JP4306400B2 - 肘掛け回動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば介助用に便器周辺に設置される手摺部材の肘掛けや移動用便器の椅子型本体の肘掛けの回動機構に関するものである。
近年、介護用の製品が次々に開発されており、その中で、高年齢者や病人などのためにトイレでの着座や起立の動作を補助することを目的としたものも多い。例えば、既存の便器の周辺に設置される手摺部材や、介護用の移動便器の場合には本体を椅子型として肘掛けを備えたものがある。
このような手摺部材の肘掛けや椅子型移動用便器の肘掛けは、いずれの場合も起立や着座の動作の際に体重を支える補助となるが、便器までの移動やまた便器から離れる際には邪魔になる。そこで、取り付け対象である支柱や支持部に対して肘掛けを回動可能として、邪魔になる場合には上方へ回動させて待機状態とし、着座や起立の動作時にはほぼ水平な使用位置に戻しておく構成のものが一般的となっている。
しかしながらこのような肘掛けは、使用者が握って体を支えるのに上方から荷重がかかるものであるため、ほぼ水平な使用位置より下方へ落ちないようにその回動角度が規制されなければならない。このような回動角度規制のための手段は、通常、肘掛けを回動可能に支柱や支持部に取り付けるための連結部に設けられている。
このような回動角度規制手段を備えた連結部としては、例えば、図4に示すような、支柱100に固定された連結軸101と、この連結軸101を受け入れる肘掛け200の一端部の軸受部201との間で構成されるものが多い。即ち、円筒形状の軸受部201の中に、連結軸101が各種ワッシャーやリング部材を介して挿入され、連結軸101に対して軸受部201が回転可能に軸心部でネジ止めされるものである。
この場合、連結軸101は外周のほぼ直径方向の両端2箇所に回転規制面(102,103)が形成されており、また、軸受部201の内周には、両端に軸受規制面(202,203)を備えた凸部204が形成されており、これらの規制面の位置設定によって、連結軸101に対する軸受部201の回転角度、即ち支柱100に対する肘掛け200の回転角度が規制されるものである。
具体的には、支柱100に対して肘掛け200を下方に回動させると、図5(a)に示すように、肘掛け200の軸受部201の一方の軸受規制面202が、連結軸101の一方の回転規制面102に当接してそれ以上の回転が規制されて肘掛け200の位置がこれ以上下方へ移動しない位置で支持されることになる。この第1の規制位置として肘掛け200がほぼ水平位置で前方に向かって延びる肘掛けとしての使用位置が設定される。
一方、肘掛け200を支柱に対して上方に回動させると、図5(b)に示すように、軸受部201の他方の軸受規制面203が、連結軸101の他方の回転規制面103に当接してそれ以上の回転が規定される。この第2の規制位置として、肘掛け200がほぼ垂直方向で上方に向かって延びる位置、即ち便器に近づこうとするかまた便器から離れようとする際に邪魔にならない状態となる待機位置が設定される。
以上のように、円筒状軸受部の内周部と、連結軸の外周部とにそれぞれ2箇所ずつ設けられた規制面の位置を適宜設定し、対応する規制面同士が当接する2つの回転規制位置の間の回転角度を決定することによって、所望の角度内で肘掛けを回動させるという肘掛け回動規制機構が、従来から一般的に採用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開2003−52580号公報 特開平11−113805号公報
しかしながら、上記のような従来の肘掛け回動規制機構では、多くの場合、軸受部側の規制凸部が円筒内周に形成されているため、部材の加工が困難であった。まず後加工で規制凸部を円筒内周に形成すること自体が非常に難しくて手間の掛かる作業となり、一方、金型成型で当初から一体に規制凸部を形成しようとすると、専用の金型を製造する必要があり且つ成型工程が複雑となってしまうなど、いずれの場合も結果的に全体の製造工程やコストへの負担となっていた。
本発明は、上記問題点に鑑み、回動規制のための構成が、従来よりも簡単な構造で加工、製造を容易とし得る肘掛け回動機構の提供を目的とする。また本発明の目的は、従来よりも強度が大きく、修理も容易な肘掛け回動機構を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る肘掛け回動機構は、支柱部材と、その支柱部材に取り付けられる肘掛け部材とを備え、前記肘掛け部材が前記支柱部材に対して回動移動することにより、少なくとも使用位置と待機位置とに移動可能な肘掛け回動機構において、前記肘掛け部材の回動軸となる連結軸を有する連結軸部材と、前記連結軸を受け入れる軸受部を有する軸受部材とが、前記肘掛け部材側と前記支柱部材側とのいずれかにそれぞれ設けられ、前記連結軸部材は、前記連結軸の先端面に、回動軸と直交する方向に配された溝状凹部を備えており、前記軸受部材は、前記連結部材の連結軸を前記軸受部に受け入れた状態で、前記連結軸の少なくとも先端部が露出するような開口周縁部を備えており、前記開口周縁部は、軸方向に対して、前記溝状凹部の底部とほぼ等しい位置にある摺動縁部と、この摺動縁部より突出した位置にある規制凸部とを有しており、前記連結軸部材の溝状凹部に固定され、軸方向と直交する方向に対して、前記摺動縁部に掛かる長さを有する掛止棒部材をさらに備え、前記掛止棒部材が、前記溝状凹部に固定された状態で前記摺動縁部に沿って回動すると共に、前記規制凸部によって回動が規制される構造となっているものである。
また、請求項2に記載の発明に係る肘掛け回動機構は、請求項1に記載の肘掛け回動機構において、前記肘掛け部材と前記支柱部材とのいずれか若しくは双方が木製部材で構成されているものである。
また請求項3に記載の発明に係る肘掛け回動機構は、請求項1または請求項2に記載の発明に係る肘掛け回動機構において、前記連結軸部材と前記軸受部材とが、それぞれ前記肘掛け部材と前記支柱部材の部材内部に少なくとも部分的に埋設されるように配設され、前記連結軸部材及び/又は前記軸受部材には、前記肘掛け部材又は前記支柱部材の長手方向に延びる補強部が設けられ、この補強部が少なくとも部分的に前記肘掛け部材又は前記支柱部材の部材内に埋設された状態で配設されるものである。
さらに、請求項4に記載の発明に係る肘掛け回動機構は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の肘掛け回動機構において、前記支柱部材が、椅子型移動用便器の後方に設置され、当該便器の座面部の後部上方に位置付けられる背もたれ部を支持するために座面部後方に立設された支持部材であることを特徴とするものである。
本発明においては、肘掛け部材の回動を規制するための機構を構成する連結軸の先端面に形成された溝状凹部と、連結軸を受け入れる軸受部の開口周縁部の摺動縁部に沿って回動する掛止棒部材と、前記開口周縁部の摺動縁部より突出した規制凸部とで基本的な肘掛け回動機構の実質的な回動規制機構が構成されるという非常に簡単な構造のものであり、いずれも部材の外面に露呈された部分に形成される凹凸で所定形状に加工できるものである。従って、従来の円筒内周に規制凸部を形成する場合などに比べて加工、製造が格段に容易であり、結果的に製造工程全体の簡便化、コスト低減に寄与するという効果がある。また、このように本発明の肘掛け回動機構では構成部材の重要な各部位の構造が簡単であることから、回動に伴って受ける各種の作用力に抗する機械的強度も大きく、修理や部材交換も容易という効果もある。
本発明の、肘掛け部材を支柱部材に対して回動可能に取り付けるための回動機構は、肘掛け部材の回動軸となる連結軸と、連結軸を受け入れる軸受部との間に設けられる回動規制機構として、軸受部に受け入れられた状態で軸受部の開口に露出する連結軸の先端面に形成された溝状凹部と、この溝状凹部に固定されて軸受部の開口周縁部の軸方向に対して前記凹部の底部とほぼ同じ位置の摺動縁部に沿って回動する掛止棒部材と、前記開口周縁部の摺動縁部より突出した規制凸部とを備えたものである。なお連結軸と軸受部の連結軸受け入れ部との挿嵌状態は、連結軸の相対的な軸回転が支障なくスムーズに行えると同時に部材間のガタツキが生じない程度の遊嵌状態となるようにそれぞれの外周径と内周径ととが調整されたものとする。
掛止棒部材は、軸方向に対して直交方向に開口周縁部に掛かる長さを有しており、開口周縁部の摺動縁部に沿って回動するものである。また掛止棒部材は、摺動縁部より突出する規制凸部に当接し、その回動角度が規制される。従って、連結軸の軸回転に伴って前記溝状凹部に固定された掛止棒部材が摺動縁部に沿って回動する際に、規制凸部が掛止棒部材の回動を規制すると同時に連結軸の回動、即ち肘掛け部材の回動を規制する構造となっている。
本発明においては、上記のように、基本的に、連結軸先端面の溝状凹部と、軸受部開口周縁部の規制凸部と、掛止棒状部材との3部材で回動規制のための機構が構成されるという簡単な構造であると同時に、いずれの回動規制のための部位も部材外面に露呈された部分に形成される凹凸で所定形状が得られるものである。例えば、溝状凹部は連結軸先端面の切削により容易に形成でき、また摺動縁部および規制凸部も軸受部の開口周縁部を規制凸部を残すように周縁を切削するだけで容易に形成でき、また掛止棒部材も所定部材から溝状凹部に嵌合する凸形状を切り出せば得られるというように、従来の円筒内周に規制凸部を形成する場合などに比べて非常に加工がし易く、容易に製造できるものである。またこのように各部材の重要な凹凸形状部位は、その構造自体が簡単で加工が容易であるため、各凹凸部位が互いに嵌合連結状態で回動に伴って作用する衝突力や摩擦に抗して機械的強度が大きく、回動機構自体が故障し難くなる。また各凹凸部位に破損が生じても、修理や部材交換が簡便に行える。
なお、本発明における掛止棒部材は、両端のうちの少なくとも一端側が開口周縁部に掛かって回動の際に規制凸部に当接できるような長さであれば良い。また、規制凸部は、開口周縁部上に、所望の使用位置と待避位置との間の肘掛け部材回動角度に対応する角度間隔を開けて2つ突設すれば、掛止棒部材がその2つの規制凸部の間を摺動縁部に沿って回動することができる。
また、本発明の肘掛け回動機構が設けられる肘掛け部材や支柱部材の材質は、肘掛けが取り付けられる本体側、例えば便器周辺に設置される手摺部材や椅子型移動用便器などの実際に取り付けられる本体素材に応じて決定されるものであり、プラスチック製、木製、また金属製のものなど様々な場合が考えられる。しかし、肘掛けを有するものが主に室内で用いられることや、介護用の椅子型移動用便器は不使用時には通常の椅子として扱われるタイプも多いことから、特に使用者が触れる肘掛け部材やそれが取り付けられる支柱部材を木製とするのが、室内置用には望ましい。
これに対して、回動機構を構成する連結軸部材や軸受部材は、金属製であることが多く、肘掛け部材や支柱部材に部分的に埋設状態でネジ止め等により固定される。従って、肘掛け部材や支柱部材の固定部は部材が嵌め込まれる凹部等を形成してされており、例えば木製の場合には予め所定形状の嵌合部を穿設しておいてこの嵌合部に部材を嵌めてネジ止め固定し、またプラスチック製の場合には、肘掛け部材や支柱部材の成形時に連結軸部材や軸受部材を埋め込み(インサート)成形で嵌め込むことも、また予め嵌合部を設けた形で成形し、その嵌合部に嵌めてネジ止め固定することもできる。
しかしながら、回動機構の長期の使用によって回動回数が多くなるのに伴って、連結軸部材や軸受部材へもその回転力が繰り返し作用し、固定ネジが緩み始め、各部材の固定状態も緩んでガタツキが生じてしまうことも考えられる。特に、連結軸部材や軸受部材が金属製で木製部材に嵌め込まれる場合、その嵌合部が金属製部材の押圧力で拡がったり削られたりして緩みやすい。このような金属製部材の押圧力で嵌合部が削られる問題はプラスチック製部材の場合でも同様に生じ得るものである。
そこで、連結軸部材や軸受部材に、肘掛け部材や支柱部材の長手方向に延びる補強部を設けて、この補強部が少なくとも部分的に肘掛け部材や支柱部材の部材内部に埋設された状態で配設する構成とすれば、この補強部がその埋設されている木製部内で、連結軸部材や軸受部材に作用する回転力に抵抗する杭として機能し、部材の緩みやガタツキを防止し、強固な固定状態を長期にわたり維持することができる。この補強部はその延び方向が肘掛け部材や支柱部材の長手方向であるため、充分な固定強度が確保できる長さをほぼ規制なく設定できる。
さらに、本発明による肘掛けの回動機構は、既存の便器周辺に設置される手摺部材の肘掛けに利用できるだけでなく、椅子型の移動用便器に肘掛けにも利用できる。この場合、肘掛け部材が回動可能に取り付けられる支柱部材として、椅子型移動用便器の座面部の後部上方に位置付けられた背もたれ部を支持するために座面部後方に立設された支持部材を用いれば良い。もちろん、便器用に限らず、一般的な椅子を含めて肘掛けを備えた様々な家具類、部材に利用できることは言うまでもない。
また、このような肘掛けは、便器の後方左右両側に設ける場合に限らず左右のうちの一方の側にのみ設けられてその一つの肘掛けを回動移動可能とする場合もあり、また左右両側に肘掛けを設けても一方の肘掛けのみを回動移動させるものとする場合もあるが、いずれも、回動移動させる肘掛けに関して本発明の回動機構を利用すれば良い。
本発明の一実施例による肘掛け回動機構を図3に示すような椅子型移動用便器に用いた場合を以下に説明する。図1は本実施例の肘掛け回動機構を示す肘掛け連結部の説明図であり、(a)は連結前の部材構成を示す概略側断面図であり、(b)は連結後の連結部を軸方向から見た断面図である。図2は各部材の加工形状を示す模式図であり、(a)は各部材の部分斜視図であり、(b)は軸受部材の開口周縁部に規制凸部および摺動縁部を形成する手順を説明する模式図である。
この移動用便器は、木製本体1の座面部2に合成樹脂製の便座4と便座枠5に取り出し可能に掛止状態で設置される汚物入れ用のバケツ6とを備えたものであり、椅子としての使用時には、便座4を覆って椅子座面となる座部材7が設けられている。この座部材7は後側で一端部が固定されており、他端部が後方に移動すると共に2つ折りに畳まれることによって便座4が表に現れるものである。
木製本体1は、座面部2とこの座面部2の左右側面の前後にネジ止めされて座面部2を支える4本の脚部3と、座面部左右後端部に立設されての背もたれ8を座面部後上方で支える左右の支持部材10とから主に構成されている。
本実施例では、この左右の支持部材10にそれぞれ肘掛け部材20がほぼ水平な使用位置とほぼ垂直な待機位置との間で回動移動可能に取り付けられるものとし、肘掛け部材20と支持部材10との連結部に、肘掛け部材20の回動を前記使用位置と垂直位置との間の角度に規制する回動機構を備えたものである。
まず、肘掛け部材20と支持部材10との連結部は、図1(a)に示すように、肘掛け部材20の一端部にネジ止め固定される、肘掛け部材10の回動軸となる連結軸22を有する連結軸部材21と、対応する支持部材10の肘掛け連結部位にネジ止め固定され、連結軸22を受け入れる略円筒形状の軸受部12を有する軸受部材11とで構成されており、連結軸22をワッシャー類Wを介して軸受部12の円筒内に挿嵌すると、連結軸22の先端部が軸受部12の開口周縁から露呈されて連結軸先端部のネジ孔24にキャップ部材30を介してボルト40を螺合させれば、軸受部12に対して回転可能に連結された連結軸22によって、肘掛け部材20が支持部材10に対して回動可能に連結されるものである。
本実施例における肘掛け回動機構は、上記の回動を使用位置と待機位置との間の角度内に規制するためのものである。即ち、図1(a)および図2(a)に示すように連結軸22の先端面には回動軸方向と直交する方向に溝状凹部23が配され、この凹部23の底部中央にネジ孔24が形成されており、軸受部12には、連結軸22を受け入れた状態で連結軸の先端部が露出し、その開口周縁部には、溝状凹部23の底部と軸方向に対してほぼ同じ位置にある摺動縁部13とこの摺動縁部13より突出した2つの規制凸部14が図2(b)に示すようにほぼ90度の角度間隔をもって形成されている。
また、本発明の掛止棒状部材を構成するキャップ部材30には、前記溝状凹部23に嵌合して固定される掛止棒状部31を備えており、この掛止棒状部31は、両端部が軸受部12の摺動縁部13に掛かる長さを有していると共に中央部に前記ボルト40が貫通して溝状凹部23の底部のネジ孔24に達する貫通孔32を有している。
この掛止棒状部31は、図1(b)に示すように、溝状凹部23に固定された状態で貫通孔32を中心として両端部が軸受部12の摺動縁部13に沿って回動するものであり、その回動は規制凸部14に当接することによって規制されるものである。即ち、掛止棒状部31の回動は2つの規制凸部14の間の回動角度内に規制される。
従って、肘掛け部材20が支柱部材10に対して回動移動すると、肘掛け部材20の回転軸である連結軸22が肘掛け部材20の回動に伴って軸回転し、連結軸22の溝状凹部23に固定された掛止棒状部31も一体に回動する。しかし掛止棒状部31が摺動縁部13に沿って回動していくと、掛止棒状部31の端部が規制凸部14に当接し、掛止棒状部31の回動が規制されると同時に連結軸22の軸回転も規制され、結果として肘掛け部材20の支柱部材10に対する回動移動も規制される。掛止棒状部31の両端部の回動可能領域を決定する2つの規制凸部14同士の間の角度間隔を、前記使用位置と待機位置との間の回動角度に対応させれば、肘掛け部材20の回動移動は使用位置と待機位置とで規制できる。
以上のような本実施例の肘掛け回動機構を構成する連結軸部材21と軸受部材11では、実質的に回動規制機構を構成している連結軸22の溝状凹部23と軸受部12の規制凸部14および摺動縁部13、またキャップ部材30の掛止棒状部31という各部位が、全て外側に露出した凹凸形状で形成されており、非常に加工が容易な簡単な構造となっている。
軸受部12の規制凸部14は、例えば図2(b)に示すように、円筒部材の開口周縁部を点線A、Bの間および点線C、Dの間で切削し、残りのEの領域を切削するというように簡単な切削作業のみで形成できるため、従来の円筒部材の内周面に突設状態で形成する規制凸部に比べて格段に加工が容易である。また、溝状凹部23も連結軸先端面を所定の幅と深さで切削するだけで容易に形成でき、掛止棒状部31もキャップ部材30となる母材から溝状凹部23に嵌合する高さと幅の凸部を切り出せば容易に形成できる。なお、掛止棒状部31は、本実施例のようにキャップ部材30に形成するのに限らず、単なる棒状部材を用いることもできる。いずれもこのような部材形状の加工容易性は製品全体の製造工程の簡便化、コスト低減に寄与し、前記凹凸部位の破損時の修理や部材交換も容易である。
また、本実施例においては、軸受部材11は、円筒状の基体部15に軸受部12が一体に形成されており、この基体部15の軸受け部側が木製支持部材10に形成された嵌合凹部内に埋設状態でネジ止め固定されている。一方、連結軸部材21は、円盤状の基体部25に連結軸22が一体に形成されており、主のこの基体部25の連結軸側と反対の背面側が木製肘掛け部材20に形成された嵌合凹部内に埋設状態でネジ止め固定されている。
さらに、連結軸部材21と軸受部材11のいずれにも、基体部(15,25)にそれぞれ補強部(16,26)が各木製の取り付け対象部材の長手方向に延びるように設けられている。即ち、連結軸部材21の補強部26は肘掛け部材20に形成された嵌合凹部内に連結軸22と反対の背面側が埋設状態で配設されており、また軸受部材11の補強部16は支持部材10に形成された嵌合凹部内に埋設状態で配設されており、これら補強部(16,26)がそれぞれ連結軸部材21および軸受部材11の取り付け木製部への固定をより強固で安定に維持している。
例えば、連結軸部材21および軸受部材11が円筒状や円盤状の基体部のみの場合、長期の使用に渡って肘掛け部材20の回動回数が多くなるのに伴い、各部材に肘掛け回動による回転力が作用し続けると、基体部自身が繰り返し埋設部位で回転しようとする力で固定ネジが緩み始めてガタツキが生じる危険性が考えられるが、前記補強部(16,26)は、その埋設されている木製部内で連結軸部材21や軸受部材11に作用する回転力に抵抗する杭として機能し、部材の緩みやガタツキを防止し、強固な固定状態を長期にわたり維持することができる。
なお、上記実施例では、肘掛け部材に連結軸を有する連結軸部材を取り付け、支持部材(支柱部材)に軸受部を有する軸受部材を取り付ける場合を示したが、本発明の肘掛け回動機構においては、肘掛け部材に軸受部材を取り付け、支持部材に連結軸部材を取り付ける構成としても相対的に肘掛け部材を回動させることができ、もちろんその回動を所定の角度内に規制できるものである。
また、以上の実施例では、椅子型移動用便器に用いられた場合の肘掛け回動機構に関して説明したが、本発明の肘掛け回動機構は、これに限らず、例えば、既存の便器の後方に設置される手摺部材などの肘掛けなど、各種、回動規制が必要な肘掛けに有効である。
本発明の一実施例による肘掛け回動機構の連結部を示す説明図であり、(a)は連結前の部材構成を示す側断面図、(b)は連結後の連結部の軸方向から見た断面図である。 本実施例の肘掛け回動機構の回動規制のための部材形状を示す説明図であり、(a)は各部材形状の部分斜視図、(b)は規制凸部の加工手順を説明する模式図である。 本実施例による肘掛け回動機構を用いた椅子型移動用便器を例示する概略構成図であり、(a)は肘掛け部材の一方が待機位置にある状態を示す斜視図、(b)は肘掛け部材が使用位置にある状態を示す斜視図である。
従来の肘掛け回動機構の一例を示す概略構成図であり、(a)は肘掛け部材と支柱部材の連結部の部材構成図、(b)は軸受部の形状を示す部分斜視図、(c)は連結軸の形状を示す部分斜視図である。 図4に示す従来の肘掛け回動機構の回動規制部の作用を示す説明図であり(a)は肘掛け部材を使用位置とする規制状態を示す模式図、(b)は肘掛け部材を待機位置とする規制状態を示す模式図である。
符号の説明
1:椅子型移動用便器の木製本体
2:座面部
3:脚部
4:便座
5:便座枠
6:バケツ
7:座部材
8:背もたれ
10:支持部材
11:軸受部材
12:軸受部
13:摺動縁部(開口周縁部)
14:規制凸部(開口周縁部)
15:基体部
16:補強部
20:肘掛け部材
21:連結軸部材
22:連結軸
23:溝状凹部
24:ネジ孔
25:基体部
26:補強部
30:キャップ部材
31:掛止棒状部
32:貫通孔
40:ボルト
W:ワッシャー

Claims (4)

  1. 支柱部材と、その支柱部材に取り付けられる肘掛け部材とを備え、前記肘掛け部材が前記支柱部材に対して回動移動することにより、少なくとも使用位置と待機位置とに移動可能な肘掛け回動機構において、
    前記肘掛け部材の回動軸となる連結軸を有する連結軸部材と、前記連結軸を受け入れる軸受部を有する軸受部材とが、前記肘掛け部材側と前記支柱部材側とのいずれかにそれぞれ設けられ、
    前記連結軸部材は、前記連結軸の先端面に、回動軸と直交する方向に配された溝状凹部を備えており、
    前記軸受部材は、前記連結部材の連結軸を前記軸受部に受け入れた状態で、前記連結軸の少なくとも先端部が露出するような開口周縁部を備えており、
    前記開口周縁部は、軸方向に対して、前記溝状凹部の底部とほぼ等しい位置にある摺動縁部と、この摺動縁部より突出した位置にある規制凸部とを有しており、
    前記連結軸部材の溝状凹部に固定され、軸方向と直交する方向に対して、前記開口周縁部に掛かる長さを有する掛止棒部材をさらに備え、
    前記掛止棒部材が、前記溝状凹部に固定された状態で前記摺動縁部に沿って回動すると共に、前記規制凸部によって回動が規制される構造となっていることを特徴とする肘掛け回動機構。
  2. 前記肘掛け部材と前記支柱部材とのいずれか若しくは双方が木製部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の肘掛け回動機構。
  3. 前記連結軸部材と前記軸受部材とが、それぞれ前記肘掛け部材と前記支柱部材の内部に少なくとも部分的に埋設されるように配設され、
    前記連結軸部材及び/又は前記軸受部材には、前記肘掛け部材又は前記支柱部材の長手方向に延びる補強部が設けられ、この補強部が少なくとも部分的に前記肘掛け部材又は前記支柱部材の部材内に埋設されるように配設されるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の肘掛け回動機構。
  4. 前記支柱部材が、椅子型移動用便器の後方に設置され、当該便器の座面部の後部上方に位置付けられる背もたれ部を支持するために座面部後方に立設された支持部材であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の肘掛け回動機構。
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