JP4319200B2 - 燃料タンク - Google Patents

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本発明は、タンク本体とサブタンクとを連通路で連通させ、サブタンクとキャニスタとをチャージ通路で連通させた燃料タンクに関する。
自動車用燃料タンクのメインタンクとは別個に該メインタンクよりも低温環境下に置かれるサブタンクを設け、高温のメインタンクの気相部分から低温のサブタンクの液相部分に蒸発燃料を供給して液化させ、この液化した燃料をメインタンクに戻すことにより、蒸発燃料がチャージされるキャニスタの負荷の軽減するとともに、キャニスタからエンジンの吸気通路にパージされる蒸発燃料を濃度を下げてエンジンの燃焼への影響を軽減するものが、下記特許文献1により公知である。
ところで上記従来のものは、サブタンクの温度がメインタンクの温度よりも低い状態ではメインタンクで発生した蒸発燃料をサブタンクにおいて液化することが可能であるが、サブタンクの温度がメインタンクの温度よりも高い状態では蒸発燃料を液化することができず、従って蒸発燃料の液化を常時可能にするためには冷却装置を用いてサブタンクの温度を低下させる必要があり、冷却装置が消費する電力がバッテリに負担を掛ける問題があった。
そこで本出願人は、特願2005−376027号により、タンク本体と、タンク本体内に収納されたサブタンクと、タンク本体の気相部分およびサブタンクの液相部分を連通させる第1連通路と、サブタンクの気相部分およびタンク本体の液相部分を連通させる第2連通路と、サブタンクをキャニスタに連通させるチャージ通路とを備えることで、燃料タンクにおいて発生した蒸発燃料を外気温の状態に関わらずに効果的に液化することが可能な蒸発燃料処理装置を提案した。
特許第3659005号公報
ところで、車体への搭載性を高めるために燃料タンクが薄型になり、かつレイアウト上の要請からポンプモジュールがタンク本体の中央部から離れた位置に配置されると、傾斜地走行時や旋回時に傾斜した燃料液面からポンプモジュールが上方に露出して燃料の供給に支障を来す可能性がある。この問題を解決するために、タンク本体内に燃料液面の変動が少ないチャンバーを配置し、このチャンバー内にポンプモジュールを収納することが考えられるが、傾斜地走行状態や旋回状態が継続するとチャンバーの燃料液面が低下してエンジンへの燃料供給が不安定になることが避けられなかった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、燃料タンク内の燃料液面が傾斜しても、蒸発燃料処理装置を利用することでエンジンに燃料を確実に供給できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、タンク本体と、タンク本体内に収納されたサブタンクと、タンク本体の気相部分およびサブタンクの液相部分を連通させる第1連通路と、サブタンクの気相部分およびタンク本体の液相部分を連通させる第2連通路と、サブタンクをキャニスタに連通させるチャージ通路と、タンク本体内に配置されて内部にポンプモジュールを収納するチャンバーとを備え、ポンプモジュールからエンジンに供給される燃料の余剰分の少なくとも一部をサブタンクに供給する燃料タンクの蒸発燃料放出抑制装であって、第2連通路をチャンバーの内部空間に接続し、サブタンク内の燃料を第2連通路を介してチャンバーに吸引する吸引手段を設け、前記サブタンクの燃料液面を、前記タンク本体の燃料液面よりも高く設定し、且つ前記タンク本体の満タン時におけるタンク本体の燃料液面からサブタンクの燃料液面までの高さを、前記第1連通路がサブタンクの燃料液面下に没する高さよりも大きく設定したことを特徴とする燃料タンクが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記タンク本体及びサブタンクのうち、サブタンクだけ周囲を断熱材で覆ったことを特徴とする燃料タンクが提案される。
更に請求項3に記載された発明によれば、請求項1または2の構成に加えて、前記吸引手段は、エンジンに供給される燃料の余剰分で作動するジェットポンプであることを特徴とする燃料タンクが提案される。
尚、実施の形態の第2ジェットポンプ38は本発明のジェットポンプあるいは吸引手段に対応する。
請求項1の構成によれば、タンク本体の気相部分およびサブタンクの液相部分を第1連通路で連通させ、サブタンクの気相部分およびタンク本体の液相部分を第2連通路で連通させ、かつサブタンクとキャニスタとをチャージ通路で連通させたので、タンク本体の温度が上昇るときは、タンク本体の気相部分に存在できる空気および蒸発燃料の混合気のモル数が減少し、同時に燃料蒸気圧の上昇に伴って液相部分から気相部分に蒸発燃料が発生するため、タンク本体の気相部分の空気および蒸発燃料の混合気は第1連通路を介してサブタンクの液相部分に供給される。サブタンクに供給された空気および蒸発燃料の混合気は、蒸発燃料の分圧がサブタンク内の燃料蒸気圧よりも高いため、その差分がサブタンクの液相部分に液化する。
またタンク本体の温度が下降ると、タンク本体の気相部分に存在できる空気および蒸発燃料の混合気のモル数が増加し、同時に燃料蒸気圧の下降に伴って気相部分の蒸発燃料が液相部分に液化するため、サブタンクの気相部分から空気および蒸発燃料の混合気が第2連通路を介してタンク本体の液相部分に供給される。このとき、サブタンクの気相部分にキャニスタから比較的に蒸発燃料の濃度が低い空気および蒸発燃料の混合気が供給されるため、サブタンクの燃料蒸気圧に応じて液相部分からの蒸発燃料の発生が促進され、燃料成分が変化していわゆる「枯れ」が起こり、サブタンクの燃料蒸気圧が低下する。これにより、タンク本体の温度が上昇したときのサブタンクの液相部分への液化が促進される。
このように、タンク本体の温度が上昇るときはサブタンクにおいて蒸発燃料を液化させ、逆にタンク本体の温度が下降るときはタンク本体において蒸発燃料を液化させるとともに、サブタンクの燃料蒸気圧を低下させることで、その次にタンク本体の温度が上昇したときに、サブタンクにおける蒸発燃料の液化を促進することができる。
タンク本体の燃料の残量が少なくなった状態で路面の傾斜や旋回の影響でタンク本体の燃料がチャンバーと逆方向に偏っても、従来は第2連通路を介してタンク本体に戻されていたサブタンク内の余剰燃料を、タンク本体ではなくチャンバー内に戻すことで、チャンバーの燃料液面の低下を防止してエンジンへの燃料供給を支障なく行うことができる。特に、サブタンクの余剰燃料を重力でチャンバーに戻すのではなく、吸引手段により積極的にチャンバーに戻すので、チャンバーの燃料液面が限界値を越えて低下するのを確実に阻止することができる。
また、サブタンクの燃料液面を、タンク本体の燃料液面よりも高く設定し、且つタンク本体の満タン時におけるタンク本体の燃料液面からサブタンクの燃料液面までの高さを、第1連通路がサブタンクの燃料液面下に没する高さよりも大きく設定したので、タンク本体の液面がどのように変化してもタンク本体からサブタンクに蒸発燃料を供給することができる。
更に請求項3の構成によれば、エンジンに供給される燃料の余剰分で作動するジェットポンプで吸引手段を構成したので、特別の駆動源を必要としない簡単な構造でサブタンクの燃料をチャンバー内に吸引することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1および図2は本発明の実施の形態を示すもので、図1は蒸発燃料処理装置を備えた燃料タンクを後方から見た断面図、図2は燃料液面が右側に偏った状態を示す図である。
図1に示すように、自動車の燃料タンクTはタンク本体11を備えており、タンク本体11の内部の高い位置に周囲を断熱材12で覆われたサブタンク13が設けられる。タンク本体11の内部は燃料で満たされた液相部分14と、蒸発燃料で満たされた気相部分15とに分かれており、燃料の補給あるいは燃料の消費により燃料液面16が変化すると、液相部分14の容積および気相部分15の容積は変化する。サブタンク13の内部は燃料で満たされた液相部分17と、蒸発燃料で満たされた気相部分18とに分かれており、その燃料液面19は基本的に一定である。
タンク本体11の内部に上面が解放した容器状のチャンバー20が配置されており、その内部にフィルター21、燃料ポンプ22、ストレーナ23、プレッシャレギュレータ24およびリリーフバルブ25を一体化したポンプモジュール26が収納される。タンク本体11の内部空間とチャンバー20の内部空間とは小さい連通孔で相互に連通しており、タンク本体11の燃料液面16とチャンバー20の燃料液面46とは基本的に一致するが、タンク本体11の燃料液面16が変動してもチャンバー20の燃料液面46は変動し難くなっている。
ストレーナ23から図示せぬエンジン延びるフィードパイプ27から分岐してチャンバー20の底部に戻るリターンパイプ28,29の途中に前記プレッシャレギュレータ24およびリリーフバルブ25が配置される。リリーフバルブ25の下流でリターンパイプ28,29から分岐する燃料補給通路30がオリフィス31を介してサブタンク13の内部に連通する。リリーフバルブ25およびオリフィス31間の燃料補給通路30から分岐する第1ジェットポンプ通路32の下流端に、タンク本体11内の燃料をチャンバー20内に吸引する第1ジェットポンプ33が設けられる。
タンク本体11の気相部分15とサブタンク13の液相部分17とは第1連通路P1によって接続され、サブタンク13の気相部分18とタンク本体11の液相部分14(実際にはチャンバー20の液相部分)とは第2連通路P2によって接続される。第1連通路P1の中間部分はタンク本体11の上面から上方に露出しており、その露出部から分岐する蒸発燃料戻し通路34がフィラーチューブ35の上端の給油口36の近傍に接続される。従って、タンク本体11の気相部分15は第1連通路P1の一部と蒸発燃料戻し通路34とを介して給油口36の近傍に接続される。蒸発燃料戻し通路34は、給油口36からフィラーチューブ35に給油ガンで燃料を供給するとき、タンク本体11の気相部分15の蒸発燃料を給油口36の近傍に戻し、それを給油ガンから噴出する燃料と共にタンク本体11内に戻すことで、外気がタンク本体11内に吸入されるのを防止する機能を有する。チャンバー20の内部に延びる第2連通路P2の下流端は、前記第1ジェットポンプ通路32の中間部から分岐する第2ジェットポンプ通路37に設けた第2ジェットポンプ38に接続される。
燃料補給通路30がサブタンク13に開口する高さは、第2連通路P2がサブタンク13に開口する高さに等しく設定されており、その高さがサブタンク13の燃料液面19の高さとなる。尚、燃料補給通路30がサブタンク13に開口する高さを、第2連通路P2がサブタンク13に開口する高さよりも高くしても良い。
蒸発燃料を吸着可能なキャニスタ39は、チャージポート40、パージポート41およびドレンポート42を備えており、チャージポート40はチャージ通路43によってサブタンク13の上端に設けたフロートバルブ44に接続され、パージポート41はパージ通路45を介してエンジンの吸気通路(図示せず)に接続され、ドレンポート42は大気に解放される。
サブタンク13の燃料液面19はタンク本体11の満タン時の燃料液面16よりも高く、タンク本体11の燃料液面16からサブタンク13の燃料液面19までの高さHpは、第1連通路P1がサブタンク13の燃料液面19下に没する高さHp′よりも大きく設定される。
また第2連通路P2のチャンバー20への開口部からタンク本体11の燃料液面16までの高さHvは、サブタンク13の燃料液面19から第1連通路P1の最高点までの高さHv′よりも小さく設定される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
昼間における外気温の上昇に伴って燃料タンクTの温度も上昇するが、タンク本体11の温度は断熱材12に覆われたサブタンク13の温度よりも高温になるため、タンク本体11の気相部分15に存在できる空気および蒸発燃料の混合気のモル数が減少し、同時に燃料蒸気圧の増加に伴ってタンク本体11の液相部分14から気相部分15へと蒸発燃料が発生する。その結果、タンク本体11の気相部分15の空気および蒸発燃料の混合気が第1連通路P1を介してサブタンク13の液相部分17に気泡となって放出される(矢印a参照)。タンク本体11から供給される蒸発燃料の分圧は,サブタンク13に存在する蒸発燃料の分圧よりも高いため、その差分が液化してサブタンク13の液相部分17に溶解する。これにより、タンク本体11の気相部分15で発生した蒸発燃料のうち、チャージ通路43を介してキャニスタ39にチャージされる蒸発燃料の比率を低下させ、キャニスタ39の小型化を図ることができる。
夜間における外気温の下降に伴って燃料タンクTの温度も下降するが、タンク本体11の温度は断熱材12に覆われたサブタンク13の温度よりも低温になるため、タンク本体11の気相部分15に存在できる混合気のモル数が増加し、同時に燃料蒸気圧の減少に伴ってタンク本体11の気相部分15から液相部分14へと蒸発燃料が液化する。その結果、サブタンク13の気相部分18の混合気が第2連通路P2を介してタンク本体11の液相部分14(つまりチャンバー20)に導入される(矢印b参照)。
このように、タンク本体11の気相部分15に発生する負圧でサブタンク13の気相部分18の蒸発燃料が吸引されると、キャニスタ39のドレンポート42から吸入された外気によって該キャニスタ39にチャージされていた蒸発燃料がパージされ、パージされた蒸発燃料はチャージ通路43を介してサブタンク13の気相部分18に流入し、そこからタンク本体11の液相部分14(つまりチャンバー20)に戻されて液化する、いわゆるバックパージが可能になる。エンジンの停止中に上記バックパージが行われることで、キャニスタ39にチャージされている蒸発燃料の量(重量)を低く抑えることができ、これによりエンジンの運転時にキャニスタ39からエンジンの吸気通路に蒸発燃料をパージする際に、パージ空気中の蒸発燃料の量を少なくしてエンジンの空燃比制御の精度に与える影響を最小限に抑えることができる。
上記バックパージによりキャニスタ39からサブタンク13の気相部分18に供給される混合気は蒸発燃料の濃度が比較的に低いため、サブタンク13の気相部分18の燃料蒸気圧に応じて液相部分17からの蒸発燃料の発生が促進されて燃料成分が変化する現象(いわゆる枯れ)が起こり、サブタンク13の気相部分18の燃料蒸気圧が低下する。このようにしてサブタンク13の気相部分18の燃料蒸気圧が低下すると、タンク本体11の温度が上昇したときに、タンク本体11からサブタンク13に供給された蒸発燃料の液化を一層効果的に促進することができる。
上記バックパージはサブタンクを持たない従来の燃料タンクにおいても発生するが、その場合にはキャニスタからパージされた比較的に濃度の低い蒸発燃料が燃料タンクに供給されるため、燃料タンクの液相部分に溶解する蒸発燃料の量は比較的に少なくなる。それに対し、本実施例ではキャニスタ39からパージされた蒸発燃料がサブタンク13を経由することで濃度を増してタンク本体11(つまりチャンバー20)に供給されるため、タンク本体11の液相部分14に溶解して回収される蒸発燃料の量は比較的に多くなる。
サブタンク13の燃料液面19が第1連通路P1の開口端よりも低くなると、タンク本体11から第1連通路P1を介して供給される蒸発燃料を直接サブタンク13の液相部分17に導入できなくなり、また前記液相部分17の燃料が第2連通路P2を介してタンク本体11に戻されなくなり、その燃料が古くなって成分が変化する虞があるため、燃料ポンプ22からエンジンに供給される燃料の余剰分がプレッシャレギュレータ24、リリーフバルブ25、オリフィス31および燃料補給通路30を介してサブタンク13に供給される。燃料補給通路30から供給された燃料によってサブタンク13の燃料液面19が第2連通路P2の上端の開口部よりも高くなると、余剰の燃料は第2連通路P2を介してタンク本体11のチャンバー20に戻されることで、サブタンク13の燃料液面19は常に一定の高さに維持される。
発明では、タンク本体11の燃料液面16からサブタンク13の燃料液面19までの高さHpは、第1連通路P1がサブタンク13の燃料液面19下に没する高さHp′よりも大きく設定されているが、その技術的な意味は以下のとおりである。
タンク本体11の気相部分15から第1連通路P1を介してサブタンク13の液相部分17に蒸発燃料を供給するには、タンク本体11の気相部分15およびサブタンク13の気相部分18の圧力差が、高さHp′の燃料柱の圧力よりも大きい必要がある。一方、タンク本体11の気相部分15およびサブタンク13の気相部分18の圧力差が、高さHpの燃料柱の圧力よりも大きいと、タンク本体11の燃料が第2連通路P2を介してサブタンク13に逆流してしまう。従って、タンク本体11からサブタンク13に燃料が逆流するのを防止しながら、タンク本体11からサブタンク13に蒸発燃料を供給するには、Hp>Hp′が成立することが必要である。
タンク本体11の燃料液面16からサブタンク13の燃料液面19までの高さHpは、タンク本体11の燃料液面16に応じて変化し、前記燃料液面16はタンク本体11の満タン時に最も高くなる。従って、タンク本体11の満タン時にHp>Hp′が成立するように設定しておけば、タンク本体11の液面がどのように変化してもタンク本体11からサブタンク13に蒸発燃料を供給することができる。
また本実施の形態では、第2連通路P2のタンク本体11(つまりチャンバー20)への開口部からタンク本体11の燃料液面16までの高さHvが、サブタンク13の燃料液面19から第1連通路P1の最高点までの高さHv′よりも小さく設定されているが、その技術的な意味は以下のとおりである。
サブタンク13の気相部分18の圧力がタンク本体11の気相部分15の圧力よりも高くなった場合、サブタンク13の気相部分18の蒸発燃料を第2連通路P2を介してタンク本体11の液相部分15に供給するには、高さHvの燃料柱の圧力に打ち勝つ圧力差が必要である。一方、前記圧力差が高さHv′の燃料柱の圧力よりも大きいと、サブタンク13の液相部分17の燃料が第1連通路P1を介してタンク本体11に逆流してしまうことになる。従って、サブタンク13からタンク本体11mに第1連通路P1を介して燃料が逆流するのを防止しながら、サブタンク13からタンク本体11に第2連通路P2を介して蒸発燃料を供給するには、Hv<Hv′が成立することが必要である。
以上のように、本実施の形態によれば、タンク本体11の温度が上昇するときは、タンク本体11の気相部分15の蒸発燃料を第1連通路P1を介して低温のサブタンク13の液相部分17に供給して液化させ、またタンク本体11の温度が下降するときはサブタンク13の気相部分18の蒸発燃料を第2連通路P2を介して低温のタンク本体11の液相部分14に供給して液化させることで、タンク本体11およびサブタンク13の温度状態がいかなる場合でも蒸発燃料の発生を効果的に抑制することができる。その結果、キャニスタ39の容量を小さくしても蒸発燃料の大気への放散を阻止することが可能になるだけでなく、キャニスタ39からエンジンの吸気系にパージされる蒸発燃料を減少させてエンジンの空燃比制御の精度を高めることができる。
さて、図2に示すように、タンク本体11の燃料の残量が少なくなった状態で路面の傾斜や旋回の影響でタンク本体11の燃料が右側に偏ると、左側にあるチャンバー20の燃料液面46が鎖線で示すように低くなり、ポンプモジュール26によるエンジンへの燃料供給に支障を来す可能性がある。そこで本実施の形態では、従来は第2連通路P2を介してチャンバー20の外部に戻されていたサブタンク13内の余剰燃料を、チャンバー20の外部ではなくチャンバー20の内部に戻すようにしたので、チャンバー20の燃料液面46の高さを実線で示すように強制的に高い位置に維持し、エンジンへの燃料供給を支障なく行うことができる。
特に、サブタンク13内の余剰燃料を重力でチャンバー20に戻すのではなく、第2ジェットポンプ38により積極的に吸引してチャンバー20に戻すので、タンク本体11内の燃料をチャンバー20内に吸引する第1ジェットポンプ33を第2ジェットポンプ38で補助し、チャンバー20の燃料液面46が限界値を越えて低下するのを確実に阻止することができる。しかも第2ジェットポンプ38はポンプモジュール26からエンジンに供給する燃料の余剰分で作動するので、特別の駆動源が不要になって構造を簡素化することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではサブタンク13およびチャンバー20が左右方向に離間して配置されているが、前後方向に離間して配置されていても良い。
蒸発燃料処理装置を備えた燃料タンクを後方から見た断面図 燃料液面が右側に偏った状態を示す図
11 タンク本
13 サブタンク
14 液相部分
15 気相部分
17 液相部分
18 気相部分
20 チャンバー
26 ポンプモジュール
38 第2ジェットポンプ(ジェットポンプ、吸引手段)
39 キャニスタ
43 チャージ通路
P1 第1連通路
P2 第2連通路

Claims (3)

  1. タンク本体(11)と、
    タンク本体(11)内に収納されたサブタンク(13)と、
    タンク本体(11)の気相部分(15)およびサブタンク(13)の液相部分(17)を連通させる第1連通路(P1)と、
    サブタンク(13)の気相部分(18)およびタンク本体(11)の液相部分(14)を連通させる第2連通路(P2)と、
    サブタンク(13)をキャニスタ(39)に連通させるチャージ通路(43)と、
    タンク本体(11)内に配置されて内部にポンプモジュール(26)を収納するチャンバー(20)とを備え、
    ポンプモジュール(26)からエンジンに供給される燃料の余剰分の少なくとも一部をサブタンク(13)に供給する燃料タンクであって、
    第2連通路(P2)をチャンバー(20)の内部空間に接続し、サブタンク(13)内の燃料を第2連通路(P2)を介してチャンバー(20)に吸引する吸引手段(38)を設け
    前記サブタンク(13)の燃料液面(19)を、前記タンク本体(11)の燃料液面(16)よりも高く設定し、且つ前記タンク本体(11)の満タン時におけるタンク本体(11)の燃料液面(16)からサブタンク(13)の燃料液面(19)までの高さ(Hp)を、前記第1連通路(P1)がサブタンク(13)の燃料液面(19)下に没する高さ(Hp′)よりも大きく設定したことを特徴とする燃料タンク。
  2. 前記タンク本体(11)及びサブタンク(13)のうち、サブタンク(13)だけ周囲を断熱材で覆ったことを特徴とする、請求項1に記載の燃料タンク。
  3. 前記吸引手段は、エンジンに供給される燃料の余剰分で作動するジェットポンプ(38)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の燃料タンク。
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