JP2004229881A - 画像表示装置及び画像表示装置を備える遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左眼にて観察可能な第一画像と右眼にて観察可能な第二画像とを、一つの画面に表示可能な画像表示装置を備え、該画像表示装置の表示結果が特定の表示態様となったことに関連して所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、前記第一画像の明度と第二画像の明度とを異ならせる明度差設定手段を備えた。
【選択図】 図5
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は画像表示装置に関し、特に、観察者が特別なメガネをかけることなく立体視することができる立体画像表示装置及びそれを用いた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の入賞口に遊技球が入賞した場合に、パチンコ遊技盤のほぼ中央部に配されたドラムやディスプレイ上に数字や記号あるいは絵柄等を変動表示させ、同じ数字等が揃って停止した場合を大当たりとして、所定数の賞球を行う遊技機ものがある。この変動表示等を行うディスプレイに表示される画像は、平面的な2次元画像であるが、さらに表示効果を高めるために、鋭い指向性を持つレンティキュラレンズを使って左右の眼に対応する画像情報を提供して、平面画像を立体画像として表示する遊技機が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−141169号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、飛び出す映像の立体表示を一定時間以上にわたって、観察すると観察者が目に疲労を感じるといわれている。これより変動表示ゲームで、終始、図柄を立体表示すると、遊技者の目が疲れるので、リーチや大当たりなどの特別な遊技状態時に限って画像を立体表示する遊技機が提案されているが、限られた遊技状態においてのみ立体視可能な画像が表示されるので、遊技者への訴求力が弱い問題がある。
【0005】
本発明は、眼の疲れを軽減することができ、長時間の遊技にも適する立体画像表示を行う遊技機、及び、それに用いる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、一つの画面に左眼にて観察可能な第一画像と右眼にて観察可能な第二画像とを表示可能な画像表示装置において、前記第一画像の明度と第二画像の明度とを異ならせる明度差設定手段と、前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する移動表示制御手段と、を備えた。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記画像表示装置の画像表示状態を切替制御する画像表示状態切替制御手段を備え、前記移動表示制御手段が、前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する画像表示状態において、前記画像表示状態切替制御手段は、前記第一画像及び前記第二画像によって平面画像が観察されるように表示する平面画像表示状態と、前記明度差設定手段により、前記第一画像の明度と前記第二画像の明度とを異ならせて立体画像を観察可能に表示する第一立体画像表示状態とに切替制御することを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記明度差設定手段は、前記第一画像の表示色と前記第二画像の表示色とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせることを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、第1又は第2の発明において、前記画像表示装置は、前記第一画像に対応する左目用光源と前記第二画像に対応する右目用光源とを有し、前記明度差設定手段は、左目用光源の輝度と右目用光源の輝度とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせることを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、第2又は第3の発明において、前記第一画像と前記第二画像とに視差を設定する視差設定手段を備え、前記画像表示状態切替制御手段は、前記平面画像表示状態と、前記第一立体画像表示状態と、前記第一画像と第二画像とに視差を設定して立体画像を観察可能に表示する第二の立体画像表示状態とに切替制御することを特徴とする。
【0011】
第6の発明は、第2から第5の発明において、前記画像表示状態切替制御手段は、前記画像表示装置に表示される表示オブジェクト単位で、画像表示状態を切り替えることを特徴とする。
【0012】
第7の発明は、第2から第6の発明において、前記画像表示状態切替制御手段は、前記第一立体画像表示状態と前記第二立体画像表示状態とを切り替える際に、前記画像表示装置に表示される画像の明度差及び視差の中間段階を経て切り替えることを特徴とする。
【0013】
第8の発明は、複数の識別情報が変動表示する表示領域を設けた画像表示装置と、前記識別情報の変動表示を制御する変動表示制御手段とを備え、前記画像表示装置に表示された識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する特別遊技状態を生起可能な遊技機において、前記画像表示装置に、第1の発明から第7の発明のいずれか一つに記載の画像表示装置を用いたことを特徴とする。
【0014】
第9の発明は、第8の発明において、前記変動表示ゲームにおいて、前記識別情報が仮停止する際に、前記画像表示状態切替制御手段は、前記識別情報の画像表示状態を前記第一立体画像表示状態に切替制御し、前記変動表示制御手段は、前記識別情報を水平方向に往復移動して表示することを特徴とする。
【0015】
【発明の作用および効果】
第1の発明では、一つの画面に左眼にて観察可能な第一画像と右眼にて観察可能な第二画像とを表示可能な画像表示装置において、前記第一画像の明度と第二画像の明度とを異ならせる明度差設定手段と、前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する移動表示制御手段と、を備えたので、第一画像と第二画像との明度差によって、プルフリッヒ効果を利用した立体視をすることができる。よって、第一画像と第二画像とに視差を設けることなく立体視が可能なので、左右眼の画像を光学的に分離できないクロストークが生じても、クロストークを認識しない。すなわち、明度差のある二重画像は、設定した明度がずれるだけで観察者が二重画像と認識することができない。従って、クロストークによる目の疲れのない立体画像表示を行うことができる。また、左右眼映像に視差を設けて表示する場合と比較して輻輳調節の矛盾が生じないために、目の疲れを抑制することができる。
【0016】
第2の発明では、前記画像表示装置の画像表示状態を切替制御する画像表示状態切替制御手段を備え、前記移動表示制御手段が、前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する画像表示状態において、前記画像表示状態切替制御手段は、前記第一画像及び前記第二画像によって平面画像が観察されるように表示する平面画像表示状態と、前記明度差設定手段により、前記第一画像の明度と前記第二画像の明度とを異ならせて立体画像を観察可能に表示する第一立体画像表示状態とに切替制御するので、第一画像と第二画像との明度差によって、プルフリッヒ効果を利用した立体視をすることができるので、クロストークが生じることによる目の疲れのない立体画像表示を行うことができる。したがって、長時間の遊技にも従来のような目の疲れを感じることは少ない。また、立体画像を表示する際の、表示画面への画像の表示を司る表示制御回路の処理負担を軽減することができる。すなわち、視差を設けた左右眼画像を左右眼に別々に導く立体画像表示では、左右眼の画像を光学的に完全には分離できないクロストークが存在するので、観察者に目の疲れが生じやすいが、左右眼画像に明度差を設けて表示する立体画像表示では、クロストークが知覚できないので、観察者に目の疲れが生じにくい。
【0017】
第3の発明では、前記明度差設定手段は、前記第一画像の表示色と前記第二画像の表示色とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせるので、第一画像の明度と第二画像の明度とを異ならせるだけで画像を立体視することができるので、立体視のための処理を簡素化することができる。
【0018】
第4の発明では、前記画像表示装置は、前記第一画像に対応する左目用光源と前記第二画像に対応する右目用光源とを有し、前記明度差設定手段は、左目用光源の輝度と右目用光源の輝度とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせるので、表示画面全体を一様に明度に差を設けるので、表示画面への画像の表示を司る表示制御回路の処理負担を軽減することができる。
【0019】
第5の発明では、前記第一画像と前記第二画像とに視差を設定する視差設定手段を備え、前記画像表示状態切替制御手段は、前記平面画像表示状態と、前記第一立体画像表示状態と、前記第一画像と第二画像とに視差を設定して立体画像を観察可能に表示する第二の立体画像表示状態とに切替制御するので、立体感に優れる視差による第二立体画像表示状態と、目の疲れが少ない第一立体画像表示状態とを切替制御できるため、遊技者が長時間遊技をしても目の疲れが少なく立体感にも優れた画像を表示することができる。
【0020】
第6の発明では、前記画像表示状態切替制御手段は、前記画像表示装置に表示される表示オブジェクト単位で、画像表示状態を切り替えるので、第一立体画像表示状態で表示される表示オブジェクトと、第二立体画像表示状態とで表示される表示オブジェクトとを同時に表示することができ、立体感知覚に優れる第二立体画像表示状態と、疲労低減に優れる第一立体画像表示状態との双方の効果を取り入れた立体表示をすることができる。
【0021】
第7の発明では、前記画像表示状態切替制御手段は、前記第一立体画像表示状態と前記第二立体画像表示状態とを切り替える際に、前記画像表示装置に表示される画像の明度差及び視差の中間段階を経て切り替えるので、画像の表示状態を急激に変化させないことから、画像の表示状態の変化による目の疲れを軽減することができる。
【0022】
第8の発明では、複数の識別情報が変動表示する表示領域を設けた画像表示装置と、前記識別情報の変動表示を制御する変動表示制御手段とを備え、前記画像表示装置に表示された識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する特別遊技状態を生起可能な遊技機において、前記画像表示装置に、第1の発明から第7の発明のいずれか一つに記載の画像表示装置を用いたことを特徴とするので、遊技者の目の疲れを軽減した立体映像を提供することができる。
【0023】
第9の発明では、前記変動表示ゲームにおいて、前記識別情報が仮停止する際に、前記画像表示状態切替制御手段は、前記識別情報の画像表示状態を前記第一立体画像表示状態に切替制御し、前記変動表示制御手段は、前記識別情報を水平方向に往復移動して表示するので、識別情報を左右往復運動させることにより、識別情報が奥行間のある楕円運動で認識され、目の疲れを軽減した立体画像表示を効果的に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態の画像表示装置の構成を示す図である。
【0026】
光源801は、発光素子810a、発光素子810b、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810a、810bは白色発光ダイオード等の点状の光源で構成されており、発光素子810aが右側に、発光素子810bが左側に並んで配置されている。偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されており、右側の発光素子810aの前面に偏光フィルタ811の右側領域811aが、左側の発光素子810bの前面に偏光フィルタ811の左側領域811bが位置するように配置されている。
【0027】
発光素子810a、810bには、放射される光が狭い指向性を有するようにレンズをその前面に取り付けておき、右側の発光素子810aから放射される光が偏光フィルタ811の右側領域811aに到達し、左側の発光素子810bの前面に偏光フィルタ811の左側領域811bに到達し、偏光フィルタ811の逆側の領域には到達しないようになっている。なお、発光素子810a、810bの前面にレンズを設けずとも、発光素子810aと発光素子810bの間及び偏光フィルタ811の右側領域811aと左側領域811bの間に左右の領域を区分けする壁813(図4参照)を設けて、発光素子810a、810bから放射された光が偏光フィルタ811の逆側の領域には到達しないようにしてもよい。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している。
【0028】
発光素子810a、bから放射された光は、偏光フィルタ811によって一定の偏光の光のみが透過される。すなわち、発光素子810aから放射され偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、発光素子810bから放射され偏光フィルタ811の左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は観察者の左目に到達し、偏光フィルタ811の左側領域811bを通過した光は観察者の右目に到達するようになっている。このように、右側の発光素子810aから放射される光が偏光フィルタ811の右側領域811aのみに到達し、左側の発光素子810bの前面に偏光フィルタ811の左側領域811bのみに到達するようにしたので、発光素子810a、810bの輝度を調整することより、左目画像の明度と右目画像の明度とを個別に調整することができる。
【0029】
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
【0030】
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810から拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折して微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射される。
【0031】
このとき、微細位相差板802から照射される光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
【0032】
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル804から放射される。
【0033】
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0034】
液晶表示パネル804の光源801側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、観察者側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
【0035】
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域2aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域2bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域2aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域2bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
【0036】
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域811bを透過する光の偏光と等しくする。すなわち、1/2波長板821が設けられていない領域2bは左側領域811bを通過した、偏光板803と同一の偏光を有する光を透過し、1/2波長板821が設けられた領域2aは右側領域811aを通過した、偏光板803と偏光軸が直交した光を、偏光板803の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
【0037】
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板802の偏光特性が異なるようになって、水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
【0038】
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板802の偏光特性が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
【0039】
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0040】
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域2aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光の偏光と等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域2bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
【0041】
偏光板803は、微細位相差板802を透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて偏光板803を透過する。また、偏光板805は、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0042】
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804及び偏光板805を組み合わせて画像表示装置8を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、微細位相差板802を透過した光は偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、微細位相差板802を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、偏光板805を透過しない。
【0043】
なお、偏光板805の前面側(観察者側)に、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能するディフューザを設けてもよい。このディフューザは、レンチキュラーレンズによって構成されており、横方向に延伸した半円状の凹凸(かまぼこ状の凹凸)が、縦方向に繰り返して表面に設けられており、他方の表面は平面となっている。そして、この凹凸面が観察者側に向き、平面が液晶表示パネル804側を向くように偏光板805の前面に取り付けられる。よって、液晶表示パネル804を透過しディフューザに入射した光は、凹凸によって、光の経路が上下に拡散するように屈折されて観察者側に放射される。
【0044】
図2は、本発明の実施の形態の画像表示装置の駆動回路のブロック図である。
【0045】
本発明の実施の形態の画像表示装置8を駆動するための主制御回路には、CPU111、プログラムなどを予め格納したROM112、CPU111の動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM113が設けられている。これらのCPU111、ROM112及びRAM113はバス118によって接続されている。このバス118はCPU111がデータの読み書きをするために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0046】
また、外部との入出力を司る通信インターフェース115、入力インターフェース116及び出力インターフェース117が、バス118に接続されている。通信インターフェース115は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。入力インターフェース116、出力インターフェース117は、画像表示装置8に表示する画像データを入出力する。
【0047】
また、バス118には、表示制御回路のグラフィック・ディスプレイ・プロセッサ(GDP)156が接続されている。GDP156は、CPU111によって生成された画像データを演算し、RAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで、画像表示装置8に対して出力する信号(RGB、V BLANK、V_SYNC、H_SYNC)を生成する。GDP156には、ROM152及びRAM153が接続されており、RAM153には、GDP156が動作するためのワークエリア及び表示データを記憶するフレームバッファが設けられている。また、ROM152には、GDP156が動作するために必要なプログラム及びデータが記憶されている。
【0048】
また、GDP156には、GDP156にクロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、GDP156の動作周期を規定し、GDP156から出力される同期信号(例えば、V_SYNC、V BLANK)の周期を生成する。
【0049】
GDP156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
【0050】
合成変換装置170は、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、GDP156から送られてきた右目用画像を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として画像表示装置8に出力する。
【0051】
この右目用画像と左目用画像との合成による立体視用画像の生成は、微細位相差板802の1/2波長板821の間隔毎に、右目用画像と左目用画像と組み合わせる。具体的には、本実施の形態の画像表示装置8の微細位相差板802の1/2波長板821は液晶表示パネル804の表示単位の間隔で配置されているので、液晶表示パネル804の表示単位の横方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
【0052】
L信号出力中にGDP156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にGDP156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを走査線一本毎読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。
【0053】
画像表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BL DRV)182が設けられている。液晶ドライバ(LCD DRV)181は、合成変換装置170から送られてきたV BLANK信号、V_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネルの電極に順次電圧をかけて、液晶表示パネルに立体視用の合成画像を表示する。
【0054】
バックライトドライバ182は、GDP156から出力されたDTY_CTR信号に基づいて発光素子(バックライト)810a、810bに加わる電圧のデューティー比を共に変化させて、液晶表示パネル804の明るさを変化させる。また、発光素子810a、810bに加わる電圧のデューティー比を別個に変化させて、液晶表示パネル804に表示される左目画像と右目画像との明るさを別個に変化させる。
【0055】
図3は、本発明の実施の形態の画像表示装置の微細位相差板802を示す正面図である。
【0056】
微細位相差板802は、1/2波長板が設けられており、透過する光の偏光を変える領域が、所定の間隔毎に微細な間隔で繰り返し連続して配置されている。この繰り返し連続して配置される領域に入射する光の偏光は、各々偏光フィルタ811の右側領域811a、左側領域811bで異なり、透過する光の偏光を変える領域では、入射光の偏光軸を90度回転させて出射する。この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同ピッチとしてある。
【0057】
すなわち、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過して、微細位相板で偏光軸を90度回転させられた光と、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過して、微細位相板をそのまま透過した光の偏光軸が等しくなり、これらの光が偏光板803を透過する。微細位相差板802の、透過する光の偏光を変える領域と、透過する光の偏光を変えない領域とは、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン毎に繰り返し連続して配置されているので、微細位相差板802と偏光板803とを透過した光は、水平ライン毎に異なる方向へ向かう同一の偏光の光となる。
【0058】
なお、前述したように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるようにしてもよい。
【0059】
図4は、本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系を示す平面図である。
【0060】
図4に示すように、発光素子810から放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。発光素子810aから放射され偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや右側から左側)に透過して左目に至る。
【0061】
一方、発光素子810bから放射され偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや左側から右側)に透過して右目に至る。
【0062】
前述したように、右側の発光素子810aから放射される光が偏光フィルタ811の右側領域811aに到達し、左側の発光素子810bの前面に偏光フィルタ811の左側領域811bに到達し、各々偏光フィルタ811の逆側の領域には到達しないようにするために、発光素子810aと発光素子810bの間及び偏光フィルタ811の右側領域811aと左側領域811bの間に左右の領域を区分けする壁813を設けてもよい。
【0063】
このように、発光素子810から放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を略垂直に、かつ、異なる経路で液晶表示パネル804に照射する光源801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
【0064】
すなわち、発光素子810aから放射され、偏光フィルタの右側領域811aを透過した光は、フレネルレンズ812を透過して、微細位相差板802に到達し、偏光を90度回転させて出射する(右側領域811aを透過した光を透過する)微細位相差板802の領域802aを透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して、左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
【0065】
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、透過する光の偏光を変化させないので、偏光フィルタの右側領域811aからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
【0066】
一方、発光素子810bから放射され、偏光フィルタの左側領域811bを透過した光は、フレネルレンズ812を透過して、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタの左側領域811bと同一偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して、右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
【0067】
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、透過する光の偏光を変化させるので、偏光フィルタの左側領域811bからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
【0068】
図5は、本発明の実施の形態の遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図である。
【0069】
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレームに収納される。
【0070】
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される他、遊技領域には各入賞口12〜15、始動口16、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配置されている。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆う前面構成部材としてのカバーガラス18が取り付けられている。
【0071】
画像表示装置8は、LCD(液晶表示器)で表示画面が構成されており、前述した実施の形態の画像表示装置(図1参照)が用いられ、遊技者が立体視しうる三次元映像が表示画面に表示可能となっている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
【0072】
画像表示装置8の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が、遊技領域の左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
【0073】
本実施の形態の遊技機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の転動誘導部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図6参照)により検出される。
【0074】
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、供給皿21に供給される。
【0075】
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置8では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始し、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図6参照)への通電により、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
【0076】
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図6参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
【0077】
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図6参照)により検出される。
【0078】
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過があると、普通図柄表示器7では、普通図柄(例えば、一桁の数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図6参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
【0079】
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図6参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は変動入賞装置10の右側に設けられた所定数のLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
【0080】
遊技機の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置が設けられる。すなわち、遊技盤中央部に設けられたセンターケース11、遊技盤下部に設けられたアタッカー(変動入賞装置10の周囲)には、遊技の進行に応じて発光する装飾ランプが設けられている。さらに、遊技盤の左右上部にはサイドケースランプが、遊技盤の左右側部にはサイドランプ33が設けられている。また、遊技枠には遊技枠装飾ランプが設けられている。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。また、カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
【0081】
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配置される。また、音出力装置(スピーカ)が設けられる。
【0082】
カード球貸ユニット2用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
【0083】
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵される。
【0084】
図6は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
【0085】
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
【0086】
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、普通図柄表示器7、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0087】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、カード球貸ユニット2からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
【0088】
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置(センターケース11内の装飾ランプ、アタッカー内の装飾ランプ、サイドランプ33、サイドケースランプ、遊技枠装飾ランプ、報知ランプ31等)を制御する、また、普通図柄入賞記憶表示器19の表示を制御して、ランプ制御装置として機能する。
【0089】
音制御装置300は、スピーカから出力される効果音を制御して、音制御装置として機能する。
【0090】
なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
【0091】
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
【0092】
演出制御装置150は、画像の表示制御を行うもので、遊技制御装置100及び合成変換装置170と共に演出制御手段として機能する。この演出制御装置150は、CPU151、GDP(Graphic Display Processor)156、RAM153、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるクロック信号を生成する発振器158等から構成される。
【0093】
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して右眼用画像信号と左眼用画像信号とを交互に生成するようにGDP156に指示する。この右眼用画像信号と左眼用画像信号との生成タイミングに合わせてL/R信号が生成され、生成されている画像信号が右眼用画像信号なのか左眼用画像信号なのかが識別可能なようになっている。
【0094】
GDP156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、GDP156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。
【0095】
GDP156が行う描画処理は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路159を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。
【0096】
なお、GDP156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V_SYNCなど)に合わせて合成変換装置170へ出力してもよい。
【0097】
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、GDP156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
【0098】
GDP156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、GDP156の動作周期を規定し、GDP156から出力される信号、例えば、垂直同期信号(V_SYNC)と、水平同期信号(H_SYNC)を生成し、合成変換装置170及び画像表示装置8へ出力される。
【0099】
GDP156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
【0100】
また、演出制御装置150のCPU151は、発振器158のクロック信号に基づいて、合成変換装置170へ出力する画像データ(RGB)が、左目用の画像又は右目用の画像の何れであるかを識別するL/R信号を出力する。
【0101】
さらに、CPU151は、変動表示の状態(例えば、通常の変動表示ゲームか、大当たり中の表示か等)や遊技の状態に基づいて、画像表示装置8の輝度(バックライトの発光量)を制御するため、デューティ制御信号DTY_CTRを発振器158のクロック信号に基づいて生成し、画像表示装置8へ出力する。
【0102】
合成変換装置170は、CPU151から出力されたL/R信号に基づいて、GDP156から送られてきた画像信号が右眼用画像信号なのか左眼用画像信号なのかを判定する。また、合成変換装置170には、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、判定された右目用画像信号を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像信号を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して、立体視用画像信号を立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として画像表示装置8に出力する。
【0103】
前述したように、この右目用画像と左目用画像とが合成された立体視用画像信号によって、液晶表示器の表示単位の縦方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
【0104】
具体的には、立体視用画像情報(表示オブジェクト)の奥行き情報に基づいて、右目用画像と左目用画像とで視差をつけて生成される。ポリゴン描画の場合には、左目用視点と右目用視点とでレンダリングされてそれぞれ右目用画像と左目用画像とが生成される。スプライトデータを用いる場合には、視差分だけ左右方向にずらして描画される。
【0105】
このように、左目用画像と右目用画像とが交互に生成されて、左目用画像は左目用フレームバッファに、右目用画像は右目用フレームバッファに格納される。すなわち、L信号出力中にGDP156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にGDP156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、走査線一本毎に右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。
【0106】
CPU151、GDP156及び合成変換装置170が以上説明したように機能することによって、左目用画像と右目用画像とが生成され、その表示位置によって両眼視差が生じ、画像を三次元立体像として認識させるように表示制御することで表示位置制御手段が構成される。
【0107】
画像表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BL DRV)182が設けられている。液晶ドライバ181は、合成変換装置170から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネル804の電極に順次電圧をかけて、画像表示装置8に立体視用の合成画像を表示する。
【0108】
バックライトドライバ182は、GDP156から出力されたDTY_CTR信号に基づいて発光素子(バックライト)810a、810bに加わる電圧のデューティー比を共に変化させて、液晶表示パネル804の明るさを変化させる。また、発光素子810a、810bに加わる電圧のデューティー比を別個に変化させて、液晶表示パネル804に表示される左目画像と右目画像との明るさを別個に変化させる。
【0109】
すなわち、遊技制御装置100は、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口16に入賞すると、所定の乱数(特別図柄乱数、大当たり乱数)を抽出し、記憶する。そして、遊技制御装置100では、演出制御装置150に変動表示を指令する表示制御指令信号を編集して、該編集した表示制御指令信号を送信する。演出制御装置150のCPU151は、表示制御指令信号を受信すると、フォントROM157(記憶手段)から該表示制御指令信号に対応する表示画像データを読み出して、GDP156、合成変換装置170と協働して、画像表示装置8に表示する表示データを生成する。このように、遊技制御装置100が機能することによって抽選手段及び遊技制御手段が構成される。また、演出制御装置150及び合成変換装置170が機能することによって演算手段が構成される。
【0110】
遊技制御装置100からの演出制御指令信号を受信するインターフェース155の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路160が設けられ、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファ回路160に双方向バッファを用いることもできる。
【0111】
LED34は、このLEDは三次元立体画像の表示中に点灯され、CPU151によって制御されて、ドライバ161を介してLED34に電圧が印加されることによって点灯/消灯をする。すなわち、画像表示装置8に立体視可能な画像が表示されているときに、表示態様を変えて(例えば、点灯したり、発光色を変えたりする)、立体視可能な表示をしていることを遊技者に報知する。
【0112】
なお、LED34の点灯によって、画像表示装置8の手前側に奥行き感を持たせる補助表示をすることによって、遊技者の立体視を補助するように構成することもできる。
【0113】
以上説明した実施の形態では、装飾制御装置250及び音制御装置300と演出制御装置とを別個に設けたが、従属制御装置のうち、装飾制御装置250及び音制御装置300を演出制御装置に含めて、装飾制御装置250、及び音制御装置300を演出制御装置と一体に構成してもよい。
【0114】
図7は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技状態の状態遷移図である。この状態遷移図に従って、遊技の概要について説明する。以下の説明では、画像表示装置8の変動表示領域を左、中、右の変動表示領域として説明する。
【0115】
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態となっており、客待ち画面の表示を指令する表示制御指令信号が遊技制御装置100から演出制御装置(表示制御回路150)に送信され、画像表示装置8の表示画面には、動画又は静止画である客待ち画面が表示される。
【0116】
そして、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口16に入賞すると、遊技制御装置100によって、所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当りの抽選が行われ、その入賞が特別図柄始動記憶として記憶される。そして、遊技制御装置100から演出制御装置(表示制御回路150)に変動表示を指令する表示制御指令信号が送信され、画像表示装置8の画面の左、中、右の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される。
【0117】
この変動表示の開始後、所定の時間が経過すると、変動表示が左、右、中の順に仮停止する。この仮停止状態とは遊技者が図柄を認識可能な略停止状態として、最終的な停止図柄が確定しない状態である。具体的には、停止位置にて図柄を微少に変動させることの他に、図柄を回転させたり、図柄を拡大縮小したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
【0118】
変動表示の過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当りの組合せを発生する可能性のある状態)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄を極めて低速で変動表示させたり、高速変動させたり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
【0119】
そして、前記抽選の結果が大当りであれば、最終的に左、中、右の図柄が所定の大当りの組合せで停止され、大当り状態が発生する。
【0120】
この大当り状態が発生すると、特別変動入賞装置10が所定期間にわたって開かれる特別遊技(大当り遊技)が行われる。この特別遊技は特別変動入賞装置10への遊技球の所定数(例えば、10個)の入賞又は所定時間の経過(例えば、30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置10内の継続入賞口への入賞(継続センサ16による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば、16ラウンド)繰り返される。また、大当り遊技が発生すると、大当りのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当りの演出表示等、遊技制御装置100から演出制御装置(表示制御回路150)に大当り遊技に関する表示を指令する信号が送信され、画像表示装置8の画面に大当り遊技の表示が行われる。
【0121】
この場合、大当りが特定の大当りであれば、大当り遊技後に特定遊技状態が発生され、次回の大当りの発生確率を高確率(確変状態)にしたり、普通図柄表示器7における変動表示ゲームの変動表示時間の短縮(時短)等が行われ、遊技者により有利な状態となる。
【0122】
そして、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に又は大当り遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶があれば、その特別図柄始動記憶に基づき新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に、特別図柄始動記憶がなければ、客待ち状態に戻される。
【0123】
なお、普通図柄始動ゲート14を遊技球が通過すると、その通過又は普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普通図柄表示器7に当たり表示が行われて、始動口16の普通変動入賞装置9が所定時間(例えば、0.5秒)にわたって拡開され、始動口16への入賞が容易にされる。
【0124】
本発明の実施の形態の画像表示装置の表示について説明する前に、プルヒリッヒ効果によって画像を立体視する原理について説明する。
【0125】
図8は、プルヒリッヒ効果による左右眼画像の見え方を説明する図である。
【0126】
プルフリッヒ効果は、眼の前を左右に往復運動する画像を、一方の眼だけに光量を減じて(例えば、一方の眼だけに光量を減じるフィルタをつけて)両眼で観察すると、光を弱めたほうの眼から大脳への信号伝達に時間遅れが生じるため、左右眼から大脳に信号が伝達される際の知覚時間差に対応して画像の奥行感が変化する。よって、この画像を水平方向に往復移動させると、楕円状の軌跡を描いて奥行感のある移動をするように知覚される現象である。このようなプルヒリッヒ効果を利用した表示方法は濃度差方式又は知覚時間差方式と呼ばれている。
【0127】
図8(a)は、平面画像として図柄が表示されている状態である。
【0128】
図8(b)は、プルヒリッヒ効果を得るために、図柄の一部が明るさを変えて表示される状態(第1立体画像表示状態)である。本図に示す状態では、画像表示装置の水平ライン毎に図柄の明るさを変えて、左右眼画像が同一位置(視差を設けることなく)に表示されている。本実施の形態の画像表示装置では、前述したように、発光素子810a、810bから放射される光が液晶表示パネル804の水平ライン毎に照射されるので、発光素子810a、810bの輝度を変化させることによって、液晶表示パネル804に表示される画像の明度を水平ライン毎に変化させることができる。
【0129】
また、バックライト(発光素子810a、810b)の輝度を変化させることなく、左眼画像と右眼画像との表示色を変化させることによって、左眼画像と右眼画像との明度を変化させて表示してもよい。例えば、左眼画像と右眼画像とに異なるカラーパレットを設定して、同じ色コードによって表示される色を異ならせて画像を表示して、左右眼画像の明度を異ならせることもできる。なお、表示色の彩度を変更することによって、左右眼画像の明度を異ならせて設定してもよい。
【0130】
例えば、図9に示すように、図9(a)のスプライトデータを有する識別情報に、図9(b)のカラーパレット1を組み合わせて、図9(c)の識別情報を表示する。また、図9(d)のカラーパレット2を組み合わせて、図9(e)の識別情報を表示する。このとき、のカラーパレット1(図9(b))とカラーパレット2(図9(d))とは、識別情報のスプライトデータ「1」に対応する色彩の明度(又は、彩度でもよい)が異なるので、これらのカラーパレットが適用された識別情報は色彩の明度が異なって表示される。
【0131】
また、左眼画像と右眼画像とのいずれか一方に半透明処理をして、背面側に明画像又は暗画像を配置して半透明処理することにより、一方の画像の明度が低下するように調整することもできる。このように半透明化処理によって画像の明度を表示すると、左右眼画像相互の関係の他に、周辺画像(例えば、背景等)と隣接する境界部分の色調の変化が、識別情報は明度差として認識されることによる知覚速度への影響を抑制することができる。
【0132】
なお、遊技機の前面側に明度調整スイッチを設けて、遊技者の操作に基づいて、左眼画像と右眼画像との明度差を設定するようにしてもよい。この遊技者の操作に基づく明度の調整は、前述したバックライト(発光素子810a、810b)の輝度の変化、左眼画像と右眼画像との表示色の変化、又は、左眼画像と右眼画像とのいずれの半透明処理によって行う。
【0133】
そして、画像表示装置8の表示領域に表示される図柄が左方向に移動すると、高い明度で明るく表示される画像が先に知覚され、低い明度で暗く表示される画像が遅れて知覚されるので、同時に知覚される画像は明度が高い画像が左側に先行し、明度が低い画像が右側に遅れる。すなわち、図8(c)に示すように、明度が高い画像が左側(進行方向側)に、明度が低い画像が右側(進行方向と逆側)に表示されているように知覚され、画像の明るさに基づいて視差が生じる。
【0134】
図8(d)は、左右眼画像に視差を設けて図柄が表示される状態(第2立体画像表示状態)である。第2立体画像表示状態では、左右眼画像の明るさを変えることなく、液晶表示パネル804の水平ライン毎に右眼画像と左目画像との位置をずらして、両眼画像に視差を設けて表示することによって、図柄が飛び出した(又は引っ込んだ)状態に立体視可能な画像を表示する。なお、第2立体画像表示状態でも、左右眼画像の明るさを変え、さらに、液晶表示パネル804の水平ライン毎に右眼画像と左目画像との位置をずらして、視差を設けて図柄を表示してもよい。また、視差を設けた立体表示において、明度差が異なるように設定して、明度差によって視差により得られる立体感をさらに調節してもよい。
【0135】
図10は、本発明の実施の形態の遊技機における表示状態を説明する図である。
【0136】
図10(a)は、画像表示装置の表示画面に表示された図柄が横方向(水平方向)に移動して変動表示をしている状態を示す。このとき、発光素子810a、810bの輝度を変化させて、液晶表示パネル画像表示装置の水平ライン毎に図柄の明るさを変えて図柄を表示すると、図柄の左右眼画像に視差を設けることなく同一位置に表示されていても、明るく表示される画像が先に知覚されることから、画像の明るさに基づいて視差が生じ、図柄を立体視することができる。
【0137】
図10(b)は、画像表示装置の表示画面に表示された図柄が停止していて横方向(水平方向)の移動をしていない状態を示す。このとき、液晶表示パネル画像表示装置の水平ライン毎に図柄の明るさを変えて図柄を表示しても、視差が生じることはなく、図柄は立体視されない。
【0138】
すなわち、図柄を水平方向に移動させて変動表示している場合にのみ、プルヒリッヒ効果による図柄の立体視をすることができ、図柄が水平方向に移動して変動表示していない場合には、プルヒリッヒ効果による図柄の立体視をすることができない。
【0139】
図11は、本発明の実施の形態の遊技機の画像表示状態の状態遷移図であり、平面表示状態と立体表示状態との変化を示す。
【0140】
遊技機は遊技の進行に合わせて表示状態を、平面画像表示状態、左右眼画像に明度差を設けて表示して立体視させる第1立体画像表示状態、左右眼画像に視差を設けて表示して立体視させる第2立体画像表示状態との間を変化する。
【0141】
なお、一画面中に第1立体画像表示状態と第2立体画像表示状態とを混在させて表示するようにしてもよい。また、図12に示すように、一画面中に第1立体画像表示状態と第2立体画像表示状態とを混在させて表示する中間段階を経て、第1立体画像表示状態と第2立体画像表示状態を切り替えてもよい。すなわち、光源810a、810bの輝度を変えて左右眼画像に明度差を設けた表示をして第1立体画像表示状態を形成するともに、表示画面の一部には左右眼画像に視差を設けた表示をして第2立体画像表示状態を形成する。
【0142】
また、この状態変化は、表示領域全体に一つの画像表示状態を設定してもよいし、画像毎(識別情報毎)に設定してもよい。すなわち、表示領域全体を第1立体画像表示状態に設定して、水平方向に移動する画像はその水平方向成分の移動速度に応じた飛び出し度(引っ込み度)で立体視され、水平方向に移動していない(水平方向成分の移動速度を有しない)画像は平面画像として表示される。そして、特定の画像(特定の領域)を第2立体画像表示状態に設定して、当該画像の左右眼画像に視差を設定して表示をして、いずれの移動方向に移動している図柄や停止表示されている図柄も飛び出して(又は、引っ込んで)立体視される。
【0143】
なお、変動表示状態によって立体画像表示状態を切替制御する他、リーチ構成図柄(リーチ状態を形成した識別情報)を第一立体画像表示状態に、リーチ変動図柄(リーチ状態であっても変動表示をしている識別情報)を第二立体画像表示状態にするように図柄毎に表示状態を設定すると、第一立体画像表示状態で表示されるリーチ構成図柄を左右方向に往復移動する仮停止状態として、第二立体画像表示状態で表示されるリーチ変動図柄は左右以外の方向に移動させることができ、リーチ変動図柄は変動方向が限定されない。また、表示オブジェクト毎(例えば、キャラクタ、背景表示、リーチ予告時に“チャンス”という文字列をスクロール表示するなどの情報表示毎)に設定してもよい。よって、第一立体画像表示状態と第二立体画像表示状態との双方の特長を生かした立体表示ができるとともに、立体感知覚に優れる第二立体画像表示状態と、疲労低減に優れる第一立体画像表示状態との双方の効果を取り入れた立体表示をすることができる。
【0144】
この立体画像表示状態の違いは、画像に設定される突出量(又は引っ込み量)に基づいて決定される。例えば、小さな突出量が設定されたキャラクタは第1立体画像表示状態に設定され、プルフリッヒ効果を利用した立体画像表示を行い、大きな突出量が設定されるキャラクタは第2立体画像表示状態に設定され、視差を設定した画像による立体画像表示がされる。
【0145】
また、画像表示状態は、表示画面に表示される画像の多少によって切り替えるようにしてもよい。すなわち、同一画像が多く表示され水平方向に移動していく状態(例えば、魚や犬が水平方向に群をなして左右方向に移動する状態)では、第1立体画像表示状態に設定され、プルフリッヒ効果を利用した立体画像表示を行う。
【0146】
図13は、本発明の実施の形態の遊技機の表示状態切替処理のフローチャートであり遊技制御装置100によって行われる。
【0147】
まず、演出制御装置(表示制御回路150)は識別情報の表示状態を参照して、識別情報が変動表示中であるか否かを判定する(S101)。具体的には、変動表示指令信号に基づいて展開される変動表示制御手順(表示制御回路のROMに記憶されているシーケンスデータ)に基づいて判断する。変動表示制御手順には、図柄変動速度、方向、態様、背景表示、キャラクタ表示等を時系列に指示する変動表示制御手順が規定されている他、変動表示状態を示す変動表示状態情報が含まれており、この変動表示状態情報(例えば、低速変動中、高速変動中、仮停止中、停止中などを特定可能な情報)によって画像表示装置8に表示される識別情報の表示状態を参照することができる。又は、変動表示制御手順中に含まれる図柄の変動表示を指示する手順(例えば、図柄変動表示指示に含まれる移動表示方向と変移量)から図柄の変動表示状態を検出することによって識別情報が変動表示中であるか否かを判定することもできる。
【0148】
そして、識別情報が変動表示中でないと判定したら、識別情報の移動によって立体視させるプルヒリッヒ効果を利用した立体画像の表示ができないので、左右眼画像に視差を設定して表示をする第2立体画像表示状態に表示モードを設定する(S105)。
【0149】
一方、識別情報が変動表示中であると判定したら、識別情報が仮停止中であるか否かを判定する(S102)。
【0150】
そして、識別情報が仮停止中でないと判定したら、識別情報が高速又は低速で変動表示中なので、識別情報の視認性をよくするために、平面表示をする平面画像表示状態に表示モードを設定する(S103)。
【0151】
一方、識別情報が仮停止中であると判定したら、識別情報は水平(又は左右)方向の微小な移動を繰り返しているので、左右眼画像の明度を変えて表示をしてプルヒリッヒ効果によって立体視させる第2立体画像表示状態に表示モードを設定する(S104)。
【0152】
図14は、本発明の実施の形態の遊技機の表示状態切替のタイミング図である。
【0153】
始動口16へ遊技球の入賞があると変動表示ゲームが開始され、画像表示装置8に表示される識別情報が速い速度で移動する高速変動が開始する。その後、所定時間の高速変動が終了すると、遊技者が識別情報を認識することができる程度に移動速度を低下させて低速変動状態になる。この高速変動状態及び低速変動状態では、識別情報の視認性をよくして、図柄の組み合わせに対する遊技者の期待感を向上させるために、平面表示をする平面画像表示状態(2D)で図柄を表示する。
【0154】
その後、所定の図柄が大当りが発生する可能性のある組み合わせ(例えば、左の図柄と右の図柄とが同一の図柄)で、図柄が左右に往復移動して微少に変動するリーチ状態となる。リーチ状態では、左右眼画像に明度差を設ける第1立体画像表示状態で図柄を表示する。このリーチ状態では、図柄が仮停止して、左右方向に往復移動しているので、図柄は左右の移動速度に応じて前後の出現位置を変えながら変動表示をする。すなわち、図柄が楕円状に移動するように図柄が立体視される。
【0155】
そして、最後に停止する図柄(例えば、中図柄)が停止すると、本停止状態となり、左右眼画像に視差を設定して表示をする第2立体画像表示状態で図柄を表示する。例えば、図柄が大当り状態の組み合わせで停止すると、左右眼画像に視差を設定して図柄が突出して立体視されるように表示する。
【0156】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の画像表示装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の画像表示装置の駆動回路のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の画像表示装置の微細位相差板の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態の遊技機全体の構成を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態の遊技機の制御系のブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態の遊技機の遊技状態の状態遷移図である。
【図8】本発明の実施の形態の遊技機におけるプルヒリッヒ効果の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態の遊技機における識別情報の表示の説明図である。
【図10】本発明の実施の形態の遊技機における表示状態の説明図である。
【図11】本発明の実施の形態の遊技機の表示状態の状態遷移図である。
【図12】本発明の実施の形態の遊技機の表示状態の状態遷移図である。
【図13】本発明の実施の形態の遊技機の表示状態切替処理のフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態の遊技機の表示状態切替のタイミング図である。
【符号の説明】
1 遊技機
8 画像表示装置
100 遊技制御装置
150 演出制御装置
801 光源
810 発光素子
811 偏光フィルタ
812 フレネルレンズ
813 反射板
802 微細位相差板
803 偏光板(第1偏光板)
804 液晶表示パネル
805 偏光板(第2偏光板)
Claims (9)
- 一つの画面に左眼にて観察可能な第一画像と右眼にて観察可能な第二画像とを表示可能な画像表示装置において、
前記第一画像の明度と第二画像の明度とを異ならせる明度差設定手段と、
前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する移動表示制御手段と、を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記画像表示装置の画像表示状態を切替制御する画像表示状態切替制御手段を備え、
前記移動表示制御手段が、前記第一画像と第二画像とを左右方向に移動表示する画像表示状態において、
前記画像表示状態切替制御手段は、
前記第一画像及び前記第二画像によって平面画像が観察されるように表示する平面画像表示状態と、
前記明度差設定手段により、前記第一画像の明度と前記第二画像の明度とを異ならせて立体画像を観察可能に表示する第一立体画像表示状態とに切替制御することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記明度差設定手段は、前記第一画像の表示色と前記第二画像の表示色とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 前記画像表示装置は、前記第一画像に対応する左目用光源と前記第二画像に対応する右目用光源とを有し、
前記明度差設定手段は、左目用光源の輝度と右目用光源の輝度とを異ならせて、該第一画像の明度と該第二画像の明度とを異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。 - 前記第一画像と前記第二画像とに視差を設定する視差設定手段を備え、
前記画像表示状態切替制御手段は、前記平面画像表示状態と、前記第一立体画像表示状態と、前記第一画像と第二画像とに視差を設定して立体画像を観察可能に表示する第二の立体画像表示状態とに切替制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示状態切替制御手段は、前記画像表示装置に表示される表示オブジェクト単位で、画像表示状態を切り替えることを特徴とする請求項2から5のいずれか一つに記載の画像表示装置。
- 前記画像表示状態切替制御手段は、前記第一立体画像表示状態と前記第二立体画像表示状態とを切り替える際に、前記画像表示装置に表示される画像の明度差及び視差の中間段階を経て切り替えることを特徴とする請求項2から6のいずれか一つに記載の画像表示装置。
- 複数の識別情報が変動表示する表示領域を設けた画像表示装置と、前記識別情報の変動表示を制御する変動表示制御手段とを備え、前記画像表示装置に表示された識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する特別遊技状態を生起可能な遊技機において、
前記画像表示装置に、請求項1から7のいずれか一つに記載の画像表示装置を用いたことを特徴とする遊技機。 - 前記変動表示ゲームにおいて、前記識別情報が仮停止する表示状態において、
前記画像表示状態切替制御手段は、前記識別情報の画像表示状態を前記第一立体画像表示状態に切替制御し、
前記移動表示制御手段は、前記識別情報を水平方向に往復移動して表示することを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2003021709A JP2004229881A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | 画像表示装置及び画像表示装置を備える遊技機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009123067A1 (ja) | 2008-04-03 | 2009-10-08 | 日本電気株式会社 | 画像処理方法、画像処理装置及び記録媒体 |
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-
2003
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US9380284B2 (en) | 2008-04-03 | 2016-06-28 | Nlt Technologies, Ltd. | Image processing method, image processing device and recording medium |
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