JP4300806B2 - 樹脂付き金属箔および多層プリント回路板 - Google Patents

樹脂付き金属箔および多層プリント回路板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂付き金属箔および多層プリント回路板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パーソナルコンピューターや携帯電話等の携帯型電子機器は、より軽量かつ小型化が求められている。そのため電子機器内部のCPUやLSI等を実装するプリント回路板についても、小型軽量化が求められる。小型軽量化を実現するためには、絶縁樹脂層の厚さを薄くすること、プリント配線幅および配線間距離を小さくすること、スルーホール径を小さくしスルーホールのメッキ厚さを薄くすることが必要である。ここで、メッキ厚さを薄くすると熱衝撃時にメッキ金属にクラックが発生するおそれがあり、絶縁樹脂層に耐熱性や耐クラック性が要求される。
また、同時にこれらの情報処理用機器の高速化も要求されており、CPUの高クロック周波数化が進んでいる。このため信号伝搬速度の高速化が要求されており、これを実現するために低誘電率、低誘電正接のプリント回路板が必要とされる。
【0003】
耐熱性に優れ、誘電特性に優れた樹脂として、ベンゾシクロブテン樹脂が用いられる。
ベンゾシクロブテン樹脂は、硬化反応により水酸基等の分極率の大きな官能基が生じないため、誘電特性が非常に優れている。
【0004】
しかし、ベンゾシクロブテン樹脂は、その骨格構造により機械的特性において脆く、ベンゾシクロブテン樹脂を樹脂付き金属箔の絶縁層に用いた場合には、冷熱衝撃における耐クラック性に問題が生じる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−21872号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、誘電特性、耐クラック性およびレーザー加工性に優れた樹脂付き金属箔および多層プリント回路板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成できる。
(1)金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に、第一の樹脂層と、第二の樹脂層とがこの順に積層された樹脂付き金属箔であって、前記第一の樹脂層は、ベンゾシクロブテン樹脂と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して球状の無機充填材を10〜80重量部と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して硬化触媒を1〜5重量部とを含む樹脂組成物で構成され、前記第二の樹脂層は、ベンゾシクロブテン樹脂と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して球状の無機充填材を10〜80重量部と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して硬化触媒を0.1〜1重量部とを含む樹脂組成物で構成されることを特徴とする樹脂付き金属箔。
(2)前記ベンゾシクロブテン樹脂は、下記(I)で示されるものである上記(1)に記載の樹脂付き金属箔。
【化2】
Figure 0004300806
(3)前記球状の無機充填材は、シリカ、ホウ酸アルミニウム、マグネシア、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素の中から選ばれた1種以上である上記(1)または(2)に記載の樹脂付き金属箔。
(4)前記球状の無機充填材の平均粒径は、0.01〜5.0μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂付き金属箔。
(5)前記球状の無機充填材の最大粒径は、0.5〜50μmである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂付き金属箔。
)上記(1)ないし()のいずれかに記載の樹脂付き金属箔を内層回路板の片面又は両面に重ね合わせて加熱、加圧してなる多層プリント回路板。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂付き金属箔および多層プリント回路板について詳細に説明する。
本発明の樹脂付き金属箔は、金属箔の少なくとも片面に、ベンゾシクロブテン樹脂と球状の無機充填材とを含む樹脂組成物で構成される樹脂層が2層以上形成されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の多層プリント回路板は、上記記載の樹脂付き金属箔を内層回路板の片面又は両面に重ね合わせて加熱、加圧してなることを特徴とするものである。
【0009】
まず、樹脂付き金属箔を好適な実施の形態に基づいて説明する。
本発明の樹脂付き金属箔1は、図1に示すように金属箔11の上面(図1上側)に、ベンゾシクロブテン樹脂と球状の無機充填材とを含む樹脂組成物で構成される樹脂層12が2層形成される。すなわち、前記樹脂組成物で構成される第1の層121と、前記樹脂組成物で構成される第2の層122とが形成される。これにより、誘電特性と、成形性との両立を図ることができる。
なお、本実施の形態ではベンゾシクロブテン樹脂と球状の無機充填材とを含む樹脂層が2層形成されていたが、3層もしくはそれ以上形成されていても構わない。ただし、生産性等を考慮すると2層形成することが好ましい。
【0010】
前記ベンゾシクロブテン樹脂は、特に限定されるものではなく、シクロブテン骨格を含む樹脂であればよい。これらの中でも一般式(I)で表せられるベンゾシクロブテン樹脂を含むこと好ましい。これにより、ガラス転移温度が高くでき、硬化後の樹脂特性(具体的には、誘電特性、耐熱性等)を向上することができる。
【化3】
Figure 0004300806
ベンゾシクロブテン樹脂は硬化反応によって水酸基などの分極率の大きな官能基が生じないため、誘電特性が非常に優れており、かつ低吸水率である。また、剛直な化学構造を有するため耐熱性に優れている。
【0011】
また、かかる一般式(I)を有するベンゾシクロブテン樹脂をBステージ化したものも成形性、流動性を調整するために好ましく使用され、本発明に含まれるものである。Bステージ化は、例えば加熱溶融して行われる。Bステージ化したベンゾシクロブテン樹脂の数平均分子量は、通常3,000〜1,000,000である。数平均分子量は、例えばG.P.C.を用いて測定することができる。
【0012】
前記ベンゾシクロブテン樹脂には、耐クラック性を向上させるような他の樹脂を併用しても構わない。
ベンゾシクロブテン樹脂と併用する樹脂としては、例えばポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。これらを併用することにより、熱衝撃時における絶縁樹脂の耐クラック性等の特性が向上する。
【0013】
前記樹脂組成物は、球状の無機充填材を含む。これにより、絶縁樹脂層のレーザー加工性を低下させずに耐クラック性をより向上することができる。無機充填材には、繊維状の無機充填材、板状の無機充填材、球状の無機充填材、針状の無機充填材等があるが、球状の無機充填材がレーザー加工に低下させない点で優れているものである。
【0014】
前記球状の無機充填材としては、例えばシリカ、ホウ酸アルミニウム、マグネシア、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、ベリリア、窒化ホウ素等を挙げることができる。
これらの中でもシリカ、ホウ酸アルミニウム、マグネシア、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素の中から選ばれた1種以上が好ましい。これにより、特に誘電特性を低下させずに機械的強度を向上させることができる。
【0015】
前記球状の無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜5.0μmが好ましく、特に0.1〜1.0μmが好ましい。平均粒径が前記下限値未満であると樹脂層の機械的強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂層の絶縁信頼性が低下する場合がある。
【0016】
また、前記球状の無機充填材の最大粒径は、特に限定されないが、0.5〜50μmが好ましく、特に1〜20μmが好ましい。最大粒径が前記下限値未満であると樹脂層の線膨張を低下する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂層の絶縁信頼性が低下する場合がある。
【0017】
前記球状の無機充填材の含有量は、特に限定されないが、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して5〜100重量部が好ましく、特に10〜80重量部が好ましい。含有量が前記下限値未満であると樹脂層の耐クラック性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂層の絶縁信頼性の低下やレーザービア加工性が低下する場合がある。
【0018】
また、前記第1の樹脂層121を形成する樹脂組成物の各配合物の含有量は、特に限定されないが、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して、球状の無機充填材を10〜80重量部、硬化触媒を1〜5重量部添加することが好ましい。これにより、第1の樹脂層121の反応度を促進することができ、それによって樹脂層の厚さ精度を向上することができる。
前記硬化触媒としては、例えばトリアリルイソシアヌレート、スチレン、ジビニルベンゼン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、アクリル酸エステル等のアクリルの官能基を有する化合物、メタクリル酸等のメタクリルの官能基を有する化合物、1,2―ビス(アジドベンジル)エチレン等のアジド基を有する化合物を挙げることができる。
【0019】
また、前記第2の樹脂層122を形成する樹脂組成物の各配合物の含有量は、特に限定されないが、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して、球状の無機充填材を10〜80重量部、硬化触媒を0.1〜1重量部添加することが好ましい。これにより、第2の樹脂層122の反応度を抑制し、内層回路等への埋め込み性、成形性を向上することができる。
前記硬化触媒としては、例えばトリアリルイソシアヌレート、スチレン、ジビニルベンゼン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、アクリル酸エステル等のアクリルの官能基を有する化合物、メタクリル酸等のメタクリルの官能基を有する化合物、1,2―ビス(アジドベンジル)エチレン等のアジド基を有する化合物を挙げることができる。
【0020】
前記第1の樹脂層121と、第2の樹脂層122との厚さの比率は、特に限定されないが、1:10〜10:1であることが好ましく、特に1:8〜8:1が好ましい。厚さの比率が前記範囲内であると、特に樹脂層の厚さ精度と、内装回路等への埋め込み性とに優れることができる。
【0021】
前記金属箔を構成する金属としては、例えば銅または銅系合金、アルミまたはアルミ系合金、鉄または鉄系合金等が挙げられる。
【0022】
前記金属箔に、前記樹脂層を形成する方法は、通常樹脂ワニスの形態で行われる。これにより、樹脂付き金属箔の生産性を向上することができる。
樹脂ワニスを調製するのに用いられる溶媒は、樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ばさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記樹脂ワニスを調製する場合、樹脂組成物の固形分は、特に限定されないが20〜90重量%が好ましく、特に30〜70重量%が好ましい。
【0023】
前記樹脂ワニスを、金属箔に塗工し、例えば80℃〜200℃で乾燥することにより樹脂付き金属箔を得ることが出来る。
塗工、乾燥後の樹脂層の厚さ(2層以上の合計の厚さ)は、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、特に20〜80μmが好ましい。これにより、樹脂層の割れ発生が無く裁断時の粉落ちも少なくすることができる。
【0024】
次に、多層プリント回路板について説明する。
本発明の多層プリント回路板は、上記樹脂付き金属箔を内層回路板の片面または両面に重ね合わせて加熱、加圧してなるものである。
前記加熱温度は、特に限定されないが、140〜240℃が好ましい。また、前記加圧圧力は、特に限定されないが、10〜40kg/cm2が好ましい。
内層回路板としては、例えば銅張積層版の両面に回路を形成し、黒化処理したもの等を挙げることができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
▲1▼第1の樹脂ワニスの調製
ベンゾシクロブテン樹脂として、ジビニルシロキサン−ビスベンゾシクロブテン(Bステージ化したもの、数平均分子量140,000、ダウケミカル社製サイクロテンXUR)100重量部に、球状の無機充填材として、シリカ(アドマテックス社製 SO−25H、平均粒子径0.6μm、最大粒子径5μm)70重量部、硬化触媒として1,2―ビス(アジドベンジル)エチレン3重量部をメシチレンに溶解し、不揮発分濃度50重量%に調整して第1の樹脂ワニスを得た。
【0026】
▲2▼第2の樹脂ワニスの調製
ベンゾシクロブテン樹脂として、ジビニルシロキサン−ビスベンゾシクロブテン(Bステージ化したもの、数平均分子量140,000、ダウケミカル社製サイクロテンXUR)100重量部、球状の無機充填材として、シリカ(アドマテックス社製 SO−25H、平均粒子径0.6μm、最大粒子径5μm)70重量部、硬化触媒として1,2―ビス(アジドベンジル)エチレン0.5重量部をメシチレンに溶解し、不揮発分濃度50重量%に調整して第2の樹脂ワニスを得た。
【0027】
▲2▼銅箔への塗工
第1の樹脂層として、第1の樹脂ワニスを銅箔(厚さ0.018mm、古河サーキットフォイル(株)製)に、厚さ0.14mmで塗工し、150℃の乾燥機炉で10分、170℃の乾燥機炉で10分乾燥させた。
次に第2の樹脂層として、第2の樹脂ワニスを第1の樹脂層の塗工面上に厚さ0.14mmで塗工し、150℃の乾燥機炉で10分、170℃の乾燥機炉で10分乾燥させた。
【0028】
▲3▼多層プリント配線板の製造
両面銅張積層板の銅箔表面を黒化処理(酸化銅形成)した後、還元したものをコアとして、その両面に上記樹脂付き銅箔を170℃1時間、200℃2時間で加熱加圧接着することにより多層プリント配線板を製造した。
【0029】
(実施例2)
球状の無機充填材の配合量を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
球状の無機充填材をベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して、50重量部添加した。
【0030】
(実施例3)
各樹脂層に用いる球状の無機充填材として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
球状の無機充填材として、シリカ(アドマテックス社製 TSS−4、平均粒子径3.5μm、最大粒子径16μm)を用いた。
【0031】
(実施例4)
各樹脂層に用いる球状の無機充填材として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
球状の無機充填材として、アルミナ(アドマテックス社製 AO−800、平均粒子径2μm、最大粒子径50μm)を用いた。
【0032】
(実施例5)
各樹脂層に用いる球状の無機充填材として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
球状の無機充填材として、シリカ(アドマテックス社製 SO−E1、平均粒子径0.3μm、最大粒子径0.9μm)を用いた。
【0033】
(比較例1)
球状の無機充填材の代わりに板状の無機充填材タルク(日本タルク(株)社製、品番SG−200)を使用した以外は、実施例1と同様にした。
【0034】
(比較例2)
樹脂付き銅箔の製造において、樹脂層を以下のように1層塗りとした以外は、実施例1と同様にした。
前述の第1層目の樹脂ワニスを用いて、銅箔(厚さ0.018mm、古河サーキットフォイル(株)製)に樹脂ワニスを厚さ0.14mmで塗工し、150℃の乾燥機炉で10分、170℃の乾燥機炉で10分乾燥させ、樹脂厚さ0.07mmの樹脂付き銅箔を作成した。
【0035】
各実施例および比較例で得られた多層プリント配線板について、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
【0036】
誘電率、誘電正接
誘電率及び誘電正接は、空隙測定法によってA状態で測定した。
【0037】
耐クラック性
耐クラック性は、液相冷熱試験(−65℃と125℃/100サイクル)で評価した。なお、クラックの有無は目視で判断した。各符号は、以下の通りである。
◎:クラック全く発生せず。
○:クラック一部発生するが実用状問題なし。
△:クラック一部発生し、実用状使用不可。
×:クラック発生。
【0038】
成形性
成形性は、多層プリント配線板を作成後におけるボイドの発生の有無で評価した。なお、ボイドの有無は目視で判断した。各符号は、以下の通りである。
◎:ボイド発生なし。
○:ボイド一部発生するが実用状問題なし。
△:ボイド一部発生し、実用状使用不可。
×:ボイド発生有り。
【0039】
絶縁樹脂層の厚さのバラツキ
絶縁樹脂層の厚さのバラツキは、顕微鏡を用いて多層プリント回路板の断面を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:絶縁樹脂層の厚さのバラツキが15μm未満
×:絶縁樹脂層の厚さのバラツキが15μm以上
【0040】
絶縁信頼性
絶縁信頼性は、85℃/85%RHの雰囲気中で、1000時間処理後に断線の有無を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:導通発生なし。
○:導通一部発生するが実用状問題なし。
△:導通一部発生し、実用状使用不可。
×:導通発生有り。
【0041】
レーザー加工性
レーザー加工性は、波長355nmのUVレーザーによるビア穴開け加工を行い、走査型電子顕微鏡にてビア形状を観察した。各符号は以下の通りである。
◎:ビア底に樹脂残りなし。
○:一部ビア底に樹脂残りあるが実用上問題なし。
△:一部ビア底に樹脂残りあり実用上使用不可。
×:ビア底に樹脂残りあり。
【0042】
線膨張率
線膨張率は、得られた絶縁樹脂硬化物から4mm×20mmのテストピースを切り出し、TMA(TAインスツルメント社製)を用いて、10℃/分で測定した。
【0043】
【表1】
Figure 0004300806
【0044】
表1から明らかなように、実施例1〜5は、誘電率、耐クラック性およびレーザー加工性に優れていた。
また、実施例1〜5は、成形性にも優れていた。
また、実施例1〜5は、厚さのバラツキも特に小さくなっていた。
また、実施例1、2および5は、特に絶縁信頼性にも優れていた。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、誘電特性、耐クラック性およびレーザー加工性に優れた樹脂付き金属箔および多層プリント配線板を提供することができる。
また、ベンゾシクロブテン樹脂を特定の含有量にする場合は、特に耐クラック性および成形性を向上することができる。
また、特定粒子径の球状の無機充填材を用いた場合は、特にレーザー加工性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における樹脂付き金属箔の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 樹脂付き金属箔
11 金属箔
12 樹脂層
121 第1の樹脂層
122 第2の樹脂層

Claims (6)

  1. 金属箔と、前記金属箔の少なくとも片面に、第一の樹脂層と、第二の樹脂層とがこの順に積層された樹脂付き金属箔であって、
    前記第一の樹脂層は、ベンゾシクロブテン樹脂と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して球状の無機充填材を10〜80重量部と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して硬化触媒を1〜5重量部とを含む樹脂組成物で構成され、
    前記第二の樹脂層は、ベンゾシクロブテン樹脂と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して球状の無機充填材を10〜80重量部と、ベンゾシクロブテン樹脂100重量部に対して硬化触媒を0.1〜1重量部とを含む樹脂組成物で構成されることを特徴とする樹脂付き金属箔。
  2. 前記ベンゾシクロブテン樹脂は、下記(I)で示されるものである請求項1に記載の樹脂付き金属箔。
    Figure 0004300806
  3. 前記球状の無機充填材は、シリカ、ホウ酸アルミニウム、マグネシア、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素の中から選ばれた1種以上である請求項1または2に記載の樹脂付き金属箔。
  4. 前記球状の無機充填材の平均粒径は、0.01〜5.0μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂付き金属箔。
  5. 前記球状の無機充填材の最大粒径は、0.5〜50μmである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂付き金属箔。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の樹脂付き金属箔を内層回路板の片面又は両面に重ね合わせて加熱、加圧してなる多層プリント回路板。
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