JP4317153B2 - 記録ディスク調芯装置および記録ディスク調芯装置を用いたブラシレスモータ - Google Patents
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図3を参照して、ケース部10は内側円筒部11と外側円筒部12とこれらを連結する底部13とを有する略中空有底円筒形状であり樹脂等にて成形される。また図2を参照して、外側円筒部12の内の一部は、外側円筒部12よりも外径が僅かに大きくなるように半径方向外方に従い軸方向下側に傾斜する3つの調芯爪12aが周方向に等間隔となるように設けられている。この調芯爪12aは、記録ディスク(図2では図示せず)の中心孔の外径よりやや大きい径にて設定されており、記録ディスクを記録ディスク調芯装置1に嵌め込む際にこの調芯爪12aが半径方向内側に弾性変形することによって記録ディスクと記録ディスク調芯装置1との同軸の調整を行う。そしてこの調芯爪12aの半径方向反対側には、各保持部30を収納する収納部14が設けられている。その収納部14の外端部には、保持部30を支持し、そして保持部30の移動を円滑に行う支持部15が設けられている。この支持部15は半径方向内方に従い軸方向下側に傾斜する面15aを有しており、この面15aにて保持部30を支持する。また収納部14の底部13側には、保持部30の幅よりも狭い開口部16が設けられている。
図4を参照して、弾性リング21は略円環状の部材であり、弾性係数の高い樹脂等にて成形されている。また弾性リング21の外周には、3つの保持部30を取付けるための3つの第1突部22が設けられている。そしてその第1突部22の外側寄りには、取付孔23が設けられている。また図5を参照して、第1突部22の軸方向の厚さは、弾性リング21と比較して薄く形成されている。そして弾性リング21と第1突部22との境には段部24が形成されている。
図6を参照して、保持部30には、記録ディスク(図6では図示せず)を案内・保持する機能部30aと弾性リング21との取り付けを行う取付部30bとが設けられる。また図8を参照して、保持部30の機能部30aには、記録ディスク(図8では図示せず)をケース部10の中心と調芯するように案内する案内面31と記録ディスクを固定保持する保持面32との2面にて形成されている。また保持部30の弾性リング21との取付部30bには、弾性リング30の取付孔23に対応する突起部33が設けられている。この突起部33は、上側に従いその外径が収縮する円錐構造となっている。また図7を参照して、案内面31は、中央31aのみが凸形状であり、その両側はケース部10と当接し保持される当接部34が設けられている。
図9を参照して、弾性リング21の第1突部22の取付孔23の下面と保持部30の取付部30bの突起部33を介した両側の上面とがそれぞれ当接するように保持部30の突起部33が第1突部22の取付孔23に軽圧入にて固定される。ここで保持部30の突起部33と弾性リング21の取付孔23との間には、突起部33の上側にて若干の間隙40が設けられている。そして弾性リング21と第1突部22との境にある段部24の外周面と保持部30の取付部30bの半径方向内側の側面部30cとは当接せず、若干の間隙41が設けられている。これらの間隙40および間隙41は、保持部30が記録ディスクを案内する際の移動をスムーズに行うために設けられている。すなわち、これらの間隙40および間隙41は記録ディスクを装着する際に保持部30にかかる力が弾性リング21に伝達される部分であり、これら間隙40および間隙41が存在しない場合、各々の当接面にて弾性リング21の復元力が保持部30の移動を妨げる方向に働き、記録ディスクを装着するのに大きな力が必要となってしまう。しかしながら、これらの間隙40および間隙41を設けることにより、保持部30が移動できる空間が設けられるので記録ディスクを装着するのに殆ど力が必要ではなくなる。
図10を参照して、弾性リング21と保持部30とを組み合わせたものは、ケース部10の開口側、すなわち底面部13と反対側より各保持部30が収納部14に収まるように入れる。そして保持部30の案内面31の中央31aがケース部10の開口部16に挿入されるように配置されており、保持部30の案内面31の当接部34はケース部10の底部13と当接する。また保持部30の保持面32はケース部10の支持部15と面15aにて当接する。またケース部10の支持部15の外径に対して弾性リング21と組み合わせた際の保持部30の案内面31は大きくなるように設計されており、弾性リング20は保持部30をケース部10に収納する際、半径方向内側に向い変形するようになっている。更にこの変形状態においてもケース部10の内側円筒部11と弾性リング21の内周面とには間隙42が設けてある。その結果、弾性リング21の復元力による半径方向外方の力が常に働いている状態を形成することができる。更にこの半径方向外方に対してこれら当接部34と底部13および保持面32と支持部15の当接保持により、保持部30はケース部10の半径方向外方に飛び出していかず、常に半径方向外方に力が働いている安定した保持が実現できる。この状態において、ケース部10の内側円筒部11と弾性リング21の内周面との半径方向には間隙が設けられている。また記録ディスクを記録ディスク調芯装置1に嵌め込む際にケース部10に形成された調芯爪12aにて記録ディスクの中心と記録ディスク調芯装置1の中心とを合わせる。そして特に弾性リング21が一つの部材にて形成されているので、この保持部30の半径方向外方の力はすべて同等となる。その結果、記録ディスクを保持する際に記録ディスクの中央孔に対して周方向に等間隔に同等の力を働かせることができるので、この保持力の不均等による記録ディスクの中心ズレの発生がなくなり、精度のよい記録ディスク回転を提供することができる。また組立においても、弾性リング21に保持部30を組合わせたものを一括してケース部10に収容すればよいので組立タクトが大幅に短縮することができ、量産性に優れたチャッキング装置を提供することができる。
2 スピンドルモータ
10 ケース部
11 内側円筒部
12 外側円筒部
12a 調芯爪
13 底部
14 収納部
15 支持部
16 開口部
21 弾性リング
22 第1突部
23 取付孔
24 段部
25 第1凹部
26 第2凹部
27 周方向壁面
28 突起
30 保持部
31 案内面
32 保持面
33 突起部
34 当接面
35 凹部
36 第2突部
37 凹部
40、41、42 間隙
50 スリーブ
60 ハウジング
70 シャフト
80 ワッシャ
90 スラストプレート
100 ハブ
110 記録ディスク載置面
120 ロータマグネット
130 ステータ
140 取付板
150 回路基板
160 記録ディスク
Claims (10)
- 中心に貫通孔を有する記録ディスクの載置面より半径方向内側に設けられ、前記記録ディスクの該貫通孔に嵌装されるとともに、該貫通孔内に前記記録ディスクの中心と同心状に配置され、前記記録ディスクの前記貫通孔の内周縁を半径方向外方による力により付勢して前記記録ディスクを保持する記録ディスク調芯装置において、
前記記録ディスクの前記貫通孔が嵌装する略有蓋円筒状であり円筒部に調芯機構を有するケースと、
該ケース内に収容された略円環状であって、周方向に等間隔で、かつ半径方向外側に延びる第1突部を有する弾性リングと、
前記ケースに対して周方向に等間隔かつ放射状に配置され、前記第1突部には貫通孔が設けられ、該貫通孔と嵌合する上方に突出する突起部が形成された取付部、を有する複数のチャック保持部材と、
前記取付部の半径方向内側の側面部と、該側面部と半径方向に対向する前記弾性リングの段部との間には半径方向に間隙が構成され、
前記ケースの前記円筒部には、各前記チャック保持部材にそれぞれ対応して、各前記チャック保持部材の先端部が前記円筒部より出没自在に突出するように案内口が形成されており、各前記チャック保持部材の先端部には、前記記録ディスクの前記貫通孔の内周縁の前記載置面側の端縁が当接する第1傾斜面と、前記貫通孔の内周面の前記載置面の反対側の端縁が当接する第2傾斜面とが形成されていることを特徴とする記録ディスク調芯装置。 - 中心に貫通孔を有する記録ディスクの載置面より半径方向内側に設けられ、前記記録ディスクの該貫通孔に嵌装されるとともに、該貫通孔内に前記記録ディスクの中心と同心状に配置され、前記記録ディスクの前記貫通孔の内周縁を半径方向外方による力により付勢して前記記録ディスクを保持する記録ディスク調芯装置において、
前記記録ディスクの前記貫通孔が嵌装する略有蓋円筒状であり円筒部に調芯機構を有するケースと、
該ケース内に収容された略円環状であって、周方向に等間隔で、かつ半径方向外側に延びる第1突部または半径方向内側に窪む第1凹部を有する弾性リングと、
前記ケースに対して周方向に等間隔かつ放射状に配置され、前記第1突部または前記第1凹部と連結する第2凹部または第2突部が形成された取付部、を有する複数のチャック保持部材と、
前記取付部の半径方向内側の側面部と、該側面部と半径方向に対向する前記弾性リングの段部との間には半径方向に間隙が構成され、
前記ケースの前記円筒部には、各前記チャック保持部材にそれぞれ対応して、各前記チャック保持部材の先端部が前記円筒部より出没自在に突出するように案内口が形成されており、各前記チャック保持部材の先端部には、前記記録ディスクの前記貫通孔の内周縁の前記載置面側の端縁が当接する第1傾斜面と、前記貫通孔の内周面の前記載置面の反対側の端縁が当接する第2傾斜面とが形成されていることを特徴とする記録ディスク調芯装置。 - 前記突起部は、先端に向い外径が収縮する円錐状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記第1突部または前記第2突部は、先端に向い外径が収縮する円錐状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記弾性リングは軸方向厚さが厚く、前記突起部の軸方向厚さが薄くなるように形成されることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記弾性リングは軸方向厚さが厚く、前記第1突部および前記第2突部の軸方向厚さが薄くなるように形成されることを特徴とする請求項2または請求項4のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記ケースの前記円筒部における内側円筒部と前記弾性リングの内周面との間には、前記弾性リングが半径方向内側に弾性変形する間隙が設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記ケースの前記円筒部における外側円筒部には、円筒部外周面より僅かに外径が大きい記録ディスク調芯爪を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置。
- 前記ケースの前記案内口における前記チャック保持部材のチャック部の第2傾斜面との対向部には、前記第2傾斜面を円滑に案内するために半径方向内側に向うに従い軸方向下側に傾斜した案内面を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の記録ディスク調芯装置を搭載したことを特徴とするブラシレスモータ。
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