JP4310184B2 - 呼吸器合胞体ウイルス(rsv)gタンパク質のペプチドとワクチンにおけるその利用 - Google Patents

呼吸器合胞体ウイルス(rsv)gタンパク質のペプチドとワクチンにおけるその利用 Download PDF

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Description

本発明は、呼吸器合胞体ウイルスに関し、より詳しくは、特にこのウイルスによって引き起こされる病態の治療的および予防的治療のために有用である新規抗原の同定に関する。
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、肺炎ウイルス属のパラミクソウイルス科に分類され、特異的タンパク質11個をコードする負の極性の非区分RNAゲノムを含む。
RSVは、幼児および高齢者において最も一般的に認められる病因物質の一つである。気管支炎はしばしば子供において重篤であり、入院を必要とする。現在、RSVによる疾患に対する予防手段はない。RSVによる初回感染は以降の感染を防御しない。重篤な症例を抗生物質(リバビリン)および/または免疫療法(ヒト免疫グロブリン)との併用によって治療しても、疾患の悪化を減少させることができない。パリビズマブ(palivizumab)(Synagis(商標))と呼ばれるRSV Fタンパク質に対するヒト化モノクローナル抗体も同様に開発されている。しかし、このタイプの治療はなおも非常に費用が高い。1960年代の間に、子供をホルマリン不活化RSVワクチン(FI-RSV)によって免疫する試みが行われたが、RSVによる天然の感染に対する防御を与えるどころか、疾患を悪化させた。疾患のこのような悪化は、血液および肺における好中球、リンパ球、および好酸球の増加を特徴とした(Kimら、Pediatric Res. 10:75〜78、1976)。同様に、FI-RSVはTh2型(Tヘルパー2)免疫応答を誘導し、それによって特にTh2サイトカインであるIL-4、IL-5、IL-10およびIL-13が多量に産生されることがマウスにおいて証明された。最近の研究によって、FI-RSVの投与後に認められたこの免疫病理学と正確に決定された領域である、Gタンパク質
Figure 0004310184
の配列185〜193位のCD4+エピトープとを相関させることができ、これは、マウスにおけるTh2サイトカイン反応を得るために必須であることが証明されている(Vargaら、J. Immunol. 165:6487〜6495、2000)。
出願国際公開公報第87/04185号は、ワクチンを得るために、Fタンパク質(融合タンパク質)またはGタンパク質(結合タンパク質)と呼ばれるエンベロープタンパク質、22 Kd糖タンパク質、9.5 Kdタンパク質、または主要カプシドタンパク質(Nタンパク質)のようなRSV構造タンパク質を用いることを提案した。
出願国際公開公報第89/02935号は、選択的に単量体型または脱グリコシル化型で改変されたRSVのFタンパク質全体の防御特性を記述している。
出願国際公開公報第95/27787号において、RSV Gタンパク質が、RSVサブグループAまたはBによって引き起こされた疾患の治療および/または予防を意図した産物の調製において有用となる可能性があることが示されている。
Gタンパク質の配列149〜197位と構造的に相同であって、オリゴ糖がセリン、トレオニン、またはアスパラギンに結合していないペプチドが、出願国際公開公報第97/46581号に記述されている。
出願国際公開公報第99/03987号に関して、特異的エピトープを含むRSV Gタンパク質の断片をRSV感染症に対するワクチンに用いることが記述されている。
しかしながら、これらの出願はいずれも、十分かつ防御的な免疫応答ならびにRSV AおよびBとの交差防御を得ること、ならびにTh2型サイトカインの産生に関連した免疫病態に関して、可能性がある最少のリスクを示すことに関するRSV抗原の開発の問題を解決していない。
さらに、新生児に対して意図されるワクチンに関して、用いる抗原は即時型過敏症陰性(またはIHS)も同様に示すことが望ましい。ゲル&クームス(Gell and Coombs)の分類に従うIgEに対するI型即時型またはアナフィラキシー過敏症には、特定の呼吸器、眼、皮膚、消化管等の病態に認められる臨床症状が含まれる。IHS反応陽性をTh2型反応ならびにIL-5およびIgEの産生に相関させることが可能である;このように、RSVに対する免疫に関連した病態のリスクを減少させるために、免疫する分子がTh2型反応を誘導しないことが望ましい。
同様に、Gタンパク質に由来するペプチドを産生する場合、特に本来のGタンパク質と同じ立体配置でなければならないジスルフィド架橋の形成に関して、多くの問題が提起されることは本発明者らも認めている。結果的に、良好な収率を保持すると同時に、ジスルフィド架橋間の本来の対形成を重視しなければならない。
このように、本発明の目的は、上記の問題を満足する、工業的に生産が容易であり、それによって十分な防御、RSV AとBとの交差防御、および起こりうる免疫病態の最少のリスクを有する免疫応答を得ることができ、ならびに特にIHS陰性を示す、Gタンパク質に由来する新規ペプチドを得ることである。
意外にも、少なくとも以下を含み、それによって産生された免疫原性ペプチドが残基173位と186位とを結合するジスルフィド架橋、および残基176位と182位とを結合する第二のジスルフィド架橋とを示す、RSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する免疫原性ペプチドが上記の問題を満足することが証明された:
- 少なくとも173、176、182、および186位にシステインを含み、そのC末端が多くて192位のアミノ酸含む、RSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する第一のペプチド;ならびに
- 第一のペプチドの下流に存在する、RSVサブグループAまたはBのタンパク質に由来する第二のペプチド。
このように、本発明の主題は、少なくとも以下を含み、それによって産生された免疫原性ペプチドが残基173位と186位とを結合するジスルフィド架橋、および残基176位と182位とを結合する第二のジスルフィド架橋とを示す、RSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する免疫原性ペプチドである:
- 少なくとも173、176、182、および186位にシステインを含み、そのC末端が多くて192位のアミノ酸含む、RSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する第一のペプチド;ならびに
- 第一のペプチドの下流に存在する、RSVサブグループAまたはBのタンパク質に由来する第二のペプチド。
「免疫原性ペプチド」という用語は、担体またはアジュバントに会合すると、RSVに対する免疫応答を産生または増加することができる任意のペプチドを指すと意図される。好ましくは、この免疫原性ペプチドはまた、RSV AとBとの交差防御を得ることを可能にする。
第二のペプチドがRSV Gタンパク質に由来するペプチドから選択される場合、この第二のペプチドは、その配列がGタンパク質の野生型配列またはその本来の変種の一つの配列に本来含まれるであろう免疫原性ペプチドを選ぶことがないように、Gタンパク質の配列において第一のペプチドの本来隣接する下流に存在するペプチドではないと理解すべきである。実際に、上記の先行技術の文書において既に記述されているこれらの配列は、予想されるジスルフィド架橋(下記参照)の形成および立体配置とIHS陰性の双方を得ることができない。
本発明において、「ペプチド」という用語は、ポリペプチドを指すと意図される。
「第一のペプチドの下流に存在する」という用語は、第二のペプチドが第一のペプチドと比較してC末端側に存在することを意味すると理解すべきである。
「少なくとも173、176、182、および186位でシステインを含み、そのC末端が多くて192位のアミノ酸を含む」発現ペプチドは、本来のGタンパク質と同じ立体配置でシステイン少なくとも4個を示す任意のペプチドを示すと意図される。位置の番号は、RSVの本来のGタンパク質を意味し、本発明に従う第一のペプチドは、必ずしも本来のタンパク質のアミノ酸192個全てを含まないが、このペプチドが、n=1〜172およびm=187〜192である配列n〜mのペプチドであることを意味する。
「RSVサブグループAまたはBのGタンパク質」という表現は、RSV AまたはBのエンベロープタンパク質を指すと意図される。
好ましくは、本発明に従うペプチドは、一ブロックで合成される、すなわちそれは実際に、上記の第一および第二のペプチドの集合体として見なすことができる単一のペプチドである。
これらの二つのペプチドも同様にカップリングさせることができる。カップリングは好ましくは、化学的または組み換えDNA技術によって行うことができる共有結合カップリングである。
このペプチドは、特に、好ましくはグリコシル化段階を行わない、当業者に既知である従来の化学ペプチド合成によって、または好ましくはグリコシル化を行わない組み換え経路によって得ることができる。
グリコシル化、または好ましくは非グリコシル化組み換え型ペプチドを調製する方法は今日、当業者に周知であり、本発明においては説明しない。これらの組み換え型蛋白質を産生するために用いることができる細胞の中で、特に、細菌細胞(Olins P.O. および Lee S.C.、Curr. Op. Biotechnology、4:520〜525、1993)およびより詳しくは大腸菌を挙げてもよい。
本発明はまた、最適なアラインメントの後、本発明に従うペプチドのペプチド配列と少なくとも80%の相同性、好ましくは85%、90%、95%、および99%の相同性を示す配列のRSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する免疫原性ペプチドにも関する。
「最適なアラインメントの後、所定のアミノ酸または核酸配列と少なくとも80%の相同性を示すアミノ酸配列」という表現は、所定の配列との最適なアラインメントの後に、所定の配列と少なくとも80%の同一性の割合を含む配列を示すと意図される。
本発明の目的に関して、二つのアミノ酸配列間の「同一性の割合」という用語は、最適なアラインメントの後に得られる、比較される二つの配列の間で同一であるアミノ酸残基の割合を示すと意図され、この割合は無作為に分布する二つの配列間のその長さ全体にわたる純粋に統計学的な差である。二つのアミノ酸配列間の配列比較は、配列類似性の局所領域を同定および比較するために、それらを最適に配置した後に、これらの配列を比較することによって慣例的に行われ、比較は区分ごとまたは「比較ウィンドウ」によって行われる。比較のための配列の最適なアラインメントは、手動で行うほかに、Smith および Watermanの局所相同性アルゴリズム(1981)[Ad. App. Math. 2:482]、Neddleman and Wunschの局所相同性アルゴリズム(1970)[J. Mol. Biol. 48:443]、Pearson および Lipmanの類似性検索法(1988)[Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444]、これらのアルゴリズムを用いたコンピュータープログラム(ウィスコンシンジェネティクスソフトウェアパッケージ(Genetics Computer Group、575 Science Dr. Madison, WI)のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA、または比較プログラムBLAST NもしくはBLAST P)によって行うことができる。
アミノ酸配列間の同一性の割合は、比較される核酸またはアミノ酸配列の領域が、これらの二つの配列間の最適なアラインメントのために参照配列と比較して付加または欠失を含んでもよい比較ウィンドウによって、これらの最適に整列化した配列を比較することによって決定される。同一性の割合は、アミノ酸残基が二つの配列間で同一である同一の位置の数を決定すること、同一の位置のこの数を比較ウィンドウにおける位置総数によって除すること、およびこれらの二つの配列間の同一性の割合を得るために得られた結果に100を乗じることによって決定される。
例えば、サイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/gorf/bl2.htmlにおいて入手できるBLASTプログラム「BLAST 2 sequences」を利用してもよく、用いるパラメータはデフォルトによって与えられたパラメータ(特にパラメータ「オープンギャップペナルティ」:5、「エクステンションギャップペナルティ」:2、例えば、選択される行列はプログラムによって提案される「BLOSUM 62」行列である)であり、比較すべき二つの配列間の同一性の割合はプログラムによって直接計算される。
少なくとも80%の相同性を示す配列において、下記の実施例に記述する標準的な技術によって測定される免疫応答の誘導のような、RSVに対する免疫応答を誘導することができるペプチド配列が好ましい。
本発明の好ましい態様において、第一のペプチドのC末端は、多くてアミノ酸190位を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様において、第一のペプチドは、RSVサブグループAまたはBの130〜190位、130〜192位、140〜190位、140〜192位、145〜190位、145〜192位、148〜190位、148〜192位、130〜188位、140〜188位、145〜188位、または148〜188位、および好ましくは配列140〜190位のGタンパク質の配列から選択される配列を示す。
本発明のもう一つの好ましい態様において、第二のペプチドは、少なくともアミノ酸5個、好ましくはアミノ酸6、7、8、9、および10個の鎖からなる。
実際に、下記の実施例において証明されるように、第一のペプチドの186位に隣接する本発明に従う免疫原性ペプチドの断片は、予想されるジスルフィド架橋の形成および立体配置が存在するためには、少なくともアミノ酸を4個以上を含む必要がある。
本発明のもう一つの好ましい態様において、第二のペプチドは、RSV AまたはBの少なくとも一つのBエピトープを含む。このペプチドは特にRSV GまたはFタンパク質に由来してもよい。
本発明のもう一つの好ましい態様において、第二のペプチドは、第二のペプチドのC末端が多くて172位のアミノ酸含む、RSV Gタンパク質の少なくとも断片144〜158位を含むRSV Gタンパク質の断片から選択される。
このように、第二のペプチドは、本発明の好ましい態様において、RSV Gタンパク質の配列144〜158位、144〜159位、ならびにRSV Fタンパク質の配列221〜237位、274〜287位、262〜268位、および483〜488位のペプチドのような、Fタンパク質の記述された中和ペプチド(Trudelら、J. Gen. Virol. 68:2273〜2280、1987;Trudelら、Can. J. Microbiol. 33:933〜938、1987;Lopezら、J. Virol. 64:927〜930、1990、およびScopesら、J. Gen. Virol. 71:53〜59、1990に記述)から選択される配列を示す。
好ましい態様において、第二のペプチドは、RSV Gタンパク質の配列144〜158位または144〜159位を示す。
特に好ましくは、RSVサブグループAまたはBのGタンパク質に由来する免疫原性ペプチドはIHS陰性を示す。
本発明に従う好ましいペプチドの例として、RSVサブグループAまたはBの140〜190位または140〜192位のGタンパク質の配列から選択される配列を示す第一のペプチドと、RSV Gタンパク質の配列144〜158位または144〜159位から選択される配列を示す第二のペプチドとからなる免疫原性ペプチドを挙げてもよい。
このように、本発明の主題はまた、配列番号:1(G20aと呼ぶ)、配列番号:2(G20aPと呼ぶ)、および配列番号:3(G23aと呼ぶ)のペプチドでもある。
本発明はまた、上記のような本発明に従うペプチドをコードする核酸配列にも関する。
本発明の主題はまた、薬学的に許容される媒体において、本発明に従う少なくとも一つのペプチド、またはそのようなペプチドをコードする核酸配列を含むことを特徴とする薬学的組成物でもある。
本発明に従うこれらの組成物はまた。少なくとも一つの担体タンパク質および/またはアジュバントを含んでもよい。
担体タンパク質は、TT(破傷風トキソイド)タンパク質、DT(ジフテリアトキソイド)タンパク質、連鎖球菌ヒト血清アルブミン結合タンパク質およびその断片、コレラ毒素(CT)もしくはそのBサブユニット(CTB)、大腸菌エンテロトキシン(LT)もしくはそのBサブユニット(LTB)、および髄膜炎菌OMPC(Vellaら、Infect. Immum. 60:4977〜4983、1992)、大腸菌TraT(Croftら、J. Immunol. 146:793〜798、1991)、または髄膜炎菌PorB(Fuscoら、J. Infect. Dis. 175:364〜372、1997)のような細菌膜タンパク質、またはThエピトープを示す他の任意のタンパク質の抽出物から都合よく選択することができる。
好ましい担体タンパク質の一つは、クレブシエラ(Klebsiella)属の細菌のOmpAからなり、これは、ペプチドサブユニット抗原に関して系統的に担体タンパク質活性を示すP40と呼ばれる外膜の主要なタンパク質である(国際公開公報第95/27787号および国際公開公報第96/14415号;Haeuwら、Eur. J. Biochem. 255:446〜454、1998;Plotnicky-Gilquinら、J. Virol. 73:5637〜5645、1999)。
P40タンパク質のアミノ酸配列は、例えば、国際公開公報第99/49892号の配列表において配列番号:1によって同定される。
もう一つの特に好ましい担体は、DT(ジフテリアトキソイド)タンパク質の無毒誘導体からなり、これは、少なくとも一つのシステイン残基が欠失している。そのような担体の例として、配列番号:4(DTaと呼ぶ)、配列番号:5(DTbと呼ぶ)、および配列番号:6(DTaDTbと呼ぶ)を挙げてもよい。
アジュバントは、特に、MPL-A(モノホスホリルリピッドA)、MF-59、Quil-A(サポニン由来アジュバント)、ISCOM(免疫刺激複合体(ImmunoStimulating COMplex))、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DDAB)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DDAC)、アルミナ(水酸化アルミニウム)、アジュホス、CpGs(CpGジヌクレオチドを中心とする特異的単位を含むオリゴデオキシヌクレオチド)、Leif(PBMC細胞および抗原提示細胞を刺激することができ、Th-1型のサイトカイン反応を生じることができるリーシュマニア由来タンパク質抗原)、CT(コレラ毒素)、LT(熱不安定毒素)、およびCTまたはLTの解毒型、ならびにこれらの様々なアジュバントの任意の混合物から選択してもよい。
本発明に従うペプチドは、特にカップリングによって他の担体タンパク質と会合させてもよい。
カップリングは、好ましくは、化学的または組み換えDNA技術によって行うことができる共有カップリングである。
本発明の特定の態様において、化学カップリングを促進するために、本発明に従うペプチドおよび/または担体に、好ましくはアミノ酸である一つまたはそれ以上の結合要素を導入する。
本発明に従って、本発明に従うペプチドと担体とのカップリング反応を促進するために、一つまたは複数の結合要素、特にアミノ酸を導入することが可能である。本発明に従うペプチドと担体との間の共有カップリングは、ペプチドのN-またはC末端で行うことができる。このカップリングのための双機能試薬は、カップリングを行うために選択されたペプチドの末端およびカップリングすべき担体の本質の機能として決定されるであろう。
もう一つの特定の態様において、本発明に従うペプチドと担体とのカップリングは、担体が本質的にペプチドである場合、遺伝子組み換えによって行う。
本発明に従うペプチドと担体とのカップリングに由来する結合体は、遺伝子組み換えによって調製することができる。キメラまたはハイブリッドタンパク質(結合体)は、本発明に従うペプチドをコードするDNA配列に、本質的にタンパク質である担体をコードする配列を挿入または付加することによって組み換えDNA技術によって技術によって産生することができる。
ハイブリッド分子を合成するプロセスは、所望のポリペプチド配列をコードするハイブリッドポリヌクレオチドを構築するために遺伝子操作において用いられる方法を含む。例えば、D.V. Goeddel(Gene expression technology:Methods in Enzymology、 vol. 185:3〜187、1990)に記述される融合タンパク質をコードする遺伝子を得るための技術を参照してもよい。
結合体の例として、少なくとも一つのシステイン残基が欠失している、本発明に従うペプチドとDT(ジフテリアトキソイド)タンパク質の誘導体との結合体を挙げてもよい。同様に本発明の一部であるそのような結合体は、特に、配列番号:7(G20a-DTaと呼ぶ)、配列番号:8(G20a-DTbと呼ぶ)、および配列番号:9(G20a-DTaDTbと呼ぶ)の配列のペプチドである。
本発明の局面の一つに従って、本発明に従うペプチドは、結合タンパク質によって担体タンパク質に結合される;この結合タンパク質は、特に、哺乳類の血清アルブミン受容体および粘膜細胞表面に存在する受容体から選択してもよい。
本発明の主題はまた本発明に従う組成物であり、薬学的組成物もまた、少なくともRSVの第二の抗原、免疫原、またはハプテン、および/またはパラインフルエンザウイルス(PIV1、2、3、および4)、インフルエンザウイルス(AおよびB)、ハンタウイルス、連鎖球菌(streptococci)、肺炎球菌(pneumococci)、b型インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ライノウイルス、コロナウイルスおよび髄膜炎菌(meningococci)から選択される気道の病態に関与する微生物に由来する抗原、免疫原、またはハプテンを含むことを特徴とする。
「免疫原、抗原、またはハプテン」という用語は、特に、単独またはアジュバントもしくは担体と併用して、感染物質に対して特異的な免疫応答を誘導することができる、感染物質によって発現される任意の化合物またはその構造的類似体の一つを指すと意図される。
「免疫原、抗原、またはハプテン」という用語は、同様に、本明細書において類似化合物によって予め免疫した生物において抗原またはハプテンに対する免疫応答を誘導することができる、抗原またはハプテンと構造的類似性を示す化合物を指すと意図される。
本発明のなおより好ましい態様において、RSVの第二の抗原は、断片がTエピトープを含む、またはTエピトープのみで構成される、呼吸器系発疹ウイルスGタンパク質の少なくとも一つの断片を含む。
本発明のもう一つの好ましい態様において、RSVの第二の抗原は、断片がTエピトープを含む、またはTエピトープのみで構成される、呼吸器系発疹ウイルスFタンパク質の少なくとも一つの断片を含む。
本発明の目的にとって、薬学的に許容される媒体は、本発明の化合物が投与される媒体であり、好ましくはヒトにおいて注射可能な媒体である。これは水、生理食塩液、またはデキストロースおよび/もしくはグリセロール基剤の水溶液からなってもよい。
本発明はまた、薬学的組成物がその安定性および/またはその免疫原性を改善させることができる形で溶媒とされることを特徴とする、本発明に従う組成物を含む;このように、これは、リポソーム、ビロソーム、ナノスフェア、ミクロスフェア、またはマイクロカプセルの形で溶媒としてもよい。
本発明の主題はまた、本発明に従うペプチドに対するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である。
モノクローナル抗体は好ましくはヒト化されて、組み換え経路によって産生される。本発明のもう一つの局面に従って、それらは、ファージライブラリ法によって得られる。
好ましくは、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはその断片の一つは、本発明に従う非グリコシル化ペプチドのエピトープまたは抗原決定基に対して特異的に結合することができることを特徴とする。
モノクローナル抗体は、1975年にKohler および Milstein(Nature 256:495〜497、1975)によって記述された技術に従ってハイブリドーマから調製することが都合がよいかも知れない。
ポリクローナル抗体は、例えば動物、特にマウスまたはウサギを、免疫応答に関するアジュバントと共に本発明に従うペプチドによって免疫し、その後、免疫した動物の血清に含まれる特異的抗体を、抗原として用いられるペプチドを予め結合したアフィニティカラム上で精製することによって調製してもよい。
本発明の抗体はまた、断片が由来するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体がそれに対して結合する本発明に従うペプチドのエピトープに結合することができる、モノクローナル抗体の任意の断片を含む。そのような断片の例には、特に、一本鎖モノクローナル抗体、またはFabもしくはFab'一価断片、およびそれらが由来するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体と同じ結合特異性を有するF(ab')2のような二価の断片が含まれる。本発明に従う断片は、同様に当業者に既知であって、例えばSkerraら(Science 240:1038〜1041、1988)およびKingら(Biochemical J. 290:723〜729、1991)によって記述された方法によって産生された一本鎖Fv断片であってもよい。
本発明に従って、本発明のモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の断片は、例えば、ペプシンまたはパパインによる消化のような方法によって、および/または化学還元によるジスルフィド架橋の切断によって、上記のようにモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体から得ることができる。または、本発明に含まれるモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の断片は、アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)等のような企業によって提供される装置のような自動ペプチドシンセサイザーによって合成してもよく、または当業者に既知であって、例えばGeysenら(J. Immunol. Methods、102:259〜274、1978)によって記述される技術を用いて手動で調製してもよい。
一般的に、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはその断片を調製する場合、特にマニュアル「Antibodies」(Harlowら、「Antibodies:A Laboratory Manual」、コールドスプリングハーバー出版、726頁、1988)に記述される技術、または1975年にKohler および Milsteinによって記述されるハイブリドーマから調製するための技術を参照してもよい。
本発明に従うヒト化モノクローナル抗体またはその断片は、当業者に既知の技術によって調製することができる(Carterら、PNAS 89:4285〜4289、1992;Mountainら、Biotechnol. Genet. Eng. Rev. 10:1〜142、1992)。
本発明に従うそのようなヒト化モノクローナル抗体は、治療的方法において用いるために好ましい。
本発明の抗体またはその断片はまた、酵素、蛍光、または放射活性型の標識によって標識してもよい。
本発明に従う標識されたモノクローナル抗体またはその断片には、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-D-ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースアミラーゼ、カルボニックアンヒドラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、ライソザイム、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、もしくはグルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼのような酵素、またはビオチン、ジゴキシゲニン、もしくはla 5-ブロモデオキシウリジンのような分子に結合させることができる「免疫結合」抗体が含まれる。蛍光標識も同様に、本発明のモノクローナル抗体またはその断片を結合させることができ、それらには、特にフルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、GFP(緑色蛍光タンパク質)、ダンシル、ウンベリフェロン等が含まれる。そのような結合体において、本発明のモノクローナル抗体またはその断片は、当業者に既知の方法によって調製することができる。それらは、酵素もしくは蛍光標識に対して直接、ポリアルデヒド、例えばグルタルアルデヒド、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、もしくはジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)のようなスペーサー基もしくは結合基によって、または過ヨウ素酸塩等のようなカップリング試薬の存在下でカップリングさせることができる。フルオレセイン型の標識を含む結合体は、イソチオシアネートとの反応によって調製することができる。
他の結合体も同様に、ルミノールおよびジオキセタンのような化学発光標識またはルシフェラーゼおよびルシフェリンのような生体発光標識が含まれうる。
本発明に従うモノクローナル抗体またはその断片の一つに結合させることができる標識の中でも、14C、36Cl、57Co、58Co、51Cr、152Eu、59Fe、3H、125I、131I、32P、33P、35S、75SE、および99mTcのような放射活性標識が好ましく、これらは例えばγカウンターもしくはシンチレーションカウンターのような既知の手段、またはオートラジオグラフィーによって検出することができる。
本発明に従うペプチドおよび/または抗体、またはそのようなペプチドをコードする核酸配列は、本発明の態様に従って診断キットの組成物の一部を形成することができる。
本発明に従うペプチドおよび抗体は、医薬品として、より詳しくは、RSVサブグループAまたはBによって引き起こされた障害の予防的または治癒的治療を意図した組成物を調製するために用いることができる。
このように、本発明はまた、上記の本発明に従うペプチドまたはそのようなペプチドをコードする核酸配列を、好ましくは、免疫原性反応、RSV AとBとの交差防御、およびIHS陰性を示し、免疫病態を誘導しない、RSVサブグループAまたはBによって引き起こされた病態の予防的または治療的治療を意図した薬学的組成物、好ましくはワクチンを調製するために用いることに関する。
本発明の主題はまた、上記の本発明に従うペプチド、またはそのようなペプチドをコードする核酸配列を、RSVに対する免疫応答を産生または増加するために意図されるが、免疫病態を誘導しない薬学的組成物を調製するために用いることである。
図面の説明文および実施例は本発明を説明することを意図しており、如何なるようにもその範囲を制限しない。
これらの実施例においては、下記の図面を参照のこと。
実施例1:G20aペプチドの産生
例として、PCRによって得たG20aをコードする遺伝子を、そのプロモーターがトリプトファン(Trp)オペロンに基づく発現ベクターにクローニングした。これによって、pTEXG20aと呼ばれるベクターが得られ、その挿入断片のDNAをDNAシークエンシングによって確認した。ベクターを、ICONE(登録商標)と呼ばれる大腸菌K12細菌に形質転換した。
A.発酵:
テトラサイクリンおよびトリプトファンの溶液を最終濃度でそれぞれ0.008 g/Lおよび0.3 g/Lを添加した最小培養培地(g/L)(KH2PO4、6 / K2HPO4、4 / クエン酸Na3・2H2O、9 / 酵母抽出物、1 / (NH4)2SO4、5 / CaCl2、0.3 / MgSO4、7H2O、2 / グリセロール、100)18 L、微量元素(1 mg/L)、およびStruktol消泡剤(0.4 ml/L)を含む30 Lの発酵器(CHEMAP CMF400)に、上記の組み換え型大腸菌の2 L発酵器での前培養物に由来する同じ培地1400 mlを接種した。バッチ培養において、これらの物理化学パラメータは一定に保持される:温度37℃、NH4OHによって調節したpH 7、溶存O2レベルを30%に維持するように500〜1,000 rpmの攪拌。培養培地の吸光度(OD 620 nm)がほぼ50に達した後、12.5 g/Lの3-インドールアクリル酸(IAA)溶液を培養液1 Lあたり2 ml加えることによって、組み換え型蛋白質の発現を誘導することができる。数時間後、炭素骨格の基質を枯渇した後(培養培地中のグリセロールに関する酵素アッセイによって測定)4℃に冷却することによって発酵を停止する。細菌のバイオマスは、培地を連続的に遠心する(14,000 rpm、流速100 L/h)ことによって得る。バイオマスの収量は1 Lあたり乾燥細胞約38 gである。
B.抽出:
バイオマス(乾燥細胞約500 g)をTST緩衝液(25 mM トリス塩酸、pH 8、5 mM MgCl2・6H2O、2 mM EDTA)10 Lに溶解する。細菌懸濁液を、Manton-Gaulin装置(560 barで3サイクル)によってすりつぶす。G20a組み換え型蛋白質はほぼ可溶性であるため、精製はすりつぶした懸濁液から直接行うことができる。例えばG20aは、拡大床のイオン交換クロマトグラフィー(Streamline、ファルマシア(Pharmacia))によって捕獲することができる。宿主細胞のDNAおよびタンパク質混入物を除去するためには、クロマトグラフィー段階をさらに2または3回行う必要がある。精製タンパク質は、MINI PROTEAN IIシステム装置(バイオラド(BioRad))において還元条件でSDS-PAGEゲル上で分析する。それらは、クーマシーブリリアントブルーR250によって可視化することができる。
実施例2:G7aペプチドの産生に対するG20aペプチドの産生の比較
A.G7aペプチド(アミノ酸33個)の合成および特徴付け
G7aペプチド(「G7」とも呼ばれる)は、RSV-AのGタンパク質のアミノ酸33個の断片(158〜190位)である。これは、173、176、182、および186位にシステイン4個を含み、ジスルフィド架橋2個を形成することができる。G7ペプチドの配列は以下の通りである(配列番号:11):
Figure 0004310184
ペプチドは、0.25 mmolの規模で以下の保護されたアミノ酸を用いて、C末端側からN末端側に開始するFmoc/tBu化学によって自動固相ペプチドシンセサイザー(SPPS)を用いて得る:Fmoc-L-Ala、Fmoc-L-Arg(Pmc)、Fmoc-L-Asn(Trt)、Fmoc-L-Asp(OtBu)、Fmoc-L-Cys(Trt)、Fmoc-L-Glu(OtBu)、Fmoc-L-His(Trt)、Fmoc-L-Ile、Fmoc-L-Lys(Boc)、Fmoc-L-Phe、Fmoc-L-Pro、Fmoc-L-Ser(tBu)、Fmoc-L-Thr(tBu)、Fmoc-L-Trp、Fmoc-L-Val、Fmoc-L-Pro樹脂。
合成終了時にペプチド樹脂1.750 mgを得る。試料の半分(890 mg)を、トリフルオロ酢酸とスキャベンジャー(1%TIS)とを含む溶液中で切断した後凍結乾燥すると、非精製還元ペプチドが50%の収率で得られる。
還元した粗ペプチド81 mgを、DMSO(酸化溶媒)16 mlと混合した水64 ml中で室温で5日間溶解した。粗混合物の酸化によって、二つの酸化型が形成され、これをHPLC(高速液体クロマトグラフィー)での溶出順に従ってox1およびox2と命名するが、これらはHPLCによって還元型とは異なる。二つの型の酸化特性は、質量分析によって確認する(4 RSH=>2 RS-S-Rマイナス原子の質量4単位;還元ペプチドの質量:3842.43 Da;酸化ペプチドの質量:3838.43 Da)。
このように得られた複合体混合物においてRP-HPLC(逆相高速液体クロマトグラフィー)によって認められた主な2つのピークを単離して質量分析(ES-MS、「エレクトロスプレー質量分析」)によって分析する。得られた実測質量は、G7aペプチドの酸化型に対応する理論的質量と同等である(G7ox1:1.3 mg、すなわち収率1.6%);RP-HPLC(RT):13.70 分;ES-MS;計算質量=3838.43 Da/実測質量3838.27 Da±0.10および7Gox2:1.2 mg、すなわち収率1.5%);RP-HPLC(RT):15.00分;ES-MS:計算質量=3838.43 Da/実測質量:3838.27 Da±0.10)。
タンパク質中のシステイン4個(N末端側からC末端側に1〜4の番号をつける)は、三つの理論的異性体に従って対を形成することができる:1-2/3-4、1-3/2-4、および1-4/2-3。RSV-A Gタンパク質の中心領域172〜187位に対応するG4aヘキサデカペプチドの三つの理論的異性体を得るおよび特徴を調べる化学的方法が記述されている(Beckら、J. Pept. Res. 55:24、2000)。Gタンパク質の本来の対形成はウシRSV(Langedijkら、J. Gen. Virol, 77:1249、1996)およびヒトRSV(Beckら、J. Pept. Res. 55:24、2000)に関して1-4/2-3型である。G7aペプチドの二つの酸化型のシステイン4個の対形成を、サーモリシンによる切断後に得られた断片のLC-MS(液体クロマトグラフィー−質量分析)および微小シークエンシングによって調べる。得られた断片の解釈を下記の表1に示す。
(表1)精製G7a-ox2ペプチドのペプチドマップ(サーモリシン)
Figure 0004310184
G7ox2ペプチドは、ペプチドG7(1-4/2-3)とG7(1-3/2-4)の未知比率での混合物であるように思われ、これはHPLCによって分離できない。反応および精製の収率は非常に低い(1.5%)。
B.G20aペプチド(アミノ酸69個)の合成と特徴付け
G20aペプチドは、RSV-A(140〜190位)〜(144〜158位)のGタンパク質のアミノ酸69個の断片である。これは、二つのジスルフィド架橋を形成することができるシステイン4個を含む。G20aペプチドの配列は以下の通りである(配列番号:1):
Figure 0004310184
G20aペプチドは、Lys(Boc)(0.70 mmol/g)と以下の基を有する側鎖によって保護されたFmoc-アミノ酸とを予めローディングしたヒドロキシメチルフェノキシメチル(HMP)樹脂を用いて、Fmoc/tBu化学によって0.25 mmolの規模で自動固相合成によって得られる:Asn、Gln、およびHisに関してトリチル(Trt);SerおよびThrに関してtert-ブチルエーテル(tBu);AspおよびGluに関してtert-ブチルエステル(OtBu)、LysおよびTrpに関してtert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ならびにArgに関して2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル(Pmc)。用いたシステインは、以下の直交保護基を有した:最初に、Cys 176および182に関してTrt、Cys 173および186に関してアセトアミドメチル(Acm)。合成終了時、ペプチド樹脂2,500 mg中1,000 mgをTFA/EDT/チオアニソール/フェノール/TIS/H2O:20 ml/0.25 ml/1 ml/1.5 g/0.22 ml/1 ml。室温で攪拌しながら3時間反応させた後、樹脂を除去するために混合物を濾過して、冷ジエチルエーテルを加えて粗ペプチドを沈殿させる。沈殿物をH2O/CH3CN/TFA:80/20/0.1:v/v/v の混合物において可溶化させた後凍結乾燥する。
酸化前、粗ペプチドを水/アセトニトリル勾配を用いてRP-HPLCによって精製して、RP-HPLC(RP-HPLC純度>75%;収率:38%)およびES-MS(計算質量:8186.42 Da/実測質量:8186.40)によって分析する。
ジスルフィド架橋の2段階形成:
脱保護されているCys 176とCys 182との間に架橋を形成するために、凍結乾燥ペプチドをDMSO-H2Oの20%(v/v)混合物において可溶化して(1 mg/ml)、室温で4時間攪拌する(Tamら、J. Am. Chem. Soc. 113:6657、1991)。反応終了時、DMSOを除去するために、ペプチドを還元ペプチドと同じ条件でRP-HPLCによって精製する。主なピークに対応する分画を採取して凍結乾燥する。第一のジスルフィド架橋が実際に形成されたことを確認するために、少量にES-MSによる分析を行った。Cys(Acm)173と186との間の第二の架橋は、酸化によって得られる(Bukuら、Int. J. Peptide Res.、33:86、1989、およびAnnisら、Meth. Enzymol.、289:198、1997)。ペプチドを、酢酸/水80%(v/v)の混合物において可溶化して(1 mg/ml)、1 N HClを10%加える。溶液を窒素で飽和する。酢酸/水80%(v/v)の混合物において可溶化したヨウ素10当量を急速に加えて、培地を室温で5時間攪拌する。過剰量のヨウ素は、ヨウ素の特徴的な色が消失するまでアスコルビン酸水溶液を滴下して加えて還元する。粗酸化ペプチドをRP-HPLCによって精製して、凍結乾燥し、RP-HPLCおよびES-MSによって分析する。
ジスルフィド架橋の1段階形成:
1段階での生成プロトコールも同様に、還元ペプチド上でのヨウ素の直接酸化によって行い、これによっても、対象となるペプチドを得ることが可能であった。この場合、収率は22〜44%となる(RP-HPLC純度>90%;計算質量:8140.22 Da/実測質量:8040.30 Da)。
ジスルフィド架橋の対形成は、サーモリシンによるペプチドの切断後に得られる断片のLC-MSおよびマイクロシークエンシングによって調べる。得られた断片およびその解釈を下記の表2に記述する。
(表2)G20aペプチドのペプチドマップ(サーモリシン)
Figure 0004310184
意外にも、上記のプロトコールは本来の型のG20a(1-4/2-3)のみを得ることができるように思われる。
このように、G20aペプチド(アミノ酸69個)は、さらにアミノ酸36個を段階的に加えるという事実にもかかわらず、G7aペプチド(アミノ酸33個)より産生が容易であった。G20aペプチドに関して記述された二段階プロトコールをG7aペプチド(収率2%)に適用して、実施例1において報告された結果を確認した。事後に提唱された説明は、これは単なる仮説であって非制限的であるが、最初にCys173とCys186との間の本来の対形成、次にCys176とCys182との間の対形成が良好な収率で起こり、本来のGタンパク質に存在する「システインの輪」として知られ(Doreleijersら、Biochemistry 35:14684、1996)、RSV Gタンパク質の免疫優性エピトープに対応する(Plotnickyら、J. Virol. 73:5637、1999)構造単位を形成するためには、Cys186のC末端側でアミノ酸4個以上を有する必要があるという点である。
したがって、本実施例は、二つのジスルフィド架橋の保存領域のC末端側での非野生型配列のペプチドの断片の付加はその合成を促進させることができるが、同時に本来のGタンパク質に存在する「システインの輪」の構造単位を保存することを証明する。
実施例3:免疫原性と防御
A.無処置のマウスにおける免疫の前後での抗RSV力価
G23aおよびG20aペプチドの免疫原性を調べるために、Balb/cマウスをG2Naの6または1.5 μg当量によって、D0およびD14に、筋肉内に2回免疫した。
G2Naペプチド(「G2A」または「G2a」とも呼ばれる)は、例えば、国際公開公報第95/27787号の配列表において配列番号:1によって同定される、RSVサブグループAのGタンパク質のアミノ酸130〜230個の断片である。
マウス数匹をRSVに関して血清陽性にするために、最初の免疫の20日前にRSVによって感作した。それぞれの免疫前にマウスから試料を採取して、抗G2Na、RSV-A、およびRSV-B抗体力価を決定した。
最初の免疫の10日後、マウスにRSV-A 105 pfu/50 μlを試験した。ウイルス力価は試験の5日後に測定した。
G20aまたはG23aによって免疫したマウスは、第一の免疫によって抗RSV-AおよびRSV-B抗体反応を生じる(図1Aおよび1Bを参照されたい)。調べた様々な分子による追加免疫後に増加を観察する(結果は示していない)。
B.RSV-AまたはRSV-Bに関して血清陽性のマウスにおける免疫の前後での抗RSV力価(log 10として表記)
分子は、RSV A型(図2Aおよび2Bを参照されたい)またはB型(図3Aおよび3Bを参照されたい)抗体の存在下においてもなおも免疫原性であることが認められた。
C.G23aまたはG20aによって免疫したマウスにおけるRSV-A試験に対する防御
G23aまたはG20aによる免疫は、RSV-Aによる試験後に肺の気管の防御を誘導する(図4Aおよび4B)。
結果は、G23aおよびG20aが、無処置のマウスにおいて免疫原性であり防御的であることを示している。さらに、これらの二つの分子について認められた免疫原性および防御は、BBG2Na(BBG2Naペプチドは、国際公開公報第95/27787号に定義されるように、連鎖球菌ヒト血清アルブミン結合タンパク質の「BB」断片とG2Naペプチドとの融合から得られるペプチドである)について認められた防御と同等である。
実施例4:IHSの決定
モルモットをD0およびD8において、20%(v/v)アジュホスをアジュバントとした様々な分子の筋肉内注射によって免疫する。D21において、アジュバントを加えない様々な分子の静脈内注射によって追加免疫を行う。次に、モルモットの死亡を評価する。
卵白アルブミン200 μgからなる陽性実験対照を調べるそれぞれの分子に含める(下記の表3を参照されたい)。
(表3)
Figure 0004310184
結果は、G20が調べた動物6匹中6匹において如何なるIHSも誘導しないことを示している。
実施例5:免疫病態
マウスを、20%アルヒドロゲルをアジュバントとしたG23aによってD0、D14、およびD28に3回免疫する。マウスにD34にRSV-A 105 pfu/50 μlを試験する。試験7日後、肺を採取して消化し、肺を浸潤する細胞をFACS(蛍光活性化セルソーター)によって分析する。サイトカインそのものも、非特異的活性化剤と共に一晩インキュベートした後FACSによって分析する。IL-10およびIL-5を測定する。
結果(図5Aおよび5Bを参照されたい)は、G23aが調べたどのような用量においても、顆粒型細胞(標識RB6-8C5を用いて追跡)の浸潤を誘導しないことを示している。一方、免疫病態を誘導するFI-RSV(ホルマリン不活化RSV)は、FI-RSVによって免疫してRSVを試験したマウスの肺においてこのタイプの細胞の浸潤を誘導する。
Th2型サイトカイン(IL-10およびIL-5)の測定から、G23aによる免疫後では、FI-RSVとは異なり病態を認めないことが示される。
図1Aおよび1Bは、無処置のマウスにおける免疫の前後での抗RSV力価(log 10として表記)を示す。 図2Aおよび2Bは、RSV-Aに関して血清陽性であるマウスにおける免疫の前後での抗RSV力価(log10として表記を示す)。 図3Aおよび3Bは、RSV-Bに関して血清陽性であるマウスにおける免疫の前後での抗RSV力価(log 10として表記)を示す。 図4Aおよび4Bは、G23またはG20によって免疫したマウスにおけるRSV-A試験に対する防御を示す。 図5Aおよび5Bは、顆粒型細胞の浸潤の測定(標識RB6-8C5を用いて追跡)およびTh2型サイトカイン(IL-10およびIL-5)の測定を示す。
配列表
Figure 0004310184
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Claims (16)

  1. RSV(呼吸器合胞体ウイルス)サブグループAのGタンパク質に由来する免疫原性ペプチドであって、配列番号:1、配列番号:2、または配列番号:3のアミノ酸配列からなり、かつ該Gタンパク質の残基173位と186位のそれぞれに対応するシステインを結合する第一のジスルフィド架橋、および該Gタンパク質の残基176位と182位のそれぞれに対応するシステインを結合する第二のジスルフィド架橋を有する、免疫原性ペプチド
  2. 請求項1に記載の免疫原性ペプチドをコードする核酸分子
  3. 薬学的に許容される媒体中に、請求項1に記載の免疫原性ペプチド、および/または請求項記載の核酸分子を含むことを特徴とする薬学的組成物。
  4. 少なくとも一つの担体タンパク質および/またはアジュバントもまた含むことを特徴とする、請求項記載の組成物。
  5. 担体タンパク質が、少なくとも一つのシステイン残基が欠失しているDTタンパク質の誘導体からなることを特徴とする、請求項記載の組成物。
  6. 担体タンパク質が、配列番号:4、配列番号:5、または配列番号:6の配列のタンパク質からなることを特徴とする、請求項記載の組成物。
  7. アジュバントが、MPL-A、MF59、Quil-A、ISCOM、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DDAB)、またはジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DDAC)、アルミナ、アジュホス、CpGs、Leif、CT、LT、およびCTまたはLTの解毒型を含むアジュバントの群から選択されることを特徴とする、請求項記載の組成物。
  8. 免疫原性ペプチドが、混合またはカップリングによって、担体タンパク質および/またはアジュバントと会合することを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 薬学的組成物が、RSVの第二の抗原、免疫原、もしくはハプテン、および/またはパラインフルエンザウイルス(PIV1、2、3、および4)、インフルエンザウイルス(AおよびB)、ハンタウイルス、連鎖球菌、肺炎球菌、b型インフルエンザ菌、ライノウイルス、コロナウイルス、および髄膜炎菌から選択される、気道の病態に関与する微生物に由来する抗原、免疫原、またはハプテンもまた含むことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 薬学的に許容される培地が、水、生理食塩液、またはデキストロースおよび/もしくはグリセロールを基剤とする水溶液からなることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 薬学的組成物が、その安定性および/または免疫原性を改善させることができる型で送達されることを特徴とする、請求項10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 請求項1に記載の免疫原性ペプチド、および/または請求項記載の核酸分子を含むことを特徴とする診断キット。
  13. RSVサブグループAまたはBによって引き起こされた病態の予防的または治療的治療を意図する薬学的組成物を調製するための、免疫原性反応、RSV AおよびBの交差防御、ならびに即時過敏症陰性を示すが、免疫病態を誘導しない、請求項1に記載の免疫原性ペプチドの使用。
  14. RSVサブグループAまたはBによって引き起こされた病態の予防的または治療的治療を意図する薬学的組成物を調製するための、免疫原性反応、RSV AおよびBの交差防御、ならびに即時過敏症陰性を示すが、免疫病態を誘導しない、請求項2に記載の核酸分子の使用。
  15. RSVに対する免疫応答を生じさせる、または増加させることを意図した薬学的組成物を調製するための、請求項1に記載の免疫原性ペプチドの使用。
  16. RSVに対する免疫応答を生じさせる、または増加させることを意図した薬学的組成物を調製するための、請求項2に記載の核酸分子の使用。
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