JP4201058B2 - 中間統計データに基づいて試料を特徴付けする方法 - Google Patents

中間統計データに基づいて試料を特徴付けする方法 Download PDF

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Description

本発明は、中間統計データに基づいて試料を特徴付けする方法に関する。
薬学的、生物学的及び化学的な種々の問題の本質は、試料中の物質を検出すること、又はこれらの物質の相互作用若しくは反応を決定することである。試料中の物質をより特異的に決定するために、通常は少なくとも1つの反応物に放射性又は発光性のラベルを施す。便利でかつ高感度なラベルは、蛍光ラベルである。
蛍光によって相互作用をモニターする広く用いられている方法は、蛍光強度全体又は蛍光の異方性における変化の決定である。しかし、表面結合又は不純物からの蛍光のような種々の副作用は、しばしば解釈問題又はアーティファクツ(artifacts)を引き起こす。更に精密な分析方法に対する関心を引き起こす第2の理由は、ハイ・スループットスクリーニング(high throughput screening)及び大容量の診断の分野において、少量かつ多数の試料についての作業が必要とされていることである。
アッセイの発達の新しい機会は、単一の蛍光性分子からの蛍光をモニターするための技術が使用可能になったときに開かれた。蛍光感度の揺らぎについて最初に成功した研究は、Madge、Elson及びWebbによって行われた(Biopolymers, Vol. 13, 29-61, 1974)。彼らは蛍光性分子の揺らぎの数の検出の可能性を示し、蛍光相関分光法(FCS)と呼ばれる研究分野を確立した。FCSは、化学的運動定数及び拡散係数を決定するための方法として主に発達した。実験は本質的に、溶液の決められた開放容積における一定時間内の特定の反応物の分子数の変化を決定することにある。反応物濃度の非常に小さな揺らぎは、少量の開放測定容積からの蛍光強度の揺らぎとして検出される。測定容積は、蛍光を引き起こす焦点に集められたレーザー光及び蛍光を集める顕微鏡の画像面にあるピンホールによって決定される。蛍光発光の強度は、測定容積の内部又は外部に拡散される際、及び化学的な反応物によって作りだされ、又は取り除かれる際に蛍光性分子の数の変化に比例して揺らぐ。技術的には、FCS実験の直接の結果は、決定された蛍光強度の計算された自己相関関数である。
FCSの重要な適用は、混合物において異なる拡散速度を有する蛍光種の濃度を決定することである。蛍光強度の自己相関関数における粒子の2種の並進拡散に相当する2つの部分を分けるために、拡散時間に少なくとも約2倍の違いが必要であり、これは一般的に粒子の重さにおける8倍の違いに相当する。さらに、もし蛍光強度の自己相関関数の2つの部分を分けることに成功するならば、異なる2種の粒子の相対的な明度を知っている場合を除き、相当する濃度を決定するのにまだ十分ではない。
国際特許出願WO-A-98/16814には、決められた長さの時間間隔当たりの繰り返し法における前記試料中のユニットにより発光され、散乱され、及び/又は反射されたいくつかの光子計数を決定し、かつ前記時間間隔当たりの前記いくつかの光子計数の関数を決定することによって試料を特徴付けする方法が説明されており、前記方法は前記ユニットの比明度の関数が前記いくつかの光子計数の関数に基づいて決定されることを特徴とする。この方法は、蛍光試料の研究のためにも適用できる。この特別な態様は、いわゆる蛍光強度分布分析(FIDA)である。FCSは拡散時間によって異なる種の間を区別するが、一方FIDAは比明度によってそれらを区別する。FCS及びFIDAは共に、一つの特定の物理的性質に依存している。しかし、原則としてFCS又はFIDAによって得られる一次元的な統計関数は、1つ以上の特定の物理的性質(例えば、並進及び回転拡散係数の両者による粒子分布)における粒子の分布を決定するために使用することができるが、この選択は制限され、信頼性が低い場合がある。
欧州特許出願EP-A-0 359 681には、粒子の性質を決定するために粒子のランダムブラウン運動によって引き起こされる調節とともに、入射又は散乱光の時間及び空間調節を利用する調節された動的光散乱法が開示されている。
蛍光を利用するさらなる方法は、細胞分級蛍光分析(FACS)である。FACS装置において、一つの粒子から放出される光の強度は、比較的高精度で決定され、異なる波長、発光又は偏光角度に相当する強度を同時にプロットすることができる。Mullaneyらの米国特許第3,824,402号には、適当に着色した生物細胞の光応答特性を決定するための光度計の装置及び方法が開示されている。少なくとも2つの光応答特性が決定され、ノイズを引き起こす偽光を排除するために比較される。さらに詳しくは、細胞によって作られる光散乱及び入射光線に反応する細胞によって発光される蛍光が検出される。しかし、通常のFACSは、研究される粒子がランダムな経路で測定容積に到達し、そして離れることによってそれらの多くが焦点の中心を通過しない場合には適用することができない。さらに、FACSにおいて使用される一連の手順は、個々の粒子に相当する光強度が非常に弱いためにその決定の確率論的な誤りが異なる種の粒子に相当する強度の違いを超える場合には適用できない。さらに、FACSは測定容積当たり1粒子より格段に少ない数に相当する、粒子濃度が極度に低い場合にだけ適用できる。
本発明の1つの目的は、試料分析の信頼性を高め、決定データの誤った解釈の危険性を減少させることである。
本発明の他の目的は、試料の多次元分析の適用の分野を大きく広げることである。
本発明の目的は、請求項1の特徴を有する方法を用いて解決される。
以下の記述は、説明するためであり、制限するためではないと理解される。当業者が以下の説明を検討すると多くの態様が明らかになるであろう。実施例の方法によって、本発明は試料中の蛍光ラベルされた粒子によって発光される光からの多数の光子計数のモニターを参照して説明されるであろう。これは、蛍光が1つの分子のモニターを許容する非常に高感度な手段であり、かつ、それにもかかわらず異なる種の間の区別を許容する、より選択的な手段だからである。しかし、いくつかの態様において、蛍光より他の起源の多数の光子計数のモニターが求められることもある。
「試料のユニット」という語は、放射の発光、散乱及び/又は反射が可能な試料の一部(subparts)を一般に意味する。試料は好ましくは種にグループ分けできるいくつかの同一ユニット又は異なるユニットを含むことがある。「異なる種」という語もまた、分子のようなユニットの、異なる状態、特に異なる立体配位状態を意味する。蛍光ラベルされた、又は天然に蛍光性の分子、分子錯体、小胞、細胞、ビーズ及び水又は他の液体中の他の粒子は、液体試料中の蛍光ユニットの例となる場合があり、一方固体試料の蛍光ユニットの例は、不純物分子、原子若しくはイオン、または他の蛍光中心である。
「特定の物理的性質」という語によって意味されるものは、一般に一つの種については、ある値又は値の間隔又は値の分布を有し、かつ一般にもう一つの種についてはもう一つの値又は値の間隔又は値の分布を有する物理的に決定可能な性質である。特定の物理的性質の例は、拡散係数、吸収断面、蛍光量子収量、比明度、蛍光の異方性、蛍光減衰時間、異なる光学的フィルターを通過する蛍光強度の比率等である。
本発明の意味での比明度とは、与えられた種のユニットが放射を発光、散乱及び/又は反射することができる程度を表す物理的特徴である。一つのユニットを特徴付けすると考えられるので、比明度の値はユニットの濃度にも他のユニットの存在にも依存しない。それゆえ、測定容積から放出、散乱及び/又は反射される光子の総計数率の変化は、もしユニットの総数の濃度変化のみによる場合、比明度の値には影響しない。ユニットの比明度は、測定容積中のユニットの座標全体の計数率の重量平均であるユニット当たりの平均計数率の形で表される。
「少なくとも二次元の同時統計関数」という語によって意味されるものは、1つ、2つ又はそれ以上の光子検出器によって検出される光子計数の配列から決定され得る2以上の独立変数(arguments)の関数である。形容詞の「統計(的)」とは、その関数が平均超過時間又は実現性として決定されることを意味する一方、試料に関する高感度な情報を表す非凡な関数であると予期される。形容詞の「同時」は、多次元統計関数が、数種の分離検出される光子計数の配列又は配列群のそれぞれのための少なくとも1つの一次元統計関数を生成し、かつ、これらの一次元的関数から多次元統計関数を組み立てることを要求することなく、光子計数の配列又は配列群から生成され得ることを示す意味である。分離検出は、光子計数の配列又は配列群が、別々の検出器又は検出器群によりそれぞれに検出され、又は連続決定においてそれぞれに同じ検出器又は検出器群により検出されることを示す意味である。例えば、光強度の相関関数が異なる条件(例えば偏光立方体の異なる角度)において決定される場合、その後結果として得られる二次元関数G(t,a)(その独立変数遅延時間及び角度)は同時統計関数ではないと考えられる一方、検出器1によってn1光子を、検出器2によってn2光子を計数する確率p(n1,n2)は同時統計関数のための典型的な例である。中間二次元統計関数の他の例は、以下の通りである。発生数対計数の数及び発生数からの遅延時間、2つの光子検出器による光子検出関数の二次元フーリエスペクトル、光子計数の数の二次元同時分布の二次元モーメント、計数時間間隔及び(対)計数時間間隔の幅p(n,T)における確率対光子計数の数。相関関数及び分布関数は、多次元同時統計関数の異なる形のいくつかの原因と見なされることもあり、数学的変換はそれらの大きな変化の原因となる。
試料を特徴付けするための本発明の重要性は、以下の、非限定的な例によって説明されることができる。溶液が比較的少量のラベルリガンド分子及び2つのレセプターを運搬するビーズを含むと仮定すると、1つは3つの蛍光種、遊離リガンド分子(L)、ビーズと結合する一つのリガンド分子(BL)及びビーズと結合する2つのリガンド分子(BLL)の間で区別しなければならない。前記仮定は結合において蛍光の消滅が起こらないことで成り立つ。
FCSは、最も好ましくは2つの期間に分かれることもある。第1はLの拡散時間、第2はBL及びBLLの拡散時間であり、ビーズがリガンドよりもはるかに大きな分子量を有するために、これらは実質的に同一である。FIDAの成果は、2つの比明度の値であり、BLLの比明度は、BL又はLの比明度の2倍大きい。これらの分析の結論は、試料が2つの種を含むことができ、振幅の割合が約1:1の場合には、拡散時間のどの値が比明度のどの値に相当するかを決めることができない。
しかし本発明の方法は、3つの種全てを区別するために適用することができる。なぜならそれらは分析の2つの特性以外の少なくとも1つにおいて、それぞれの間で異なるからである。
本発明によれば、放射を発光、散乱及び/又は反射するユニットを含む試料の特徴付けの新規な品質が可能になる。第1のステップにおいて、少なくとも1つの測定容積におけるユニットによって発光、散乱及び/又は反射される放射の強度の揺らぎは、前記放射を検出できる少なくとも1つの検出手段によりモニターされる。本発明の第2のステップにおいて、少なくとも二次元同時統計関数を含む中間統計データは、検出された強度の揺らぎから決定される。中間統計データ集合の一部としての同時統計関数よりも、他のデータをさらに考えることが好ましいことがある。特に、前記中間統計データは、一次元統計関数をさらに含むことが好ましいこともある。第3のステップにおいては、ユニットの同時分布に関する情報は、前記中間統計データから決定される。
本発明による方法の重要なステップは、測定された放射強度の揺らぎの確率データからの少なくとも1つの二次元同時統計関数を含む同時統計データの集合の決定である。同時データのどの集合が決定されなければならないかは、関心のある特定の物理的性質による。拡散係数及び比明度が試料中の異なる種の間を区別するための2つの特定の性質として選択されるならば、その後二次元同時統計関数は、前記種の比明度と種が測定容積に出入りする速度との両者に何とかして依存させなければならない。この特別の場合において、適した選択は、k番目(k-th)時間間隔におけるn光子を決定する条件付きの確率であるp(n,k)である。但し、偶発的入射光子は0番目(0-th)時間間隔で計数した。計数時間間隔の幅の関数としての計数の確率分布であるp(n,T)の例として、他の選択も可能である。
もう一つの例は、平行及び垂直な偏光に相当する2つの比明度に基づく試料の特徴付けである。(異なる種は、蛍光の明度によってだけでなく、偏光の異方性、例えば2つの明度の割合によっても異なることに注意すべきである。)この場合には、2つの、一つは平行な、もう一つは垂直な偏光のための検出手段を使用することが適当である。中間統計データ集合として、一時の計数間隔の間に平行偏光のための検出手段によってn1光子を、他の検出手段によってn2光子を計数するための同時確率p(n1,n2)を選択できる。同時分布p(n1,n2)から、しばしば困難で、不可能なこともある1つの種の溶液を準備及び測定する必要無しに、一時に2つ以上の蛍光種のための特徴的な偏光比を決定することができる。
好ましい態様において、放射の揺らいでいる強度は、与えられた長さの好ましくは連続的な時間間隔における多数の光子計数の数の決定によって、モニターされる。さらに好ましい態様において、前記放射の強度の揺らぎは、光子の到達時間及び/又は連続的な光子計数の与えられた数の間の時間間隔の長さの決定によってモニターされる。
光子計数の数の条件なし及び条件付きの分布、連続的な光子計数、自己相関関数、相互相関関数及びそれらの組み合わせの間の時間間隔の分布からなる群から中間統計データを選ぶことが好ましい場合がある。
同時統計関数の独立変数の少なくとも一つは時間である場合がある。もう一つの態様においては、前記同時統計関数の独立変数の少なくとも一つは、与えられた長さの時間間隔における光子計数の数又は連続的な光子計数の与えられた数の間の時間間隔の長さである。独立変数の少なくとも一つが、確率又は相関関数のいずれかの数学的変換の独立変数の一種に属することがさらに好ましい場合がある。
ステップc)において、少なくとも2つの物理的性質の特定の組み合わせとともに、少なくとも1つのユニット若しくはユニットの種の存在、欠如、又は濃度を決定することが好ましい場合がある。少なくとも2つの種は、少なくとも2つの物理的性質に基づいて分離される場合がある。
少なくとも1つの物理的性質に基づいて分離操作を行った後に、少なくとも1つの物理的性質に基づいていずれかのバックグラウンドの影響からの少なくとも1つの種の分離をこの方法に含めること、及び/又は少なくとも1つの一次元統計を誘導することが好ましい場合がある。
ステップc)に関して、さらなる態様においては、少なくとも2つの特定の物理的性質の関数としてのユニットの同時分布は、前記中間統計データから決定される。
さらなる態様によれば、ステップb)における中間統計データは、直接に強度の揺らぎ又は強度の局部的な統計関数の揺らぎに由来する。
さらに好ましい態様によれば、ユニットは、固体、液体又は気体中の粒子、分子、集合体、小胞、細胞、ウイルス、バクテリア、中心、又はそれらの混合物である。ユニットは、少なくとも1つの特定の物理的性質によって区別され得る種にグループ分けすることが好ましい場合がある。少なくとも1つの種は、発光性、好ましくは蛍光性であり得、及び/又は発光ラベルされることができる。
蛍光の強度の揺らぎを1つの検出手段のみの助けを用いてモニターすることが好ましい場合がある。例えば、異なる偏光又は蛍光検出のスペクトル感度に相当する1つ以上の比明度による種の特徴付けに関心があるならば、1つ以上の検出手段を用いることが好ましいこともある。試料のユニットによって発光、散乱、及び/又は反射される放射を検出できるいずれかの検出器を使用することができる。アバランシェ・フォトダイオード(avalanche photodiode)、光電子倍増又は通常のフォトダイオードのような適当な検出手段は、当業者に良く知られている。小型化されたハイ・スループットスクリーニングの場合のように、特に、一群の試料を並行して測定したい場合には、複数の検出器の一体配置からなる多検出器を使用することが好ましい場合もある。二次元多配列検出器を使用することがさらに好ましい場合もある。
1つの好ましい態様において、前記ユニットを特徴付けする特定の物理的性質の少なくとも1つは、拡散係数又は放射強度の揺らぎの相関時間又は与えられたユニットのブラウン運動がどれほど速いか若しくは遅いかを示すその他の性質である。
さらに好ましい態様において、ユニットを特徴付けする特定の物理的性質の少なくとも1つは、比明度である。比明度の決定に関しての詳細及び適用は、ここに参照として含められる国際特許出願WO-A-98/16814に開示されている。
蛍光性ユニットを特徴付けする特定の物理的性質の少なくとも1つは、それらの蛍光の偏光比、又は蛍光異方性、又は蛍光の偏光範囲を示すその他の性質である。例えば、2つの蛍光種の溶液は、試料全体の蛍光の偏光比によってだけでなく、2つの種を特徴付けする2つの比偏光比によっても表される。通常は、先に述べたこれら2つの性質は、与えられた種の純粋な溶液の蛍光を研究することによって決定される。本発明によれば、これらの性質は、前記種の混合物の蛍光強度の揺らぎをモニターすることから決定することもできる。
1つの態様においては、蛍光性ユニットを特徴付けする特定の物理的性質の少なくとも1つは、異なる励起波長及び/若しくは蛍光検出の異なるスペクトル感度、又は励起及び/若しくは検出波長における蛍光強度の依存性を示すその他の性質に相当する蛍光強度比である。
好ましい態様において、前記蛍光性ユニットを特徴付けする特定の物理的性質の少なくとも1つは、蛍光の寿命である。
ユニットの特定の物理的性質、特に蛍光寿命又は蛍光異方性のような発光性質は、異なるリンカー分子を介して特定の発光団とコンジュゲートさせることによって変化させ得る。様々な数の同様の、又は異なるモノマーから成る高分子リンカー分子を使用することが好ましい場合もある。
ユニットの発光性質は、例えば発光ラベルされたアビジン又はストレプトアビジンのような、発光ラベルされた第2分子と結合するビオチンのような第一分子とコンジュゲートさせることによって変化させ得ることもある。
ユニットの発光性質は、エネルギー転移によっても変化させ得る。ドナーユニットによって吸収されるエネルギーは、アクセプターユニットの発光団と近接して転移し、その後発光される。
本発明による方法は、ハイ・スループットスクリーニング、診断目的、高分子化モニタリング、凝集又は分解処理、粒子分級、核酸配列決定、又は環境分析や工程制御のような一般的な分析目的のために特に適する。
スクリーニング操作において、薬学的活性を持つであろう物質は、レセプターと蛍光ラベルされたリガンドとの結合とともに、特定のレセプターとの相互作用を試験することにより、前記相互作用を介して分析することができる。ここでは、レセプター過剰発現キャリアー細胞上のレセプター、又は小胞上のレセプター、又は発現分子若しくは分子錯体の形態のレセプターと同様に、それらのキャリアー細胞上の天然レセプターを使用することができる。さらに、溶液中又はそれらの真の細胞環境内の酵素との物質の相互作用は、酵素基質の変化、例えば大きさ、明度、回転拡散、又はその他いずれかの前記蛍光性質の変化をモニターすることによって検出することができる。酵素活性を決定するもう1つの手段は、酵素反応の遊離物又は生成物のいずれかと結合する蛍光ラベルされた分子を添加することである。物質の薬学的活性を調べるためのもう1つの方法は、緑蛍光タンパク(Green Fluorescent Protein: GFP)発現のようなレポーター系及びGFPが付加する分子の性質の決定である。さらなる適用、特にアッセイの性能に関しては、WO-A-94/16313に開示されている(ここに参照として含める)。
特定の認識反応の検出のために、潜在的活性物質が、分析前の分離に供される天然、合成又は半合成の複合混合物中に存在することができる。これらの混合物は、好ましくは分離マトリックスの末端においてキャピラリー中での「オンライン」で、例えば機能的化合物の存在について個々のフラクションを試験するためにクロマトグラフィーによって、まず分離することができる。FCS検出器と分画方法との結合は、WO-A-94/16313に詳細が開示されている(ここに参照として含める)。
抗原と抗体との間の相互作用の決定に関して、抗原は、自己蛍光性のような高いバックグラウンドシグナルの起源となることがある粗製生物的マトリックス内にしばしば存在し、一方、例えば蛍光光子の吸収又は試料の他の粒子とのラベルされたプローブの非特異的結合によって、「純粋な」シグナルを歪めることができる。抗原−抗体複合体対を、例えば、分子複合体の大きさ及びその明度を介して同定することによって、それらをアーティファクツにより生じるシグナルから分離することができる。
診断におけるもう1つの働きは、特定のオリゴマーのようなラベルされたプローブ分子によって核酸鎖を同定することである。例えば、異なる明度の色素とともにラベルされたプライマーに存在できるプライマー「反応混液」を使用することで、拡散時間及びそれに結合するプライマーの数によって、ターゲット核酸を同定できる。好ましくはターゲット分子のある部分と相補的な、所謂アンチセンス(antisense)配列をそれぞれ有し、かつ1つ以上の色素分子を用いて印をつけられた、異なる短いプライマーの混合物からなるプライマー反応混液を用いた少数の核酸鎖の直接同定法は、DE-A-195 08 366に開示されている(ここに参照として含める)。
凝集と分解はしばしばモニターされるべき現象である。凝集体は、モノマーと異なる明度及び拡散時間を示す。両方の性質を決定する際には、決定はより精密になり、FCSのみを用いる場合のような、異なる分子明度によるバイアスは存在しない。
サンガー法による配列決定において、その終止核酸が色素によってラベルされている、異なる長さのオリゴマーが同定される。例えば、DE-A-38 07 975に開示されたような進歩した技術では、それらが付加される塩基の種類により、蛍光寿命のような、異なる性質を示す色素を使用する。塩基の決定は、蛍光寿命及び明度、又はその他の特定の物理的性質のようないくつかの性質が、本発明によって決定され、かつ一貫性のためにクロスチェックされるならば、より確実になる。好ましい態様において、配列決定される試料は、ゲル又はキャピラリー電気泳動によって分離され、分離過程はキャピラリー電気泳動、電気流体力学的移動、又は関連する動電学的方法によって行われる。
粒子分級、特に細胞又はビーズ分級においての働きは、それらの蛍光性によりモニターできるそれらの生物学的又は化学的性質によって細胞又はビーズを分離することである。従来の技術は、蛍光強度又は細胞の大きさまたはビーズと比較可能な大きさよりもかなり大きな測定容積内の散乱光の強度を単にモニターするだけである。よって、周囲の溶液中にも結合されずに存在するリガンドの一部のみと結合する細胞又はビーズは、従来技術によってはモニターできなかった。本発明は、蛍光及び/又は単なる強度とは異なる分子パラメーターを決定することによって比較的大きな測定容積のためにさえ、この問題を解決し、それによって、結合リガンドの寄与と非結合リガンドの寄与の両方を分離することが可能となる。
試料の特徴付けのための本発明の重要性は、以下の非制限的な実施例によってさらに説明することもできる。ある溶液が、比較的少量の凝集体を形成する傾向のある発光性リガンド分子とこれらの蛍光リガンド分子のための複数の結合部位を有するビーズとを含むと仮定する。そして、発光性リガンド分子の特定数の凝集体(A)と、同じ数の発光性リガンド分子が結合するビーズ(B)との間を区別することを要する場合がある。本発明による二次元分析は、比明度を有する速い拡散成分である種Aを、Aと同様の比明度を有するより遅い拡散成分である種Bから区別することを可能にする。
一つの態様において、前記中間統計データは前記試料における前情報を用いる際に適合する。さらなる態様においては、前記統計データは、線形正則化法(linear regularization)を用いる多次元逆変換(ITR)、又は拘束(constraints)を用いる逆変換(ITC)、又は正則化法(regularization)及び拘束(constraints)を用いる逆変換(ITRC)を適用して処理される。逆変換は、試料のどの組成が、実験データに最も近く設定された中間統計データの理論値を得ることができるか決定するために用いられ得る。統計的な誤り及び制限された測定データの大きさのために、逆変換は、しばしば、その結果において見当違いな振幅によって特徴付けられる、不完全に表れた(ill-posed)数学的問題である。ITR、ITC及びITRCは、「規則的な」(例えば滑らかな)又は拘束された(constrained)解答を探すことにより、例えば、その結果において「不規則な」、通常、再生産できない構造を不利にする、解答自身の関数、及び統計データの偏差二乗(squared deviations)の合計を最小化することにより、又は何の物理的意味も持たない値を探すことによって、数学的問題を安定化させる。拘束の例は、濃度には許容されない負の値である(ITR)法のためには、例えばW.H.Press, S.A. Teukolsky, W.T.Vetterling, B.P.Flannery, Numerical recipes in C: the art of scientific computing, second edition, Cambridge University Press, 1992, p.808参照)。
好ましい態様において、測定容積は、試料の全容積のほんの一部であり、前記ユニットは拡散していて、及び/又は前記測定容積内及びその外に活発に輸送され、及び/又は前記試料は活発に輸送され、及び/又は光学的に走査される。例えば、蛍光性粒子のような前記ユニットは、十分に小さく、そして拡散は非常に多数の計数間隔からのデータの獲得に十分なほど速い。しかし、もし拡散の特徴的な時間が、蛍光強度を測定するための時間間隔よりも実質的に長いなら、その後、活発な輸送(流出又は走査)は、データ獲得の時間をかなり節約することができる。
蛍光の研究において、溶解材料中のラマン放射から起こるバックグラウンド計数率及びユニット当たりの計数率に関する検出器の暗計数率を減少させるための測定を行うことが有利である。特に、ある場合には10-12リットル、さらに好ましくは10-14リットルよりも小さな測定容積を用いることが好ましいこともある。
測定容積は、好ましくは、ウェルを有する膜又はシートのような二次元キャリアー上に配置し得る。適したキャリアー系は、WO-A-94-16313、ドイツ特許出願DE-A-196 53 766.5に開示されている。
後者は、複数のウェルを有する高分子ディスクを開示する。特に、このディスクは知られているコンパクトディスク(CD)又はミニCDの大きさを有する。
有利なことに、バックグラウンド計数率への高いシグナル及び小さな光学的測定容積は、少なくとも単一の、好ましくは入射レーザー光の焦点を合わせ、かつ前記試料中のユニットによって発光、散乱及び/又は反射される放射を集めるための共焦点手段において、開口数が0.9以上である顕微鏡対物レンズを用いることによって達成されることもある。
さらに好ましい態様において、測定容積は、近距離光学顕微鏡のエレメントの使用によって制限される。近距離光学顕微鏡は、ここでは光が、その寸法の少なくとも1つが使用される光の波長よりも小さく、かつ測定容積と直接接触する開口を通過することを意味する。開口は、前記直径の穴の少なくとも1つ又は適した幅のスリットの少なくとも1つ及び/又は先細りのガラス繊維又は前記幅の先端直径で、任意に不透明層で外側を被覆された導波管を有する不透明層からなることもできる。近距離光学顕微鏡は、ユニットの励起光の焦点を合わせ、及び/又はユニットによって発光される光を集めるために用いることができる。適した装置は、WO-A-96/13744に開示されている(ここに参照として含める)。
もう一つの好ましい具体例は、通過する励起光のための近距離光学顕微鏡と、通過する放射光のための通常の光学的顕微鏡とを組み合わせるものであり、逆もまた同じである。本発明は、測定容積の大きさを通常の共焦点顕微鏡と比べて減少させるという意味におけるこのような実現から利益を得る。故に、本発明は他の光学的な仕組みを用いる場合のように、より高い粒子濃度を測定するために用いることができる。
本方法の好ましい態様において、複数の光子励起がユニットを励起させるために使用される。複数の光子励起は、2つ、3つ又はそれ以上の光子の周波数(wave frequency)の合計、差異又はその他の結合が、例えば発光のような励起のために用いられることを意味する。そのような励起の仕組みは、励起確率が、励起強度に線形依存せず、第2又はより高い力(出力)に依存するという意味において利点を有する。故に、複数の光子励起は、レーザー焦点の外側で偽励起が発生しないのに、レーザー焦点の容積にほとんどの場合制限される。本発明は、単一光子励起に比べ、バックグラウンドの発生が少なく、測定容積を制限するのに必要なピンホールが存在しないという意味でのこのような励起の仕組みから利益を得る。ピコセカンド又はサブピコセカンドパルスに適したレーザー源は、当業者に良く知られている。
本発明の本質及び利点は、以下の図に基づいてさらによく理解されるであろう。
図1 混合物を分析するためのFCSの能力の説明図。2倍異なる拡散係数を有する2つの種の混合物について計算された相関関数G(t)は、単一の種について計算されたG(t)とわずかに異なる。もし、混合物における相関関数が十分正確に測定されるなら、その後分析は、両方の種に相当する期間の振幅及び拡散時間を与える。
図2 混合物を分析するためのFIDAの能力の説明図。2倍異なる比明度を有する2つの種の混合物について計算された光子計数の数の分布関数p(n)は、単一の種について計算されたp(n)とは明らかに異なる。濃度及び比明度の値は、両方の場合について、計数の数の等しい平均及び分散を得るために選択される。混合物に相当する分布関数p(n)は、正確に測定され、その後、分析は両方の種の濃度(測定容積当たりの粒子数)及び比明度(粒子あたりの光子計数の数)を得る。
図3 混合物を分析するための本発明の能力の説明図。一群の中間統計データp(n,k)は、同一の相関関数G(t)及び光子計数の数の分布関数p(n)を得る2つの場合について理論的に計算される。しかし、1の場合において、より暗い粒子はより明るい粒子よりも2倍速く拡散する一方、2の場合においてはより暗い粒子の方が遅い。これらの2つの場合において計算された曲線p(n,k)は、互いに異なり、これは本発明がFCS及びFIDAの両方によって、区別可能な場合の間で区別できることを意味する。
図4 2つの種の混合物を分析するための本発明の能力の説明図。一群の中間統計データ、p(n1,n2)は、2つの場合について理論的に計算される。両方の場合は2つの蛍光種の混合物に相当する。
1の場合は、1つの種の蛍光は偏光している。粒子当たりの平均計数の数は第1の検出器においては4.0、第2の検出器については2.0である。第2の種の蛍光は偏光しない。粒子あたりの平均計数の数は両検出器について、3.0である。2の場合は、両方の種の蛍光は、適度に偏光する。粒子あたりの平均計数の数は、種1におつては4.0及び3.0であるが、種2については3.0及び2.0である。これらの2つの場合は、光子計数の数の同一の分布関数p(n1)及びp(n2)を得るであろう。しかし、p(n1,n2)を用いる本発明による二次元分析は、1の場合を2の場合と区別することができる。
図5 0.5nMのテトラメチルローダミン水溶液について測定した分布p(n)及びp(n,k)。サンプリング時間窓の幅は40μsであり、かつデータ収集時間は60sである。
図6 1.1nMのテトラメチルローダミン水溶液(図6a)、1.9nMのローダミンレッドX水溶液(図6b)、及び1.1nMのローダミンレッドX水溶液(図6c)について測定した分布p(n1,n2)。
図7 図6に図示された実験データから決定される分布c(q0,q1)。単一の種に相当する分布(a)及び(b)は、実際に単一ピークを持つが、一方分布(c)は、2種類の分子に相当する2つのピークを有する。
図8 テオフィリン−TAMRA(図8a)及びテオフィリン−スペーサー−TAMRA(図8b)とポリクロナール抗テオフィリン抗体との相互作用について、グローバル・フィット(global fit)アルゴリズムの多成分分析に基づく単一種の解像度(resolution)。データは2つの同一の独立した結合部位を説明するモデルによって適合した。
実施例1
本実施例はFIDAとFCSの2次元組み合わせを示すものである。
機器は、水浸液系対物レンズ(60倍、N.A.1.2)を有する共焦顕微鏡(コンフォコル(ConfoCor)(登録商標)、カールツァイス、イェーナ、ドイツ)と、像形成面にあるピンホールと、543nmの発光波長を有するヘリウム・ネオンレーザーと、光検出器としてのアバランシェ光ダイオード(SPCM−AQ−131、イージーアンドジー オプトエレクトロニクス、カナダ)と、適当なデータ取得カードを有するコンピュータからなる。光線は焦点で200μWに減衰された。試料からの発光は中心波長を580nmとする帯域通過フィルターによって光学的に濾過された。与えられた長さ(20又は40μ秒)での連続した時間間隔における光子計数の数の順序は生デーダとして集められた。
i(iは1からN)と表された、計数されたカウントの順序から、中間同時統計関数は次の式で決められる。
Figure 0004201058
式中、kは計数時間間隔の幅で割った遅延時間を表す。実験によって求められた中間データは、理論モデルに最も合致するようにさらに処理された。その理論モデルはFIDAとFCSの理論を組み合わせるものである。曲線を合致させる結果として、存在するべきと推定される多くの種のものとしての濃度、明度、相関時間の評価値を得ることができる。
サンプリング時間間隔Tを20μ秒にしてテトラメチルローダミン(TMR,Molecular Probes)のPBS緩衝液中の0.5nM溶液について、5つの実験が行われた。各実験の長さは40秒であった。加えて、Tを40μ秒、TMRの0.2nM溶液を用いて更に5つの実験が行われた。データファイルの第3番目のセットは半人工的に生成されたものであって、Tが20μ秒と40μ秒のそれぞれで得られた光子計数の数のペアを足し合わせて、“より暗い”が“より速い”粒子と2倍“明るい”が“遅い”粒子との混合物をシミュレートするものである。拡散時間において2倍(two-fold)の違いを持った蛍光種の混合物は、FCSの分解能の限界であり、比明度の2倍の違いはFIDAの分解能の限界である。実験で得られたデータは1つの種と仮定して分析された。半人工的なデータは2つの種であるとして分析された。分析結果を以下の表1に示す。
実施例2
本実施例は2次元蛍光強度分布分析(2D−FIDA)の原理を説明するためのものである。
機器は測定容積からの蛍光は2つの光子検出器を用いてモニターされることを除き実施例1のものとほぼ同一である。この実施例では、2つの検出器は光学フィルターの透過スペクトラムにおいて異なっていて、一方のフィルターは555から590nmの範囲の光を透過するが、他方の透過範囲は580から630nmである。異なる蛍光種を特徴づける2つの特定の物理的性質は2つの検出チャンネルに対応した、与えられた種の分子当たりの計数率である。本実施例で決められた2次元同時統計関数は検出器1、2で計数される数の関数P(n1、n2)としての事象の(相関)数である。図6aはテトラメチルローダミン(TMR,モレキュラー・プローブス)の1.1nM溶液についての実験的同時分布P(n1、n2)を示す。正則化され、かつ拘束された逆変換を用いた分析は図7aに示すような比明度の単一ピークの分布を示す。同様な結果はもう1つの色素、ローダミンレッドX(RRX、モレキュラー・プローブス)の溶液によっても得られている。図6bと図7bを参照。2つの試料は2つの特定の性質の値において異なっている。TMRは51の値をとり、71.5kHz/分子であるところ、RRXは15.6の値で48の同様な性質を示す。第三の試料はTMRとRRXの溶液の混合物であり、図6cと図7cを参照されたい。分かるように、2つのピーク、1つはTMRに対応し、他方はRRXに対応する、は分析において区別できるものとなっている。この種の分析は蛍光種の濃度の決定に用いられる。
実施例3
本実施例では、2次元蛍光強度分布分析(2D−FIDA)だけが意味有る結果をもたらし、一方1D−FIDAは結果がでない例を示している。ポリクローナル抗テオフィリン抗体(オイーロパ・バイオプロダクツ、オランダ)と2つのTMRラベルされたテオフィリン(テオフィリン−TAMRAおよびセオフィリン−スペーサー−TAMRA(エボテェック バイオシステムズ ゲーエムベーハー、ドイツ))との結合が、異なる抗体濃度において検討された。全ての結合の研究は次の実験(プロトコル)に基づき行われた。
抗体と抗原の保存溶液がアッセイ緩衝液(PBS=リン酸塩緩衝生理食塩水+0.05%Tween20)中で希釈される。化合物を混ぜてから、混合物は室温で30分間インキュベートされた。続いて、溶液は1次元(1D)と2次元(2D)FIDAの手法によって測定された。抗体希釈系は2nMのリガンド濃度で行われた。全ての任意抗体濃度は有効な希釈液にあてはまるものであった。FIDAの検討において、溶液は単分子条件(0.5−1粒子)にまで希釈され、希釈後ただちに分析された。システムは4mWのヘリウム・ネオンレーザー(ユニフェーズ、イギリス)を用いて、543nmで励起された。フリーTAMRA色素とフリーリガンドのコンジュゲートの溶液は、装置の調整に使用された。全部の測定は、各チャンネルにおいて1kHz未満であることが見いだされている水バックグラウンドについて補正されたものである。
この例では明らかに、抗体滴定系の結合係数(Kd)は単純な単部位結合近似に基づき蛍光相関分光(FCS)によって求められた。1次元FIDAの検討では、1つの抗体分子に結合した2つのリガンド分子が、単一のリガンドと結合したフリー抗体分子またはフリー抗原分子と比べておよそ2倍の特徴的な蛍光明度を有する1つの成分として見られた。リガンドと単一結合した種の明度は似通っていて、1次元FIDAが2段階結合の結合係数を決定するのに使用できない。
2次元FIDAの実験では、FITモードの手順の応用によって、個々の種が分離され、信号がクラス分けされ、(複数の)Kdは、(以下に示す)2つの同一であるが独立な結合部位の存在を推測するモデルを用いたFCS結合データと比較された。
Figure 0004201058
ここでLはリガンドであり、Rは2つ結合部位を持つ抗体である。次の質量関係は有効とされる。
Figure 0004201058
このモデルは、マスキャド(マスソフト、アメリカ合衆国)とサイエンティスト(マイクロマス、アメリカ合衆国)のソフトウェアパッケージを利用してシミュレートされ合致するようにされた。2次元FIDAはグローバル・フィット分析から求められるように明度と濃度の異なる(少なくとも)3つの種を区別することができる。2次元FIDAを用いて、中間体の様子は異なる抗体濃度での2重結合リガンドの濃度を調べることで説明できるように極めて簡単に示すことができる(図8a、図8b)。
実験データは2つの同一で独立した結合部位を考慮した上記モデルに従ったシミュレーションによく合うものである。データのセットの合致は、異なる抗原を用いた場合について明度補正されたFCSデータと符合する結合係数に導く。
Figure 0004201058

Claims (23)

  1. 蛍光分子または粒子を含む試料の特性を明らかにする方法であって、
    a)少なくとも1つの測定容内の前記蛍光分子または粒子によって放射された発光強度揺らぎを、少なくとも2つの光子検出器により時系列の光子計数を検出することによってモニターするステップと
    b)前記時系列の光子計数から、少なくとも2つの要素の確率関数を含む中間統計データを求めるステップと
    c)前記中間統計データから少なくとも2つの特定の物理的特性をもつ関数として分子または粒子の分布を決定するステップと、
    を含み、
    前記ステップb)において、少なくとも1つの要素は第1の前記光子検出器で計数された光子計数の数n 1 であり、他の1つの要素は第2の前記光子検出器で計数された光子計数の数n 2 であることとする方法。
  2. 蛍光分子または粒子を含む試料の特性を明らかにする方法であって、
    a)少なくとも1つの測定容内の前記蛍光分子または粒子によって放射された発光強度揺らぎを、少なくとも1つの光子検出器により時系列の光子計数を検出することによってモニターするステップと
    b)前記時系列の光子計数から、少なくとも2つの要素の確率関数を含む中間統計データを求めるステップと
    c)前記中間統計データから少なくとも2つの特定の物理的特性をもつ関数として分子または粒子の分布を決定するステップと、
    を含
    前記ステップb)において、少なくとも1つの要素は光子計数の数であり、他の1つの要素は計数時間間隔の幅であることとする方法。
  3. 蛍光分子または粒子を含む試料の特性を明らかにする方法であって、
    a)少なくとも1つの測定容内の前記蛍光分子または粒子によって放射された発光強度揺らぎを、少なくとも1つの光子検出器により時系列の光子計数を検出することによってモニターするステップと
    b)前記時系列の光子計数から、少なくとも2つの要素の確率関数を含む中間統計データを求めるステップと
    c)前記中間統計データから少なくとも2つの特定の物理的特性をもつ関数として分子または粒子の分布を決定するステップと、
    を含み、
    前記ステップb)において、少なくとも1つの要素は光子計数の数であり、他の1つの要素は入力計数からの時間遅延であることとする方法。
  4. 前記確率関数は
    偶発的な光子は0番目の時間間隔として計数され、kは計数間隔の幅で割った前記時間遅延を示す条件において、k番目時間間隔における光子数確率を表す請求項3の方法。
  5. 蛍光分子または粒子を含む試料の特性を明らかにする方法であって、
    a)少なくとも1つの測定容内の前記蛍光分子または粒子によって放射された発光強度の揺らぎを、少なくとも1つの光子検出器により時系列の光子計数を検出することによってモニターするステップと
    b)前記時系列の光子計数から、少なくとも2つの要素の確率関数を含む中間統計データを求めるステップと
    c)前記中間統計データから少なくとも2つの特定の物理的特性をもつ関数として分子または粒子の分布を決定するステップ
    を含み、
    前記ステップb)において、少なくとも1つの要素は光子計数の数であり、他の1つの要素は連続的光子計数間の時間間隔の長さであることとする方法。
  6. 前記蛍光分子または粒子は、少なくとも1つの前記特定の物理的特性により区別できる種にグループ分けできる請求項1乃至請求項5のうちの1つの方法。
  7. 前記ステップc)において、少なくとも2つの物理的特性の特別な結合持った分子または粒子の少なくとも1つの種存否または濃度を決定する請求項1乃至請求項6のうちの1つの方法。
  8. 前記中間統計データは、単一要素の統計関数をさらに含む請求項1乃至請求項7のうちの1つの方法。
  9. 前記試料は、固体、液体、または気体中における凝集物ベシクル、細胞、ウイルス、バクテリア、ビーズ、センサー、またはそれらの混合物を含む請求項1乃至請求項8のうちの1つの方法。
  10. 前記分子または粒子の特性を明らかにする前記特定の物理的特性の少なくとも1つは、拡散係数、または発光強度揺らぎの相関時間、または前記拡散係数に直接関する他の特性である請求項1乃至請求項9のうちの1つの方法。
  11. 前記分子または粒子の特性を明らかにする前記特定の物理的特性の少なくとも1つは、放射、散乱、および/または反射する能力である請求項1乃至請求項10のうちの1つの方法。
  12. 前記分子または粒子の特性を明らかにする前記特定の物理的特性の少なくとも1つは、偏光た蛍光を発する前記分子または粒子の特性として表現される請求項1乃至請求項11のうちの1つの方法。
  13. 前記分子または粒子の特性を明らかにする前記特定の物理的特性の少なくとも1つは、異なる励起波長および/若しくは蛍光検出における異なる蛍光のスペクトル感度に対応した蛍光強度の比率、または、励起および/若しくは検出の波長における蛍光強度の依存性を示す他の特性である請求項1乃至請求項12のうちの1つの方法。
  14. 前記分または粒子の特性を明らかにする前記特定の物理的特性の少なくとも1つは、蛍光の寿命である請求項1乃至請求項13のうちの1つの方法。
  15. 前記分子または粒子の前記特定の物理的特性、特に蛍光寿命若しくは蛍光異方性のような発光特性は、
    異なるリンカー分子を介して特定の発光物質と結合させることで変化させられる請求項1乃至請求項14のうちの1つの方法。
  16. 前記分子または粒子の前記発光特性は、エネルギー変換によって変化され、
    前記エネルギー変換において、前記分子または粒子に吸収されたエネルギーは、近接するアクセプター分子または粒子の発光物質に移動し、続いて光を放出する請求項1乃至請求項15のうちの1つの方法。
  17. ハイ・スループットのスクリーニング、診断、高分子成長のモニタリング、凝集分解のプロセス、粒または核酸配列決定に使用される請求項1乃至請求項16のうちの1つの方法。
  18. 前記中間統計データは、前記試料へ事前に与えられた情報を用いてフィッティングされる請求項1乃至請求項17のうちの1つの方法。
  19. 前記統計データは、線型正則化および/または拘束を受けた多次元逆変換を適用して処理される請求項1乃至請求項18のうちの1つの方法。
  20. 前記測定容は、前記試料の全容積の一部であり、10-12リットル以下、好ましくは10-14リットル以下の容積を有する請求項1乃至請求項19のうちの1つの方法。
  21. 好ましくは開口数が0.9以上である少なくとも1つの顕微鏡対物レンズを、入射レーザー光の焦点を合わせ、かつ、前記試料中の分子または粒子によって放射、散乱及び/又は反射されたを集光するため共焦点用いる請求項1乃至請求項20のうちの1つの方法。
  22. 測定容は、近接場光学顕微鏡のエレメントの使用によって制限される請求項1乃至請求項21のうちの1つの方法。
  23. 前記分子または粒子を励起するために多光子励起が用いられる請求項1乃至請求項22のうちの1つの方法。
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