JP4304089B2 - 原稿カバー支持機構 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記された発明では、原稿カバーはX方向の軸線に沿ってこれを開閉可能にする第1ヒンジ部とX方向と直交するY方向の軸線に沿ってこれを開閉可能にする第2ヒンジ部によって、装置本体(機台上面)に対し開閉可能にされている。第1ヒンジ部は、原稿カバーに固定された第1係合ブロックと装置本体の凹部内に揺動可能に装着された移動係合体とを含み、他方、第2ヒンジ部は、原稿カバーに固定された第2係合ブロックと装置本体の凹部内に装着された揺動係合体とを含む。各係合ブロックからは軸が突出形成されている。尚、この複写機は原稿載置面が水平となる横置きの他に原稿載置面が鉛直となる縦置きにも設置可能であることを前提として構成されている。そして、装置本体が横置きにされた時には、第2ヒンジ部の揺動係合体が第2係合ブロックに係合する一方で、第1ヒンジ部の移動係合体が第1係合ブロックに対しフリーになり、この結果、原稿カバーは第2ヒンジ部を軸芯として開閉可能となる。他方、装置本体が縦置きにされた時には、第1ヒンジ部の移動係合体が第1係合ブロックに係合する一方で、第2ヒンジ部の揺動係合体が第2係合ブロックに対しフリーになり、この結果、原稿カバーは第1ヒンジ部を軸芯として開閉可能となる。
前記機台上面に前記第1軸芯及び前記第2軸芯の一方の周りで回動自在な中間枠部材が支持されており、前記原稿カバーが前記中間枠部材に対して前記第1軸芯及び前記第2軸芯の他方の周りで回動自在に支持されている点にある。
このように構成すれば、中間枠部材が機台上面に重ね合わせられた状態で原稿カバーを開閉することで原稿のコピーを作成する場合、コンタクトガラス面が中間枠部材の上面よりも突出しているか、或いは、これら両者の面の高さが一致しているので、コンタクトガラス面のサイズを上回る大きさの原稿を複写する場合でも、原稿カバーの閉鎖によって原稿が中間枠部材とコンタクトガラス面との間の上下の段差によって折れて、損傷する虞がない。
このように構成すれば、機台上面の横手(一般に左側)に跳ね上げられた原稿カバーから最も遠いコンタクトガラスの縁部までの距離をより大きく取ることができるので、大きなサイズの原稿の中心部付近が含まれる領域を、原稿の縁を折り込むことなく、すなわち、原稿の縁を原稿カバーの連結ヒンジに近く設けられた見当に押し当てた状態で複写することが可能となる。
また、このように構成すれば、中間枠部材を前記機台上面に重ね合わせた状態で複写作業を行おうとする際には、機台上面の横手(一般に左側)に原稿カバーが跳ね上げられた状態となるので、コンタクトガラスの前後と左右の一方側(一般に右側)には何も部材が突出していない、すなわち、コンタクトガラスから前後方向にはみ出るサイズの原稿を載置し易い状態が現出される。しかも、コンタクトガラスの前後に(すなわち、第2軸芯と平行に)延びた突起状の見当に原稿の縁を合わせて複写することになるので、コンタクトガラス面のサイズを上回る大きさの原稿を複写する際にも、見当の前後の中心などに位置するセンターマークを基準にすることで、複写しようとする範囲を決定し易い。
このように構成すれば、比較的重量の大きな自動原稿送り装置が第2軸芯側に位置するので、使用者は比較的容易に原稿カバーを第2軸芯周りで開放操作できる。
このように構成すれば、原稿カバーを開放したい時には、回動阻止機構の働きによって、中間枠部材の開放側への回動が阻止されるので、原稿カバーのみが回動されて開放され、中間枠部材を原稿カバーと一体的に機台上面から開放したい時には、回動阻止機構の働きによって、原稿カバーの中間枠部材に対する開放側への回動操作が阻止されるので、中間枠部材は原稿カバーに対して回動することなく飽くまでも原稿カバーと一体的に機台上面から開放される。
図1は、本発明による原稿カバー支持機構を備えた複写機1の上部を示し、ここでは原稿カバー4が閉じられている。原稿カバー4の上部の左半分には、スタックされた多数のシート状の原稿から原稿を一枚ずつコンタクトガラス3上に連続的に給紙搬送する自動原稿送り装置(ADF)5が搭載されている。
当該複写機1の原稿カバー4は、複写機1の機台上面2の左右方向に延びた第1軸芯X1周りと、機台上面2の前後方向に延びた第2軸芯X2周りとの2つの軸芯周りで回動自在に支持されている。そのために、複写機1の前に立った使用者から見て原稿カバー4の手前側端部で左右に延びた辺の中央部付近には、原稿カバー4を第1軸芯X1周りで回動操作する際に使用者が掴む(或いは手を掛ける)ための第1取っ手4aが設けられている。他方、原稿カバー4の右側端部で前後に延びた辺の中央部付近には、原稿カバー4を第2軸芯X2周りで回動操作する際に使用者が掴む(或いは手を掛ける)ための第2取っ手4bが設けられている。
そして、原稿カバー4は、機台上面2に対して閉じられた中間枠部材6に対して一対の第2ヒンジ連結部9,9を介して機台上面2の前後方向に延びた第2軸芯X2周りで回動自在に支持されている。第2軸芯X2は使用者から見て機台上面2の左端付近に位置する。
尚、図2は、本発明による原稿カバー支持機構の構造を理解し易く解説するために、便宜的に中間枠部材6を機台上面2から開き、同時に、原稿カバー4を中間枠部材6から開いた状態を示した図である。実際には、後述するように、原則的に、原稿カバー4を第1軸芯X1周りで開く時には原稿カバー4は中間枠部材6と一体的にしか開かれず、原稿カバー4を第2軸芯X2周りで開く時には中間枠部材6は機台上面2に対して閉じられた状態に保持されている。
中間枠部材6はコンタクトガラス3の突出量と等しいか又はこれを下回る寸法の厚さを備えており、中間枠部材6が機台上面2に重ね合わされた状態(閉鎖状態)において、中間枠部材6の上面がコンタクトガラス3の上面と同一の高さに位置するように設定されている。
また、第2軸芯X2は、比較的に重量の大きな自動原稿送り装置(ADF)5が搭載されている側と同じ左側の端部に設けられているので、第2軸芯X2周りでの原稿カバー4の開放操作が比較的容易に行える。
<1>中間枠部材6の上面がコンタクトガラス3の上面と同一ではなく、コンタクトガラス3の上面よりも僅かに下方に位置するように構成することも可能である。
この例では、原稿カバー4と中間枠部材6との双方が機台上面2に対して閉じられた初期状態から、使用者が第1取っ手4aによって原稿カバー4を持ち上げると、中間枠部材6は回動阻止機構によって機台上面2に閉鎖されたまま、原稿カバー4のみが第1軸芯X1周りで機台上面2に対して回動してコンタクトガラス3が露出し、コンタクトガラス3面に原稿を載置可能になる。他方、前記初期状態から、使用者が第2取っ手4bによって原稿カバー4を持ち上げると、原稿カバー4は回動阻止機構によって中間枠部材6と一体となった状態で、第2軸芯X2周りで機台上面2に対して回動してコンタクトガラス3が露出し、コンタクトガラス3面に原稿を載置可能になる。
2 機台上面
2a パネル
3 コンタクトガラス
4 原稿カバー
4a 第1取っ手
4b 第2取っ手
5 自動原稿送り装置(ADF)
6 中間枠部材
X1 第1軸芯
X2 第2軸芯
11 第1吸着機構(回動阻止機構)
12 第2吸着機構(回動阻止機構)
Claims (5)
- 原稿カバーを機台上面の左右方向に延びた第1軸芯と前記機台上面の前後方向に延びた第2軸芯とのいずれか一方の周りで選択的に回動可能に支持する複写機用の原稿カバー支持機構であって、
前記機台上面に前記第1軸芯及び前記第2軸芯の一方の周りで回動自在な中間枠部材が支持されており、前記原稿カバーが前記中間枠部材に対して前記第1軸芯及び前記第2軸芯の他方の周りで回動自在に支持されている原稿カバー支持機構。 - 前記中間枠部材が前記機台上面に重ね合わされた状態において、前記中間枠部材の上面が前記機台上面のコンタクトガラス面と同一高さ或いは前記コンタクトガラス面よりも下方に位置する請求項1に記載の原稿カバー支持機構。
- 前記中間枠部材が前記機台上面に前記第1軸芯または第2軸芯のいずれか長い方の軸芯周りで回動可能に支持され、前記原稿カバーが前記中間枠部材に対して前記第1軸芯または第2軸芯のいずれか短い方の軸芯周りで回動可能に支持されている請求項1または2に記載の原稿カバー支持機構。
- 前記原稿カバーの左右いずれかの端部付近に、原稿をコンタクトガラス上に連続的に搬送供給する自動原稿送り装置が搭載されており、前記第2軸芯は前記自動原稿送り装置が搭載されている側に配置されている請求項3に記載の原稿カバー支持機構。
- 前記原稿カバーの開放側への回動操作に際して前記中間枠部材の開放側への回動を阻止する回動阻止機構が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の原稿カバー支持機構。
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