JP4312719B2 - エレベータ用ロープ - Google Patents

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Description

この発明は、エレベータに用いられ、かごを吊り下げるエレベータ用ロープに関するものである。
従来のエレベータ装置においては、鋳鉄製又は鋼製の綱車に鋼製のロープが巻き掛けられている。そして、ロープの早期の摩耗や断線を防止するため、ロープ径の40倍以上の直径を持つ綱車が使用されている。従って、綱車の径を小さくするためには、ロープの径も小さくする必要がある。しかし、ロープ径を小さくすると、かごに積載する荷物や乗降する乗客の荷重変動でかごが振動し易くなったり、綱車でのロープの振動がかごに伝わったりする恐れがある。また、ロープの本数が増え、エレベータ装置の構成が複雑になってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、鋼製の素線を用いつつ長寿命化を図ることができるエレベータ用ロープを得ることを目的とする。
この発明によるエレベータ用ロープは、芯ロープと、この芯ロープの外周を囲む第2子縄層とを備え、芯ロープは、互いに撚り合わされた複数本の第1子縄を有し、各第1子縄は、互いに撚り合わされた複数本の鋼製の第1素線と、この撚り合わされた複数本の第1素線群の外周を各々被覆する樹脂製の第1子縄被覆体とを有しており、第2子縄層は、芯ロープの外周に撚り合わされた複数本の第2子縄を有し、各第2子縄は、互いに撚り合わされた複数本の鋼製の第2素線を有している。
また、この発明によるエレベータ用ロープは、互いに撚り合わされている複数本の第1子縄を有する芯ロープ、芯ロープの外周に撚り合わされている複数本の第2子縄を有する第2子縄層本体、第2子縄層本体の外周部であって互いに隣接する第2子縄間の隙間に配置されている複数本の補助子縄、及び第2子縄層本体の外周と補助子縄とを被覆する第2子縄層被覆体を備えている。
さらに、この発明によるエレベータ用ロープは、互いに撚り合わされている複数本の鋼製の素線を含み、互いに撚り合わされている複数本の子縄を有するロープ本体、ロープ本体の外周に被覆されている樹脂製の被覆体を備え、被覆体は、内層と、内層の外周に被覆されている外層とを有しており、内層の摩擦係数は、外層の摩擦係数よりも高くなっている。
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ用ロープの断面図、
図2はこの発明の実施の形態2によるエレベータ用ロープの断面図、
図3はこの発明の実施の形態3によるエレベータ用ロープの断面図、
図4は図3のエレベータ用ロープを層毎に破断して示す側面図、
図5は図3のエレベータ用ロープを綱車に巻き掛けた状態を示す断面図、
図6は図5のエレベータ用ロープの外周部が摩耗した状態を示す断面図、
図7はこの発明の実施の形態4によるエレベータ用ロープの断面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ用ロープの断面図である。
図において、エレベータ用ロープは、芯ロープ1と、芯ロープ1の外周を囲む第2子縄層2とを有している。芯ロープ1は、中心に位置する芯子縄3と、芯子縄3の外周に撚り合わされている複数本(ここでは8本)の第1子縄4とを有している。芯子縄3は、3層以上で構成されている。
芯子縄3は、互いに撚り合わされている複数本の鋼製の芯素線5を有している。芯素線5としては、互いに径の異なる複数本の素線が用いられている。即ち、複数本の芯素線5aと、芯素線5a間の隙間に配置され、芯素線5aよりも小径の芯素線5bとが用いられている。
芯素線5の撚り長さは互いに同じである。また、芯素線5は、隣接する芯素線5と互いに線接触するように互いに平行に撚り合わされている(JIS G 3525 12.2 b)。
さらに、実施の形態1における芯子縄3の断面構造はシール形であるが、ウォリントン形、ウォリントンシール形又はフィラー形(JIS G 3525)等であってもよい。
各第1子縄4は、互いに撚り合わされている複数本(ここでは中心1本、外周6本の合計7本)の鋼製の第1素線6と、この撚り合わされた複数本の第1素線6群の各外周にそれぞれ独立して被覆されている樹脂製の第1子縄被覆体7とを有している。第1子縄被覆体7は、例えばポリエチレン樹脂からなっている。
第2子縄層2は、芯ロープ1の外周に撚り合わされている複数本(ここでは8本)の第2子縄8を有している。各第2子縄8は、互いに撚り合わされている複数本の鋼製の第2素線9を有している。第2素線9としては、互いに径の異なる複数本の素線が用いられている。即ち、第2素線9としては、複数本の第2素線9aと、第2素線9a間の隙間に配置され、第2素線9aよりも小径の第2素線9bとが用いられている。
第2子縄8の本数は、第1子縄4の本数と同じである。また、第2子縄8の撚り長さは、第1子縄4の撚り長さと同じである。さらに、第2子縄8は、隣接する第1子縄4と互いに線接触するように第1子縄4と平行に撚られている。
このようなエレベータ用ロープでは、第1子縄4に第1子縄被覆体7を設けたので、芯子縄3及び第1子縄4の摩耗が抑制されるとともに緩衝作用により曲げ応力を緩和することができ、長寿命化を図ることができる。
また、第1子縄4の本数と第2子縄8の本数とが同じであり、第1子縄4の撚り長さと第2子縄8の撚り長さとが同じであり、第2子縄8は、隣接する第1子縄4と互いに線接触するように第1子縄4と平行に撚られているので、素線充填率を高めることができるとともに、経年使用時の芯ロープ1の形崩れを抑制することができる。
さらに、芯ロープ1は、芯子縄3を有し、芯素線5の撚り長さは互いに同じであり、芯素線5は、隣接する芯素線5と互いに線接触するように互いに平行に撚り合わされているので、芯素線5の摩耗による劣化を抑制することができ、安定した強度を確保することができる。
実施の形態2.
次に、図2はこの発明の実施の形態2によるエレベータ用ロープの断面図である。図において、エレベータ用ロープは、芯ロープ1と、芯ロープ1の外周を囲む第2子縄層11とを有している。芯ロープ1は、実施の形態1と同様に構成されている。第2子縄層本体16は、芯ロープ1の外周に撚り合わされている複数本(ここでは8本)の第2子縄8により構成されている。各第2子縄8は、実施の形態1と同様に構成されている。
第2子縄層11は、第2子縄層本体16と、第2子縄層本体16の外周部であって互いに隣接する第2子縄8間の隙間に配置されている複数本(ここでは8本)の補助子縄13と、第2子縄層本体16の外周と補助子縄13とを被覆する樹脂製の第2子縄層被覆体12とを有している。第2子縄層被覆体12は、摩擦係数が0.2以上の高摩擦樹脂材、例えばポリウレタン樹脂により構成されている。
各補助子縄13は、互いに撚り合わされている複数本(ここでは7本)の鋼製の補助子縄素線14と、外周に被覆されている樹脂製の補助子縄被覆体15とを有している。補助子縄被覆体15は、例えばポリエチレン樹脂からなっている。補助子縄13の径は、第2子縄8の径よりも小さく設定されている。また、補助子縄13の撚り長さと第2子縄8の撚り長さとは同じである。さらに、補助子縄13は、隣接する第2子縄8と互いに線接触するように第2子縄8と平行に撚られている。
このようなエレベータ用ロープでは、綱車(図示せず)との接触部分に第2子縄層被覆体12が配置されているため、綱車との直接の接触により第2子縄8が摩耗するのが防止される。また、第2素線9が綱車に押し潰されることにより発生する曲げ応力も緩和することができ、エレベータ用ロープの長寿命化を図ることができるとともに、綱車の小径化を図ることができる。
さらに、最外周に第2子縄層被覆体12が配置されているため、綱車側の摩耗も防止することができ、第2素線9及び綱車の材料選択の自由度を向上させることができる。従って、全体としての強度をさらに高くすることができるとともに、綱車を安価に構成することができる。
さらにまた、駆動綱車に接触する第2子縄層被覆体12は、例えばポリウレタン樹脂など、高摩擦樹脂材により構成されているので、駆動綱車の径を小さくしても、十分な駆動力の伝達効率を確保することができる。
また、第2子縄8間の隙間に補助子縄13を配置したので、素線の充填密度を高くすることができ、全体としての強度を高くすることができるとともに、ロープの形崩れを防止して長寿命化を図ることができる。
さらにまた、補助子縄13に補助子縄被覆体15を設けたので、補助子縄素線14と第2素線9とが直接接触せず、補助子縄素線14及び第2素線9の摩耗を抑制することができ、長寿命化を図ることができる。
また、補助子縄13の撚り長さと第2子縄8の撚り長さとが同じであり、補助子縄13は第2子縄8と平行に撚られているので、第2子縄8及び補助子縄13の摩耗による劣化を抑制することができ、エレベータ用ロープの長寿命化を図ることができる。
実施の形態3.
次に、図3はこの発明の実施の形態3によるエレベータ用ロープの断面図である。なお、芯ロープ1及び第2子縄層11の構成は、第2子縄層被覆体12の材料を除いて、実施の形態2と同様である。
図において、第2子縄層11の外周には、第3子縄層21が配置されている。第3子縄層21は、第2子縄層11の外周に撚り合わされている複数本(ここでは20本)の第3子縄22と、外周に被覆されている樹脂製の第3子縄層被覆体23とを有している。
実施の形態3によるロープ本体27は、芯ロープ1、第2子縄層11及び第3子縄22を有している。第3子縄層被覆体23は、ロープ本体27の外周に被覆されている。
各第3子縄22は、互いに撚り合わされている複数本(ここでは7本)の鋼製の第3素線24を有している。第3素線24としては、第3子縄22の中心に配置された中心素線24aと、中心素線24aの外周に配置された6本の外周素線24bとが用いられている。また、第3子縄22の径は、第2子縄8の径よりも小さく設定されている。
第3子縄層被覆体23は、内層25と、内層25の外周に被覆されている外層26とを有している。第3子縄22は、内層25の外周面よりも内側に配置されている。即ち、第3子縄22は、内層25の外部に露出しないように内層25により覆われている。
内層25及び外層26の材料としては、例えばポリウレタン樹脂などの高摩擦樹脂材が用いられる。また、高摩擦樹脂としては、摩擦係数が0.2以上のものが好適であり、十分な駆動力の伝達効率を確保することができる。
さらに、内層25の摩擦係数は、外層26の摩擦係数に対して20%以上高くなっている。さらにまた、外層26の硬度は、内層25の硬度よりも高くなっている。また、内層25の色は、外層26の色と異なっている。さらに、第3子縄層被覆体23は、難燃処理が施された樹脂により構成されている。
また、実施の形態2では、第2子縄層被覆体12の材料としてポリウレタン樹脂を用いたが、実施の形態3では、第2子縄層被覆体12は最外層ではないので、第2子縄層被覆体12の材料としては、例えばポリエチレン樹脂が用いられる。即ち、第2子縄層被覆体12の材料は、第1子縄被覆体7と同様の材料、又は溶融温度の低い樹脂であることが望ましい。
芯ロープ1と第2子縄層11とからなる内層ロープの径は、適用する綱車、即ちこのエレベータ用ロープが巻き掛けられる綱車の径の1/27以下に設定されている。また、全ての素線5,6,9,14,24の径は、適用する綱車の径の1/400以下に設定されている。
図4は図3のエレベータ用ロープを層毎に破断して示す側面図である。芯子縄3及び第3子縄22の撚り方向と第1子縄4及び第2子縄8の撚り方向とは、互いに逆向きになっている。
このような構成によれば、全体の直径を抑えつつ、鋼製の素線5,6,9,14,24の実装密度を高くすることができ、高強度化を図ることができる。
また、第1子縄被覆体7、第2子縄層被覆体12及び補助子縄被覆体15が用いられているため、芯素線5と第1素線6、第1素線6と第2素線9、第2素線9と補助子縄素線14、補助子縄素線14と第3素線24、及び第2素線9と第3素線24がそれぞれ直接接触するのが防止され、摩耗による劣化を防止するとともに緩衝作用により曲げ応力を緩和することができ、エレベータ用ロープの長寿命化を図ることができる。
さらに、綱車との接触部分には、第3子縄層被覆体23が配置されているため、綱車との直接の接触により第3子縄22が摩耗するのも防止することができる。また、第3素線24が綱車に押し潰されることにより発生する曲げ応力も緩和することができ、エレベータ用ロープの長寿命化を図ることができるとともに、綱車の小径化を図ることができる。
さらにまた、最外周に第3子縄層被覆体23が配置されているため、綱車側の摩耗も防止することができ、第3素線24及び綱車の材料選択の自由度を向上させることができる。従って、全体としての強度をさらに高くすることができるとともに、綱車を安価に構成することができる。
また、駆動綱車に接触する第3子縄層被覆体23は高摩擦樹脂材により構成されているので、駆動綱車の径を小さくしても、十分な駆動力の伝達効率を確保することができる。
また、第3子縄層被覆体23のポリウレタン樹脂は、軟質から硬質まで自由に選定できるが、綱車表面での微少滑りに対する耐摩耗性能を確保するためには、90度以上の硬質のポリウレタン樹脂を用いるのが好適である。さらに、使用環境で起こる加水分解を防ぐためには、エステル系よりもエーテル系の樹脂が望ましい。
さらに、第1子縄被覆体7、第2子縄層被覆体12及び補助子縄被覆体15の材料として、エレベータ用ロープが綱車で曲げられたときに自由に滑り易いものを選択することにより、曲げ抵抗を減らすことができる。さらにまた、第1子縄被覆体7、第2子縄層被覆体12及び補助子縄被覆体15は、素線間で押し潰されない硬さを必要とする。このような材料としては、低摩擦で硬質のポリエチレン材が適している。
また、第1子縄被覆体7、第2子縄層被覆体12及び補助子縄被覆体15は、第3子縄層被覆体23に比較して大きな摩擦係数を必要とせず、しかも綱車による曲げも大きくないことから、必ずしも優れた伸び特性を必要としない。従って、第1子縄被覆体7、第2子縄層被覆体12及び補助子縄被覆体15の材料として、ナイロン、シリコン、ポリプロピレン、又はポリ塩化ビニルなどの樹脂を用いてもよい。
さらに、第3子縄22は、中心素線24aと6本の外周素線24bとを含む単純な7本素線構造を有しているため、エレベータ用ロープの径を小さくできるとともに、形崩れし難く、第3子縄層被覆体23の被覆を容易に行うことができる。
さらにまた、多層構造のエレベータ用ロープでは、負荷による張力や綱車による経年的な繰り返し曲げにより、撚りが戻る方向の回転トルクが内部に発生し、各層の荷重負担バランスが崩れ、切断強度や寿命が低下する恐れがある。
これに対して、第1子縄4を芯子縄3とは逆向きに撚り、第3子縄22を第2子縄8とは逆向きに撚ることにより、内部の回転トルクをバランスさせることができ、ロープ全体の撚り戻しトルクを低減することができる。
さらに、最外層に被覆体が無いロープでは、張力と綱車による曲げ応力との繰り返し回数で寿命が決まり、ロープ表面の素線から先に断線が起こる。しかし、第3子縄層被覆体23を用いたロープでは、綱車との接触圧力が低減されるため、ロープの表面ではなく、内部の素線が曲げ疲労で優先的に断線し易くなる。
このような曲げ疲労による寿命回数は、発明者の試験研究によると、次式で示される関係にあることが判った。
寿命計算式
綱車と接触する素線が断線する計算式
寿命回数Nc=10.0×k×1.05D/d
ロープ内部の素線が断線する計算式
寿命回数Nn=19.1×k×1.05D/d
(kは、ロープ構造とロープ強度とで決まる係数)
ここで、寿命回数Nnを、D/d=40のときのNc値と同じにするためのD/d値を求めると、26.7となる。従って、従来の一般的なエレベータ用ロープが適用されてきた条件、即ちD/d=40のときと同等の寿命を確保しようとすれば、内層ロープの径を綱車径の1/27以下にしなければならない。言い換えれば、内層ロープの径の27倍以上の綱車を用いなければならない。
また、上記のエレベータ用ロープでは、全ての素線5,6,9,14,24の径が、適用する綱車の径の1/400以下に設定されているので、適用する綱車の径を小さくしても曲げ疲労寿命を損なうことがない。
次に、図5は図3のエレベータ用ロープを綱車に巻き掛けた状態を示す断面図、図6は図5のエレベータ用ロープの外周部が摩耗した状態を示す断面図である。外周部の摩耗は、長期運転又は異常により生じる。図6の状態では、図5の状態よりもロープのロープ溝30との接触状態が緩くなるため、トラクション能力が低下する恐れがある。
トラクション能力は、次式により計算される。
トラクション能力=eK2・θ・μ
:ロープ溝との接触状態(通常は溝の形状)による係数
θ:エレベータ用ロープの綱車への巻付角度
μ:摩擦係数
ここで、断面U字形のロープ溝との通常の接触状態では、Kは約1.2であるが、ロープの外周部の摩耗に伴いKは低下する。そして、Kが1.0にまで低下すると仮定すると、巻付角度θは一定であるため、摩擦係数μを20%大きくしなければトラクション能力を確保できないことがわかる。
エレベータ用ロープの摩擦係数は、トラクション能力の面だけから見れば、高いほど有利である。しかし、何等かの原因により、かごが最上階を行き過ぎ、釣合おもりが昇降路底部の緩衝器に衝突したときには、エレベータ用ロープを綱車に対してスリップさせ、かごをそれ以上上昇させないようにすることが望ましく、その性能が法規により要求されることもある。
実施の形態3では、内層25の摩擦係数が、外層26の摩擦係数よりも高くなっているため、外層26が摩耗して内層25が露出した場合にもトラクション能力の低下を抑制することができる。特に、内層25の摩擦係数が、外層26の摩擦係数に対して20%以上高くなっているので、内層25が露出した場合にも十分なトラクション能力を維持することができる。
また、ポリウレタンは、硬度が低い程、摩擦係数が高いので、外層26の硬度を内層25の硬度よりも高く設定することで、内層25の摩擦係数を容易に外層26の摩擦係数よりも高くすることができる。
さらに、内層25の色を外層26と異なる色とすることにより、外層26が摩耗して内層25が露出したことを目視により容易に確認でき、ロープ交換の必要性を容易に判断することができる。
さらにまた、第3子縄層被覆体23は、難燃処理が施された樹脂により構成されているので、建物に火災が発生した場合、万一昇降路内に炎が入り込んで来ても、エレベータ用ロープを伝わって延焼するのを防止することができる。また、第3子縄層被覆体23を難燃性材料により構成しても、エレベータ用ロープを伝わっての延焼を防止することができる。
実施の形態4.
次に、図7はこの発明の実施の形態4によるエレベータ用ロープの断面図である。図において、各第1子縄4は、第1子縄被覆体を有さず、複数本の第1素線6により構成されている。これにより、第1子縄4は、芯素線5及び第2素線9に直接接触している。
少なくとも一部の芯素線5の断面は、芯子縄3を外周から圧縮することにより異形化されている。また、第1素線6の断面は、第1子縄4を外周から圧縮することにより異形化されている。さらに、少なくとも一部の第2素線9の断面は、第2子縄8を外周から圧縮することにより異形化されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ用ロープでは、異形化された素線5,6,9同士が点でなく面又は線で接触するようになり、これにより素線実装密度を高めることができる。また、素線5間、素線6間及び素線9間の接触圧力が低減され、素線5,6,9の摩耗が抑制される。さらに、芯子縄3、第1子縄4及び第2子縄8の形崩れが防止され、長寿命化を図ることができる。

Claims (9)

  1. 芯ロープと、この芯ロープの外周を囲む第2子縄層とを備えたエレベータ用ロープにおいて、
    上記芯ロープは、互いに撚り合わされている複数本の鋼製の芯素線を含む芯子縄と、上記芯子縄の外周に撚り合わされた複数本の第1子縄を有し、上記各第1子縄は、互いに撚り合わされた複数本の鋼製の第1素線と、この撚り合わされた複数本の第1素線群の外周を各々被覆する樹脂製の第1子縄被覆体とを有しており、
    上記第2子縄層は、上記芯ロープの外周に撚り合わされた複数本の第2子縄を有し、上記各第2子縄は、互いに撚り合わされた複数本の鋼製の第2素線を有しており、
    上記芯子縄は樹脂被覆されておらず、上記芯子縄の外周の上記芯素線は、上記第1子縄に直接接しており、
    上記第1子縄の径は、上記芯子縄及び上記第2子縄の径よりも小さいことを特徴とするエレベータ用ロープ。
  2. 上記第1子縄の本数と上記第2子縄の本数とが同じであり、上記第1子縄の撚り長さと上記第2子縄の撚り長さとが同じであり、上記第2子縄は、隣接する上記第1子縄と互いに線接触するように上記第1子縄と平行に撚られている請求項1記載のエレベータ用ロープ。
  3. 記芯素線の撚り長さは互いに同じであり、上記芯素線は、隣接する芯素線と互いに線接触するように互いに平行に撚り合わされている請求項1記載のエレベータ用ロープ。
  4. 上記第2子縄層は、その外周に被覆されている樹脂製の第2子縄層被覆体をさらに有している請求項1記載のエレベータ用ロープ。
  5. 互いに撚り合わされている複数本の鋼製の第3素線をそれぞれ含み、上記第2子縄層の外周に撚り合わされている複数本の第3子縄と、外周に被覆されている樹脂製の第3子縄層被覆体とを有している第3子縄層をさらに備えている請求項4記載のエレベータ用ロープ。
  6. 互いに撚り合わされている複数本の鋼製の第3素線をそれぞれ含み、上記第2子縄層の外周に撚り合わされている複数本の第3子縄と、外周に被覆されている樹脂製の第3子縄層被覆体とを有している第3子縄層をさらに備え、
    記第2子縄層は、その外周に被覆されている樹脂製の第2子縄層被覆体をさらに有し、
    上記芯子縄及び上記第3子縄の撚り方向と上記第1子縄及び上記第2子縄の撚り方向とが互いに逆向きである請求項1記載のエレベータ用ロープ。
  7. 互いに撚り合わされている複数本の鋼製の素線を含み、互いに撚り合わされている複数本の子縄を有するロープ本体、
    上記ロープ本体の外周に被覆されている樹脂製の被覆体
    を備え、上記被覆体は、内層と、上記内層の外周に被覆されている外層とを有しており、上記内層の摩擦係数は、上記外層の摩擦係数よりも高くなっているエレベータ用ロープ。
  8. 上記内層の摩擦係数は、上記外層の摩擦係数に対して20%以上高くなっている請求項記載のエレベータ用ロープ。
  9. 上記内層の色は上記外層の色と異なっている請求項記載のエレベータ用ロープ。
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