JP4304290B2 - 液晶セルおよび液晶デバイス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶(LC)の配向技術、特に、スメクティック液晶のアライメント技術に関する。このアライメント技術によって提案された液晶セルは、本明細書において記載されているように、例えば、スメクティック型の液晶ディスプレイ(LCD)の液晶デバイスにおいて用いることができるが、当該LCDに限定されるものではない。
【0002】
【従来の技術】
液晶の分野は、過去の世紀の間に、LCの電気光学特性に基づく新しいタイプのデバイスに関する発明や開発がなされた。特に、液晶ディスプレイに関する技術は、急速に進展した。ツイステッドネマティック(TN)およびスーパーツイステッドネマティック(STN)LCを用いたLCDは、すでに大量生産されており、パーソナルコンピュータ、ノートブック、カーナビゲーションスクリーンおよびLCDプロジェクタなどにおいて広く用いられており、さらに最近、携帯用デバイスおよび壁掛テレビへと展開されている。しかし、ネマティックLCDの性能は、現代テクノロジーにおける要求およびユーザーニーズを全く満たすものではなくなってきている。特に、ネマティックLCDは、追加の光学的構成要素(広視野フィルム、補正フィルム)が取り付けられない場合には、広い視野角を示さない。またネマティックLCDは、動画像を十分に表示できる程、速い応答時間を示さない。
【0003】
従って、速い応答時間および広視野角をもたらす新しいタイプのLCDが、最近注目されている。開発の候補の中の1つは、スメクティックLCに基づくLCDである。スメクティック液晶の応答時間は、数十マイクロ秒であることが知られており、時分割カラー表示(フィールドシーケンシャル)を実現させることができる。このため、ゴーストやスティッキングのない動画像を簡単に得ることができる。さらに、スメクティック型のLCDは、広視野角を提供する。現在まで考えられているスメクティックLCDには、表面安定化型強誘電性LCD(surface stabilized ferroelectric LCD (SS FLCD))、ポリマー分散化FLCD(polymer−dispersed FLCD (PD FLCD))、変形螺旋FLCD(deformed helix FLCD)、反強誘電性LCD(antiferroelectric LCD (AFLCD))、およびエレクトロクリニックLCD(electroclinic LCD)がある。しかし、スメクティックLCの特有な性能の応用は、LCD分野に限定されるものではなく、スメクティックLCの特性が良く発揮される、多様な種類の光学的装置、光学および通信構成要素へと展開されることもできる。
【0004】
スメクティック型のLCDにおいて、スメクティックC*相(キラルスメクティックC相)が、自発分極を有する相であることは公知であり、そして、それを均一にディスプレイ領域の全体にわたってアライメントさせることは極めて重要である。しかし、高コントラスト比を得るために、均一にスメクティックLCをアライメントし、良好なブラックレベルを示す欠陥のないテクスチャを得ることは問題となる作業である。
【0005】
アライメントに関して、スメクティックLCが、平行なまたは平行でない様式でラビングされた2枚の基板の間に注入されると、スメクティック層が、いわゆる「ブックシェルフ」構造(図16a)を形成することが期待される(例えば、非特許文献1)。もし、スメクティック層が完全にアライメントした場合、全ての層の層法線(layer normal)(図中に示す)は同じ方向を有しており、そしてその方向は、配向層方向(図中のラビング方向)と平行である。しかし、実際には、「ブックシェルフ」構造は、観測されない。冷却しスメクティックC層への転移すると体積収縮が生じるため、あるいは配向層の欠陥のため、「ブックシェルフ」構造が、いわゆる「シェブロン」構造(図16b)に変形する。
「シェブロン」構造中のスメクティック層は、配向層方向と同方向または反対方向に曲がると考えられ、層法線は図16bに示すように配向層方向からそれる。さらに、「シェブロン」層は、セルの全体にわたって均一に同じ方向に、曲がらない。曲がる方向はラビング方向との関係を考えると、2つの起こりうる層配列が存在する:C1、ラビング方向と同方向に曲がる、およびC2、ラビング方向と反対方向に曲がる。異なる層屈曲の結果として、隣接するC1とC2の間に「ジグザグ欠陥」として知られる典型的な欠陥が生じる(図16b)。図中に示すように、ジグザク欠陥は、通常、スメクティック層の境界に沿って広がり、そして、これらの領域内の分子は、配向性を失う。スメクティック層の規則性は、このようにして、ゆがめられる。ジグザク欠陥は、均一にアライメントするスメクティック組織のゆがみを促進し、LCセルのコントラスト比を減少させる。ジグザク欠陥は、配向層がダメージを受けた、あるいは、ミスアライメントした、あるいは、セルギャップが不均一な、サイトに容易に現れる。ジグザクあるいは他のタイプの欠陥によって損傷したスメクティック組織は、それが電圧印加時に、不安定である。コントラスト比の低下および不満足な電気光学特性によってもたらされる組織の急速な劣化は、ディスプレイ性能の品質を下げる。
【0006】
第二の問題(スメクティック型のLCDに関し知られている)は、外部からの機械的力に対するスメクティック層の抵抗力の弱さである。ネマティック液晶の配列と比較した場合、スメクティック層のパッキングは、それほどフレキシブルでなくかつ回復できないものであり、それゆえに、スメクティックLCセルが機械的ショックまたは衝撃を受けた場合、スメクティック組織は更に回復することなく完全に破壊される。
【0007】
ジグザク欠陥および機械的抵抗力の弱さは、スメクティック型LCDの外見を制限し、そして産業市場上の関連する製品用途を制限するという、重大な実際的な問題を提示するものである。スメクティックLCの均一な配列を得、堅牢なスメクティックLCパネルを製造するための新技術の開発が、いくつかの研究グループにおいて最近着目されている。従来技術として位置付けられるこれらのアプローチの1つは、以下のように概説できる。
【0008】
凸版印刷株式会社は、スメクティック層のアライメントを制御し、LCパネル内部にストライプ状のスペーサを形成することによって、大きいサイズの堅いパネルを製造する技術を開発した(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4、並びに非特許文献2に示されている。)ジグザク欠陥、線状欠陥の出現を避けるために、LCセル内部にストライプ状のスペーサを形成することが効果的であることが、述べられている。典型的には、ストライプ状のスペーサは、ポジティブ型フォトレジストを材料として、フォトリソグラフィによって、ラビングされたポリイミド表面上に形成されている。特許文献4においては、ラビング方向は、ストライプ状のスペーサが形成される方向に沿ったものとして制御されている。50±20°の範囲内の角度を与えると、液晶クラックおよび気泡の発生の抑制、並びにLCアライメント均一性の改善がなされるということが、実験的に証明されている。さらに、上記のすべての特許公報において、キラルネマティック相からキラルスメクティック相へのラビング方向に沿った温度勾配冷却(temperature gradient cooling)が、均一に配列された単一ドメインの組織を得る上で有効であることが述べられている。その1つの例(特許文献1)は、20ミクロン幅および約2.2ミクロン高さのスペーサが、LCパネル内部に形成され、そしてジグザク欠陥のない均一に整列した組織が、慎重な温度勾配冷却の後において得られてると記載している。ストライプ状のスペーサの形成によって、ジグザク欠陥のない大きいサイズのLCパネルが製造され、高いディスプレイ品質のLCパネルを供給することが可能となった。
【0009】
株式会社東芝は、セルギャップを固定するために、LCセル中に取り込まれた分散球状スペーサによって、ジグザグ欠陥の形成を抑制し、メクティック型の高コントラストLCDを製造する独自の技術を提唱している(特許文献5)。この技術は、大きな自発分極(large spontaneous polarization)を有する、FLCまたはAFLCに採用されている。この技術は、基板面とスペーサ側面との間の角度が90°未満である、すなわちスペーサが基板と垂直でない、スペーサの形成を意味する。断面において、スペーサは、不均一に配列された「シェブロン」構造を制御しかつ欠陥を減少させるために有効であると思われる、数学記号「>」または「<」のような形状を有している。
【0010】
それより後の日本電気株式会社の特許公報(特許文献6)は、同様の話題について、開示している。この特許公報においては、柱状またはストライプ状(壁状)スペーサを、LCセル内部に形成することを特許請求の範囲に記載している。これらのスペーサは、光重合液晶性高分子を材料としており、一方向にアライメントされる、あるいは、スペーサの側面と接触するLCをアライメントできるものである。スペーサは、フォトリソグラフィによって適切な配向層の上に形成され、そして、配向層によって提供される配向方向はスペーサ材料の方向と平行とされている。結果として、スペーサ材料の方向は、スペーサが形成された方向と平行である。この特許技術の目的とするところは、スペーサの側面上における、強い一軸でかつ均一な配向性を提供することであって、高コントラストと電圧印加下で長時間安定な配向を実現できる欠陥のないLCセルを得ることとされている。これら実施例群は、このような異方性(一方向に配列された)スペーサを有して製造されたLCセルが、スペーサ界面に沿った光の漏洩のない均一な配向性が得られたことを示している。
【特許文献1】
特開平7−159792
【特許文献2】
特開平7−318912
【特許文献3】
特開2000−81625
【特許文献4】
特開2000−66176
【特許文献5】
特開2000−19530
【特許文献6】
特開2001−109005
【非特許文献1】
「液晶とディスプレイ応用の基礎」,コロナ社,1994
【非特許文献2】
リキッド クリスタルズ、1997年、第23巻、第1号、第43〜50頁(Liquid Crystals, 1997, Vol.23, No.1, pp.43−50)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の技術は、スメクティックLCの欠陥のない組織を得ることをもたらす、LCパネルの内部におけるスペーサの形成を意味する。しかし、スメクティック層アライメント、特に隔壁境界に沿ったアライメント、の均一性を考慮すると、従来の技術は、いくつかの不合理を含んでおり、使用における制限を有するものと思われる。
【0012】
凸版印刷株式会社によって提案されるストライプ状のスペーサは、全く配向してない材料(通常、フォトレジストが使われている)により作られている。ストライプ状のスペーサの側面上の材料も、好適なアライメント方向を有しないものであった(図17)。このため、スペース間の直線的トンネル群に注入され、そしてスペーサの側面と接触するスメクティック液晶は、スペーサ側面の近隣部で適当な配向性を示さない。このためスペーサ−LC界面に沿って現れる欠陥および光漏洩が、明らかに観測され、コントラスト比の憂慮すべき低下をもたらす。
【0013】
特許文献4に記載されている、より発展した例においてさえ、ストライプ状のスペーサ(隔壁)と液晶層の法線(ラビング方向)との間の角度が、50±20°の範囲内で最適化された場合、スペーサ側面の近隣部における同様の問題が起こる。さらにまた、上記した特許文献5(株式会社東芝)においても、スペーサは、ポジ型またはネガ型の感光性樹脂で作られており、スペーサが形成された後に、側面上の定められた配向方向を示さないものである。
【0014】
光学的に異方性の材料で作成され、そして好ましい配向方向を示すストライプ状のスペーサ(隔壁)(日本電気株式会社の特許公報)は、非配向性スペーサと比較すると、有利なものである。異方性スペーサの配向した側面と接触しているスメクティック層の配向性は、改善されることができ、また隔壁境界に沿って光漏洩も低減することができる。
LC方向(n)が隔壁材料の配向方向(M)に対し平行である場合(図18)、直交した偏光子下におけるLCセルの完全な消光(隔壁に沿う領域を含む)が可能となる。しかしながら、実際には、スメクティックLCの方向は、数度程度、配向層の方向から通常ずれている。そして、前記したセル構造のベクトルM、nおよびFの相互アライメントは、実際に形成されたスメクティック組織の多くのものに関して、十分なものではない。
【0015】
次の(1)および(2)の例は、注入されたスメクティックLCが、ベクトルMがベクトルFと平行である異方性スペーサの側面に接している状態において、起こり得る、隔壁境界に沿う不整列を示すものである。
【0016】
(1) 等方相−ネマティック相−スメクティックC相(INC)相系列を示す強誘電性LC(FLC)。
【0017】
スメクティックLCがネマティック相に存在する場合、LC方向(n)は、配向層方向(RまたはU)に平行であり、かつ、隔壁材料の配向方向(M)に平行にアライメントされる(図19a)。スメクティックLCがネマティック相以下に冷却された場合、フレキシブルなネマティック相の長距離秩序(long−range positional order)は、スメクティック相の短距離秩序(short−range positional order)に再配列する。中間スメクティックA相の欠如を原因として、再配向が困難ということがある程度が起こるようであり、そしてそのことは、LC方向(n)および層法線の双方が、方向(F)(これに沿って隔壁が形成される。)ならびに隔壁材料の配向方向(M)に対して、異なる角度の傾斜を有するということをもたらす(図19b)。結果として、スメクティックC相の複数ドメイン組織(multi−domain texture)が形成され、欠陥によって分離された2つのドメイン(各ドメインのLC方向がn1,n2)が存在することとなる。クロスニコル下に観察した場合、これらのドメインは、異なる消光位(light extinction position)を示すため、コントラスト比をかなり減少させることとなる。さらに、配向欠陥は、光漏洩を増加させる隔壁−LC境界に沿って観測される。
【0018】
(2)等方相−ネマティック相−スメクティックA相−スメクティックC相(INAC)、または、等方相−スメクティックA相−スメクティックC相(IAC)相系列を示すFLC。
【0019】
スメクティックC相の形成における1種の中間相であると考えることのできるスメクティックA相を介して、スメクティックC相への転移は起こる。ネマティック相において、LC方向(n)は隔壁材料の配向方向(M)と平行であり、そして、これらは双方とも、配向層方向(RまたはU)によって決定される(INAC相系列のための図20a)。LCセルは、クロスニコル下において暗く観測される。通常、ネマティック相(またはIAC相系列のための等方相)の更なる冷却およびスメクティックA相の形成で、数度程度の配向層方向からのLC方向(n)のずれが生じる(図20b)。層法線の方向は、方向(F)(これに沿って隔壁が形成される。)から数度程度ずれ、そしていくつかの程度による形成された(F)である方向から逸脱する、そして、配向欠陥が、隔壁−LC境界に沿って形成される。更なる冷却およびスメクティックC相への転移後においても、スメクティックA相中に発達した配向欠陥が残る。この欠陥は、隔壁の近傍での光漏洩の原因であり得、そしてコントラスト比の減少の原因である。
【0020】
従って、異方性スペーサ、すなわち、それの材料が配向の好ましい方向を示すスペーサ、によって区画されたLCセル中に注入されるスメクティックLCを配向させるために、より信頼できるかつ適用できる技術が必要とされる。アライメント技術は、スペーサ(隔壁)境界に沿った領域を含む全ディスプレイ領域内で均一な配向性、および高コントラストを提供すべきである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、LCセルに注入されるスメクティックLCのいかなるタイプに関しても、均一に配向された、欠陥のない組織を得ることである。そして、課題を解決するための手段は、LCセルであって、ストライプ状のスペーサ(隔壁)によって形成された直線上のトンネル群へと区画され、それの材料が一軸的に配向されており、そして、配向方向が用いられるスメクティックLCに依存して制御可能である、LCセルの製造に基づくものである。従って、最適な条件は、スメクティックLCの欠陥のないアライメントのために提供されることができる。
【0022】
本発明において提案される、液晶デバイス用の、特に、スメクティック型の液晶ディスプレイ用の液晶セル、およびスメクティック液晶のためのアライメント技術は、次のように記載することができる。
【0023】
提案されたLCセルの三次元の断片が、図5に示される。請求項1によれば、セル(1)は、少なくとも1つの配向層(4、5)でそれぞれ被覆された2つの基板(2、3)と、配向層の上に形成され、LCセルを直線状区画に分割するストライプ形の隔壁群(6)との間に収納されたスメクティック液晶(7)の層を有することを特徴とする。隔壁の材料は、一軸的に配向されており(隔壁は、配向可能な、光学異方性材料からなる。)、そして、隔壁材料の配向方向(M)が、隔壁の延長方向(F)と、平行ではない。提案されたLCセルの単純化された平面図(ベクトルM、Fおよび隔壁6が示されている。)が、図1に示される。隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度(ΘFM)の範囲は、0<ΘFM<2Θと見積ることが出来る(ここで、Θは与えられたスメクティックLCのチルト角である。)。一般に、角度ΘFMはスメクティックLCの種類およびラビング方向(特に、交差ラビングに関して)に依存し、そして個々の場合に応じて決定されるべきである。隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度(ΘFM)の容易な制御は、アライメント条件を最適化するため、およびスメクティック液晶のどんな種類に関しても均一にアライメントされそして欠陥のない組織を得るための、高い可能性をもたらす。ジグザク、線状あるいは他の欠陥を原因として生じる欠陥ないし光漏洩が、隔壁−LC境界に沿って観測されることがない。結果として、組織の改良されたアライメントにより液晶ディスプレイにおける高コントラストが提供される。
【0024】
本発明は、隔壁材料の配向方向(M)および隔壁の延長方向(F)に関して、LC方向(n)の3つの主な組合せの記載を含むものである。そして、隔壁がある方向を(F)としている。ベクトルF、Mおよびnの相互のアライメントは請求項2、3、4において、指摘されており、そして、各組合せを与えるLCセルの単純化された平面図を、図2、3、4にそれぞれ示す。
【0025】
請求項2によれば、LC方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でない。3つのベクトルの配置を与えるLCセルの単純化された平面図を、図2に示す。LC方向(n)は隔壁材料の配向方向(M)と平行にすべきとの要件を満たすことは、等方相−ネマティック相−スメクティックC相(INC)相系列を示すスメクティックLCのための隔壁の境界に沿った配向欠陥の形成を防止する上で必要である。図6は、INC相系列を示すスメクティックLCに関して、請求項の要件がどのように働くかについて図示するものである。ネマティック相のアライメントは、図6aに示され、そして、スメクティックC相のそれは図6bに示される。隔壁の延長方向(F)は、通常、LCパネルの技術的設計に依る。一方、隔壁材料の配向方向(M)は、配向層方向(ラビング方向、Rまたは光配向方向、U)によって、決定される。隔壁(6)は配向層の上に形成され、そして、隔壁材料の分子は配向層方向(RまたはU)と平行してアライメントされる。隔壁材料の配向方向(M)は、隔壁の延長方向(F)に関し、ラビングの角度または光配向を変えることによって、容易に変化させることができる。異方性隔壁(6)間のトンネルに注入され、ネマティック相まで冷却されたスメクティックLCは、配向層方向と平行に配向することが期待でき、それゆえに、方向nおよびMは相互に平行であると期待される(図6a)。更なる冷却およびスメクティックC相への転移において、スメクティック層の形成が生じる。中間スメクティックA相の欠如は、層形成を若干困難なものとするが、LCの方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行というそれのアライメント方向を維持すると期待される。その一方で、層法線は、隔壁の延長方向(F)に平行するものであることが期待される(図6b)。ここで、スメクティック層の形成は、層法線のずれなしで起こるようである。その結果、均一にアライメントされた単一ドメイン組織を得ることができ、そして、これは、隔壁間における部位および隔壁境界に沿う部位の双方においてジグザク欠陥から解放されたものとなる(図19bと比較のこと。)。従って、INC相系列を示すスメクティックLCのスメクティックC相の均一なアライメントは、請求項2によって成功裡に実現できる。
【0026】
請求項2に記載のLCセルは、等方相−ネマティック相−スメクティックA相−スメクティックC相(INAC)相系列を示すスメクティックLCにも適用可能である。図7は、(a)ネマティック相、(b)スメクティックA相および(c、d)スメクティックC相におけるアライメントを図示するものである。隔壁の延長方向(F)である方向は、LCパネルの技術的設計に依る。一方、隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度は、配向層方向(ラビング方向、Rまたは光配向方向、U)によって、決定され得る。異方性隔壁(6)間のトンネルに注入され、ネマティック相まで冷却されたスメクティックLCは、配向層方向と平行に配向することが期待でき、それゆえに、方向nおよびMは相互に平行であると期待される(図7a)。更なる冷却で、ネマティック相の分子は、スメクティックA相の層中へ配列する。層法線がnおよびMと平行であることが期待できると同様に、LCの方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行であるというそれのアライメント方向も維持する(図7b)。更なる冷却およびスメクティックC相への転移において、LC方向(n)の2つの最も可能性のあるアライメントを考慮することができる。その第1の点は、LC方向(n)が隔壁材料の配向方向(M)と平行(図7c)のままであること、そして、それゆえに、請求項2によれば、液晶方向(n)は隔壁材料の配向方向(M)と平行で、隔壁の延長方向(F)とは平行でない、ということを意味する。その結果、配向欠陥および隔壁−LC境界に沿った光漏洩をなくすことができ、均一な消光を有する組織を得ることができる(図20bと比較すること。)。第2の可能性のある配置は、スメクティックA相のスメクティックC相への転移の後に、LC方向(n)が隔壁材料の配向方向(M)からずれることを意味する。従って、この場合において、液晶の配向方向(n)は、隔壁の延長方向(F)または隔壁材料の配向方向(M)のいずれに対しても平行でない。これは請求項4に従うものである。経験によれば、方向(n)のずれは、2、3°程度を上回らないことを示している。LCセルの単純化された平面図が、図4に示される。この場合においても、光漏洩のない、均一にアライメントされた組織が得られることができる。用いられるスメクティックLC、配向層の特性、すなわち、配向層とLC分子との間の相互作用(anchoring)、および隔壁間の間隔に依存して、これらの2つの可能性のうちのいずれの一方が、実現される。
【0027】
請求項3によれば、注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁の延長方向(F)と平行であって、隔壁材料の配向方向(M)と平行でない。この配置を与えるLCセルの単純化された平面図を、図3に示す。等方相−スメクティックA相−スメクティックC相(IAC)相系列を有する反強誘電性LCは、図8に示されるようにアライメントする。隣接する層おけるLCの方向(n’、n”)は、反対方向において傾けられる。但し、消光はこれらの方向間の中間の位置で生じる。したがって、反強誘電性LCのアライメントは、本発明の請求項3によって、改善されることができる。この場合における層法線(図8に示す)は、隔壁の延長方向(F)と平行となるものと期待される。
【0028】
請求項2、3および4に記載のLCセルは、異方性隔壁の高さが、LCセルのギャップ(それは通常1〜2μmの範囲である。)と等しいことを意味する。そして、LCセルが組み立てられた後において、良好な粘着力が、隔壁の最上部の面と、対向する基板の配向層との間に与えられる。隔壁によってセルギャップは均一に保たれ、このことが、セルギャップ分布のサイト上に形成される欠陥をなくすことを可能にする。
【0029】
双方の基板のアライメント方向(ラビング、光配向、その他)は、同じものとすることも異なるものとすることも可能である。同じ配向層方向とは、隔壁の延長方向(F)に対して、例えば、+X°での、同じ方向(R、R1)における双方の基板のラビングを意味する(図27a)。基板が重ねられ、そして、LCセルが組立てられた後に、該セルの内部に、交差したラビング条件が与えられる(図27b)。交差したラビングは、効果的にスメクティックLCのアライメントを改善するために用いられることができる。しかしながら、異方性隔壁を有するLCセルに交差したラビングを適用した場合には、基板のうちの1つの配向層方向(R)およびこの基板上に形成された隔壁材料の配向方向(M)は同一のものであるが、他方の基板(配向層方向R1を有する)は、2X°の交差角度でアライメントされる(図27c)。したがって、アライメント方向の空間的非対称が、アライメントされた表面の違い(R、M対R1)を原因として、セルの内部において生じる。空間的非対称によって、スメクティック層アライメントの局所的不均一さ、および/または層のねじれが、生じる可能性がある。隔壁が双方の基板の上部にそれぞれ形成された場合、LCセルの中央に関して、LCセル内部でのアライメント方向の空間的対称性を得ることができる(図27d)。ベクトルR1およびM2がLCセルの上半分のアライメント方向を与える一方で、ベクトルRおよびM1が下半分のアライメント方向を与えるが、さらに、これらのアライメント方向は平行でない。
【0030】
請求項5によれば、隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度(ΘFM)は、0<ΘFM<2Θ(ここで、Θは与えられたスメクティックLCのチルト角である。)の範囲である。このような範囲にあれば、前記したように、アライメント条件を最適化するため、およびスメクティック液晶のどんな種類に関しても均一にアライメントされそして欠陥のない組織を得るための高い可能性が得られ、ジグザク欠陥、線状欠陥あるいは他の欠陥を原因として生じる光漏洩が、隔壁−LC境界に沿って観測されることがなくなる。結果として、組織の改良されたアライメントにより液晶ディスプレイにおける高コントラストが提供される。
【0031】
空間的非対称を防止し、LCセル内部における交差したラビングの条件を保つために、請求項6において主張するように、隔壁が積層され得る。図9は、請求項6に係るLCセルの断面を示す。液晶セル(1)は、少なくとも2つの異方性隔壁(8、9)が、積み重ねられ、そして、隔壁のうちの1つの材料方向(M1)が、他方の隔壁の材料方向(M2)と平行でない、というものである。隔壁を積み重ねることによって、対称性の交差したラビングの効果は、LCセル内部のスメクティック層について改良されたオリエンテーションを提供する。方向F、M1、M2およびLCの方向(n)の相互の配置を、図10、11、12において、図に示す。それらは、積み重ねられた隔壁に適用されるものではあるが、基本的に請求項2、3、4に記載のものと同じものである。
【0032】
図10は、請求項6に係るLCセルの単純化された平面図を示す。そこにおいて、LC方向(n)は、基板(図10aのM1および図10bのM2)のうちの1つの隔壁材料の配向方向(図10aのM1および図10bのM2)と平行であるが、他の基板の隔壁材料の配向方向(図10aのM2および図10bのM1)と平行でなく、かつ、隔壁が形成された(F)である方向と、平行でない。この組合せは、INC相系列(図6参照)を示すスメクティックLCに関して、欠陥のない配向組織を得る上で効果的である。スメクティックLCの方向(n)が、ベクトルMまたはM2と平行である場合、スメクティックA相がスメクティックC相へ転移すると、INAC相系列のために同様に欠陥のない配向組織が得られる(図7c参照)。
【0033】
図11は、請求項6に係るLCセルの単純化された平面図を示す。そこにおいて、LC方向(n)は、隔壁の延長方向(F)と平行であるが、いずれの基板の隔壁材料の配向方向(M1,M2)とも、平行でない。IAC相系列を示すスメクティックLC(AFLC)は、この条件により均一にアライメントする(図8参照)。
【0034】
図12は、請求項6に係るLCセルの単純化された平面図を示す。そこにおいて、LC方向(n)は、隔壁の延長方向(F)と平行でなく、いずれの基板の隔壁材料の配向方向(M1,M2)とも、平行でない。INAC相系列を示すスメクティックLCは、この条件により均一にアライメントする(図7d参照)。
【0035】
実際に、積み重ねられた隔壁間におけるアライメントの原則は、1つの基板の上に形成される隔壁に関する請求項2、3、4において述べられる原則と同様である。
【0036】
しかしながら、交差したアライメント(ラビング、光配向、その他による)が必要とされる場合に、積み重ねられた隔壁の使用すると、LCセル内部において対称性アライメント条件を与えることが可能となり、スメクティック層をアライメントする、そしてそれゆえに、層のねじれを防止することができる。
【0037】
積み重ねられた異方性隔壁が双方の基板上に形成されることは、隔壁の総高さがLCセルのギャップと等しいことを意味し、そして、LCセルの組立ての後、良好な粘着力がこれら隔壁の上面の間に与えられることを意味する。
【0038】
図13a、bは、請求項7に係る提案される液晶セルの簡略化された平面図を示すものである。隔壁(6)が1つの基板の上に形成される場合、隔壁の側面上の材料が一軸的に配向すること、そして方向(S)が隔壁材料の配向方向(M)平行であることが、図13aにおいて概略的に示されている。
【0039】
図13bは、そのとき、側面S1およびS2上の隔壁材料の配向方向が、隔壁材料の配向方向M1およびM2と、それぞれと平行である場合での、積み重ねられた隔壁(8、9)に関しての請求項7を図示するものである。請求項7は、異方性隔壁(6)または積み重ねられた異方性隔壁(8、9)が、隔壁厚さ(すなわち、セルギャップ)全体にわたってだけでなく、隔壁側面を含む隔壁全幅の全体にわたって、同じ方向に配向されることを意味する。
【0040】
上記の全ての説明では、隔壁がフォトリソグラフィ法によって形成される。通常、隔壁材料(それは配向させることが可能である)は、配向層の上へスピンコートされ、そして、隔壁材料の配向方向(M)は配向層方向と平行に配向される。配向層上の隔壁材料のアライメント品質は、ベクトルMおよびSに関して正確に同じアライメント方向を得るために、パターニングの前に確認すべきてある。他方、一軸的に配向された(異方性の)隔壁は、これに代えて、機械的方法によって形成されることができる。隔壁が機械的方法(剪断、押出し、射出等)によって形成される場合、機械的な力は、全隔壁材料の全体にわたって均一なアライメントを形成するために、十分に強くなければならない。これにより、ベクトルMおよびSの平行なアライメントが成し遂げられる。従って、請求項7は機械的方法による配向でも可能である。隔壁材料の分子および側面上の分子について同じ配向方向を得ることは、全隔壁に対して単一の消光位を提供するために非常に重要である。すなわち、それは、スメクティックLCが注入され、スメクティックC相が形成された後に、全LCセル内で均一な消光を与えることを可能とするものである。
【0041】
請求項8によれば、提案されたLCセルにおいて、隔壁の側面は、スメクティック液晶と接触している(図14)。隔壁側面とスメクティックLCの分子との直接接触は、隔壁境界に沿って、LCのアライメントを制御し、固定するのに必要である。これは、配向層によって与えられるそれらの効果に加えて、隔壁の側面が、LCに相互作用(アンカリング)をおよぼし、LCの配向を促進させる。アライメント効果を実現するために、配向層の上に隔壁を直接形成し、スメクティックLCとの直接的に接触させるために隔壁側面をコーティングしてない状態に保たなければれなければならないことは、明白である。
【0042】
本発明において提案されるLCセルに注入する場合、どんな種類のスメクティックLCも効果的にアライメントすることができる。請求項9によれば、INAC相系列を示すスメクティックLCは、隔壁側面と接触する。請求項10によれば、INC相系列を示しているスメクティックLCは、隔壁側面と接触する。請求項11によれば、IAC相系列を示しているスメクティックLCは、隔壁側面と接触する。各種のスメクティックLCに関するアライメント機構の詳細な説明は、前記した通りであり、そして、図6、7、8において図示されている。
【0043】
図15は、請求項12に係るLCセルを示すものであり、そこにおいては、ブラックマトリックス(10)が設けられ、そして異方性隔壁(6)の下に作製されている。クロスニコル間での隔壁からの光漏洩を避け高いコントラストを維持するために、ブラックマトリックスは、請求項12に係る隔壁の下に作製される。隔壁の材料は一軸的にアライメントされるので、クロスニコル下に、隔壁が定められた位置で消光を示す。隔壁材料の配向方向(M)が注入LCの方向(n)と平行の場合(請求項2に従う。図2)、LCセルは単一の位置で消光を示し、それゆえ、クロスニコル下に、LCセルは均一なブラックに観測される。ただ、より正確に述べれば、隔壁材料の光学厚み(リタデーション)が必ずしも注入されたスメクティックLCのそれと等しいというわけではないため、ブラックレベルは完全に均一となるものではない。LCの方向(n)が、隔壁材料(それぞれ、請求項3および4、図3および4による)の配向方向と平行でない場合、ならびに、積み重ねられた隔壁(請求項6、図10、11、12による)の配向方向と平行でない場合、ブラックマトリックスを正確に隔壁の下に製作することが必要とされる。これは、LCセルにおける単一の消光位を提供するため、および隔壁領域からの光漏洩をなくすためである。
【0044】
請求項13によれば、LC装置、特に、スメクティック型のLCDが、提案されたLCセルに基づいて製造することができる。均一で欠陥のないアライメント、良好なブラックレベル、およびそれゆえ高コントラストが、当該LCセル中に注入された任意の種類のスメクティックLCに関し、実現される。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態により、具体的に説明する。
【0046】
なお、以下の実施形態において記載されているスペーサの製造法、それ自体は、公知の技術として認められることができる。例えば、シャープ株式会社の特開2001−183673に開示されところでは、異方性スペーサ壁が、液晶性を示す反応性メソゲンを用い、ラビングされたポリイミド表面にスピンコートされ、ラビング方向にアライメントされ、そして紫外線照射下に硬化されることで、形成されている。
【0047】
(実施形態1)
第1の実施形態は、請求項2、7、8、9に関連するものであって、主要な製造ステップが図21において図示される。2枚のガラス製基板2、3は、洗浄され、乾燥された後、それぞれ配向層4、5をスピンコートした(図21a)。配向層は、小さなプレチルト角を与える汎用のポリイミドであった。スピンコーティングの後、ポリイミド層は、溶剤を除去するために熱処理され、その後、表面上に一方向性の異方性を形成するためにラビングした。基板が重ねられた後に、両基板のラビング方向を、隔壁の延長方向(F)に対して、数度程度ずらした。ラビング方向RおよびR1並びに方向Fが、図21bに示される。その後、基板のうちの一方が、光硬化性液晶モノマー(11)の層でコートされ、熱処理された。層11は、ストライプパターンマスク(12)を介して紫外線照射(13)されて、架橋し、そしてその後、未反応モノマーは適当な溶剤を用いて除去された(図21c)。これゆえ、所定の幅およびピッチを有するストライプ状の隔壁(6)が、ラビングされた配向層(4)の上に形成された(図21d)。クロスニコル下に観察すると、ラビング(R)が行われたのと、同じ角度で隔壁(6)が消光を示した。、隔壁材料の配向方向(M)は、ラビング方向(R)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でなかった(図21e)。光硬化性液晶モノマー(11)の濃度およびスピンコーティング条件は、未反応モノマーが除去された後に、セルギャップ値にほぼ近い隔壁高さを得るために、調整された。次に、調製された基板が重ねられ、そして、基板を組み立て、図21fに示すような閉鎖セル(1)を製造するために加圧下でベーキングされた。異方性隔壁(6)と上部基板の配向層(5)の間の粘着力が確かめられた。等方相である際に、INAC相系列を示している強誘電性LCが、隔壁(6)間のトンネル(7)中へと注入され、そしてスメクティックC相へとゆっくりと冷却された。クロスニコル下に観察すると、LCセルが、隔壁材料の配向方向(M)およびLC方向(n)の双方に関して、同一の消光位を示した。アラインメントベクトルF、M、R、R1およびnの相互の配置が、図21gに示される。注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行で、隔壁の延長方向(F)方向と平行でなかった。ほとんど欠陥のない組織が観測されたが、いくつかのジグザク欠陥が注入穴の近くにおいて見られた。ジグザク欠陥および光漏洩は、隔壁−LC境界に沿って、全く観測されなかった。
【0048】
(実施形態2)
第2の実施形態は、請求項4、7、8、9、12に関連するものであって、主要な製造ステップが図22において図示される。2枚のガラス製基板2、3は、洗浄され、乾燥された後、それぞれ配向層をスピンコートされた。この場合における配向層は、光硬化性重合体(4、5)および光硬化性液晶モノマー(11)からなるものであった(図22a)。光硬化性重合体をスピンコーティングした後、それは溶剤を除去するために熱処理され、その後、表面上に一方向性の異方性を形成するために、直線偏光させた紫外線(13)に曝された。両方の配向層(4、5)が、図22bに示すように同じ方向(U、U1)に、アライメントされた。その後、光硬化性液晶モノマー(11)が、前記光硬化性ポリマー(4、5)上にスピンコートされ、そして溶剤を除去するために熱処理された(図22a)。溶剤を除去した後、このモノマーは、ネマティック相を示し、かつ、下方の光硬化性ポリマー層の一軸性アライメント(U、U1)を転写した。コートされた基板は、アライメントされた液晶モノマーを架橋するために、紫外線照射に曝された。その後、基板(2)のうちの1つは、同じ光硬化性液晶モノマー(11)の層でコートされ、そして熱処理された。層は、ストライプパターンマスク(12)を介して紫外線照射(13)されて、架橋し、そしてその後、未反応モノマーは適当な溶剤を用いて除去された(図22c)。これゆえ、所定の幅およびピッチを有するストライプ状の隔壁(6)が、光配向された配向層(4+11)の上に形成された(図22d)。クロスニコル下で観察すると、光配向が行われたのと、同じ角度で隔壁(6)が消光位を示した。隔壁材料の配向方向(M)は、光配向方向(U)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でなかった(図22e)。光硬化性液晶モノマー(11)の濃度およびスピンコーティング条件は、未反応モノマーが除去された後に、セルギャップ値にほぼ近い隔壁高さを得るために、調整した。次に、基板が重ねられ、そして、図22fに示すような閉鎖セル(1)を製造するために加圧しながらベーキングされた。異方性隔壁(6)と上部基板の配向層(5+11)の間の粘着力が得られる。等方相である際に、INAC相系列を示している強誘電性のLCが、隔壁(6)間のトンネル(7)中へと注入され、そしてスメクティックC相へとゆっくりと冷却された。クロスニコル下で観察すると、LCセルが、隔壁材料方向(M)およびLC方向(n)の双方に関して、同一の消光位を示した。アラインメントベクトルF、M、U、U1およびnの相互の配置が、図22gに示される。注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行でなく、かつ、隔壁の延長方向(F)方向とも平行でなかった。ほとんど欠陥のない組織が観測されたが、いくつかのジグザク欠陥が注入穴の近くにおいて見られた。ジグザク欠陥および光漏洩は、隔壁−LC境界に沿って、全く観測されなかった。全く同一の材料(光硬化性液晶モノマー11)を使用することが、隔壁側面−配向層境界上において同様の界面条件(表面アンカー効果)を与え、これは、スメクティックLCの均一なアライメントを得るための追加の効果的な特徴となった。図22gに示すように、LC方向(n)および隔壁材料の配向方向(M)の消光位は、異なる。したがって、ブラックマトリックス(10)が、図26aに示すように、基板(2)上の隔壁(6)の下に、形成された。組立てられた実験的なセル(1)が、図26bに示されるが、同図において、示された配向層4および5は、それぞれ4+11および5+11とみなされなければならない。
【0049】
(実施形態3)
第3の実施形態は、請求項2、7、8、10に関連するものであって、主要な製造ステップが図23において図示される。2枚のガラス製基板2、3は、洗浄され、乾燥された後、それぞれ配向層4、5をスピンコートされた(図23a)。配向層は、小さなプレチルト角を与える汎用のポリイミドであった。スピンコーティングの後、ポリイミド層は、溶剤を除去するために熱処理され、その後、表面上に一方向性の異方性を形成するためにラビングされた。基板が重ねられた後に、平行なラビングを得るために、基板はその方法でラビングされた。さらに、基板は、隔壁の延長方向(F)に対して、或る角度でラビングされた。ラビング方向RおよびR1並びに方向Fが、図23bに示される。その後、基板のうちの一方が、光硬化性液晶モノマー(11)の層でコートされ、熱処理された。層11は、ストライプパターンマスク(12)を介して紫外線照射(13)されて、架橋し、そしてその後、未反応モノマーは適当な溶剤を用いて除去された(図21c)。これゆえ、所定の幅およびピッチを有するストライプ状の隔壁(6)が、ラビングされた配向層(4)の上に形成された(図23d)。クロスニコル下で観察すると、ラビング(R)が行われたのと、同じ角度で隔壁(6)が消光位を示した。、隔壁材料の配向方向(M)は、ラビング方向(R)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でなかった(図23e)。光硬化性液晶モノマー(11)の濃度およびスピンコーティング条件は、未反応モノマーが除去された後に、セルギャップ値にほぼ近い隔壁高さを得るために、調整した。次に、調製された基板が重ねられ、そして、基板を組み立て、図23fに示すような閉鎖セル(1)を製造するために加圧しながらベーキングされた。隔壁(6)と上部基板の配向層(5)の間の粘着力が確かめられた。等方相である際に、INC相系列を示している強誘電性LCが、隔壁(6)間のトンネル(7)中へと注入され、そしてスメクティックC相へとゆっくりと冷却された。クロスニコル下で観察すると、LCセルが、隔壁材料の配向方向(M)およびLC方向(n)の双方に関して、同一の消光位を示した。アラインメントベクトルF、M、R、R1およびnの相互の配置が、図23gに示される。注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁材料の配向方向(M)と平行で、隔壁の延長方向(F)方向と平行でなかった。ほとんど欠陥のない組織が観測されたが、いくつかのジグザク欠陥が注入穴の近くにおいて見られた。ジグザク欠陥および光漏洩は、隔壁−LC境界に沿って、全く観測されなかった。
【0050】
(実施形態4)
第4の実施形態は、請求項4、7、8、11、12に関連するものであって、主要な製造ステップが図24において図示される。2枚のガラス製基板2、3は、洗浄され、乾燥された後、それぞれ配向層4、5をスピンコートされた(図24a)。配向層は、小さなプレチルト角を与える汎用のポリイミドであった。スピンコーティングの後、ポリイミド層は、溶剤を除去するために熱処理され、その後、表面上に一方向性の異方性を形成するためにラビングされた。2つの基板は、同じ方向で、かつ隔壁の延長方向(F)に対して或る角度となる角度でラビングされた。ラビング方向RおよびR1並びに方向Fが、図24bに示される。その後、基板のうちの一方が、光硬化性液晶モノマー(11)の層でコートされ、熱処理された。層11は、ストライプパターンマスク(12)を介して紫外線照射(13)されて、架橋し、そしてその後、未反応モノマーは適当な溶剤を用いて除去された(図24c)。これゆえ、所定の幅およびピッチを有するストライプ状の隔壁(6)が、ラビングされた配向層(4)の上に形成された(図24d)。クロスニコル下で観察すると、ラビング(R)が行われたのと、同じ角度で隔壁(6)が消光位を示した。、隔壁材料の配向方向(M)は、ラビング方向(R)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でなかった(図24e)。光硬化性液晶モノマー(11)の濃度およびスピンコーティング条件を、未反応モノマーが除去された後に、セルギャップ値にほぼ近い隔壁高さを得るために、調整した。次に、調製された基板が重ねられ、そして、基板を組み立て、図24fに示すような閉鎖セル(1)を製造するために加圧しながらベーキングされた。この後、異方性隔壁(6)と上部基板の配向層(5)の間の粘着できたことが確かめられた。等方相である際に、IAC相系列を示している反強誘電性のLCが、隔壁(6)間のトンネル(7)中へと注入され、そしてスメクティックC相へとゆっくりと冷却された。クロスニコル下で観察すると、LCセルが、隔壁材料の配向方向(M)およびLC方向(n)の双方に関して、異なる消光位を示した。アラインメントベクトルF、M、R、R1およびnの相互の配置が、図24gに示される。注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁の延長方向(F)と平行でなく、かつ隔壁材料の配向方向(M)とも平行でなかった。欠陥のない組織が全LCセル内で観測された。ジグザク欠陥および光漏洩は、隔壁−LC境界に沿って、全く観測されなかった。図24gに示すように、LC方向(n)および隔壁材料の配向方向(M)の消光位は、異なる。したがって、ブラックマトリックス(10)が、基板(2)上の隔壁(6)の下に、図26aに示すように形成された。組立てられたセル(1)は、図26bに示される。
【0051】
(実施形態5)
第5の実施形態は、請求項3、6、7、8、11、12に関連するものであって、主要な製造ステップが図25において図示される。2枚のガラス製基板2、3は、洗浄され、乾燥された後、それぞれ配向層4、5をスピンコートされた(図25a)。配向層は、小さなプレチルト角を与える汎用のポリイミドであった。スピンコーティングの後、ポリイミド層は、溶剤を除去するために熱処理され、その後、表面上に一方向性の異方性を形成するためにラビングされた。2つの基板は、同じ方向で、かつ隔壁の延長方向(F)に対して或る角度となる角度でラビングされた。ラビング方向RおよびR1並びに方向Fが、図25bに示される。その後、双方の基板が、光硬化性液晶モノマー(11)の層でコートされ、熱処理された。層11は、ストライプパターンマスク(12)を介して紫外線照射(13)されて、架橋し、そしてその後、未反応モノマーは適当な溶剤を用いて除去された(図25c)。これゆえ、所定の幅およびピッチを有するストライプ状の隔壁(8、9)が、両方の基板のラビングされた配向層(4、5)の上に形成された(図25d)。クロスニコル下で観察すると、ラビング(R、R1)が行われたのと、それぞれ同じ角度で隔壁(8、9)が消光位を示した。隔壁材料の配向方向(M1、M2)は、ラビング方向(R、R1)と平行で、隔壁の延長方向(F)と、平行でなかった(図25e)。モノマーの濃度およびスピンコーティング条件を、未反応モノマーが除去された後に、セルギャップのほぼ1/2値に近い隔壁高さを得るように調整した。次に、調製された基板が、隔壁を調整するために注意深く重ねられ、そして、基板を組み立て、図25fに示すような閉鎖セル(1)を製造するために加圧しながらベーキングされた。重ねられた隔壁8と9との間の粘着力が確かめられた。等方相である際に、IAC相系列を示している反強誘電性LCが、隔壁(8、9)間のトンネル(7)中へと注入され、そしてスメクティックC相へとゆっくりと冷却された。クロスニコル下で観察すると、LCセルが、隔壁材料の配向方向(M1、M2)およびLC方向(n)の双方に関して、異なる消光位を示した。アラインメントベクトルF、M1、M2、R、R1およびnの相互の配置が、図25gに示される。注入された液晶の配向方向(n)は、隔壁の延長方向(F)方向と平行ではあるが、いずれの隔壁材料の配向方向(M1、M2)とも平行でなかった。スメクティックC相の欠陥のない組織が観測された。ジグザク欠陥および光漏洩は、隔壁−LC境界に沿って、全く観測されなかった。図25gに示すように、LC方向(n)および隔壁材料の配向方向(M1、M2)の消光位は、異なる。したがって、ブラックマトリックス(10)が、基板(2)上の隔壁(6)の下に、図26aに示すように形成された。組立てられたセル(1)を、図26bに示す。
【0052】
(実施形態6)
第6の実施形態は、請求項13に関連するものであって、図28において図示される。液晶デバイス、すなわち、スメクティック型の液晶ディスプレイ(LCD)が、製作された。
LCD(14)は、液晶セル(2つの基板2および3、透明電極15および16、配向層4および5、カラーフィルタアレイ17、異方性隔壁6、および該隔壁間に注入されたスメクティックLCの層7)、並びに、クロスニコル配置した偏光板18、19およびバックライトユニット20からなるものであった。ブラックマトリックス(図示せず)は、上方の基板(3)上に、異方性隔壁(6)より上方に作製され、そして、その製作はカラーフィルタアレイ(17)の製作工程中において行われた。電圧印加時の動作を確かめるために、LCDは数時間駆動された。電圧印加前に観測された欠陥のない組織は、電圧印加の間、および電界が切られた後においても、劣化することがなかった。このLCDは、電界のない状態で均一なブラックレベルを示し、そして隔壁−LC境界に沿う光漏洩は観測されなかった。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるLCセルは、新規なアライメント技術を提供し、LCセル内部において異方性で(一軸的に分子配向された)ストライプ状の隔壁間に形成された直線状トンネル中へ注入された、任意の種類のスメクティック液晶に対して、均一な配向を形成することをもたらすものである。隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度を容易に制御できることは、アライメント条件を最適化し、そして任意の種類のスメクティック液晶に関して欠陥のない組織を得るという広い可能性を与えるものである。提案したアライメント技術は、隔壁−LC境界に沿った光漏洩をなくす。その結果として、液晶ディスプレイにおける高コントラストが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係るLCセルの簡略化された平面図。
【図2】請求項2に係るLCセルの簡略化された平面図。
【図3】請求項3に係るLCセルの簡略化された平面図。
【図4】請求項4に係るLCセルの簡略化された平面図。
【図5】本発明に係るLCセルの断面図であり、ベクトルFおよびMが示される。
【図6】INC相系列を示すスメクティックLCに関する(a)ネマティック相および(b)請求項2に係るスメクティックC相における、ベクトルFおよびMに対するLC方向(n)の概略図である。
【図7】INAC相系列を示すスメクティックLCに関する(a)ネマティック相、(b)スメクティックA相、(c)請求項2に係るスメクティックC相、および(d)請求項4に係るスメクティックC相における、ベクトルFおよびMに対するLC方向(n)の概略図である。
【図8】IAC相系列を示すスメクティックLCに関する請求項3に係るスメクティックC相における、ベクトルFおよびMに対するLC方向(n)の概略図である。
【図9】少なくとも2つの隔壁(8、9)が積み重ねられた、請求項6に係るLCセルの断面図であり、ベクトルM1およびM2が示される。
【図10】2つの隔壁が積み重ねられ、そしてLC方向(n)が、積み重ねられた隔壁の隔壁材料の配向方向(a)M1および(b)M2の一方と平行であるが、隔壁の延長方向(F)とは平行でない、請求項6に係るLCセルの簡略化された平面図である。
【図11】2つの隔壁が積み重ねられ、そしてLC方向(n)が、隔壁の延長方向(F)とは平行であるが、積み重ねられた隔壁のいずれの隔壁材料の配向方向(M1、M2)とも平行でない、請求項6に係るLCセルの簡略化された平面図である。
【図12】2つの隔壁が積み重ねられ、そしてLC方向(n)が、積み重ねられた隔壁のいずれの隔壁材料の配向方向(M1、M2)とも平行でなく、かつ隔壁の延長方向(F)とも平行でない、請求項6に係るLCセルの簡略化された平面図である。
【図13】(a)は隔壁の側面上の隔壁材料の配向方向(S)が隔壁材料の配向方向(M)と平行である、また(b)は隔壁の側面上の隔壁材料の配向方向(S1、S2)が積み重ねられた隔壁(8、9)に関する隔壁材料の配向方向(M1、M2)と平行である、請求項7に係る液晶セルの簡略化された平面図をそれぞれ示すものである。
【図14】スメクティックLCの分子が隔壁の側面と接触状態にあることを示す、請求項8に係る液晶セルの簡略化された平面図である。
【図15】ブラックマトリックス(10)が隔壁(6)の下に形成された、請求項12に係る液晶セルの断面図である。
【図16】(a)は「ブックシェルフ」構造、(b)は「シェブロン」構造の概略図である。
【図17】ストライプ状のスペーサの材料が配向の好ましい方向を示さない、従来技術において知られるLCセルの簡略化された平面図である。
【図18】ストライプ状のスペーサの材料が一軸的に配向され、そして隔壁材料の配向方向(M)、隔壁の延長方向(F)およびLC方向(n)が平行である、従来技術において知られるLCセルの簡略化された平面図である。
【図19】スペーサ材料の方向(M)が、隔壁の延長方向(F)と平行である、従来技術において知られるLCセルに関する(a)ネマティック相および(b)スメクティックC相における、LC方向(n、n1、n2)の概略図である。
【図20】スペーサ材料の方向(M)が、隔壁の延長方向(F)と平行である、従来技術において知られるLCセルに関する(a)ネマティック相および(b)スメクティックA相における、LC方向(n)の概略図である。
【図21】実施形態1によるLCセルの主要な製造ステップを示す図である。
【図22】実施形態2によるLCセルの主要な製造ステップを示す図である。
【図23】実施形態3によるLCセルの主要な製造ステップを示す図である。
【図24】実施形態4によるLCセルの主要な製造ステップを示す図である。
【図25】実施形態5によるLCセルの主要な製造ステップを示す図である。
【図26】(a)はブラックマトリックス(10)が一方の基板上の隔壁(6)の下部に形成されているところを示す、(b)はLCセル(1)が組立てられているところを示す、実施形態2、4、5を説明するLCセルの断面図である。
【図27】交差ラビング条件の概略図であり、(a)は同じ角度+Xでラビングされた基板を、(b)は重ねられた基板を示し、また(c)は非対称性交差ラビングを、(d)は対称性交差ラビングを与えるLCセル断片の斜視図である。
【図28】請求項13に係る製造されたスメクティック型LCD(14)の概略図である。
【符号の説明】
1 LCセル
2,3 基板
4,5 配向層
6 隔壁
7 スメクティック液晶
8,9 積層された隔壁
10 ブラックマトリックス
11 光硬化性液晶モノマーの層
12 マスク
13 紫外線ビーム
14 スメクティック型LCD
15,16 透明電極
17 カラーフィルタアレイ
18,19 外部偏光子
20 バックライトユニット
F 隔壁の延長方向
M 隔壁材料の配向方向(隔壁材料の分子配向方向)
n,n1,n2,n’,n” スメクティックLCの方向(スメクティック液晶の分子配向方向)
M1,M2 積層された隔壁8および9に関するそれぞれの隔壁材料の配向方向S 隔壁6に関する側面の隔壁材料の配向方向
S1,S2 積層された隔壁8および9に関する側面のそれぞれの隔壁材料の配向方向
R,R1 それぞれ基板2および3のラビング方向
U,U1 それぞれ基板2および3の光配向方向
A,P 偏光板

Claims (13)

  1. 少なくとも1つの配向層でそれぞれ被覆された2つの基板と、配向可能な、光学異方性材料からなる隔壁群との間に収納された、スメクティック液晶の層を有し、前記隔壁材料の配向方向(M)が、隔壁の延長方向(F)と、平行でないことを特徴とする液晶セル。
  2. 少なくとも1つの配向層でそれぞれ被覆された2つの基板と、配向可能な、光学異方性材料からなる隔壁群との間に収納された、スメクティック液晶の層を有し、前記注入された液晶の配向方向(n)が、前記隔壁材料の配向方向(M)と平行であり、かつ隔壁の延長方向(F)と、平行でないことを特徴とする液晶セル。
  3. 少なくとも1つの配向層でそれぞれ被覆された2つの基板と、配向可能な、光学異方性材料からなる隔壁群との間に収納された、スメクティック液晶の層を有し、前記注入された液晶の配向方向(n)が、隔壁の延長方向(F)と平行であり、かつ前記隔壁材料の配向方向(M)と、平行でないことを特徴とする液晶セル。
  4. 少なくとも1つの配向層でそれぞれ被覆された2つの基板と、配向可能な、光学異方性材料からなる隔壁群との間に収納された、スメクティック液晶の層を有し、前記注入された液晶の配向方向(n)が、隔壁の延長方向(F)と、前記隔壁材料の配向方向(M)とのいずれとも、平行でないことを特徴とする液晶セル。
  5. 隔壁材料の配向方向(M)と隔壁の延長方向(F)との間の角度(ΘFM)が、0<ΘFM<2Θ(ここで、Θは与えられたスメクティック液晶のチルト角である。)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の液晶セル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の液晶セルであって、少なくとも2つの隔壁が、積み重ねられており、そしてこの積み重ねられた隔壁のうちの1つの隔壁の隔壁材料の配向方向(M1)が、他方の隔壁の隔壁材料の配向方向(M2)と平行でないことを特徴とする液晶セル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の液晶セルであって、各隔壁の側面は一方向に配向され、そしてその側面(S,S1,S2)上における隔壁材料の配向方向が、隔壁材料の配向方向M、M1、M2とそれぞれ平行であることを特徴とする液晶セル。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の液晶セルであって、隔壁の側面は、スメクティック液晶と接触していることを特徴とする液晶セル。
  9. スメクティック液晶材料は、等方相−ネマティック相−スメクティックA相−スメクティックC相(INAC)なる相系列を示す請求項8に記載の液晶セル。
  10. スメクティック液晶材料は、等方相−ネマティック相−スメクティックC相(INC)なる相系列を示す請求項8に記載の液晶セル。
  11. スメクティック液晶材料は、等方相−スメクティックA相−スメクティックC相(IAC)なる相系列を示す請求項8に記載の液晶セル。
  12. 隔壁の下部にブラックマトリックスが形成されている請求項1〜11のいずれか1つに記載の液晶セル。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の液晶セルを有することを特徴とする液晶デバイス。
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