JP4312028B2 - 超音波溶着装置 - Google Patents

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本発明は、超音波振動により電線の導体部を端子に溶着するのに用いる超音波溶着装置に関する。
従来の超音波溶着装置の一例としては、溶着されるワークを収めたパレットが順次搬送されながら、ワークを溶着する超音波溶着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような超音波溶着装置では、溶着受け部がパレットと別になっているだけでなく、上下することによって、パレットに収めているワークに直にぴったりと接触して当たり、パレットを下面側から共通して受けられる溶着受け部と溶着ヘッドの先端にあるホーンとで、パレットごとの加工精度のばらつきなどに関わらず、安定した溶着を行う。
特開2002−160299号公報(図1 第3頁〜第4頁)
ところが、上記特許文献1に開示された超音波溶着装置において、ワークが例えば端子であり、そのワークを電線の導体部に溶着する場合に、その端子において、強度的に弱い部分に超音波振動エネルギーが伝播し、応力集中によりその弱い部分(折り曲げ部分)が折損して不良品が多く製造される虞がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、溶着時の折損を防止して高品質な製品を製造するとともに、生産性の向上を図ることができる超音波溶着装置を提供することを目的とする。
1)本発明に係る超音波溶着装置は、導体部が載置された端子の下側に当接されるアンビルと、前記端子上に載置された前記導体部の上側に配されて、前記アンビルとで当該導体部と当該端子とを挟み込んで超音波溶着を行なうホーンと、電線を把持し、前記端子上に前記導体部を載置する電線挟み部材と、を備え、前記導体部を内装した前記電線の前記導体部を前記端子に固定する超音波溶着装置であって、前記端子の電線軸方向に進退自在に配され、前記端子に当接する端子押圧部を有し、当該端子の電線軸方向の位置決めを行なう基準寄せ部材とを備え、前記基準寄せ部材の前記端子押圧部が、超音波振動を吸収可能な高分子材料で成形されていることを特徴としている。
2)本発明に係る超音波溶着装置は、前記1)に記載した超音波溶着装置において、前記端子を載置するホルダが、工程内を搬送移動するパレット上に配置されていることを特徴としている。
3)本発明に係る超音波溶着装置は、前記2)に記載した超音波溶着装置において、前記ホルダが、ホルダ押し板により上下方向へ押圧移動されることを特徴としている。
4)本発明に係る超音波溶着装置は、前記3)に記載した超音波溶着装置において、前記ホルダ上に載置された前記端子の側部に向けて移動自在に配され、前記ホルダ押し板により移動された前記ホルダ上で前記端子を押圧保持して当該端子の上下及び左右方向の位置決めをする横ガイドが設けられていることを特徴としている。
5)本発明に係る超音波溶着装置は、前記4)に記載した超音波溶着装置において、前記端子押圧部が、前記横ガイドによる押圧状態を解除してから前記端子に当接することを特徴としている。
ここで、端子押圧部を成形するための、超音波振動を吸収可能な高分子材料としては、ウレタン樹脂やシリコン樹脂等の成形が容易な材料を例示できる。これにより、複雑な成形装置を用いることなく、基準寄せ部材の端子押圧部を成形することができる。また、超音波溶着としては、導体部と端子とをホーンとアンビルとで挟み込んだ状態で、トランスジューサを介してホーンより超音波振動の振動エネルギーを発生させ、これと同時に加圧力を加えることで、導体部と端子とに強力な摩擦熱を発生させ、接合する部分を分子間結合させて接合を行なう工法を例示できる。また、電線としては、複数芯のアルミニウム合金製導体部を内装した、自動車用の電源線や接地線を例示できる。
前記構成の超音波溶着装置によれば、端子がホルダ上に載置され、ホルダ押し板によりホルダが上下方向へ押圧移動され、ホルダ押し板により移動されたホルダ上で、端子の側方に移動される横ガイドにより端子が押圧保持されて端子が上下及び左右方向に位置決めされ、横ガイドによる押圧を解除した状態で、超音波振動を吸収可能な基準寄せ部材の端子押圧部が端子に電線軸方向に当接されることにより端子が電線軸方向に位置決めされる。そして、電線を把持した電線挟み部材により、基準寄せ部材による電線軸方向の位置決めが終了した端子上に導体部が載置され、導体部が載置された端子の下側にアンビルが当接され、端子上に載置された導体部の上側に配されたホーンにより、アンビルとで導体部と端子とを挟み込んで超音波溶着が行なわれる。
従って、基準寄せ部材により電線軸方向に端子を支持しながら、超音波溶着が行われる際に、超音波振動エネルギーが繰り返し発生したとしても、その超音波振動エネルギーが基準寄せ部材の端子押圧部で吸収されるため、端子が折り曲げ加工された折曲部を有していても、その折曲部を折損することがなくなる。これにより、溶着時の折損を防止して高品質な製品を製造するとともに、生産性の向上を図ることができる。
6)本発明に係る超音波溶着装置は、前記1)に記載した超音波溶着装置において、
前記高分子材料が、ウレタン樹脂或いはシリコン樹脂であることを特徴としている。
前記構成の超音波溶着装置によれば、ウレタン樹脂或いはシリコン樹脂が成形の容易な材料であるため、基準寄せ部材の端子押圧部を、複雑な成形装置を用いることなく、新たな設備投資をすることなく成形することができる。
7)本発明に係る超音波溶着装置は、前記1)、5)、6)のいずれか一項に記載した超音波溶着装置において、前記端子押圧部が、多種形状の端子に対応した形状を有することを特徴としている。
前記構成の超音波溶着装置によれば、多種形状の端子に対応した端子押圧部を有する基準寄せ部材によって、電線軸方向の位置決めが行なわれる。そのため、横ガイドによる押圧を解除した状態で電線軸方向の位置決めを行なう際に、多種形状の端子に対応して、単一形状の基準寄せ部材を用いることができる。よって、複数種類の基準寄せ部材を作成する必要がなくなり、工数の増大、材料の無駄を避けることができる。
本発明の超音波溶着装置によれば、端子の折曲部が折損されることを防止して、高品質な製品を製造するとともに、生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明の超音波溶着装置に係る好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る超音波溶着装置の一実施の形態例を示す超音波溶着装置の全体側面図、図2は図1に示す超音波溶着装置の平面図、図3は図1に示す超音波溶着装置の要部拡大正面図、図4は図3の側面図、図5は図1に示す超音波溶着装置に用いられるホルダ周りの外観斜視図である。また、図6(a),(b),(c)は図1に示す超音波溶着装置に用いられる基準寄せ部材の拡大側面図、図7は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の動作を説明するフローチャートである。
図8は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第1工程の正面図、図9は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第2工程の正面図、図10は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第3工程の正面図、図11は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第4工程の正面図である。また、図12は図11の側面図、図13は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第5工程の正面図、図14は図1に示す超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第6工程の正面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である超音波溶着装置10は、導体部12を内装した電線11の導体部12を端子13に固定する超音波溶着装置であって、工程内を搬送移動するパレット14上に配され、端子13を載置するホルダ15と、ホルダ15を上下方向へ押圧移動させるホルダ押し板16,16とを備えている。また、ホルダ15上に載置された端子13の側方に向けて移動自在に配され、ホルダ押し板16,16により移動されたホルダ15上で端子13を押圧保持して端子13の上下及び左右方向の位置決めをする横ガイド17,17を備えている。
また、端子13の電線軸方向に進退自在に配され、横ガイド17,71による押圧を解除した状態で端子13に当接する端子押圧部18Aを有し、端子13の電線軸方向の位置決めを行なう基準寄せ部材18を備えている。また、電線11を把持し、基準寄せ部材18による電線軸方向の位置決めが終了した端子13上に導体部12を載置する電線挟み部材19を備えている。また、導体部12が載置された端子13の下側に当接されるアンビル20と、端子13上に載置された導体部12の上側に配されて、アンビル20とで導体部12と端子13とを挟み込んで超音波溶着を行なうホーン(図3に示す)21とを備えている。更に、基準寄せ部材18の端子押圧部18Aが、超音波振動を吸収可能な高分子材料で成形されている。
電線11は、アルミニウム、鉄、銅、等を用いて合金にした複数芯の導体部12を内装した、例えば自動車用の電源線や接地線であって、導体部12を覆って配される被膜22が所定量(所定寸法、所定重量)だけ皮剥きされることにより、導体部12が露出した状態で超音波溶着装置10へ搬送されてくる。このとき、電線11の搬送には、電線挟み部材19,19が用いられる。電線挟み部材19,19は、上シリンダ23と下シリンダ24とにより上方からと下方からとで対向して電線11を把持し、端子13への溶着が行なわれるまで待機している。電線挟み部材19,19は、2個の連続されたパレット14,14に対して、1本の電線11の2つの端部を供給し、2つの端部における導体部12,12にそれぞれ端子13を固定するのに用いられる。
端子13は、鉄、銅、等の導電材料を素材として成形されており、その中央部に、断面視U字形状の溶着部13Aを有し、その先端部に、四角形の略筒状に折り曲げ成形された接触部(図5に示す)13Bと、接触部13Bの端部において折り曲げ成形された先端折曲部(図5に示す)13Cとを有し、その基端部に、電線11の被膜22に加締められる足部(図5に示す)13Dを有する。
パレット14は、四角形で2分割された底板25,25上にそれぞれ2本ずつの軸26が立設されており、軸26の外側に、ねじりコイルばね状の戻しばね27が配されている。パレット14は、超音波溶着装置10の工程内に8個並べて配され、パレット移動機構(図2に示す)28によって順次搬送移動されることにより、連続的な溶着を行なうのに用いられる。そして、パレット14上にホルダ15が組み付けられている。
ホルダ15は、H字形状に形成された板であって、中央部にアンビル20を挿通させるための貫通孔29が形成されており、この貫通孔29部分が端子載置部(図2に示す)30になっている。ホルダ15は、パレット14の4本の軸26の上端部に軸方向に移動可能に係止されており、戻しばね27によって上方に付勢されている。そのため、ホルダ押し板16,16によって下方に押圧移動された際に戻しばね27により水平状態を保ちながら下方に移動され、ホルダ押し板16によって押圧されなくなった際に戻しばね27の弾性反発力により水平状態を保ちながら上方に戻り移動される。
また、ホルダ15は、ホルダ押し板16,16により上下方向へ押圧移動された際に、戻しばね27,27によって安定して保持されるため、安定したホルダ15の位置で端子13の位置決めを行うことができる。また、ホルダ15の貫通孔29を介して、アンビル20が端子13の溶着部13Aに当接されるため、貫通孔29によってアンビル20を端子13の溶着部13Aに確実に当接させて超音波溶着を行うことができる。そして、ホルダ15には、貫通孔29の両側に対応して横ガイド17,17(図2に示す)が配されている。
横ガイド17,17は、ホルダ15の貫通孔29の両脇に一対にして突出配置されており、戻しばね(図3に示す)31,31により上方へ付勢されていて貫通孔29に向けて斜め方向に進退自在な駒32,32を有する。駒32,32は、ノックピン(図3に示す)33,33による押圧によって貫通孔29に向けて進行することにより、端子載置部30に置かれた端子13の溶着部13A側部を押圧保持する。そのため、ホルダ押し板16,16により移動されたホルダ15上で端子13を押圧保持して端子13の上下及び左右方向の位置決めをするに際し、ノックピン33,33により横ガイド17,17の駒32,32が端子13を保持することにより、端子13を位置ずれさせることなく確実に位置決めすることができる。この際の位置決めには、端子13の位置をレーザセンサ(不図示)にてセンシングしており、位置ずれが、例えば0.3mmを超えたときに停止される。
ホルダ押し板16,16は、ホルダ15の上方に、前後に一対ずつ配されており、シリンダ34によって、端子13が端子載置部30に置かれたホルダ15を下方に押圧する。ホルダ押し板16,16は、ホルダ15の外側端部を押圧するため、ホルダ15を安定させて移動させ、その位置で安定させて配置することができる。
基準寄せ部材18は、ホルダ15の側方に配置されており、駆動機構35によって電線軸方向に進退移動する。基準寄せ部材18は、端子13に当接する端子押圧部18Aを有する。端子押圧部18Aは、ホルダ押し板16,16によりホルダ15を所定位置に押圧移動してから、横ガイド17,17の駒32,32による押圧を解除した状態で、端子13の電線軸方向の位置決めを行なうのに用いられる。端子押圧部18Aは、超音波振動を吸収可能な高分子材料である、ウレタン樹脂やシリコン樹脂によって成形されている。基準寄せ部材18は、端子13に当接する端子押圧部18Aが、ウレタン樹脂或いはシリコン樹脂の成形の容易な材料で成形されているため、複雑な成形装置を用いることなく、新たな設備投資をすることなく成形することができる。
また、端子押圧部18Aは、多種形状の端子13に対応した形状を有する。即ち、端子押圧部18Aは、多種形状の端子13に合わせて形成されているため、横ガイド17,17の駒32,32による押圧を解除した状態で端子13の電線軸方向の位置決めを行なう際に、多種の端子13,36(図6(b)に示す),37(図6(c)に示す)の位置決めを単一の形状によって行うことができる。そのため、複数種類の基準寄せ部材を作成する必要がなくなり、工数の増大及び、材料の無駄を回避することができる。この際の位置決めには、端子13の位置をフォトセンサ(不図示)にてセンシングしており、位置ずれが、例えば0.3mmを超えたときに停止される。
アンビル20は、ホルダ15の貫通孔29の下方に配置されている。ホーン21は、ホルダ押し板16,16の中央部に配置されており、ホルダ15上の端子13における上下及び左右方向の位置決め及び、電線軸方向の位置決めが完了したところで、シリンダ(不図示)により下降される。そして、アンビル20との間に電線11の導体部12と端子13の溶着部13Aを挟み込み、トランスジューサ(不図示)を介して超音波振動の振動エネルギーを発生させ、アンビル20とにより加圧力を加えることで、導体部12と端子13とに強力な摩擦熱を発生させ、導体部12と端子13の溶着部13Aを分子間結合させて接合を行なう。
図2に示すように、パレット移動機構28は、モータ38により回転するリード軸39と、このリード軸39に噛合されたナット部材40と、から構成されており、ナット部材40がパレット14に連結されている。電線挟み部材19,19は、パレット移動機構28と同様にして、シリンダ41によりリード軸39と平行位置に移動される。
図3,図4に示すように、ノックピン33,33は、ホルダ押し板16,16の側方に配されており、シリンダ42,42により横ガイド17,17の駒32,32を貫通孔29に向けて進行させる。
図5に示すように、パレット14の軸26には、ボルト43が挿通されており、ボルト43が底板25,25にねじ込まれている。ホルダ15は、戻しばね27により上方に向けて常時付勢されているため、ホルダ押し板16,16により下方へ押圧されることにより、ホルダ15が、ボルト43に支持されながら、安定して下降移動される。また、横ガイド17,17の駒32,32は、駒押さえ44,44によって天部が支持されている。そして、端子13は、溶着部13Aが、中央部において断面視U字形状をなし、先端部の接触部13Bが、四角形の略筒状に折り曲げ成形されており、先端折曲部13Cが、接触部13Bの端部において折り曲げ成形されており、基端部の足部13Dが、電線11の被膜22に加締められる。
図6(a),(b),(c)に示すように、基準寄せ部材18の端子押圧部18Aは、2個の四角形状の板部18B,18Bの間に溝部18Cを有する。この端子押圧部18Aは、図6(a)に示すように、端子13が、接触部13Bの端部に折り曲げ成形された先端折曲部13Cを有する場合、その先端折曲部13Cに一方の板部18Bが当接されることによって端子13を電線軸方向に押圧して、電線軸方向の位置決めを行なう。これとは異なり、図6(b)に示すように、平板状に成形された端子36の場合、その先端部を溝部18C内に挿入することによって端子36を電線軸方向に押圧して、電線軸方向の位置決めを行なう。また、図6(c)に示すように、先端部に折り曲げ成形されていてねじ孔37Bが形成された接続端部37Aを有する端子37の場合、その接続端部37Aに両方の板部18B,18Bが当接されることによって端子13を電線軸方向に押圧して、電線軸方向の位置決めを行なう。このとき、先端折曲部13Cを有する端子13の溶着を行なう場合に、基準寄せ部材18の端子押圧部18Aにより電線軸方向に端子13を支持しながら超音波溶着を行なうに際し、超音波振動エネルギーが繰り返し発生したとしても、その超音波振動エネルギーが端子押圧部18Aで吸収されるため、端子13において、折り曲げ加工された先端折曲部13Cに超音波振動エネルギーが与えられず、その先端折曲部13Cを折損することがない。
次に、図7〜図14を参照して、超音波溶着装置10を用いて行なう超音波溶着方法の動作について説明する。まず、図7に示すように、第1工程において、ホルダ15上に端子13が置かれる(ステップS1)。即ち、図8に示すように、第1工程では、端子13がホルダ15の端子載置部30に載置される。このとき、ホルダ15は、復帰位置A1にあり、ホルダ押し板16,16、電線11を挟み込んでいる電線挟み部材19,19は、ホルダ15の上方に離れて配置されて待機状態にある。また、アンビル20は、ホルダ15の貫通孔29の下方に離れて配置されている。そして、横ガイド17,17の駒32,32も貫通孔29から離れた復帰位置B1に配置されている。つまり、端子13は、作業者や自動機によって端子載置部30に置かれただけであり、位置決めされていない。
次に、第2工程において、ホルダ押し板16,16を下降させ、ホルダ15を押圧下降させる(図7に示すステップS1〜S2)。即ち、図9に示すように、ホルダ押し板16,16が下降されることにより、ホルダ15が復帰位置A1から位置決め位置A2まで押圧下降される。これにより、ホルダ15とともに端子13も下降され、アンビル20がホルダ15の貫通孔29を介して端子13の溶着部13A下面に当接する。このとき、電線挟み部材19,19は、ホルダ15の上方に離れて配置されて待機状態にあり、横ガイド17,17の駒32,32も貫通孔29から離れた復帰位置B1にある。
次に、第3工程において、ノックピン33,33により横ガイド17,17を押圧して端子13を保持し、端子13の上下及び左右方向の位置決めをする(図7に示すステップS1〜S3)。即ち、図10に示すように、ホルダ15が位置決め位置A2にある状態で、ノックピン33,33によって横ガイド17,17の駒32,32が押圧されるため、駒32,32が、復帰位置B1から第1位置決め位置B2まで進行して端子13の溶着部13A側部を押圧保持し、端子13の上下及び左右方向が位置C1で位置決めされる。このとき、電線挟み部材19,19は、ホルダ15の上方に離れて配置されて待機状態のままである。
次に、第4工程において、ノックピン33,33の押圧力を下げ、端子13に基準寄せ部材18を当接させて端子13の電線軸方向の位置決めをする(図7に示すステップS1〜S4)。即ち、図11に示すように、ノックピン33,33による駒32,32への押圧力を下げることにより、駒32,32が、第1位置決め位置B2から第2位置決め位置B3まで上昇移動して端子3に対する押圧が緩められる。そして、図12に示すように、この状態で、基準寄せ部材18の一方の板部18Bが先端折曲部13Cに当接されることによって端子13を電線軸方向に押圧移動させて、端子13の電線軸方向の位置決めが行なわれる。このとき、電線挟み部材19,19は、ホルダ15の上方に離れて配置されて待機状態のままである。
次に、第5工程において、電線挟み部材19,19に保持されている電線11の導体部12を端子13上に置く(図7に示すステップS1〜S5)。即ち、図13に示すように、ホルダ15上において、上下方向と左右方向、及び電線軸方向が位置決めされている端子13に対し、電線挟み部材19,19が下降移動されてから開放され、その溶着部13A上に導体部12が載置される。
そして、第6工程において、アンビル20とホーン21とにより導体部12と端子3とを超音波溶着する(図7に示すステップS1〜S6)。即ち、図14に示すように、ホーン21が下降移動されてきて、ホルダ15上において、上下方向と左右方向、及び電線軸方向が位置決めされている端子13の溶着部13Aと、この溶着部13A上に配置された導体部12とを、ホーン21とアンビル20とにより挟み込む。そこで、ホーン20に超音波振動の振動エネルギーを発生させ、アンビル20で加圧力を加えることで、導体部12と端子13とに強力な摩擦熱を発生させ、導体部12と端子13の溶着部13Aとを分子間結合させて接合を行なう。
第6工程の後に、端子13の足部13Dを電線11の被膜22に加締められる工程(不図示)が実行され、完成した端子付電線を払い出す払い出し工程(不図示)が実行される。
前述した本実施形態の超音波溶着装置10によれば、端子13がホルダ15上に載置され、ホルダ押し板16,16によりホルダ15が上下方向へ押圧移動され、ホルダ押し板16,16により移動されたホルダ15上で、端子13の側方に移動される横ガイド17,17により端子13が押圧保持されて端子13が上下及び左右方向に位置決めされる。そして、横ガイド17,17による押圧を解除した状態で、超音波振動を吸収可能な基準寄せ部材18の端子押圧部18Aが端子13に電線軸方向に当接されることにより端子13が電線軸方向に位置決めされる。
そして、電線11を把持した電線挟み部材19により、基準寄せ部材18による電線軸方向の位置決めが終了した端子13上に導体部12が載置され、導体部12が載置された端子13の下側にアンビル20が当接され、端子13上に載置された導体部12の上側に配されたホーン21により、アンビル20とで導体部12と端子13とを挟み込んで超音波溶着が行なわれる。従って、基準寄せ部材18により電線軸方向に端子13を支持しながら、超音波溶着が行われる際に、超音波振動エネルギーが繰り返し発生したとしても、その超音波振動エネルギーが基準寄せ部材18の端子押圧部18Aで吸収されるため、端子13において、折り曲げ加工された先端折曲部13Cを折損することなく、超音波溶着が行なわれるので、溶着時の折損を防止することにより不良品を製造せずに高品質な製品を製造して生産性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の超音波溶着装置10によれば、ウレタン樹脂或いはシリコン樹脂が成形の容易な材料であるため、基準寄せ部材18の端子押圧部18Aを、複雑な成形装置を用いることなく、新たな設備投資をすることなく成形することができる。
また、本実施形態の超音波溶着装置10によれば、多種形状の端子13,36,37に対応した端子押圧部18Aを有する基準寄せ部材18によって、電線軸方向の位置決めが行なわれる。そのため、横ガイド17,17の駒32,32による押圧を解除した状態で電線軸方向の位置決めを行なう際に、多種形状の端子13,36,37に対応して、単一形状の基準寄せ部材18を用いることができるため、複数種類の基準寄せ部材を作成する必要がなくなり、工数の増大、材料の無駄、を避けることができる。
尚、本発明の超音波溶着装置は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。例えば、基準寄せ部材における端子押圧部の板部の形状は、四角形状に限らず、円形板や楕円形板、等、様々な形状が適用される。また、板部の大きさや厚さについては、使用される超音波振動の値に応じて設定される。
また、パレットの軸は4本に限らず、4本以上の複数本でも良く、ホルダとの組付けに、戻しばねに代えて油圧や空気圧のシリンダ、或いはダンパ等を用いても良い。
また、横ガイドの駒は、図示した四角形状に限らず、例えば丸棒形状や角棒形状にしても良く、ノックピンを延長させて端子を保持するようにしても良い。
本発明に係る超音波溶着装置の一実施の形態例を示す超音波溶着装置の全体側面図である。 図1に示した超音波溶着装置の平面図である。 図1に示した超音波溶着装置の要部拡大正面図である。 図3の側面図である。 図1に示した超音波溶着装置に用いられるホルダ周りの外観斜視図である。 (a)は図1に示す超音波溶着装置に用いられる基準寄せ部材の端子との当接関係を説明する拡大側面図、(b)は(a)とは異なる形状の端子と基準寄せ部材との当接関係を説明する拡大側面図、(c)は(b)とは更に異なる形状の端子と基準寄せ部材との当接関係を説明する拡大側面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の動作を説明するフローチャートである。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第1工程の正面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第2工程の正面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第3工程の正面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第4工程の正面図である。 図11の側面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第5工程の正面図である。 図1に示した超音波溶着装置を用いて行なう超音波溶着方法の第6工程の正面図である。
符号の説明
10 超音波溶着装置
11 電線
12 導体部
13 端子
13A 溶着部
14 パレット
15 ホルダ
16 ホルダ押し板
17 横ガイド
18 基準寄せ部材
18A 端子押圧部
19 電線挟み部材
20 アンビル
21 ホーン
36 端子
37 端子

Claims (7)

  1. 導体部が載置された端子の下側に当接されるアンビルと、
    前記端子上に載置された前記導体部の上側に配されて、前記アンビルとで当該導体部と当該端子とを挟み込んで超音波溶着を行なうホーンと、
    電線を把持し、前記端子上に前記導体部を載置する電線挟み部材と、を備え、
    前記電線の前記導体部を前記端子に固定する超音波溶着装置であって、
    前記端子の電線軸方向に進退自在に配され、前記端子に当接する端子押圧部を有し、当該端子の電線軸方向の位置決めを行なう基準寄せ部材と、
    前記基準寄せ部材の前記端子押圧部が、超音波振動を吸収可能な高分子材料で成形されていることを特徴とする超音波溶着装置。
  2. 前記端子を載置するホルダが、工程内を搬送移動するパレット上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波溶着装置。
  3. 前記ホルダが、ホルダ押し板により上下方向へ押圧移動されることを特徴とする請求項2に記載の超音波溶着装置。
  4. 前記ホルダ上に載置された前記端子の側部に向けて移動自在に配され、前記ホルダ押し板により移動された前記ホルダ上で前記端子を押圧保持して当該端子の上下及び左右方向の位置決めをする横ガイドが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の超音波溶着装置。
  5. 前記端子押圧部が、前記横ガイドによる押圧状態を解除してから前記端子に当接することを特徴とする請求項4に記載の超音波溶着装置。
  6. 前記高分子材料が、ウレタン樹脂或いはシリコン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載した超音波溶着装置。
  7. 前記端子押圧部が、多種形状の端子に対応した形状を有することを特徴とする請求項1、5、6のいずれか一項に記載した超音波溶着装置。
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