JP4317058B2 - 研磨装置、研磨方法、被研磨物処理システム及び被研磨物処理方法 - Google Patents

研磨装置、研磨方法、被研磨物処理システム及び被研磨物処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、研磨装置、研磨方法、被研磨物処理システム及び被研磨物処理方法に関し、更に詳しくは、大量の被研磨物(特に砂粒)を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な製品を得ることができる研磨装置、研磨方法、被研磨物処理システム及び被研磨物処理方法に関する。
一般に、コンクリートの骨材として利用される砂は、その採取場所によって海砂、川砂、山砂、残土砂(建設現場等の砂)、産廃汚泥(浄下水処理等の砂)等に分けられるが、天然資源の確保や自然災害の防止の目的のため山砂、残土砂、産廃汚泥等が主流となっている。この山砂、残土砂、産廃汚泥等は表面に粘土等の異物が付着しているため、そのままの状態では製品として利用することができない。このため、従来では大量の水を使って異物を洗い流すことで骨材としての砂製品を確保している。
しかし、上記のような水洗による異物の除去方法では異物を満足行く程度まで取り除くことができないばかりでなく、異物が溶け込んだ大量の濁水が発生し、そのまま河川や海に流すと環境汚染を招くため、濁水を処理する処理設備が必要となり、装置が大きくなり製造コストも嵩むこととなる。
そこで、上記問題を解決する従来の砂処理方法として、乾燥した砂の表面に多数の突起を接触させて異物を除去するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、この特許文献1では、本体14の回転に伴って、持上げ棧16により本体の内底部側に溜まる砂を持上げ、その後、この砂が自重で落下する際に除去部材22に接触させて異物を除去するようになっている。
しかし、上記特許文献1では、本体を比較的低速で回転させて、自重落下する砂を除去部材に接触させるようにしているので、本体内に投入される全砂粒を短時間で均一且つ確実に異物除去することが困難であった。しかも、少量ずつの砂しか処理できなかった。
尚、上述の問題は、砂以外の粒、粉、片、塊状体から異物を除去する場合でも同様に発生していた。
特開2003−181380
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、大量の被研磨物(特に、砂粒)を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な製品を得ることができる研磨装置、研磨方法、被研磨物処理システム及び被研磨物処理方法を提供することを目的とする。
一般に公知のショットブラストのインペラにおいては、被ブラスト材に接触した砂の表面から泥等が取り除かれている自然現象が知られている。そこで、本発明者は、ショットブラストを改良して用いれば、大量の被研磨物の異物を効率良く除去して良質な製品を製造できることを知見し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、以下の通りである。
[1] 被研磨物を研磨する研磨装置であって、
筒状のケーシング体と、該ケーシング体の内部で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシング体の内壁面に設けられるケーシング体側研磨手段と、を備え、前記回転体の回転によって、該回転体に供給される前記被研磨物を前記ケーシング体側研磨手段に向って跳ね飛ばすようにし
前記ケーシング体の軸心(C2)と前記回転体の軸心(C1)とを相対的に平行移動させる軸心移動手段をさらに備えることを特徴とする研磨装置。
[2] 被研磨物を研磨する研磨装置であって、
筒状のケーシング体と、該ケーシング体の内部で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシング体の内壁面に設けられるケーシング体側研磨手段と、を備え、前記回転体の回転によって、該回転体に供給される前記被研磨物を前記ケーシング体側研磨手段に向って跳ね飛ばすようにし、
前記回転体が、羽根車本体と、該羽根車本体に設けられる羽根とを有し、
前記羽根が、前記ケーシング体の内底部側に溜まる前記被研磨物を掻上げる掻上手段を有することを特徴とする研磨装置。
[3] 前記回転体の軸心(C1)を垂直面内で傾動させる軸心傾動手段をさらに備える上記[1]又は[2]に記載の研磨装置。
[4] 前記ケーシング体の軸心(C2)と前記回転体の軸心(C1)とを相対的に平行移動させる軸心移動手段をさらに備える上記[2]又は[3]に記載の研磨装置。
[5] 前記ケーシング体側研磨手段が、弾性部を介して前記ケーシング体の内壁面に設けられている上記[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の研磨装置。
[6] 前記回転体が、羽根車本体と、該羽根車本体に設けられる羽根とを有する上記[1]記載の研磨装置。
[7] 前記羽根が、前記ケーシング体の内底部側に溜まる前記被研磨物を掻上げる掻上手段を有する上記[6]記載の研磨装置。
[8] 前記羽根には回転体側研磨手段が設けられている上記[2][6]又は[7]に記載の研磨装置。
[9] 前記羽根が、前記羽根車本体に揺動自在に支持されている上記[2][6][7]又は[8]に記載の研磨装置。
[10] 前記被研磨物が砂である上記[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の研磨装置。
[11] 前記砂が、土壌に石灰を添加すると共にこれを加熱乾燥して得られるものである上記[10]記載の研磨装置
[12] 上記[1]乃至[11]のいずれか一項に記載の研磨装置を用いる研磨方法であって、
前記羽根車の回転によって、該羽根車に供給される前記被研磨物を前記ケーシング側研磨手段に向って跳ね飛ばして該被研磨物を研磨することを特徴とする研磨方法
[13] 被研磨物を乾燥させる乾燥装置と、
前記乾燥装置で乾燥された前記被研磨物を研磨する上記[1]乃至[11]のいずれか一項に記載の研磨装置と、
前記研磨装置で研磨された製品と研磨屑とを選別する製品選別装置と、を備えることを特徴とする被研磨物処理システム
[14] 被研磨物を乾燥させる乾燥工程と、
上記[1]乃至[11]のいずれか一項に記載の研磨装置によって、前記乾燥工程で乾燥された前記被研磨物を研磨する研磨工程と、
前記研磨工程で研磨された製品と研磨屑とを選別する製品選別工程と、を備えることを特徴とする被研磨物処理方法。
本発明の研磨装置によると、比較的高速で回転される回転体によって、この回転体に供給される被研磨物が研磨手段に向って跳ね飛ばされ、被研磨物と研磨手段との衝突や摩擦等により被研磨物が研磨される。従って、大量の被研磨物を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な製品を得ることができる。また、軸心移動手段をさらに備えるので、回転体及びケーシング体のそれぞれの軸心の相対位置(間隔)を変更することによって、磨きの程度と処理量とを好適にバランスさせて研磨効率を向上させることができる。
本発明の他の研磨装置によると、比較的高速で回転される回転体によって、この回転体に供給される被研磨物が研磨手段に向って跳ね飛ばされ、被研磨物と研磨手段との衝突や摩擦等により被研磨物が研磨される。従って、大量の被研磨物を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な製品を得ることができる。また、前記回転体が、羽根車本体と羽根とを有するので、より簡易・安価な構造とすることができる。また、前記羽根が掻上手段を有するので、掻上手段によりケーシング体の内底部側に溜まる被研磨物を掻上げて、より研磨効率を向上させることができる。
また、軸心傾動手段をさらに備える場合は、回転体の傾き角度を調整することによって、磨きの程度と処理量とを好適にバランスさせて研磨効率を向上させることができる。
また、軸心移動手段をさらに備える場合は、回転体及びケーシング体のそれぞれの軸心の相対位置(間隔)を変更することによって、磨きの程度と処理量とを好適にバランスさせて研磨効率を向上させることができる。
また、前記ケーシング体側研磨手段が、弾性部を介して前記ケーシング体の内壁面に設けられている場合は、弾性部の弾性変形により研磨手段への被研磨物のなじみが良くなり、異物除去効率を更に向上させることができる。
また、前記回転体が、羽根車本体と羽根とを有する場合は、より簡易・安価な構造とすることができる。
また、前記羽根が掻上手段を有する場合は、掻上手段によりケーシング体の内底部側に溜まる被研磨物を掻上げて、より研磨効率を向上させることができる。
また、前記羽根には羽根側研磨手段が設けられている場合は、羽根で被研磨物を跳ね飛ばす際に、被研磨物と研磨手段との摩擦等により被研磨物を研磨でき、より研磨効率を向上させることができる。
また、前記羽根が、前記羽根車本体に揺動自在に支持されている場合は、より強力に被研磨物を跳ね飛ばすことができる。
また、前記被研磨物が砂である場合は、大量の砂粒を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な砂製品を得ることができる。
また、前記砂が、土壌に石灰を添加すると共にこれを加熱乾燥して得られるものである場合は、より確実に砂の異物を除去することができる。また、原料が汚染土壌であっても、これを改質して、良質な砂製品を得ることができる。
本発明の研磨方法によると、比較的高速で回転される回転体によって、この回転体に供給される被研磨物が研磨手段に向って跳ね飛ばされ、被研磨物と研磨手段との衝突や摩擦等により被研磨物が研磨される。従って、大量の被研磨物を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な製品を得ることができる。
本発明の被研磨物処理システムによると、乾燥装置によって、被研磨物が乾燥され、研磨装置によって、その乾燥された被研磨物が研磨されて異物が除去され、製品選別手段によって、製品と研磨屑とが選別される。これにより、水を使わずに良質な製品を得ることができ、濁水が発生しないので濁水を処理する設備が必要ないので装置を簡易、安価にすることができる。
本発明の被研磨物処理方法によると、乾燥工程によって、被研磨物が乾燥され、研磨工程によって、その乾燥された被研磨物が研磨されて異物が除去され、製品選別工程によって、製品と研磨屑とが選別される。これにより、水を使わずに良質な製品を得ることができ、濁水が発生しないので濁水を処理する設備が必要ないので装置を簡易、安価にすることができる。
1.研磨装置
本発明に係る研磨装置は、以下に述べるケーシング体、回転体、及びケーシング体側研磨手段を備えて構成される。また、この研磨装置は、例えば、後述する軸心傾動手段、及び軸心移動手段のうちの少なくとも一方をさらに備えることができる。
上記「ケーシング体」は、筒状である限り、その構造、材質、形状等は特に問わない。このケーシング体の縦断面形状としては、例えば、円筒形、楕円筒形、多角筒形(例えば、6角筒形、7角筒形、8角筒形等)等のうちの1種又は2種以上の組み合わせたもの等を挙げることができる。特に、このケーシング体の底部側が円筒部に形成されると共に、この円筒部には後述するケーシング体側研磨手段が設けられていないことが好ましい(図1参照)。これにより、円筒部に溜まる被研磨物を後述の掻上部材で確実に掻上げることができる。また、このケーシング体には、通常、被研磨物の供給口及び排出口が形成されている。これら供給口及び排出口の配設位置、形状、個数等は特に問わない。研磨効率といった観点から、この排出口には、その開口量を調整可能なダンパー手段が設けられていることが好ましい。
上記「回転体」は、ケーシング体の内部で回転可能に設けられている限り、その構造、材質、形状等は特に問わない。この回転体としては、例えば、(1)羽根車(一般にインペラと称される)、(2)その遠心方向に沿って延びる複数の凸条を有する傘状体、(3)その周面に複数の貫通孔を有する筒状体等を挙げることができる。これらのうち、研磨効率といった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。なお、この回転体は、通常、駆動手段(例えば、駆動モータ等)により回転駆動されるようになっている。
上記羽根車は、羽根車本体と、この羽根車本体に設けられる羽根とを有している。この羽根車本体の形状、材質等は特に問わない。この羽根車本体は、例えば、円盤状であることができる。また、上記羽根の形状、材質、枚数等は特に問わない。この羽根は、例えば、羽根車の軸心方向及び遠心方向に延びる板体又は筒体であることができる。この板体又は筒体の外観形状としては、例えば、平板状、屈曲板状、湾曲板状等のうちの1種又は2種以上の組み合わせたもの等を挙げることができる。研磨効率といった観点から、湾曲板状であることが好ましい。なお、スペース効率といった観点から、この羽根車には、その軸心部から被研磨物が供給されることが好ましい。
ここで、上記羽根は、例えば、ケーシング体の内底部側に溜まる被研磨物を掻上げる掻上手段を有することができる。この掻上手段は、通常、羽根の羽根車本体の遠心方向の先端側に設けられている。また、この掻上手段としては、例えば、多数の線材を束ねてなる線束体、多数の凸材からなる凸状体等を挙げることができる。研磨効率といった観点から、線束体であることが好ましい。この線材としては、例えば、スチールワイヤ、プラスチックワイヤ等を挙げることができる。
また、上記羽根には、例えば、被研磨物の案内面に回転体側研磨手段が設けられていることができる。
上記「回転体側研磨手段」は、例えば、羽根の表面の全領域にわたって設けられていたり、羽根の表面の一部領域に設けられていたりすることができる。この回転体側研磨手段(以下、単に研磨手段とも記載する。)は、例えば、ボルト、保持具、接着剤等の適宜固定手段を用いてケーシング体の内壁面に固定されていることができる。また、この研磨手段の平面形状としては、例えば、平面状、波状、鋸刃状等を挙げることができる。
上記研磨手段としては、例えば、研磨ブラシ、研磨シート、研磨フィルム、研磨ベルト、研磨ローラ、研磨砥石等を挙げることができる。また、この研磨手段は、例えば、基材と、この基材に設けられる研磨材とからなることができる。この基材としては、例えば、紙、不織布、織物、ゴム、スポンジ、プラスチック等を挙げることができる。また、この研磨材としては、例えば、バイト、ワイヤ、ガーネット、エメリー、溶融アルミナ、炭化珪素等を挙げることができる。
また、この研磨手段は、例えば、ゴム、スポンジ、不織布、プラスチック、バネ等の適宜弾性部を介して羽根の表面に設けられていることができる。この場合、(1)研磨手段とは別部材の弾性部材を用意し、この弾性部材を介して研磨手段が羽根の表面に間接的に取着される形態、(2)研磨手段を構成する基材が弾性を有し、研磨手段が羽根の表面に直接的に取着される形態等を挙げることができる。
尚、羽根車本体の表面にも、羽根と同様にして、上記回転体側研磨手段を設けることができる。
さらに、上記羽根は、例えば、羽根車本体に固定的に設けられていることができるが、研磨効率といった観点から、この羽根が、羽根車本体に揺動自在に支持されていることが好ましい。これにより、羽根車の回転速度やその制御等によって、被研磨物を跳ね飛ばす際に羽根を瞬間的に揺動させて、被研磨物を強力に跳ね飛ばすことができる。なお、上記羽根は、通常、羽根車本体にその軸心と平行な軸心周りに揺動自在に支持されている。
ここで、上記ケーシング体及び上記回転体は、例えば、それぞれの軸心が水平、垂直、傾斜方向等のうちの1種に設定されていることができる。研磨効率といった観点から、各軸心が略水平方向に設定されていることが好ましい。また、上記回転体の軸心が変位(傾動及び/又は移動)不能に設けられていることができるが、研磨効率といった観点から、後述する軸心傾動手段や軸心変位手段等の作用によって、上記回転体の軸心が変位可能に設けられていることが好ましい。
上記「ケーシング体側研磨手段」は、ケーシング体の内壁面に設けられる限り、その構造、材質、形状等は特に問わない。このケーシング体側研磨手段(以下、単に研磨部材とも記載する。)は、例えば、ケーシング体の内壁面の全領域にわたって設けられていたり、ケーシング体の内壁面の一部領域に設けられていたりすることができる。この研磨手段は、例えば、ボルト、保持具、接着剤等の適宜固定手段を用いてケーシング体の内壁面に固定されていることができる。また、この研磨手段の平面形状としては、例えば、平面状、波状、鋸刃状等を挙げることができる。
上記研磨手段としては、例えば、研磨ブラシ、研磨シート、研磨フィルム、研磨ベルト、研磨ローラ、研磨砥石等を挙げることができる。また、この研磨手段は、例えば、基材と、この基材に設けられる研磨材とからなることができる。この基材としては、例えば、紙、不織布、織物、ゴム、スポンジ、プラスチック等を挙げることができる。また、この研磨材としては、例えば、バイト、ワイヤ、ガーネット、エメリー、溶融アルミナ、炭化珪素等を挙げることができる。
また、この研磨手段は、例えば、ゴム、スポンジ、不織布、プラスチック、バネ等の適宜弾性部を介してケーシング体の内壁面に設けられていることができる。この場合、(1)研磨手段とは別部材の弾性部材を用意し、この弾性部材を介して研磨手段がケーシング体の内壁面に間接的に取着される形態、(2)研磨手段を構成する基材が弾性を有し、研磨手段がケーシング体の内壁面に直接的に取着される形態等を挙げることができる。
上記「軸心傾動手段」は、上記回転体の軸心を垂直面内で傾動させるように回転体を傾動させ得る手段である限り、その構造、傾動形態、タイミング等は特に問わない。この傾動形態としては、例えば、(1)上記ケーシング体がベース部材に傾動自在に支持され、ケーシング体及び回転体のそれぞれの軸心が垂直面内で傾動される形態、(2)上記回転体がケーシング体に傾動自在に支持され、ケーシング体の軸心に対して回転体の軸心が垂直面内で傾動される形態等を挙げることができる。また、この回転体の軸心は、例えば、人手により傾動されることができるが、軸心傾動手段を構成する適宜駆動手段(例えば、モータ、シリンダ等)により傾動されることが好ましい。この場合、本発明に係る研磨装置は、例えば、被研磨物の供給量及び/又は排出量(即ち、排出口の開口量)に応じて上記駆動手段を駆動制御する制御手段をさらに備えることができる。
上記「軸心移動手段」は、上記ケーシング体の軸心と回転体の軸心とを相対的に平行移動させるように、ケーシング体に対して回転体を平行移動させ得る手段である限り、その構造、変位形態、タイミング等は特に問わない。この回転体の軸心及び/又はケーシング体の軸心は、例えば、人手により平行移動されることができるが、軸心移動手段を構成する適宜駆動手段(例えば、モータ、シリンダ等)により平行移動されることが好ましい。この場合、本発明に係る研磨装置は、例えば、被研磨物の供給量及び/又は排出量(即ち、排出口の開口量)に応じて上記駆動手段を駆動制御する制御手段をさらに備えることができる。
上記「被研磨物」の材質、大きさ、形状等は特に問わない。この被研磨物の形状としては、例えば、粒状、粉状、片状、塊状等を挙げることができる。また、この被研磨物としては、例えば、砂、コンクリート、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、ゴム、植物(例えば、穀物、種、豆等の食品)等を挙げることができる。これは、以下の発明においても同様に適用されるものとする。
この被研磨物の乾燥形態としては、例えば、(1)加熱により乾燥させる形態、(2)石灰等の添加により化学的に乾燥させる形態、(3)自然風、人工風等によって乾燥させる形態等のうちの1種又は2種以上を組み合わせたもの等を挙げることができる。なお、乾燥された被研磨物(特に砂)の含水率は、25%以下程度であれば良いが、望ましくは10%以下が適している。ただし、乾燥後の被研磨物(特に砂)の温度が高い状態で異物除去処理をすることで、許容される含水率の範囲を広くすることができる。
尚、上記「砂」の砂質、粒径、供給量等は特に問わない。この砂とは、土、砂利、レキ等を含んで意味するものとする。また、コンクリート骨材として用いられる砂としては、例えば、5〜40mmの粗骨材製品、0.15〜5mmの細骨材製品等を挙げることができる。
上記(1)形態では、その加熱温度は被研磨物の材質等に応じて適宜選択できる。特に、被研磨部材が砂である場合、40度〜500度程度の中で砂質に応じた適温を選択できる。また、その加熱乾燥の方法としては、例えば、熱風、直火、間接加熱等を挙げることができる。また、例えば、加熱後に砂の温度が常温まで冷えた状態で異物除去処理をすることができるが、異物除去効率といった観点から、加熱後に砂の温度が常温を超える状態(好ましくは、40度以上)で異物除去処理をすることが好ましい。なお、加熱乾燥装置としては、例えば、公知のロータリーキルン等を挙げることができる。
上記(2)形態は、例えば、上記(1)形態による加熱乾燥の前工程として行われたり、上記(1)形態による加熱乾燥と同時に行われたりすることができる。また、被研磨物が砂である場合、上記(2)形態では、通常、土壌に石灰を添加して乾燥された砂が得られることとなる。これにより、土壌の粘度鉱物と石灰との化学反応によって、土質の含水比低下、塑性低下、強度増加等の利点がある。また、上記石灰としては、例えば、生石灰、消石灰、サイクロンライム等を挙げることができる。なお、石灰添加による乾燥装置としては、例えば、公知の土壌攪拌装置(一般にリテナとも称する。)、振動ミル等を挙げることができる。
2.研磨方法
本発明に係る研磨方法は、上述の研磨装置を用いる研磨方法であって、前記羽根車の回転によって、該羽根車に供給される前記被研磨物を前記ケーシング側研磨手段に向って跳ね飛ばして該被研磨物を研磨することを特徴とする。
3.被研磨物処理システム
本発明に係る被研磨物処理システムは、以下に述べる乾燥装置と、研磨装置と、製品選別装置と、を備えて構成される。
上記「乾燥装置」は、被研磨物を乾燥させ得る限り、その構造、乾燥形態、タイミング等は特に問わない。この乾燥装置による乾燥形態としては、例えば、(1)加熱により乾燥させる形態、(2)石灰の添加等により化学的に乾燥させる形態、(3)自然風、人工風等によって乾燥させる形態等のうちの1種又は2種以上を組み合わせたもの等を挙げることができる。
上記(1)形態では、その加熱温度は被研磨物の材質等に応じて適宜選択できる。特に、被研磨部材が砂である場合、その加熱温度は40度〜500度程度の中で砂質に応じた適温を選択できる。また、その加熱乾燥の方法としては、例えば、熱風、直火、間接加熱等を挙げることができる。この乾燥装置としては、例えば、公知のロータリーキルン等を挙げることができる。
被研磨物が砂である場合、上記(2)形態では、通常、土壌に石灰を添加して乾燥された砂が得られることとなる。これにより、土壌の粘度鉱物と石灰との化学反応によって、土質の含水比低下、塑性低下、強度増加等の利点がある。また、上記石灰としては、例えば、生石灰、消石灰、サイクロンライム等を挙げることができる。この石灰添加による乾燥装置としては、例えば、公知の土壌攪拌装置(一般にリテナとも称する。)、振動ミル等を挙げることができる。
ここで、上記乾燥装置は、例えば、上記(1)形態のみを行う構成であったり、上記(1)(2)形態を共に行う構成であったりすることができる。後者の場合、上記乾燥装置としては、例えば、[1]土壌に石灰を添加して乾燥された砂を得るための第1乾燥装置と、この第1乾燥装置で得られた砂を加熱により乾燥させる第2乾燥装置と、を有する形態、[2]土壌に石灰を添加した状態で、これを加熱により乾燥させる1つの乾燥装置である形態等を挙げることができる。
上記「研磨装置」は、上述の研磨装置であって、上記乾燥装置で乾燥された被研磨物を研磨し得る限り、その構造、研磨形態、タイミング等は特に問わない。
上記「製品選別装置」は、上記砂研磨装置で研磨された製品と研磨屑とを選別し得る限り、その構造、選別形態、タイミング等は特に問わない。この製品選別装置としては、例えば、公知のふるい機等を挙げることができる。なお、上記「研磨屑」は、通常、粒径の小さな製品として使用される。
尚、上記被研磨物処理システムは、例えば、上記乾燥装置で乾燥された被研磨物(特に砂)を粒径に応じて選別する粒径選別装置をさらに備えることができる。これにより、この粒径選別装置で選別された複数種(粒径の異なる種)の被研磨物に応じて、複数の上記研磨装置を用意すれば、処理効率を向上させることができる。この粒径選別装置としては、例えば、公知のふるい機等を挙げることができる。
3.被研磨物処理方法
本発明に係る被研磨物処理方法は、以下に述べる乾燥工程と、研磨工程と、製品選別工程と、を備えて構成される。
上記「乾燥工程」は、被研磨物を乾燥させ得る限り、その構造、乾燥形態、タイミング等は特に問わない。この乾燥形態としては、例えば、(1)加熱により乾燥させる形態、(2)石灰の添加等により化学的に乾燥させる形態、(3)自然風、人工風等によって乾燥させる形態等のうちの1種又は2種以上を組み合わせたもの等を挙げることができる。
上記(1)形態では、その加熱温度は被研磨物の材質等に応じて適宜選択できる。特に、被研磨部材が砂である場合、その加熱温度は40度〜500度程度の中で砂質に応じた適温を選択できる。また、その加熱乾燥の方法としては、例えば、熱風、直火、間接加熱等を挙げることができる。その乾燥装置としては、例えば、公知のロータリーキルン等を挙げることができる。
被研磨物が砂である場合、上記(2)形態では、通常、土壌に石灰を添加して乾燥された砂が得られることとなる。これにより、土壌の粘度鉱物と石灰との化学反応によって、土質の含水比低下、塑性低下、強度増加等の利点がある。また、上記石灰としては、例えば、生石灰、消石灰、サイクロンライム等を挙げることができる。この石灰添加による乾燥装置としては、例えば、公知の土壌攪拌装置(一般にリテナとも称する。)、振動ミル等を挙げることができる。
ここで、上記乾燥工程は、例えば、上記(1)形態のみを行う工程であったり、上記(1)(2)形態を共に行う工程であったりすることができる。後者の場合、上記乾燥工程としては、例えば、[1]土壌に石灰を添加して乾燥された砂を取得し、その後、その取得された砂を加熱により乾燥させる形態、[2]土壌に石灰を添加した状態で、これを加熱により乾燥させる形態等を挙げることができる。
上記「研磨工程」は、上述の研磨装置を用いて上記乾燥工程で乾燥された被研磨物を研磨し得る限り、その構造、研磨形態、タイミング等は特に問わない。
上記「製品選別工程」は、上記研磨工程で研磨された製品と研磨屑とを選別し得る限り、その構造、選別形態、タイミング等は特に問わない。この製品選別装置としては、例えば、公知のふるい機等を挙げることができる。なお、上記「研磨屑」は、通常、粒径の小さな製品として使用される。
尚、上記被研磨物処理方法は、例えば、上記乾燥工程で乾燥された被研磨物(特に砂)を粒径に応じて選別する粒径選別工程をさらに備えることができる。これにより、この粒径選別工程で選別された複数種(粒径の異なる種)の被研磨物に応じて、複数の上記研磨装置を用意すれば、処理効率を向上させることができる。この粒径選別装置としては、例えば、公知のふるい機等を挙げることができる。
以下、図面に基づいて実施例により本発明をより具体的に説明する。
(1)砂研磨装置の構成
本実施例に係る砂研磨装置1(本発明に係る「研磨装置」として例示する。)は、図1及び2に示すように、筒状のケーシング体2と、羽根車3(本発明に係る「回転体」として例示する。)と、研磨部材4(本発明に係る「ケーシング体側研磨手段」として例示する。)と、を備えて基本的に構成される。
上記ケーシング体2は、その底部をなす円筒部2aと、この円筒部2aに連なる角筒部2bとからなる。また、このケーシング体2の軸心C2は略水平方向に設定されている。また、ケーシング体2には、円筒部2aと角筒部2bとの連絡部付近に排出口6が形成されている。この排出口6は、シャッタ部材7によりその開口量を調整可能とされている。また、このケーシング体2の外側面には左右の支持軸8a,8bが固定され、各支持軸8a,8bは、固定側の左右のベース部材9a,9bに軸受(図示せず)を介して傾動自在に支持されている。また、一方の支持軸8aには、傾動用の駆動モータM1の駆動軸が連結されている。従って、後述の作用で説明するように、この駆動モータM1の駆動によって、ケーシング体2と共に羽根車3は、それぞれの軸心C2,C1が垂直面内で水平方向から垂直方向までの任意の方向を向くように傾動されるようになっている(図2、8及び9参照)。
ここで、上記駆動モータM1、支持軸8a,8b、ベース部材9a,9b等によって、本発明に係る「軸心傾動手段」が構成されていると言える。
上記羽根車3は、円盤状の羽根車本体3aと、この羽根車本体3aに設けられる複数枚(図中8枚)の湾曲板状の羽根3bとを有している。羽根車本体3aの中心部には、パイプ状の支持軸10aと中実状の支持軸10bとが固定され、各支持軸10a,10bは、ケーシング体2に軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。一方の支持軸10aの内部には、ケーシング体2の外方から砂が供給され得るようになっている。また、他方の支持軸10bには、回転用の駆動モータM2の駆動軸が連結されている。従って、この駆動モータM2の駆動によって、羽根車3は所定の回転方向Rに回転されるようになっている。
また、上記ケーシング体2と床面との間には、昇降用の駆動モータM3により昇降可能とされるジャッキ機構11が介在されている。従って、後述の作用で説明するように、この駆動モータM3の駆動によって、ケーシング体2の軸心C2と羽根車3の軸心C1とが相対的に平行移動するように、ケーシング体2に対して羽根車3が昇降されるようになっている(図10参照)。
ここで、上記駆動モータM3、ジャッキ機構11等によって、本発明に係る「軸心移動手段」が構成されていると言える。
また、各羽根3bの遠心方向の先端側には、多数のスチールワイヤを束ねてなる掻上部材13(本発明に係る「掻上手段」として例示する。)が取着されている。さらに、各羽根3bの回転方向R側の表面には、適宜接着剤を介して研磨部材14(本発明に係る「回転体側研磨手段」として例示する。)が固着されている。なお、本実施例では、この研磨部材14は、以下に述べる研磨部材4と同じ構成であるものとし、ここでは詳説を省略する。
上記研磨部材4は、上記ケーシング体2の角筒部2bの内壁面に適宜接着剤を介して固着されている。この研磨部材4(14)は、図3に示すように、ゴム製の基材4a(14a)に、スチールワイヤ4b(14b)及びセラミック製の研磨砥粒(研磨材)4c(14c)が固着されている。このように、基材4a(14a)が弾性を有する場合、砂が研磨部材4(14)に衝突する際、基材4a(14a)の弾性変形により研磨部材4(14)に対する砂のなじみが良くなり、砂の異物が効率良く除去される。
(2)砂研磨装置の作用
次に、以上のように構成された砂研磨装置1の作用について説明する。図1及び2に示すように、ケーシング体2の軸心C2と羽根車の軸心C1とが、互いに一致し且つ略水平方向を向いた状態より、駆動モータM2の駆動により羽根車3を回転方向Rに所定の回転速度で回転させると共に、支持軸10aを介して羽根車3の中心部に砂を供給する。すると、その供給された砂は、各羽根3bの根元側から先端側に向って羽根3b表面上を案内移動される。このとき、砂は、各羽根3bの研磨部材14との接触により表面に付着した異物が除去される。
その後、砂は、各羽根3bによりケーシング体2の内壁面にむかって跳ね飛ばされ、研磨部材4に衝突する。このとき、砂は、研磨部材4との接触により砂表面に付着した異物が除去される。そして、研磨部材4に衝突した後の砂は自重で落下し、その落下の途中で、各羽根3bにより再び研磨部材4に向って飛ばされ、異物が除去されることが繰り返される。その後、砂は、ケーシング体2の円筒部2aに落下する。この円筒部2aに溜まった砂は、各羽根3bの先端の掻上部材13により掻き上げられ、再び研磨部材4に向って飛ばされ、異物が除去されることが繰り返される。そして、最終的に異物がほぼ完全に除去された砂が排出口6から排出されることとなる。
ここで、上記実施例では、図2に示すように、ケーシング体2及び羽根車3を垂直姿勢(各軸心C1,C2が水平方向を向く状態)で研磨するようにしたが、駆動モータM1の駆動によって、ケーシング体2及び羽根車3を傾動させて、それらの姿勢(水平、傾斜、垂直)を適宜変更することができる。因みに、図9に示すように、ケーシング体2及び羽根車3を水平姿勢(各軸心C1,C2が垂直方向を向く状態)で研磨する場合、磨き程度は十分であるが、処理量がやや少なくなる。また、図2に示す垂直姿勢では、水平姿勢に比べて、処理量は多くなるが磨き程度がやや劣る。さらに、図8に示す傾斜姿勢では、垂直姿勢に比べて処理量は少なくなるが、その傾き状態を調整することで磨き程度を調整できる。この場合、シャッタ部材7(図1参照)により排出口の開口量を変更して砂がケーシング体2内にとどまる時間を調節すれば、磨き程度をより簡易に調節することができる。
また、上記実施例では、図2に示すように、ケーシング体2及び羽根車3のそれぞれの軸心C2,C1を一致させた状態で研磨するようにしたが、図10に示すように、駆動モータM3の駆動によって、ケーシング体2に対して羽根車3を昇降させて、それぞれの軸心C2,C1を相対的に平行移動させ、それぞれの軸心C2,C1を離間させた状態で研磨することができる。これにより、処理量及び磨き程度を適宜調整することができる。特に、掻上部材13の消耗時に、ケーシング体2に対して羽根車3を下降させれば常に所定の掻上げ効果を発揮できる。
(3)砂処理システム
次に、本実施例に係る砂処理システムについて説明する。この砂処理システムは、図12に示すように、ロータリーキルン16(本発明に係る「乾燥装置」として例示する。)と、上述した砂研磨装置1と、篩機17(本発明に係る「製品選別装置」として例示する。)と、を備えて基本的に構成される。そして、上記ロータリーキルン16には、原材料である砂Sが投入され、含水率が10%以下になるまで乾燥させる。その乾燥させた砂Sが砂研磨装置1に供給され、研磨されて異物が除去される。その後、その異物除去された砂は、篩機17にかけられ、骨材製品と研磨屑砂製品とに分けられる。
なお、上記実施例では、原材料としての砂Sを直接的にロータリーキルン16に投入して乾燥させるようにしたが、これに限定されず、例えば、先ず、原材料としての土壌を公知のリテナ18(図12に仮想線で示す。)に投入して、生石灰を添加しつつ攪拌して化学的に乾燥された砂を取得し、その後、その乾燥された砂をロータリーキルン16に投入して加熱乾燥させるようにしてもよい。さらに、原材料としての土壌をロータリーキルン16に投入して、この土壌に生石灰を添加した状態で加熱乾燥させるようにしてもよい。これにより、特に汚泥等の水分量が多いものから良質な砂を得ることができる。
次に、参考として、図13に示す汚染土壌処理システムについて説明する。まず、土壌を調査、分析し、汚染されているかどうか判定する。汚染されていると判定された土壌に対する対処の仕方として研磨法が知られている。この研磨法では生石灰で化学的に乾燥させ、さらにロータリーキルンで熱を加えて乾燥させる。乾燥させた砂粒子を含む土壌を本実施例の砂研磨装置で異物除去し、汚れが落ちたレキ、砂粒子と汚染物質とに分離する。汚れが落ちたレキ、砂粒子は骨材として再利用し、汚染物質はダストを溶融しスラグとし、路盤材として再利用する。
(4)実施例の効果
本実施例の砂研磨装置1では、ケーシング体2内で羽根車3を高速で回転させて、この羽根車3の各羽根3bにより砂を研磨部材4に向って跳ね飛ばすようにしたので、砂と研磨手段4との衝突や摩擦等により砂が好適に研磨される。従って、大量の砂粒を短時間で均一且つ確実に異物除去して良質な砂を得ることができる。
また、本実施例では、軸心傾動手段により羽根車3の姿勢を変更させ得ると共に、軸心移動手段によりケーシング体2に対して羽根車3を昇降させ得るようにしたので、磨きの程度と処理量とを好適にバランスさせて研磨効率を向上させることができる。
また、本実施例では、各羽根3bの先端側に掻上部材13を設け、この掻上部材13によりケーシング体2の底部に溜まる砂を掻き上げるようにしたので、砂と研磨部材4,14との衝突や摩擦等の回数が多くなり、より研磨効率を向上させることができる。
また、本実施例では、研磨部材4,14を、弾性を有する基材4a,14aにスチールワイヤ4b,14bと研磨材4c,14cとを設けて構成したので、研磨部材4,14に砂が衝突する際に、基材4a,14aの弾性変形により研磨部材4,14に対する砂のなじみが良くなり、より研磨効率を向上させることができる。
また、本実施例では、各羽根3bの表面に研磨部材14を設けたので、砂と研磨部材4,14との衝突や摩擦等の回数が多くなり、より研磨効率を向上させることができる。
尚、本発明においては、前記実施例に限られず、目的、用途に基づいて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、研磨部材4,14を例示したが、これに限定されず、例えば、図4に示すように、保持具(基材)24aと、この保持具24aに植設される多数のスチールワイヤ(研磨材)24bと、を有する研磨部材24を用いることもできる。この場合、保持具24aが弾性を有することが好ましい。また、図5に示すように、弾性を有する不織布製の基材44aに、合成樹脂系の接着剤44bを介してセラミック製の研磨砥粒(研磨材)44cを固着してなる研磨部材44を用いることもできる。また、図6に示すように、ゴム製の第1基材54aに、ゴム製の第2基材54bを介して超硬バイトチップ(研磨材)54cを固着してなる研磨部材54を用いることもできる。また、図7に示すように、ゴム製等の弾性部材25を介して研磨部材4,14を固着することもできる。さらに、上記実施例では、研磨部材4と研磨部材14とを同じ構成のものとしたが、異なる構成のものとしてもよい。
また、本実施例では、羽根車本体3aに各羽根3bを固着するようにしたが、これに限定されず、例えば、図11に示すように、羽根車本体3aに支持軸27を介して各羽根3bを揺動自在に軸支するようにしてもよい。これにより、羽根車3の回転を比較的低速とすれば、砂を跳ね飛ばす瞬間に羽根3bを揺動させて、より強力に砂を跳ね飛ばして研磨部材4により強く衝突させることができる。また、本実施例では、板体である各羽根3bの表面で砂を案内して先端側で跳ね飛ばすようにしたが、これに限定されず、例えば、図11に示すように、筒体である各羽根3bの内周面で砂を案内して先端側で跳ね飛ばすようにしてもよい。この場合、各羽根3bの内周面に研磨部材14を設けることが好ましい。
また、本実施例では、回転体として羽根車3を用いる砂研磨装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、図14に示すように、回転体として、その表面に遠心方向に沿って延びる複数の凸条29を設けてなる傘状体28を用いる砂研磨装置1Aとしてもよい。この場合、回転中の傘状体28の上面に砂が供給されると、この傘状体28の回転によって、複数の凸条29により砂がケーシング体2の内壁面に設けられた研磨部材4に向って跳ね飛ばされ、砂と研磨部材4との衝突や摩擦等により砂が研磨され、異物が除去される。そして、異物が除去された後の砂は篩板26を介して外部に排出されることとなる。なお、上記傘状体28の表面には研磨部材が設けられていることが好ましい。また、ケーシング体2の内周側に螺旋部35を設けたり、このケーシング体2を傘状体28とは逆方向に回転させたりすることが好ましい。
さらに、図15に示すように、回転体として、その周面に複数の貫通孔31を有する筒状体30を用いる砂研磨装置1Bとしてもよい。この場合、回転中の筒状体30の内部に砂が供給されると、この筒状体30の回転によって、多数の貫通孔31を介して砂がケーシング体2の内壁面に設けられた研磨部材4に向って跳ね飛ばされ、砂と研磨部材4との衝突や摩擦等により砂が研磨され、異物が除去される。そして、異物が除去された後の砂は篩板26を介して外部に排出されることとなる。なお、上記筒状体30の内周面に研磨部材を設けたり、ケーシング体2を筒状体30とは逆方向に回転させたりすることが好ましい。
ここで、上記砂研磨装置1B(図15参照)を用いた試験1及び2について説明する。
試験1では、上記砂研磨装置1Bに、粒径0.2〜5.0mmの砕石砂を投入して研磨処理(筒状体の回転速度:1000rpm、処理量:5t/時間)を行い、その後、篩により粒径0.2mm以下の研磨屑砂製品を得た。そして、研磨処理前、研磨処理後、及び篩後のそれぞれの様子を顕微鏡による拡大写真により観察した。その結果、研磨処理前では、図17に示すように、粒径の大きな砕石砂のみの集合体であることがわかる。これに対して、研磨処理後では、図18に示すように、粒径の大きな砕石砂と粒径が小さな研磨屑製品との集合体であることがわかる。また、篩後では、図19に示すように、粒径の小さな研磨屑砂製品のみの集合体であることがわかる。この研磨屑砂製品の表面には異物の付着はほぼ見られなかった。
また、試験2では、上記砂研磨装置1Bに、粒径2.5mm以下の残土砂を投入して研磨処理(筒状体の回転速度:1000rpm、処理量:5t/時間)を行い、その後、篩により粒径0.2〜2.5mmの砂製品を得た。そして、研磨処理前、及び研磨処理・篩後のそれぞれの様子を顕微鏡による拡大写真により観察した。その結果、研磨処理前では、図21に示すように、土と砂の集合体であることがわかる。これに対して、研磨処理・篩後では、図22に示すように、砂製品のみの集合体であることがわかる。この砂製品の表面には異物の付着はほぼ見られなかった。
異物の除去された良質な製品を製造する用途に用いられる。特に、コンクリート用骨材としての良質な砂製品の製造に好適に用いられる。
本実施例に係る砂研磨装置の縦断面図である。 図1のII−II線断面図である。 研磨部材の要部断面図である。 他の形態の研磨部材を説明するための説明図である。 さらに他の形態の研磨部材を説明するための説明図である。 さらに他の形態の研磨部材を説明するための説明図である。 さらに他の形態の研磨部材を説明するための説明図である。 砂研磨装置の軸心傾動作用を説明するための説明図である。 砂研磨装置の軸心傾動作用を説明するための説明図である。 羽根車の軸心移動作用を説明するための説明図である。 他の形態の羽根車を説明するための説明図である。 本実施例に係る砂処理システムを示すフローチャートである。 本実施例に係る汚染土壌処理システムを示すフローチャートである。 他の形態の砂研磨装置を説明するための説明図である。 さらに他の形態の砂研磨装置を説明するための説明図である。 試験1で使用する砕石砂を入れた容器を撮影した説明図であり、容器(3−A)には研磨処理前の砂が入れられており、容器(3−B)には研磨処理後の砂が入れられており、容器(3−C)には篩後の砂が入れられている。 容器(3−A)に入れられた砂を拡大して撮影した説明図である。 容器(3−B)に入れられた砂を拡大して撮影した説明図である。 容器(3−C)に入れられた砂を拡大して撮影した説明図である。 試験2で使用する残土砂を入れた容器を撮影した説明図であり、容器(5−A)には研磨処理前の砂が入れられており、容器(5−B)には研磨処理・篩後の砂が入れられている。 容器(5−A)に入れられた砂を拡大撮影した説明図である。 容器(5−B)に入れられた砂を拡大撮影した説明図である。
符号の説明
1,1A,1B;砂研磨装置、2;ケーシング体、3;羽根車、3a;羽根車本体、3b;羽根、4;研磨部材、4a;基材、4b;研磨砥粒、8a,8b;支持軸、9a,9b;ベース部材、11;ジャッキ機構、13;掻上部材、16;ロータリーキルン、17;篩機、24;研磨部材、24a;保持具、24b;スチールワイヤ、25;弾性部材、28;傘状体、30;筒状体、C1;羽根車の軸心、C2;ケーシング体の軸心、M1:傾動用駆動モータ、M3;昇降用駆動モータ。

Claims (14)

  1. 被研磨物を研磨する研磨装置であって、
    筒状のケーシング体と、該ケーシング体の内部で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシング体の内壁面に設けられるケーシング体側研磨手段と、を備え、前記回転体の回転によって、該回転体に供給される前記被研磨物を前記ケーシング体側研磨手段に向って跳ね飛ばすようにし
    前記ケーシング体の軸心(C2)と前記回転体の軸心(C1)とを相対的に平行移動させる軸心移動手段をさらに備えることを特徴とする研磨装置。
  2. 被研磨物を研磨する研磨装置であって、
    筒状のケーシング体と、該ケーシング体の内部で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシング体の内壁面に設けられるケーシング体側研磨手段と、を備え、前記回転体の回転によって、該回転体に供給される前記被研磨物を前記ケーシング体側研磨手段に向って跳ね飛ばすようにし、
    前記回転体が、羽根車本体と、該羽根車本体に設けられる羽根とを有し、
    前記羽根が、前記ケーシング体の内底部側に溜まる前記被研磨物を掻上げる掻上手段を有することを特徴とする研磨装置。
  3. 前記回転体の軸心(C1)を垂直面内で傾動させる軸心傾動手段をさらに備える請求項1又は2に記載の研磨装置。
  4. 前記ケーシング体の軸心(C2)と前記回転体の軸心(C1)とを相対的に平行移動させる軸心移動手段をさらに備える請求項2又は3に記載の研磨装置。
  5. 前記ケーシング体側研磨手段が、弾性部を介して前記ケーシング体の内壁面に設けられている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の研磨装置。
  6. 前記回転体が、羽根車本体と、該羽根車本体に設けられる羽根とを有する請求項記載の研磨装置。
  7. 前記羽根が、前記ケーシング体の内底部側に溜まる前記被研磨物を掻上げる掻上手段を有する請求項6記載の研磨装置。
  8. 前記羽根には回転体側研磨手段が設けられている請求項2、6又は7に記載の研磨装置。
  9. 前記羽根が、前記羽根車本体に揺動自在に支持されている請求項2,6,7又は8に記載の研磨装置。
  10. 前記被研磨物が砂である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の研磨装置。
  11. 前記砂が、土壌に石灰を添加すると共にこれを加熱乾燥して得られるものである請求項10記載の研磨装置
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の研磨装置を用いる研磨方法であって、
    前記羽根車の回転によって、該羽根車に供給される前記被研磨物を前記ケーシング側研磨手段に向って跳ね飛ばして該被研磨物を研磨することを特徴とする研磨方法
  13. 被研磨物を乾燥させる乾燥装置と、
    前記乾燥装置で乾燥された前記被研磨物を研磨する請求項1乃至11のいずれか一項に記載の研磨装置と、
    前記研磨装置で研磨された製品と研磨屑とを選別する製品選別装置と、を備えることを特徴とする被研磨物処理システム
  14. 被研磨物を乾燥させる乾燥工程と、
    請求項1乃至11のいずれか一項に記載の研磨装置によって、前記乾燥工程で乾燥された前記被研磨物を研磨する研磨工程と、
    前記研磨工程で研磨された製品と研磨屑とを選別する製品選別工程と、を備えることを特徴とする被研磨物処理方法。
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