JP4312027B2 - 空調システムおよび空調方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビルや事業所等の居室内の温度調整および換気を行う空調システムおよび空調方法に関する。
従来におけるビルや事業所等の集中空調設備は、基本的には、空調ユニットからダクトを介して各室の天井面などに設置された空気吹出口から空調された空気を供給するようにしたものである。各室の空気吹出口にはモータダンパを設け、その開度を室内温度センサからの信号により室温が所望の温度になるように調整する。
しかし、このような構成では、空調ユニットからの総風量は一定であるので、ある部屋でダンパの開度を調整すると、他の部屋のダンパ開度を変えていないにも拘わらず、他の部屋への送風量が変動してしまうという問題がある。
このような問題を解消するものとして、VAV(Variable Air Volume:可変定風量)式空調システムがある。このVAV式空調システムは、空調熱負荷を空気で処理する方式の一つで、例えば冷房運転の時、あるエリアの温度が上昇したとすると、そのエリアに対する送風量を増やして、適正温度に保つようなものを指す。
図3はVAV式空調システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、空調ユニット31から主ダクト32を介して分岐ユニット33に空調された空気を供給し、分岐ユニット33に複数のVAV装置34を接続し、VAV装置34からダクト35を介して各空調エリアの吹出口36から空気を吹き出す構成となっている。VAV装置34にはダンパが設けられており、ダンパ開度制御装置37によりその開度が制御される。ダンパ開度制御装置37はDDC(分散コントローラ)38に接続されており、DDC38は中央コントローラ(中央空調制御盤)39に接続されている。DDC38は中央コントローラ39からの指示や室内サーモ40、執務者個々人が持つ風量設定器41等からの信号を受けて、図示の例では4台のVAV装置34を制御するものである。
中央コントローラ39から、DDC38へ、目標温度が指示されるほか、ウオーミングアップ運転の指示や通常運転モードへの復帰指示なども伝送される。
DDC38は、中央コントローラ39の指示温度と室内サーモ40からの温度信号を比較して、A〜Dの4台のVAV装置34に設定風量信号を出力する。ここで、DDC1台に対して、室内サーモ40も1台設置し、エリアごとの細かな制御を行う。
執務者個々人が持つ風量設定器41から風量アップ、ダウン(空調強、弱)のワイヤレス信号が天井面の受信機(図示せず)に発信されると、受信機からDDC38を経由して個々のVAV装置34にその信号が送られ、当初DDC38から指示された風量に対し、VAV装置34の設定風量を1ランクアップ、ダウンした風量に設定しなおす。
個々のVAV装置34の風量が最大設定風量か、最小設定風量にならない限り、風量設定器41の発するワイヤレス信号に反応してVAV装置34の風量は変化する。
中央コントローラ39からウオーミングアップ運転(就業時間前の空調立ち上げ時)の指示がDDC38に来ると、DDC38は強制全開信号、または最大設定風量信号をVAV装置34側へ出力する。ウオーミングアップ運転モード時は、風量設定器41の発信する風量アップ、ダウン信号は無視される。中央コントローラ39から通常運転復帰の指示がDDC38に来ると、DDC38は中央コントローラ39からの指示温度と、室内サーモ40からの温度信号を比較して、4台のVAV装置34に設定風量信号を出す。通常運転モード時は、風量設定器41の発信する風量アップ、ダウン信号が有効である。
しかし、このVAV式空調システムでは、各吹出口36ごとにVAV装置34を1台ずつ設けているため、制御が複雑化するとともに、システムとしてイニシャルコストが嵩むという問題があり、ビルや事業所では大きな負担となっている。
このようなVAV式空調システムにおける制御の複雑化やコストの問題を解消するために、特開平1−208648号公報(特許文献1)には、空調ユニットから伸びる主ダクトに、各室の吹出口ユニットに至る複数本の分岐ダクトを備え、主ダクトからの供給空気を各室に分配する分配チャンバを接続するとともに、チャンバ内の静圧を検出する圧力検出器と、その圧力検出器による検出圧力が一定になるように、空調ユニットのファンの風量を調節する風量調整手段とを備えた空調装置が開示されている。これにより、コストの高いVAV装置を各室に備える必要がなく、全体としてコストの低い空調装置を提供することができる。
また、実公平5−5385号公報(特許文献2)には、空調機と、空調空気を送風する送風機と、複数の個別空間に空調空気を送出するダクトと、これらのダクトに設けたダンパとを有する空調装置であって、空調機に接続したダクトの途中に設けたダンパの回動軌跡内に、風量配分用のガイドを設け、このガイドによりダクトの通路断面積を可変とする空調装置が開示されている。このような構成とすることにより、空調室内機からの距離あるいは位置に応じて各個別空間への通路の断面積を任意に可変とすることができるため、風量制御が簡単で可能な限り安定した風量供給を行うことができるとともに、とくに現場での施工作業においても簡単な制御機構とすることができる。
特開平8−219535号公報(特許文献3)には、総風量を自動制御可能な1つの送風機と、その送風機に連通する送風系と、その送風系内に設置されてそれぞれの開度を個別に自動制御可能な複数のダンパと、送風系内に設置される1つの静圧検出器とを備え、送風機は、静圧検出器において検出される静圧検出値が所定の静圧設定値に保持されるように追従制御されるように構成されたVAV式空調システムが開示されている。この構成によれば、専用のVAV装置を使用せずに、従来型のモータダンパを使用するだけで、低コスト、省エネルギーのVAV式空調システムを構築することができる。
特開平1−208648号公報 実公平5−5385号公報 特開平8−219535号公報
しかしながら、特許文献1に記載された空調装置では、チャンバ内の静圧の変化を検出してから、ファンの回転数を制御するものである。そのため、特定のダンパの開度が変化したとき、他のダンパを経て吹き出される吹出口の風量も一旦は変動し、ファン回転数の制御によりチャンバ内圧が元の値に戻るまで、風量は変化している。したがって、頻繁に吹出風量が変動することになり、執務者に違和感を与えるという問題がある。
また、特許文献2に記載された空調装置では、個別分散型空調機に分岐チャンバを接続し数本のフレキシブルダクトを分岐させる場合は、ダンパの個数が送風機速度の段数に相当し得るが、セントラル空調では、1台の送風機に何十台ものダンパが関係することになるため、実用的な制御は不可能となるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載されたVAV式空調システムでは、ダクトの静圧を検出して、その信号でファンの回転数を制御するものであるため、測定点から計測器迄のチューブ配管における抵抗の設定が困難である。抵抗値が大きいと、測定点の静圧変化を検出する迄の時間遅れが大きすぎ、応答が鈍すぎる。逆に、抵抗値が小さすぎると、測定点における静圧変動をそのまま検出してハンチングに陥りやすい。また、適当な抵抗付加手段の標準的手法が未確立であり、トライアンドエラーで設計・施工を行う必要があるため、設計・施工に手間と時間がかかる。
本発明は、安価で、応答性が良く、各吹出口にVAVユニットを設置した空調システム並の個別制御が行える空調システムおよび空調方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の構成は、空調ユニットと、前記空調ユニットから供給される空調空気を複数の吹出口に分配するチャンバと、前記チャンバの前記空調ユニット側に設けられ、実風量と設定風量とを比較し、その比較結果に基づいて風量制御を行うVAVユニットと、前記チャンバの各吹出口側に設けた遠隔制御可能なダンパ手段と、前記空調ユニット、チャンバ、VAVユニットおよびダンパ手段によって空調されるエリアの温度等の空調環境情報を検出して、前記ダンパ手段の開度を変更するダンパ開度変更手段と、前記各ダンパ手段の開度情報を集計して、前記VAVユニットの設定風量を変更する制御手段とを備えたことを特徴とする空調システムである。
この第1の構成においては、ダンパ手段とダンパ開度変更手段とによる自動制御のループと、空調ユニットの送風手段を部分負荷運転する自動制御のループの中間に、VAVユニットによる風量制御機能を入れることにより、システムの応答性・安定性が向上する。また、チャンバの空調ユニット側にVAVユニット、吹出口側にダンパ手段を設けて一体としたユニットに構成することができるため、運搬吊り込みが大幅に省力化され、かつ、点検、メンテナンスが集約化され、コストダウンを図ることができる。
本発明の第2の構成は、前記ダンパ開度変更手段は、前記ダンパ手段の開度を数段階の段階制御で変更するものである。ダンパ手段の開度は無段階調整でもよいが、後述の集計演算が複雑になるので、実用上は数段階の段階制御で十分である。
本発明の第3の構成は、前記ダンパ手段は、正逆回転可能なモータで駆動されるモータダンパとしたものである。ダンパの開度調整を正逆回転可能なモータで行うことにより、段階制御が容易になる。
本発明の第4の構成は、第1の構成の空調システムを用いた空調方法であって、VAVユニットにおける空調空気の通過風速が、設定風量相当となるよう自動制御することを特徴とする空調方法である。ダンパ手段とダンパ開度変更手段とによる自動制御のループと、空調ユニットの送風手段を部分負荷運転する自動制御のループの中間に、VAVユニットによる風量制御機能を入れることにより、システムの応答性・安定性が向上する。
本発明の第5の構成は、第4の構成において、前記ダンパ手段に接続される吹出口が受け持つ空調エリアの実温度に応じて最適の風量となるように前記ダンパ手段の開度を制御することを特徴とする空調方法である。これにより、各空調エリア毎のきめ細かな温度調整が可能となる。
本発明の第6の構成は、第5の構成において、前記ダンパ手段の開度は、段階制御により行うことを特徴とする空調方法であり、ダンパ手段の開度を無段階調整する方法に比較して、集計演算が簡素化でき、実用上遜色のない風量調整を行うことができる。
本発明の第7の構成は、前記空調ユニットの送風手段の出口側の静圧信号を検出して前記送風手段の回転数を制御する静圧制御を行うようにしたものである。これにより、分岐全数にVAVユニットを設置して制御する従来方法に比べ、高価な風速検出手段の数量を大幅に削減して、なおかつ実質上遜色のないきめ細かい制御が可能となる。
本発明によれば、次の効果を奏する。
(1)ダンパ手段とダンパ開度変更手段とによる自動制御のループと、空調ユニットの送風手段を部分負荷運転する自動制御のループの中間に、VAVユニットによる風量制御機能を入れたことにより、吹出口から吹出さねばならない風量の合計風量がきちんとチャンバに流入するので、ダンパ手段の開度を制御することにより、チャンバから分配される各々の風量は、必ず想定した所定風量とすることができる。
(2)従来のVAV式空調システムでは、チャンバの各吹出口側にVAVユニットをそれぞれ設置して、正確な風量を担保していたが、本発明では、空調ユニット側に設けた、チャンバ毎に1台のVAVユニットで正確な風量を担保することができる。
(3)ダンパ開度信号の合計でファン静圧を制御する従来例において、静圧制御は、ダンパ開度の変更からファン回転数変更までの時間遅れが大きく、ハンチングを生じやすいので、設定がある程度ラフにならざるを得ないが、本発明では、風速センサで反応するVAVユニットを用いることで、応答が速く、安定した制御ができる。
(4)各ダンパ手段の開度を段階的に変えることにより、ダンパ手段の開度を無段階調整する方法に比較して、集計演算が簡素化でき、実用上遜色のない風量調整を行うことができる。
(5)チャンバ1台にVAVユニット1台を設ければよいので、イニシャルコストを減らすことができ、各吹出口にVAVユニットを設置した場合とほぼ同等の利便性が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。図中、1はVAVユニット、2はチャンバ、3A〜3Dはモータダンパ、4A〜4Dはダンパ羽根、5A〜5Dはダンパ開閉装置、6はVAVユニット制御装置、6aは制御基板、7はDDC、8は室内サーモ、9は室内温度設定器、10は受信機、11a〜11dは個別風量設定器である。
VAVユニット1は、他のエリアの風量変化によってVAVユニット1上流側の圧力が変化しても、自エリアの風量が変化することの無いよう、実風量を検出する部分、通過風量を制御する機構、実風量と設定風量とを比較する部分、比較結果に基づいて風量制御機構を動かす部分を持つ。
風量の検出方法には各種あり、オリフイス、ノズル、ベンチュリー管等の差圧を測定して流量そのものを測定する方法と、風速センサを用いて速度を測定しダクト面積を乗じて風量を求める方法に大別され、風速センサも熱式、動圧式、風車式、カルマン渦の発生周波数を測定する方法、風圧によって平板に生じる歪みを測定する方法等がある。
DDC7は、VAVユニット1台に対し1台設けられる。
モータダンパ3A〜3Dは、チャンバ2から各吹出口へ分流する風量を制御するもので、ここでは、正逆回転可能なシンクロナスモータを用い、ダンパ羽根4A〜4Dを開方向にも閉方向にも回転できるものである。ダンパ羽根4A〜4Dの少なくとも全開位置はリミットスイッチにより検出できるようにし、他の開度においては、全開状態からの閉方向、開方向への積算駆動時間により推定するものとする。モータダンパ3A〜3Dの駆動(通電)は制御基板6aに搭載された制御回路によって行い、モータダンパ3A〜3Dの現在開度の算出もその制御回路によって行うものとする。
モータダンパ3A〜3Dの開度調節は、無段階を含めどのような細かい制御でもよいが、少なくとも(H)と(L)の二段階以上の制御を行うことが必要である。徒に段階を増やしても、執務者が個別風量設定器を操作した際に風量が変化したという実感が薄くなるおそれもあることから、ここでは(H),(M),(L)の三段階制御とする。例えば、(H)は開度100%、(M)は開度70%、(L)は開度40%とする。
なお、ここでは、全閉位置はないものとしたが、必要に応じ設けてもよい。
室内サーモ8は1台のDDC7に対して1台設置し、エリアごとの細かな室温制御を行う。
制御基板6aは、執務者が操作する個別風量設定器11a〜11dからの信号を受信する受信機10からの信号を受け、VAVユニット1のオフセット制御を行うとともに4台のモータダンパ3A〜3Dの開度制御を行うもので、VAV制御装置本体に組み込まれる。ここで、「オフセット制御」とは、要求風量に応じた設定風量をダンパの開度変更に対応するように補正する制御のことである。
中央コントローラ(図示せず)からDDC7へ、目標温度が指示される。目標温度のほか、ウオーミングアップ運転の指示や通常運転モードへの復帰指示なども入力される。
DDC7は中央コントローラの指示温度と、室内サーモ8からの温度信号を比較して、VAVユニット1の制御基板6aに設定風量信号(電流信号4〜20mA,または電圧信号1〜5V)を出力する。
(空調立ち上げ時)
中央コントローラからDDC7を経由してVAVユニット1の制御基板6aには、最大設定風量の信号が来る。制御基板6aは、VAVユニット1を最大設定風量にするとともに、4台のモータダンパ3A〜3Dに全開(H)の信号(開信号:モータ駆動電圧)を送り続け、リミットスイッチ(図示せず)から全開表示が帰ってきたら、信号を停止する。この状態では、個別風量設定器11a〜11dからモータダンパ3A〜3Dの開度を絞り、風量をダウンさせる信号がきても、無視される。
空調立ち上げが完了したら、中央コントローラからDDC7へ通常運転モードの指示が来る。通常運転モードでは、中央コントローラから指示される目標温度と室内サーモ8が検出する現在温度との温度差に応じて、DDC7はVAVユニット1の設定風量を変更する。なお、運転開始から一定時間で、立ち上げ運転から通常運転に切り替わるタイマー制御とすることも多い。
(通常運転モード時)
VAVユニット1の設定風量を最大設定風量から減少させる時点で、制御基板6aは4台のモータダンパ3A〜3Dに(M)の信号(この場合は一定時間の閉方向駆動信号)を送る。4台のモータダンパ3A〜3Dは、一旦、全て開度(M)の状態とした後に通常運転モードとする。
ここで、通常運転モード開始時に4台のモータダンパ3A〜3Dを一旦すべて開度(M)にするのは、風量をアップしたい人でも、風量をダウンしたい人でも、最初の1回は自分の意図する制御が実感でき、満足感を与えるためであり、本発明の必須な制御手順ではない。
通常運転モードにおいて、執務者個々人が持つ個別風量設定器11a〜11dから、風量アップ、ダウン(空調強、弱)のワイヤレス信号が発信されると天井面の受信機10から制御基板6aにその信号が送られ、個々のモータダンパ3A〜3Dに対してダンパ羽根4A〜4Dの現在開度から1レベルアップ、ダウンの信号が送られるとともに、VAVユニット1の設定風量をそれまでの設定風量に対し、1ランクアップ、ダウンした風量に設定しなおす。
たとえば、個別風量設定器11aから風量ダウンの信号が発信された場合には、その信号は受信機10から制御基板6aに送られる。制御基板6aは、モータダンパ3Aの現在開度を記憶しているので、それが(H)か(M)であった場合、モータダンパ3Aに1レベルダウンの信号((H)から(M)に、もしくは(M)から(L)に変化する所要時間分の閉方向駆動信号)を送る。
それとともに、それに伴う風量減少分だけ、VAVユニット1の設定風量を減少させるオフセット制御を行い、VAVユニット1の羽根(図示せず)が絞られる。ただし、モータダンパ3Aの開度変更により、VAVユニット1の下流側の圧力損失は増大するので、モータダンパ3Aを動かさずに設定風量をダウンさせたときに比べ、VAVユニット1の羽根の動きは少ない。モータダンパ3Aの現在開度が(L)であったときは、個別風量設定器11aからの風量ダウン信号は無視される。
個別風量設定器11cから風量アップの信号が発信されると、その信号は受信機10から制御基板6aに送られる。制御基板6aは、モータダンパ3Cの現在開度を記憶しているので、それが(M)か(L)であった場合、モータダンパ3Cに1レベルアップの信号((L)から(M)に、もしくは(M)から(H)に変化する所要時間分の開方向駆動信号)を送る。
それとともに、それに伴う風量増大分だけ、VAVユニット1の設定風量を増大させるオフセット制御を行い、VAVユニット1の羽根は開かれる。ただし、モータダンパ3Cの開度変更により、VAVユニット1の下流側の圧力損失は減少するので、モータダンパ3Cを動かさずに設定風量をアップさせたときに比べ、VAVユニット1の羽根の動きは少ない。モータダンパ3Cの現在開度が(H)であったときは、個別風量設定器11cからの風量アップ信号は無視される。
モータダンパ3A〜3Dの4台とも現在開度が(L)のときに、いずれかの個別風量設定器11a〜11dから風量ダウン信号が発せられた場合、VAVユニット1の風量設定が最小風量以外であれば、風量設定値を1ランクダウンする。
モータダンパ3A〜3Dの4台とも現在開度が(H)のときに、いずれかの個別風量設定器11a〜11dから風量アップ信号が発せられた場合、VAVユニット1の風量設定が最大風量以外であれば、風量設定値を1ランクアップする。
各モータダンパ3A〜3Dの各吹出口の現在開度が、個別風量設定器11a〜11dを操作する執務者側にわからないと、(H)になっているのに風量アップ信号を送ったり、(L)になっているのに風量ダウン信号を送ったりして、「個別風量設定器を操作しても風量が変わらない」という不満につながる可能性がある。したがって、操作器側にモータダンパ3A〜3Dの現在開度の表示機能をつけてもよい。ただし、そうするためには、個別風量設定器11a〜11dと受信機10間のワイヤレス信号が双方向である必要があり、コスト高になり、トータルコストを抑えて、個人別の空調制御を行うという、本発明の意義が薄れる。
コスト高を防ぐ代替手段として、例えば天井面に取り付ける受信機10にモータダンパ3A〜3Dの現在開度表示機能、例えば、4分割した三重円状のランプをつけて、各々の方向の吹出し口の風量が(H),(M),(L)のいずれになっているかわかるようにする等の機能、を設けてもよい。受信機10と制御基板6aとの間は有線なので、ワイヤレスの場合と異なり、たいしたコスト増にはならない。
執務者A,B,C,Dが全員モータダンパ開度をLに切り替えたときは、空調が効き過ぎていると考えられるので、室内サーモ8からの温度信号に関わらず、VAVユニット1は最小設定風量となる。
ひとりの執務者がモータダンパ開度をMに戻したときは、一旦、他の執務者への風量を変化させないようVAVユニット1の風量制御を行う。
その後、数十分(少なくとも十数分)かけて、VAVユニット1は、(最小設定風量+Mへの切替に伴う風量変更分)の設定風量から、室内サーモ8からの温度信号で指示された設定風量への切替を行う。
執務者A,B,C,Dが全員モータダンパ開度を(H)に切り替えたときは、空調の効きが悪いと考えられるので、室内サーモ8からの温度信号に関わらず、VAVユニット1は最大設定風量となる。
ひとりの執務者がモータダンパ開度をMに戻したときは、一旦、他の執務者への風量を変化させないようVAVユニット1の風量制御を行う。
その後、数十分(少なくとも十数分)かけて、VAVユニット1は、(最大設定風量+Mへの切替に伴う風量変更分)の設定風量から、室内サーモ8からの温度信号で指示された設定風量への切替を行う。
または、執務者A,B,C,Dが全員モータダンパ開度を(H)に切り替えたときは、空調の効きが悪いと考えられるので、VAVユニット1は室内サーモ8からの温度信号で指示された設定風量の2割増(ただし、最大設定風量を超えない)の風量となる。
ひとりの執務者がモータダンパ開度をMに戻したときは、一旦、他の執務者への風量を変化させないようVAVユニット1の風量制御を行う。
その後、数十分(少なくとも十数分)かけて、(2割増の風量+Mへの切替に伴う風量変更分)の設定風量から、室内サーモ8からの温度信号で指示された設定風量への切替を行う。
ダクトの静圧を検出して、その信号でファンの回転数を制御する静圧制御方法に比較して、VAVユニット1は、VAVユニット1自身で、風速(風量)センサと風量制御機構を持つため、応答が早く、安定しやすく、システム固有の時間遅れが発生しにくい。
静圧制御方法では、回転数一定の場合でも、ファンの静圧は風量と相関関係があるので、下流側ダクトのダンパを開閉するなど通風抵抗が変化すると、風量、静圧が相互に変化し、安定する迄に時間がかかったり、目標値から若干ずれたところで安定したりといったことになりやすいが、VAVユニット1を用いることにより、安定するまでの時間が短く、目標値とのずれが少ないところで安定する。
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図である。この第2実施形態においては、執務者側のパソコンネットワーク(LAN:Local Area Network)を利用し、パソコン21A〜21D上で、モータダンパ3A〜3Dの操作(風量調整)を行うものである。その他の構成については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
この第2実施形態において、各パソコン21A〜21Dの操作画面上に、風量設定、温度設定、運転、停止の設定パネルが表示され、パソコンからVAVユニット1の運転、停止、設定温度、モータダンパの風量設定(H,M,L)を行うことができる。例えば、モータダンパ3Aは風量設定信号(H,M,L)を受け、設定した開度に調整する。ここで、(H)は開度100%、(M)は開度70%、(L)は開度40%としているが、(H),(M),(L)時の開度設定を変更することもできる。
VAVユニット1は、上記設定変更に応じた風量を、室内サーモ8等からの信号に基づく要求風量に対し補正する演算処理(オフセット)を行い、他のモータダンパ3B〜3Dからの吹出風量の増減を最小限に抑える。
VAVユニット1の制御は、機器を制御する信号の一種であるLonTalk(商標)を各パソコン21A〜21Dを結ぶLANで伝送できる信号に変換するi.Lon(商標)等の信号変換器22を介して行う。
モータダンパ3A〜3Dの風量設定の総和は、VAVユニット1の最小・最大の範囲内で行う。
この第2実施形態における制御方法については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本発明は、安価で、応答性が良く、各吹出口に設置したVAV式空調システム並の個別制御が行える空調システムおよび空調方法として、有用に利用することができる。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図である。 VAV式空調システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 VAVユニット
2 チャンバ
3A〜3D モータダンパ
4A〜4D ダンパ羽根
5A〜5D ダンパ開閉装置
6 VAVユニット制御装置
6a 制御基板
7 DDC
8 室内サーモ
9 室内温度設定器
10 受信機
11a〜11d 個別風量設定器
21A〜21D パソコン
22 信号変換器

Claims (7)

  1. 空調ユニットと、前記空調ユニットから供給される空調空気を複数の吹出口に分配するチャンバと、前記チャンバの前記空調ユニット側に設けられ、実風量と設定風量とを比較し、その比較結果に基づいて風量制御を行うVAVユニットと、前記チャンバの各吹出口側に設けた遠隔制御可能なダンパ手段と、前記空調ユニット、チャンバ、VAVユニットおよびダンパ手段によって空調されるエリアの温度等の空調環境情報を検出して、前記ダンパ手段の開度を変更するダンパ開度変更手段と、前記各ダンパ手段の開度情報を集計して、前記VAVユニットの設定風量を変更する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記空調されるエリア毎に設置された個別風量設定器によって前記ダンパ手段の風量設定が変更されたとき、その風量設定が変更されたエリアの前記ダンパ手段の開度を変更するとともに、前記各ダンパ手段の開度情報を集計して、前記VAVユニットの設定風量を変更する風量制御機能を有することを特徴とする空調システム。
  2. 前記ダンパ開度変更手段は、前記ダンパ手段の開度を数段階の段階制御で変更するものである請求項1記載の空調システム。
  3. 前記ダンパ手段は、正逆回転可能なモータで駆動されるモータダンパである請求項1または2に記載の空調システム。
  4. 空調ユニットと、前記空調ユニットから供給される空調空気を複数の吹出口に分配するチャンバと、前記チャンバの前記空調ユニット側に設けられ、実風量と設定風量とを比較し、その比較結果に基づいて風量制御を行うVAVユニットと、前記チャンバの各吹出口側に設けた遠隔制御可能なダンパ手段と、前記空調ユニット、チャンバ、VAVユニットおよびダンパ手段によって空調されるエリアの温度等の空調環境情報を検出して、前記ダンパ手段の開度を変更するダンパ開度変更手段とを備え、前記制御手段は、前記空調されるエリア毎に設置された個別風量設定器によって前記ダンパ手段の風量設定が変更されたとき、その風量設定が変更されたエリアの前記ダンパ手段の開度を変更するとともに、前記各ダンパ手段の開度情報を集計して、前記VAVユニットの設定風量を変更する風量制御機能を有する空調システムを用いた空調方法であって、
    前記VAVユニットにおける空調空気の通過風速が、前記各ダンパ手段の設定風量相当となるよう自動制御することを特徴とする空調方法。
  5. 前記ダンパ手段に接続される吹出口が受け持つ空調エリアの実温度に応じて最適の風量となるように前記ダンパ手段の開度を制御することを特徴とする請求項4記載の空調方法。
  6. 前記ダンパ手段の開度は、段階制御により行うことを特徴とする請求項5記載の空調方法。
  7. 前記空調ユニットの送風手段の出口側の静圧信号を検出して前記送風手段の回転数を制御する静圧制御を行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれかの項に記載の空調方法。
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