JP4309107B2 - 溶解度測定用のフローセルシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローセル装置による化合物溶解度のハイスループット測定の分野に関するものである。本発明は特に、収集データの自動分析および試料選択、並びに試料流の自動再アラインメント方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
新化学物質(NCE)の溶解度測定は、医薬品としての可能性を評価するために重要な段階である。多くの化合物が、薬剤開発に有用である適切なバイオアベイラビリティを有するには水溶性が低すぎるために、排除される。
【0003】
濁度測定は、重要な化合物候補の水溶性の指標として一般的になってきた。薬剤開発において、濁度は、最も一般的には試料による光散乱を測定するマイクロタイタープレートをベースとした比濁計、あるいは透過光の変化を測定する標準的研究用濁度計を使用して評価されている。いずれの場合においても、化合物の沈殿は、光源からの光を試料のある部分に通過させ、光散乱を評価することによって検出する。
【0004】
比濁計プレートリーダーでは、試料は(マイクロタイターウェル中に)固定されており、光をプレートに通過させ、異軸前方散乱光を使用して沈殿物を検出する。対照的に、濁度計では、通常攪拌した試料(数ミリリットルであることが多い)の一部を濁度計に通過させ、散乱による透過光の減少を測定して濁度を読み取る。
【0005】
粒子が低濃度の場合、透過光の変化は正面から見ると非常に少ないので、その減少はどんな手段を用いても検出することは事実上不可能である。高濃度の場合、直接透過を妨害する散乱がたくさんあるため、減衰した透過光の検出が容易になる。
【0006】
前述の問題の解決法は、入射光線に対してある角度で散乱する光を測定し、次いでこの異軸散乱光を試料の濁度と関連づけることである。この種の機器のほとんどは90度の散乱を測定するが、これはこの角度での光散乱が粒子濃度とより正確に相関するものと考えられているからである。これらの種類の機器を比濁計と称する。
【0007】
これらの技術はいずれも所与の試料体積中に懸濁した多数の化合物粒子を検出することによって機能する。液体中に懸濁した粒子の数、各粒子の大きさおよび粒子の光散乱特性は全て、濁度計または比濁計の感度に影響を及ぼす重要な因子である。さらに、光源の強度および焦点および光検出機構の感度はまた、使用した方法に応じた精度および感度に影響を及ぼす重要な機器特性である。
【0008】
比濁計は、試験化合物の溶解限度を決定するために当業界で広く使用されている(例えば、非特許文献1参照)。この技法は、マイクロタイタープレートから直接読み取る能力によってハイスループットスクリーニングに適合している(例えば、非特許文献2参照)。
【0009】
光散乱はまた、薬剤開発用の化合物の溶解度測定に使用されてきた(例えば、非特許文献3参照)。これらの著者等は、専用ダイオードアレイUV機器を用いて沈殿した粒子の光散乱による吸光度の増加を追跡した。
【0010】
近年、業界の流れは試料中の沈殿粒子追跡用の光散乱に適合したハイスループットフローサイトメトリーシステムに向けられてきた(例えば、非特許文献4、および非特許文献5参照)(付録AおよびBとして添付した)。
【0011】
フローサイトメトリーを適用した溶解度測定は成功したにもかかわらず、いくつかの問題が残されている。濁度計および比濁計に伴う多くの問題はまた、現在使用されているフローサイトメトリーシステムにとっても悩みの種である。たとえば、不純物、溶媒吸収、および汚染物の沈殿による試料の不均一性はまた誤った光散乱の原因となる。また、異常散乱は、溶媒散乱、溶解した不純物および実験器具、たとえばマイクロタイタープレートなどからの溶媒抽出物などの混入物によって生じる可能性がある。
【0012】
【非特許文献1】
Dressman et al, Pharmaceutical Research, 15(1):11-22(1998)
【0013】
【非特許文献2】
Bevan and Lloyd, Analytical Chemistry 72:1781-1787(2000)
【0014】
【非特許文献3】
Lipinski et al., Advanced Drug Delivery Reviews 23:3-25(1997)
【0015】
【非特許文献4】
Goodwin et al., A New Rapid Technique for Sensitive Solubility Measurements:A Flow Cytometric Approach.
【0016】
【非特許文献5】
The Society for Biomolecular Screening, Edinburgh, Scotland, September 1999およびAAPS, New Orleans, LA. November 1999の会議の発表出版物
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
多数の化合物のハイスループットスクリーニングに適合し、大きさの分布に基づいて沈殿した化合物粒子を溶媒、溶媒抽出物およびその他の不純物および汚染物の不純物によるランダムなバッククラウンド干渉から識別する、正確で信頼性のある改善フローセルシステムが未だに求められている。さらに、該システムは試料液流のアラインメント不良を自動的に検出および修正できなければならない。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、試料液中の化合物の溶解度測定用フローセルシステムを提供し、前記システムには以下の構成要素、
(a)フローセルを通過して流れる流体シースを流すのに適したフローセルであって、前記流体シースによって連続的、または断続的な試料液流を誘導し、前記試料液流は溶解度測定用化合物の粒子を含んでいるフローセル、
(b)前記フローセル中の試料液流を照射し、前記化合物粒子から散乱光閃光を発生させる光源、
(c)散乱光閃光を検出し、閃光それぞれの電子パルス検出シグナルを発生させて生試料データを提供する検出器であって、閃光はそれぞれ光強度を有し、電子パルス検出シグナルはそれぞれ検出した閃光の強度に応じたパルス振幅を有する検出器、および
(d)多数の電子パルス検出シグナルを実時間処理する手段であって、前記各シグナルが一連のチャンネルの1つに割り振られ、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出してマルチチャンネル試料データを提供し、複数の後続の溶解度測定用試料液からの1つの後続の試料液の選択を実施するための試料データを出力する手段が含まれる。
【0019】
本発明によるフローセルはさらに、生データおよび/またはマルチチャンネル試料データを保存および再生する手段を含むことができる。溶解度測定用の試料を、数段階に希釈した溶解度測定用試料を含むことができるマイクロタイタープレートのウェル内にもたらすことができる。
【0020】
本発明によるフローセルシステムはまた、フローセル中の試料液流のアラインメントを評価する対照物質を含有するための貯蔵容器を含めることが可能である。対照物質は、粒子またはビーズであってよい。
【0021】
本発明はまた、試料液中の化合物の溶解度測定方法を提供し、前記方法には以下の段階、
(a)フローセルを通過して流れる流体シースを流すのに適したフローセルであって、前記流体シースによって連続的または断続的な試料液流を誘導し、前記試料液流は溶解度測定用化合物の粒子を含んでいるフローセルを提供する段階、
(b)前記化合物粒子から散乱光閃光を発生させるために前記フローセル中の試料液流を照射する段階、
(c)生試料データを提供するために散乱光閃光を検出し、閃光それぞれの電子パルス検出シグナルを発生させる段階であって、閃光はそれぞれ光強度を有し、電子パルス検出シグナルはそれぞれ検出した閃光の強度に応じたパルス振幅を有する段階、
(d)多数の電子パルス検出シグナルを実時間処理する段階であって、各シグナルを一連のチャンネルの1つに割り振り、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出する段階、および
(e)複数の後続の溶解度測定用試料液からの1つの後続試料液の選択を実施する手段に前記試料データを出力する段階が含まれる。
【0022】
溶解度測定用の多数の試料液を、マイクロタイタープレートのウェル内に供給することができる。最初の試料液の溶解度を測定した後、後続の試料液は一連の希釈度のより高い溶解度測定用の同じ化合物を含むことができ、場合によっては1種または複数の他の溶解度測定用化合物の一連の希釈物を含むこともできる。
【0023】
本発明の方法は、フローセル中の試料液流のアラインメントを評価する対照物質を含有する貯蔵容器を含むフローセルシステムに適用することができる。あるいは、該対照物質は、マイクロタイタープレートの1個または複数のウェルに供給することができる。使用する対照物質は、粒子またはビーズであってよい。
【0024】
他の態様では、前記方法はさらに後続の試料液を選択するための以下の段階、すなわち、マルチチャンネル試料データが、化合物粒子が存在しないか、または低濃度であることを示す場合、一連の高い化合物濃度のうち1つの濃度を選択し、あるいはマルチチャンネル試料データが有意な濃度の化合物粒子の存在を示す場合には、溶解度測定用の第2の化合物の一連の濃度系列のうち1つの濃度を選択する段階を含む。
【0025】
本発明はまた、溶解度測定に適合するフローサイトメーターからの多数の電子パルス検出シグナルを実時間処理する手段であって、各シグナルを一連のチャンネルの1つに割り振り、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出してマルチチャンネル試料データを提供し、複数の後続の溶解度測定用試料液からの1つの後続試料液の選択を実施するための試料データを出力する手段を提供する。
【0026】
本発明はさらに、溶解度測定に適合するフローサイトメーターからの多数の電子パルス検出シグナルを実時間処理する手段であって、各シグナルを一連のチャンネルの1つに割り振り、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出してマルチチャンネル対照物質データを提供し、それによって該試料液流がアラインメントしているか、していないかを決定して、試料液流がアラインメントしていない場合は実施(effectuator)シグナルを出力し、実施(effectuator)シグナルを受信すると修正再アラインメントプロセスを開始する手段を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明による一般的なフローセルシステムを図に示すことができる。該システムには、フローセル、試料選択装置、光源、散乱光を検出し、検出した散乱光の各閃光に対応する電子パルスシグナルを提供する1個または複数の検出器が含まれる。該システムにはさらに、1個または複数の検出器からの電子パルスシグナルを受信し、閃光の強度に対応して、各シグナルを電気的シグナル振幅に基づいて所定のチャンネルに割り当てるコンピュータまたはマイクロプロセッサが含まれる。該コンピュータまたはマイクロプロセッサ装置はまた、シグナルデータを予め設定したマルチチャンネル範囲に処理し、マルチチャンネル範囲それぞれからのデータを比較する。それによって、該コンピュータまたはマイクロプロセッサ装置は、選択する次の試料は同じ化合物をさらに希釈したものにすべきか、または後続の試料化合物の一連の希釈物を開始させるかを決定する。試料流体流がアラインメントしていないことを該システムが検出した場合、該コンピュータまたはマイクロプロセッサ装置は一連の試料測定を中断し、測定を再開する前にフローセル洗浄作業を開始する。これらの試料およびアラインメントシステム作業の概略をブロック図で表わすことができる。
【0028】
試験化合物溶液中に形成された沈殿物のフローサイトメトリーによる分析の利点は、このシステムが個々の沈殿事象データの検出、収集およびの分析に携わることである。個々の粒子の特徴付けができるように、フローセル中の試料を流体力学的に集束させて試料流を細くする。このアプローチは濁度計または比濁計の技術よりも著しく感度が高いだけでなく、溶解度測定の精度および信頼性が高く、溶解度ハイスループットスクリーニング用に多数の試料の実時間処理に適合することができる。
【0029】
本明細書では、用語「試料液」とは光ビームで調査すること(interrogation)によって粒子の存在をフローセル内で測定する流体のことである。試料液とは、その中に溶解している試験化合物の溶解度測定を行うどんな液体でもよい。該試料液は水性の試料液であることが好ましい。試料液は、約0.01%と約5%との間の非水性溶媒を含有してよい。該試料液は、約0.02%と約2%との間の非水性溶媒を含有することが好ましい。該試料液は、約1%の非水性溶液を含有することが最適である。溶解度測定用化合物の導入に有用な好ましい非水性溶媒は、水混和性である。
【0030】
最初に、溶解度測定用試験化合物を非水性水混和性溶媒の溶液として用意することができる。該試験化合物はどんな濃度で用意してもよく、通常約1mMと100mMとの間で、約10mMの濃度が好ましい。水混和性非水溶性溶媒は、水混和性非水溶性溶媒、たとえば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、またはHPLC(高性能液体クロマトグラフィ)システムの溶出に使用されるようなアセトニトリルなどのどんな溶媒でもよい。
【0031】
水混和性非水溶性溶媒に溶かした化合物の溶液を適切な水性緩衝液で希釈し、混合した後で、試料を本発明のフローサイトメーターで所定の間隔で光散乱分析する。本発明の方法の好ましい実施形態では、溶解度決定は、非水性溶媒、好ましくは100%DMSOの溶液を水性緩衝液で100倍に希釈してから、15分、120分および24時間後に測定すると最適であることが発見された。
【0032】
本明細書では、「流体シース」という用語は、フローセルの壁と試料液との間を流れる流体のことである。適切な流体シース液には、調査光ビームを通過させ、試料液に適合した流体が含まれる。好ましい流体シース液は、FACSflow(商標)(Becton Dickinson Immunocytometry Systems, San Jose,CA)である。
【0033】
本発明のフローセルシステムで使用するのに有用な緩衝液は、適切なpHで緩衝化されている。1実施形態では、該緩衝液はpH約1からpH約8までのpHに設定することができる。好ましい実施形態では、該緩衝液は中性近辺のpH、たとえばpH約7.4に設定することができる。
【0034】
本明細書では、「試料液流」という用語は、フローセルを通過して流れ、流体シースで取り囲まれる試料液流のことである。該試料液流は、連続流または断続流であってよく、流体シース内で試料液の液滴を形成する。該試料液は、特定のpH、通常はpH約1からpH約8の間に緩衝化することが好ましい。選択した緩衝化pHレベルは、この範囲内のどのpHであってもよい。整数pHの緩衝液が便利である。整数pHレベルで試料から得られたデータを中間pH値に挿入するために使用して、pH範囲における溶解性プロフィールを得ることが可能である。
【0035】
本明細書では、「フローセル」という用語は、光源から光ビームによる調査の間に流体シースおよび試料液流が通過する容器のことである。該フローセルは、フローサイトメーター機器、たとえば、BD FACScanサイトメーター、またはBD FACScountサイトメーター(Becton Dickinson Biosciences, San Jose, CA)に組み込まれる。該光源は、高強度光源、たとえばレーザー光源またはハロゲン光源、またはその他の光源であってよい。
【0036】
試料液流内の個々の粒子によって散乱した閃光は、検出装置、たとえば光電子増倍管、感光性半導体素子、電荷結合素子(CCD)またはその他のこのような検出装置によって記録される。
【0037】
正確に位置を固定した光ビームを通過する粒子によって、光はフローセル中で散乱する。該粒子には、水性緩衝液中で沈殿した試験化合物の粒子が含まれる。これらの粒子がフローセルを通過するとき、光ビームの位置を通過し、粒子がビームを通過すると閃光を散乱させる原因となる。散乱光閃光の強度は、粒子の大きさおよび粒度(構造)の関数である。したがって、光ビームを通過する粒子はそれぞれ、粒子の大きさに関連した強度を有するサイン閃光を与える。
【0038】
本発明のフローセルシステムによって収集された個々の粒子散乱情報によって、バックグラウンド散乱からの粒子散乱の選択的な識別が実現される。バックグラウンド散乱には、流体ノイズ源全てを含めたランダムな光散乱事象の発生源全てが含まれる。流体ノイズには、試料流および流体シース流からの光散乱ノイズが含まれる。本発明のシステムおよび方法によって、散乱干渉から粒子散乱を選択的に識別することが可能になる。このような散乱干渉には、非水性溶媒および非水性用によって溶出する抽出物による光散乱が含まれる。たとえば、試料化合物をDMSO中で調製するとき、ポリスチレンポリプロピレンマイクロタイタープレートは、光散乱に関与する抽出可能な不純物がこれらのプレートから浸出することが発見されたので避けるべきである。
【0039】
さらに該システムでは、試料内の沈殿物の大きさ分布を分析することによって、一緒に精製されて存在する可能性がある化学的副反応生成物およびランダムな粒状物などのその他の不純物を識別することが可能となる。
【0040】
さらに、本発明のシステムおよび方法によってもたらされた個々の粒子の分析結果によって、溶解度測定を実施する化合物の純度および同一性についての情報を提供することが可能となる。これは、いくつかの異なる粒子の大きさの範囲を同時に識別可能な個々の粒子散乱情報の収集分析能力によって可能である。
【0041】
これらのランダムな事象は、本発明のシステムによって検出された異なるチャンネル範囲に別に分布し、そのため、このような汚染物ノイズ、およびバックグラウンドおよび溶媒ノイズによる影響がほとんどないチャンネル範囲のみを分析して、試験する化合物の溶解度分析から排除される。このアプローチによって、自動化した実時間でより正確な粒子沈殿物の検出および識別が可能となる。
【0042】
散乱光は、あらゆる方向から集光することが可能である。散乱光は2方向、前方散乱光または側方散乱光の1つから集光することが好ましい。側方散乱光は低強度の場合の最も感度の高いパラメータなので、側方散乱光を検出することが最も好ましい。90度の散乱光が最適で、最も感度が高い。
【0043】
入射光ビームに対して90度の散乱光(または粒子からの蛍光)を1個または複数の一連の検出器(光電子倍増管-PMT)によって集光する。PMTはいくつ使用してもよい。1実施形態では、本発明のフローセルは3個のPMTを有するが、他のフローセルシステムではより多くのPMTを使用することが可能である。
【0044】
本発明による特定の機器では、散乱光を波長3ミリワット(mW)ダイオードレーザー(636nm+/-10nm)で高い感度および安定性で集光する1個のPMTを溶解度測定に使用する。第2のPMTは、レーザー光によって励起し、蛍光を放射することが可能な化合物を集めるためのレーザーより少し長い波長の光を検出する市販型の機器で使用することが可能である。
【0045】
光はPMTに入ると電気的シグナルに変換され、捕捉されて一定の基準に合うかどうかが評価される(輝度を閾値と比較する)。散乱光が予め設定した閾値を超える場合、(対数または直線増幅によって)処理され、生データを含有するファイル(FCSまたはリストモードファイルと呼ぶ)に保存される。
【0046】
試料分析は予め設定された都合の良い期間(たとえば、5秒間)または閃光「事象」の回数(たとえば、50000回)続けられ、特定の試料の情報全ては生データファイルに保存される。該リストモードファイルは、個々の事象を検出する検出器(PMTまたはダイオード検出器)それぞれに収集された情報全てを含む所与の試料の生データ全てを含有する。
【0047】
あるいは、試料の収集分析ソフトウェアが決められた事象数、または予め設定した時間のいずれかをどちらが最初に起こるにせよ計数することを予め設定できるように、該システムを設計することができる。一般に、粒子数が少ない試料では不必要な長時間にわたりフローセル装置中にあることになるので、予め設定した時間が好ましい。
【0048】
光散乱事象は、それぞれの事象の強度によって「チャネル範囲」と称される別々の強度群に分類される。該チャンネル範囲の設定は、本発明のフローセルシステムの使用者の必要性または選択によって予め選択することができる。あるいは、該「チャンネル範囲」は、収集後に試料中の粒子分布および干渉散乱に基づいて生散乱ファイルを分析する間に決定することができる。これは、散乱プロフィールの自動コンピュータ分析によって処理することが好ましい。他の実施形態では、個々の粒子閃光の強度および特定のチャンネルにおける閃光数を使用して、干渉散乱から粒子を分離し、形成した沈殿の量および質についての情報を提供することができる。次いで、この情報を自動的に所与の試料で検出される事象毎に生データファイルに保存する。特定の実施形態では、検出器は(低解像システム用の)256チャンネルまたは(高解像用)1024チャンネルを提供し、それぞれが強度の大きさの順番に検出された閃光事象の様々な強度に敏感に反応する。
【0049】
本発明のフローセルシステムはまた、マルチチャンネル範囲それぞれに収集された単一のシグナルデータを実時間処理するソフトウェアまたはハードウェアによる暗号化プログラムを実施する処理手段を含む。それによって、該処理手段は、これらのマルチチャンネル範囲それぞれのシグナルを緩衝液のみの対照試料から得られたシグナルと比較して、どのマルチチャンネル範囲が緩衝液対照から得られたデータと比較して最も有意なデータであるかを決定する。
【0050】
場合によっては、それは最も広いチャンネル範囲を含むチャンネル範囲であろうし、他の場合では、最も有意な範囲は汚染物からのランダム干渉シグナルを排除するより狭い範囲であってよい。これらの汚染物には、不純物または溶媒抽出化合物および溶解度測定を実施する化合物からは発生しないが存在することができるその他の粒子が含まれていてもよい。
【0051】
光散乱測定は一般に、試験化合物のいくつかの濃度について実施する。特定して選択されたマルチチャンネル範囲の光散乱事象の濃度に依存した増加を測定すると、特定化合物の溶解度の限界を決定することができ、この化合物の他の濃度における溶解度を測定する必要がない。前述したように、本発明の実時間処理手段は、最初の試験化合物の濃度の異なる他の試料を排除して、溶解度測定用第2試料化合物の希釈物の選択を実施するシグナルを出力するようにプログラムすることができる。
【0052】
粒子またはビーズ調製物など対照物質から得られたマルチチャンネル範囲それぞれで収集されたシグナルデータの実時間処理はまた、フローセル内の試料液流のアラインメントを評価するために有用である。溶解度測定用の試料化合物液と、対照物質を使用した測定とを規則正しく織り交ぜることができる。対照物質は、それぞれの測定値が標準の散乱事象数を実現し、狭いバンド内にシグナル強度を発生するように、濃度が公知で粒子サイズが均一であるべきである。これらのシグナルは全て狭いチャンネル範囲に入るであろう。したがって、予測された狭いチャンネル範囲内での標準数の散乱事象を観察することによって、フローセルが適切に調整されていることが確認される。
【0053】
これとは対照的に、事象数が標準数を下回るか、またはシグナルが標準的な狭いチャンネル範囲の外にある事象では、該フローセルは調整されておらず、試料液流を再度アラインメントさせるために洗浄サイクルが必要である。洗浄サイクルを実施するための実時間処理手段からのシグナルによって再アラインメントを開始することが好ましい。この洗浄は、たとえば、シース流体によるフローセルのバックフラッシュ、フローセルを排水および詰め替え、またはフローセルに漂白剤などの洗浄剤を流すなど試料液流を再度アラインメントする日常的方法でよい。
【0054】
本発明の対照物質として有用なビーズは、フローセルに適合した大きさで、特定のフローセルシステム用に選択した検出器によって高感度で正確な検出が可能な光散乱特性を有する小ビーズが可能である。特に好ましいビーズには、Molecular Probes Inc., Eugene, OR製の直径2.49のNile Redポリスチレンラテックスミクロスフェアが含まれる。
【0055】
ビーズを対照物質として使用し、特定の強度の散乱光または蛍光を検出し、読み出し情報として保存するとき、この検出様式と試料データ収集様式の間には差はないであろう。しかし、試料流アラインメントのモニターに光ビームおよびシステムのレンズと独立した機構が必要な場合、試料および対照物質検出システムは、互いに異なるだろう。後者の場合、アラインメントモニター方法には「チャンネル分離」は関連していないだろう。たとえば、アラインメントモニターシステムでは、色素注入システムおよびレーザービーム照射後の吸光度による色素のモニターを使用することが可能である。吸光度は、たとえばカメラ、CCDなどの調節式感光性機器などの手段によって調べることが可能である。
【0056】
フローセル内の流れのアラインメントを設定および検査するシステムの好ましい方法は、対照物質であるビーズで行う。この方法では、試料流の位置を確認するだけでなく、試料の質に影響を及ぼす他の変数も確認する。試料の質に影響を及ぼすことが可能なこのような因子には、たとえば試料流速、レーザー強度、光学的変数、アラインメント、障害物またはその他の汚染物などが含まれる。これらの因子は、流れの中のビーズの位置の正確さによって検出したビーズの数に影響を及ぼすことがある。
【0057】
本発明のシステムには多重試料供給装置が適しているが、測定する試料化合物は、マイクロタイタープレートのウェルに供給することが好ましい。該マイクロタイタープレートは、ウェルをいくつ有していてもよい。96ウェルおよび384ウェルのプレートが一般的に使用されており好ましいが、試料の組み分けが異なるその他の大きさのプレートもまた有用である。本発明のシステムは、あらゆる大きさのマイクロタイタープレートからの選択に適合させることが可能である。付録Cに機器マニュアルを挙げる。
【0058】
光散乱事象は、濃縮保存液を非水溶性溶媒(通常DMSO)で段階希釈することによって試料液を混合した後、複数の時間間隔で測定することが好ましい。希釈した溶解度測定用化合物溶液による光散乱の本発明のフローセルによる測定では、混合して約15分、120分および24時間後に最適な結果が得られる。ハイスループットスクリーニングおよび高感度で正確な読み取りには30マイクロリットルの試料が便利であることが発見された。
【0059】
好ましい実施形態では、マイクロタイタープレートからの試料分析の間、自動的にアラインメントビーズ注入操作を試験試料測定の間に織り交ぜる。これによって試料液流のアラインメントを時折検査確認することができる。たとえばフローセルの壁上の泡または汚染物の蓄積によって、通常のシース液流が妨害されて、試料液流の方向を変えることにより試料液流は光ビームの通路から容易に逸れる可能性がある。ビーズは溶解度測定用試料に使用するウェル数を取っておくために別の貯蔵容器から供給することができる。
【0060】
あるいは、所定の間隔で(たとえば、マイクロタイタープレートのカラム3本分の試料の測定が完了する毎に)、マイクロタイタープレートに配置されたビーズを含有するウェルに戻って、試料液流のアラインメント検査を繰り返すようにシステムをプログラムすることが可能である。マイクロタイタープレートのカラム1のウェルは、ビーズおよび緩衝液対照用に取っておくことができる。
【0061】
他の実施形態では、ビーズおよび緩衝液対照は別々の貯蔵容器から得ることができ、したがって試料化合物用により多くのウェルを空けておくことができる。ビーズおよび緩衝液対照試料を選択および比較すると、ある強度範囲内(たとえば、予想範囲内、たとえば狭い散乱光強度の範囲に対応する256個の全チャンネルのうち10チャンネル範囲など)でビーズを確実に発見することができる。この比較は、情報を実時間でフィードバックしてその後試料の選択を実施するか、洗浄操作を開始するように、システムに組み込まれたプログラムソフトウェアによって自動的に実施することが好ましい。
【0062】
本発明のフローセルシステムは、該システムのデータ処理能力を増強する独自の方法で試料の光散乱データを保存する。数個の異なる光散乱チャンネル領域それぞれの事象数全体を同時に収集し保存する。好ましい実施形態では、3個の異なる光散乱チャンネル領域それぞれの事象を収集し保存する。これらの領域は、有用なチャンネル全体または実質的に全体に対応する「All」チャンネル範囲、チャンネル範囲の低強度端のチャンネル数を除外した以外は同じチャンネル組み分けに対応した「M1」チャンネル範囲、およびチャンネル範囲の低強度端のチャンネル数をさらに削除した「M2」チャンネル範囲に対応する。たとえば、1実施形態では、256個のチャンネル検出システムでは、「all」チャンネル範囲はチャンネル0-256に対応し、「M1」はチャンネル50-256に対応し、「M2」はチャンネル90-256に対応する。
【0063】
様々な光散乱強度の事象数を同時に測定、蓄積することが最も望ましい。化合物が沈殿するとき、粒子の大きさは時間に依存して変化する。1個のチャンネル範囲でこれらの変化を検出することは可能であるが、他のチャンネル範囲を選択した場合、差異を発見できない。初期設定方法では、最も広いチャンネル範囲(「All」と表示)で検出された光散乱データを決定するようになっている。しばしば、試験化合物の希釈物を調製するために使用した非水性溶媒によって干渉が生じる。たとえば、化合物試料をDMSOで10mM溶液から調製するとき、「All」データ範囲の信頼性低下の原因となるが、チャンネル範囲内の閃光数を試験化合物の濃度範囲と関連させて比較するとM1またはM2ではそれぞれ滑らかな曲線を示す不純物が出現することがある。
【0064】
しかし、ビーズによるアラインメントデータは、別に処理することが可能である。アラインメントを検査する度に、システムのビーズ位置を確認し、予め設定したビーズ基準に見合った場合(計数したビーズ数が限定されたチャンネル範囲内にある場合)、システムは計数したビーズの総数を保存する。この情報を保存して、試料組み分け(たとえば、マイクロタイタープレート中の試料)が完了したとき試料結果ファイルと共に印刷することが可能である。試料およびアラインメント検査について生データファイルが生じるが、次のマイクロタイタープレートの試料を測定するまでフローセルシステムに一時的にのみ保存することが可能である。
【0065】
フローセルシステムの他の実施形態では、色素を試料流に注入して、次に試料流の位置をCCDカメラなどのカメラによる画像分析によって確認することができる。フローセルシステムのソフトウェアは、試料流中の変化を検出するように構成することができる。次に、システムは、たとえばシステム操作技師に警報を与えたり、または好ましくは実時間でアラインメントを自動的に修正する1個または複数の操作を開始したりして、この情報を出力することができる。
【0066】
本発明のさらに他の実施形態では、検出方法はシース液と試料流との間の屈折率に左右される。シース液が試料液流と異なる屈折率を有するとき、屈折率の違いを使用して、試料液流を探知することができる。屈折率の検出は、たとえば相位差検出を使用した方法によって行うことができる。このアプローチの限界は、シースと試料緩衝液が同じ、または同様の屈折率を有する場合、この方法は使用できないことである。
【0067】
(実施例)
Sigma製の市販化合物(ピレン、トリフルラリンおよびダナゾール)は粉末状で入手し、その後DMSOに溶解した(濃度は25mMに調節した)。96ウェルマイクロプレート内で化合物保存物をさらにDMSOで系列(1から2.5倍)希釈して、(化合物濃度の異なる)各化合物の一連のDMSO保存物を作製した。最終的に、各化合物の希釈化合物保存物を、水性緩衝液を含有する第2のマイクロプレートに3連ずつ移した(pH7.4、1倍から100倍希釈)。
【0068】
光散乱データは、本発明によるシステムに従って水相中に混合して約30分後にプレートを読み取ることよって測定した。光散乱事象の増加は、溶解度の減少と相関する。溶解度の低い化合物は、低濃度の化合物でバックグラウンドを上回る有意な光散乱事象を示す。
【0069】
図1(もとの図1A)、図2(もとの図1B)および図3(もとの図1C)に示したように、本発明によって得られた結果は3種の化合物の予測溶解度とよく相関した。重複するがより狭いチャンネル範囲(M2散乱事象)から収集された光散乱事象によって、元の範囲で観察される沈殿パターンが確認される。より小さな粒子を排除するチャンネル範囲(たとえば、ここで示したM2範囲)は、(不明瞭で変化しやすい)干渉散乱事象を除去するためによく使用される(データは示さず)。
【0070】
分析用ソフトウェアはまた、化合物試料に対してDMSO(またはその他の非水溶性溶媒)および緩衝液のみの対照を分析するために使用することができる。化合物ウェルの光散乱が対照ウェルの散乱光よりも有意に上回るとき、異なる制限規則を使用して測定することができる。簡単に言うと、対照のデータ全てを試料のデータ全てと比較する(他の領域についても同様である)。領域内の事象数が多い領域には溶媒または汚染粒子による光散乱事象もより多く含まれる可能性があるので、それぞれの領域についてカットオフの有意性規則は異なる。後者は、しばしば大きさの分布によって試験化合物の沈殿粒子による事象から分けることができる。事象の数と1チャンネル範囲内の試料化合物の濃度との間に有意な相関があり、他のチャンネル範囲ではないとき、これは生じる。データのソフトウェア処理をこの分析に従って使用して、どのチャンネル範囲が正確かつ感度よく試料流体の飽和水溶液の試験化合物の沈殿を反映しているかを決定することができる。
【0071】
本発明のフローセルによる溶解度測定システムは、たとえばコンビナトリアルまたはその他の化学合成化合物ライブラリなど化学物質ライブラリの溶解度測定に必要とされるので、特にハイスループット溶解度測定に適している。本明細書で提供した実施形態および実施例は、本発明を例示するものであって範囲を限定するものではない。当業者等は本発明の全範囲および適用をすぐに理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例中のピレン(F12)、トリフルラリン(F13)およびダナゾール(F18)の溶解度測定によって収集された光散乱データを示す図である。
【図2】実施例中のピレン(F12)、トリフルラリン(F13)およびダナゾール(F18)の溶解度測定によって収集された光散乱データを示す図である。
【図3】実施例中のピレン(F12)、トリフルラリン(F13)およびダナゾール(F18)の溶解度測定によって収集された光散乱データを示す図である。

Claims (10)

  1. 試料液中の化合物の溶解度測定用フローセルシステムであって、
    (a)フローセルを通過して流れる流体シースを流すのに適したフローセルであって、前記流体シースによって連続的または断続的な試料液流を誘導し、前記試料液流は溶解度測定用化合物の粒子を含んでいるフローセル、
    (b)前記フローセル中の前記試料液流を照射し、前記化合物粒子から散乱光閃光を発生させる光源、
    (c)散乱光閃光を検出し、閃光それぞれの電子パルス検出シグナルを発生させて生試料データを提供する検出器であって、閃光はそれぞれ光強度を有し、電子パルス検出シグナルはそれぞれ検出した閃光の強度に応じたパルス振幅を有する検出器、および
    (d)複数の電子パルス検出シグナルを実時間処理する手段であって、各シグナルを一連のチャンネルの1つに割り振り、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出してマルチチャンネル試料データを提供し、各チャンネルのシグナルを比較して濃度を決定することを可能にし、および前記シグナルの比較に基づいて溶解度測定用の複数の後続試料液からの1つの後続試料液選択すること可能にするために、マルチチャンネル試料データを出力する手段、
    を含むことを特徴とするフローセルシステム。
  2. さらに生試料データおよび/またはマルチチャンネル試料データを保存および再生する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  3. 後続の試料液が1種または複数の濃度の同じ液体を含むことを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  4. 前記試料液および後続の試料液をマイクロタイタープレートのウェルに供給することを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  5. 前記マイクロタイタープレートがさらに対照物質を含有するウェルを含むことを特徴とする請求項4に記載のフローセルシステム。
  6. 対照物質を含有する貯蔵容器をさらに含み、前記対照物質が粒子またはビーズであることを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  7. 前記光源がレーザー光源、単色光源またはハロゲン光源であることを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  8. 前記散乱光が前方散乱光、off angle散乱光および側方散乱光であることを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  9. 前記散乱光閃光を検出する前記検出器が光電子倍増管(PMT)検出器または半導体/ダイオード検出器であることを特徴とする請求項1に記載のフローセルシステム。
  10. 試料液中の化合物の溶解度測定方法であって、
    (a)フローセルを通過して流れる流体シースを流すのに適したフローセルであって、前記流体シースによって連続的または断続的な試料液流を誘導し、前記試料液流は溶解度測定用化合物の粒子を含んでいるフローセルを提供すること、
    (b)前記化合物粒子から散乱光閃光を発生させるために前記フローセル中の前記試料液流を照射すること、
    (c)生試料データを提供するために散乱光閃光を検出し、閃光それぞれの電子パルス検出シグナルを発生させることであって、閃光はそれぞれ光強度を有し、電子パルス検出シグナルはそれぞれ検出した閃光の強度に応じたパルス振幅を有すること、
    (d)多数の電子パルス検出シグナルを実時間処理することであって、各シグナルを一連のチャンネルの1つに割り振り、各チャンネルは予め設定されたシグナル振幅範囲内の電子パルス検出シグナルを検出してマルチチャンネル試料データを提供すること、および
    (e)各チャンネルのシグナルを比較して濃度を決定することを可能にし、および前記シグナルの比較に基づいて溶解度測定用の複数の後続試料液からの1つの後続試料液選択すること可能にする手段に前記マルチチャンネル試料データを出力すること、
    を含むことを特徴とする方法。
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