JP4313646B2 - 青色着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
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これに対して、顔料分散型のカラーレジストを用いたフォトリソグラフィー法で青色フィルタセグメントの光選択性を向上させるため、トリフルオロメチル基で置換された銅フタロシアニン顔料を使用することが提案されている。しかし、トリフルオロメチル基で置換された銅フタロシアニン顔料にも、液晶パネル製造時に高温がかかると、光選択性が下がってしまうという問題があった。
また、本発明のカラーフィルタは、上記青色着色組成物を用いて形成された青色フィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明の青色着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、青色顔料とを含む。そして、前記青色顔料は、トリフルオロメチル基を有し、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニンと、トリフルオロメチル基以外の置換基を有していてもよい、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニンとからなり、X線回折で5.9〜6.4°にピークをしめすフタロシアニン混晶顔料である。
混晶とは、2種のフタロシアニンの1つ1つの分子が、ある規則性を持って配列して結晶を構成した状態をいい、この状態の生成は、X線回折パターンを測定することで容易に確認することができる。
アシッドペースティング法は、リン酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等の酸に、2種のフタロシアニンを完全に溶解して、他の溶媒中に注入させ、微小なフタロシアニン混晶粒子を析出させる方法である。
他の溶媒は、トリフルオロメチル基を有し、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニン、トリフルオロメチル基以外の置換基を有していてもよい、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニン、フタロシアニン混晶を溶解せず、リン酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等の酸を溶解する溶媒であれば制限は無く、水、メチルアルコール、2−プロパノールなどのアルコール系溶剤、フラン、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶剤、2−ブタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤等を用いることができる。酸の量は、2種のフタロシアニンを完全に溶解できる量であれば制限は無いが、多すぎると経済的に不利になり、少なすぎると粘度が高く操作が難しくなるので、使用する装置の混合力との兼ね合いで、経済的に有利な量で行う。フタロシアニンの酸への溶解は、0〜50℃の温度で行うことが好ましい。低温では酸の粘度が高くなり、溶解速度が遅くなり、高温ではフタロシアニンの分解やフタロシアニンへの反応が懸念される。
この方法では、2種のフタロシアニンの合計1重量部を硫酸5〜30重量部に溶解し、水30〜1000重量部中に注入することが好ましい。硫酸濃度は、96〜100重量%が好ましい。96重量%未満の濃度の硫酸は、溶解度が低く必要な硫酸量が多くなり、不経済になる。100重量%を越える濃度の硫酸を用いると、スルホン化反応の危険性がある。96〜100重量%の濃度範囲の硫酸を用いる場合には、2種のフタロシアニンの合計1重量部を硫酸10〜20重量部に溶解し、水100〜200重量部に注入することが特に好ましい。
衝撃力をえる方法としては、2種のフタロシアニンとビーズを振動させ、ビーズの衝突で衝撃を得る方法が安易である。振動は、2種のフタロシアニンとビーズを入れた容器を回転させる方法、2種のフタロシアニンとビーズを入れた容器に撹拌翼をいれ回転させてビーズを動かす方法等により行うことができる。
ビーズとしては、コスト、取り扱いの容易さから、スチール素材のビーズが用いられることが多い。ビーズ量は2種のフタロシアニンの合計1重量部に対して、5〜500重量部であり、好ましくは10〜50重量部である。5重量部未満では、ビーズおよび2種のフタロシアニンが十分対流せず不均一になり、500重量部を越えると、混晶形成の効率が低下して著しく不経済になる。また、ビーズと2種のフタロシアニンの総重量が大きくなると振動させるコストが大きくなるので、振動させるのが容易な10〜50重量部がより好ましい。
ビーズの粒径には限定はなく、装置の振動能力に合わせて選択することができる。一例として、0.3L容器を回転して振動させる方法では15〜20mmのビーズを用いた時が一番早く混晶への転移が終了し、1L容器に撹拌翼を入れてビーズを動かす方法では、直径8〜12mmのビーズを用いた時に一番早く混晶への転移が終了した例を挙げることができる。温度は特に管理する必要は無く、20〜200℃の範囲で混晶の生成が可能である。
フタロシアニンと無機塩との比率は、無機塩の比率が多くなるとフタロシアニン混晶の生成効率と生産性は低下するが微細化効率は向上する。フタロシアニン混晶生成率は無機塩の比率を下げると向上するが、均一に混錬することが難しくなり、無機塩の比率には下限がある。一般的には、2種のフタロシアニンの合計1重量部に対して、無機塩2〜40重量部、特に3〜25重量部を用いることが好ましい。また、湿潤剤は、フタロシアニンと無機塩とが均一な固まりとなるように加えるもので、フタロシアニンと無機塩との配合比にもよるが、通常フタロシアニンの50〜300重量%の量が用いられる。
有機溶剤は,水溶性であれば特に限定されないが,ソルトミリング時に温度が上昇し,溶剤が蒸発し易い状態になるため,安全性の点から高沸点溶剤が好ましい。例えば,2-メトキシエタノール,2-ブトキシエタノール,2-(イソペンチルオキシ)エタノール,2-(ヘキシルオキシ)エタノール,ジエチレングリコール,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,トリエチレングリコール,トリエチレングリコールモノメチルエーテル,液体ポリエチレングリコール,1-メトキシ−2-プロパノール,1-エトキシ−2-プロパノール,ジプロピレングリコール,ジプロピレングリコールモノメチルエーテル,ジプロピレングリコールモノエチルエーテル,低分子量ポリプロピレングリコール等が用いられる。
併用する樹脂としては、室温で固体であり、水不溶性で、かつ上記有機溶剤に少なくとも一部可溶であるものが好ましく、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等が用いられる。天然樹脂としてはロジンが代表的で、変性天然樹脂としてはロジン誘導体、繊維素誘導体、ゴム誘導体、タンパク誘導体およびそれらのオリゴマーが用いられる。合成樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアマイド樹脂等が挙げられる。天然樹脂で変性された合成樹脂としてはロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等が挙げられる。樹脂の使用量は、2種のフタロシアニンの合計重量に対して、5〜100重量%の範囲であることが好ましい。上記樹脂の他に、顔料分散助剤、可塑剤等の添加剤、あるいは一般に体質顔料として知られている炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ等の無機顔料を併用してもよい。また、色相を調整するために他の顔料と混合して処理を行ってもよい。
本発明の青色着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
フタロシアニン混晶顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、色素誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いてフタロシアニン混晶顔料を顔料担体中に分散してなる青色着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。特に、塩基性基を有する色素誘導体は、顔料の分散効果が大きいため好適に用いられる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の青色着色組成物を用いて形成された少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備するものである。このようなカラーフィルタとしては、少なくとも1つの青色フィルタセグメント、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、および少なくとも1つの緑色フィルタセグメントを具備する原色系のカラーフィルタや、少なくとも1つの青色(シアン色)フィルタセグメント、少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、および少なくとも1つのエロー色フィルタセグメントを具備する補色系のカラーフィルタ、青色フィルタセグメントを含む4色以上のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタ等が挙げられる。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の透明基板に転写させる方法である。
(トリフルオロメチル基を有するフタロシアニンの合成例)
水冷管、撹拌機、温度計、窒素導入口を設置した5Lの4つ口フラスコに窒素気流下、4−トリフルオロメチルフタル酸(日本農薬株式会社製)292.5gと塩化銅(I)31.24g、尿素375g、モリブデン酸アンモニウム4水和物1.0g、ニトロベンゼン1.5kgを入れて加熱した。140℃で窒素気流を止め、その後180度まで加熱して、この温度で6時間維持した。冷却後、メタノールを加えて一様なスラリーとして濾過した。この後、1重量%塩酸水溶液、N−メチル−2−ピロリドン、1重量%水酸化ナトリウム水溶液、50℃の温水で洗浄後、110℃で乾燥し、201.4gのテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅を得た。FD−MASSで分子量842Daを確認した。
合成例1で得られたテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅30g、110℃で乾燥したα型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「No20−782シアニンブルー」)30g、9mmスチールビーズ2kgを1Lアトライターに仕込み、1時間撹拌した。ビーズと分離して、フタロシアニン混晶顔料1を得た。
フタロシアニン混晶顔料1について、X線回折装置(Philips Analytical社製 「X‘pert−PRO」)でCuKα線を用いて、θ―2θの測定を室温で行ったところ、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来するピークはなく、明確なピークが6.1°に見られた。
合成例1で得られたテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅10gと110℃で乾燥したα型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「No20−782シアニンブルー」)10gを、同時に500gの硫酸(濃度96重量%)に15〜25℃の温度に保ちながら少しずつ添加した。すべて添加後、2時間撹拌を続けた。撹拌した氷水5Lに、溶解液を2分間で添加した。添加終了時の温度は12℃であった。デカント法、ろ過法を組み合わせて、ろ過液の比伝導度が10μ/Sになるまで硫酸を除去し、最後のろ過後、110℃で乾燥してフタロシアニン混晶顔料2を得た。
フタロシアニン混晶顔料2について、X線回折装置(Philips Analytical社製 「X‘pert−PRO」)でCuKα線を用いて、θ―2θの測定を室温で行ったところ、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来するピークはなく、明確なピークが6.3°に見られた。
α型銅フタロシアニンをε型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「リオノールブルーES」)に変えた以外は、製造例2と同様にしてフタロシアニン混晶顔料3を得た。フタロシアニン混晶顔料3について、製造例2と同様にしてX線回折装置でCuKα線を用いてθ―2θの測定を室温で行ったところ、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来するピークはなく、明確なピークが6.2°に見られた。
合成例1で得られたテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅5gと110℃で乾燥したα型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「No20−782シアニンブルー」)15gを、同時に500gの硫酸(濃度96%)に15〜25℃の温度に保ちながら少しずつ添加した。すべて添加後、2時間撹拌を続けた。撹拌した氷水5Lに、溶解液を2分間で添加した。添加終了時の温度は15℃であった。デカント法、ろ過法を組み合わせて、ろ過液の比伝導度が10μ/Sになるまで硫酸を除去し、最後のろ過後、110℃で乾燥してフタロシアニン混晶顔料4を得た。
フタロシアニン混晶顔料4について、製造例2と同様にしてX線回折装置でCuKα線を用いてθ―2θの測定を室温で行ったところ、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来するピークはなく、混晶に由来する6.2°の明確なピークと、α型銅フタロシアニンに由来する6.8°と7.2°ピークが見られた。そのピーク高さの比から、フタロシアニン混晶顔料4中には、フタロシアニン混晶とα型銅フタロシアニンが1:1の重量比率で存在していると推定される。
合成例1で得られたテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅15gと110℃で乾燥したα型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「No20−782シアニンブルー」)5gを、同時に500gの硫酸(濃度96重量%)に15〜25℃の温度に保ちながら少しずつ添加した。すべて添加後、2時間撹拌を続けた。撹拌した氷水5Lに、溶解液を2分間で添加した。添加終了時の温度は20℃であった。デカント法、ろ過法を組み合わせて、ろ過液の比伝導度が10μ/Sになるまで硫酸を除去し、最後のろ過後、110℃で乾燥してフタロシアニン混晶顔料5を得た。
フタロシアニン混晶顔料5について、製造例2と同様にしてX線回折装置でCuKα線を用いてθ―2θの測定を室温で行ったところ、α型銅フタロシアニンに由来するピークはなく、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来する5.5°のピークと、混晶に由来する6.2°の明確なピークが見られた。そのピーク高さ比から、フタロシアニン混晶顔料5中には、フタロシアニン混晶とテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅が1:1の重量比率で存在していると推定される。
フタロシアニン混晶顔料の製造例1で得られたフタロシアニン混晶顔料1を30gと、乾燥した塩化ナトリウム300g、ジエチレングリコール60gをニーダー(入江商会株式会社製「BENCH KNEADER PBV−06型」)に投入し、20℃の冷却水を循環しながら22rpmで6時間、混錬し、ドウを作成した。ドウを水3L中で撹拌して、塩化ナトリウムとジエチレングリコールを溶解した。デカントとろ過をくり返し、ろ過液の比伝導度が10μ/Sになるまで塩化ナトリウムを除去した。ろ過後、110℃で乾燥してフタロシアニン混晶顔料6を得た。
フタロシアニン混晶顔料6について、X線回折装置でCuKα線を用いてθ―2θの測定を室温で行ったところ、テトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅に由来するピークはなく、フタロシアニン混晶顔料1よりはいささか不明瞭であるが明確なピークが6.0°に見られた。
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メチルメタクリレート 65.0部
ブチルメタクリレート 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして、180℃で20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加して、アクリル樹脂溶液を調製した。
[実施例1]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し顔料分散体1を作製した。
フタロシアニン混晶顔料1 9.0部
下記の色素誘導体 1.0部
アクリル樹脂溶液 50.0部
シクロヘキサノン 40.0部
顔料分散体1 60.0部
アクリル樹脂溶液 11.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 4.2部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.4部
シクロヘキサノン 23.2部
フタロシアニン混晶顔料2〜6を用いて、実施例1と同様にして顔料分散体を作製し、青色レジスト材を得た。
[比較例1]
合成例1で得られたテトラ(トリフルオロメチル)フタロシアニン銅30g、塩化ナトリウム300g、ジエチレングルコール60gを40℃でニーダーを用いて6時間混練し、水5Lを用いてスラリー化した。1時間撹拌後、濾過して1%塩酸水溶液および熱水で洗浄し、70℃で乾燥して25gのTFM顔料を得た。TEM顔料を用いて、実施例1と同様にして顔料分散体を作製し、青色レジスト材を得た。
[比較例2]
ε型銅フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製「リオノールブルーES」)を用いて、実施例1と同様にして顔料分散体を作製し、青色レジスト材を得た。
赤色フィルタセグメント、青色フィルタセグメント、および緑色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを作製するために、緑色、赤色レジスト材を以下の方法で作製した。
(緑色レジスト材)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し銅フタロシアニン系緑色顔料分散体を作製した。
銅フタロシアニン系緑色顔料C.I. Pigment Green 36 10.0部
(東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン6YK」)
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 2.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、緑色レジスト材を得た。
銅フタロシアニン系緑色顔料分散体 60.0部
アクリル樹脂溶液 11.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 4.2部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.4部
シクロヘキサノン 23.2部
銅フタロシアニン系緑色顔料10.0部をジケトピロロピロール系赤色顔料C.I. Pigment Red 254(Ciba社製「イルガフォアレッド B−CF」)6.85部、イソインドリン系黄色顔料C.I. Pigment Yellow 139(Ciba社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)3.15部に変えた以外は、緑色レジスト材と同様にして赤色レジスト材を作製した。
さらに、赤色レジスト材と同様にして、実施例4で得られた青色レジスト材をx=0.136、y=0.142になるような膜厚に塗布した。乾燥後、赤色、緑色のフィルタセグメントと隣接したストライプ形状の青色フィルタセグメントを形成した。
各色のフィルタセグメントの形状は良好であり、解像度も良好であった。最後に、得られたカラーフィルタをオーブン中で230℃にて30分加熱して残存する重合可能な官能基を完全に反応させ、透明基板上に赤色、緑色、青色の3色のストライプ形状のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタが得られた。
Claims (2)
- 透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、青色顔料とを含む青色着色組成物であって、前記青色顔料が、トリフルオロメチル基を有し、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニンと、トリフルオロメチル基以外の置換基を有していてもよい、中心金属がコバルト、ニッケルまたは銅であるフタロシアニンとからなり、X線回折で5.9〜6.4°にピークをしめすフタロシアニン混晶顔料であることを特徴とする青色着色組成物。
- 請求項1に記載の青色着色組成物を用いて形成された青色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
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