JP4303864B2 - 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置 - Google Patents

給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4303864B2
JP4303864B2 JP2000094890A JP2000094890A JP4303864B2 JP 4303864 B2 JP4303864 B2 JP 4303864B2 JP 2000094890 A JP2000094890 A JP 2000094890A JP 2000094890 A JP2000094890 A JP 2000094890A JP 4303864 B2 JP4303864 B2 JP 4303864B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
refrigerant
heat exchanger
engine
cooling water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000094890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001280741A (ja
Inventor
健一 田之頭
和也 山口
徹 福知
直司 肆矢
道憲 川原
勝雪 名倉
由浩 杉山
誠 三沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saibu Gas Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Saibu Gas Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saibu Gas Co Ltd, Osaka Gas Co Ltd, Tokyo Gas Co Ltd, Toho Gas Co Ltd filed Critical Saibu Gas Co Ltd
Priority to JP2000094890A priority Critical patent/JP4303864B2/ja
Publication of JP2001280741A publication Critical patent/JP2001280741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4303864B2 publication Critical patent/JP4303864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、エンジン排熱を回収した冷却水によって貯湯タンク内の水を加熱する給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン駆動式熱ポンプ装置を利用した給湯装置として特開平11−182972号公報に記載されたものがある。この給湯装置は、エンジン駆動式熱ポンプ装置の冷媒回路を循環する高温高圧の冷媒の熱を熱媒体(水)に付与する冷媒熱交換器と、冷却水によって回収されたエンジン排熱を熱媒体(水)に付与する温水熱交換器と、熱媒体(水)の熱で貯湯タンク内の水を加熱する熱交換器と、これらの各熱交換器に熱媒体(水)を循環させるポンプを配置し、貯湯タンク内に貯留される温水を各種用途に供するようにしたものである。ところが、上記給湯装置は貯湯タンク内の水を間接的に加熱するための熱交換器を必要とするため、装置の大型化及びコストアップを招くという問題があった。
【0003】
そこで、本発明者は、上記給湯装置において貯湯タンク内に設置される熱交換器を廃し、図6に示すように、貯湯タンク163内の水を下部から取り出してこれを冷媒熱交換器161、温水熱交換器162の順に通過させ、温水熱交換器162の出口における水の温度を温度センサ173によって検出し、検出された水の温度が設定値よりも低い場合には一方のバルブSV1を閉じ、他方のバルブSV2を開いて水を経路169gを経て貯湯タンク163の下部に帰還せしめ、検出された水の温度が設定値よりも高い場合には一方のバルブSV1を開いて他方のバルブSV2を閉じて水を経路169fを経て貯湯タンク163の上部に帰還せしめることによって貯湯タンク163の上部に高温の湯を貯留し、この高温の湯を貯湯タンク163の上部から供給する方式(成層加熱方式と称する)を検討している。
【0004】
そして、エンジン駆動方式熱ポンプ空調装置の熱ポンプ装置を上記給湯装置に利用し、空調機能を損なうことなく高効率に給湯装置を作動させる給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の開発を行っている。即ち、エンジンによって駆動される圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路を有し、前記冷媒回路には膨張弁と室内熱交換器及び室外熱交換器を設けて成るエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷却水回路にエンジン排熱回収熱交換器及び温水熱交換器を設け、貯湯タンク内の水の加熱を前記温水熱交換器での冷却水との熱交換によって行うようにした給湯装置を設けている。そして、前記冷却水回路を、前記エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る主循環回路と、エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を迂回し、前記室外熱交換器から流出した低圧冷媒と冷却水との間の熱交換を行わせために前記冷媒回路との間に設けられた二重管熱交換器を経て前記エンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路で構成し、前記冷却水回路の主循環回路とバイパス循環回路との分岐部に温水制御弁を配置している。貯湯タンク内の水を沸き上げる給湯運転時は、冷却水を主循環回路とバイパス循環回路に適宜分配するように温水制御弁を制御するが、暖房運転時においては、暖房空調の快適性を最優先し、冷却水を全量バイパス循環回路に送って低圧冷媒を加熱するように温水制御弁を制御していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
エンジン排熱を回収した冷却水で低圧冷媒を加熱することにより、エンジン排熱を有効に利用することはできるが、冷却水全量による加熱で低圧冷媒の温度が上がり、室外熱交換器による外気と低圧冷媒との熱交換量が減少し、空調装置及び給湯装置を含むシステム全体の効率を上げることはできない。また、低圧冷媒の温度が零度以下になると室外熱交換器に霜が付いて熱交換の効率を低下させる。本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、冷却水による低圧冷媒の加熱を必要最小限に抑え、室外熱交換器による外気と低圧冷媒との熱交換量を最大にすることによりシステム全体の効率を高めることである。さらに、低圧冷媒の温度が0℃以下になり、室外熱交換器に霜が付くことを防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、エンジンによって駆動される圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを有し、前記冷媒回路には膨張弁と、室内熱交換器と、室外熱交換器と、圧縮機の吐出側の冷媒高圧値を測定する高圧側圧力センサとを設けて成るエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷却水回路にエンジン排熱回収熱交換器及び温水熱交換器を設け、貯湯タンク内の水の加熱を前記温水熱交換器での冷却水との熱交換によって行うようにした給湯装置を備え、前記冷却水回路を、前記エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る主循環回路と、エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を迂回し、前記室外熱交器から流出した低圧冷媒と冷却水との間の熱交換を行わせために前記冷媒回路との間に設けられた熱交換器を経て前記エンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路で構成し、前記冷却水回路の主循環回路とバイパス循環回路との分岐部に温水制御弁を配置し、暖房運転時において、前記エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは前記冷却水を全量前記主循環回路に分配し、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記高圧側圧力センサにより測定された冷媒高圧値の測定値が熱ポンプ装置の負荷に基づいて定められる前記冷媒高圧値の目標値に達しないとき、前記冷媒高圧値の目標値と測定値の差に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御する制御手段を設けたことことである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載されたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷媒回路に前記膨張弁を通って前記室外熱交換器に流入する低圧冷媒の温度を測定する冷媒温度センサを設けるとともに、前記制御装置が、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒の温度が0度以下のとき、前記低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御することである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、エンジンによって駆動される圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを有し、前記冷媒回路には膨張弁と、室内熱交換器と、室外熱交換器と、前記膨張弁を通って前記室外熱交換器に流入する低圧冷媒の温度を測定する冷媒温度センサとを設けて成るエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷却水回路にエンジン排熱回収熱交換器及び温水熱交換器を設け、貯湯タンク内の水の加熱を前記温水熱交換器での冷却水との熱交換によって行うようにした給湯装置を備え、前記冷却水回路を、前記エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る主循環回路と、エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を迂回し、前記室外熱交換器から流出した低圧冷媒と冷却水との間の熱交換を行わせために前記冷媒回路との間に設けられた熱交換器を経て前記エンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路で構成し、前記冷却水回路の主循環回路とバイパス循環回路との分岐部に温水制御弁を配置し、暖房運転時において、前記エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは前記冷却水を全量前記主循環回路に分配し、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒の温度が0度以下のとき、前記低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御する制御手段を設けたことである。
【0009】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3に記載されたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記温水制御弁が、リニア電子制御三方弁であることである。
【0010】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の暖房運転時において、エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは、エンジン排熱を回収した冷却水の全量を主循環回路に分配して貯湯タンク内の水を加熱し、エンジン回転数が所定最大回転数に達しても高圧側圧力センサにより測定された冷媒高圧値の測定値が熱ポンプ装置の負荷に基づいて定められる冷媒高圧値の目標値に達しないとき、前記冷媒高圧値の目標値と測定値の差に応じて冷却水をバイパス循環回路に分配して低圧冷媒を冷却水で加熱するようにしたので、暖房空調の良好な快適性を維持した上で、冷却水による低圧冷媒の加熱を必要最小限に抑え、冷却水を有効に使用して貯湯タンクの水を加熱し、且つ室外熱交換器による外気と低圧冷媒との熱交換量を最大にすることで、システム全体の効率を高めることができる。
【0011】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の暖房運転時において、エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは、エンジン排熱を回収した冷却水の全量を主循環回路に分配して貯湯タンク内の水を加熱し、エンジン回転数が所定最大回転数に達しても高圧側圧力センサにより測定された冷媒高圧値の測定値が熱ポンプ装置の負荷に基づいて定められる冷媒高圧値の目標値に達しないとき、前記冷媒高圧値の目標値と測定値の差に応じて冷却水をバイパス循環回路に分配して低圧冷媒を冷却水で加熱するとともに、冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒の温度が0度以下のとき、低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて冷却水をバイパス循環回路に分配して低圧冷媒を冷却水で加熱するようにしたので、暖房空調の良好な快適性を維持した上で、冷却水による低圧冷媒の加熱を必要最小限に抑え、冷却水を有効に使用して貯湯タンクの水を加熱し、且つ室外熱交換器による外気と低圧冷媒との熱交換量を最大にし、さらに室外熱交換器に霜が付着することを防止して、システム全体の効率を高めることができる。
【0012】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の暖房運転時において、エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは、エンジン排熱を回収した冷却水を全量主循環回路に分配して貯湯タンク内の水を加熱し、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒温の度が0度以下のとき、低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて冷却水をバイパス循環回路に分配して低圧冷媒を冷却水で加熱するようにしたので、室外熱交換器に霜が付くことによる熱交換の効率低下を防止することができる。
【0013】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、前記温水制御弁をリニア電子制御三方弁としたので、主循環回路とバイパス循環回路への冷却水の分配割合を容易に正確に制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の基本構成を示す回路図、図2は給湯装置の基本構成を示す回路図、図3は給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の制御系の構成を示すブロック図である。図1で示すように、給湯装置60はエンジン駆動式熱ポンプ空調装置1に付設されたものであって、熱ポンプ空調装置1において回収されるエンジン排熱の一部と暖房運転時には更にガスエンジン6によって冷媒に与えられるエネルギー(熱)の一部によって水を加熱する装置であり、その構成の詳細は図2に示されている。
【0015】
ここで、エンジン駆動式熱ポンプ空調装置1の基本構成を図1に基づいて説明する。エンジン駆動式熱ポンプ空調装置1は冷房運転及び暖房運転によって室内を冷房及び暖房する装置であって、これは室外機2と室内機3によって構成されている。尚、複数の不図示の部屋毎に配置される室内機3はそれぞれ1つ以上の室内熱交換器4を含んで構成されており、各室内熱交換器4は後述のように冷房運転時にはエバポレータとして機能し、暖房運転時にはコンデンサとして機能する。又、図示しないが、各室内熱交換器4には不図示の送風ファン5(図3参照)が設けられている。
【0016】
以下、室外機2の構成について説明すると、図1において、6は駆動源である前記水冷式ガスエンジン、7はガスエンジン6によって回転駆動される圧縮機であって、ガスエンジン6の出力軸8はプーリ9、ベルト10及びプーリ11を介して圧縮機7の入力軸12に連結されている。ところで、上記ガスエンジン6の吸気系には吸気管13が接続されており、該吸気管13の上流側にはエアクリーナ14が配置され、その下流側にはミキサー15とスロットル弁16が配置されている。尚、スロットル弁16はステッピングモータによって構成されるスロットル弁開度制御アクチュエータ17によって開閉制御される。そして、前記ミキサー15には燃料ガス供給源18に接続された燃料供給管19が接続されており、該燃料供給管19の途中には燃料ガス流量制御弁20と減圧調整弁21及び2つの開閉弁22が接続されている。他方、ガスエンジン6の排気系からは排気管23が導出しており、該排気管23の途中には排ガス熱交換器24が設けられている。尚、ガスエンジン6には、エンジン回転数を検出するためのエンジン回転数センサ25、始動用のスタータモータ26、潤滑用オイルを貯留するためのオイルパン27等が設けられている。
【0017】
ところで、当該熱ポンプ空調装置部分には、前記圧縮機7を含んで閉ループを構成する冷媒回路28と前記ガスエンジン6を冷却する冷却水を循環させる冷却水回路29が設けられている。熱ポンプ装置を構成する上記冷媒回路28は圧縮機7によってフロン等の冷媒を循環させる回路であって、これには圧縮機7の他、オイルセパレータ30、四方弁31、前記室内熱交換器4、電子膨張弁32,33、室外熱交換器34、二重管熱交換器35、アキュームレータ36等の各種機器が含まれており、これらの機器は冷媒配管28a〜28kによってそれぞれ接続されて閉ループを構成している。即ち、圧縮機7の吐出側から導出してオイルセパレータ30に至る冷媒配管28aの途中には高圧側圧力センサ37が設けられており、オイルセパレータ30と四方弁31とは冷媒配管28bによって接続されている。ここで、四方弁31には4つのポートa,b,c,dが設けられており、ポートbに連なる冷媒配管28cの途中にはバルブ38が設けられ、該冷媒配管28cは4つの冷媒配管28d,28eに分岐している。
【0018】
上記4つの冷媒配管28d,28eのうち、1つの冷媒配管28dは給湯装置60に設けられた冷媒熱交換器61の入口側に接続され、冷媒熱交換器61の出口側から導出する冷媒配管28fの途中には電子膨張弁33が設けられている。残り3つの各冷媒配管28eには前記室内機3を構成する各室内熱交換器4と電子膨張弁32がそれぞれ設けられている。そして、3つの冷媒配管28eと冷媒配管28fは合流して1つの冷媒配管28gを構成している。而して、前記冷媒配管28gは前記室外熱交換器34の一端に接続されており、その途中にはパックドバルブ39、サイトグラス40、ドライヤ41、電動開閉弁42及び冷媒温度センサ43が設けられている。尚、室外熱交換器34には室外ファン44が設けられている。又、上記室外熱交換器34の他端に接続された冷媒配管28hには二重管熱交換器35が設けられ、室外熱交換器34から流出して冷媒配管28hを流れる低圧冷媒が二重管熱交換器35において後述するバイパス循環回路を循環する冷却水により加熱される。冷媒配管28hには二重管熱交換器35が設けられているとともに、冷媒配管28gのドライヤ41と電動開閉弁42の間から分岐した冷媒配管(バイパス配管)28iが接続され、該冷媒配管28iの途中には電動バイパス弁45と逆止弁46が設けられている。そして、前記冷媒配管28hは前記四方弁31のポートdに接続されており、四方弁31のポートcに連なる冷媒配管28jは前記アキュームレータ36に接続され、該アキュームレータ36から導出する冷媒配管28kは圧縮機7の吸入側に接続され、その途中には低圧側圧力センサ47が設けられている。又、前記オイルセパレータ30の下部から導出するオイル戻し配管48は前記冷媒配管28kに接続されており、その途中にはキャピラリ49が設けられている。
【0019】
一方、前記冷却水回路29は水ポンプ50によって冷却水を循環させる回路であって、これには水ポンプ50の他、前記排ガス熱交換器24、サーモスタット弁51、温水制御弁52、サーモスタット弁53、給湯装置60に設けられた温水熱交換器62、ラジエータ54、前記二重管熱交換器35等の各種機器が含まれており、これらの機器は冷却水配管29a〜29kによってそれぞれ接続されて閉ループを形成している。本実施の形態では、温水制御弁52はリニア電子制御三方弁で構成されている。即ち、水ポンプ50の吐出側からサーモスタット弁51に至る冷却水配管29aの途中には前記排ガス熱交換器24が設けられており、サーモスタット弁51から分岐する一方の冷却水配管29bは前記ガスエンジン6の冷却水ジャケット6aの入口側に接続され、冷却水ジャケット6aの出口側から導出する冷却水配管29cはサーモスタット弁51から分岐する他方の冷却水配管29dと合流して1つの冷却水配管29eを形成している。尚、排ガス熱交換器24と冷却水ジャケット6aはエンジン排熱回収熱交換器を構成している。
【0020】
上記冷却水配管29eは温水制御弁52に接続されており、その途中には温水制御弁52の上流を流れる冷却水の温度(エンジン排熱回収熱交換器の出口側温度)を検出するための冷却水温度センサ55が設けられている。そして、温水制御弁52から分岐する一方の冷却水配管29fは前記サーモスタット弁53に接続され、該サーモスタット弁53から分岐する一方の冷却水配管29gは給湯装置60に設けられた前記温水熱交換器62の入口側に接続されている。又、サーモスタット弁53から分岐する他方の冷却水配管(バイパス配管)29hは前記ラジエータ54の入口側に接続され、ラジエータ54の出口側から導出する冷却水配管29iは前記水ポンプ50の吸入側に接続されており、この冷却水配管29iには前記温水制御弁52から分岐する冷却水配管(バイパス配管)29jが二重管熱交換器35を経由して接続されている。冷却水配管29iの途中には注水口56を介してリザーバタンク57が接続されている。更に、前記温水熱交換器62の出口側から導出する冷却水配管29kは前記冷却水配管29iに接続されている。而して、以上の冷却水回路29において形成される閉ループの冷却水循環路は、前記排ガス熱交換器24と冷却水ジャケット6aによって構成されるエンジン排熱回収熱交換器から給湯装置60の前記温水熱交換器62を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る冷却水配管29a〜29g,29k,29iから成る主循環路と、エンジン排熱回収熱交換器から温水熱交換器62を迂回して二重管熱交換器35を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路29a〜29e,29j,29iと、冷却水配管29aから29f,29h,29iによって構成されるラジエータ循環路とで構成されている。
【0021】
次に、給湯装置60の構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、給湯装置60には前記冷媒熱交換器61と温水熱交換器62の他、貯湯タンク63、水ポンプ64、リニア三方弁からなるサーモスタット弁65、追い焚き装置66、温水熱交換器67、68等の機器が配置されており、これらの機器は温水配管69a〜69kによってそれぞれ互いに接続されている。即ち、前記冷媒熱交換器61と温水熱交換器62を接続する温水配管69aの途中には前記水ポンプ64と温度センサ70が設けられるとともに、貯湯タンク63の上部から導出する温水配管69bが接続されており、温水配管69bの途中には開閉弁71が設けられている。尚、貯湯タンク63には4つの温度センサ72a〜72dが高さ方向に適当な間隔で設けられており、貯湯タンク63の底部には市水(水道水)を補給するための給水管69cが接続されている。
【0022】
貯湯タンク63の底部から導出する温水配管69dは冷媒熱交換器61の入口側に接続されており、温水熱交換器62の出口側から導出する温水配管69eは前記サーモスタット弁65に接続されている。そして、サーモスタット弁65から分岐する一方の温水配管69fは貯湯タンク63の上部に接続され、他方の温水配管69gは前記追い焚き装置66の内部を通って温水配管69dに貯湯タンク63の底部近傍で接続されており、その追い焚き装置66の上流側には温度センサ73が設けられ、追い焚き装置66の下流側には前記温水熱交換器67、68が設けられている。ここで、一方の温水熱交換器67と室内の床暖房装置(又は浴室乾燥機)74とは給湯配管75によって接続され、他方の温水熱交換器68と風呂76とは給湯配管77によって接続されており、給湯配管75には水ポンプ78と流量制御弁79が設けられ、給湯配管77には水ポンプ80が設けられている。
【0023】
前記温水配管69eから分岐する温水配管(バイパス配管)69hは前記サーモスタット弁65を迂回して温水配管69gに接続されており、その途中には開閉弁81が設けられている。更に、前記貯湯タンク63の上部からは温水配管69iが導出しており、この温水配管69iから分岐する一方の温水配管69jは図示のように前記追い焚き装置66の内部を通って蛇口82に接続されており、他方の温水配管69kは不図示の排水設備に接続され、その途中にはリリーフ弁83が設けられている。ここで、追い焚き装置66にはバーナー84が設けられており、このバーナー84には不図示の燃料ガス供給源からガス配管85を経て燃料ガスが供給され、この燃料ガスはバーナー84で燃焼して温水配管69g、69jを流れる温水を加熱する。尚、ガス配管85の途中にはガス流量制御弁86が設けられている。又、追い焚き装置66の下部には空気取入口66aが開口し、上部には排気口66bが開口している。
【0024】
給湯装置60を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置1の制御系の構成を図3に示すブロック図に基づいて説明する。室外機2、室内機3及び給湯装置60には制御手段としてのCPU87,88,89がそれぞれ設けられており、室外機2のCPU87と室内機3のCPU88及び給湯装置60のCPU89は互いに情報の授受を行い、室外機2のCPU87は各種データを記憶装置90に記憶している。
【0025】
室外機2のCPU87は、エンジン回転センサ25、高圧側圧力センサ37、低圧側圧力センサ47、冷媒温度センサ43、冷却水温度センサ55及びその他のセンサ群(例えば、エンジン室内温度センサ、外気温度センサ、高圧側温度センサ等)91の検知データを取り込んでスロットル弁開度制御アクチュエータ17、温水制御弁駆動アクチュエータ92、電子膨張弁32,33の電子膨張弁駆動アクチュエータ93、室外ファン駆動アクチュエータ94、水ポンプ駆動アクチュエータ95及びその他のアクチュエータ群(例えば、ガス流量制御弁86、四方弁31、電動バイパス弁45、電動開閉弁42等を駆動するためのアクチュエータなど)96の駆動を制御する。室内機3のCPU88は、冷媒温度センサ97、室内機リモコン操作部98、室内温度センサ99、床暖房(浴室乾燥)スイッチ100及び風呂追い焚きスイッチ101の検知データを取り込んで送風ファン5及び室内ルーバーモータ102の駆動を制御する。給湯装置60のCPU89は、温度センサ群(温度センサ70,72a〜72d,73)の検知データを取り込んで水ポンプ群(水ポンプ64,78,80)、開閉弁群(開閉弁71,81)、ガス流量制御弁(&点火装置)86及び流量制御弁79の駆動を制御する。
【0026】
次に、給湯装置60を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置1の作用を説明する。暖房運転時において、給湯装置60の冷媒熱交換器61に接続された電子膨張弁33は所定の開度に設定され、スタータモータ26によってガスエンジン6が起動されると、該ガスエンジン6によって圧縮機7が回転駆動されて気相冷媒が圧縮され、高温高圧の気相冷媒は冷媒配管28aを通ってオイルセパレータ30に至る。オイルセパレータ30においては冷媒に含まれるオイル分が除去され、オイル分が除去された気相冷媒は冷媒配管28bを通って四方弁31に至る。冷媒から分離されたオイルは前記キャピラリ49を通過してオイル戻し配管48から前記冷媒配管28kに戻される。暖房運転時においては、図1に実線にて示すように、四方弁31のポートaとポートbとが連通されており、高温高圧の気相冷媒はバルブ38を通過して一部の気相冷媒は各冷媒配管28eを通って室内熱交換器4に至り、コンデンサとして機能する各室内熱交換器4において凝縮熱を放出して液化し、このとき放出される凝縮熱によって室内の暖房が行われる。残りの気相冷媒は冷媒配管28dを通って給湯装置60の冷媒熱交換器61へと供給されて貯湯タンク63内の温水加熱に供される。
【0027】
各室内熱交換器4において凝縮熱を放出して液化した高圧の液相冷媒は各冷媒配管28eを流れる過程で電子膨張弁32にを通過して減圧され、冷媒熱交換器61において給湯装置60の貯湯タンク63内の水を凝縮熱によって加熱して液化した高圧の液相冷媒は冷媒配管28fを流れる過程で電子膨張弁33を通過して減圧される。そして、各電子膨張弁32,33を通過して減圧された液相冷媒は合流して冷媒配管28gを流れ、パックドバルブ39、サイトグラス40、ドライヤ41及び電動開閉弁42を通過して室外熱交換器34に至り、エバポレータとして機能する室外熱交換器34において外気から蒸発熱を奪って気化する。気化した冷媒は四方弁31に至るが、暖房運転時には図1に実線にて示すように四方弁31のポートcとポートdが連通しているため、冷媒は冷媒配管28jを通ってアキュームレータ36へと流れ、該アキュームレータ36にて気液が分離され、気相冷媒のみが冷媒配管28kを通って圧縮機7に吸引される。そして、圧縮機7に吸引された冷媒は再び圧縮され、冷媒は前述と同様の作用を繰返して各室内の暖房に供される。
【0028】
次に、本発明の特徴である冷却水回路29内を循環する冷却水の循環制御について図4に示す暖房運転プログラムに基づいて説明する。水ポンプ50の駆動によって冷却水回路29内を循環する冷却水は、水ポンプ50から吐出されて冷却水配管29aを流れ、その過程で排ガス熱交換器24においてガスエンジン6から排気管23に排出される排気ガスの熱を回収して加熱され、サーモスタット弁51により冷却水の温度に応じて冷却水配管29b,29dに分配して流される。冷却水配管29b,29dを流れる冷却水は合流して冷却配水管29eを流れて温水制御弁52に至る。ステップ125において、温水制御弁52上流側の冷却水の温度が冷却水温度センサ55によって検出され、冷却水回路29を循環する冷却水の温度が設定値(60℃)以上か否か判定される。否であれば、ステップ126で温水制御弁52は冷却水配管29jへの内部通路を全開とし、冷却水配管29fへの内部通路を全閉とするように制御され、冷却水は全量バイパス循環回路を循環し、二重管熱交換器35において低圧冷媒を加熱する。設定値以上であれば、ステップ127において、ガスエンジン6の回転数が所定最大回転数(例えば、3,600rpm)未満であるか否か判定される。未満であれば、ステップ128において、温水制御弁52は、冷却水配管29fへの内部通路を全開とし、冷却水配管29jへの内部通路を全閉とするように制御される。これにより、ガスエンジン6の排熱を回収した冷却水は全量冷却水配管29fに流される。ステップ129において、高圧側圧力センサ37により測定された圧縮機7から吐出される気相冷媒の圧力である冷媒高圧値の測定値が目標値より低いか否か判定される。冷媒高圧値の目標値は、運転中の個々の室内機3の負荷の中で最大のものに基づいて算出される。個々の室内機3の負荷は、室内機3の容量、室内温度と設定温度との温度差に基づいて求められる。冷媒高圧値の測定値が目標値に達している場合、プログラムエンドとなる。冷媒高圧値の測定値が目標値より低い場合、ステップ130において、ガスエンジン6の回転数の増大を指令してプログラムエンドとなる。即ち、冷媒高圧値の測定値と目標値の差が大きい程、目標エンジン回転数を高く設定して該目標エンジン回転数と回転センサ25によって検出されるエンジン回転数の差の絶対値が所定値以内となるようにスロットル弁16の開度がフィードバック制御される。冷媒高圧値の測定値が目標値に達している場合は、プログラムエンドとなる。ステップ127でガスエンジン6の回転数が所定最大回転数に達していると判定された場合、ステップ131で冷媒高圧値の測定値が目標値より低いか否か判定される。低い場合、ステップ132において、冷媒高圧値の目標値と測定値との差に応じて求めた量、即ちこの差に実験的に定めた係数k1を乗じて求めた量の冷却水を冷却水配管(バイパス配管)29jへと流すように温水制御弁52を制御する。これによりガスエンジン6を所定最大回転数に維持した運転状態において、低圧冷媒が、二重管熱交換器35で熱ポンプ装置の負荷の不足分に応じてバイパス循環回路に分配された冷却水により加熱される。このように低圧冷媒の加熱を必要最小限に抑えることができ、低圧冷媒の温度が必要以上に上昇して、室外熱交換器34による外気と低圧冷媒との熱交換量が減少することが防止でき、空調装置及び給湯装置を含むシステム全体の効率を高めることができる。冷媒高圧値の測定値が目標値に達している場合、ステップ133において、低圧冷媒の温度の測定値が0℃を以下か否か判定され、0℃を超えていれば、プログラムエンドとなる。0℃以下の場合、ステップ134において、測定値の絶対値に実験的に定めた係数k2を乗算して求めた量の冷却水を冷却水配管(バイパス配管)29jへと流すように温水制御弁52が制御され、低圧冷媒が、二重管熱交換器35においてバイパス循環回路に分配された冷却水により加熱されて0℃を僅かに超えた温度に維持される。これにより室外熱交換器34に霜が付くことを防いで熱交換の効率低下を防止することができる。暖房運転時は、この暖房運転プログラムが一定時間毎に繰返し実行されて暖房運転が行われる。
【0029】
冷却水配管29fを流下する設定値(60℃)以上の冷却水はサーモスタット弁53に至る。このサーモスタット弁53はリニア三方弁で構成されて図5に示す特性を有しており、該サーモスタット弁53はこれに流入する冷却水の温度が第1の設定値t21(本実施の形態では78℃)以下である場合、冷却水配管29hへの内部弁を全閉とするとともに、冷却水配管29gへの内部弁を全開として一方の冷却水配管29gのみに冷却水を流し、冷却水の温度が第1の設定値t21(78℃)を超えると冷却水配管29hへの内部弁を開き始めると同時に冷却水配管29dへの内部弁を閉じ始めて両冷却水配管29g,29hに冷却水を流し、冷却水の温度が第2の設定値t22(本実施の形態で91℃)を超えると冷却水配管29gへの内部弁を全閉とするとともに、冷却水配管29hへの内部弁を全開として一方の冷却水配管29hのみに冷却水を流す。これにより設定温度範囲(60℃〜91℃)の冷却水を給湯装置60の温水熱交換器62に循環させ、貯湯タンク63内の温水を冷媒熱交換器61と温水熱交換器62の両方で加熱し、貯湯タンク63内に高い温度の温水を貯湯可能とする。
【0030】
ガスエンジン6の起動初期において冷却水温度が設定値(60℃)未満である場合、冷却水は温水熱交換器62を迂回するため、温度の低い冷却水が温水熱交換器62において貯湯タンク63内の温水を冷却することはない。ガスエンジン6の暖機が終了するとエンジン出力に応じてエンジン排熱量が増大し、通常70℃〜90℃の温水が温水熱交換器62に循環するようになり、該温水熱交換器62によって貯湯タンク63内に70℃以上の温水を形成することができる。貯湯タンク63内の温水の温度が高くなり過ぎる(例えば90℃以上)のを避けるため、サーモスタット弁53に流入する冷却水の温度が高くなって78℃を超えると冷却水の一部をラジエータ54へ流し始め、91℃以上で冷却水の全量をラジエータ54へ流すようにしている。
【0031】
給湯装置60においては、貯湯タンク63内の温水の上下方向の温度分布は前記温度センサ72a〜72dによってそれぞれ検出される。最上位の温度センサ72aによって検出される貯湯タンク63内上部の温水の温度が設定値(本実施の形態では70℃)未満である場合には水ポンプ64が駆動され、貯湯タンク63内の温水は底部から温水配管69dを通って冷媒熱交換器61に導入され、該冷媒熱交換器61において冷媒から放出される凝縮熱によって加熱された後、水ポンプ64及び温水熱交換器62を通過してサーモスタット弁65に至る。
【0032】
サーモスタット弁65はリニア三方弁で構成されて図5に示す特性を有しており、これは温水の温度が第1の設定値t31(本実施の形態では60℃)以下である場合には温水配管69fを全閉とするとともに、温水配管69gを全開として一方の温水配管69gのみに温水を流し、温水の温度が第1の設定値t31(=60℃)を超えると温水配管69fを開き始めると同時に温水配管69gを閉じ始めて両温水配管69f,69gに温水を流し、温水の温度が第2の設定値t32(本実施の形態では73℃)を超えると温水配管69fを全開とし、温水配管69gを全閉として一方の温水配管のみに温水を流す。従って、サーモスタット弁65においては、温水の温度が第1の設定値t31(60℃)未満である場合には温水はその全量が温水配管69gを流れる。そして、温水の温度が第1の設定値t31(60℃)を超えるとサーモスタット弁65は前述のように両温水配管69f、69gに温水を流すため、温水の一部は前述のように温水配管69gを通って温水配管69dに還流し、残りの温水は温水配管69fから貯湯タンク63の上部に戻される。この貯湯タンク63の上部に戻る温水の量と同量の温度の低い温水が貯湯タンク63の下部から温水配管69dに供給され、温水配管69gを通過してきた温水と合流して冷媒熱交換器61へ流れる。温水の温度が第2の設定値t32(73℃)を超えるとサーモスタット弁65は前述のように温水の全量を温水配管69fに流すため、温度の高い温水の全てが貯湯タンク63の上部に戻される。温度の高い温水が貯湯タンク63の上方から溜まり、温度センサ72dが70℃以上を検知するようになると水ポンプ64が停止せられる。
【0033】
以上のように、温度の低い温水は再加熱するように冷媒熱交換器61に戻し、温度の高い温水は貯湯タンク63の上部に戻すようにしたため、貯湯タンク63内の温水の温度は上から下に向かって低くなり、蛇口82を開けば温度の高い温水が貯湯タンク63の上部から温水配管69i、69jを経て供給されてユーザーの使用に供される。そして、使用された温水の量に見合う市水が給水配管69cから貯湯タンク63内の底部に供給される。尚、ユーザーが給湯温度を高く設定すると、ガス流量制御弁86が開いて追い焚き装置66においてバーナー84が点火され、供給される温水が加熱されてその温度が設定値まで高められる。
【0034】
床暖房(浴室乾燥)スイッチ100と風呂追い焚きスイッチ101(図3参照)の少なくとも一方がONされると、水ポンプ64が停止中であればこれが起動され、温度センサ72aが70℃以上を検知していれば開閉弁71が開とされる。そして、開閉弁81が開かれて温水配管69eを流れる温水の一部又は全てがサーモスタット弁65を迂回して温水配管(バイパス配管)69hから温水配管69gへと流れる。例えば、床暖房(又は浴室乾燥)スイッチ100と風呂追い焚きスイッチ101の双方がONされた場合には、温水配管69gを流れる温水は温水熱交換器67,68において給湯配管75,77を循環する水を加熱し、給湯配管75を循環する温水は床暖房装置(又は浴室乾燥機)74において床暖房(又は浴室乾燥)に供され、給湯配管77を循環する温水は風呂76内の湯の加熱に供される。このとき、温度センサ73によって検出される温水の温度が設定値未満である場合には、温水は追い焚き装置66においてバーナー84によって加熱され、温水熱交換器67、68を通過した後に温水配管69d或は貯湯タンク63の底部に帰還する。
【0035】
熱ポンプ空調装置1の冷房運転時においては、給湯装置60の冷媒熱交換器61に接続された電子膨張弁33は全閉されており、スタータモータ26によってガスエンジン6が起動されると、該ガスエンジン6によって圧縮機7が回転駆動されて気相冷媒が圧縮され、高温高圧の気相冷媒はオイルセパレータ30にてオイル分を除去された後に四方弁31に至る。ところで、冷房運転時においては、図1に破線にて示すように、四方弁31のポートaとポートdとが連通されており、高温高圧の気相冷媒は冷媒配管28h側へ流れて二重管熱交換器35を通過した後に室外熱交換器34に至り、コンデンサとして機能する室外熱交換器34において外気に放熱して液化する。そして、室外熱交換器34において液化した高圧の冷媒は冷媒管路28gを流れる間に電動開閉弁42、ドライヤ41、サイトグラス40及びパックドバルブ39を通過して各冷媒配管28eに分流し、各冷媒配管28eを流れる液相冷媒は各電子膨張弁32を通過することに減圧されて各室内熱交換器4に至る。
【0036】
各室内熱交換器4はエバポレータとして機能し、低圧の液相冷媒が各室内の空気から蒸発潜熱を奪って蒸発するため、室内の空気が冷やされて室内が冷房される。気化した冷媒は、バルブ38を通過して冷媒配管28cを通って四方弁31に至り、冷房運転時には図1に破線にて示すように四方弁31のポートbとポートcが連通しているため、冷媒配管28jを通ってアキュームレータ36へと流れ、該アキュームレータ36にて気液が分離され、気相冷媒のみが冷媒配管28kを通って圧縮機7に吸引される。圧縮機7に吸引された冷媒は再び圧縮され、前述と同様の作用を繰り返して各室内の冷房に供される。
【0037】
尚、冷房運転時において、圧縮機7に吸引される気相冷媒の圧力である冷媒低圧値は低圧側圧力センサ47によって測定され、冷媒低圧値の測定値が目標値となるようにガスエンジン6の回転数が制御される。冷媒低圧値の目標値は、運転中の個々の室内機3の負荷の中で最大のものに基づいて算出される。個々の室内機3の負荷は、室内機3の容量、室内温度と設定温度との温度差に基づいて求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の基本構成を示す回路図である。
【図2】給湯装置の基本構成を示す回路図である。
【図3】給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】暖房運転プログラムのフロー図である。
【図5】サーモスタット弁の特性図である。
【図6】従来の給湯装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン駆動式熱ポンプ空調装置
2 室外機
3 室内機
4 室内熱交換器
6 ガスエンジン(エンジン)
6a 冷却水ジャケット(エンジン排熱回収熱交換器)
7 圧縮機
24 排ガス熱交換器(エンジン排熱回収熱交換器)
28 冷媒回路
29 冷却水回路
32,33 電子膨張弁(膨張弁)
34 室外熱交換器
35 二重管熱交換器(冷却水配管29j等でバイパス循環回路を構成)
37 高圧側圧力センサ
43 冷媒温度センサ
52 温水制御弁
60 給湯装置
61 冷媒熱交換器
62 温水熱交換器(冷却水配管29f等で主循環回路を構成)
63 貯湯タンク
65 サーモスタット弁
120 暖房運転プログラム(制御手段)

Claims (4)

  1. エンジンによって駆動される圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを有し、前記冷媒回路には膨張弁と、室内熱交換器と、室外熱交換器と、圧縮機の吐出側の冷媒高圧値を測定する高圧側圧力センサとを設けて成るエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷却水回路にエンジン排熱回収熱交換器及び温水熱交換器を設け、貯湯タンク内の水の加熱を前記温水熱交換器での冷却水との熱交換によって行うようにした給湯装置を備え、前記冷却水回路を、前記エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る主循環回路と、エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を迂回し、前記室外熱交器から流出した低圧冷媒と冷却水との間の熱交換を行わせために前記冷媒回路との間に設けられた熱交換器を経て前記エンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路で構成し、前記冷却水回路の主循環回路とバイパス循環回路との分岐部に温水制御弁を配置し、暖房運転時において、前記エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは前記冷却水を全量前記主循環回路に分配し、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記高圧側圧力センサにより測定された冷媒高圧値の測定値が熱ポンプ装置の負荷に基づいて定められる前記冷媒高圧値の目標値に達しないとき、前記冷媒高圧値の目標値と測定値の差に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御する制御手段を設けたことを特徴とする給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置。
  2. 前記冷媒回路に前記膨張弁を通って前記室外熱交換器に流入する低圧冷媒の温度を測定する冷媒温度センサを設けるとともに、前記制御装置が、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒の温度が0度以下のとき、前記低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御することを特徴とする請求項1記載の給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置。
  3. エンジンによって駆動される圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路とを有し、前記冷媒回路には膨張弁と、室内熱交換器と、室外熱交換器と、前記膨張弁を通って前記室外熱交換器に流入する低圧冷媒の温度を測定する冷媒温度センサとを設けて成るエンジン駆動式熱ポンプ空調装置において、前記冷却水回路にエンジン排熱回収熱交換器及び温水熱交換器を設け、貯湯タンク内の水の加熱を前記温水熱交換器での冷却水との熱交換によって行うようにした給湯装置を備え、前記冷却水回路を、前記エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を経てエンジン排熱回収熱交換器に戻る主循環回路と、エンジン排熱回収熱交換器から前記温水熱交換器を迂回し、前記室外熱交換器から流出した低圧冷媒と冷却水との間の熱交換を行わせために前記冷媒回路との間に設けられた熱交換器を経て前記エンジン排熱回収熱交換器に戻るバイパス循環回路で構成し、前記冷却水回路の主循環回路とバイパス循環回路との分岐部に温水制御弁を配置し、暖房運転時において、前記エンジン回転数が所定最大回転数未満のときは前記冷却水を全量前記主循環回路に分配し、前記エンジン回転数が所定最大回転数に達しても前記冷媒温度センサにより測定された低圧冷媒の温度が0度以下のとき、前記低圧冷媒の温度の測定値の絶対値に応じて前記冷却水を前記バイパス循環回路に分配するように前記温水制御弁を制御する制御手段を設けたことを特徴とする給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置。
  4. 前記温水制御弁は、リニア電子制御三方弁であることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置。
JP2000094890A 2000-03-30 2000-03-30 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置 Expired - Fee Related JP4303864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000094890A JP4303864B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000094890A JP4303864B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001280741A JP2001280741A (ja) 2001-10-10
JP4303864B2 true JP4303864B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=18609861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000094890A Expired - Fee Related JP4303864B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4303864B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100579577B1 (ko) * 2004-08-17 2006-05-15 엘지전자 주식회사 급탕 기능을 갖는 발전 공조 시스템
JP4934413B2 (ja) * 2006-11-24 2012-05-16 三洋電機株式会社 空気調和装置
JP2011220680A (ja) * 2011-08-12 2011-11-04 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
JP6122691B2 (ja) * 2013-05-10 2017-04-26 本田技研工業株式会社 コージェネレーション装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001280741A (ja) 2001-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5030344B2 (ja) ガスヒートポンプ式空気調和装置、エンジン冷却水加熱装置及びガスヒートポンプ式空気調和装置の運転方法
JP3653348B2 (ja) 空気調和機
US5729985A (en) Air conditioning apparatus and method for air conditioning
EP2936008A1 (en) Method and apparatus for defrosting of an evaporator in connection with an air handling unit
KR20120042922A (ko) 공조 급탕 시스템 및 히트 펌프 유닛
JPH07208827A (ja) 冷凍装置及びその作動方法
US5799867A (en) Engine-driven heat pump apparatus and method for stable operation of heat pump
JP2001255002A (ja) 給湯装置
JPS6155018B2 (ja)
JP4303864B2 (ja) 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置
JP3430639B2 (ja) ヒートポンプシステム
JP3746471B2 (ja) 給湯暖房ユニットを備えたエンジン駆動ヒートポンプ式空気調和装置及びその運転制御方法
JP2001280742A (ja) 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置
JP2588077Y2 (ja) 自動車用空気調和装置
JP3637106B2 (ja) ガスエンジン駆動式空気調和装置
JP2001280735A (ja) 給湯装置を備えたエンジン駆動式熱ポンプ空調装置
JP3600906B2 (ja) 空気調和装置
JP3723401B2 (ja) 空気調和装置
JP3644373B2 (ja) ヒートポンプ式床暖房装置
JP2000028186A (ja) 空気調和装置
JP2004036966A (ja) 給湯暖房ユニットを備えたエンジン駆動ヒートポンプ式空気調和装置及びその運転制御方法
JP2001255038A (ja) 給湯装置
JP4046828B2 (ja) 空気調和装置
JP6083508B2 (ja) 給水加温システム
JPH08291950A (ja) 空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090407

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090427

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150501

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees