JP4314910B2 - 摺動部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制電性と摺動特性が要求される部品に好適な熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を成形してなる摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ポリエステル樹脂の中でも、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと称する)は、成形性、耐熱性、機械的性質および耐薬品性などに優れているため、自動車用部品、電気・電子部品、および機械・機構部品として広く用いられている。
【0003】
しかしながら、PBTはポリアセタール樹脂と比較すると耐衝撃性、摺動特性に劣るため、摺動部材として用いられることは少なかった。しかし、プリンター、ファクシミリ、コピー機、オーディオ機器、およびVTR関連機器などの電気・電子部品の摺動部材、ギア、リール、および軸受けなどの機械・機構部品の摺動部材は、近年、火災に対する安全性のため、摺動特性以外に難燃性に優れる材料が求められている。しかしながら、前記のポリアセタール樹脂は、高度な難燃性を得ることが困難であることから、難燃化が容易なPBTからなる摺動部材が求められていた。また、上記の電気・電子部品の摺動部材や機械・機構部品は、樹脂から発生する静電気によりホコリが付着し、誤作動や付帯するテープへの影響があり、摺動特性の他に持続的制電性を求められていた。
【0004】
PBTの摺動特性を改良する方法としては、各種の方法が検討されている。例えば、特許文献1に記載のようにオレフィン系重合体とビニル系重合体のグラフトまたはブロック共重合体に脂肪酸エステルを添加する方法、特許文献2に記載のように無水マレイン酸変性オレフィン系重合体に脂肪酸エステルを添加する方法、特許文献3に記載のようにポリカーボネート樹脂、無水マレイン酸変性オレフィン系重合体、脂肪酸エステル、およびリン含有化合物を添加する方法、特許文献4に記載のα−オレフィンとα、β不飽和酸のグリシジルエステルからなるグリシジル基含有共重合体と直鎖状ポリオレフィンに脂肪酸エステルまたは脂肪酸エステルの部分ケン化物を添加する方法などが提案されている。前記の方法は、いずれも変性されたポリオレフィン系樹脂に脂肪酸エステルを添加する方法が提案されており、摺動特性には優れているものの、耐衝撃性に不十分であったり、増粘し流動性を低下させる課題があった。
【0005】
また、特許文献5に記載の固体潤滑剤と潤滑油剤を添加する方法、特許文献6に記載の高粘度と低粘度のシリコーンオイルを添加する方法、および特許文献7に記載の脂肪酸エステルと脂肪酸金属塩を添加する方法が提案されている。前記の方法は、摺動特性には優れているものの、耐衝撃性に不十分であることや、加工時や使用時にガスが大量に発生したり、乾燥時にペレット表面にブリードアウトするなど商品価値を損なう問題があり、十分に満足できる方法は得られていない。
【0006】
また、PBTの摺動特性と制電性の両特性を備えた方法としては、特許文献8に記載のカーボンブラックと繊維状フッ素樹脂、および潤滑油を添加する方法が提案されている。しかし、フルカラーの製品が得られにくい、耐衝撃性が低下するなどの課題があった。
【0007】
また、PBTなどの熱可塑性樹脂に制電性を付与させる方法としては、導電性物質を練り込む方法が知られており、例えば、金属や炭素繊維、あるいは上記のカーボンブラックなどの導電性フィラーを練り込み、樹脂内部の電荷の移動を電子によって行い、電気抵抗を低くさせるものである。しかし、ポリマーの着色や成形時の流動性を低下させる課題があった。
【0008】
また、ポリマーの着色や成形時の流動性を低下させない方法として、帯電防止剤を成形品の表面に塗布あるいは練り込む方法も知られており、樹脂内部の電荷の移動をイオンによって行い、電気抵抗を低くさせるものである。しかし、成形品表面を拭き取ったり、あるいは水拭きや乾燥などで電気抵抗値が高くなり、安定した抵抗値を維持できない、つまり持続的制電性に課題があった。
【0009】
【特許文献1】
特許第3173936号公報
【特許文献2】
再公表特許国際公開番号WO00/55256号公報
【特許文献3】
特開2000−265048号公報
【特許文献4】
特開昭62−153338号公報
【特許文献5】
特開昭59−170138号公報
【特許文献6】
特許第2620541号公報
【特許文献7】
特開平11−71506号公報
【特許文献8】
特開平3−95296号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、達成されたものである。
【0011】
従って、本発明の目的は、持続的制電性、摺動特性、および耐衝撃性に優れ、ブリードアウトが少なく、さらに高度な難燃性の付与も可能な熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を成形してなる摺動部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、(a)熱可塑性ポリエステル樹脂に(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマー、(c)脂肪酸エステルを配合してなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を成形してなる摺動部材を提供するものである。
【0013】
すなわち、本発明は、(a)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマー0.5〜40重量部、(c)脂肪酸エステル0.1〜15重量部を配合してなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を成形してなる摺動部材を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明で用いる(a)熱可塑性ポリエステル樹脂とはジカルボン酸(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とジオール(あるいはそのエステル形成性誘導体)とを主成分とする縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体、あるいはこれらの混合物である。
【0017】
上記ジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また、ジオール成分としては炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1、3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどおよびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
これらの重合体ないし共重合体の好ましい例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートおよびポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレートなどのほか、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート/アジペート、ポリブチレンテレフタレート/セバケート、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレート、ポリエチレンテレフタレート/アジペート、ポリエチレンテレフタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレートなどが挙げられ、これらは1種または2種以上使用することができる。なかでも、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の成形性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/アジペート、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレート、ポリエチレンテレフタレート/アジペートなどが好ましく、さらに好ましいのはポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレンテレフタレートである。
【0018】
なお、使用する(a)熱可塑性ポリエステル樹脂は0.5%のオルトクロルフェノール溶液を25℃で測定した固有粘度が0.5〜1.5dl/gの範囲のものが好ましい。
【0019】
本発明における(b)は、ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、およびポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマーであり、ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体が好ましく用いられる。(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマーの添加量は、難燃性と機械特性の点から(A)成分100重量部に対して、0.5〜40重量部であることが必要があり、好ましくは1〜35重量部、より好ましくは2〜30重量部であり、0.5重量部未満では制電性の効果がなく、40重量部を越すと機械強度の低下が大きくなり好ましくない。
【0020】
前記の(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体とは、下記の(b1)、(b2)および(b3)成分から構成される共重合体である。(b1)成分としては、炭素原子数6以上のアミノカルボン酸またはラクタムもしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸塩が挙げられ、具体的にはのω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、および11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルポン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、およびラウロラクタムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアミン/アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン/セバシン酸塩、およびヘキサメチレンジアミン/イソフタル酸塩などのジアミン/ジカルボン酸の塩が用いられ、とくにカプロラクタム、12−アミノドデカン酸、およびヘキサメチレンジアミン/アジピン酸塩が好ましく用いられる。(b2)成分としては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用いられる。これらの中でも、制電性が優れる点で、とくにポリエチレングリコールが好ましく用いられる。これらポリアルキレンオキシドグリコールの数平均分子量は制電性の効果と機械特性の点から200〜10000が好ましく、とくに250〜9000の範囲が好ましい。(b3)成分としては、炭素原子数4〜20のジカルボン酸であり、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジンルボン酸、およびジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸のごとき脂環族ジカルボン酸、およびコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、およびドデカンジ酸(ドデカンジカルボン酸)のごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、とくにテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピ酸、セバシン酸、およびドデカンジ酸が重合性、色調、および機械特性の点から好ましく用いられる。
(b2)成分のポリアルキレンオキシドグリコールと(b3)成分のジカルボン酸は、反応上は、1対1のモル比で反応するが、使用する(b3)ジカルボン酸の種類により通常仕込み比を変えて供給され、ポリエーテルエステルアミドは公知の重合方法で得ることができる。これらのポリエーテルエステルアミド共重合体の成分量割合は、(b1)成分に対し、(b2)と(b3)の成分量が95〜5重量%が好ましく、とくに90〜10重量%が好ましい。
【0021】
前記の(b)ポリエーテルエステル共重合体とは、下記の(b4)および(b5)成分から構成される共重合体である。(b4)成分としては、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体との重縮合反応によって得られる成分であるが、この他に酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、シュウ酸などを、グリコール成分として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどを共重合することもできる。これらの好ましい(b4)成分としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、およびポリエチレン(テレフタレート/ナフタレート)などが挙げられ、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。なお、ここで「/」は、共重合を意味する。
(b5)成分としては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用いられる。これらの中でも、制電性が優れる点で、とくにポリエチレングリコールが好ましく用いられる。これらポリアルキレンオキシドグリコールの数平均分子量は制電性の効果と機械特性の点から200〜10000が好ましく、とくに250〜9000の範囲が好ましい。また、ポリエーテルエステルは公知の重合方法で得ることができ、O−クロロフェノール溶媒を用いて25℃で測定した固有粘度が0.5〜6.0、特に0.6〜5.0の範囲にあるものが得られる組成物の衝撃強度の点から好適であり、これらのポリエーテルエステル共重合体の成分量割合は、(b4)成分に対し、(b5)の成分量が95〜5重量%が好ましく、とくに90〜10重量%が好ましい。
【0022】
本発明における(c)脂肪酸エステルとは、一価または多価アルコールと飽和もしくは不飽和脂肪酸とから得られるエステルであり、具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、デカメチレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセリンなどのアルコールと、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、モンタン酸、メリシン酸、リノール酸、リノレン酸などの飽和もしくは不飽和脂肪酸から得られるエステルである。また、脂肪酸エステルをアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩で部分ケン化した物であっても良い。また、上記の(c)脂肪酸エステルは一種以上で用いられ、本発明の性能を損なわない範囲であれば、公知の滑剤と併用して用いても良い。また、(c)脂肪酸エステルの配合量は、特に限定されるものではないが、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部が好ましく、特には0.2〜14重量部が好ましい、0.1重量部より少ない配合量では摺動特性の向上が少なく、15重量部を越えると機械強度などの物性低下が大きくなる。
【0023】
本発明における(d)帯電防止剤とは、アニオン系、カチオン系、および非イオン系の公知の帯電防止剤である。限定されるものではないが、好ましく用いられる帯電防止剤としては、アルキルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸テトラブチルホスホニウム、およびドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウムなどが挙げられ、帯電防止剤のハンドリング性、付着防止、および形状保持のため、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの金属石鹸やシリカなどを少量であればブレンドされていても良い。
【0024】
(d)帯電防止剤の添加量は、機械特性の点から(a)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.2〜8重量部、さらに好ましくは0.3〜6重量部であり、0.1重量部未満では制電性の改良効果がなく、10重量部を越すと機械強度の低下が大きくなり好ましくない。
【0025】
本発明における(e)難燃剤とは(e1)ハロゲン系難燃剤もしくは(e2)リン系難燃剤および/または(e3)難燃助剤からなる難燃剤である。ここで、(e2)リン系難燃剤および/または(e3)難燃助剤は、ハロゲンの成分を全く含まない非ハロゲン系難燃剤として位置づけられ、より好ましい難燃剤である。
【0026】
また、難燃性を付与する目的は、プリンター、ファクシミリ、コピー機、オーディオ機器、およびVTR関連機器などの電気・電子部品の製品内部は、加熱される部品を有することがあり、その部品の近くで使用される摺動部材は優れた摺動特性の他に難燃性が要求されることがある。したがって、多くの用途に活用される摺動部材とするには難燃性に優れることも必要となる場合がある。
【0027】
上記の(e1)ハロゲン系難燃剤としては、臭素化ポリスチレン化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ジフェニル化合物、臭素化フェニル化合物、臭素化芳香族ビスイミド化合物、臭素化エポキシ化合物、臭素化トリアジン化合物、臭素化ベンジルアクリレート化合物、臭素化ポリフェニレンオキサイド化合物などの公知の臭素系の難燃剤が挙げられ、臭素化エポキシ化合物が好ましく用いられる。また、上記の臭素系の難燃剤の難燃効果を高めるために三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ピロアンチモンソーダなどのアンチモン化合物を併用して用いることが好ましい。
【0028】
上記の(e2)リン系難燃剤としては、ハロゲンを含まない、赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、リン酸グアニジン、リン酸グアニル尿素、ポリ燐酸メラミン、ホスファゼン化合物、燐酸エステル、亜燐酸エステルなどの公知のリン系難燃剤が挙げられ、その中でもレゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジクレジルホスフェート)、ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)などの燐酸エステルが好ましく用いられ、一種以上で用いられる。
【0029】
上記(e3)難燃助剤としては、ハロゲンとリンを含まない、メラミン、グアニジン、トリアジン、メラミンとシアヌル酸および/またはイソシアヌル酸の塩などの窒素含有難燃剤、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、ハイドロタルサイトなどの金属水和物、フェノール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン6やナイロン66などのナイロン樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂より難燃性に優れる熱可塑性樹脂などが挙げられ、その中でもメラミンとシアヌル酸および/またはイソシアヌル酸の塩などの窒素含有難燃剤が好ましく用いられ、一種以上で用いられる。なお、メラミン、グアニジン、トリアジン、メラミンとシアヌル酸および/またはイソシアヌル酸の塩などの窒素含有難燃剤、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、ハイドロタルサイトなどの金属水和物の(e3)難燃助剤においては、その表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、さらには、シリカ、ステアリン酸、ポビニルアルコールなどの表面処理剤で処理して用いることもできる。
【0030】
(e)難燃剤の配合量は、特に限定されるものではないが、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、特には2〜45重量部が好ましい、1重量部より少ない配合量では難燃性の効果が少なく、50重量部を越えると機械強度などの物性低下が大きくなる。
【0031】
本発明において熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の機械強度その他の特性を付与するために(f)充填材を使用することが可能であり、その種類は特に限定されるものではないが、繊維状、板状、粉末状、粒状などの充填材を使用することができる。具体的には、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミウィスカー、窒化ケイ素ウィスカーなどの繊維状、ウィスカー状充填材、マイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、モンモリロナイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイトなどの粉状、粒状あるいは板状の充填材が挙げられ、なかでもガラス繊維が好ましい。ガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。また、上記の(f)充填材は2種以上を併用して使用することもできる。なお、本発明に使用する上記の(f)充填材はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その他の表面処理剤で処理して用いることもできる。また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル共重合体、ウレタンなどの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0032】
(e)充填材の添加量は熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し1〜150重量部、特に好ましくは1〜130重量部である。
【0033】
本発明の摺動部材に適用できる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に対し、本発明の目的を損なわない範囲で、通常の添加剤、例えば、核剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、滑剤、離形剤、染料および顔料を含む着色剤などの1種または2種以上を添加することができる。また、他の熱可塑性樹脂(例えばポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネートなど)や熱硬化性樹脂(例えばフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂など)などを少量の割合で含有することもできる
本発明の摺動部材に適用できる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、好ましくは(a)熱可塑性ポリエステル樹脂の融点以上において、(a)熱可塑性ポリエステル樹脂、(b)制電ポリマー、(c)脂肪酸エステル、必要に応じて(d)帯電防止剤、(e)難燃剤、(f)充填材、および必要に応じてその他の添加剤をドライブレンドした後に押出機を用いて溶融混練する方法や、投入口を2カ所有する押出機を用い、スクリュー根元側に設置した主投入口から(a)熱可塑性ポリエステル樹脂、(b)制電ポリマー、(c)脂肪酸エステル、および必要に応じてその他の添加剤を供給し、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から(f)ガラス繊維などの充填材を供給し溶融混練する方法などが挙げられる。
【0034】
なお、得られた組成物は、通常ペレット状で得られ、公知の射出成形、押出成形などの任意の方法で成形することができる。
【0035】
本発明の方法により得られる摺動部材は、持続的制電性、摺動特性、および耐衝撃性に優れ、ブリードアウトが少なく、さらに高度な難燃性の付与も可能な熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からなることから、プリンター、ファクシミリ、コピー機、オーディオ機器、およびVTR関連機器などの電気・電子部品の摺動部材、ギア、リール、および軸受けなどの機械・機構部品の摺動部材、中でも制電性と摺動特性の両性能を必要とするVTR関連機器などの電気・電子部品、リールなどの機械・機構部品として広く用いることができる。また、制電性は持続的制電性であるため、高い性能を保持したまま長く用いられ、メンテナンスの必要がないという長所も併せ持っている。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。各特性の測定方法は以下の通りである。
【0037】
(1)摺動特性
250℃に設定した日本製鋼所製N70A射出成形機を使用して30mm×30mm×3mm厚みの角板を作成した。オリエンテック社製スラスト式摩擦摩耗試験機MODEL EFM−III−ENを使用して、鉄(S45C)製の外径25.6mm、内径20mm、長さ15mmの中空円筒を相手材として、面圧10kg/cm2、回転速度30cm/secの条件で20時間の試験を行い、1時間毎に動摩擦係数を記録し、20時間の平均動摩擦係数を測定した。
【0038】
なお、角板の摩耗量深さが約1mmに達するとスラスト式摩擦摩耗試験機は自動的に停止するように設定した。したがって、摺動特性に劣る材料は、20時間の試験をすることができずに途中で停止したため、停止した時間を測定した。
【0039】
(2)耐衝撃性
250℃に設定した日本製鋼所製N70A射出成形機を使用してASTM D256に準拠した厚み約3mmのアイゾット衝撃試験片を作成した。また、同じくASTM D256に従い、Vノッチを入れ、アイゾット衝撃値を測定した。
【0040】
(3)ブリードアウト
100ccアルミカップにペレットを50g入れ、110℃に温調された熱風乾燥機に2時間投入し、取り出し後、23℃に温調された室内で2時間冷却した。次ぎに、A−4の紙上にアルミカップを逆さにしてペレットを取り出し、その形状を観察し、下記の判定基準でブリードアウトを測定した。なお、このブリードアウトの測定方法は、ペレット表面に出る(ブリードアウト)成分があれば、ペレット同士がくっつくブロッキング現象が起きることを利用した試験方法である。また、前記の110℃の温度はPBTの標準的な乾燥温度であり、この温度でブロッキング現象が生じる材料は、乾燥して使用することは困難と判断される。
【0041】
1.アルミカップの底部の形状にペレットがブロッキング
2.数個〜数十個のブロッキングしたペレットが観察される
3.上記2のブロッキングしたペレットは観察されないが、アルミカップの内面にペレットが付着している
4.ブロッキングもアルミカップ内面への付着もない。
【0042】
(4)制電性
A.成形直後の体積固有抵抗
250℃に設定した日本製鋼所製N70A射出成形機を用いて、直径40mm、厚み3mmの円板状の射出成形品を得た。
【0043】
前記の円板を東亜電波工業製“メガオームメーター”SM−10Eを用いて成形直後の成形品の体積固有抵抗を測定した。
【0044】
ここで、通常の軽いほこりやごみが吸着するような現象を防止あるいは制電性を持たせるには、体積固有抵抗で1012Ω・cm程度の抵抗値が必要である。
【0045】
B.持続的制電性
前記で得られた円板を60℃に温調された熱風乾燥機に200時間投入し、前記のA.と同じ方法で体積固有抵抗を測定した。
【0046】
成形直後の体積固有抵抗と殆ど変わらない値を示せば持続的制電性を有すると判断した。なお、汚れなどの条件を一定にするため、測定前に円板の表面をアセトンが付着したガーゼで拭いた。
【0047】
(5)難燃性
250℃に設定した日本製鋼所製N70A射出成形機を使用して、難燃性評価用試験片の射出成形を行い、UL94垂直試験に定められている評価基準に従い、難燃性を評価した。難燃性レベルはV−0>V−1>V−2>規格外の順に低下する。また、試験片の厚みは1/16”厚みと1/32”厚みを用い、厚みが薄いほど難燃性は厳しい判定となる。
【0048】
参考例1 ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBTと略す)
<a−1>東レPBTー1100S(東レ社製)
参考例2 ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PETと略す)
<a−2>三井PETJ005(三井ペット樹脂社製、固有粘度0.65)。
【0049】
参考例3(b)制電ポリマー
<b−1>ポリエーテルエステルアミド共重合体の作製
カプロラクタム50部、数平均分子量2000のポリエチレングリコール50部およびアジピン酸4部をヒンダードフェノール系酸化防止剤0.1部およびと共にヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、窒素置換後240℃で少量の窒素を流しながら90分間加熱攪拌して均質な透明溶液とした後、チタン触媒0.1部を加え、260℃、0.3mmHgの真空下で3時間重合してポリエーテルエステルアミド(ナイロン6/ポリエチレングリコール・アジピン酸=50/50重量%)共重合体を得た。
【0050】
参考例4(b)制電ポリマー
<b−2>ポリエーテルエステル共重合体の作製
テレフタル酸48部、1,4ブタンジオール52部、およびチタン触媒0.1部を230℃、3hの条件で重合を行い、数平均分子量255のビスヒドロキシブチルテレフタレートを得た。ビスヒドロキシブチルテレフタレート25部、数平均分子量6000のポリエチレングリコール75部およびヒンダードフェノール系酸化防止剤0.1部をヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、窒素置換後240℃で少量の窒素を流しながら60分間加熱攪拌して均質な透明溶液とした後、チタン触媒0.1部を加え、250℃、0.3mmHgの真空下で3時間重合してポリエーテルエステル(ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレングリコール=20/80重量%)共重合体を得た。
【0051】
本発明に用いた熱可塑性ポリエステル樹脂組成物は、表1および表2記載の割合で(a)熱可塑性ポリエステル樹脂、(b)制電ポリマー、(c)脂肪酸エステル、必要に応じて(d)帯電防止剤、(e)難燃剤、(f)充填剤をドライブレンドした後、250℃に設定した30mmφ二軸スクリュー押出機を使用して溶融混合ペレタイズを行い、各特性の評価を行い、各特性値を同じく表1〜3に示す。
[実施例1〜6、比較例1〜12]
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
表1の結果から明らかなように、本発明の摺動部材に適用できる(a)熱可塑性ポリエステル樹脂、(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマー、および(c)脂肪酸エステルの特定組成からなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物は、持続的制電性、摺動特性、および耐衝撃性に優れ、ブリードアウトが少ないためブロッキングなどの現象を引き起こさない。
【0055】
また、比較例から、本発明の成分を欠いた場合、(b)制電ポリマーの替わりに従来の改良剤を用いた場合は、本発明のいずれかの性能、もしくは複数の性能が低下していることがわかる。
【0056】
[実施例7〜15、比較例13〜16]
【0057】
【表3】
【0058】
表3の結果から明らかなように、本発明の摺動部材に適用できる(a)熱可塑性ポリエステル樹脂、(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマー、(c)脂肪酸エステル、(d)帯電防止剤、(e)難燃剤、および(e)充填剤の特定組成からなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物は、持続的制電性、摺動特性、および耐衝撃性に優れ、ブリードアウトが少ないためブロッキングなどの現象を引き起こさない。さらに、上記の性能を保持しながら、高度な難燃性も付与されることがわかる。
【0059】
また、比較例から、本発明の成分が本発明の特定量を越した場合は、本発明のいずれかの性能、もしくは複数の性能が低下していることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の摺動部材は、持続的制電性、摺動特性、および耐衝撃性に優れ、ブリードアウトが少なく、さらに高度な難燃性の付与も可能な熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からなることから、電気・電子部品の摺動部材、および機械・機構部品の摺動部材として有用である。
Claims (6)
- (a)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(b)ポリエーテルエステルアミド共重合体、ポリエーテルエステル共重合体、あるいはポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、および、ポリエチレングリコールより選ばれる少なくとも一種以上のポリマー0.5〜40重量部、(c)脂肪酸エステル0.1〜15重量部を配合してなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を成形してなる摺動部材。
- 前記(a)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(d)帯電防止剤0.1〜10重量部を配合してなる請求項1に記載の摺動部材。
- 前記(a)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(e)難燃剤1〜50重量部を配合してなる請求項1または2のいずれかに記載の摺動部材。
- 前記(e)難燃剤が(e1)ハロゲン系難燃剤である請求項3に記載の摺動部材。
- 前記(e)難燃剤が(e2)リン系難燃剤および/または(e3)難燃助剤である請求項3に記載の摺動部材。
- 前記(a)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して(f)充填材1〜100重量部を配合してなる請求項1〜5のいずれかに記載の摺動部材。
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