JP4317011B2 - N−1置換アミドを取得する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、実際上有機化学のすべての部門において合成中間体として有用であると共に、それらの多くがまた化粧品、調味料及び他の用途のための生理学的冷却効果を含む生物学的及び生理学的活性を有する化合物として重要であるN−1置換アミドを取得する方法に関する。
多くのN−1置換アミドを得るための公知の方法の中で、リッター反応は、長い間、容易に入手可能な試薬、例えば、ニトリル、硫酸、オレフィン、アルコール、アルデヒド、及び/又は他のカルベニウム・イオンの潜在的な供与体に基づく最も簡単な方法の一つと考えられてきた。
それらの元々の実験において、リッターと共同研究者は、溶媒としての氷酢酸中の硫酸及びアセトニトリルの混合物にオレフィンを添加し、簡単な仕上げ処理の後に比較的良好な収率でN−1置換アミドを得た(J.J.Ritter and P.P.Minieri,J.Amer.Chem.Soc.,1948,Vol.70,pp.4045〜4048)。以下の多くの文献において、彼らはまたカルベニウム・イオンの供与体としての第3及び第2アルコールを用いると共に、第2アルコールがより厳しい条件、例えば、酢酸による希釈の代りに反応媒体としての濃硫酸を必要とすることを見出した(J.J.Ritter and J.Kalish,J.Amer.Chem.Soc.,1948,Vol.70,pp.4048〜4049;F.R.Benson and J.J.Ritter,ibid.,1949,Vol.71,pp.4128〜4129)。第1アルコールはより厳しい反応条件下でさえ反応しないことが見出された。実際、後者の文献に述べられているように、「第1アルコールを反応に用いようとする努力は無益であることを証明した;高温の使用、長期の加熱又は発煙硫酸の利用などの急場しのぎの方法は、N−第1アルキルアミドの製造において成功しなかった」。
その一般的な規則に対するある種の限定的な例外が報告されてきている。例えば、表1を参照すること。すべての場合において、アルコールを基準にして過剰のニトリルが用いられている。
Figure 0004317011
古典的なリッター反応に関与しようとするメタノール及び他の低級第1アルコールのアミド生成の極めて低い収率や、さらには全面的な不活性の出現は、後の文献及び論評において頻繁に確認されている。例えば、D.H.R.Barton et al.,J.Chem.Soc.Perkin I,1974,pp.2101〜2107;T.Kiersznicki and R.Mazurkiewicz,Rocz.Chem.,1977,Vol.51,pp.1021〜1026;A.G.Martinez et al.,Tetrahedron Lett.,1989,Vol.30,pp.581〜582;R.Bishop,Ritter−type Reactions.In:Comprehensive Organic Synthesis,eds.B.M.Trost and I.Fleming,Pergamon Press,Oxford,1991,Vol.6,pp.261〜300;H.Firouzabadi et al.,Synth.Commun.,1994,Vol.24,pp.601〜607;及びH.G.Chen et al.,Tetrahedron Lett.,1996,Vol37,pp.8129〜8132を参照すること。これらはそれぞれ参考のため本明細書において包含される。
いくつかの「非古典的」なリッター反応の修正が、N−第1アルキルアミドを得ることを試みるために開発されてきた。例えば、3.4mモルのジクロロ(フェニル)メチリウム・ヘキサクロロアンチモンネートの存在下でのn−デカノール(0.95mモル)及びアセトニトリル(96mモル)は60%収率のN−デシルアセトアミドを生成した(D.H.R.Barton et al.,J.C.S.Perkin I,1974,pp.2101〜2107)。
同様に、10mモルの無水トリフルオロメタンスルホン酸と2倍過剰のアセトニトリル又はベンゾニトリルの混合物への10mモルのエタノール又はブタノールの添加は、相当するN−アルキルアミドの80〜90%収率を得る(A.G.Martinez et al.,Tetrahedron Lett.,1989,Vol.30,pp.581〜582)。しかし、これらのようなこうした「風変わりな」及び高価な試薬の使用は、これらの修正を工業的に非実用的なものにしてしまう。
N−ヒドロカルビル置換アミドを得るための方法に関する特許には、米国特許第5,811,580号;欧州特許第846,678A1号;及び米国特許第5,712,413号が挙げられる。
最後に、アルコールのクレー(モンモリロナイトKSF)触媒アミド化を記載している論文には、第1脂肪族アルコールn−オクタノールは不活性と報告された(H.M.Sampar Kumar et al.,New J.Chem.,1999,Vol.23,pp.955〜956)。
従って、必要性が、なお、ニトリルと第1脂肪族アルコール又は第1アルコキシ基を含有する他の化合物とのリッター型反応によりN−1置換アミドを得るための経済的に実行可能で実用的な方法に存在することは明白である。
他の態様の中で、本発明は、ニトリル、酸及び低級第1アルコールなどの第1アルコキシ化合物を含む比較的安価で容易に入手可能な試薬を用いる、N−第1アルキル1置換アミド、環式アミド又はラクタム、官能的に置換されたジアミド及びポリアミド、及び環式ポリアミドを得るための改善された方法の驚くべき発見に関する。
一つの実施形態において、本発明は、一般式R−(CO)−NH−CH2−Xで表されるアミドを得るための方法に関し、該方法は一般式R−CNのニトリルを、
a)酸;及び
b)一般式−OCH2−Xで表される少なくとも一つのアルコキシ官能基を含むアルコキシ含有化合物、
と接触させることを含む:
式中、Rは水素又はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基であり、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる;式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルである;及び式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる。
加えて、本発明の方法は、少なくとも一つのニトリルを(i)少なくとも一つの適するアルコキシ官能基;及び(ii)少なくとも一つの適する酸官能基の両方を含む試薬と反応させることを含む。
例えば、本発明は、一般式R−(CO)−NH−CH2−Xで表されるアミドを得るための方法を含み、該方法は一般式R−CNのニトリルを、一般式X−CH2−O−SO3Hで表される1アルキル硫酸塩と接触させることを含む:式中、Rは再度水素又はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基から選択され、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる;及び式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルから選択され、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基は再度置換され得るか又は非置換であることができる。
別の実施例において、本発明は、一般式R−(CO)−NH−CH2−Xで表されるアミドを得るための方法を提供し、該方法は一般式R−CNで表されるニトリルを、一般式XCH2−O−で表される少なくとも一つのアルコキシ官能基及び以下の一般式で表される1以上の酸性リン酸塩官能基を含む1以上の酸性リン酸塩、例えば、モノアルキルリン酸塩;ジアルキルリン酸塩;モノ、ジ、及びトリアルキル・ピロリン酸塩;及びモノ、ジ、トリ、及びポリアルキル・ポリリン酸塩などと接触させることを含む:
Figure 0004317011
本発明のさらなる利点及び実施形態は説明から明らかであるか、又は本発明の実施により学ぶことが可能である。本発明のさらなる利点は、また、添付クレームにおいて特に指摘される要素及び組合せによって実現され、達成される。従って、これまでの一般的な説明及び以下の詳細な説明は両方とも代表的なものであり、本発明のある種の実施形態の説明用のものであって、従ってクレームのように本発明を限定するものでないことは理解されるべきである。
本発明の詳細な説明
本発明は、本明細書において提供されるあらゆる図、表及び実施例を含む以下の詳細な説明を参照することによりさらに容易に理解することが可能である。特定の成分及び/又は条件が当然変化することが可能であるので、本発明が以下に説明される特定の実施形態及び方法に限定されないこともまた理解されるべきである。さらに、本明細書において用いられる専門用語は、本発明の特定の実施形態を説明する目的のためだけに用いられ、どの点からも限定しようとは意図されていない。
本明細書及び添付クレームにおいて用いられる、単数形「a」、「an」、及び「the」は文脈で明確にそうでないと指示しない限り複数の対象を含むこともまた留意されなければならない。例えば、単数形での成分への言及は複数個の成分を含むように意図されている。
範囲は、本明細書において、「約」又は「ほぼ」一つの特定値から及び/又は「約」又は「ほぼ」別の特定値までとして表すことが可能である。こうした範囲が表される場合、別の実施形態は一つの特定値から及び/又は他の特定値までを含む。同様に、前述の「約」又は「ほぼ」の使用により値が近似値として表される場合、特定値は別の実施形態を形成することは理解されるであろう。
本明細書において用いられる用語「アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、p−メンチル、オクチル、エイコシル、及びテトラコシル基などの例を限定なしで含む、分岐鎖又は非分岐鎖の、環式又は非環式飽和炭化水素基を指す。
本明細書において用いられる用語「アルコキシ」は、「−O−」エーテル結合を通して有機又は無機分子に結合される炭化水素基を指す。例えば、本明細書において用いられる「アルコキシ」基は、Rがアルキル基を表す−ORとして定義することが可能である。
本明細書において用いられる用語「アルケニル」は、少なくとも一つの二重結合を含有する炭化水素基を指す。
本明細書において用いられる用語「アルキニル」は、少なくとも一つの三重結合を含有する炭化水素基を指す。
本明細書において用いられる用語「アリール」は、ベンゼン、ナフタリン、及びアントラセンの環構造特性を有する炭化水素基;すなわち、ベンゼンの芳香族炭素6員環又は他の芳香族誘導体の縮合炭素6員環のいずれかを有する炭化水素基を指す。例えば、本明細書において用いられるアリール基には、限定なしで、フェニルC65又はナフチルC107基を挙げることが可能である。
本明細書において用いられる用語「ヘテロ環」及び/又は「ヘテロ環式」は、環中の1以上の原子が硫黄、窒素、及び酸素などのヘテロ原子である通常5、6、又は7員の閉環構造を表す。適する例には、限定なしで、ピリジン、ピロール、フラン、チオフェン、テトラヒドロフラン、及びピペリジンが挙げられる。
本明細書において用いられる用語「官能的に置換された」は、対象の基又は部分が1以上の官能基(官能置換基)又はあらゆる他のヘテロ原子基を含むことを意味する。こうした例には、限定なしで、カルボニル基(複数を含む)、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基(複数を含む)、アルコキシカルボニル基(複数を含む)、アミノ基(複数を含む)、ニトロ基(複数を含む)、ニトロソ基(複数を含む)、ハロゲン基(複数を含む)(例えば、クロロ、フルオロ又はブロモ基)、及びシロキシ基(複数を含む)などが挙げられる。
あらゆる特定の化学式に関して本明細書において用いられる、「Me」はメチル基を指し、「Et」はエチル基を指し、「Bu」はブチル基を指し、及び「Ph」はフェニル基を指す。
本発明は、N−1置換アミド、環式アミド又はラクタム、官能的に置換されたジアミド及びポリアミド、及び環式ポリアミドを得るための方法に関する。この目的に対して、先行技術の教示とは反対に、これらのアミドが、アミド生成に適する環境において、独立に又はまとめて少なくとも一つのニトリル官能基、少なくとも一つのアルコキシ官能基、及び少なくとも一つの適する酸官能基を提供する2以上の試薬を反応させることにより得ることができることが発見されてきた。
第1態様において、本発明は以下の一般式(I)を有するN−1置換アミドを得るための方法を提供する:
Figure 0004317011
式中、Rは水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基であり、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる;及び式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルであり、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基(複数を含む)、又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基(複数を含む)はまた官能的に置換され得るか又は非置換であることができる。
一つの実施形態において、本方法は、(1)以下の一般式(II)を有する少なくとも一つのニトリル、
Figure 0004317011
式中、Rは水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基であり、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる;を(2)以下の一般式(III)で表される少なくとも一つの適するアルコキシ官能基を含む少なくとも一つのアルコキシ化合物と、(3)適する酸の存在下で反応させることを含む:
Figure 0004317011
式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルであり、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基(複数を含む)、又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基(複数を含む)は再度官能的に置換され得るか又は非置換であることができる。
代わりの実施形態において、本発明の方法は、上に定義される一般式(II)を有するそれを含む少なくとも一つのニトリルを、(i)少なくとも一つの適するアルコキシ官能基(III);及び(ii)少なくとも一つの適する酸官能基の両方を含む試薬と反応させることを含む。この目的に対して、アルコキシ基含有化合物及び適する酸両方の特性を組合せる多くの部類の化合物がある。
本発明によるこうした好ましい部類の化合物の例には、限定なしで、以下の一般式(IV)を有するアルキル硫酸塩、例えば、メチル硫酸、エチル硫酸、及びブチル硫酸などが挙げられる:
Figure 0004317011
式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルであり、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基(複数を含む)、又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基(複数を含む)はまた官能的に置換され得るか又は非置換であることができる。
(i)上に定義される少なくとも一つの適するアルコキシ官能基(III);及び(ii)少なくとも一つの適する酸官能基の両方を含む部類の化合物の別な例には、限定なしでアルキル酸性リン酸塩が挙げられる。例えば、一般式XCH2−O−の少なくとも一つのアルコキシ官能基及び以下の一般式(V)で表される1以上の酸性リン酸塩官能基を含む、モノアルキルリン酸塩;ジアルキルリン酸塩;モノ、ジ、及びトリアルキル・ピロリン酸塩;及びモノ、ジ、トリ、及びポリアルキル・ポリリン酸塩などが挙げられる。
Figure 0004317011
この実施形態により、Xは再度水素又は一般式−CHR12を有するラジカルのいずれかを表し、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基(複数を含む)、又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基(複数を含む)は官能的に置換され得るか又は非置換であることができる。
この目的に対して、本発明の方法が、所期のn−1置換アミド、環式アミド(ラクタム)、及び/又はポリアミドを提供するために適する環境において、独立に又はまとめて少なくとも一つの適するニトリル官能基、少なくとも一つの適するアルコキシ官能基、及び少なくとも一つの適する酸官能基を含む2以上の試薬を反応させるためのあらゆる適切な組合せを包含することは理解されるべきである。さらに、本発明のいくつかの実施形態により、1以上の反応物質(複数を含む)が1を越える必要官能基、例えば、ニトリル、アルコキシ、及び/又は酸を提供する場合、第3反応物質はなお存在することができるが、しかし、本発明の方法を有効に実施するために必要とはされないこともまた理解されるべきである。
例えば、適するニトリルと反応しようとするモノアルキル硫酸塩の場合において、モノアルキル硫酸塩はアルコキシ及び酸両方の官能基を含み、従って、個別の酸試薬及び/又は個別のアルコキシ試薬は反応環境中に導入できるが、しかし、本発明をうまく実施するために必要とはされない。
N−1置換アミド基生成の別な態様において、本発明は、さらに、環式アミド又はラクタムを得るための方法を提供する。この態様により、単一試薬が少なくとも一つの適するニトリル官能基、及び少なくとも一つの適するアルコキシ官能基を提供する場合、環式アミド又はラクタムを提供するために適する条件下で適する酸の存在において、分子内反応を提供することが可能である。
なお別な態様において、本発明は、また、官能的に置換されたアミド及びポリアミドを得るための方法を提供する。例えば、一つの実施形態において、単一試薬が少なくとも一つの適するニトリル官能基、及び少なくとも一つの適するアルコキシ官能基を提供する場合、例えば、シアノ・ヒドロキシ・アミド、シアノ・ヒドロキシ・ジアミド、又はシアノ・ヒドロキシ・ポリアミドを提供するために有効な条件下で適する酸の存在において、分子内反応を提供することが可能である。
なお別の態様において、本発明によるアミド生成の方法は、少なくとも二つの適するニトリル官能基を有する1以上の試薬を少なくとも二つの適するアルコキシ官能基を含む1以上の試薬と接触させることを含む。本発明のこの態様により、例えば、シアノ・ヒドロキシ・アミド、シアノ・ヒドロキシ・ジアミド、ジシアノ・ジアミド、ジヒドロキシ・ジアミド、シアノ・ヒドロキシ・ポリアミド、ジシアノ・ポリアミド、ジヒドロキシ・ポリアミド、及び/又は環式ポリアミドを提供するために有効な条件下で適する酸の存在において、分子内反応を提供することが可能である。
本発明により、多様な無機及び/又は有機の、ブレンステッド又はルイス酸を本方法において用いることができる。さらに、これらの酸はそれらの濃縮又は希釈形態において用いることができる。
適するブレンステッド酸の例には、硫酸、発煙硫酸、メチル硫酸又はモノメチル硫酸塩、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、クロロスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、及びトリフルオロメチルスルホン酸が挙げられるがそれらに限定されない。
適するルイス酸の例には、三酸化硫黄又はその錯体、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、及び臭化アルミニウムなどが挙げられるがそれらに限定されない。
本明細書において前に定義される式(III)で表される少なくとも一つのアルコキシ官能基を含む適する化合物には、限定なしで、メタノール、エタノール、n−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、及びドデカノールなどの第1アルコール;エチレングリコールなどのグリコール;ジエチレングリコール及び/又はポリエチレングリコールなどのジ−、トリ、及びポリグリコール;メチルセロソルブなどのグリコールのモノアルキルエーテル;炭酸ジメチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、マロン酸ジエチル、及びアセト酢酸メチルなどのエステル及びオルトエステル;オルト炭酸メチルなどのオルト炭酸アルキル;炭酸ジメチルなどの炭酸モノ、ジ及びトリアルキル;ホウ酸トリメチルなどのホウ酸モノ、ジ及びトリアルキル;テトラエトキシシランなどのモノ、ジ及びトリアルコキシシラン;オルトケイ酸エチルなどのオルトケイ酸アルキル;テトラエトキシ・チタニウムなどのモノ、ジ、トリ及びテトラアルコキシ・チタニウム化合物;オルトチタン酸メチル、エチル、プロピル又はブチルなどのオルトチタン酸アルキル;アルキル酸性リン酸塩;リン酸トリメチルなどのリン酸モノ、ジ及びトリアルキル;ピロリン酸ジメチルなどのピロリン酸モノ、ジ及びトリアルキル;ポリリン酸アルキル;硫酸ジメチルなどの硫酸ジアルキル;硫酸モノメチル、エチル、プロピル又はブチルなどの硫酸アルキル;クロロ硫酸アルキル及び臭化硫酸アルキルなどのハロ硫酸アルキル;アルキル・メシラート:アルキル・アリール・スルホン酸塩;メチルエーテル及びブチルエーテルなどのエーテル及びジアルキルエーテル;グリコール・エーテル;アリール・アルキル・エーテル;ジメトキシメタンなどのアセタール、ケタール、ジアルキル・アセタール及びジアルキルケタール;アルキル・エステル、及びあらゆる官能的に置換された第1アルコール、グリコール、エステル、オルトエステル、アセタール又はケタールが挙げられる。
この目的に対して、該化合物が以下の一般式(III)で表される少なくとも一つの適するアルコキシ官能基を含む場合に、アミド生成に適するあらゆるアルコキシ含有化合物が本発明の方法において用いることができることは理解されるべきである:
Figure 0004317011
式中、Xは水素又は一般式−CHR12を有するラジカルであり、式中、R1及びR2は独立に又はまとめて水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基(複数を含む)、又はそれらのあらゆる組合せを表し、それらの置換基(複数を含む)は官能的に置換され得るか又は非置換であることができる。さらに、上に詳細に述べられたもの以外でアミド生成に適するさらなるアルコキシ含有化合物は、当業者により認識されるか、又はさもなければ単なる日常の実験を通して決定されることもまた理解されるべきである。
加えて、上述のように、本発明の方法における使用に適するニトリルには、以下の一般式(II)を有するあらゆる化合物が含まれた:
Figure 0004317011
式中、Rは水素又はあらゆるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロ環式置換基であり、それらの置換基は置換され得るか又は非置換であることができる。例えば、本発明の方法における使用のために好ましいニトリルには、ヒドロキシニトリル及びアルコキシニトリルの両方;アセトニトリル;プロピオニトリル;2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル;p−メンタンカルボニトリル;及びベンゾニトリルが挙げられる。この目的に対して、上に詳細に述べられたもの以外でアミド生成に適するさらなるニトリルは、当業者により認識されるか、又はさもなければ単なる日常の実験を通して決定されることは理解されるべきである。
アルコキシ含有化合物を酸と接触させることが第2のアルコキシ含有化合物及び第2の酸を生み出す場合が多くあることも、また、本発明により考慮されている。従って、本発明の別の態様において、1以上の所期の試薬、例えば、アルコキシ含有化合物(複数を含む)は、原位置での反応混合物中に生成される。
例えば、アルキル・メシラートは、メタンスルホクロライドをアルカノールと接触させることにより原位置で得ることができる。あるいは、クロロ硫酸アルキルは、クロロスルホン酸をアルカノールと接触させることにより原位置で得ることができる。同様に、ジアルキル・エーテルは硫酸と反応して硫酸モノアルキル及びアルカノールを提供することができる。同様に、硫酸ジアルキルは硫酸と反応して硫酸モノアルキルを提供することができる。さらに、リン酸トリアルキルは、ポリリン酸と反応してアルキル酸性リン酸塩及びポリリン酸塩の混合物を提供することができる。
アルキル基が可逆的にホウ酸トリアルキル又はリン酸トリアルキルから硫酸に移動して、硫酸モノアルキル及びホウ酸又はリン酸の部分(酸)エステルを提供することができることもまた知られている。あるいは、炭酸ジアルキルは硫酸と反応して硫酸モノアルキル、アルコール及び二酸化炭素を提供することができる。さらに、アルコールが三酸化硫黄と反応して硫酸モノアルキルを提供することができることもまた知られている。
従って、追加の手順及び反応条件に応じて、こうした反応がニトリルの存在中に、ニトリルの添加前に、及び/又は反応環境中へのニトリルの添加の間に起こることができることは本発明により考慮されている。その結果、本発明の代替の実施形態において、ニトリルは、元々供給されたアルコキシ含有化合物及び酸と、又は後に生成されるアルコキシ含有化合物及び酸と反応することができる。
本発明のなおさらなる実施形態において、反応条件に応じて、所期のN−1置換アミドは最終製品として反応混合物中に存在することができるか、又は、それは中間複合体の形態をとって存在することができるかのいずれかであることは考慮されている。所期のアミドが中間反応複合体として生成されるような例において、加水分解又は加溶媒分解の仕上げ処理が反応混合物から製品を回収するために必要であってよい。
本発明により、加水分解又は加溶媒分解の仕上げ処理には、水、塩基又は酸の水溶液による処理、アルコールによる処理、又は反応混合物から所期のアミドの回収に役立ち及び/又はそれをもたらすあらゆる他の処理が挙げられるがそれらに限定されない。
本発明の方法は、また、広範な条件にわたり行うことができる。加えて、本発明の方法は、また、連続式又はバッチ式のいずれかで行うことができる。反応は、一般に、温度、追加手順、追加率、及び試薬の比率に無関係に進行するけれども、すべてのこれら及び他のパラメータはN−1置換アミドのより高い収率を得るために最適化することができる。こうした最適パラメータは当業者により認識されるか、又はさもなければ日常の実験を通して達成される。
反応温度は広い範囲内で変動することが可能であり、工程の間に、又は工程の異なる段階の間に変動することが可能である。例えば、本方法は、−20℃、−10℃、0℃、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、210℃、220℃、230℃、240℃で、又は250℃の温度でさえ進めることができる。好ましい実施形態において、温度は約−20℃以上である。さらに、温度は、好ましくは約250℃以下である。さらに好ましくは、温度は約25℃以上及び約180℃以下である。
本発明により、本方法は種々の圧力及び反応時間下で行うことができる。例えば、本方法は大気圧下、昇圧下、又は真空下でさえ有効である。この目的に対して、圧力及び反応時間の最適量は、勿論、用いられる特定の反応物質に応じて変わり、さらに、当業者により認識されるか、又はさもなければ日常の実験を通して決定される。
本方法は、また、アルコキシ含有化合物のニトリルに対するさまざまなモル比率下でうまく進めることができる。好ましい実施形態において、本方法は、好ましくは、アルコキシ含有化合物のニトリルに対するモル比率、約0.1〜約50で行われる。例えば、アルコキシ含有化合物対ニトリルの比率は、0.1、0.3、0.5、0.7、0.9、1.5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50でさえあることができる。さらに好ましい実施形態において約0.3〜約10、なおさらに好ましくは約0.5〜約5である。
本方法は、また、酸対ニトリルのさまざまなモル比率で進めることができる。好ましい実施形態において、酸対ニトリルのモル比率は約0.01〜約100である。この実施形態により、酸対ニトリルのモル比率は、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100でさえあることができる。さらに好ましい実施形態において、酸対ニトリルのモル比率は約0.5〜約10である。あるいは、最も好ましい実施形態において、酸対ニトリルの比率は約1〜約5である。
本発明の方法は、また、有機又は無機溶媒の存在において、又は溶媒なしでさえもうまく行うことができる。適する溶媒の例には、限定なしで、アルカン、クロロ−及びポリクロロアルカン、ホルムアミド、及びそれらの組合せが挙げられる。反応が過剰の一つの試薬、例えば、ニトリル、アルコキシ含有化合物、又は酸を用いて行われる場合、過剰の試薬は、また、溶媒として役立つことができる。
本方法がバッチ式で行われる場合、試薬の添加/混合の種々の様式又は手順を用いることができる、例えば:
1) アルコキシ含有化合物及び溶媒の、ニトリル、酸及び別の溶媒の混合物中への添加、又は場合により、一つ又は両方の溶媒なしでの同一手順;
2) 酸、ニトリル、アルコキシ含有化合物、及び溶媒の同時混合、又は場合により、溶媒なしでの同一手順;
3) 溶媒ありなしで酸及びアルコキシ含有化合物を予備混合し、次にまた溶媒ありなしでニトリルを添加;
4) 酸の、ニトリル、アルコキシ含有化合物、及び任意の溶媒混合物への添加。
同様に、本方法が連続式において行われる場合、試薬及び任意の溶媒は、同時に又は順番を問わず反応器又は反応環境中に供給することができる。
それらの実施形態において、1以上の試薬が2以上の官能基を提供する、例えば、酸及びアルコキシ官能基の両方を提供する硫酸モノアルキルの場合、試薬及び任意の溶媒は、また、順番を問わず混合するか又は供給することができる。
この目的に対して、本発明の方法は、所期のn−1置換アミド、環式アミド(ラクタム)、及び/又は官能的に置換されたジ−又はポリアミドを提供するために適する環境において、1以上の溶媒のありなしで、2以上の適切な試薬の添加及び/又は混合のあらゆる適切な手順を包含する。さらに、それぞれの場合において、混合の最適手順は、出発材料及び用いられる溶媒の性質に応じて決まることもまた理解されるべきである。従って、最適手順は当業者により認識されるか、又はさもなければ日常の実験を通して決定される。
反応の完遂後、反応混合物は多くのやり方で仕上げ処理することができる。例えば、加水分解仕上げ処理を含む実施形態において、製品混合物は、水又は水性塩基により「急冷」するか又は氷上に注ぐと共に、水性塩基で中和し、次に溶媒で抽出することができる。溶媒の蒸発後、製品は蒸留するか及び/又は結晶化することができる。
加溶媒分解仕上げ処理を含む実施形態において、反応混合物は、例えば、過剰の低級アルコール(メタノール、エタノール、など)により希釈することができると共に、製品はそのアルコール溶液から結晶化するか、又は技術上公知のあらゆる他の方法において分離することができる。一部の場合において、反応混合物は、また、直接蒸留して望ましい製品を生成することができると共に、他の場合において、製品は直接の結晶化と続く任意の精製により反応混合物から得ることができる。
従って、本発明は、対応するニトリルを対応するアルコキシ含有化合物及び酸と接触させることにより、所期のN−1置換アミド、環式アミド(ラクタム)、官能的に置換されたジ−又はポリアミド、及び環式ポリアミドを得るための便利で高度に実用的な方法を提供することが可能である。本発明のさらなる利点は、添付クレームにおいて特に指摘される要素及び組合せによって実現され、達成される。
以下の実施例は、N−1置換アミドを得るための方法がどのように実現されるかの十分な開示及び記載を当業者に提供するためになされ、かつ、純粋に本発明の典型であって、そして本発明者らが彼らの発明とみなすものの範囲を制限しない。努力が、数(例えば、量、温度等)に関する正確度を確保するが、しかし多少のの誤差及び偏りが存在するかもしれない。別段の指示がない限り、温度は、℃であり、それは室温である、そして圧力は大気圧又はその付近である。別段の指示のない限り、N−1置換アミドの収率を、反応に取り入れられたニトリルの開始量に基づき計算される。
実施例1
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、クロロスルホン酸及びメタノールの反応(2つの他の試薬の混合物へのアルコールの追加)。
Figure 0004317011
メタノール(21.5 moles)を、42.4 molesのクロロスルホン酸と10.6 molesのニトリル10の撹拌された混合物に、(冷却して)35−45℃に保持した温度で加えた。出てくる気体を、発生した塩化水素の吸収のための希釈したNaOH水溶液を含むトラップに通した。メタノールの添加終了後に、この反応混合物を注意深く85℃に加熱し、この温度で4時間を撹拌し、冷却し、ヘプタンで希釈し、過剰な氷と水でクエンチし、NaOH水溶液で中和した。有機層を分離し、ロータリー・エバポレータで留去して、GLCによると99.0%のN−メチルアミド11を含む、1454.3 gの未精製の結晶質を得た(ニトリル10に基づく仮定に対して収率79.3%)。前記未精製物を、ステンレス・プロトリュージョン充填剤(stainless steel protrusion packing)を充填したガラスカラムにより分別して、1335.9 gの99.6%の純度のN−メチルアミド11を得た(仮定に対して収率73.4%)。
実施例2−6
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及び硫酸の反応(2つの他の試薬の混合物へのニトリルの追加)。
Figure 0004317011
基本手順。ニトリル10を、硫酸中、メタノール溶液に加え、そして得られた混合物を、所定の期間100〜110℃で撹拌した。従来の加水分解処理を終えた後に、産物を、GLCによって分析した。結果を、表E2−6に示す。
Figure 0004317011
実施例7
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及び硫酸の反応(2つの他の試薬の混合物へのメタノールの追加)。
ニトリル10(0.167 moles)を、0.5 molesの濃硫酸中に溶解し、そして0.5 molesのメタノールを、約15分間かけて撹拌しながら滴下して加え、この混合物の温度を自然に約80℃まで上げた。前記混合物を、100℃に加熱し、15.3時間この温度で撹拌した。従来の加水分解処理を終えた後に、反応産物は、4.8%の未反応ニトリル10、61.5%のN−メチルアミド11、及び33.2%のアミド12を含んでいた。
実施例8
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及び発煙硫酸の反応
メタノール(0.59 moles)を、約8℃で、54 gの27〜33%の発煙硫酸に加えて、この混合物を、95℃に加熱し、この温度で1時間撹拌した。0.196 molesのニトリル10の添加後に、温度を、20分間かけて自然に約120の℃に上げた。前記混合物を冷却し、水で慎重に希釈し、NaOH水溶液で中和し、そしてヘプタンで抽出した。ヘプタンの除去の後に、得られた茶色がかった結晶性の産物は、1.3%の未反応ニトリル10、78.9%のN−メチルアミド11、及び17.3%のアミド12を含んでいた。
実施例9
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及びメタンスルホン酸の反応。
1/4/4のモル比のニトリル10、メタンスルホン酸、及びメタノールの混合物を、15.5時間100℃に保持し、そして加水分解的に処理した。GLC解析によると、産物は、32.8%の未反応ニトリル10、53.2%のN−メチルアミド11、及び13.3%のアミド12を含む。
実施例11
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及びリン酸の反応。
ニトリル10(0.0036 moles)。0.016 molesのメタノールと0.02 molesの100%のリン酸の混合物を、95℃で30分間撹拌した。0.0036 molesのニトリル10の添加の後、この混合物を同じ温度で20時間撹拌し、次に冷却し、そして加水分解的に処理した。GLC解析は、97.6%の未反応ニトリル10、1.3%のN−メチルアミド11、及び0.9%のN−非置換アミド12を示した。
実施例12
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及びピロリン酸の反応。
ピロリン酸(0.022 moles)を、0.023 molesのメタノール中に高温で5時間溶解させた。0.0055 molesのニトリル10の添加の後に、この混合物を約100℃で40時間保持した。従来の加水分解処理の後に、反応産物は、75.9%の未反応ニトリル10、15.4%のN−メチルアミド11、及び7.3%のアミド12(GLC)を含んでいた。
実施例13−15
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メチル・メタンスルホン酸及びメタンスルホン酸の反応。
基本手順。ニトリル10、メチル・メタンスルホン酸、及びメタンスルホン酸の混合物を、100℃で45時間保持し、次にGLCによって分析した。試薬比及び収率を表E13−15に示した。
Figure 0004317011
実施例16.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、酢酸メチル及び硫酸の反応。
酢酸メチル(0.0135 moles)を、0.0153 molesの濃硫酸中に溶解させ、この溶液を約100℃で3時間加熱した。0.0036 molesのニトリル10の添加の後に、前記混合物を100℃でさらに24時間保持した。加水分解的に処理した後に、この産物は、34.9%の未反応ニトリル10、35.1%のN−メチルアミド11、及び27.9%のアミド12を含んでいた。
実施例17.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、リン酸トリメチル及び硫酸の100℃での反応。
Figure 0004317011
ニトリル10(0.083 moles)を、0.165 molesのリン酸トリメチル中、0.246 molesの濃硫酸溶液に100℃で撹拌しながら添加した。得られた混合物を、100℃で5.7時間撹拌し、室温に冷却し、加水分解的に処理して、13.3gの結晶質を得、それは(GLCによると)3.5%の未反応ニトリル10、80.6%のN−メチルアミド11、11.0%のアミド12、及び4.0%の2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル) ブタン酸13の副産物メチルエステルを含んでいた。仮定に対して75.4%のN−メチルアミド11の収率。
実施例18.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、リン酸トリメチル及び硫酸の120℃での反応。
反応を、実施例17と同様に、しかし120℃で6時間実施した。GLCによると、産物は、0.4%の未反応ニトリル10、91.7%のN−メチルアミド11、2.8%のアミド12、及び4.5%のエステル13を含んでいた。
実施例19.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、ジメチル・オキサレート及び硫酸の反応(2つの他の試薬の混合物へのニトリルの追加)。
ニトリル10(0.025 moles)を、0.1 molesの濃硫酸中、0.1 molesのジメチル・オキサレートの溶液に加えた。得られた混合物を100℃に加熱し、この温度で3時間撹拌した。従来の処理の後に、産物は、5.5%の未反応ニトリル10、59.3%のN−メチルアミド11、及び34.4%のアミド12を含んでいた。
実施例20.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、ジメチル・オキサレート及び硫酸の反応(2つの他の試薬の混合物への硫酸の追加)。
硫酸(0.1 moles)を、0.025 moleのジメチル・オキサレート中、0.05 molesのニトリル10の混合物に加えた。得られた混合物を、100℃に加熱し、この温度で2.5時間撹拌した。従来の処理の後に、産物は、1.2%の未反応ニトリル10、66.2%のN−メチルアミド11、及び31.1%のアミド12を含んでいた。
実施例21.
アセトニトリルと、クロロスルホン酸及び1−ブタノールの反応。
アセトニトリル(0.9 moles)を、0〜5℃で、0.78 molesのn−ブタノール及び0.78 molesのクロロスルホン酸の撹拌された混合物に加えた。この混合物を80℃に加熱し、この温度で2時間撹拌し、次に冷却し、20%のNaOH水溶液でクエンチし、クロロホルムで抽出した。クロロホルム抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムによって乾燥させた。クロロホルムの留去後に、残渣を蒸留して、基準試料と比較することによりGLC及びGC/MSによって同定された38.5%のN−n−ブチルアセトアミドを含む11.9 gの産物を得た。n−ブタノールに基づく仮定に対して5.1%のN−n−メチルアセトアミドの収率。
実施例22.
ベンゾニトリルと硫酸及び硫酸ジメチルの反応。
0.78 molesの硫酸ジメチルと0.78 molesの硫酸の混合物を、110℃で10分間撹拌し、そして10℃に冷却した。10℃で0.78 molesのベンゾニトリルの添加後に、この混合物を100℃に加熱し、この温度で1時間撹拌し、冷却し、過剰な氷でクエンチし、20%のNaOH水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。前記クロロホルム抽出物を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥させ、そして留去して、基準試料と比較することによりGLCによって同定された24.4%のN−メチルベンズアミド(仮定に対して22%の収率)を含む15.2 gのオイルを得た。
実施例23.
p−メンタン−3−カルボニトリル14と、クロロスルホン酸及びエタノールの反応。
Figure 0004317011
エタノール(0.2 moles)を、30〜35℃で、撹拌された0.4 molesのクロロスルホン酸と0.1 molesのニトリル14の混合物に、20分間かけて加えた。前記反応混合物を、85℃に加熱し、この温度で3時間撹拌し、冷却し、過剰な氷でクエンチし、トルエンで抽出した。前記トルエン抽出物を、20%のNaOH水溶液で中和し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥させた。トルエンを留去して、基準試料との比較によりGLCによって同定された27.9%のN−エチルアミド15を含む、4.6 gの産物を得た。ニトリル14に基づく仮定に対して6.1%のN−エチルアミド15の収率。
実施例24.
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のメチルエステル16と、硫酸及びメタノールの反応。
Figure 0004317011
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のメチルエステル16(0.628 moles)を、2.5 molesの濃硫酸と2.5 molesのメタノールの混合物に加えた。この混合物を、100℃で11.5時間撹拌し、水で希釈し、10%のNaOH水溶液で中和し、そしてクロロホルムで抽出した。クロロホルムの除去後に、産物は蒸留して、69.7%(0.37 moles)のN−メチルアミド17及び21.3%(0.133 moles)の開始エステル16をを含む114.2 gの結晶質を得た。反応したエステル16に基づくN−メチルアミド17の収率は、仮定の74.7%である。この産物をヘプタンから再結晶させて99%+純粋なN−メチルアミド17を得た、m.p.89℃;1HNMR(300MHz、CDC13、δppm):0.87d、J=6.9Hz(6H、Me2C)、0.89d、J、=6.9Hz(6H、Me2C)、2.60 septet、J=6.9Hz(2H、2Me2CH)、2.79d、J=4.7Hz(3H、MeNH)、3.71s(3H、MeO)、7.76br.s(1H、NH)。
実施例25.
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のエチルエステル18と、硫酸及びメタノールの反応。
Figure 0004317011
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のエチルエステル18(0.578 moles)を、2.5 molesの濃硫酸と2.5 molesのメタノールの混合物に加えた。この混合物を、100℃で17時間撹拌し、水で希釈し、10%のNaOH水溶液で中和し、そしてクロロホルムで抽出した。クロロホルムの除去後に、この産物を蒸留して、69.7%のN−メチルアミド19及び19.2%の開始エステル18を含む114.4gの物質を得た。反応させたエステル18に基づくN−メチルアミド19の収率は、仮定の74.5%である。化合物19を、蒸留によってさらに精製した。1HNMR(270MHz、CDC13、δppm):0.87d、J=6.8Hz(6H、Me2C)、0.89d、J=6.8Hz(6H、Me2C)、1.27t、J=7.3Hz(3H、MeCH2)、2.59 septet、J=6.8Hz(2H、2Me2CH)、2.77d、J=4.9Hz(3H、MeNH)、4.17q、J=7.3Hz、7.83br.s(1H、NH)。
実施例26.
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のエチルエステル18と、硫酸及びエタノールの反応。
Figure 0004317011
2,2−ジイソプロピルシアノ酢酸のエチルエステル18(0.31 moles)を、1.25 molesの濃硫酸と1.25 molesのエタノールの混合物に加えた。この混合物を、100℃で17時間撹拌し、水で希釈し、10%のNaOH水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。クロロホルムの除去後に、産物は蒸留して、62.9%のN−メチルアミド20及び22.7%の開始エステル18を含む、54.1gの物質を得た。反応させたエステル18に基づくN−メチルアミド20の収率は、仮定の56.5%である。化合物20を、蒸留によってさらに精製した。1HNMR(270MHz、CDC13、δppm):0.88d、J=6.8Hz(6H、Me2C)、0.90d、J=6.8Hz(6H、Me2C)、1.11t、J=7Hz(3H、MeCH2)、1.25t、J=7Hz(3H、MeCH2)、2.60 septet、J=6.8Hz(2H、2CHMe2)、3.28m(2H、MeCH2NH)、4.17q、J=7Hz(2H、MeCH2O)、7.83br.s(lH、NH)。
実施例27.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、硫酸ジメチルと硫酸から調製された約等モル量の硫酸モノメチルの反応。
0.52 molesの硫酸ジメチルと0.5 molesの濃硫酸の混合物を、100℃で1時間撹拌し、そして温度を115℃に上げた。1 molesのニトリル10を、35分間かけて滴下して加え、そしてこの混合物を、115℃で18時間撹拌した。得られた粘性混合物を冷却し、加水分解的に処理した。産物のGLC解析は、46.2%の未反応ニトリル10、38.6%のN−メチルアミド11、0.75%のアミド12、及び13.4%のエステル13を示した。
実施例28.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、硫酸ジメチルと硫酸から調製された約四倍過剰の硫酸モノメチルの反応。
0.52 molesの硫酸ジメチルと0.5 molesの濃硫酸の混合物を、100℃で2時間撹拌した。0.252 molesのニトリル10の添加後に、この混合物を約100℃で3時間撹拌し、冷却し、そして加水分解的に処理した。GLCによると、前記産物は、0.8%の未反応ニトリル10、92.4%のN−メチルアミド11、及び4.6%のアミド12を含んでいた。副産物エステル13の量は、わずかであった(0.09%)。
実施例29.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、クロロスルホン酸とメタノールから調製された硫酸モノメチルの反応。
メタノール(32 moles)を、0〜−+5℃で、8.5時間かけて32 molesのクロロスルホン酸に加えた。ガス状のHC1の発生が弱まった後に、この混合物を室温に暖め、室温で約65時間放置した。ニトリル10(8 moles)を、100℃で約1時間かけて加え、この混合物を2.5時間撹拌し、NaOH水溶液で中和し、ヘプタンで抽出した。ヘプタンを留去して、(GLCによると) 94.4%のN,2,3−トリメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンアミド11を含む、1091 gの未精製産物を得た。前記未精製産物を、ステンレス・プロトリュージョン充填剤を充填した4’−カラム(内径1”)で分別して、874.38 gの99.5%の純度のN,2,3−トリメチル−2−(1’−メチルエチル)−ブタンアミド11(仮定に対して63.5%の精製産物の収率)。
実施例30.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、三酸化硫黄とメタノールから調製された硫酸モノメチルの反応。
メタノール(0.1125 moles)を、0℃未満で、0.1125 molesの三酸化硫黄に加え、次にこの混合物を室温に暖め、そして室温で1時間撹拌した。0.1122 molesのニトリル10の添加後に、この混合物を100℃で16時間撹拌し、冷却し、そして加水分解的に処理した。GLC解析によると、前記産物は、45.9%の未反応ニトリル10、38.7%のN−メチルアミド11、1.0%のアミド12、及び13.7%のエステル13を含んでいた。
実施例31.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、三酸化硫黄とメタノールのジメチルホルムアミド錯体から調製された硫酸モノメチルの反応。
メタノール(0.00625 moles)を、0.0065 molesの三酸化硫黄のジメチルホルムアミド錯体に加え、そしてこの混合物の温度を、自然に60℃に上げた。0.0036 molesのニトリル10の添加後に、この混合物が120℃で2時間、次に100℃で64時間保持した。従来の加水分解的な処理後に、この産物は、71.0%の未反応ニトリル10、27.5%N−メチルアミド11、0.04%のアミド12、及び1.2%のエステル13を含んでいた。
実施例32.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、硫酸とリン酸トリメチルから調製された硫酸モノメチルの反応。
0.5 molesの濃硫酸と0.34 molesのリン酸トリメチルの混合物を、真空(〜3 mmHg)下、100℃で1時間撹拌した。次に、0.172 molesのニトリル10を、大気圧で加え、そして得られた混合物を、100℃で6.8時間撹拌した。前記混合物を、冷却し、水で希釈し、NaOH水溶液で中和し、ヘプタンで抽出した。ヘプタンの留去で、GLCによると13.4%の未反応ニトリル10、75.9%のN−メチルアミド11、5.3%のアミド12、及び4.0%のエステル13を含む32.0 gの物質を得た。N−メチルアミド11の収率82.3%。
実施例33.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、硫酸とホウ酸トリメチルから調製された硫酸モノメチルの反応。
0.54 molesの濃硫酸と0.48 molesのホウ酸トリメチルの混合物を、100℃で0.5時間撹拌した。0.215 molesのニトリル10の添加後に、100の℃8時間撹拌し続けた。この混合物を、冷却し、水で希釈し、NaOH水溶液で中和し、ヘプタンで抽出した。ヘプタンの留去で、(GLCによると)7.2%の未反応ニトリル10、81.3%のN−メチルアミド11、及び11.3%のアミド12を含む22.4 gの物質を得た。仮定に対して49.5%のN−メチルアミド11の収率。
実施例34−37.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、硫酸と炭酸ジメチルから調製された硫酸モノメチルの反応。
基本手順。ガス状のCO2の形成を制御下におき続けられるように十分にゆっくりと、炭酸ジメチルを濃硫酸に100℃で滴下して加え、そして得られた混合物を、2〜3時間100℃に保持した。ニトリル10の添加後に、前記混合物を、所定の温度で所定の期間撹拌し、冷却し、水で希釈し、NaOH水溶液で中和し、ヘプタンで抽出した。ヘプタンを留去し、そして残った産物をGLCによって分析した。試薬のモル比、反応条件、及びGLC分析の結果を、表E34−37に示す。
Figure 0004317011
実施例38.
140℃での2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、リン酸トリメチル及びメタンスルホン酸の反応。
10 molesのメタンスルホン酸、3.57 molesのリン酸トリメチル、及び2.126 molesのニトリル10の混合物を、140℃で5時間撹拌し、冷却し、加水分解的に処理し、ヘプタンで抽出し、留去し、そして蒸留して、326.1 gの97.5%純粋な結晶性N−メチルアミド11(1.856 moles)、及び61.1%のN−メチルアミド11(0.072 moles)を含む20.2 gの中間体画分を得た。仮定に対して90.7%のN−メチルアミド11の収率。
実施例39.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、炭酸ジメチル及びポリリン酸の反応。
800 gの「115%」ポリリン酸、1.78 molesの炭酸ジメチル、及び1.90 molesのニトリル10の混合物を、140℃に加熱し、この温度で10時間撹拌し、冷却し、加水分解的に処理して、ヘプタンで抽出し、留去し、そして蒸留して,312.6 gの98%純粋な結晶性N−メチルアミド11(1.789 moles)、及び39.8%のN−メチルアミド11(0.008 moles)を含む3.4 gの中間体画分を得た。仮定に対して94.6%のN−メチルアミド11の収率。
実施例40.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、炭酸ジメチル及びある程度希釈したポリリン酸の反応。
ポリリン酸(「115%」、124.7g)を4.2 gの水で希釈し、そして0.333 molesの炭酸ジメチル及び0.28 molesのニトリル10と混合した。この混合物を、140℃までゆっくり加熱し、この温度で8時間撹拌し、冷却し、加水分解的に処理し、そしてヘプタンで抽出した。ヘプタン溶液からの産物の結晶化で、42.10 gの99.5%純粋なN−メチルアミド11(1回目の採集)、1.66 gの98.85%純粋なN−メチルアミド11(2回目の採集)、及び0.43 gの98.4%純粋なN−メチルアミド11(3回目の採集)を得た。仮定に対して91.6%のN−メチルアミド11の収率。
実施例41.
2,3−ジメチル−2−(l’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノール及びポリリン酸の反応。
ポリリン酸(「115%」、900 g)を、25〜90℃で、2.126 molesのニトリル10と4.31 molesのメタノールの混合物に加えた。この混合物を、150℃に加熱し、そしてこの温度で約10時間撹拌し、80〜90℃まで冷却し、500 mlの水で希釈し、50%のNaOH水溶液でpH〜5.5に中和し、そしてヘプタンで抽出した。前記ヘプタン抽出物を、〜20%のNaOH、そして水で洗浄した。
前記反応を、さらに2回繰り返し、3つのヘプタン抽出物全てを合わせて、留去し、そして蒸留して、1018.2 gの98.64%純粋なN−メチルアミド11を得た。仮定に対して91.9%のN−メチルアミド11の収率。
実施例42.
2,3−ジメチル−2−(1’−メチルエチル)ブタンニトリル10と、メタノールとリン酸から得られたメチル・ポリリン酸(methyl polyphosphate)の反応。
メチル・ポリリン酸の調製。100 gの85%のリン酸(0.87 moles)と50 gのメタノールの混合物を加熱し、メタノールを、大気圧下で蒸留して、54 gのメタノール水溶液を得た(カール・フィッシャーによると、13.4%の水)。もう一方の50 gのメタノールを、残りの酸に加え、そして蒸留を繰り返した(49 gの7.7%メタノール水溶液)。6回のそのようなサイクル、続く80 mmHg、150〜170℃での1時間の加熱の後に、フラスコ内のメチル・ポリリン酸の重量は、87.4 gだった。
11の合成。前記のように得られた55 gのメチルポリリン酸と0.097 molesのニトリル10の混合物を、140℃で11.5時間撹拌し、そしてGLCによって分析した。前記分析は、前記産物が、95.8%のN−メチルアミド11、2.4%の未反応ニトリル10、及び0.73%の非置換アミド12を含んでいたことを示した。
実施例43.
p−メンタン−3−カルボニトリル14と、メタンスルホン酸及びエチルメタンスルホン酸の反応。
0.12 molesのp−メンタン−3カルボニトリル14、0.5 molesのメタンスルホン酸、及び0.5 molesのエチルメタンスルホン酸(エチル・メシラート)の混合物を、140℃で6.5時間撹拌し、冷却し、加水分解的に処理し、そしてヘプタンで抽出した。ヘプタンの留去後に、前記産物を蒸留して、22.5 gの97.9%純粋なN−エチルアミド15を得た(仮定に対して86.9%の収率)。
実施例44.
p−メンタン−3−カルボニトリル14と、ポリリン酸及びトリエチルホスフェートの反応。
3 mmolのp−メンタン−3−カルボニトリル14、1.5 gの「115%」ポリリン酸、及び5.5 mmolのトリエチルホスフェートの混合物を、140℃で7時間加熱し、冷却し、加水分解的に処理し、そしてGLCによって分析した。前記分析は、ニトリル14のN−エチルアミド15への完全な変換を示した。
本発明は、その様々な実施例に関して記載されるが、その本質から逸脱することなく様々な修飾、置換、省略、及び他の変更が成されうることは理解されるであろう。このように、本発明は、その同等物を含む特許請求の範囲にのみ制限される。

Claims (3)

  1. 以下の一般式:
    R−(CO)−NH−CH2−X
    によって表されるアミドを取得する方法であって、以下の一般式:
    R−CN
    によって表されるニトリルを、少なくとも1つの以下の一般式:
    XCH2−O−
    によって表されるアルコキシ官能基、及び1つ以上の以下の一般式:
    Figure 0004317011
    {式中:
    Rが、水素であるか、あるいは置換されている又は置換されていない、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール又は複素環式置換基であり;そして
    Xが、水素であるか、又は一般式−CHR12ここで、R1及びR2は、独立に又は共に、水素、又は置換されている又は置換されていない、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール若しくは複素環式置換基、あるいはこれらのいずれかの組み合わせを表す〕を有するラジカルである}によって表される酸性リン酸塩官能基を含むアルキル酸性リン酸塩と、接触させるステップを含む前記方法。
  2. 前記アルキル酸性リン酸塩が、反応混合物中、その場で形成される、請求項に記載の方法。
  3. 加水分解又は加溶媒分解の仕上げ処理をさらに含む、請求項に記載の方法。
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