図1は、本発明の実施の形態の一例である画像形成装置A、後処理装置Bから成る画像形成システムを示す全体構成図である。
[画像形成装置] 図1に示す画像形成装置Aは、回転する像担持体1の周囲に、帯電手段2、像露光手段(書込手段)3、現像手段4、転写手段5A、除電手段5B、分離爪5C及びクリーニング手段5Dを配置した画像形成部を有し、帯電手段2によって像担持体1の表面に一様帯電を行った後に、像露光手段3のレーザビームによって原稿から読み取られた画像データに基づく露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段4により反転現像して像担持体1の表面にトナー像を形成する。
一方、給紙手段6Aから給紙された記録紙Sは中間給紙部6Bを経て転写位置へと送られる。転写位置において転写手段5Aにより前記トナー像が記録紙S上に転写される。その後に、記録紙Sは除電手段5Bにより裏面の電荷が消去され、分離爪5Cにより像担持体1から分離され、搬送手段7Aにより搬送され、引き続き定着手段8により加熱定着され、排紙ローラ7Cにより排出される。ここで、像担持体1の表面は転写後に分離爪5Cの下流においてクリーニング手段5Dによりクリーニングされ、次の画像形成に備える。
記録紙Sの両面に画像形成を行う場合には、定着手段8により加熱定着された記録紙Sを、搬送路切換板7Bにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送手段7Dにおいてスイッチバックして表裏反転した後、転写位置において転写手段5Aにより前記トナー像が記録紙S上に転写され、引き続き定着手段8により加熱定着され、排紙ローラ7Cにより装置外に排出される。排紙ローラ7Cから排出された記録紙Sは、後処理装置Bの入口部10に送り込まれる。
画像形成装置Aの上部には、画像形成条件および後処理条件を設定する操作部9が配置されている。図2は、操作部9のパネルの1例を示している。画像形成装置Aに設けられた操作部9はコピー処理の操作指示を行う画像形成ジョブ入力部9Aと、後処理の操作指示を行う後処理ジョブ入力部9Bとにより成っている。なお、操作部9には図示した以外にコピー枚数を指示するテンキーや、コピースタートを指示するスタート釦が設けられている。
後処理の操作指示を行う後処理ジョブ入力部9Bには、1ヵ所綴じ、2ヵ所綴じ、中綴じ中折り、三つ折りの機能指示を行う機能指示釦9B1が設けられている。
ユーザが機能指示釦9B1によって後処理の機能指示を行い、非図示のスタート釦を押釦すると、画像形成装置Aは記録紙に画像形成を行い、画像形成済みの記録紙を後処理装置に排出する。後処理装置Bは画像形成装置Aの動作に連動して、画像形成装置Aから排出される記録紙を受け入れ、機能指示釦9B1によって指示された後処理を実行する。この動作は、いわゆる、オンラインモードによる動作である。
[後処理装置] 図3は後処理装置B内における用紙の搬送経路を示す断面図である。
後処理装置Bには、図示の上段に用紙積載部51、上部排紙台93が配置され、中段に穴あけ手段60、シフト手段67、排紙ローラ91がほぼ水平をなす同一平面上に直列配置され、下段に集積部70と折り畳み手段80が傾斜面をなす同一平面上に直列に配置されている。本実施の例における用紙積載部51に積載可能な用紙数は100枚である。この用紙積載部51が特許請求の範囲に記す用紙積載手段の実施の一例にあたる。
また、後処理装置Bの図示左側面には、シフト処理済みの記録紙S及び綴じ処理済みの記録紙束Saを積載する昇降排紙台92が配置されている。
・用紙積載部51 後処理装置Bの用紙積載部51には、画像形成装置Aから直接排出される記録紙S以外の用紙が積載される。用紙積載部51に積載された用紙Kは、給紙ローラ511により分離、給送され、搬送ローラ513,514に挟持されて、入口部50に導入される。後処理装置Bがオンラインモードで動作するときには、用紙積載部51に積載された用紙Kは、画像形成装置から排出される記録紙とともに、画像形成装置の機能指示釦9B1によって指示された後処理が施される。また、後処理装置Bがオフラインモードで動作するときには、用紙積載部51に積載された用紙に、後述する後処理装置Bに設けた第2の操作部190から指示された後処理が施される。また、用紙積載部51には用紙残量検知センサPS1が設けられており、それぞれの用紙の有無を検知可能となっている。用紙残量検知センサPS1が、特許請求の範囲に記載した用紙検知手段の実施の一例にあたる。
・入口部 後処理装置Bの入口部50には、画像形成装置Aから排出された記録紙Sが導入される。また、入口部50には、後処理装置Bの上部に設置された用紙積載部51から供給される用紙Kとが導入される。
・穴あけ手段 入口部50の用紙搬送方向下流側には、穴あけ手段60が配置されている。穴あけ手段60による穴あけ位置の用紙搬送方向上流側には、レジストローラ65が、穴あけ位置の用紙搬送方向下流側には、搬送ローラ66がそれぞれ配置されている。
レジストローラ65と穴あけ手段60との中間には、用紙の先端部及び後端部の通過を検知する用紙先後端検知センサPS4が配置されている。
穴あけ手段60は用紙K又は記録紙Sの先端部近傍にファイル用の透孔をあける。
・用紙分岐手段 穴あけ手段60の用紙搬送方向下流側には、切り換えゲートG1,G2から成る用紙分岐手段が設けられている。切り換えゲートG1,G2は図示しないソレノイドの駆動により三方の用紙搬送路、即ち、上部排紙台93に至る第1搬送路F1、中段の排紙ローラ91に至る第2搬送路F2、下段の集積部70に至る第3搬送路F3の何れかに選択的に分岐させる。
・単純排紙 この用紙搬送が設定されると、切り換えゲートG1は第1搬送路F1のみを開放し、他の第2搬送路F2、第3搬送路F3を遮断する。
第1搬送路F1を通過する用紙は、搬送ローラ931に挟持されて上昇し、排出ローラ932により排出され、上部排紙台93上に載置され、順次積載される。
・シフト処理 この搬送モードに設定されると、切り換えゲートG1は上方に退避し、切り換えゲートG2は第3搬送路F3を遮断し、第2搬送路F2を開放し用紙の通過を可能にする。用紙は切り換えゲートG1、G2の間を通過する。
切り換えゲートG1,G2の中間通紙路を通過した用紙、即ち、画像形成装置Aより排出された記録紙S又は用紙積載部51から給紙された用紙Kは、シフト手段67により用紙搬送方向に直交する方向に、シフト処理される。
シフト手段67は所定の枚数毎に、搬送幅方向に用紙の排紙位置を変えるシフト処理を行う。シフト処理された用紙は、排紙ローラ91により機外の昇降排紙台92に排出され順次載置される。この昇降排紙台92は多数枚の用紙を排紙するときには、順次下降するように構成されている。
・綴じ処理 後に説明する第2の操作部又は画像形成装置Aの操作部9において綴じ処理が設定されると、用紙積載部51から排出された用紙、又は画像形成装置A内で画像形成処理されて、後処理装置Bの入口部50に送り込まれた記録紙は、穴あけ手段60を通過し、切り換えゲートG2の下方の第3搬送路F3に送り込まれ、搬送ローラ701、702に挟持されて搬送され、用紙の先端部が入口搬送ローラ(レジストローラ)703の挟持位置付近に当接して停止され、用紙先端の整合が行われる。
先端の整合が行われると、用紙は入口搬送ローラ(レジストローラ)703により集積部70に搬送される。用紙の進行方向後端部が搬送ローラ703の挟持位置から排出されたのちには、用紙は自重により下降に転じ、用紙載置台(中間スタッカ)71の傾斜面上を下降し、巻き込みベルト704により用紙先端部が摺動搬送され、用紙載置台71上に綴じ手段700の近傍に設けた端綴じ用位置規制手段72の用紙突き当て面に用紙の後端部が当接して停止する。この用紙載置台71が特許請求の範囲に記載した集積手段にあたる。
用紙載置台71の両側面に移動可能に設けた一対の幅整合部材73である。用紙載置台71上にて所定枚数(1束分)の用紙が積載、整合されると、綴じ手段700により1ヵ所綴じ又は2ヵ所綴じの綴じ合わせ処理が行われ、用紙の束が形成される。
綴じ合わせ処理された用紙束は、排出ベルト74の排出爪74Aにより用紙の後端部が保持されて、用紙載置台71の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げられ、排紙ローラ91に挟持された用紙は、昇降排紙台92上に排出、積載される。
・中折り処理 折り畳み手段80の折り板82は、中折り処理開始信号により、案内板81の用紙載置面より図示の左方向に突出する。図示の左方向に直進して突出した折り板82の先端部は、用紙の中央部を折りローラ83,84の挟持位置を押し広げて押し込み、離間させる。
折り板82の先端部が折りローラ83,84の挟持位置を通過後、折り板82が後退して、用紙の中央部は、折りローラ83,84により挟圧されて、折り目が形成される。挟圧されて折り目を形成された用紙は、回転する折りローラ83,84により搬出され、機外の下部排紙台94上に載置される。
・第2の操作部 後処理装置Bの上部には、第2の操作部190が配置されている。図4は、第2の操作部190の一例を示す平面図である。第2の操作部190を操作することにより、用紙積載部51に収容された用紙に対し、後処理装置B内で行う穴あけ処理、シフト処理、綴じ処理、折り処理等の後処理動作を、画像形成装置Aからの指示とは別に、オフラインモードで実行することができる。
図4に示すように、第2の操作部190には、綴じ処理、折り処理の機能を選択する機能選択釦191、穴あけ処理を選択するパンチ釦192、動作を開始するスタート/クリア釦196、詳しくは後述する給紙選択入力部である給紙選択釦194、の釦群と、選択、入力された後処理の種別を表示する表示ランプ191A、191B、191C、191D、192A、入力された給紙選択結果を表示する給紙選択表示ランプ194A、給紙督促表示ランプ195Aとが備えられている。
ユーザは、用紙積載部51に用紙を積載し、第2の操作部190の各釦を押すことにより、用紙積載部51に用紙にオフラインモードによる所望の後処理を実行できる。
機能選択釦191を押釦することによって1ヵ所綴じ、2ヵ所綴じ、中綴じ、三つ折りの何れかを選択すると、選択結果が表示ランプ191A、191B、191C、191Dの点灯により表示される。パンチ釦192の操作により穴あけ処理が選択されると、表示ランプ192Aの点灯により表示される。機能選択釦191を押釦すると、綴じ動作のうち、1ケ所綴じの表示ランプ191Aが点灯するとともに、スタート/クリア釦196の青色ランプが点灯し、動作開始可能(レディー)を表示する。続いて、機能選択釦191を逐次押す動作に伴い、2ケ所綴じの表示ランプ191B、中綴じ中折りの表示ランプ191C、三つ折りの表示ランプ191Dの内の一つのランプが順次点灯するとともに、スタート/クリア釦196の青色ランプが点灯し、動作開始可能(レディー)を表示するので、いずれか所望する後処理を選択する。後処理装置Bは、機能選択釦191の押釦により選択された、1ヵ所綴じ、2ヵ所綴じ、中綴じ、三つ折りの何れかをオフラインモードで実行できる。
また、機能選択釦191は、押釦されると、第2の操作部190からのオフラインモードによる後処理動作を可能にする切り替え入力部でもある。
給紙選択釦194は、オフラインモードによる後処理動作時に、用紙積載部51に積載した用紙がすべて搬送され、用紙積載部51の用紙がなくなったときに機能選択釦191にて選択された後処理を実行するように動作する後処理実行モード(以下、Aモード)か、用紙積載部51の用紙がなくなったときに用紙積載部51に後続の用紙を追加し、追加した後続の用紙を先に給紙した用紙に付加するように動作する用紙補給モード(以下、Bモード)か、のいずれかを選択、入力する釦である。この給紙選択釦194が特許請求の範囲に記す用紙補給選択手段にあたる。給紙選択釦194は、OFF状態にあるときにスイッチを押釦するとON状態になり、ON状態にあるときにスイッチを押釦するとOFFになるオルタネートタイプの押し釦型スイッチである。給紙選択釦194がON状態にあるときはBモードが選択されている状態である。
給紙選択表示ランプ194Aは給紙選択釦194による選択結果を表示する表示部であり、給紙選択釦194がON状態のとき点灯し、Bモードが選択されたことを表示する。
給紙督促表示ランプ195は、用紙積載部51に用紙が積載されていないときに点灯し、用紙積載部51への給紙をユーザに促す表示ランプである。給紙督促表示ランプ195の点灯を踏まえ、用紙積載部51に用紙が給紙されると、給紙督促表示ランプ195は消灯する。
ユーザが用紙積載部51に用紙を積載し、給紙選択釦194によりAモード、あるいはBモードの選択を行い、機能指示釦191によって後処理の機能指示を行い、スタート/クリア釦196を押釦すると、用紙積載部51に積載された用紙の搬送が開始され、用紙積載部51に積載された用紙が集積部70に搬送され用紙載置台71に載置される。
用紙積載部51に積載した用紙が順次搬送され、用紙積載部51に用紙が無くなったときBモードが選択されている場合には、用紙搬送動作が停止し、給紙督促表示ランプ195が点灯する。ここでユーザにより用紙の給紙がなされると、給紙督促表示ランプ195が消灯し、次いでスタート/クリア釦196が押釦されると用紙積載部51に積載された用紙の搬送が再開される。用紙積載部51に積載した用紙が搬送され、用紙積載部51に用紙が無くなったとき、Aモードが選択されている場合には、用紙載置台71に集積されている用紙を一括して、機能指示釦191により指示された機能による後処理が行われる。
以上のような後処理装置Bに設けた簡易な構成の第2の操作部190によってオフラインモードでの後処理の操作が行われるので、操作性において優れた効果を奏することとなる。
図5は、本発明の実施の形態における画像形成システムの画像形成装置Aと後処理装置Bとの、制御系の主要部を示すブロック図である。図5に示すブロック図は、後処理装置Bの第2の操作部190を操作してオフラインモードで後処理操作が行うことが可能な制御系を示す。
画像形成装置Aには画像形成部の制御を行う本体制御部110Aを有する。本体制御部110Aは、画像形成ジョブ入力部9Aに入力された画像形成に係るジョブ情報に基づき、画像形成部、定着手段、記録紙収納手段、給紙手段、反転搬送手段を有する画像形成手段により、記録紙に画像形成し、画像形成された記録紙を接続する後処理装置Bに排出するように制御するとともに、後処理ジョブ入力部9Bに入力された後処理に係るジョブ情報を含む制御信号をシリアル通信手段111Aを介して後処理装置Bに伝達する。これらの本体制御部110Aの動作は、記憶手段120に収納されたプログラムにより実行される。
後処理装置Bには後処理部の制御を行う後処理制御部110Bを有する。後処理制御部110Bは、接続する画像形成装置Aから伝達された制御信号をシリアル通信手段111Bを介して受け、画像形成装置Aから排出される記録紙に、用紙搬送手段、シフト手段、穴開け手段、折り手段、綴じ手段により、画像形成装置Aから伝達された後処理ジョブ入力部9Bに入力された後処理に係るジョブ情報に基づく後処理を、画像形成装置Aの画像形成動作と連動して実施するように制御する。この後処理制御部110Bが、特許請求の範囲に記載した制御手段の実施の一例にあたる。
操作部9から画像型整ジョブとしてのコピー仕様と、画像形成された記録紙についての後処理ジョブ条件が入力されると、本体制御部110Aは本体駆動系112Aを制御して記録紙に対してコピー動作を行うとともに、本体制御部110Aは通信部111A、111Bを介して後処理制御部110Bに後処理仕様を伝達する。後処理制御部110Bは、画像形成装置Aから後処理部へ搬送された記録紙を画像形成装置Aの画像形成動作に連動して受け入れ、後処理駆動系を制御して受け入れた記録紙に伝達された後処理仕様により後処理を行なう。この動作はオンラインモードでの後処理動作であり、このオンラインモードでの動作にあたり、画像形成装置Aの本体制御部110Aと後処理装置Bの後処理制御部110Bとの制御信号の授受は相互に行われる。これらの後処理制御部110Bの動作は、記憶手段220に収納されたプログラムにより実行される。
ユーザは、図2示す画像形成装置Aの操作部9の、画像形成ジョブ入力部9Aから、記録紙の用紙サイズ、倍率、コピー濃度等を設定し、枚数情報計測手段である図示しないテンキーにより枚数情報、即ちコピー枚数を設定できる。記録紙に後処理を施さない場合は、画像形成に係るジョブ情報のみを入力し、図示しないスタート釦を押釦すると入力した画像形成に係るジョブ情報による画像形成がなされる。画像形成された記録紙は後処理装置Bに受け入れられ、上部排紙台93から排出される。
オンラインモードで後処理を行う場合、ユーザは、画像形成装置Aの画像形成ジョブ入力部9Aから画像形成に係るジョブを入力後、後処理ジョブ入力部9Bから、綴じの位置と数、中綴じ、中折り等の所望の後処理を選択し、図示しないスタート釦を押すと、本体制御部110Aは入力した画像形成に係るジョブ情報により記録紙に画像形成するとともに、後処理ジョブ情報信号を後処理制御部110Bに送る。後処理制御部110Bは画像形成装置Aの画像形成動作に連動して、排出される記録紙を受け入れ、伝達された後処理ジョブ信号に基づき後処理手段の動作を制御して受け入れた記録紙に後処理を行う。
本発明の実施の形態である後処理装置Bは、第2の操作部190を有している。第2の第2の操作部190に後処理条件が入力されると、後処理制御部110Bはオフラインモードとしてシリアル通信手段111B、111Bを介しての本体制御部110Aとの連絡を一時停止し、後処理駆動系112Bを制御して用紙積載部51上に積載された用紙に対して、ユーザにより後処理選択入力釦に選択、入力された所望の後処理を行うように制御する。また、後処理制御部110Bは入力された後処理の内容を後処理選択表示ランプ191A〜191Dに表示する。
後処理制御部110Bは、給紙選択入力手段である給紙選択釦194がON状態にないとき、すなわちAモードが選択されているときには、スタート/クリア釦196が押釦されスタート指示が行われると、用紙積載部51上に積載された用紙を用紙搬送手段により1枚ずつ集積部70に搬送し、用紙載置台71に載置し、用紙積載部51に積載した用紙がなくなったとき、用紙載置台71に載置された用紙に選択された後処理を行うように制御する。用紙積載部51の用紙の有無は、用紙残量検知センサPS1により検知され、検知情報が後処理制御部110Bに伝達される。すなわち、後処理制御部110Bは、給紙選択釦194によりAモードが選択されていると、用紙積載部51に積載した用紙がなくなったとき後処理を実行するように動作を制御する。
また、給紙選択釦194がON状態にあるとき、すなわちBモードが選択されているときには、後処理制御部110Bは、給紙選択表示ランプ194Aを消灯させるとともに、スタート/クリア釦196が押釦されスタート指示が行われると、用紙積載部51から用紙搬送手段により用紙を1枚ずつ集積部70の用紙載置台71に搬送するように制御する。用紙残量検知センサPS1により用紙積載部51に積載した用紙がない、あるいはなくなったことが検知されると、後処理制御部110Bは、用紙搬送動作を停止させると共に給紙督促表示ランプ195を点灯させる。後処理制御部110Bは、用紙積載部51に用紙が給紙されると給紙督促表示ランプ195を消灯し、引き続き、スタート/クリア釦196が押釦されると、Bモードによる給紙動作を再開するように制御する。また、ON状態にある給紙選択釦194は押釦されるとOFF状態になり、Aモードが選択されたことになる。この状態でスタート/クリア釦196が押釦されると、用紙積載部51に追加積載した用紙が用紙載置台71に搬送され、用紙積載部51に用紙がなくなると、追加した用紙と先に用紙載置台71に搬送した用紙を1セットにして機能表示部192に表示された機能によって後処理が行うAモードで制御される。ユーザは再給紙後の動作を、Aモード、あるいは、Bモードのいずれかとする選択が可能である。
図6は、本発明の実施の形態における画像形成システムのオフラインモードでの後処理のプロセスを説明するためのフローチャートである。以下、図6に示すフローチャートにより、本発明の実施の形態における画像形成システムのオフラインモードでの後処理動作のプロセスを説明する
後処理装置Bの後処理制御部110Bは、図4に示す後処理装置Bの第2の操作部190の機能選択釦191が押釦されるのを待ち(ステップS1)、機能選択釦191が押釦されるとオフラインモードの動作を開始する(ステップS2)。
次いで後処理制御部110Bは、後処理を施される用紙が用紙積載部51に積載されているか否かを確認し、用紙残量検知センサPS1による用紙積載部51上の用紙の有無の検知結果により、後処理制御部110は、用紙がないときにはステップS4に、用紙があるときにはステップS5に進むように制御する(ステップS3)。
用紙積載部51に用紙が確認されないときには、後処理制御部110Bは給紙を促す給紙督促表示ランプ194Aを点灯させ(ステップS4)、ステップS3に戻り、用紙の積載を待つ。
用紙積載部51に用紙が確認されたときには、後処理制御部110Bは給紙表示ランプ194Aを消灯させる(ステップS5)。
次いで後処理制御部110Bは、給紙選択釦194により選択されているモードを確認する(ステップS6)。ユーザは、給紙選択釦194により、用紙積載部51に積載した用紙がすべて搬送され、用紙積載部51の用紙がなくなったときに機能選択釦191にて選択された後処理を実行するAモードか、用紙積載部51の用紙がなくなったときに用紙積載部51に後続の用紙を追加し、追加した後続の用紙を先に給紙した用紙に付加して後処理を行うBモードか、の選択を入力する。給紙選択釦194はOFF状態にあるスイッチを押釦するとON状態になり、ON状態にあるスイッチを押釦するとOFFになるオルタネートタイプの押し釦型スイッチである。後処理制御部110は、給紙選択釦194がON状態にあるときはBモードが選択されていると判断し、また、OFF状態にあるときはAモードが選択されていると判断し、それぞれの動作モードで後処理装置Bの動作を制御する。
後処理制御部110は、給紙選択釦194がON状態のときBモードフラグをONにし(ステップS7)、さらに、給紙選択表示ランプ194Aを点灯させてBモードが選択されたことを表示する(ステップS8)。
後処理制御部110は、給紙選択釦194がOFF状態のときBモードフラグをOFFにし(ステップS9)、また、給紙選択表示ランプ194Aを消灯させ、Bモードが選択されていないことを表示する(ステップS10)。
この状態で後処理制御部110は、実行する後処理内容の選択がなされることを待ち(ステップS11)、機能選択釦191の押釦により後処理内容の選択がなされると、選択された後処理内容に対応する機能選択ランプを点灯するとともにスタート/クリア釦196の青色ランプを点灯させ、動作開始可能(レディー)を表示する(ステップS12)。ここで、後処理として、穴あけ処理を行われるときは、この状態で第2の操作部190のパンチ釦192が押釦されると、表示ランプ192Aを点灯する。穴あけ処理を行わないときは、パンチ釦192が再度押釦されると表示ランプ192Aが消灯して元に戻る。
次いで、後処理制御部110は、スタート/クリア釦196の押釦を待ち(ステップS13)、スタート/クリア釦196が押釦されると、用紙搬送手段により、用紙積載部51に積載された用紙を1枚づつ、集積部70の用紙載置台71へと搬送するように制御する(ステップS14)。穴あけ処理を行うことが選択されている場合には、集積部70への用紙の搬送途中で穴あけ加工が行われる。用紙載置台71に、先に搬送された用紙があるときには、後から搬送された用紙は先に搬送された用紙の上に重置される。
用紙残量検知センサPS1により用紙積載部51上の用紙の有無が確認され、後処理制御部110は用紙があるときにはステップS14へ、用紙がないときにはステップS16に進むように制御する(ステップS15)。
用紙積載部51に用紙がありステップS14に戻ったときには、後処理制御部110は、用紙積載部51上の用紙がなくなるまでステップS11、ステップS12のプロセスを繰り返し、用紙積載部51に積載したすべての用紙を集積部70に搬送させる。
ステップS15において用紙積載部51上に用紙がないことが確認されたとき、後処理制御部110は、BモードフラグがONであるかを確認し、BモードフラグがONであるときにはステップS17へ、BモードフラグがONでない(=Aモード)ときにはステップS18に進むように制御する(ステップS16)。BモードフラグのON、あるいは、OFFは、ステップS6における再給紙選択入力結果により決定される。
用紙積載部51に用紙がなくなり、BモードフラグがONのときには、後処理制御部110は、給紙督促表示ランプ195を点灯させ、ステップS3に戻るように制御する(ステップS17)。ステップS3にては、用紙積載部51へ後続の用紙が積載されるのを待ち、以後、ステップS3〜ステップS11の工程が実行される。
ステップS16においてBモードフラグがOFFのとき、後処理制御部110は、用紙載置台71に集積されている用紙に対しステップS11で選択された、所望の後処理を行うように制御する(ステップS18)。後処理された用紙が昇降排紙台62又は固定排紙台33に排出され、オフラインモードによる後処理を終了する。
以上が、本実施の形態における画像形成システムの後処理装置Bの用紙積載部51に積載した用紙に、オフラインモードで、後処理を行うプロセスを説明したものである。
本実施の形態における画像形成システムは、用紙積載手段である用紙積載部51の用紙積載可能数を越える数の用紙を1セットとして後処理を行う際に、給紙選択釦194によりBモード(用紙補給モード)を選択、入力し、用紙積載部51に用紙を積載しオフラインモードによる後処理動作をスタートすると、用紙積載部51に積載したすべて用紙が集積部70に搬送されると用紙積載手段に後続の用紙の積載を督促する表示がなさる。後続の用紙の積載を督促する表示がなされたときに、用紙積載部51に後続の用紙を積載しオフラインモードによる後処理を再スタートすると、後から積載された用紙が、集積部70に搬送され、用紙載置台71にて、先に搬送された用紙の上に重畳される。後続の用紙を積載するにあたり、Bモードを選択、入力しておくと、後続して積載された用紙がすべて搬送されると用紙積載手段に後続の用紙の積載を督促する表示がなされるので、用紙積載部51にさらに後続の用紙を積載しオフラインモードによる後処理作動を再々スタートし、後続の用紙を積載するときに、Aモード(後処理実行モード)を選択、入力しておくと、後続して積載したすべて用紙が搬送されると、用紙載置台71において、先に搬送、載置された用紙および、その上に重畳された後続の用紙が1セットになり、以後、所望の後処理がなされる。
したがって、1セットとしてオフラインモードで後処理を行いたい用紙数が、用紙積載手段である用紙積載部51の用紙積載可能数を越える場合でも、Bモードを選択、入力し、1セットの用紙を用紙積載手段の用紙積載可能数を越えない数の小群に分割して積載してオフラインモードによる後処理スタートすると、先に積載したすべて用紙が集積部70に搬送されたとき用紙積載手段に後続の用紙の積載を督促する表示がなされる。後続の用紙の積載を督促する表示がなされたときに、用紙積載手段に後続の用紙を、用紙積載手段の用紙積載可能数を越えない範囲の数で積載し、後続の用紙を積載にあたりBモードを選択、入力し、オフラインモードによる後処理を再スタートすると、後続して積載したすべて用紙が搬送されると後続の用紙の積載を督促する表示がなされるので、用紙積載手段にさらに後続の用紙を積載しオフラインモードによる後処理を再々スタートする。また、Aモードを選択、入力しておくと、後続して積載された用紙がすべて搬送されると、用紙載置台71において、先に載置された用紙および、その上に重畳された後続の用紙が1セットになり、所望の後処理がなされる。
例えば、後処理を施したい1セットの用紙の数量が150枚であり、用紙積載部51の積載可能数100枚を越えるときには、用紙を分割して、先ず、用紙積載部51上に積載可能数の範囲の用紙、100枚を積載する。ここで、Bモードを選択、入力しておくと、始めに用紙積載部51に積載された用紙がすべて搬送されたときに第2の操作部190の給紙督促表示ランプ195が点灯するので、そのときに残った50枚の用紙を用紙積載部51に積載する。このときに、Aモードを選択、入力しておくと、後続して用紙積載部51上に積載した50枚の用紙が集積部70にすべて搬送されたとき、用紙載置台71において先に載置された100枚の用紙と、後続の50枚の用紙とを1セットにした合計150枚の用紙に所望の後処理がなされる。なお、後処理を施したい1セットの用紙の数量が例えば230枚であるときには、用紙を分割して、先ず、用紙積載部51上に積載可能数の範囲の、例えば100枚の用紙を積載する。ここで、Bモードを選択、入力しておくと、始めに積載された用紙がすべて搬送されたときに第2の操作部190の給紙督促表示ランプ195が点灯するので、そのときに残った150枚の用紙を再び分割し用紙積載部51上に積載可能数の範囲の、例えば100枚の用紙を積載する。ここで、またBモードを選択、入力しておくと、2回目に用紙積載部51に積載された100枚の用紙がすべて搬送されたときに第2の操作部190の給紙督促表示ランプ195が点灯するので、残った30枚の用紙を用紙積載部51に積載し、Aモードを選択、入力しておくと、後続して積載した30枚の用紙がすべて搬送されたとき、用紙載置台71にすでに載置されている200枚の用紙と、後続の30枚の用紙とを1セットにした合計230枚の用紙に所望の後処理がなされる。
このように、本発明により、用紙積載手段の用紙積載可能数を越える数の用紙をオフラインモードで後処理を行いたい場合には、用紙を用紙積載手段の用紙積載可能数を越えない数の小群に分割して積載し、Bモード(用紙補給モード)を選択、入力して動作させることにより、分割して積載した用紙を集積手段である集積部70の用紙載置台71にて1セットにして、オフラインモードにて後処理を行うことを可能にする利便性の高い画像形成システムを提供できる。
なお、本実施の例においては、オフラインモードへの切り替え、オフラインモードによる後処理のジョブ内容を入力する操作部を後処理装置側に設けている。この、オフラインモードへの切り替え、オフラインモードによる後処理のジョブ内容を入力する操作部を画像形成装置側に設け、画像形成装置側からオフラインモードによる動作を行わせるような構成にしても良い。しかし、画像形成装置側からオフラインモードでの後処理に係るジョブを入力する構成は、入力作業が複雑になるので本実施の例のように後処理装置側に設けることが好ましい。
なお、前述の本発明の第1および第2の実施の形態における画像形成システムにおける後処理装置は、穴あけ手段、綴じ手段、折り手段を有するものであり、オフラインモードでそのいずれかを選択して穴あけ処理、綴じ処理、折り処理を行うようにしているが、本発明はこれらに限定されず、用紙積載手段に収容された用紙を集積する集積手段を備え、集積手段に集積された用紙に後処理を行うように動作する後処理装置であればすべて適用可能である。例えば、ホットメルト等の接着剤を使用して用紙と表紙を綴じて製本を行う無線綴じ製本(くるみ製本)手段を備える後処理装置においても、前記Aモードか、Bモードか、の選択を入力する用紙補給選択手段である給紙選択釦を設け、選択結果により動作を制御することにより、用紙積載手段の用紙積載可能数を越える数の用紙でも、用紙積載手段の用紙積載可能数を越えない数の小群に分割して積載して動作させ、分割した用紙を集積手段で1セットにして、無線綴じ製本(くるみ製本)を行うことができる。
また、本発明の実施の形態においては、画像形成システムを構成する画像形成装置を複写機としているが、本発明の適用可能な画像形成システムの画像形成装置は複写機に限定されず、プリンタ、複合機、軽印刷機等の画像形成装置に後処理装置を接続してなる画像形成システムにも適用可能である。