本発明の第1実施形態を、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る物品管理システムたる書類管理システムSは、図1に示すように、物品たる書類に付された物品識別子記憶媒体であるICチップ1と、物品たる書類を収納する物品収納具たるファイル2と、このファイル2に付された物品存在通知装置3と、物品管理装置4とを具備する。そして、物品存在通知装置3が、前記ファイル2と該ファイル2に収納されている書類との対応関係を、前記ファイル2に収納された書類に付されたICチップ1に記憶されている物品識別子及び前記ファイル2に対応付けられている収納具識別子を含む信号として物品管理装置4に送信し、物品管理装置4は受信した信号に含まれる物品識別子及び収納具識別子を対応付けて記憶するようにしている。
より具体的には、前記ICチップ1は、図2に示すように、書類を綴じる機能を有するクリップCの背面に脱離不可能に付着している。また、このICチップ1は、図3に示すように、物品識別子たる128ビットの数字を書き換え不能に記憶した記憶部101と、前記物品存在通知装置3からの電磁波を受信する受信器102と、この電磁波を電力に変換する動力変換回路104と、前記物品識別子を含む信号を電磁波として前記物品存在通知装置3に発信する発信器103とを備えている。
前記ファイル2は、書類を綴じるバインダ状のファイルとして周知のもの(例えば特許開2003−326887号公報に記載のもの)と同様の構成を有する。すなわち、図4に示すように、表表紙21aと、裏表紙21bと、背表紙21cとを一体に備える表紙体21を有するとともに、この表紙体21に取り付けられ、書類を綴じる機能を有する綴じ具22、及び書類を裏表紙21b側に付勢する付勢手段たる板バネ23をさらに有する。
綴じ具22は、背表紙21cに固定されたベース221と、このベース221の左右両側に着脱可能に取り付けられた一対の綴じ片たる綴板222と、この綴板222間に渡って延びる綴じ足たる綴管223と、綴板222の脱着操作を行う操作部材224を具備してなるパイプ綴じ具である。綴管223は、一対の綴板222の一方に設けられた綴軸(図示略)と、他方に設けられこの綴軸を内部に挿入し得る空洞を有した綴パイプ(図示略)とを上下に一対ずつ設けてなるものである。また、綴板222は、ベース221の左右両側に支持された一対の軸ピン(図示略)に係脱可能に取り付けられたものである。操作部材224は、ベース221の左右両側における中央部分に設けた図示しない収容部内に納められていて、前記軸ピンの一部を保持しており、この操作部材224をベース221内に押し込むことで、前記軸ピンがその軸線位置を変位し、綴板222との係り合わせを解除できるようになっている。すなわち、この操作部材224に対して操作を加えることにより、この綴じ具22は書類の出し入れが可能な状態と書類を所定位置に保持する状態とを選択的にとることができる。そして、このファイル2は、表表紙21aの内面と裏表紙21bの内面とが略対向する閉成状態と、表表紙21aの内面が外方に露出する開成状態との間で変化可能である。
前記物品存在通知装置3は、前記図4に示すように、本実施形態では前記ファイル2の背表紙21cに取り付けられていて、棚等に設けた給電コイル(図示略)から電力の供給を受け、二次電池(図示略)に電力を蓄えるようにしているとともに、前記給電コイルから電力の供給を受けられない場合には前記二次電池に蓄えた電力により動作する。また、その内部には、構成を図5に示すように、制御部3aと、内部メモリ3bと、入出力インタフェース3cとを備えている。さらに、前記図5に示すように、前記入出力インタフェース3cに、ICチップ読取機3dと、ファイル開閉検知センサ3eと、無線通信機3fと、LED3gと、ブザー3hと、電池残量メータ3iとを接続している。
前記ICチップ読取機3dは、動力電磁波をICチップ1の受信器102に向けて出力して動力変換回路104及び発信器103を作動させ、ICチップ1の発信器103からの物品識別子を含む電磁波による信号を受信する周知の構成を有する。前記ファイル開閉検知センサ3eは、本実施形態では前記ファイル2の表表紙21aに接続されている物理スイッチであり、該ファイル2の開成状態から閉成状態への変化を検知する。前記無線通信機3fは、本実施形態では所定の周波数の電磁波を用い、物品管理装置4側の後述する無線通信機5gとの間で所定のプロトコルに基づく双方向通信を行う。前記電池残量メータ3iは、本実施形態では、前記二次電池の起電力を測定し、測定された起電力に基づき電池の残量を示す信号を出力する。
そして、前記内部メモリ3bの所定領域に記憶した制御プログラムを制御部3aが実行することにより、機能ブロック図を図6の(a)に示すように、物品出し入れ検知手段301、物品識別子取得手段302、収納物品識別子記憶手段303、収納具識別子記憶手段304、送信手段305、収納具識別子一致判定手段306、物品存在通知手段307、登録依頼送信命令手段308、電池残量検出手段309、電池残量情報送信手段310、及び登録完了信号受信手段311として機能する。
前記物品管理装置4は、前記図1に示すように、本実施形態ではボディ部5と、情報処理装置たるパソコン6とを互いに接続して形成している。これらボディ部5及びパソコン6は、それぞれ別個の電源から電力の供給を受けて作動している。
前記ボディ部5は、図7に構成を示すように、その内部に制御部5aと、内部メモリ5bと、入出力インタフェース5cとを備えている。さらに、前記入出力インタフェース5cに、クリップ取付検出センサ5dと、ICチップ読取機5eと、スキャナ5fと、無線通信機5gとを接続している。
前記クリップ取付検出センサ5dは、図示しないクリップ取付ボタンが押圧されることにより接触状態となる物理スイッチである。前記ICチップ読取機5eは、動力電磁波をICチップ1に出力し、ICチップ1から物品識別子を含む電磁波による信号を受信する周知の構成を有する。前記スキャナ5fは、画像読取スキャナとして周知のものと同様の構成を有する。前記無線通信機5gは、本実施形態では所定の周波数の電磁波を用い、物品存在通知装置3側の無線通信機3fとの間で所定のプロトコルに基づく双方向通信を行う。さらに、このボディ部5は図示しないクリップ供給装置を具備し、前記クリップ取付ボタンが押圧された際にクリップ供給装置が作動して書類をクリップCを介して綴じる機能を有する。
そして、前記内部メモリ5bの所定領域に記憶したプログラムを制御部5aが実行することにより、機能ブロック図を図6の(b)に示すように、受信手段501、物品識別子付加手段502、第2物品識別子取得手段503、書類名情報取得手段504、新規書類登録依頼手段505、登録許可通知手段506、登録完了通知手段507、及び送信手段508として機能する。
パソコン6は、図8に構成を示すように、CPU6a、内部メモリ6b、外部記憶装置6c、及び入出力インタフェース6d等を有するとともに、前記入出力インタフェース6dには、画面出力装置6e、キーボードやマウス等の入力装置6f等の周辺機器を接続している。さらに、このパソコン6は、前記入出力インタフェース6dを介して前記ボディ部5に接続している。
また、前記外部記憶装置6cの所定領域には、パソコン6をオペレーティングシステムとして作動させるプログラム、及びパソコン6を制御システムとして作動させるプログラムが記憶されている。そして、これらプログラムを前記CPU6aが実行することにより、以上に述べたこのパソコン6を構成するハードウェアが協働して、オペレーティングシステム及び制御システムが作動する。オペレーティングシステムは、既存のGUI型オペレーティングシステムとして周知のものと同様の機能を有し、同様に作動する。
一方、制御システムは、オペレーティングシステム上において作動するプログラムであり、機能ブロック図を図6の(b)に示すように、主記憶手段601、記憶処理手段602、収納内容表示手段603、検索対象特定手段604、呼出信号送信手段605、新規書類名解読手段606、新規書類登録手段607、非収納物品可視化表示手段608、廃棄命令受付手段609、廃棄処理手段610、電池残量情報受信手段611、及び電池残量情報可視化表示手段612として機能する。
以下に物品存在通知装置3及び物品管理装置4の各機能ブロックについて図6を参照しつつ述べる。
物品出し入れ検知手段301は、ファイル開閉検知センサ3eを介して書類の出し入れ可能な状態である開成状態から前記綴じ具22を介して書類を所定位置に保持する閉成状態への変化を示す信号を受け取り、物品識別子取得手段302に物品識別子を取得するよう命令を発する。
物品識別子取得手段302は、物品出し入れ検知手段301からの命令を受け、ICチップ読取機3dを作動させてファイル2に綴じられている書類に付されたICチップ1からの信号に含まれる物品識別子を取得する。
収納物品識別子記憶手段303は、内部メモリ3bの所定領域に形成していて、前記物品識別子取得手段302が取得した物品識別子を、図9に示すような態様で記憶する。
収納具識別子記憶手段304は、内部メモリ3bの所定領域に形成していて、ファイル2を示す収納具識別子を記憶している。
送信手段305は、物品識別子取得手段302が取得した物品識別子と、収納具識別子記憶手段304に記憶している収納具識別子とを含む図10に示すような登録依頼信号を、無線通信機3fを介して物品管理装置4に向け送信する。前記登録依頼信号は、前記図10に示すように、登録依頼信号であることを示すヘッダ部をさらに含む。
収納具識別子一致判定手段306は、物品管理装置4から発信され、無線通信機3fを介して受信した呼出信号に含まれる収納具識別子と、前記収納具識別子記憶手段304に記憶している収納具識別子とが一致しているか否かを判定し、この判定の結果が「真」であれば物品存在通知手段307に物品存在通知命令を発する。
物品存在通知手段307は、前記収納具識別子一致判定手段306からの物品存在通知命令を受けて、LED3g及びブザー3hを作動させ、光及び音により物品の存在を利用者に通知する物品存在通知信号を発する。
登録依頼送信命令手段308は、物品管理装置4から発せられた登録許可信号を無線通信機3fを介して受信し、収納物品識別子記憶手段303の記憶内容に基づく登録依頼信号を送信する命令を送信手段305に発する。
電池残量検出手段309は、前記二次電池の残量を電池残量メータ3iを介して検出し、該二次電池の残量を示す電池残量情報を取得する。
電池残量情報送信手段310は、前記電池残量検出手段309が取得した前記電池残量情報及び収納具識別子記憶手段304に記憶している収納具識別子を含む図11に示すような電池残量信号を、無線通信機3fを介して前記物品管理装置4に向け送信する。電池残量信号は、前記図11に示すように、電池残量信号であることを示すヘッダ部をさらに含む。
登録完了信号受信手段311は、物品管理装置4から後述する登録完了信号を無線通信機3fを介して受信する。
なお、前記収納具識別子一致判定手段306、前記物品存在通知手段307、前記登録依頼送信命令手段308、前記電池残量検出手段309、前記電池残量情報送信手段310、及び前記登録完了信号受信手段311は、必ずしも設ける必要はない。
受信手段501は、前記物品存在通知装置3から送信された登録依頼信号を、無線通信機5gを介して受信し、入出力インタフェース5cを介してパソコン6に渡す。なお、この受信手段501内には、図6の(c)に示すように、受信した登録依頼信号を内部メモリ5bの所定領域に記憶する物品識別子仮記憶手段501aを形成しているとともに、登録依頼信号をパソコン6に渡せる状態でない場合には登録依頼信号をパソコン6に渡せる状態になるまで待機し、登録依頼信号をパソコン6に渡せる状態になった時点で物品識別子仮記憶手段501aに記憶している登録依頼信号をパソコン6に渡すようにしている。さらに、この受信手段501は、物品存在通知装置3から送信された電池残量信号を、同様に無線通信機5gを介して受信し、入出力インタフェース5cを介してパソコン6に渡す機能をも有する。
物品識別子付加手段502は、クリップCを供給し、第2物品識別子取得手段503に物品識別子取得命令を発する。
第2物品識別子取得手段503は、物品識別子付加手段502からの物品識別子取得命令を受け、前記ICチップ読取機5eを機能させることにより前記クリップCに付着したICチップ1から物品識別子を取得する。
書類名情報取得手段504は、書類の名称の画像情報すなわち書類名の画像情報をスキャナ5fを介して取得する。
新規書類登録依頼手段505は、前記第2物品識別子取得手段503が取得した物品識別子と、前記書類名情報取得手段504が取得した書類名の画像情報とを含む新規書類登録依頼信号を入出力インタフェース5cを介してパソコン6に発する。
登録許可通知手段506は、前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶するための空き領域がない状態から前記空き領域がある状態に変化した際に、物品存在通知手段3に向けて図18の(a)に示すような登録許可信号を、送信手段508に渡す。なお、登録許可信号は、前記図18の(a)に示すように、呼出信号であることを示すヘッダ部をさらに含む。
登録完了通知手段507は、前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶した後に、図18の(b)に示すような登録完了信号を、送信手段508に渡す。なお、登録完了信号は、前記図18の(a)に示すように、登録完了信号であることを示す情報のみを含む。
送信手段508は、パソコン6から入出力インタフェース5cを介して信号を受け取り、受け取った信号を無線通信機5gを介して物品存在通知装置3に向けて送信する。また、前記登録許可通知手段506及び登録完了通知手段507からも信号を受け取り、受け取った信号を無線通信機5gを介して物品存在通知装置3に向けて送信する。
主記憶手段601は、外部記憶装置6cの所定領域に形成していて、受信手段501が受信した登録依頼信号に含まれる収納具識別子と前記登録依頼信号に含まれる物品識別子とを対応付けて図13に示すような態様で記憶している。さらに詳述すると、図14に示すように、この主記憶手段601内に前記収納具識別子に対応付けられたフォルダを形成していて、該収納具識別子が示すフォルダ内に、該収納具識別子が示すファイル2に綴じられた書類を示す物品識別子を記憶している。さらに本実施形態では、この主記憶手段601内に非収納書類フォルダも形成していて、どのファイル2にも綴じられていない書類を示す物品識別子をこの非収納書類フォルダ内に記憶している。また、前記物品識別子は、該物品識別子が示す書類の題名を示す文字情報である書類名と対をなして物品識別レコードたる書類識別レコードを形成している。
記憶処理手段602は、登録依頼信号をボディ部5から入出力インタフェース6dを介して受け取り、該登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダの記憶内容と、該登録依頼信号に含まれる物品識別子とを比較し、前者に含まれていて後者に含まれていない物品識別子を前記収納具識別子に対応するフォルダから非収納書類フォルダに移動するとともに、前者に含まれていなくて後者に含まれている物品識別子を非収納書類フォルダから前記収納具識別子に対応するフォルダに移動する。すなわち、この記憶処理手段602は、請求項中の非収納物品処理手段としての機能を有する。
収納内容表示手段603は、受信手段501が受信した登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダの記憶内容を、画面出力装置6eを介して図15に示すように可視化表示する。
検索対象特定手段604は、本実施形態では、図16の(a)に示すような検索対象特定補助画面を可視化表示し、検索対象である書類の書類名に含まれる文字列の入力を促すとともに、書類名に前記文字列を含むものを前記主記憶手段601の記憶内容から検索し、検索結果と、対応する書類の検索を促す検索命令ボタンとを図16の(b)に示すような検索対象特定画面に可視化表示し、検索対象である書類の選択入力を受け付ける。そして、検索命令ボタンへの入力を受け付け、該検索命令ボタンに対応する書類名を含む書類識別レコードを取得し、該書類識別レコードが格納されているフォルダに格納されている収納具識別子を呼出信号送信手段605に渡す。
呼出信号送信手段605は、前記検索対象特定手段604により特定された書類を示す物品識別子に対応付けられて主記憶手段601に記憶されている収納具識別子を含む図17に示すような呼出信号を、入出力インタフェース6dを介してボディ部5に渡す。この呼出信号は、ボディ部5の前記送信手段508を介して物品存在通知手段3に向けて発せられるようにしている。なお、呼出信号は、前記図17に示すように、呼出信号であることを示すヘッダ部をさらに含む。
新規書類名解読手段606は、新規書類登録依頼信号を入出力インタフェース6dを介して受け取り、受け取った新規書類登録依頼信号に含まれる書類名の画像情報に基づき、文字情報として書類名を取得する。また、書類名の画像情報に基づき文字情報として書類名を取得することが不可能な場合には入力装置6fを介して書類名の入力を受け付けて取得する。
新規書類登録手段607は、新規書類登録依頼信号に含まれる物品識別子と、前記新規書類名解読手段606が取得した書類名とを含む書類識別レコードを生成し、主記憶手段601内の非収納書類フォルダに記憶する。
非収納物品可視化表示手段608は、非収納書類フォルダ内に記憶されている書類識別レコードの一覧を図19に示すように画面出力装置6eを介して可視化表示する。
廃棄命令受付手段609は、前記非収納物品可視化表示手段608により可視化表示されている書類識別レコードに対応させて図19に示すように廃棄命令ボタンを画面出力装置6eを介して可視化表示し、マウスのクリック動作により廃棄命令ボタンが押された際には該廃棄命令ボタンに書類識別レコードを介して対応付けられた書類を廃棄する廃棄命令を発する。
廃棄処理手段610は、前記廃棄命令を受けて、前記書類識別レコードを主記憶手段601の記憶内容から削除する。
電池残量情報受信手段611は、ボディ部5の受信手段501からボディ部5の入出力インタフェース5c及びこのパソコン6の入出力インタフェース6dを介して電池残量信号を受け取る。
電池残量情報可視化表示手段612は、前記電池残量情報受信手段611が受け取った電池残量信号に基づき、電池残量信号に含まれる収納具識別子に対応付けられた書類存在通知装置3の電池残量を、電池残量信号に含まれる電池残量情報に基づき前記図15に示すように可視化表示する。なお、本実施形態では、同図にしめすように、書類存在通知装置3の電池残量は、該書類存在通知装置3が付されたファイル2の収納内容と同時に可視化表示される。
なお、上述した登録依頼信号、電池残量信号、新規書類登録依頼信号、呼出信号、登録許可信号、及び登録完了信号は、本実施形態では所定のプロトコルに従った電文として送受信される。
この実施形態において、書類を綴じて新規の物品識別子を物品管理装置4に記憶する際に、物品管理装置4が行う処理の流れを以下に示す。
まず、ボディ部5においては、図20に示すように、物品識別子付加手段502を介して書類にクリップCを供給し(ST101)、物品識別子取得命令を発する(ST102)。次いで、第2物品識別子取得手段503を介して、前記クリップCに付着したICチップ1から物品識別子を取得する(ST103)。さらに、書類名情報取得手段504を介して書類名の画像情報を取得し(ST104)、新規書類登録依頼手段505を介して新規書類登録依頼信号をパソコン6に向けて発する(ST105)。
一方、パソコン6においては、図21に示すように、前記新規書類登録依頼信号を受信し(ST201)、該新規書類登録依頼信号に含まれる書類名の画像情報に基づき、新規書類名解読手段606を介して文字情報として書類名を取得する(ST202)。それから、新規書類登録手段607を介して、前記新規書類登録依頼信号に含まれる物品識別子及び前記書類名を含む書類識別レコードを生成し(ST203)、該書類識別レコードを非収納書類フォルダ内に記憶する(ST204)。
次に、書類をファイルに収納する際にこの物品収納システムが行う処理を述べる。
まず、書類存在通知装置3側においては、図22に示すように、物品出し入れ検知手段301を介して綴じ具22が閉成状態になったことを検知する(ST301)。それから、物品識別子取得手段302が作動することによりファイル2に収納されている書類の物品識別子を順次取得し、収納物品識別子記憶手段303に記憶する(ST302)。それから、前記収納物品識別子記憶手段303には記憶されている物品識別子と、収納具識別子記憶手段304に記憶されている収納具識別子とを含む登録依頼信号を生成し(ST303)、送信手段305を介して登録依頼信号を物品管理装置4に送信する(ST304)。そして、登録完了信号を受け取ったか否かを判定し(ST305)、前記判定の結果が「真」である場合には処理を終了する。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、続いて登録許可信号を受信したか否かを判定し(ST306)、前記判定の結果が「真」である場合には登録依頼信号を物品管理装置4に送信する(ST304)。一方、前記判定の結果も「偽」である場合には、登録許可信号を受信したか否かを判定するステップに戻る(ST306)。
一方、物品管理装置4側においては、まず、ボディ部5は、図23の(a)に示すように、受信手段501を介して登録依頼信号を受信し(ST401)、物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能か否かを判定する(ST402)。この判定の結果が「真」である場合、物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶し(ST403)、登録完了信号を発する(ST404)。そして、物品識別子仮記憶手段501aに記憶した登録依頼信号をパソコン6に渡す(ST405)。ステップST402における判定の結果が「偽」である場合には、物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能な状態に変化したか否かを判定する(ST406)。この判定の結果が「真」である場合、登録許可信号を発し(ST407)、受信手段501を介して登録依頼信号を受信するステップに戻る(ST401)。ステップST405における判定の結果が「偽」である場合には、再度物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能か否かを判定する(ST406)。
一方、パソコン6は、同図の(b)に示すように、前記登録依頼信号を受け取り(ST411)、記憶処理手段602を介して登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダ内に記憶されていて登録依頼信号には含まれない物品識別子が存在するか否かを判定する(ST412)。前記判定の結果が「真」である場合には、記憶処理手段602により該物品識別子を前記フォルダ内から非収納書類フォルダ内に移動し(ST413)、後述する廃棄処理ルーチン(ST5)を実行する。そして、登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダ内に、登録依頼信号に含まれる物品識別子を上書きする(ST414)。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダ内に、直ちに登録依頼信号に含まれる物品識別子を上書きする(ST414)。
前記廃棄処理ルーチンST5についてフローチャートである図24を参照しつつ以下に説明する。まず、非収納物品可視化表示手段608を介してこの非収納書類フォルダの記憶内容を可視化表示する(ST501)。次いで、廃棄命令受付手段609を介して廃棄命令ボタンを可視化表示する(ST502)。それから、前記廃棄命令ボタンに対する入力が行われたか否かを判定し(ST503)、前記判定の結果が「真」である場合には、廃棄命令受付手段609を介して廃棄命令を発し(ST504)、この廃棄命令を受け、廃棄処理手段610が作動して前記物品識別子を非収納書類フォルダ内から削除し(ST505)、廃棄処理ルーチンを終了する。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、そのまま廃棄処理ルーチンを終了する。
さらに、書類を検索して呼び出す際に物品管理装置4が行う処理を、フローチャートである図25を参照しつつ以下に述べる。
まず、検索対象特定手段604が作動し、次のような処理を行う。すなわち、検索対象特定補助画面を可視化表示し、検索対象である書類の書類名に含まれる文字列の入力を促す(ST601)。次いで、書類名検索ボタンに対する入力が行われたか否かを判定し(ST602)、前記判定の結果が「偽」であれば、書類名検索ボタンに対する入力が行われたか否かを判定するステップに戻る(ST602)。一方、前記判定の結果が「真」であれば、入力された文字列を含む書類名を前記主記憶手段601の記憶内容から検索する(ST603)。さらに、検索対象特定画面を可視化表示し、検索対象である書類の選択入力を促す(ST604)。そして、検索命令ボタンに対する入力が行われたか否かを判定し(ST605)、前記判定の結果が「真」であれば、該検索命令ボタンに対応する書類名を含む書類識別レコードを取得し(ST606)、該書類識別レコードが記憶されているフォルダにともに記憶されている収納具識別子を呼出信号送信手段605に渡す(ST607)。呼出信号送信手段605は、呼出信号をボディ部5に渡す(ST608)。一方、前記判定の結果が「偽」であれば、検索命令ボタンに対する入力が行われたか否かを判定するステップに戻る(ST605)。呼出信号を受け取ったボディ部5は、該呼出信号を物品存在通知手段3に向けて発する。
一方、呼出信号を受けて、物品存在通知装置3が行う処理を、フローチャートである図26を参照しつつ以下に述べる。
まず、呼出信号を受信し(ST701)、この呼出信号に含まれる収納具識別子と収納具識別子記憶手段に記憶している収納具識別子とが一致するか否かを判定する(ST702)。前記判定の結果が「真」であれば、物品存在通知信号を発し(ST703)、処理を終了する。一方、前記判定の結果が「偽」であれば、そのまま処理を終了する。
本実施形態に係る書類管理システムSは、上述したような構成を有し、各部が上述したように作用することから、次のような効果が得られる。
物品出し入れ検知手段301が物品の出し入れを検知するごとに前記物品識別子取得手段302がファイル2と該ファイル2に収納されている書類との新しい対応関係を取得して送信手段305により物品管理装置4に登録依頼信号を送信し、物品管理装置4の受信手段501が登録依頼信号を受信して主記憶手段601がこれを記憶するので、ファイル2と該ファイル2に収納されている書類との対応関係が逐次前記主記憶手段601に記憶されることになり、書類の所在をより確実に把握することができる。
書類のファイル2への出し入れが完了した後における前記ファイル2の開成状態から閉成状態への変化を前記物品出し入れ検知手段301が検知するので、書類がどのファイル2内に存在するかをより確実に把握できる。
検索対象特定手段604により特定された書類が収納されているファイル2に対応する収納具識別子を含む呼出信号を物品管理装置4から前記物品存在通知装置3に送信し、物品存在通知装置3は該物品存在通知装置3を付したファイル2に対応する収納具識別子が前記呼出信号に対応する収納具識別子と一致する場合にのみ物品存在通知信号を発するので、検索対象の書類が収納されているファイル3を、該書類を検索する者に知らせることができる。また、物品識別子を含む呼出情報を前記物品管理装置4が前記物品存在通知装置3に送信し、前記物品存在通知装置3がICチップ1から物品識別子を示す信号をその都度受信し、受信した信号が示す物品識別子と呼出情報が示す物品識別子との一致を判定する態様と異なり、収納具識別子記憶手段304の記憶内容と前記呼出信号に対応する収納具識別子との比較のみを行えばよいので、ICチップ1に物品識別子を示す信号の発信を促すための電力が必要なく、ランニングコストの低減を図ることができる。
前記主記憶手段601に物品識別子を記憶不可能な状態、すなわち前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶不可能な状態から前記主記憶手段601に物品識別子を記憶可能な状態に変化した際に、登録許可通知手段605が登録許可信号を発し、前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶した際には登録完了通知手段506が登録完了信号を発するとともに、前記物品存在通知装置3に備えた登録依頼送信命令手段308が、前記登録許可信号を受けて収納物品識別子記憶手段303の記憶内容に基づき登録依頼信号を発するよう送信手段305に命令するので、物品の出し入れの際に物品存在通知装置3と物品管理装置4との間の通信に失敗した場合に、予め設定した所定時間待機した後再び登録依頼信号を発する態様と比較して、物品の所在を速やかに把握することができるようになる。また、前記主記憶手段601に物品識別子を記憶可能な状態に変化するまで登録依頼信号を発し続ける態様と比較して、消費電力を低減することができる。
書類に新たに物品識別子付加手段502を介して物品識別子を付加した際に、前記第2物品識別子取得手段503が付加された物品識別子を取得し、前記第2物品識別子取得手段503が取得した物品識別子を含む書類識別レコードを、該書類が収納されたファイル2を示す収納具識別子に対応付けて前記主記憶手段601に記憶するので、新たに物品識別子を付加した書類とその収納先であるファイル2との対応関係を可及的速やかに主記憶手段601の記憶内容に反映させることができる。
前記主記憶手段601内に電子フォルダを形成し、前記電子フォルダと前記収納具識別子とを対応付けて前記主記憶手段601に記憶しているとともに、前記収納具識別子に対応付けられている物品識別子を前記電子フォルダ内に記憶しているので、パソコン6のオペレーティングシステム上において、ファイル2と該ファイル2に収納している書類との対応関係を、収納具識別子に対応付けられている電子フォルダと該電子フォルダ内に記憶されている物品識別子との対応関係として把握できる。
記憶処理手段602の作用により物品収納具に収納されていない物品に対応する物品識別子を非収納物品識別子に対応付けて非収納物品フォルダ内に記憶しているとともに、同じく記憶処理手段602の作用により物品収納具に再び収納された物品に対応する物品識別子は該物品収納具に再び対応付けられて該物品収納具に対応付けられたフォルダ内に記憶されるので、物品が物品収納具内から持ち出された状態にあること、及び該状態が解消されたことを把握することができる。
非収納物品可視化表示手段608が、前記非収納書類フォルダ内に記憶された書類識別レコードに含まれる書類名を可視化表示するので、書類がファイル2から取り出されている状態を物品管理装置の利用者が容易に把握できる。
廃棄命令受付手段609が前記非収納物品可視化表示手段608により可視化表示されている書類を廃棄する廃棄命令を受け付け、廃棄処理手段610は前記廃棄命令受付手段609が廃棄命令を受け付けた際に前記主記憶手段601の記憶内容から前記物品識別子を削除するので、ファイル2内から取り出された書類が廃棄されたことを主記憶手段601の記憶内容に可及的速やかに反映できる。
電池残量検出手段309により二次電池の残量を検出し、電池残量情報送信手段310により該二次電池の残量を示す電池残量情報を含む電池残量信号を物品管理装置4に向けて送信するとともに、前記物品管理装置4側では、電池残量情報受信手段611を介して電池残量信号を受信し、電池残量可視化表示手段612により受信した電池残量情報を可視化表示するので、物品存在通知装置3の電池交換のタイミングを物品管理装置4側でも利用者に通知することができる。さらに、物品存在通知装置3の電池残量不足により物品存在通知装置3と物品管理装置4の間の通信が不可能であることを、電池残量可視化表示手段612を介して物品管理装置4側から利用者に通知できる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
また、上述した実施形態では、登録依頼信号を送信した後、登録完了信号を受信しない場合に限って登録許可信号の受信を待機するようにしているが、以下に述べる態様を採用して、登録完了通知手段を省略するようにしてもよい。
この態様では、物品存在通知装置3は、機能ブロック図を図27に示すように、登録完了信号受信手段に替えて、登録予備依頼手段321を備えている。
前記登録予備依頼手段321は、無線通信機3fを介して登録予備依頼信号を前記物品管理装置4に向け発する。
一方、前記物品管理装置4は、機能ブロック図を図28に示すように、登録完了通知手段を設ける替りに、前記受信手段501及び前記登録許可通知手段507に以下の機能を備えるようにしている。
前記受信手段501は、ボディ部5の無線通信機5gを介して登録予備依頼信号を受信する。
前記登録許可通知手段507は、前記受信手段501が登録依頼予備信号を受信したことを受けて、前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能な状態であるか否かを判定し、この判定の結果が「真」である場合、送信手段508に登録許可信号を渡す。そして、登録許可信号を受け取った送信手段508は、上述した実施形態と同様に前記無線通信機5gを介して登録許可信号を物品存在通知装置3に向けて発する。
この態様において、書類をファイルに収納する際にこの物品収納システムが行う処理をフローチャートである図29を参照しつつ述べる。
まず、書類存在通知装置3側においては、物品出し入れ検知手段301を介して綴じ具22が閉成状態になったことを検知する(ST301)。それから、物品識別子取得手段302が作動することによりファイル2に収納されている書類の物品識別子を順次取得し、収納物品識別子記憶手段303に記憶する(ST302)。それから、前記収納物品識別子記憶手段303には記憶されている物品識別子と、収納具識別子記憶手段304に記憶されている収納具識別子とを含む登録依頼信号を生成し(ST303)、登録予備依頼手段を介して登録予備依頼信号を前記物品管理装置に向けて発する(ST351)。それから、登録許可信号を受信したか否かを判定し(ST352)、前記判定の結果が「真」である場合には登録依頼信号を物品管理装置4に送信する(ST353)。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、登録許可信号を受信したか否かを判定するステップに戻る(ST351)。
一方、物品管理装置4側においては、前記登録予備依頼信号受信手段521を介して登録予備依頼信号を受信し、前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能な状態であるか否かを判定する。この判定の結果が「真」である場合には、直ちに登録許可通知手段507を介して登録許可信号を発する。そして、登録依頼信号をパソコン6に渡す。一方、この判定の結果が「偽」である場合には、再度前記物品識別子仮記憶手段501aに登録依頼信号を記憶可能な状態であるか否かを判定する。
この場合、物品存在通知装置3は、必ず登録許可信号を受信してから登録依頼信号を物品管理装置4に送信するので、登録依頼信号を発信する際には物品管理装置4は必ず主記憶手段601に物品識別子を記憶可能な状態である。
また、上述した実施形態において、収納具識別子を含む信号を発する機能を有する収納具識別子記憶媒体たる第2のICチップ10をファイル2又は物品存在通知手段3にさらに設け、この第2のICチップ10からの信号を前記物品管理装置4が受信し、この信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダを可視化表示するようにしてもよい。
さらに、前記第2のICチップ10からの信号を前記物品管理装置4に受信させ、続いてこの第2のICチップ10が設けられたファイル2、ないし第2のICチップ10が設けられた物品存在通知手段3が付されたファイル2の廃棄を行うようにしてもよい。これらの機能を実現するための態様の一例を以下に述べる。
この態様では、前記物品管理装置4は、機能ブロック図を図30に示すように、収納具識別子取得手段531と、フォルダ可視化表示手段631と、全廃棄命令受付手段632と、全廃棄処理手段633を機能ブロックとしてさらに備える。
収納具識別子取得手段531は、前記ボディ部5のICチップ読取機5eを介して第2のICチップ10からの収納具識別子を含む信号を受信し前記収納具識別子を取得するとともに、取得した前記収納具識別子を入出力インタフェース5cを介してパソコン6に渡す。
フォルダ可視化表示手段631は、前記収納具識別子取得手段531が取得した収納具識別子を含む信号を入出力インタフェース6dを介して受け取り、該収納具識別子に対応する電子フォルダを画面表示装置6eを介して可視化表示する。
全廃棄命令受付手段632は、前記収納具識別子取得手段531が取得した前記収納具識別子に対応するファイル2内の書類全てを廃棄する全廃棄命令を受け付ける。具体的には、全廃棄命令ボタンを可視化表示し、この全廃棄命令ボタンに対する入力を受け付ける。
全廃棄処理手段633は、前記全廃棄命令受付手段632が全廃棄命令を受け付けた際に前記収納具識別子を主記憶手段601の記憶内容から削除する。
なお、この態様において、第2のICチップ10は、上述した実施形態におけるICチップ1と同様の構成を有するものであってよい。また、前記ボディ部5のICチップ読取機5eが受信可能な信号を発する発信器を物品存在通知装置3に別に設け、この発信器に前記収納具識別子記憶手段304に記憶している収納具識別子を含む信号を発信させ、これら発信器及び収納具識別子記憶手段304が協働することにより前記第2のICチップ10としての機能を発揮するようにしてもよい。
この態様において、ファイル2を廃棄する際には、前記ボディ部5のICチップ読取機5eを介してファイル2の収納具識別子を読み取らせ、このファイル2を廃棄する全廃棄命令ボタンに対して入力を行う。このとき物品管理装置4が行う処理の流れをフローチャートである図31を参照しつつ以下に示す。
まず、収納具識別子取得手段531を介して、フォルダ2に対応する収納具識別子を取得する(ST801)。次いで、フォルダ可視化表示手段631を介して、前記収納具識別子に対応する電子フォルダを画面表示装置6eを介して可視化表示する(ST802)。さらに、全廃棄命令受付手段632を介して、全廃棄命令ボタンを可視化表示し(ST803)、この全廃棄命令ボタンに対する入力があったか否かを判定する(ST804)。この判定の判定の結果が「偽」である場合には、処理を終了する。一方、前記判定の結果が「真」である場合には、続いて全廃棄処理手段633を介して前記収納具識別子を主記憶手段601の記憶内容から削除する(ST805)。なお、全廃棄処理手段633は、該収納具識別子を、該収納具識別子に対応する物品の管理を放棄したことを示す管理放棄情報に対応付けて主記憶手段601に記憶するようにしてもよい。
また、物品管理システムが、図32に概略を示すように、ごみ箱Gに設けられ、物品の廃棄があったことを検知して該物品を示す物品識別子を含む廃棄通知信号を物品管理装置4に送信する廃棄物品通知装置9を具備するとともに、前記物品管理装置4が、前記廃棄通知信号を受けて廃棄された物品に対応する物品識別子を主記憶手段601の記憶内容から削除し、又は管理放棄情報に対応付けて主記憶手段601に記憶するようにしてもよい。このような構成の具体的な態様の一例を以下に述べる。
この態様において、廃棄物品通知装置9は、その内部構成を図33に示すように、制御部9aと、内部メモリ9bと、入出力インタフェース9cとを有し、前記入出力インタフェース9cに、光センサ9d、ICチップ読取機9e及び無線通信機9fを接続している。
ここで、前記光センサ9dは、ごみ箱Gの投入口近傍に設けられ、書類等の物品の通過を検知する。また、前記ICチップ読取機9eは、ごみ箱Gの投入口に備えたアンテナ部(図示略)と接続して機能を発揮しているとともに、動力電磁波をICチップ1に出力し、ICチップ1から物品識別子を含む電磁波による信号を受信する周知の構成を有する。
そして、前記内部メモリ9bの所定領域に記憶したプログラムを前記制御部9aが実行することにより、機能ブロックとして、図34に示すように、物品廃棄検知手段901、廃棄物品識別子取得手段902、及び廃棄通知手段903を有する。なお、この書類廃棄検知装置9は、ごみ箱Gと一体に形成してもよい。
物品廃棄検知手段901は、前記光センサ9dを介して書類の通過を検知し、識別子取得命令を廃棄物品識別子取得手段902に発する。
廃棄物品識別子取得手段902は、前記識別子取得命令を受け、ICチップ1が付された書類が前記アンテナ部付近を通過した際にICチップ1から物品識別子を含む信号を受信して取得する。
廃棄通知手段903は、前記廃棄物品識別子取得手段902が取得した物品識別子を含む廃棄通知信号を無線通信機9fを介して物品管理装置4に送信する。
一方、物品管理装置4は、図35に示すように、廃棄情報受信手段551及び第2廃棄処理手段651を機能ブロックとしてさらに有する。
廃棄情報受信手段551は、無線通信機5gを介して前記廃棄通知信号を受信する。
第2廃棄処理手段651は、前記廃棄通知信号が示す物品識別子を主記憶手段601の記憶内容から削除する。
この態様において、物品がごみ箱Gに投入された際に書類管理システムSが行う処理を、フローチャートである図36及び図37を参照しつつ以下に述べる。
まず、廃棄物品通知装置9は、前記図36に示すように、物品廃棄検知手段901を介して書類がごみ箱Gに投入されたことを検知し(ST901)、廃棄物品識別子取得手段902を介して書類に付されたICチップ1から物品識別子を含む信号を受信して該物品識別子を取得する(ST902)。それから、廃棄通知手段903を介して、前記廃棄物品識別子取得手段902が取得した物品識別子を物品管理装置4に送信する(ST903)。
一方、物品管理装置4は、前記図37に示すように、廃棄情報受信手段551により前記廃棄通知信号を受信し(ST1001)、第2廃棄処理手段552を介して、前記廃棄通知信号が示す物品識別子を主記憶手段601の記憶内容から削除する(ST1002)。
なお、第2廃棄処理手段651は、前記廃棄通知信号が示す物品識別子を管理放棄情報に対応付けて主記憶手段601に記憶するものであってもよい。
また、廃棄物品通知装置9は、ごみ箱Gでなく、例えばオフィスの出入口等に設けたゲート装置等に設けるようにしてもよい。
さらに、書類の廃棄の検知は、上述した光センサ9dだけでなく、例えばごみ箱Gの傾斜を検知する傾斜センサを利用して行ってもよく、また、ごみ箱Gの内部空間を隠蔽する蓋体を有するものであればこの蓋体がごみ箱Gから取り外された状態である投入可能状態から該蓋体がごみ箱に取り付けられた状態である投入不能状態への変化を検知する物理スイッチないし接触センサを利用して行ってもよい。加えて、前記ICチップ読取機9eを常時ICチップ1からの信号を読取り可能な状態にし、書類がアンテナ部近傍を通過した際に直ちに廃棄物品識別子取得手段902が前記ICチップ読取機9eを介して該物品を示す物品識別子を取得するようにしてもよい。すなわち、前記ICチップ読取機9eを利用して物品廃棄検知手段901を形成してもよい。もちろん、このような書類管理システムSを物品管理システムとして利用し、書類以外の物品の管理に用いるようにしてもよい。
物品収納具は、上述した実施形態に用いた綴じ具22のようなパイプ綴じ具を有するファイル2だけでなく、図38に示すようなリング綴じ具2012を有するファイル201や、図39に示すような綴じ足2022aを綴じ足係止部2022bにより固定するタイプの綴じ具202を有するファイル202や、図40に示すような書類を綴じ紐に2031より綴じる構成のファイル203であってもよい。なお、書類以外の物品の管理に用いられ、本発明に係る物品管理システムと同様の効果を奏する物品管理システムとして、例えば、図41に示すように、物品を収納する収納空間204sを有する箱状の本体2041と、前記収納空間204sを隠蔽する蓋体2042とを有する物品収納具204を用いるものが挙げられる。この場合、例えば、前記蓋体2042の所定位置及び前記本体2041の対応位置に物品存在通知手段3に接続した電極3x1、3x2をそれぞれ設け、閉成状態においてこれら電極3x1、3x2が互いに接触するように構成するとともに、物品出し入れ検知手段301をこれら電極3x1、3x2を利用して形成すればよい。すなわち、物品出し入れ検知手段301を、前記電極3x1、3x2の接触により作動する物理スイッチ3xを利用して前記蓋体の開成状態から閉成状態への変化を検知するものにすればよい。
加えて、物品出し入れ検知手段は、物理スイッチだけでなく、前記物品収納具の所定箇所に設けた接触センサ、前記物品収納具の所定箇所に設けられ物品の通過を検知する光センサ、前記物品収納具が移動する際の振動を検知する振動センサ、又は前記物品収納具が移動する際の傾斜を検知する傾斜センサを利用して構成してもよい。
上述した実施形態では、ヘッダ情報と収納具識別子とを含む呼出信号を用いたが、呼出信号は、図42(a)に示すように、物品識別子を含むものであってもよい。さらに、物品存在通知装置の無線通信機に複数のアンテナ部を接続するとともに、収納物品識別子記憶手段には物品識別子がどのアンテナ部を介して取得したものであるかを示す情報である物品位置情報を該物品識別子に対応させた物品位置識別レコードを図42(b)に示すような態様で記憶してもよい。この場合、アンテナ部ごとに物品存在通知手段たるLEDを物品位置情報を介して1対1対応させ、呼出信号に含まれる物品識別子に対応するLEDを発光させるようにするとなおよい。この場合、呼出信号に含まれる物品識別子と収納物品識別子記憶手段の記憶内容とを照合するようにすれば、呼出信号を受信する都度前記アンテナ部を順次作動させて物品識別子を取得し、該物品識別子を取得したアンテナ部に対応するLEDを発光させる態様と比較して、物品識別子の取得のためにその都度物品存在通知装置の物品識別子取得手段を作動させる必要がないので、消費電力を抑えることができる。このとき、上述した実施形態におけるファイル2を用いれば、書類は付勢手段たる板バネ23により裏表紙21b側に付勢されるので、ファイル2内において移動せず、ファイル2内における書類の存在位置を一義的に決定できる。このような構成の具体的な態様の一例を以下に述べる。
この態様では、物品存在通知装置3は次に述べるような構成を有する。すなわち、図43に構成を示すように、ICチップ読取機3dにアンテナ切替装置3d0を介して第1〜第8のアンテナ部3d1〜3d8を接続しているとともに、入出力インタフェース3cにはサブLED選択装置3kを介して第1〜第8のサブLED3k1〜3k8を接続している。前記第1〜第8のアンテナ部3d1〜3d8は、ICチップ読取機3dと協働して近傍領域に存在する書類等の物品の存在を検知する機能を有し、前記第1〜第8のサブLED3k1〜3k8と物品位置情報Lを介してそれぞれ対応付けられている。また、入出力インタフェース3cにはタイマ3jも接続されている。
そして、内部メモリ3bの所定領域に記憶されている制御プログラムを制御部3aが実行することにより、各構成要素が協働して、機能ブロック図を図44に示すように、上述した実施形態における物品出し入れ検知手段301、物品識別子取得手段302、収納物品識別子記憶手段303、収納具識別子記憶手段304、送信手段305、収納具識別子一致判定手段306、及び存在通知命令手段307として機能するとともに、さらにアンテナ切替手段3001、収納位置特定手段3002、物品位置識別レコード生成手段3003、及び位置通知命令手段3004としても機能する。
物品出し入れ検知手段301は、本実施形態では、前記ファイル開閉検知センサ3eからファイル2が閉成状態になったことを示す信号を受け、タイマ3jに作動開始信号を発して時刻tを0にセットするとともに、アンテナ切替手段3001及び物品識別子取得手段302を作動させる命令を発する。また、前記信号を受けてから所定時間t0が経過し、タイマ3jから所定時間経過信号が発せられるごとに、再びアンテナ切替手段3001及び物品識別子取得手段302を作動させる命令を発するとともに、前記タイマ3jに再び作動開始信号を発して時刻tを0にセットする。
収納物品識別子記憶手段303は、本実施形態では、収納されている物品を示す物品識別子と該物品に付された物品識別子の取得の際に機能しているアンテナ部を示す物品位置情報Lとを含む物品位置識別レコードを前記図42(b)に示すような態様で内部メモリ3bの所定領域に記憶している。
収納具識別子一致判定手段306は、本実施形態では、呼出信号が示す収納具識別子と収納具識別子記憶手段304の記憶内容が一致しているか否かの判定が「真」である場合に、呼出信号が示す物品識別子に物品位置識別レコードを介して対応付けられている物品位置情報Lを位置通知命令手段3004に渡す機能も有する。
アンテナ切替手段3001は、前記物品出し入れ検知手段301からの命令を受けて収納位置特定手段3002から物品位置情報Lを受け取り、アンテナ切替装置3d0に物品位置情報Lを渡して作動させることにより、第1〜第8のアンテナ部3d1〜3d8のうち物品位置情報Lに対応するものを機能させる。
収納位置特定手段3002は、第1〜第8のアンテナ部3d1〜3d8を順次選択的に作動させるべく、作動させるアンテナ部すなわち物品の位置を示す物品位置情報Lをアンテナ切替手段3001に渡すとともに、この物品位置情報Lを内部メモリ3bの所定領域に記憶している。さらに、前記所定時間t0ごとに物品位置情報Lを更新し、物品識別子を取得する時間帯と該時間帯に作動させるアンテナ部3d1〜3d8とを対応付けるようにしている。
物品位置識別レコード生成手段3003は、前記物品識別子取得手段302が取得した物品識別子と、収納位置特定手段3002により内部メモリ3bの所定領域に記憶している物品位置情報と対応付けて物品位置識別レコードを生成し、収納物品識別子記憶手段303に記憶させる。
位置通知命令手段3004は、収納具識別子一致判定手段306による判定が「真」であることを受けて、第1〜第8サブLED3k1〜3k8のうち該物品位置情報Lに対応するものを発光させるべく、物品位置情報LをサブLED選択装置3kに渡す。
物品識別子取得手段302、収納具識別子記憶手段304、送信手段305、及び物品存在通知手段307は、上述した実施形態と全く同様の機能及び構成を有する。
この態様において物品の出し入れの際に物品存在通知装置が行う処理の流れをフローチャートである図45及び図46を参照しつつ以下に示す。
まず、前記図45に示すように、前記ファイル開閉検知センサ3eからファイル2が閉成状態になったことを示す信号を受けたか否かを判定する(ST1101)。この判定の結果が「偽」であれば、前記信号を受けたか否かを判定するステップを繰り返し行う(ST1101)。一方、この判定の結果が「真」であれば、前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容を消去し(ST1102)、物品位置情報Lを1にセットして収納位置特定手段3002に渡し(ST1103)、時刻tを0にセットする(ST1104)。それから、物品位置情報Lの値をアンテナ切替手段3001に渡し、このアンテナ切替手段3001を介してアンテナ切替装置3c0を作動させ、第1〜第8のアンテナ部3c1〜3c8のうち物品位置情報Lに対応するものを機能させる(ST1105)。次いで、物品識別子取得手段302を介してICタグ読取機3dを作動させ、物品識別子を取得する(ST1106)。その後、物品位置識別レコード記憶ルーチンを実行する(ST1107)。この物品位置識別レコード記憶ルーチンは、フローチャートを前記図46に示すように、物品識別子取得手段302を介して取得した物品識別子と前記物品位置情報Lとを含む物品位置識別レコードを物品位置識別レコード生成手段3003により生成する(ST11071)。次いで、生成した物品位置識別レコードと同一の物品識別子を含む物品位置識別レコードが前記収納物品識別子記憶手段303内に記憶されているか否かを判定し(ST11072)、この判定の結果が「真」である場合には、ステップST1106において生成した物品位置識別レコードと一致する物品位置識別レコードを前記収納物品識別子記憶手段303内から消去し(ST11073)、生成された物品位置識別レコードを前記収納物品識別子記憶手段303内に記憶し(ST11074)、物品位置識別レコード記憶ルーチンを終了する。一方、ステップST11072における判定の結果が「偽」である場合には、そのまま生成された物品位置識別レコードを前記収納物品識別子記憶手段303内に記憶し(ST11074)、物品位置識別レコード記憶ルーチンを終了する。それから、前記図45に示すように、時刻tを0にセットしてから所定時間t0が経過したか否かを判定し(ST1108)、この判定の結果が「偽」であれば、時刻tを0にセットしてから所定時間t0が経過したか否かを判定するステップを繰り返し行う(ST1108)。一方、ステップST1108における判定の結果が「真」であれば、次いで物品位置情報Lの値が8であるか否かを判定する(ST1109)。この判定の結果が「真」であれば、前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容と収納具識別子記憶手段304の記憶内容とに基づき、登録依頼信号を生成する(ST1110)。そして、送信手段305により、無線通信機3fを介して登録依頼信号を物品管理装置4に送信する(ST1111)。一方、ステップST1109における判定の結果が「偽」であれば、物品位置情報Lの値に1を加え(ST1112)、時刻tを再び0にセットする(ST1113)。そして、アンテナ切替手段3002を介してアンテナ切替装置3c0を作動させる処理に戻る(ST1105)。
一方、物品を検索して呼び出す際に、物品存在通知装置が呼出信号を受けて行う処理の流れをフローチャートである図47を参照しつつ以下に示す。
まず、呼出信号を受信したか否かを判定し(ST1201)、この判定の結果が「偽」であれば呼出信号を受信したか否かを判定するステップを繰り返し行う(ST1201)。一方、この判定の結果が「真」であれば、収納具識別子一致判定手段306を作動させ、前記呼出信号に含まれる収納具識別子と収納具識別子記憶手段304の記憶内容とが一致しているか否かの判定を行う(ST1202)。前記判定の結果が「真」であれば、メインLED3g及びブザー3hを作動させて物品存在通知信号を発し(ST1203)、次いで、前記物品識別子に物品位置識別レコードを介して対応付けられて収納物品識別子記憶手段303に記憶されている物品位置情報Lを位置通知命令手段3004に渡す(ST1204)。そして、位置通知命令手段3004からサブLED選択装置3kに物品位置情報Lを渡し(ST1205)、サブLED選択装置3kは、第1〜第8のサブLED3k1〜3k8のうち物品位置情報Lに対応するものを発光させ、存在通知信号を発する(ST1206)。そして、処理を終了する。一方、前記判定の結果が「偽」であれば、そのまま処理を終了する。
そして、上述した実施形態では、物品存在通知装置はこの物品存在通知装置が付されたファイルに収納している書類に付された物品識別子全てを物品管理装置に送信しているが、書類の出し入れがあった際に、収納物品識別子記憶手段の記憶内容とこの物品存在通知装置が付されたファイルに現実に収納している書類に付された物品識別子とを照合して差分情報を物品管理装置に送信するようにする態様も考えられる。
この態様では、物品存在通知装置3は、図48に示すように、取得物品識別子記憶手段371、差分取得手段372、及び記憶内容更新手段373を機能ブロックとしてさらに有する。
取得物品識別子記憶手段371は、前記物品識別子取得手段302が取得した物品識別子を内部メモリの3bの所定領域に一時的に記憶する。
差分取得手段372は、前記取得物品識別子記憶手段371の記憶内容と前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容とを照合し、前者に存在していて後者に存在しない物品識別子を示す追加物品情報、及び前者に存在していなくて後者に存在する物品識別子を示す取出物品情報を含む登録依頼信号を生成する。
記憶内容更新手段373は、登録完了信号受信手段311が登録完了信号を受信したことを受けて、前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容を前記取得物品識別子記憶手段371の記憶内容に差し替えるようにしている。
一方、記憶処理手段602は、この態様では、登録依頼信号に含まれる取出物品情報に基づき、該取出物品情報に含まれる物品識別子を検索して該物品識別子を含む書類識別レコードを非収納物品フォルダに移動する。
この態様において、書類をファイルに収納する際に物品収納システムが行う処理をフローチャートである図49及び図50を参照しつつ述べる。
まず、書類存在通知装置3側においては、前記図49に示すように、物品出し入れ検知手段301を介して綴じ具22が閉成状態になったことを検知する(ST1301)。それから、物品識別子取得手段302が作動することによりファイル2に収納されている書類の物品識別子を順次取得し、取得物品識別子記憶手段371に記憶する(ST1302)。それから、差分取得手段372により、前記取得物品識別子記憶手段371の記憶内容と前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容とを照合し(ST1303)、前者に存在していて後者に存在しない物品識別子を示す追加物品情報、及び前者に存在していなくて後者に存在する物品識別子を示す取出物品情報を含む登録依頼信号を生成する。(ST1304)、それから、送信手段305を介して物品管理装置4に送信する(ST1305)。そして、登録完了信号を受け取ったか否かを判定し(ST1306)、前記判定の結果が「真」である場合には、前記記憶内容更新手段373を介して前記収納物品識別子記憶手段303の記憶内容を前記取得物品識別子記憶手段371の記憶内容に差し替え(ST1307)、処理を終了する。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、続いて登録許可信号を受信したか否かを判定し(ST1308)、前記判定の結果が「真」である場合には登録依頼信号を物品管理装置4に送信する(ST1305)。一方、前記判定の結果も「偽」である場合には、登録許可信号を受信したか否かを判定するステップに戻る(ST1308)。
一方、物品管理装置4側においては、ボディ部5は上述した実施形態におけるものと同様の処理、すなわちフローチャートを図23の(a)に示すような処理を行う。パソコン6は、図50に示すように、ボディ部5から登録依頼信号を受け取り(ST1401)、次いで記憶処理手段602を介して登録依頼信号が取出物品情報を含むか否かを判定する(ST1402)。前記判定の結果が「真」である場合には、記憶処理手段602を介して登録依頼信号中の該取出物品情報に含まれる物品識別子を、該登録依頼信号に含まれる収納具識別子が示すフォルダ内から非収納書類フォルダ内に移動し(ST1403)、前記廃棄処理ルーチン(ST5)を実行する。そして、登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダ内に、登録依頼信号中の追加物品情報に含まれる物品識別子を追加する(ST1404)。一方、前記判定の結果が「偽」である場合には、登録依頼信号に含まれる収納具識別子に対応するフォルダ内に、直ちに登録依頼信号中の追加物品情報に含まれる物品識別子を追加する(ST1404)。そして、処理を終了する。
このようにすれば、ファイル2に収納されている書類を示す物品識別子の全てを含む登録依頼信号を送信する替わりに、ファイル2から取り出された書類を示す取出物品情報、及びファイル2に新たに収納された書類を示す追加物品情報のみを登録依頼信号として送信するので、特にファイル2に多数の書類を収納している場合には登録依頼信号を短くすることができ、消費電力の削減を図ることができる。
一方、機能ブロックとして、図51に示すように、上述した実施形態における物品出し入れ検知手段301、物品識別子取得手段302、収納物品識別子記憶手段303、収納具識別子記憶手段304、送信手段305、受信手段501、主記憶手段601、及び収納内容表示手段603のみを有する物品管理システムを採用してもよい。このような物品管理システムであっても、物品出し入れ検知手段301が物品の出し入れを検知するごとに前記物品識別子取得手段302がファイル2と該ファイル2に収納されている書類との新しい対応関係を取得して送信手段305により物品管理装置4に登録依頼信号を送信し、物品管理装置4の受信手段501が登録依頼信号を受信して主記憶手段601がこれを記憶するようにできる。すなわち、ファイル2と該ファイル2に収納されている書類との対応関係を逐次前記主記憶手段601に記憶し、収納内容表示手段603を介して可視化表示することにより、書類の所在をより確実に把握することができる効果を少なくとも得ることができる。
また、機能ブロックとして、図52に示すように、前段で述べた各機能ブロックと、上述した実施形態における検索対象特定手段604、呼出信号送信手段605、収納具識別子一致判定手段306、及び物品存在通知手段307のみを含む物品管理システムを採用してもよい。このような物品管理システムであっても、検索対象特定手段604により特定された書類が収納されているファイル2に対応する収納具識別子を含む呼出信号を物品管理装置4から前記物品存在通知装置3に送信し、物品存在通知装置3は該物品存在通知装置3を付したファイル2に対応する収納具識別子が前記呼出信号に対応する収納具識別子と一致する場合にのみ物品存在通知信号を発する。すなわち、前段で述べた効果の他に、検索対象の書類が収納されているファイル3を、該書類を検索する者に知らせることができる効果を少なくとも得ることができる。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してもよい。