができる。
排気管28は、シリンダヘッド22から延出した後に右側部21cとは反対側に露出部95eから離れる方向に湾曲する湾曲部28aを有することにより、湾曲部28aは油温センサ95から遠ざかる方向に湾曲するので、油温センサ95が、湾曲部28aの輻射熱の影響を受けにくくなるので、油温センサ95の配置の自由度をさらに大きくすることができる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した形態について、変更した構成に関して説明する。
動弁機構M1は、カム軸が、シリンダヘッドに設けられて、シリンダヘッドに形成される主動弁室に収容されるOHC型内燃機関であってもよい。その場合には、伝達機構M2の構成要素であるタイミングチェーンが収容されるチェーン室が、動弁系統Mの構成要素が収容される収容室に相当し、該タイミングチェーンが駆動力伝達部材に相当する。
また、動弁系統Mの構成要素が収容される収容室は、シリンダブロックのみにより形成されるのではなく、シリンダブロックと該シリンダブロックに取り付けられるカバーとにより形成されてもよい。内燃機関は、多気筒であってもよく、その場合に排気管はマニホルドを備えるものであってもよい。また、内燃機関は水冷式のものであってもよい。
油温センサ95の感知部95aは、スリット88に挿入される態様で油室86内に配置されたが、スリットとは無関係に油室86内に挿入されてもよい。そして、その場合には、スリットは、ドレン通路92がスリットの開口のみで構成されればよいことから、スリット88よりも小さい開口面積を有するものとされ、また、底壁87に形成される開口部は、単一のスリットではなく、複数のスリットであってもよく、さらにスリット以外に単一の孔または複数の孔であってもよい。
内燃機関2は、左方以外の方向に傾斜した状態で車両1に搭載されてもよく、油温センサ95も、シリンダブロック21の右側部21c以外の側部に取り付けられていてもよい。例えば、内燃機関2が右方に傾斜した状態で車両1に搭載される場合、油温センサ95はシリンダブロック21の左側部21eに取り付けられ、並行部28bは機関本体20の右側部に対面して配置される。また、油温センサ95が、機関本体20の上側部であるシリンダヘッド22に取り付けられてもよく、その場合には、湾曲部28aは下方に湾曲して、並行部28bは機関本体20の下側部に対面して配置される。
吸気ロッドおよび排気ロッドは、プッシュロッドの代わりに、プルロッドから構成されてもよい。燃料供給装置は、前記実施形態では燃料噴射弁であったが、気化器であってもよい。
本発明の実施形態を示し、本発明が適用された内燃機関が搭載された車両の概略左側面図である。 図1の車両の概略平面図である。 図1の内燃機関の要部断面図であり、図5の概略III−III矢視での断面図である。 図1の内燃機関の要部断面図であり、図5の概略IV−IV矢視での断面図である。 ヘッドカバーを外したときの図4のV矢視図である。 シリンダブロックの図4のVI矢視図である。 図6のVII−VII矢視での断面図である。
符号の説明
1…車両、2…内燃機関、3…変速機、4…前輪、5…後輪、6…ハンドルポスト、7…ハンドル、8…メインフレーム、9…燃料タンク、10…シート、11…フロントフェンダ、12…リヤフェンダ、13…ステップ、
20…機関本体、21…シリンダブロック、21c…右側部、21d…前側部、21e…左側部、22…シリンダヘッド、22d…前側部、22e…左側部、…23…吸気装置、24…排気装置、25…エアクリーナ、26…スロットルボディ、27…吸気管、28…排気管、28a…湾曲部、28b…並行部、28c…後部、29…消音器、30…ヘッドカバー、31…クランクケース、32…ピストン、33…クランク軸、34…主軸受、35〜39…貫通孔、40…シリンダライナ、41…コンロッド、42…クランク室、43…駆動ギヤ、44…バランサ軸、45…燃焼室、46…吸気ポート、47…排気ポート、48…吸気弁、49…排気弁、50…点火栓、51…シリンダ室、52…ばね受け、53…弁ばね、54…カム軸、55…タペット、56…ロッカ軸、57,58…ロッカアーム、61,62…ロッド、63,64…スプロケット、65…タイミングチェーン、66…ロッド室、67…主動弁室、68…ロッカ軸ホルダ、70〜73,75,76…油路、74,77…供給口、80…内周壁、81…外周壁、82…燃焼室壁、85…油溜、86…油室、87…底壁、88…スリット、89…上壁、90…貫通孔、91…流出通路、92…ドレン通路、95…油温センサ、95e…露出部、96…取付部、
L1…シリンダ軸線、L2…回転中心線、B1,B2…ボルト、N…ナット、C…燃焼空間、M1…動弁機構、M2…伝達機構、M…動弁系統、W…室壁。

Claims (7)

  1. 燃焼空間を構成するシリンダ室が形成されたシリンダブロックを備える機関本体と、吸気弁および排気弁を開閉する動弁機構を含む動弁系統と、潤滑油の温度を検出する油温センサとを備える内燃機関において、
    前記シリンダブロックには、前記動弁系統の構成要素が収容される収容室が形成され、
    前記収容室は、前記動弁機構を潤滑した後の潤滑油の戻り油路を兼ね、
    前記収容室内には、前記収容室の室壁の内壁面を流れる潤滑油を貯留する油溜が設けられ、
    前記シリンダブロックは、前記シリンダ室の室壁の壁面でもある前記内壁面が上向きの傾斜面となるように傾斜しており、
    前記油温センサは、前記油溜に溜まった潤滑油の温度を検出すべく前記シリンダブロックに取り付けられたことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記油溜は、前記構成要素が配置されない油室を有し
    前記油室の底壁には、貯留された潤滑油の一部を前記油室から常時流出させるドレン通路が形成され、
    前記油温センサの感知部が前記油室内に位置することを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記ドレン通路は、前記底壁に形成された開口部を前記感知部が部分的に塞ぐことにより形成されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関。
  4. 前記構成要素は前記動弁系統の駆動力伝達部材であり、
    前記油溜には、前記油溜からオーバーフローする潤滑油を前記駆動力伝達部材へ供給するための流出通路が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関。
  5. 前記機関本体は、前記吸気弁および前記排気弁が設けられたシリンダヘッドを備え、
    前記動弁機構は、カム軸に設けられた動弁カムの開弁駆動力を前記吸気弁および前記排気弁に伝達する吸気ロッドおよび排気ロッドを備え、
    前記油溜には、前記駆動力伝達部材である前記吸気ロッドおよび前記排気ロッドが挿通される貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項記載の内燃機関。
  6. 前記流出通路が前記貫通孔により構成されることを特徴とする請求項記載の内燃機関。
  7. 前記油室は、前記吸気ロッドおよび前記排気ロッドの間に配置されることを特徴とする請求項5記載の内燃機関。
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