JP4303947B2 - X線ct装置および画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT装置および画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、疾病の診断や経過観察などのために、例えば、X線診断装置、X線CT装置(X線コンピュータ断層撮影装置)、超音波診断装置、MRI装置(磁気共鳴イメージング装置)、核医学装置などの医用装置が多用されて、医療の高度化が図られている。これらは、主に診断用の医用画像を収集するためのものであり、画像診断装置とも呼ばれている。これらの各装置には、画像処理装置が備えられていて、収集した画像を診断に適するような画像として表示するために適宜処理が施される。
ところで、心臓の疾病を診断する場合には、心臓は周期的に拍動を繰り返している臓器であることから、関心部位が拍動との関係でどのように変化しているかを画像として観察したり、定量的に解析したりしたいとの要望がある。そのため、例えば、超音波診断装置において、経時的に記録された画像データを基にして、モニタ画面の横方向に所定心時相毎の複数の断層画像を一心拍分表示するとともに、縦方向に上記の所定心時相に対応するように複数心拍分の断層画像を表示するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
これによれば、同一部位について、横方向には心拍1周期分の時間変化が観察され、縦方向では同一心時相での時間変化が観察できる。さらに、縦方向に示されている同一心時相の画像列について、輝度ヒストグラムの経時変化を取得することもできる。
【0003】
さて、X線CT装置や核医学装置にあっては、三次元画像データが比較的容易に収集できることもあり、収集した心臓全体の三次元画像データを用いて、心臓の垂直長軸断層像、水平長軸断層像とともにこの長軸断層像に交叉する短軸断層像を対応させて表示するようにして診断に供したいとの要望がある。このような要望に応える手段として、一心拍を複数の心時相(以下、位相という。)に分割して収集した三次元画像データの中から、短軸断層像を表示するときには、三次元配列の中の同じスライス番号のデータを読み出して表示することが検討された。
図10は、心臓の拡張期から収縮期、さらに拡張期へと変化する一心拍中において、所定位相(便宜的に符号q1〜q5で示す。)毎の垂直長軸断層像(a)と指定したスライス位置における短軸断層像(b)とを、対応させて模式的に示したものである。なお、図中Sは心室、Tは心筋、Uは弁を表し、心室Sの弁U側を心基部V、その反対側を心尖部Wと称している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−85409号公報(第6−7頁、図11、図12)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、心臓は1心拍の間で伸び縮みするので、例えば位相毎に作成した同一スライス番号の断層は必ずしも心筋Tの同じ部位を示すことにはなっていない。すなわち、心臓の拍動は、心尖部Wがほぼ静止した状態で心基部V側が伸縮する動きを繰り返している。そのため、特に短軸断層像を得るためのスライス位置を、拡張期の垂直長軸断層像に対して心基部Vに近い側に設定した場合、従来検討していた方法では、拡張期末期の位相q1、q5で弁U付近の断層像は得られるものの、収縮期末期の位相q3では心室S部分の断層像が得られなくなる(心房部分が表示される)という問題を生じることになった。そのため、収縮期の位相でも弁U付近の断層象を表示させるためには、オペレータがスライス位置を都度修正しなければならず、操作が煩わしくなるという問題があった。特に心臓の同一部分について、一心拍の短軸断層像を連続的に観察することは不可能であった。
本発明は、このような問題を解決し、心臓のように拍動している臓器について、同一部位の断層像を、連続的に容易に観察できるようにすることを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被検体の三次元画像データを収集し、被検体の断層画像を作成するX線CT装置において、拍動する心臓の三次元画像データを、少なくとも1心拍を複数の位相に分割して収集して記憶する記憶手段と、前記心臓における所望の位置を指定する位置指定手段と、前記所望の位置の、前記拍動による変化を演算する演算手段と、この演算手段により演算された前記拍動による変化と前記三次元画像データに基づき、複数の位相における前記所望の位置の断層像を生成する画像生成手段と、を具備することを特徴とする
【0007】
また、請求項に記載の発明は、被検体の三次元画像データを収集し、被検体の断層画像を作成するX線CT装置において、拍動する心臓の三次元画像データを、少なくとも1心拍を複数の位相に分割して収集して記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された三次元画像データに基づき、前記心臓の長軸断層像およびこれに交叉する短軸断層像を生成する画像生成手段と、この画像生成手段により生成された長軸断層像について、前記心臓の拍動に伴う軸方向の位置の変化を計算する演算手段と、この演算手段により計算された軸方向の位置の変化に基づき、少なくとも1心拍中の異なる位相について、前記長軸断層像に交叉する同じ位置の短軸断層像を順次表示する表示手段とを具備することを特徴とする
【0008】
さらに、請求項に記載の発明は、周期的な活動をする臓器の三次元画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
この画像データ記憶手段に記憶されている前記臓器における所望の位置を指定する位置指定手段と、前記所望の位置の、前記臓器の周期的な活動による変化を演算する演算手段と、この演算手段により演算された前記臓器の周期的な活動による変化と前記三次元画像データに基づき、複数の位相における前記所望の位置の断層像を生成する画像生成手段と、を具備することを特徴とする画像処理装置である
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線CT装置および画像処理装置実施の形態について、図1ないし図9を参照して詳細に説明する。なお本発明は、X線CT装置および画像処理装置に関するものであるが、画像処理装置は単独に機能するものであってもよいし、X線CT装置の一部として機能するものであってもよい。ここでは画像処理装置がX線CT装置の一構成要素であるものとして説明する。
そこで先ず、本発明に係るX線CT装置の一実施の形態について、図1ないし図3を参照して説明する。なお、これらの図において、同一部分には同一符号を付して示してある。
図1は、本発明に係るX線CT装置の、一実施の形態の概略構成を示した外観図であり、図2は、同じく概略的なブロック図、図3は図2をさらに詳細にしたブロック図である。
図1に示すように、このX線CT装置は、架台1と、架台1の前面に配置される寝台2と、架台1および寝台2を操作し、かつ、X線CT装置を構成する各ユニットを有機的に制御する操作卓3から構成される。架台1の略中心部には、撮影部となる開口部4が設けられている。また、寝台2の上面には、被検体が載置される天板5が設けられている。操作卓3の操作によって、寝台2の高さは適宜調節され、天板5も架台1側へスライドさせられる。よって、撮影時には、天板5に載置された状態で被検体が、架台1の開口部4へ送り込まれる。
操作卓3上には、キーボードやマウス、トラックボール、ジョイスティックなどのポインティングデバイスを備えた入力器6とモニタ7が配置され、操作卓3内には後述する制御/画像処理部20が収納されている。
【0010】
架台1内には、図2に示すように、天板5に載置されて開口部4に位置する被検体Pを間にして、X線管11とX線検出器12とが対向するように配置されている。なお、X線管11の焦点からはコーン状(円錐状)のX線ビームが照射されるが、架台1内の照射口に図示しないスリットが設けられ、コーン状のX線ビームを所要の大きさに整形して、角錐状のX線ビームとして被検体Pへ照射される。そして、被検体Pを透過したX線は、X線検出器12で検出される。
X線検出器12は、例えば二次元X線検出器として構成されている。すなわち、X線管11の焦点を中心として例えば1000チャンネルのX線検出素子が円弧状に配列され、かつ、これらがチャンネル方向に略直交する被検体Pの体軸方向(スライス方向)に、例えば1mmピッチで40列(12−1〜12−40)配列されている。よってX線検出器12は、1000ラ40のX線検出素子をマトリクス状に配置した二次元X線検出器として形成されている。ただし、X線検出器12は、X線検出素子が円弧状に1列に配列されたものであっても構わない。
【0011】
このX線管11とX線検出器12とは、回転部13に支持されていて、被検体Pの周りを連続回転することができるようになっている。この回転部13は、回転駆動部14によって制御/画像処理部20から供給される駆動制御信号に基づき駆動される。なお、寝台2には寝台制御部15が設けられており、制御/画像処理部20から供給される寝台制御信号に基づき、例えば、天板5を所望のスライス位置へと所定量ずつ間欠的に移動させ、或いは、所定のスキャン範囲にわたって連続的に移動させる。
また、架台1内には、高電圧発生装置16が設置されている。この高電圧発生装置16は、図示しないスリップリングを介してX線管11に接続されていて、制御/画像処理部20から供給されるX線制御信号に基づき、X線管11に供給する管電流、管電圧を決定し、これを所定のタイミングで供給しX線を発生させる。
さらに、架台1内には、図示しないスリップリングを介してX線検出器12に接続されるデータ収集システム(data acquisition system;以下、DASと略称する。)17が設置されている。このDAS17は、X線の発生に関連するタイミングで、制御/画像処理部20から供給されるデータ収集制御信号に基づき、X線検出器12から得られる、X線パス毎のX線透過率を反映した投影データを収集する。なお、図示は省略したが、DAS17は、X線検出器12の各X線検出素子からの出力を時間的に積分する積分器や、積分器の出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータなどから構成されている。
【0012】
次に、操作卓3内に収納されている制御/画像処理部20について説明する。図3に示すように、制御/画像処理部20には、X線CT装置を構成する各構成機器を有機的に制御する中枢的機能を果すホストコントローラとしてのCPU21が備えられている。このCPU21はクロック回路22を内蔵し、このクロック回路22からのクロックを用いて、各部の動作および時間を管理し、またこのクロックを共通クロックとして、制御/画像処理部20内の各部に供給するようになっている。
CPU21には、コントロールバス23とデータバス24とが接続されており、コントロールバス23には、前処理部25、ディスクインターフェース26、再構成部27、表示メモリ29が接続されている。また、データバス24には、前処理部25、ディスクインターフェース26、再構成部27、表示メモリ29およびメモリ30が接続されている。なお、ディスクインターフェース26には、大容量記憶装置としての磁気ディスク装置31が接続されている。
一方、制御/画像処理部20のコントロールバス23には、制御/画像処理部20外の機器として、前述の入力器6、回転駆動部14、寝台制御部15、高電圧発生装置16、DAS17が接続される。また、DAS17は前処理部25に接続され、モニタ7は表示メモリ29に接続される。
【0013】
次に、このように構成されたX線CT装置によって、投影データを収集する場合の動作について説明する。
オペレータは、スキャン計画に沿って入力器6からスキャン条件を入力する。スキャン条件などが入力されると、制御/画像処理部20のCPU21から、スキャン条件に応じて各部へ制御信号が出力される。すなわち、回転駆動部14へ駆動制御信号が供給され、回転部13を1回転0.5秒あるいは1秒など所定の速度で回転させる。また、高電圧発生装置16へX線制御信号を供給するとともに、DAS17へデータ収集制御信号を供給し、回転しているX線管11から所定角度位置毎にX線を照射させ、これに合わせて、X線検出器12で検出される投影データを収集する。これを少なくとも心拍の1周期分継続し、多くの位相毎の投影データを収集する。
DAS17はX線の照射に同期して投影データの収集を繰返し、収集された投影データは、前処理部25でキャリブレーションなどの前処理を受けた後、被検体Pの周りにおけるビューの位置を表す位置情報や、図示しない心電計によって得られる被検体Pの心拍の位相を表す情報とともに、生データとしてデータバス24を介して読み書き可能なDRAMなどのメモリ30に一旦書き込まれる。これにより、X線検出器12が二次元X線検出器の場合には1スキャンで三次元の投影データが収集されるが、被検体Pをスライス位置へ移動させながらスキャンすれば、より広範囲の三次元投影データが収集される。
さて、メモリ30に一旦書き込まれた投影データは、ここから読み出されて再構成部27に送られる。再構成部27は、スキャン毎の多方向の投影データに基づいて二次元の断層画像を再構成したり、三次元画像を再構成したりする。ここで再構成された画像データは、読み書き可能なDRAMなどの表示メモリ29に一旦書き込まれ、さらにここからモニタ7に読み出され、断層画像或いは三次元画像として表示される。また、この画像データは、表示メモリ29から読み出され、ディスクインターフェース26を介して磁気ディスク装置31に格納される。
【0014】
次に、このようなX線CT装置によって、心臓の短軸断層像を描出する場合の手順について説明する。
なお、拍動している心臓について、1心拍中(拡張末期〜収縮末期〜拡張末期)における異なる位相で、同じスライス位置の短軸断層像を得るためには、1心拍の各位相毎に、心筋の大きさから心臓の収縮によるスライス位置の変化を計算して求める必要がある。その計算方法として、心臓全体が均一に収縮するものと計算する方法と、心臓を複数の領域に分割して、各領域が各々の比率で収縮するものとして計算する方法が考えられる。
【0015】
そこで先ず、第1の実施の形態として、心臓全体が均一に収縮するものとしてスライス位置の変化を計算する方法について、図4を参照して説明する。
図4は、心臓の異なる位相における長軸断層像を模式的に示したものであり、(a)は任意の位相i(例えば拡張期)、(b)は位相n(例えば収縮期)における長軸断層像である。なお、図中Sは心室、Tは心筋、Uは弁、Vは心基部、Wは心尖部を表している。また、Liは位相iにおける心室Sの長さ(心基部Vから心尖部Wまでの長さ。)、Lnは同じく位相nにおける心室Sの長さ、Oiは位相iにおける基準スライス位置(ここでは心尖部Wの端としたが、心基部Vの端などでもよい。)、Onは位相nにおける基準スライス位置、Piは位相iで表示する短軸断層像の表示スライス位置、Pnは全位相で表示する短軸断層像の表示スライス位置を夫々示している。
さて、オペレータは、既に収集され再構成処理の施された長軸断層像を、磁気ディスク装置31から読み出してモニタ7に表示させ、少なくとも2つの異なる位相i、nでの心室Sの心尖部Wから心基部Vまでの長さLi、Lnを設定する。なおこの長さLi、Lnは、ソフトウェアによって、自動的に心筋部分を抽出して得ることもできる。
【0016】
次にオペレータは、ある位相iで表示する短軸断層像の表示スライス位置Piを決定する。これは、オペレータが任意の位相iでのデータを読み出してモニタ7に表示させ、観察したいスライス位置を入力器6のポインティングデバイスなどによって指定すればよい。この場合も、例えばソフトウェアによって、自動的に心室の重心や最大に膨らんでいる位置などを抽出して設定するようにしてもよい。
その後オペレータは、全位相で表示する短軸断層像の表示スライス位置を決定する。この表示スライス位置をPnとすれば、心臓全体が均一に収縮するものとしたので、図4(a)、(b)に示した長さや位置は比例関係にあり、次の(1)式が成立する。
(Pi−Oi):(Pn−On)=Li:Ln ・・・ (1)
よって、(1)式から位相nにおける表示スライス位置Pnが計算によって求められる。
Pn=(Pi−Oi)*Li/Ln+On ・・・ (2)
従って、(2)式によって求められたスライス位置のデータの画像を、磁気ディスク装置31などから順次読み出してモニタ7に表示するようにすれば、図5に示すように、1心拍中の全位相について常に同じ部位の短軸断層像を連続的に表示することができる。
【0017】
すなわち、図5(a)は心臓の所定位相(便宜的に符号q1〜q5で示す。)毎の垂直長軸断層像を模式的に示し、(b)は指定した表示スライス位置における短軸断層像を示したものであり、これらは図10と対応するように示されている。図5を図10と比較すると明らかなように、本実施の形態では、拍動する心臓の位相毎に、短軸断層像を得る表示スライス位置Pnが一定となるようにしたので、異なった位相においても長軸断層像に対する短軸断層像の部位は変わらない。従って、図5(b)に示すように、表示スライス位置をどこに設定しても、心筋の同じ位置の短軸断層像を表示することができる。
よって、医師などが診断上重要と考えている関心部位を表示スライス位置として設定すれば、その部位を例えば繰り返しシネ表示させて、1心拍の動きに追従して同じ関心部位の短軸断層像を観察することができる。
【0018】
このような手順をフローチャートに整理すると図6に示すようになる。
すなわち、ステップ1として、X線CT装置によって、被検体の心臓の1心拍にわたる三次元投影データを多数の位相に分けて収集し保存する。次にステップ2として、保存された心臓の三次元投影データを基にして、1心拍中の全位相について、心臓の垂直または水平の長軸断層像と、長軸断層像に交叉する短軸断層像とを再構成する。続いてステップ3として再構成された断層像からソフトウェアによって心筋を抽出る。
次にステップ4へ進み、例えば拡張末期と収縮末期のように異なる位相における心筋の長軸断層像をモニタに表示する。そしてステップ5として、表示された長軸断層像の心基部と心尖部にカーソルを当ててその間の長さを抽出する。その後ステップ6として、目的とすべき短軸断層像を得るための表示スライス位置を指定する。すなわち、長軸断層像上に交叉するようにカーソルを重ね、短軸断層像を得るための表示スライス位置を指定する。
表示スライス位置が指定されるとステップ7として、(2)式に基づき1心拍中の全位相について、位相毎に指定された表示スライス位置を計算する。よって、計算によって求められた表示スライス位置の短軸断層像を、ステップ8として磁気ディスク装置などから順次読み出してモニタに表示する。
このようにして、拍動中の心臓であっても、常に同じ部位の短軸断層像を連続的に表示することができる。
【0019】
次に第2の実施の形態として、心臓を領域1と領域2の2領域に分け、各領域が各々の比率で収縮するものとしてスライス位置の変化を計算する方法について、図7を参照して説明する。
図7は、図4と同様に、心臓の長軸断層像を模式的に示したものであり、(a)は任意の位相i(例えば拡張期)、(b)は位相n(例えば収縮期)における長軸断層像である。図中、L1i、L1nは、それぞれ位相i、位相nにおける心室Sの領域1の長さ(ここでは心基部Vから領域1と領域2の境までの長さ。)、O1i、O1nはそれぞれ位相i、位相nにおける領域1の基準スライス位置(ここでは領域1と領域2の境。)、L2i、L2nは、それぞれ位相i、位相nにおける心室Sの領域2の長さ(ここでは領域1と領域2の境から心尖部Wまでの長さ。)、O2i、O2nはそれぞれ位相i、位相nにおける領域2の基準スライス位置(ここでは領域2の端すなわち心尖部W。)である。また、図4と同様に、Piは位相iで表示する短軸断層像の表示スライス位置、Pnは全位相で表示する短軸断層像の表示スライス位置を夫々示しており、その他図7において図4と同一部分には同一符号を付して示してあるので、その部分の説明は省略する。
【0020】
さて、オペレータは、既に収集され再構成処理の施された長軸断層像を、磁気ディスク装置31から読み出してモニタ7に表示させ、少なくとも2つの異なる位相i、nでの心室Sの心尖部Wから心基部Vまでの長さを設定するとともに、長軸方向に領域1と領域2とに2分する。なお、心室Sの心尖部Wから心基部Vまでの長さは、ソフトウェアによって、自動的に心筋部分を抽出して得ることもできる。
次にオペレータは、ある位相iで表示する短軸断層像の表示スライス位置Piを決定する。これは、オペレータが任意の位相iでのデータを読み出してモニタ7に表示させ、観察したいスライス位置を入力器6のポインティングデバイスなどによって指定すればよい。この場合も、例えばソフトウェアによって、自動的に設定するようにしてもよい。
【0021】
その後オペレータは、全位相で表示する短軸断層像の表示スライス位置を決定する。この表示スライス位置をPnとすれば、心臓を2領域に分け、各領域が夫々の比率で収縮するものとしたので、図7(a)、(b)に示した長さや位置は比例関係にあり、表示スライス位置Piが領域1に含まれるときは、次の(3)式が成立する。
(Pi−O1i):(Pn−O1n)=L1i:L1n ・・・ (3)
よって、(3)式から位相nにおける表示スライス位置Pnが計算によって求められる。
Pn=(Pi−O1i)*L1i/L1n+O1n ・・・ (4)
従って、(4)式によって求められたスライス位置のデータの画像を、磁気ディスク装置31などから順次読み出してモニタ7に表示するようにすれば、図5に示すように、1心拍中の全位相について常に同じ部位の短軸断層像を連続的に表示することができる。
【0022】
なお、図7に示した実施の形態では、表示スライス位置Piが領域1にあるものとしたが、表示スライス位置Piが領域2にある場合は、(4)式は(5)式に置換えられる。
Pn=(Pi−O2i)*L2i/L2n+O2n ・・・ (5)
これからも分かるように、領域をmに分割し表示スライス位置Piが領域mに含まれるときには、領域mの大きさLmnと領域mの基準スライスOmnとから、(6)式の関係が成立し(7)式により、表示スライス位置Piに対応する全位相のスライス位置Pnを計算することができる。
(Pi−Omi):(Pn−Omn)=Lmi:Lmn ・・・ (6)
よって、
Pn=(Pi−Omi)*Lmi/Lmn+Omn ・・・ (7)
なお本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、種々の形態で実施することが可能なので、以下他の実施の形態について簡単に説明する。
【0023】
図8は、心臓の複数位相における同一スライス位置の短軸断層像を、一画面に表示するようにした実施の形態を示したものである。この図において(a)は、1心拍を6位相に分けて表示した心室の長軸断層像であり、この長軸断層像に対して、スライス位置P1、P2、P3を適宜設定するものとする。そこで、心基部に近いスライス位置P1の短軸断層像を、(a)と同じ位相について1心拍分示すと(b)のようになり、同じく、心中央部のスライス位置P2の短軸断層像を、(a)と同じ位相について1心拍分示すと(c)のようになり、さらに、心尖部に近いスライス位置P3の短軸断層像を、(a)と同じ位相について1心拍分示すと(d)のようになる。
このような一覧表示された画像から、心筋の厚みの変化を容易に観察することができる。特に同一位置について拡張期と収縮期での変化の様子を比較して観察することは、心疾患の診断にとって重要な情報を提供するものである。
さらに図9は、心臓の複数位相における同一スライス位置の心壁について、その輪郭線を同じ画面上に重ねて表示した実施の形態を示したものである。従って、心臓の伸縮状態の観察が容易となり、このような表示によっても、心疾患の診断にとって重要な情報を提供することができる。
【0024】
以上本発明の実施の形態を、主にX線CT装置に適用した場合について説明したが、X線CT装置に限らず、画像診断装置として周知の三次元画像データを得ることのできる例えば超音波診断装置や核医学装置にも適用することができることは言うまでもない。また、X線CT装置や超音波診断装置または核医学装置で収集された三次元画像データまたは再構成された画像データが、オンライン的にまたはオフライン的に供給される場合には、画像データ収集のための撮影装置などを備えることなく、画像処理装置単体としても実施できることも言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の実施の形態によれば、例えば心臓のように周期的な活動をしている臓器について、位置がずれることなく、常に指定した部位の断層像を生成することができる。よって、この断層像を連続的に観察することが可能となり、医師などが診断上重要と考える関心部位を慎重に観察する行為を支援し、診断精度の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線CT装置の、一実施の形態の概略構成を示した外観図である。
【図2】本発明に係るX線CT装置の、一実施の形態の概略的なブロック図である。
【図3】図2の制御/画像処理部をより詳細に示したブロック図である。
【図4】本発明における第1の実施の形態を説明するために示した説明図である。
【図5】心臓の所定位相毎の垂直長軸断層像と、指定したスライス位置における短軸断層像を対応させて模式的に示した説明図である。
【図6】第1の実施の形態における操作手順を説明したフローチャートである。
【図7】本発明における第2の実施の形態を説明するために示した説明図である。
【図8】心臓の複数位相における同一スライス位置の短軸断層像を、一画面に表示するようにした実施の形態を示した説明図である。
【図9】心臓の複数位相における同一スライス位置の心壁について、その輪郭線を同じ画面上に重ねて表示した実施の形態を示した説明図である。
【図10】心臓の垂直長軸断層像にスライス位置を指定して短軸断層像を得る様子を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
1 架台
2 寝台
7 モニタ
11 X線管
12 X線検出器
20 制御/画像処理部
S 心室
T 心筋
U 弁
V 心基部
W 心尖部

Claims (5)

  1. 被検体の三次元画像データを収集し、被検体の断層画像を作成するX線CT装置において、
    拍動する心臓の三次元画像データを、少なくとも1心拍を複数の位相に分割して収集して記憶する記憶手段と、
    前記心臓における所望の位置を指定する位置指定手段と、
    前記所望の位置の、前記拍動による変化を演算する演算手段と、
    この演算手段により演算された前記拍動による変化と前記三次元画像データに基づき、複数の位相における前記所望の位置の断層像を生成する画像生成手段と、
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記演算手段は、前記心臓の拍動に応じて前記心臓全体が均一に伸縮するものとして前記拍動による変化を演算することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記演算手段は、前記心臓の拍動に応じて前記心臓の複数の領域が、各々の比率で伸縮するものとして前記拍動による変化を演算することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 被検体の三次元画像データを収集し、被検体の断層画像を作成するX線CT装置において、
    拍動する心臓の三次元画像データを、少なくとも1心拍を複数の位相に分割して収集して記憶する記憶手段と、
    この記憶手段に記憶された三次元画像データに基づき、前記心臓の長軸断層像およびこれに交叉する短軸断層像を生成する画像生成手段と、
    この画像生成手段により生成された長軸断層像について、前記心臓の拍動に伴う軸方向の位置の変化を計算する演算手段と、
    この演算手段により計算された軸方向の位置の変化に基づき、少なくとも1心拍中の異なる位相について、前記長軸断層像に交叉する同じ位置の短軸断層像を順次表示する表示手段と
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  5. 周期的な活動をする臓器の三次元画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    この画像データ記憶手段に記憶されている前記臓器における所望の位置を指定する位置指定手段と、
    前記所望の位置の、前記臓器の周期的な活動による変化を演算する演算手段と、
    この演算手段により演算された前記臓器の周期的な活動による変化と前記三次元画像データに基づき、複数の位相における前記所望の位置の断層像を生成する画像生成手段と
    具備することを特徴とする画像処理装置。
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