JP4311649B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
そこで、例えば表側と裏側の両扉体の内の一方を省くことが考えられるが、この場合には、扉体を表裏両面に有する場合と比較して、通過口の閉鎖性が低下してしまう。
すなわち、人や物等の物体が通過口を通過しようとする際は、その通過性が良好であり、火炎や煙等が通過口を通過しようとする際には、扉体による閉鎖性が良好であることが望まれるが、これら通過性と閉鎖性とは相反する特性である。
また、この開閉装置には、開閉体を巻取り装置によって巻取り、該巻取り装置から繰出すようにした態様や、開閉体を巻き取ることなく天井裏等の収納スペースに収納し、該収納スペースから繰出すようにした態様等を含む。
なお、通過可能な通過口とは、上記通過口が予め通過物を通過可能に所定の面積でもって開口している態様や、通過物の通過に伴って開口する部分が通過口となる態様等を含む。
すなわち、後者の態様の具体例としては、上記開閉体本体を可撓性シート状物から構成し、この開閉体本体に切り込み部(スリット)を形成し、該切り込み部が通過物の通過の際に押し広げられて通過口となるようにした態様や、前記開閉体本体に略上下方向の切り込み部と、該切り込み部の下端側に連続する略左右方向の切り込み部とを設け、これら両切り込み部に沿う部位が通過物の通過に伴い押し広げられて略三角形状の通過口となるようにした態様等が挙げられる。
また、上記通過口を、前記具体例のように切り込み部に沿う部位の開放によって構成されるようにした場合、その切り込み部に沿う部位が扉体として機能するため、別途扉体を設けない態様としてもよいが、より閉鎖性を向上するためには、前記切り込み部に重ね合わせるようにして、別途扉体が設けられる。
また、この扉体は、一つの通過口に対し一つだけ設けられた態様であってもよいし、一つの通過口に対し複数設けられた態様であってもよい。
前者の態様について、より詳細に説明すれば、一つの通過口を開閉可能な一つの扉体を備え、該扉体は、上記開閉体が閉鎖状態の際に所定条件に応じて、上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるように構成される。
また、後者の態様には、更に、一つの通過口に対し扉体が開閉体厚さ方向へ重なり合うように複数配設される態様と、一つの通過口に対し扉体が開閉体幅方向へ複数配設される態様とがあり、何れの態様であっても構わない。そして、これら何れの態様においても、複数の扉体の内の少なくとも一つは、所定条件に応じて、上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるように構成される。
なお、前記のように扉体を複数設ける場合、通過口の通過性と閉鎖性との双方を維持するためには、複数の扉体の内の少なくとも一つは、所定条件に応じて、上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるように構成し、他の扉体の内の少なくとも一つは、上記通過口を開放可能に閉鎖した位置にされることが好ましい。
この態様によれば、通常、火災等により発生する煙や炎等は開閉体の中央を境に左右何れかに偏る場合が多いため、その煙や炎等を避けるようにして、左右両端近傍の通過口の内、一方側の通過口を選択的に利用することができる。また、扉体および通過口は、開閉体の左右方向の中央側にある場合と比較して、同左右方向の端部側にある方が閉鎖性も良好である。
また、この態様において、より閉鎖性の高い状態に変化する順序性やタイミング等については任意とすればよいが、通過の際に特別な制限や事情等がなければ、より閉鎖性の高い状態に変化するのは同時または略同時とするのが好ましい。
また、意識的な通過誘導等の事情があって、ある特定の通過口を通過するのが好ましい場合には、この特定の通過口を意識的に閉鎖性の高い状態(換言すればより通過し難い状態)に時間的に遅く変化させるようにしてもよい。
なお、前述した略対称や略同時における「略」とは、製造誤差や、施工誤差、品質誤差、制御状のタイムラグ、経年変化等により完全な対称や完全な同時ではないものの、利用する上においては対称や同時である場合と実質的に同等と扱うことを意味している。
また、上記扉体の他の具体例としては、その一方の側端部側が上記開閉体本体に止着され、その他の部位が略開き戸状に開閉される態様とすることも可能である。
この条件は、当該開閉装置が防災目的等で用いられる場合、火災発生により生じる条件(例えば、温度上昇の感知、炎感知、煙感知、火災発生信号の受信、火災発生後に経過した時間等)とするとするのが好ましいが、当該開閉装置が例えば冷気を遮断する目的等で用いられる場合等には、例えば温度低下の感知を条件としてもよい。
この構成には、略全開状態の上記通過口が所定条件に応じて略全閉状態まで変化するようにした態様や、略全開状態の上記通過口が所定条件に応じて部分的に開口した状態まで変化するようにした態様、部分的に開口した上記通過口が所定条件に応じて略全閉状態まで変化するようにした態様、部分的に開口した上記通過口が所定条件に応じてより閉鎖された開口状態まで変化するようにした態様等がある。
なお、この構成には、機械的な構成からなる態様や、機械的な構成と電気的な構成とを併せ持つ態様等を含む。
この構成の具体例としては、上記扉体を温度変化により状態が変化する部材により係止し、その係止状態が温度変化により解除された際、この扉体によって上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるようにした態様が挙げられる。
また、他の具体例としては、上記開閉体近傍の温度を検知するセンサーを備え、該センサーによる検知温度が所定温度となったことを条件に、上記扉体によって上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるようにした態様や、上記開閉体の閉鎖や非常信号を感知してカウントを開始するタイマーを備え、該タイマーによるカウントが所定値となったことを条件に、上記扉体によって上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるようにした態様、上記通過路を通過する通過者を検知するセンサーや踏み板状感知部等を備え、このセンサーや踏み板状感知部等により通過者が検知されてから所定時間経過したことを条件に、上記扉体によって上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるようにした態様等が挙げられる。
また、この構成には、上記扉体を所定条件に応じて連続的に閉鎖動作させる態様や、上記扉体を所定条件に応じて断続的に閉鎖動作させる態様等を含み、特に、閉鎖動作する上記扉体が通過物に当接するのを防ぐためには、後者の態様が好ましい。
また、この構成の他の好ましい態様としては、上記扉体の閉鎖動作に抵抗をつける構成とすることで、上記扉体を比較的低速度で閉鎖するようにしてもよい。この構成によれば、閉鎖動作する上記扉体が万が一通過物に当接した際であっても、その当接の際の衝撃を緩和することができる。
この態様の具体的としては、全閉位置にある扉体と開閉体本体との間に発泡剤を配設し、所定温度に達した際に、該発泡剤が発泡して、上記扉体と上記開閉体本体との隙間が小さくなるようにした態様が挙げられる。この具体例によれば、前記発泡剤により上記扉体と上記開閉体本体との隙間が小さくなるため、例えば災害時等に発生する炎や煙等が通過口を通り抜けるのを効果的に阻むことができる。
また、他の具体例としては、略全閉位置にある扉体を、所定条件に応じて開放不能にロックすることで、上記通過口をより閉鎖性の高い状態に変化させるようにした態様が挙げられる。
この具体例によれば、全閉位置にある扉体がロックされた際、開閉体内外の気圧差等により扉体が開放し、上記通過口の閉鎖性を損ねてしまうのを防ぐことができる。
また、上記閉鎖状態とは、上記扉体による上記通過口の閉鎖性が上記開放状態よりも高い状態であればよいが、その閉鎖性をより高くするためには、上記通過口を略全閉した状態とするのが好ましい。
なお、上記着脱手段は、上記扉体を上記開閉体本体に係止し、その係止状態を、火災発生により生じる条件に応じて解除する構成であればよく、この着脱手段には、機械的な構成のみからなる態様や、機械的な構成および電気的な構成からなる態様等を含む。
また、上記扉体を上記通過口が閉鎖される方向へ付勢する手段としては、例えば、上記扉体をその自重によって付勢した態様や、上記扉体をスプリングやゴム等の弾性体によって付勢した態様等が挙げられる。
この手段の具体例としては、上記扉体を、所定温度で溶融する接着剤や、所定温度で溶融する合成樹脂材料や金属材料(例えば温度ヒューズ等を含む)等を用いて、上記開閉体本体に係止するようにした態様が挙げられ、開閉体の厚さ方向の寸法を比較的小さくできることや、止着作業が容易なこと等より、前記接着剤を用いた態様が特に好ましい。
なお、上記所定の温度条件は、例えば、災害時等により当該開閉装置の近傍の雰囲気温度や当該開閉装置自体の温度等が上昇した場合の温度を考慮して設定される温度条件である。
また、上記扉体の下端側部位を上記開閉体本体に係合させる手段には、例えば、上記開閉体本体の面に、上記扉体の下端側部位における開閉体幅方向の端部を断面略コ字状に囲み、該端部を上下方向へ案内するようにした態様や、上記扉体の下端側部位における開閉体幅方向の端部に、上記通過口の側縁を囲む凹状部位を設け、該凹状部位が上記通過口の側縁に沿って案内されるようにした態様等が挙げられる。
なお、上記下端側部位には、上記扉体の下端部や、該下端部よりも適宜に上方へ離れた位置等を含む。
なお、前記重なり合う部分とは、上記扉体の側端側や下端側が上記通過口の周囲の部位に重ね合わせられることで形成される部分である。
なお、この手段においては、第一の扉体と第二の扉体とは、それぞれ単数であっても複数であっても構わないが、上記通過口の閉鎖性と通過性との双方を必要最小限の数の扉体によって向上するためには、上記扉体を二つとし、その内の一方を上記第一の扉体とし、他方を第二の扉体とする。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするために移動する方向を意味する。
開閉体が閉鎖状態にある際、通過口が、扉体により、所定条件に応じてより閉鎖性の高い状態に変化する。
したがって、通過口がより閉鎖性の高い状態に変化する前は、避難等のために人や物等が通過口を通過する際、その通過が容易である。
そして、通過口がより閉鎖性の高い状態に変化した後には、例えば災害時等に発生する炎や煙等が通過口を通り抜けるのを効果的に阻むことになる。
したがって、開閉体が閉鎖状態の際に、通過口における通過性と閉鎖性との内、現場状況に応じた好ましい方の特性を、向上することができる。
また、災害時等における熱や煙の発生等、所定条件に応じて、通過口が、扉体により、閉鎖性のより高い閉鎖状態にされる。
したがって、開閉体が閉鎖状態の際に、通過口における通過性と閉鎖性との内、現場状況に応じた好ましい方の特性を、より効果的に向上することができる。
よって、通過口を火災発生の際の現場状況に応じて自動的により閉鎖性の高い状態にすることができる。その上、使い勝手が良く、扉体を自動的に閉鎖動作させる構造も簡素である。
すなわち、より具体的に説明すれば、例えば、火災等の発生直後であって、その熱影響が小さい内は、扉体を係止している部材が溶融しないため、扉体が開放位置に維持される。そのため、通過口の通過が容易である。
そして、火災等による熱影響が大きくなった際には、扉体を係止している部材が溶融するため、蓋部材が自動的に通過口を閉鎖する方向へ動作して、通過口の閉鎖性が向上する。
また、扉体が開閉体本体に沿って閉鎖動作するため、扉体の閉鎖動作が安定する。しかも、閉鎖された開閉体の近傍に物体がある場合に、その物体と閉鎖動作中の扉体との接触を防ぐことができる上、その物体に閉鎖動作中の扉体が引っかかって閉鎖しなくなってしまうのを防ぐことができる。
しかも、第二の扉体と開閉体本体との重ね合わせ部分により、閉鎖性が比較的高く維持される。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物の開口部分や、構築・構造物の内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、構築・構造物内部の空間を仕切ったり開放したりする所謂スクリーンシャッター装置であって、特に、火災などが発生した際に、煙の拡散や延焼を防止するのに好適な開閉装置として説明するが、前記以外の目的で利用することも可能であり、例えば、冷気等の流出を防ぐために保冷庫などに配設されるシート状シャッター装置や、粉塵等の侵入を防ぐ目的でクリーンルーム等に利用されるシート状シャッター装置等としても有効である。
この開閉体本体11は、開閉体幅方向に長い略矩形帯状のシート材を、上下方向に複数連接するように縫い付けて構成してもよいし、一枚のシート材を略矩形状に裁断することで構成してもよい。
そして、この開閉体本体11の下端側には、人や物などの物体を通過可能な通過口11aが形成されている。この通過口11aは、図示例の好ましい一例によれば、略矩形切欠状を呈する。
また、この開閉体本体11の幅方向の端部には、ガイドレール20内に係合することで、開閉体10がガイドレール20から開閉体幅方向へ抜けてしまうのを防止する抜止部材(図示せず)が、開閉体開閉方向にわたって複数配設されている。
第一の扉体12と第二の扉体12’の各々は、開閉体本体11と略同材質の可撓性シート材からなり、開閉体本体11同様に、開閉体幅方向に長い略矩形帯状のシート材を、上下方向に複数連接するように縫い付けて構成してもよいし、一枚のシート材を矩形状に裁断することで構成してもよい。
また、各扉体12(12’)の下端側は縦断面袋状に形成され、その袋状部位には、自重による閉動作を補助するように、錘部材12aを幅方向にわたって内在している。
詳細には、各扉体12(12’)の両側端側の各々が、開閉体本体11における通過口11a近傍に重ね合わせられ、また、各扉体12(12’)の下端側が、座板部材14の上部側に重ね合わせられる。
したがって、開閉体10は、第一の扉体12を全開位置(通過口11aが略全開となる位置)とし、第二の扉体12’を全閉位置(通過口11aが略全閉となる位置)にしたまま、巻取り装置30によって巻き取られる。
この接着剤は、捲り上げられた際の第一の扉体12を通過口11a上方の開閉体本体11に接着して維持可能な接着強度を有し、且つ、火災等の熱影響により所定温度以上となった際には徐々に溶融する特性を備えている。
この巻取り装置30は、開閉体10を巻取ったり繰出したりする機能を備えていれば特に限定されるものでないが、好ましい態様としては、災害時等に停電が発生した場合でも開閉体10を閉鎖動作できるように、開閉体10を電動駆動源により巻取り、同開閉体10を自重によって繰出す構成とされる。
先ず、開閉装置1は、火災等の災害時や避難訓練時等の際、図示しない制御部からの開閉体閉鎖信号により、巻取り装置30から開閉体10を繰出す。そして、開閉体10は、空間を仕切った閉鎖状態となる。
この開閉体10の閉鎖状態において、第一の扉体12は、その下端側が捲り上げられて開閉体本体11に接着されて、通過口11aを全開した位置を維持している。また、第二の扉体12’は自重により垂れ下がって通過口11aを全閉した位置を維持している。
すなわち、開閉体本体11の通過口11aは、第二の扉体12’によって必要最小限の閉鎖性が確保される(図1(a)に示す状態)。
なお、着脱手段12bが、熱影響を受けてから、徐々に溶融して第一の扉体12が解放されるまでには、ある程度の時間がかかるため、通過者が通過口11aを通過するための時間が十分に確保される。
そして、第一の扉体12が通過口11aを閉鎖すると、通過口11aは、双方の扉体12,12’によって高い閉鎖性が維持された状態となる。なお、この状態においても、通過者は、一方の扉体12(12’)を捲り上げ、更に他方の扉体12’(12)を押し開けることで、通過口11aの通過が可能である。
開閉体40は、通過可能な通過口41aを下端側に有する開閉体本体41と、前記通過口41aを開閉可能にすべく開閉体本体41に対し吊下げ状に設けられた第一の扉体42および第二の扉体42’と、第一の扉体42の下端側を上下方向へ案内する左右のガイド部43,43と、同第一の扉体42を開放位置に維持する左右の着脱手段44,44とを備え、開閉体本体41及び通過口41aの下端部には、上記開閉装置1の開閉体10同様に、開閉体幅方向にわたって座板部材14を接続している。
また、第二の扉体42’は、上記開閉装置1のものと略同様に構成され、通過口41aを閉鎖するようにして、開閉体本体41に対し吊下げ状に止着されている。
より詳細に説明すれば、各ガイド部43は、通過口41aの高さ寸法の略2倍程度の長さを有する帯状に形成され、通過口41aの側縁に沿うとともに、通過口41aの上方へ延びるように配置され、その上下端部を開閉体本体41に止着し、更に通過口41aと逆側となる側端側も開閉体本体41に止着している。
したがって、各ガイド部43と開閉体本体41との間には、上下方向へ連続する断面略袋状の空間(図5参照)が形成され、この空間に錘部材42aの端部が挿入される。
より詳細に説明すれば、この着脱手段44は、弾性体の弾性力により係合部材44aを突出させ、該係合部材44aを錘部材42aの端部に係合させることで、扉体42を全開位置に維持し、また、通電された際には、ソレノイドの磁力により係合部材44aを没入させ、錘部材42aとの係合状態を解除するように構成されている。
この制御部は、火災の発生等に基づく開閉体閉鎖信号を受信する受信部や、着脱手段44の電源となる電源回路、開閉体40が閉鎖してから所定時間後に着脱手段44への電源供給を開始するタイマー回路等を備える。
なお、着脱手段44の前記制御部を巻取り装置30側に配置する場合、着脱手段44と前記制御部との電気配線を簡素にするために、着脱手段44の位置は、巻取り装置30近傍とすることが好ましく、更に、外観状の体裁を向上するためには、着脱手段44の位置を、巻取り装置30側のまぐさ部(図示を省略するが、巻取り装置30側で開閉体10の上端側を覆う部分)内とすることが好ましい。
先ず、開閉装置2は、火災等の災害時や避難訓練時等の際、図示しない制御部からの開閉体閉鎖信号により、巻取り装置30から開閉体40を繰出す。そして、開閉体40は、空間を仕切った閉鎖状態となる。
この開閉体40の閉鎖状態において、第一の扉体42は、その下端側が捲り上げられて左右の着脱手段44,44により係止された全開位置を維持している。また、第二の扉体42’は自重により垂れ下がった全閉位置を維持している。
すなわち、開閉体本体41の通過口41aは、前記第二の扉体42’のみによって必要最小限の閉鎖性が確保される(図3及び図4(a)に示す状態)。
この状態において、例えば、通過者が通過口41aを避難方向x(図4(a)参照)へ通り抜けようとした場合、その通過者は、進行方向へ向かって第二の扉体42’を押し開けることで、比較的容易に通過口41aを通過することができる。
同様に、上記開閉装置2においては、第一の扉体42を開閉体本体11に係止する手段として着脱手段44を用いたが、この着脱手段44を、上記開閉装置1における着脱手段12bに置換した構成とすることも可能である。
10,40:開閉体
11,41:開閉体本体
11a,41a:通過口
12,42:第一の扉体
12’,42’:第二の扉体
12b,44:着脱手段
43:ガイド部
Claims (6)
- 通過可能な通過口を下端側に有する開閉体本体と、前記通過口を閉鎖可能な可撓性シート状の扉体とを備える開閉体により空間を仕切る開閉装置であって、
前記扉体は、前記開閉体本体を挟むように配設される第一の扉体と第二の扉体を備え、その上端側を前記開閉体本体側に係止することで吊り下げ状に具備されるとともに、その下端側に錘部材が設けられ、
前記第一の扉体は、前記錘部材の両端部を開閉体幅方向に突出させ、前記開閉体本体には、前記通過口の左右の両端縁に沿うとともに前記通過口の上方へ延び、開閉する際に前記第一の扉体における前記錘部材の両端部を前記開閉体本体に沿う上下に案内するガイド部が設けられ、
前記ガイド部は、前記開閉体本体の上下方向へわたって止着された帯状の可撓性シートによって形成され、前記開閉体本体との間に、前記錘部材の両端部を挿入するように上下方向へ連続する断面袋状の空間を形成し、
前記開閉体が閉鎖状態になった一つの条件では、前記第一の扉体の下端側が捲り上げられて前記第一の扉体が前記通過口の全開位置に維持され、前記第二の扉体が自重によって垂れ下がって前記通過口の全閉位置に維持されることで、前記第二の扉体のみを開けることで前記通過口を通過可能にし、
前記開閉体が閉鎖状態になり且つ火災発生によって生じる他の条件では、前記第一の扉体における前記錘部材の両端部が前記ガイド部に沿って案内されて前記第一の扉体が自重によって閉動作し、前記第一の扉体と前記第二の扉体の両方で前記通過口を全閉状態にして、前記第一の扉体と前記第二の扉体の両方を開けることで前記通過口を通過可能にしたことを特徴とする開閉装置。 - 前記ガイド部は、前記通過口の高さ寸法の略2倍程度の長さを有することを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
- 前記第一の扉体は、前記通過口を閉鎖する方向へ付勢された開放状態で着脱手段によって前記開閉体本体に係止され、
前記着脱手段は、火災発生によって生じる条件に応じて前記第一の扉体の係止状態を解除するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。 - 前記着脱手段は、開放位置の前記第一の扉体の前記錘部材を、前記開閉体本体における前記通過口よりも上方側の部分に係止し、この係止状態を火災発生によって生じる前記条件に応じて解除するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 前記着脱手段は、開放位置の前記第一の扉体を、火災発生によって生じる前記条件で溶融する部材により前記開閉体本体に係止することで構成されていることを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 前記一つの条件を設定時間維持した後に前記他の条件での前記第一の扉体の閉動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の開閉装置。
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