以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図である。
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレームに収納される。
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される他、遊技領域には各入賞口12〜15、始動口16、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配置されている。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆う前面構成部材としてのカバーガラス18が取り付けられている。
画像表示装置8は、LCD(液晶表示器)で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(表示図柄)が表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
画像表示装置8の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が、遊技領域の左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
本実施の形態の遊技機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の転動誘導部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図3参照)により検出される。
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、供給皿21に供給される。
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置8では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始し、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当り状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図3参照)への通電により、大入賞口を所定の時間(例えば、30秒)だけ大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。すなわち、特別変動入賞装置10は、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図3参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図3参照)により検出される。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過があると、普通図柄表示器7では、普通図柄(例えば、一桁の数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図2参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図3参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は変動入賞装置10の右側に設けられた所定数のLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
遊技機の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置が設けられる。すなわち、遊技盤中央部に設けられたセンターケース11、遊技盤下部に設けられたアタッカー(変動入賞装置10の周囲)には、遊技の進行に応じて発光する装飾ランプが設けられている。さらに、遊技盤の左右上部にはサイドケースランプが、遊技盤の左右側部にはサイドランプ33が設けられている。また、遊技枠には遊技枠装飾ランプが設けられている。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。また、カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配置される。また、音出力装置(スピーカ)が設けられる。
カード球貸ユニット2用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵される。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機に用いられる画像表示装置8の構成を示す説明図である。
光源801は、発光素子810、偏光フィルタ811、フレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810には白色発光ダイオードを等の点状の光源を横に並べて用いたり、冷陰極管等の線状の光源を水平に配置して構成されている。偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している。
発光素子810から放射された光は、偏光フィルタ811によって一定の偏光の光のみが透過される。すなわち、発光素子810から放射された光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は観察者の左目に到達し、左側領域811bを通過した光は観察者の右目に到達するようになっている。
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810から拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折して微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射される。
このとき、微細位相差板802から照射される光は、左右方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802のある領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811aを通過した光と偏光フィルタ811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して液晶表示パネル804から左右異なる方向に異なる経路で放射される。
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
液晶表示パネル804の光源1側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、観察者側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で交互に繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域811bを透過する光の偏光と等しくする。すなわち、1/2波長板821が設けられていない領域802bは左側領域811bを通過した、偏光板803と同一の偏光を有する光を透過し、1/2波長板821が設けられた領域802aは右側領域811aを通過した、偏光板803と偏光軸が直交した光を、偏光板803の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板の偏光特性が異なるようになって、水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板の偏光特性が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光の偏光と等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の右側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
偏光板803は第1偏光板として機能し、微細位相差板802を透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する、すなわち、偏光フィルタ811の左側領域11bを透過した光は第1偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域11aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて第1偏光板803を透過する。また、偏光板805は第2偏光板として機能し、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804及び偏光板805を組み合わせて画像表示装置8を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、液晶表示パネル804の液晶分子が揃った状態にあるので、微細位相差板802を透過した光は偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、液晶表示パネル804の液晶分子が90度ねじれて配向しているので、微細位相差板802を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、偏光板805を透過しない。
なお、偏光板(第1偏光板)803の偏光特性は、微細位相差板802の基材として用いられている偏光板822の偏光特性と等しく、偏光板803を透過可能な光のみが偏光板822を透過するので、偏光板803を設けることなく、微細位相差板802の基材として用いられている偏光板822によって、揃った偏光の光を液晶表示パネル804に入射させるようにしてもよい。
ディフューザ806は、第2偏光板805の前面側(観察者側)に取り付けられており、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能する。具体的には、このディフューザは、レンチキュラーレンズによって構成されており、横方向に延伸した半円状の凹凸(かまぼこ状の凹凸)が、縦方向に繰り返して表面に設けられており、他方の表面は平面となっている。そして、この凹凸面が観察者側に向き、平面が液晶表示パネル804側を向くように偏光板805の前面に取り付けられる。よって、液晶表示パネル804を透過しディフューザに入射した光は、凹凸によって、光の経路が上下に拡散するように屈折されて観察者側に放射される。
次に、以上説明した画像表示装置8から放射される光の経路を説明する。
発光素子810から放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光を90度回転させて出射する(右側領域811aを透過した光を透過する)微細位相差板802の領域802aを透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、透過する光の変更を変化させないので、偏光フィルタの右側領域811aからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
一方、光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタの左側領域811bと同一偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、透過する光の変更を変化させるので、偏光フィルタ811の左側領域811bからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
このように、発光素子810から放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を異なる経路で液晶表示パネル804に照射する光源801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で出射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
図3は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250)、普通図柄表示器7、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、カード球貸ユニット2からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
装飾制御装置250は、演出制御装置150からの指令信号に基づいて、立体視アシスタント61、62、63、65に設けられた駆動手段としてソレノイドへの通電を制御して、立体視アシスタントを動作させて、該稼動部を画像表示装置8の表示領域に重なる位置に突出させてアシスト状態とし、画像表示装置8の表示領域に重ならない位置に収納して非アシスト状態とするように、立体視アシスタントを制御する。
また、装飾制御装置250は、演出制御装置150からの指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置(センターケース11内の装飾ランプ、アタッカー内の装飾ランプ、サイドランプ33、サイドケースランプ、遊技枠装飾ランプ、報知ランプ31等)を制御する、また、普通図柄入賞記憶表示器19の表示を制御する。
また、装飾制御装置250は、スピーカから出力される効果音を制御する。
なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
演出制御装置150は、画像の表示制御を行うもので、合成変換装置170と共に演出制御手段として機能する。この演出制御装置150は、CPU151、VDC(Video Display Controller)156、RAM153、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるタイミング信号を生成する発振器158等から構成される。
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して画像生成をVDC156に指示する。
VDC156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、VDC156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。
VDC156が行う描画処理は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路159を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。
なお、VDC156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V_SYNCなど)に合わせて合成変換装置170へ出力しても良い。
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDC156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
VDC156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDC156の動作周期を規定し、VDC156から出力される信号、例えば、垂直同期信号(V_SYNC)と、水平同期信号(H_SYNC)を生成し、合成変換装置170及び画像表示装置8へ出力される。
VDC156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
また、演出制御装置150のCPU151は、発振器158のクロック信号に基づいて、合成変換装置170へ出力する画像データ(RGB)が、左目用の画像又は右目用の画像の何れであるかを識別するL/R信号を出力する。
さらに、CPU151は、変動表示の状態(例えば、通常の変動表示ゲームか、大当たり中の表示か等)や遊技の状態に基づいて、画像表示装置8の発光量(輝度)を制御するため、デューティ制御信号DTY_CTRを発振器158のクロック信号に基づいて生成し、画像表示装置8へ出力する。
合成変換装置170は、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、VDC156から送られてきた右目用画像を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として画像表示装置8に出力する。
この右目用画像と左目用画像との合成による立体視用画像の生成は、画像表示装置8に設けられた微細位相差板802の偏光特性の繰り返し間隔毎に、右目用画像と左目用画像と組み合わせる。具体的には、本実施の形態の画像表示装置8の微細位相差板802は1/2波長板が液晶表示器の表示単位の間隔で配置されているので、液晶表示器の表示単位の横方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
具体的には、立体視用画像情報(表示オブジェクト)の奥行き情報に基づいて、右目用画像と左目用画像とで視差をつけて生成される。ポリゴン描画の場合には、左目用視点と右目用視点とでレンダリングされてそれぞれ右目用画像と左目用画像とが生成される。スプライトデータを用いる場合には、視差分だけ左右方向にずらして描画される。
このように、左目用画像と右目用画像とが交互に生成されて、左目用画像は左目用フレームバッファに、右目用画像は右目用フレームバッファに格納される。
すなわち、L信号出力中にVDC156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にVDC156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを走査線一本毎読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。
画像表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BLDRV)182が設けられている。液晶ドライバ181は、合成変換装置170から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示器の電極に順次電圧をかけて、画像表示装置8に立体視用の合成画像を表示する。
バックライトドライバ182は、VDC156から出力されたDTY_CTR信号に基づいてバックライトに加わる電圧のデューティー比を変化させて、画像表示装置8の明るさを変化させる。
遊技制御装置100からの演出制御指令信号を受信するインターフェース155の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路160が設けられ、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファ回路160に双方向バッファを用いることもできる。
以上説明した、従属制御装置のうち、装飾制御装置250を演出制御装置150に含めて構成し、演出制御装置(表示制御手段)150が音声やLED、ランプや効果音などの装飾装置の制御を兼ねて、演出制御装置150が表示、音声、装飾を統括的に制御するようにしてもよい。
以上、立体視可能な画像を得る方法の一例として微細位相差板802を用いる画像表示装置について説明したが、レンチキュラーレンズを用いた方法や、パララックスバリヤ方式、凹面鏡の結像作用を用いた方式など、立体像を知覚させるものであれば、立体視の奥行き知覚を補助するものとして、本発明を適用することができる。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、非アシスト状態を示す。
センターケース11は、遊技盤に取り付ける取付ベース11aの周部に取付ベースから突出して設けられた枠部11bが設けられており、枠部11bによって前面が開口した凹室11cが形成されている。また、枠部11bの下部内面には凹室内に入り込んだ遊技球が転動する転動面11dが設けられている。
センターケース11の略中央部には画像表示装置8が取り付けられており、凹室11cの奥には画像表示装置8を望む窓部が設けられているので、センターケースの凹室11c内に画像表示装置の表示面8aが見えるようになっている。
センターケースの枠部11bの左右両側内部には立体視アシスタント61a、61bが取り付けられている。また、センターケースの枠部11bの左右両側内部には立体視アシスタントの収納部61c、61dが設けられており、立体視アシスタントの非動作状態(非アシスト状態)において、立体視アシスタント61a、61bを、表示面8aと重ならない位置に収納する。(図4には立体視アシスタントの収納状態を示す)。
この立体視アシスタント61a、61bは左右に移動可能な可動部が設けられており、該稼動部に連結されたソレノイドの作用によって(ソレノイドへの通電が制御されることで)、立体視アシスタント61a、61bが左右に移動して、センターケース11の左右両側部から立体視アシスタントが内側に突出したり、立体視アシスタントが収納部61c、61dに収納されたりして、画像表示装置8の表示領域と重なる位置に左右方向から立体視アシスタント61a、61bが出現するアシスト状態(図5)と、立体視アシスタント61a、61bが収納部61c、61dに収納される非アシスト状態(図4)とを切り替える。
図5は、図4に示す実施の形態の遊技機において、アシスト状態を示す。
図5に示すアシスト状態では、立体視アシスタント61a、61bがセンターケースの11の内側部から突出して、表示面8aに重なる位置に現れている。
なお、図5に示す状態では、左側の立体視アシスタント61aのみが突出してアシスト状態となっており、右側の立体視アシスタント61bは収納されて非アシスト状態となっている。
図6は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケースの断面図である。
センターケース11は、取付ベース11aによって遊技盤6に取り付けられている。そして、遊技盤6の表面より奥まった位置に凹室11cが設けられている。凹室11cの中には立体視アシスタント61aが突出・収納可能に設けられている。すなわち、立体視アシスタント61a、61bは、凹室11c内で突出・収納可能に移動する。
このように、センターケースの凹室11c内に画像表示装置8の表示面8aを見得る窓部を設けると、奥手方向の寸法に制約の大きい遊技機において、立体視アシスタントを配置することができる。また、画像表示装置8、出現する立体像、立体視アシスタント61a、61bがセンターケース11の範囲内にあるため、観察者の視点が大きく変化することがなく、立体視に有利である。
図7は、本発明の実施の形態の遊技機の別なセンターケース11の正面図であり、アシスト状態を示す。
画像表示装置8は、センターケース11の略中央部に取り付けられている。センターケース11の上部には立体視アシスタント62(クラゲの足)が取り付けられている。立体視アシスタント62は、連結されたソレノイドの作用によって(ソレノイドへの通電を制御することで)、該立体視アシスタントが上下に移動可能となっている。すなわち、立体視アシスタント62に連結されたソレノイドに通電することで、立体視アシスタント62が下方に移動して、立体視アシスタント62が、画像表示装置8の表示領域に出現するように、センターケースの上部から内側に突出する。そして、画像表示装置8の表示領域と重なる位置に立体視アシスタントが出現して、アシスト状態になる。
図8は、図7に示す実施の形態の遊技機において、非アシスト状態を示す。
図8に示す立体視アシスタントが現れていない非アシスト状態では、センターケース11に取り付けられている立体視アシスタント62は、連結して設けられたソレノイドへの通電が遮断されることで、バネ力によって引き上げられ、立体視アシスタント62が立体視アシスタント62の上方に設けられた収納部(クラゲの頭)の中に隠れて、画像表示装置8の表示領域と重ならない状態となる。
図9は、本発明の実施の形態の遊技機の別なセンターケース11の正面図であり、アシスト状態を示す。
画像表示装置8は、センターケース11の略中央部に取り付けられている。センターケース11の下部には立体視アシスタント63(タコ)が取り付けられている。立体視アシスタント63は、連結されたソレノイドの作用によって(ソレノイドへの通電を制御することで)該立体視アシスタントが上下に移動可能となっている。すなわち、立体視アシスタント63に連結されたソレノイドに通電することで、立体視アシスタント63が上方に移動して、立体視アシスタント63が、画像表示装置8の表示領域に出現するように、センターケースの下部から内側に突出する。そして、画像表示装置8の表示領域と重なる位置に立体視アシスタントが出現して、アシスト状態となる。
図10は、図9に示す実施の形態の遊技機において、非アシスト状態を示す。
図10に示す立体視アシスタントが現れていない非アシスト状態では、センターケース11に取り付けられている立体視アシスタント63に連結して設けられたソレノイドへの通電が遮断されることで、バネ力又は重力によって降下して、立体視アシスタント63が立体視アシスタント63の下方に設けられた収納部内に隠れて、画像表示装置8の表示領域と重ならない状態となる。
図11は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、画像表示装置8の表示内容と立体視アシスタントとの関係を示す。
画像表示装置8の表示領域には左中右の変動表示領域(図11中、斜線で示す)が設けられている。そして、変動表示領域では識別情報が順に上下方向にスクロールして変動表示している。変動表示領域の外側の領域は背景等が表示され、変動表示ゲームの興趣を高める画像が表示される。
図11に示す状態では、変動表示領域に表示される識別情報は左右眼の視差作用によって立体視可能な画像(三次元(3D)画像、立体画像)として表示されており、変動表示領域の外側の領域は左右眼で視差のない画像(二次元(2D)画像、平面画像)が表示されている。この状態では、立体視アシスタント63は、中の変動表示領域(立体画像表示領域)に重ならない位置に後退して非アシスト状態となっている。
図12は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、画像表示装置8の表示内容と立体視アシスタントとの関係を示す。
図12に示す状態では、左右の変動表示領域に表示される識別情報は左右眼の視差作用によって立体視可能な画像として表示されているが、中の変動表示領域に表示される識別情報は左右眼で視差のない画像(立体視不可能な画像)として表示されている。この状態では、立体視アシスタント63は、中の変動表示領域(平面画像表示領域)に重なる位置に突出(立体視アシスタントが出現)して、アシスト状態になる。
すなわち、図11、図12に示す実施の形態の立体視アシスタント63が、突出状態(図9)では、中の変動表示領域に重なって、立体視アシスタントが出現するので、中の変動表示領域に立体視可能な画像が表示されているときは、該変動表示領域に重ならない位置に後退して非アシスト状態となっている(図11)。一方、中の変動表示領域に立体視可能な画像が表示されておらず、他の表示領域(他の変動表示領域、変動表示領域以外の表示領域)に立体視可能な画像が表示されているときは、立体視アシスタント63は、該変動表示領域(立体視可能な画像が表示されていない中の変動表示領域)に重なる位置まで突出して、立体視アシスタントが出現して、立体感を増大させて、立体視を補助するアシスト状態となっている(図12)。
図13は、画像表示装置8の表示内容とアシスト状態(立体視アシスタントの出現)との関係を示すタイミング図である。
変動表示領域には、立体視アシスタントが出現した時に、立体視アシスタントと重ならない位置に表示される特定表示1(左の変動表示領域及び右の変動表示領域)、及び、立体視アシスタントが出現した時に、立体視アシスタントと重なる位置に表示される特定表示2(中の変動表示領域)がある。
特定表示1が立体視可能な画像(3D)で表示されており、特定表示2も立体視可能な画像(3D)で表示されているとき、立体視アシスタントは特定表示2と重ならない位置に後退して、立体視アシスタントが出現しない非アシスト状態にあり、立体視アシスタントが表示されることによって特定表示2の立体視を妨げないようにしている。
また、特定表示1が立体視可能な画像(3D)で表示されており、特定表示2が立体視不可能な画像(2D)で表示されているとき、立体視アシスタントは表示画面内に突出して、立体視アシスタントが現れるアシスト状態となり、該立体視アシスタントによって立体感を増大させて、特定表示1の立体視を補助している。
また、特定表示1が立体視不可能な画像(2D)で表示されており、特定表示2も立体視不可能な画像(2D)で表示されているとき、立体視アシスタントが出現することによって特定表示1の立体感を増大させ、特定表示1の立体視を補助する必要がないので、立体視アシスタントは特定表示2と重ならない位置に後退して、立体視アシスタントが現れない非アシスト状態となる。
図14は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、画像表示装置8の表示内容と立体視アシスタントとの関係を示す。
図14に示す状態では、左右の変動表示領域に表示される識別情報は、図11に示す状態よりもさらに突出量の大きい立体視可能な画像(3D’)として表示されている(図14中、格子模様で示す)。一方、中の変動表示領域に表示される識別情報は立体視不可能な画像(2D)として表示されている。この状態では、立体視アシスタント63は、中の変動表示領域に重なる位置に突出してアシスト状態となる。
すなわち、図11、図14に示す実施の形態では、通常の突出量で立体視可能な画像が表示されている場合は、立体感を増大させ、立体視を補助する必要性が低いので、立体視アシスタント63は、表示領域と重ならない位置に後退しており、立体視アシスタントが現れていない(図11)。一方、変動表示領域に通常の突出量より大きな突出量の立体視可能な画像が表示されているときは、該変動表示領域(立体視可能な画像が表示されていない中の変動表示領域)に重なる位置まで突出して、立体視アシスタントが現れて、立体感を増大させて、特定表示の立体視を補助している(図14)。
また、立体視アシスタント63は識別情報のスクロール方向(上下方向)に動くように突出・後退をしてアシスト状態と非アシスト状態とを切り替えるようにすると、立体視知覚を補助するうえで都合がよい。
図15は、画像表示装置8の表示内容とアシスト状態(立体視アシスタントの出現)との関係を示すタイミング図である。
変動表示領域には、突出量を変化させることができる特定表示1(左の変動表示領域及び右の変動表示領域)、立体視アシスタントが現れた時に立体視アシスタントと重なる位置に表示される特定表示2(中の変動表示領域)がある。
特定表示1が、通常の突出量の(突出量が小さい)立体視可能な画像(3D)で表示されており、特定表示2も立体視可能な画像(3D)で表示されているとき、立体視アシスタントは特定表示2と重ならない位置に後退して、立体視アシスタントが現れていない非アシスト状態にあり、補助表示が表示されることによって特定表示2の立体視を妨げないようにしている。
また、特定表示1が、突出量の大きい立体視可能な画像(3D’)で表示されているときは、特定表示2を立体視不可能な画像(2D)で表示して、立体視アシスタントは表示画面内に突出して、立体視アシスタントが現れるアシスト状態にあり、該立体視アシスタントによって立体感を増大させて、特定表示1の立体視を補助すると共に、立体感を増大させている。
なお、図13及び図15においては、立体視可能な画像が表示されるタイミングでアシスト状態となるようにしたが、立体視可能な画像が表示されるタイミングを含む前後の期間でアシスト状態となるようにしてもよい。つまり、平面画像表示期間に立体視アシスタントを出現させることで、立体視アシスタントが立体視可能な画像表示の予告機能を有し、遊技者が立体視可能な画像を観察するための準備期間を持つことができる。そして、遊技者の視点を立体視アシスタントに容易に誘導させることができる。そして、立体視可能な画像が表示され、該誘導された視点が速やかな立体像の認識を可能にする。遊技者が立体像を認識するのに十分な時間経過後に(立体視可能な画像が表示されている最中であっても)立体視アシスタントを非アシスト状態に切り替える。そうすれば表示領域を有効に使って立体画像表示を行うことができる。
図16は、本発明の実施の形態の遊技機における立体視可能に表示された画像を説明する図である。
本発明の実施の形態の遊技機では、前述したように、画像表示装置8に表示された画像は左眼用画像と右眼用画像とにどの程度のズレ量(視差)を与えるかによって、画像の飛び出し量が定まる。すなわち、左眼用画像と右眼用画像との視差が大きければ、基準位置より画像は大きく飛び出して(又は引っ込んで)見え、左眼用画像と右眼用画像との視差が小さければ、基準位置より画像は小さな飛び出し量(又は引っ込み量)で見える。
この左眼用画像と右眼用画像との視差は、表示画面上で左眼用画像と右眼用画像とをドット(画素)単位でずらすことにより設定される。つまり、プラスマイナスNドットの範囲で設定可能になる。表示面と観察位置とが50〜60cm程度である遊技機の場合、Nは概ね4〜8程度に設定される。Nの値が大きくなるほどに、基準位置より画像は大きく飛び出して(又は引っ込んで)見えるが、立体像の認識も困難になってくる。
図16に示す状態では、aからfの6段階の奥行きの領域が設定されており、各領域の境界には波が表示されている。具体的には、画面右側の船の船体が領域bに、船の帆が領域aに表示されている(船体より帆が奥に見えるようにに表示される)。そして、識別情報を伴った図柄オブジェクト(画面右側)が領域dに表示されている(すなわち、背景としての船より手前側に見えるように表示される)。また、識別情報を伴った図柄オブジェクト(画面左)は、図柄オブジェクトの本体が領域dに、図柄オブジェクトの目、口(図柄オブジェクトを装飾する表示)と、識別情報とが領域eに表示されている(すなわち、図柄オブジェクト本体より図柄オブジェクトを装飾する表示要素や識別情報が手前側に見えるように表示される)。
なお、通常の遊技者が立体像認識に困難さを感じる視差量を設定し(例えば、e、f)、該視差量を基準にして立体視アシスタントの制御状態を判定(例えば、演出制御装置が制御状態判定手段として機能する)し、立体視アシスタントをアシスト状態に切り替える(例えば、演出制御装置が切替制御手段として機能する)ようにしてもよい。すなわち、識別情報を伴う図柄が領域dに表示されている状態では非アシスト状態となり、識別情報が図柄オブジェクトよりも飛び出して領域fに表示されている状態では、アシスト状態とすることができる。このようにすれば、遊技者が立体視に困難さを感じない状態では非アシスト状態として、遊技者が立体視に困難さを感じる状態ではアシスト状態とすることができ、立体視アシスタントが頻回に出現して、逆に立体画像を隠して、画像による楽しみの妨げを防止することができる。また、効果的に立体像の認識を補助することができる。
図17は、本発明の実施の形態の遊技機における立体視可能に表示された画像と立体視アシスタントとの関係を説明する図である。
図17(a)は、識別情報を伴った図柄オブジェクトが平面的に表示されている状態を示す。図17(b)は、識別情報を伴った図柄オブジェクトが1段階手前側に見えるように立体視可能に表示されている状態を示す。図17(c)は、識別情報を伴った図柄オブジェクトが2段階手前側に見えるように立体視可能に表示されている状態を示す。この識別情報が飛び出して見える段階は、画像表示装置8に表示される画像の左右両眼用の視差によって定められ、液晶表示パネル804の所定ドット(例えば、1ドット)のズレが奥行き方向の1段階の飛び出しに相当する。
このとき、立体視アシスタントは、1段階と2段階との間に表示される。すなわち、図17(b)においては、立体視表示された図柄オブジェクトは立体視アシスタントの奥行き方向における近傍で、立体視アシスタントよりやや奥側(表示画面側)に表示される。また、図17(c)においては、立体視表示された図柄オブジェクトは立体視アシスタントの奥行き方向における近傍で、立体視アシスタントより手前側(観察者側)に表示される。
このように以上説明した実施の形態では、複数種類の識別情報が変動表示する変動表示領域を設けた画像表示装置8と、識別情報の変動表示を制御する演出制御手段150とを備え、画像表示装置8に立体視可能な画像が表示されているときに、画像表示装置8の前面に、センターケースに設けられた立体視アシスタント(61、62、63)が突出して立体視を補助するので、立体像の再生位置がどの程度飛び出しているのか(どの程度奥まっているのか)を容易に認識するための立体像の再生位置の目安となる表示をすることができ、立体像を速やかに認識することができるようになる。
なお、以上説明した実施の形態のように、表示領域の前面側に有体物が出現するのではなく、画像表示装置8の前面に設けられたカバーガラス18に光源(LED34)によって後方又は側方から光を照射して、透明パネルに投影された画像によって立体視アシスタントを表示することもできる。
図18は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、画像表示装置8の表示内容と立体視アシスタントとの関係を示す。
画像表示装置8の表示領域には左中右の変動表示領域が設けられており、変動表示領域では識別情報が順に上下方向にスクロールして変動表示する。そして、各変動表示領域の上部には、変動表示領域に対応して立体視アシスタント65a〜65cが設けられている。
図18に示す状態では、変動表示領域に表示される識別情報は立体視不可能な二次元の平面画像(2D)として表示されており、この状態では、立体視アシスタント65aから65cは、立体視アシスタント(クラゲの足)が収納されて、各変動表示領域に重ならない位置に後退して、立体視アシスタントが現れない非アシスト状態となる。
図19は、本発明の実施の形態の遊技機のセンターケース11の正面図であり、画像表示装置8の表示内容と立体視アシスタントとの関係を示す。
図19に示す状態では、左右の変動表示領域に表示される識別情報は立体視可能な画像(3D)として表示されているが、中の変動表示領域に表示される識別情報は立体視不可能な画像(2D)として表示されている。この状態では、左の変動表示領域に対応する立体視アシスタント65aと、右の変動表示領域に対応する立体視アシスタント65cとは、表示領域に重なる位置に突出してアシスト状態となり、立体視を補助している。そして、左右の変動表示領域は立体視アシスタントと重ならない位置に縮小されている(演出制御装置が表示領域制限手段として機能して、変動表示領域又は立体画像表示領域が制限される)。また、立体視アシスタント65bは、表示領域と重ならない位置に後退して、立体視アシスタントが現れない非アシスト状態となっている。
すなわち、図18、図19に示す実施の形態の立体視アシスタント65a〜65cは、変動表示領域に立体視可能な画像が表示されていると、各変動表示領域に対応して設けられた立体視アシスタントが突出して、表示領域に重なった位置に立体視アシスタントが現れる。一方、変動表示領域に立体視可能な画像が表示されていないと、各変動表示領域に対応して設けられた立体視アシスタントが収納されて、表示領域に重ならず、立体視アシスタントが現れない非アシスト状態となる。
このように図18、図19に示す実施の形態では、複数種類の識別情報が変動表示する変動表示領域を設けた画像表示装置8と、識別情報の変動表示を制御する演出制御手段150とを備え、画像表示装置8に立体視可能な画像が表示されているときに、画像表示装置8の前面に表示される立体視アシスタント65を変動表示領域毎に設けたので、立体像の再生位置がどの程度飛び出しているのか(どの程度奥まっているのか)を容易に認識するための立体像の再生位置の目安となる表示を変動表示領域毎にすることができ、立体像を速やかに認識することができるようになる。また、立体視アシスタントの陰に立体視可能な画像の一部又は全てが隠されて、立体視アシスタントにより立体視認識が妨げられる恐れがない。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
前記立体視アシスタントは、前記立体視可能な画像と重ならない位置に出現することを特徴とする前記各請求項に記載の遊技機。すなわち、遊技者の通常の姿勢で遊技機を遊技するときの観察位置(画像表示装置の概ね正面に位置し、立体画像が観察可能な位置)において、立体視可能な画像と重ならない位置に出現するので、立体視アシスタントによって立体画像が隠されることを防止し、左目画像、右目画像の一方又は両方が隠されることによって立体視が損なわれることがない。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。