JP4301671B2 - スライサの試料ホルダの支持機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料ブロックの断面の観察を行う際、試料ブロックの表層部をカッタを用いてスライスするスライサに係り、特に、試料ブロックを保持するための試料ホルダの支持機構の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスライサでは、試料ブロックを保持する試料ホルダは、試料ブロックの姿勢(表面の傾き)の調整を可能にするため、球面軸受を介して送り機構の上に支持されていた。試料ブロックの姿勢を調整する際には、試料ホルダに保持されている試料ブロックの表面を基準面に対して押し当て、その状態で球面軸受をクランプすることによって、その姿勢を固定していた。
【0003】
この様なタイプのスライサでは、試料ブロックの交換は、オペレータが手動で行っていたので、試料ブロックの交換の際に、試料ホルダの傾き及び回転角度を一定の状態で拘束する必要はなかった。
【0004】
これに対して、試料の交換を自動で行う自動装着式のスライサでは、試料ホルダの支持部に球面軸受を使用せずに、二軸の自動あおり軸が使用されていた。その場合、試料ホルダの姿勢を画像処理または距離センサによって検出し、自動あおり軸をフィードバック制御して、試料ホルダの姿勢の調整を行っていた。
【0005】
しかし、従来の自動装着式のスライサにおいて使用されていた二軸の自動あおり軸及びフィードバック制御機構は、複雑な構造を備え、部品点数が多く、スライサの製作コストを高める要因となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の様な自動装着式のスライサの問題点に鑑み成されたもので、本発明の目的は、自動装着式のスライサに適用することが可能で、且つ、二軸の自動あおり軸及びフィードバック制御機構を採用した場合と比較して、製作コストを引き下げることができる試料ホルダの支持機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のスライサの試料ホルダの支持機構は、
試料ブロックの断面を観察する際に試料ブロックの表層部をスライスするスライサにおいて、試料ブロックを保持するために使用される試料ホルダの支持機構であって、
前面側で試料ブロックを保持し、背面の外周近傍の3箇所以上に姿勢固定用の案内溝が形成された試料ホルダと、
試料ホルダの前方に配置され、試料ホルダの前面に対向する位置に基準面を有する面合せ用ブロックと、
試料ホルダの後方に配置され、中央に開口部が形成された移動テーブルと、
試料ホルダの背面に形成された前記各案内溝に対応して移動テーブルの前面に配置された突起部と、
前記開口部の中に収容され、移動テーブルの前面に対して垂直方向に移動可能な駆動軸と、
駆動軸の先端と試料ホルダの背面との間を接続し、クランプ機構を備えた球面軸受と、
試料ホルダと駆動軸の先端部の側面との間に架け渡され、試料ホルダの背面が移動テーブルの前面に対して2度以上5度以下の傾角をなす状態で、試料ホルダの姿勢を維持する複数のコイルスプリングとを備え、
試料ブロックの面合せをする際には、前記球面軸受をアンクランプ状態にして前記駆動軸を前進させ、試料ブロックの表面を前記基準面に押し付けた後、前記球面軸受をクランプし、
試料ブロックを交換する際には、前記球面軸受をアンクランプ状態にして前記駆動軸を後退させ、前記各案内溝に前記各突起部を順次押し当てて前記移動テーブルの姿勢を固定した後、前記球面軸受をクランプすることを特徴とする。
【0008】
好ましくは、前記突起部の先端部分を回転自在なボールによって構成する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1から図4に本発明に基づくスライサの試料ホルダの支持機構を示す。
【0010】
試料ホルダ1は移動テーブル8の上方に配置され、試料ホルダ1の上面側に試料ブロック12が保持される。
【0011】
試料ホルダ1の上方には面合せ用ブロック25が配置され、面合せ用ブロック25の下面(基準面25a)は試料ホルダ1の上面と互いに対向している。面合せ用ブロック25はフレーム27によって支持されている。
【0012】
試料ステージ8の上面は、水平面に対して平行である。試料ホルダ1の姿勢が水平状態にあるとき、試料ホルダ1の下面は試料ステージ8の上面に対して平行になる。試料ホルダ1の下面の四隅には、試料ホルダ1の姿勢固定用の案内溝11が形成されている。各案内溝11の底面は、試料ホルダ1の下面から同一の深さに位置している。移動テーブル8の上面の四隅には、これらの各案内溝11に対応して四個のボールキャスタ9が取り付けられている。四個のボールキャスタ9の先端は、同一の高さに位置している。
【0013】
移動テーブル8の中央には開口部が形成され、この開口部の下に駆動軸21が収容されている。駆動軸21は、移動テーブル8の下側に取り付けられたガイドレール5に沿って、上下方向に移動することができる。駆動軸21の下端部は、自動駆動機構4に接続され、自動駆動機構4はコントローラ5によって制御される。
【0014】
試料ホルダ1は、球面軸受3を介して駆動軸21の上端面に支持される。球面軸受3はクランプ機構7を備えている。
【0015】
試料ホルダ1の外周四辺の各中央近傍の背面側と、駆動軸21の先端部の側面との間には、コイルスプリング3が架け渡されている。球面軸受3がアンクランプ状態のとき、これら四本のコイルスプリング3の力によって、試料ホルダ1の下面が移動テーブル8の上面に対して2〜5度の範囲内の一定の傾角をなす状態で、試料ホルダ1の姿勢が維持される。
【0016】
以上の様な構造を備えた試料ホルダの支持機構において、試料ブロック12の面合せ及び試料ブロック12の交換は、それぞれ次の様に行われる。
【0017】
試料ブロック12の面合せをする際には、先ず、クランプ機構7を上方に移動して球面軸受2をアンクランプ状態にした後、駆動軸21を上昇させ、試料ブロック12の表面を基準面25aに対して押し付ける。この状態で、クランプ機構7を下方に移動して球面軸受2をクランプ状態にする。次いで、駆動軸21を中間位置まで下降させる。これによって、試料ブロック12の表面の面合せが完了する。
【0018】
次いで、移動テーブル8をボールネジ(ボールナット31、ネジ軸32)を用いて水平方向に移動させ、カッタ33で試料ブロック12の表層部のスライスを行う。
【0019】
試料ブロック12を交換する際には、先ず、駆動軸21が中間位置にある状態において、クランプ機構7を上方に移動して球面軸受2をアンクランプ状態にする。球面軸受2をアンクランプ状態にすると、試料ホルダ1は、四本のコイルスプリング3の力によって、水平状態から所定の角度傾いた姿勢で維持される。次いで、駆動軸21を下降させると、試料ホルダ1が傾いているので、各ボールキャスタ9が順次、各案内溝に接触して行く。最終的に四個のボールキャスタ9がそれぞれの案内溝11に押し当られた状態になったところで、駆動軸21の下降が止まる。これによって、試料ホルダ1は、移動ステージ8上に水平状態で且つ垂直軸回りの回転角度が一定の状態で、位置決めされた状態になる。
【0020】
次いで、クランプ機構7を下方に移動して球面軸受2をクランプ状態にする。この状態で、自動搬送装置(図示せず)を用いて、試料ブロック12の交換を行う。
【0021】
なお、上記の例では、移動ステージ8の上面(前面)を水平面に合わせ、駆動軸21の移動方向を上下方向に一致させているが、移動ステージを任意の角度で傾けるとともに、駆動軸の移動方向を移動ステージの前面に対して垂直方向に取ることもできる。
【0022】
また、この例では(図1〜図4)、球面軸受2の摺動部にボールを使用し、球面軸受2のクランプ機構7に皿ばねを使用しているが、球面軸受の摺動部に空気軸受を使用することもできる。その場合には、空気供給を遮断することによって球面軸受をクランプ状態にすることができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明に基づく試料ホルダの支持機構によれば、従来の自動装着式のスライサで採用されていた試料ホルダの支持機構と比べて構造が簡略化され、製作コストを引き下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料ホルダの支持機構の上面図。
【図2】図1の試料ホルダの支持機構のA−A断面図。
【図3】図1の試料ホルダの支持機構のC−C断面図。
【図4】図2の試料ホルダの支持機構のB−B断面図。
【符号の説明】
1・・・試料ホルダ、
2・・・球面軸受、
3・・・コイルスプリング、
4・・・駆動機構、
5・・・ガイドレール、
6・・・コントローラ、
7・・・クランプ機構、
8・・・移動テーブル、
9・・・ボールキャスタ(突起部)、
10・・・案内溝の底面、
11・・・案内溝、
12・・・試料ブロック、
21・・・駆動軸、
25・・・基準ブロック、
25a・・・基準面、
27・・・フレーム、
31・・・ボールナット、
32・・・ネジ軸、
33・・・カッタ。
Claims (2)
- 試料ブロックの断面を観察する際に試料ブロックの表層部をスライスするスライサにおいて、試料ブロックを保持するために使用される試料ホルダの支持機構であって、
前面側で試料ブロックを保持し、背面の外周近傍の3箇所以上に姿勢固定用の案内溝が形成された試料ホルダと、
試料ホルダの前方に配置され、試料ホルダの前面に対向する位置に基準面を有する面合せ用ブロックと、
試料ホルダの後方に配置され、中央に開口部が形成された移動テーブルと、
試料ホルダの背面に形成された前記各案内溝に対応して移動テーブルの前面に配置された突起部と、
前記開口部の中に収容され、移動テーブルの前面に対して垂直方向に移動可能な駆動軸と、
駆動軸の先端と試料ホルダの背面との間を接続し、クランプ機構を備えた球面軸受と、
試料ホルダと駆動軸の先端部の側面との間に架け渡され、試料ホルダの背面が移動テーブルの前面に対して2度以上5度以下の傾角をなす状態で、試料ホルダの姿勢を維持する複数のコイルスプリングとを備え、
試料ブロックの面合せをする際には、前記球面軸受をアンクランプ状態にして前記駆動軸を前進させ、試料ブロックの表面を前記基準面に押し付けた後、前記球面軸受をクランプし、
試料ブロックを交換する際には、前記球面軸受をアンクランプ状態にして前記駆動軸を後退させ、前記各案内溝に前記各突起部を順次押し当てて前記移動テーブルの姿勢を固定した後、前記球面軸受をクランプすること、
を特徴とするスライサの試料ホルダの支持機構。 - 前記突起部の先端部分が回転自在なボールによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライサの試料ホルダの支持機構。
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JP2000007885A JP4301671B2 (ja) | 2000-01-17 | 2000-01-17 | スライサの試料ホルダの支持機構 |
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