JP4308390B2 - 電線巻きドラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線巻きドラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図8に示すように、合成樹脂製の胴部1の両端に一対の合成樹脂製の鍔部2を設けてドラム体3を構成し、このドラム体3の鍔部2の外周面部6に滑り止め用リブ4を突設するものが知られている。そして、ドラム体3を接地した際に、鍔部2の外周面部6に設けた滑り止め用リブ4により一定の外力を加えない以上ドラム体3が滑らないようにしている。
【0003】
合成樹脂製の鍔径760mm、胴径350mmのドラム体3は例えば13kg程度であるが、ドラム体3の胴部1に電線を巻き込んだ場合は重量が230kg程度となり、このように電線を巻装した状態でドラム体3を移動するに当たってドラム体3に外力を加えて転がすと、合成樹脂製の鍔部2の外周面部6に突設した滑り止め用リブ4に大きな荷重がかかって押し潰される場合がある。特に、滑り止め用リブ4の端部が押し潰されてバリ30になりやすい。ところで、従来にあっては、鍔部2の外周面部6に設けた滑り止め用リブ4は図8に示すように鍔部2の外周面部6の内側端部から外側端部に至る全巾にわたって形成してあり、このため、滑り止め用リブ4の内側端部が押し潰されてバリとなると、図9のようにこのバリ30が鍔部2の内面よりもドラム体3の内側に飛び出し、ドラム体3に巻装した電線を傷つけることになる。特に、ドラム体3に電線を巻く際や、ドラム体3から電線を引き出す際に上記バリ30に電線の被覆層が引っ掻かれて損傷し、また、電線の被覆層の外面に印刷した品番、電圧等の文字や数字が引っ掻かれて被覆層に印刷された文字や数字が消えて見えなくなったり、あるいは部分的に消えることで異なった文字や数字に見えてしまう(例えば9という数字の一部が消えて7という数字に見えたり、8という数字の一部が消えて3や5という数字に見えてしまう)という問題があった。また、ドラム体を転がすときには、鍔部を手で押すものであるため、バリが出ていると手に擦り傷等がつくことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、滑り止め用リブが押し潰されてバリが生じても電線を傷つけたり、電線の被覆層に印刷された文字や数字が引っ掻かれて消えることがない電線巻きドラムを提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る電線巻きドラムは、電線を巻くための胴部1の両端に一対の合成樹脂製の鍔部2を設けてドラム体3を構成し、ドラム体3を転がす際に設置面に接触する部分である鍔部2の外周面部6に滑り止め用リブ4を突設し、滑り止め用リブ4の胴部1側の端部である内側端部を、鍔部2の外周面部6の内側端部よりも外側にずらして位置させて、鍔部2の外周面部6の端部である内側端部を全周にわたって上記滑り止め用リブ4が設けられない部分として成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、仮に滑り止め用リブ4の大きな荷重がかかって滑り止め用リブ4が押し潰されて滑り止め用リブ4の内側端部にバリが発生しても、バリが鍔部2の内面部よりも内側に飛び出すことがないようにできるものである。
【0006】
また、鍔部の外周面部に形成した滑り止め用リブを、鍔部に設けた補強用リブの上に位置させることが好ましい。このような構成とすることで、滑り止め用リブに掛かる外力が直接補強用リブに掛かり、鍔部の外周面の補強にもなるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0008】
ドラム体3は例えばPP(ポリプロピレン)からなり、図1に示すように、略筒状の胴部1の両端に一対の鍔部2を設けて構成してある。これら胴部1と一対の鍔部2は射出成形などによって成形され、各成形品を組み立ててボルト9により固定してある。
【0009】
ドラム体3の両方に設けられる鍔部2の外面部には多数の補強用リブ10が突設してあり、鍔部2にかかる荷重が補強用リブ10により吸収されることにより鍔部2の割れを防止するようになっている。また、鍔部2の外周面部6にはドラム体3を置いた時に滑らないように周方向に間隔をあけて複数の滑り止め防止用リブ4が突設してある。この滑り止め防止用リブ4の間隔は補強用リブ10の間隔が適当であるが、補強用リブ10の間隔よりも広くても狭くてもよい。また、滑り止め用リブ4を補強用リブ10上に形成することによって、滑り止め用リブ10に掛かる外力が直接補強用リブ10に掛かり、鍔部2の外周面の補強にもなるものである。この滑り止め用リブ4の内側端部(図4乃至図7においてAで示す)は鍔部2の外周面部6の内側端部(図4乃至図7においてBで示す)よりも外側にずらして位置させてあり、この結果、鍔部2の外周面部6の内側端部には全周にわたって滑り止め用リブ4が設けられない部分Cとなっている。また、滑り止め用リブ4を外側端部よりも内側端部にずらして位置させてもよいものである。図4に示す実施形態においては、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす内隅部が90°となり、また、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす外隅部が弧状面となっている例を示してあるが、図5に示すように、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす内隅部が90°となり、また、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす外隅部が傾斜面となっているものでもよく、また、図6に示すように、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす内隅部が90°となり、また、鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす外隅部が90°となっているものでもよく、また、図7に示すように鍔部2の外周面部6自体が断面弧状に湾曲した形状となっていてもよいものである。ここで、図4、図5、図7のように鍔部2の外周面部6と鍔部2の内面部とのなす外隅部が弧状面や傾斜面となっているとドラム体3に電線を巻いたり、ドラム体3に巻いた電線を引き出したりする際にスムーズに且つ電線の被覆層を傷付けることなく行うことができるものである。
【0010】
また、外周面部は、雄型、雌型の金型を上下抜きにて射出成形し、内側端部と外側端部の約中間に境界線を形成することによって、外力が直接かかり破損し易い外周面部をなるべく平坦で設置面積を増やし耐久性に優れた外周面部を形成したものである。この境界線の位置を外側端部に形成すると外側端部から内側端部にかけて外周面部が傾斜するため、外周面部の端部に外力が直接かかり、鍔部の耐久性が著しく低下するものである。
【0011】
また、鍔部2の外周面部6の外面及び滑り止め用リブ4の突出縁を断面弧状としたり、あるいは、断面直線状としたりするものであるが、特に限定はない。
【0012】
また、図4に示すように、滑り止め用リブ4の内外の両端部のうち少なくとも内側端部を内側に行くほど突出長が短くなるように傾斜させておくと、滑り止め用リブ4に大きな荷重がかかって押し潰された際に滑り止め用リブ4の内側端部にバリが生じにくいものである。更に、滑り止め用リブ4の全体形状は、雄型、雌型の金型を上下抜きにて射出成形するため、細長い形状が適切であるが、丸や多角形等の上下抜きにできる形状であればよい。
【0013】
また、滑り止め用リブ4は鍔部2の外周面部6の周方向においては断面形状が弧状となっており、大きな荷重が滑り止め用リブ4に作用してもできるだけ押し潰されにくい断面形状としてある。
【0014】
鍔部2には前述のように胴部1と両鍔部2とを固定するためのボルト9が貫通するための複数のボルト孔11が周方向に間隔をあけて複数個穿孔してあり、鍔部2の内部側に胴部1の端部をはめ込むための嵌め込み溝部20が形成してあって、この嵌め込み溝部20に胴部1の端部をはめ込み、ボルト9を用いて両鍔部2と胴部1とを連結固着してある。
【0015】
また、鍔部2には胴部1に巻装される電線4の巻き始め始端をドラム体3の外部に取り出すための電線取り出し孔5が形成してある。
【0016】
しかして、電線4をドラム体3に巻装するに当たっては、電線4の巻き始め端部をドラム体3の内部から電線取り出し孔5を通して鍔部2の外部に取り出し、鍔部2の外面側において電線端部保持具(図示せず)などを用いて電線4の端部を鍔部2の外部に取付ける。その後、ドラム体3の内部において胴部1に電線4を巻き取るものである。
【0017】
このように、ドラム体3に電線を巻装した状態で、ドラム体3の鍔部2の外周面部6を接地するのであるが、接地した状態で転がそうとする外力を加えない限り、ドラム体3の外周面部4に設けた滑り止め用リブ4の存在によりドラム体3の滑り止めがなされて、不用意にドラム体3が転がることがないようになっている。
【0018】
一方、ドラム体3を移動したい場合には、ドラム体3を接地した状態でドラム体3を押して外力を加えることで、ドラム体3を回転して移動することができるものである。このようにしてドラム体3を回転する際、滑り止め用リブ4に大きな荷重がかかって押し潰され、滑り止め用リブ4の端部にバリが生じることがある。しかしながら、本発明においては、上記のように、滑り止め用リブ4の内側端部を鍔部2の外周面部6の内側端部よりも外側にずらして位置させてあるので、仮に滑り止め用リブ4に大きな荷重がかかって滑り止め用リブ4が押し潰されて滑り止め用リブ4の内側端部にバリが発生しても、バリが鍔部2の内面部よりも内側に飛び出すことがないようにできるものである。したがって、ドラム体3に巻装した電線を傷つけることがなく、また、ドラム体3に電線を巻く際や、ドラム体3から電線を引き出す際に上記バリに電線の被覆層が引っ掻かれて損傷したり、あるいは、電線4の被覆層の外面に印刷した品番、電圧等の文字や数字が引っ掻かれて被覆層に印刷された文字や数字が消えて見えなくなったり、あるいは部分的に消えることで異なった文字や数字に見えてしまうといったことが生じないようにできるものである。
【0019】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、胴部の両端に一対の鍔部を設けてドラム体を構成し、鍔部の外周面部に滑り止め用リブを突設し、滑り止め用リブの内側端部を鍔部の外周面部の内側端部よりも外側にずらして位置させてあるので、仮に滑り止め用リブに大きな荷重がかかって滑り止め用リブが押し潰されて滑り止め用リブの内側端部にバリが発生しても、バリが鍔部の内面部よりも内側に飛び出すことがなく、これによりドラム体に巻装した電線を傷つけることがなく、また、ドラム体に電線を巻く際や、ドラム体から電線を引き出す際にバリに電線の被覆層が引っ掻かれて損傷したり、あるいは、電線の被覆層の外面に印刷した品番、電圧等の文字や数字が消えて見えなくなったり、あるいは部分的に消えることで異なった文字や数字に見えてしまうといったことが生じず、この結果、電線の被覆層の損傷によるトラブルや文字や数字の判読ができなかったり、誤読が生じることによるトラブルを解消することができるものである。
【0020】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、鍔部の外周面部に形成した滑り止め用リブを、鍔部に設けた補強用リブの上に位置させるので、滑り止め用リブに掛かる外力が直接補強用リブに掛かり、鍔部の外周面の補強にもなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電線巻きドラムを示す全体斜視図である。
【図2】同上の側面図である。
【図3】図上の断面図である。
【図4】同上の滑り止め用リブ部分の拡大断面図である。
【図5】同上の他の実施形態の滑り止め用リブ部分の拡大断面図である。
【図6】同上の更に他の実施形態の滑り止め用リブ部分の拡大断面図である。
【図7】同上の更に他の実施形態の滑り止め用リブ部分の拡大断面図である。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【図9】従来例の滑り止め用リブの端部がバリになった例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 胴部
2 鍔部
3 ドラム体
4 滑り止め用リブ
6 外周面部
Claims (2)
- 電線を巻くための胴部の両端に一対の合成樹脂製の鍔部を設けてドラム体を構成し、ドラム体を転がす際に設置面に接触する部分である鍔部の外周面部に滑り止め用リブを突設し、滑り止め用リブの胴部側の端部である内側端部を、鍔部の外周面部の内側端部よりも外側にずらして位置させて、鍔部の外周面部の端部である内側端部を全周にわたって上記滑り止め用リブが設けられない部分として成ることを特徴とする電線巻きドラム。
- 鍔部の外周面部に形成した滑り止め用リブを、鍔部に設けた補強用リブの上に位置させて成ることを特徴とする請求項1記載の電線巻きドラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35262699A JP4308390B2 (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 電線巻きドラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35262699A JP4308390B2 (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 電線巻きドラム |
Publications (2)
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JP2001163525A JP2001163525A (ja) | 2001-06-19 |
JP4308390B2 true JP4308390B2 (ja) | 2009-08-05 |
Family
ID=18425338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35262699A Expired - Lifetime JP4308390B2 (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 電線巻きドラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4308390B2 (ja) |
-
1999
- 1999-12-13 JP JP35262699A patent/JP4308390B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001163525A (ja) | 2001-06-19 |
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