JP4298862B2 - ルアー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はルアー、特に、弾性を有する合成樹脂材からなり小魚等に外形を似せて形成されたソフトベイトルアーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のソフトベイトルアーは、例えば、小魚やミミズ,ザリガニ等の小動物に外形を似せて形成されたゴム状合成樹脂製のルアー本体を有するものである。釣糸の先端に連結されたフック(釣針)にこのソフトベイトルアーを取り付け、さらに釣糸にシンカ(錘)等を取り付けて釣りを行う。このソフトベイトルアーは、弾力性のあるルアー本体が水中でまるで生き餌の様に漂って、魚をおびき寄せる。
【0003】
また、従来のソフトベイトルアーには、水中にはやく沈めるためにソフトベイトルアー自体の重さを重くしたものがある。このソフトベイトルアーは、ルアー本体を構成する合成樹脂内に食塩を混入して、ルアー本体自体の比重を大きくしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記食塩入りのソフトベイトルアーでは、長時間にわたってソフトベイトルアーを水中で使用していると、ルアー本体内の食塩が水中に溶けだしてルアー本体がぼろぼろになってしまう場合がある。また、ソフトベイトルアーはルアー本体にフックを差し込んで用いるが、このルアー本体に差し込んでいるフックが、ルアー本体内の食塩によってさび付いてしまう恐れがある。
【0005】
さらに、単にルアー全体の比重を大きくしたのみでは、水中におけるルアーの泳動が緩慢になり、安定した状態で鋭敏に泳動させ難い。
【0006】
本発明の課題は、長期間にわたって使用可能でありかつ素早く沈降させることが可能なソフトベイトルアー及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の別の課題は、水中で鋭敏な泳動を演出できるソフトベイトルアー及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るルアーは、魚釣りに用いるソフトベイト型ルアーであって、弾性を有する合成樹脂からなる胴体部と、胴体部と一体的に弾性を有する合成樹脂によって形成され胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部と、胴体部の底面付近に混入されたガラス材とを備えている。そして、尾部にはガラス材が混入されていない。
【0009】
この場合には、胴体部に混入されたガラス材がルアー全体の比重を大きくする。この結果、このソフトベイトルアーを釣糸の先端に連結した釣針に差し込んでキャスティングすると、ルアーは素早く沈降する。また、長期にわたって使用しても、胴体部からガラス材が溶け出すこともないので、ルアーが崩れてしまうこともなく、さらに、ルアーに差し込んだ釣針がさび付いてしまうこともない。なお、ガラス材は光を受けて乱反射するので、水中で魚の興味を引きつけることもできる。
【0010】
また、ガラス材は胴体部の底面付近に配置されており、胴体部の底面付近にルアー全体の重心が位置することになるので、ルアーは水中において安定した泳動姿勢をとり得る。さらに、胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部には、製造時においてガラス材が混入し難い。このガラス材が混入していない尾部は流水に鋭敏に反応するので、ルアーの泳動時のアクションが鋭敏になる。
【0011】
発明2に係るルアーは、発明1のルアーであって、尾部の幅方向長さは胴体部の幅方向長さより小さい。
【0012】
この場合には、ルアー泳動時に尾部がより流水に反応して、ルアーの泳動時のアクションがさらに鋭敏になる。
【0013】
発明3に係るルアーは、発明1または2のルアーであって、ガラス材は粒径2000〜1000μmの球状体である。
【0014】
この場合には、所定の粒径を有する球状のガラス材が光を乱反射するとともに様々な色を発色して、魚の興味をさらに強く引きつける。
【0015】
発明4に係るルアーは、発明1または2のルアーであって、ガラス材は粒径30〜1000μmのパウダー状である。
【0016】
この場合には、所定の粒径を有するパウダー状のガラス材がルアー本体に混入されている。このパウダー状のガラス材は、ルアー本体を構成する樹脂内に容易に混入可能であり製造が容易になる。また、光を乱反射して魚の興味を強く引きつける。
【0017】
発明5に係る製造方法は、魚釣りに用いるソフトベイト型ルアーの製造方法であって、以下の工程を含んでいる。
◎胴体部の底面側部分と胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部の底面側部分の外形とを型抜きした第1半割型を準備する工程。
◎第1半割型に対応し胴体部及び尾部の上面側部分の外形を型抜きした第2半割型を準備する工程。
◎第1半割型及び第2半割型に流動化させた合成樹脂を流し込む工程。
◎第1半割型に流し込んだ合成樹脂内にガラス材を混入して、胴体部分底面付近にガラス材を沈殿させる工程。
◎第2半割型に流し込んだ合成樹脂内にはガラス材を混入させずに、第1半割型及び第2半割型を組み合わせてその内部の合成樹脂を一体化させる工程。
【0018】
この製法では、第1半割型内の合成樹脂にガラス材を混入する際、ガラス材はその自重によって胴体部の底面付近に沈殿し、胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部にはガラス材が位置し難い。この結果、ガラス材を容易に胴体部底面付近に配置可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態を採用したソフトベイトルアーは、外形を小魚に似せて形成した弾性を有する合成樹脂製のルアー本体1と、ルアー本体1に混入されたガラス材2とを有している。
【0021】
ルアー本体1は、胴体部1aと、胴体部1aの後方に一体的に形成された尾部1bとを有している。この胴体部1aは略円筒型である。尾部1bは幅方向において胴体部1aより肉薄で(図1参照)かつ胴体部1aの底面延長線Xより上面方向に底面が位置する略薄板状である(図2参照)。この胴体部1aの底面及び尾部1bの底面の外形線は、胴体部1aより尾部1bにかけて上面方向に連続している。また、このルアー本体1は、例えば、ポリクロロプレンゴム,ポリイソプレンゴム,天然ゴム等の弾性を有する部材である。光を透過可能な程度の透明または半透明の樹脂から形成される。水中で魚に強くアピール可能なように、ルアー本体1を構成する合成樹脂に蛍光色を添付したり、表面に様々な模様や色彩が付されたりしている。
【0022】
ガラス材2はルアー本体1の胴体部1aの底部付近に配置されている。このガラス材2は粒径30〜1000μm程度に粉砕されたパウダー状の部材である。ガラス材2の粒径は、好ましくは800μm〜40μm、さらに好ましくは100〜50μmである。このようなガラス材しては、例えばユニパウダー(商品名;株式会社ユニオン製)等を用いることができる。また、このガラス材2はルアー本体1の下半分にのみ混入されている。このガラス材2は透明なものを用いてもよいが、ガラス自体に様々な色彩が付されたものを用いてもよい。
【0023】
このルアーは、以下のように製造される。
【0024】
図4(a)に示すように、ルアー本体1の胴体部1aの底面側部分と尾部1bの底面側部分の外形とを型抜きした第1半割型10を準備する。この第1半割型10の尾部1bの底面10bは、胴体部1aの底面10aの延長線より上面方向に位置している。また、第1半割型10に対応し胴体部1a及び尾部1bの上面側部分の外形を型抜きした第2半割型(図示せず)も準備しておく。そして、この第1半割型10及び第2半割型にそれぞれ流動化させた合成樹脂Sを流し込む。
【0025】
続いて、図4(b)に示すように、第1半割型10に流し込んだ合成樹脂S内にガラス材2を混入する。ここで、ガラス材2は自重によって尾部1bの底面10b付近より深い胴体部1aの底面10a付近に沈殿する。その後、第1半割型10及び第2半割型を組み合わせてその内部の合成樹脂を一体化させてルアーを製造する。
【0026】
このように構成されたルアーは、図2に示すように、釣糸4の先端に取り付けたフック3の針先側をルアー本体1の頭部側から刺込んで、フック3に取り付けて使用される。このルアーを水中にキャスティングすると、ルアー本体1に混入されたガラス材2がルアー全体の比重を大きくしているので、素早く沈降する。また、長期にわたって使用しても、ルアー本体1からガラス材2が溶け出すこともないので、ルアーが崩れてしまうこともなく、さらに、ルアーに差し込んだ釣針3がさび付いてしまうこともない。
【0027】
また、ガラス材2はルアー本体1の胴体部1aの底面付近にのみ混入されている。このため、ガラス材2が混入していない尾部1aは流水に鋭敏に反応し、ルアーの泳動時のアクションが鋭敏になると共に、ルアーの重心が胴体部1aの底部付近になって泳動姿勢が安定し、ルアーはスムーズに泳動する。さらに、水中で光を受けた際に、ルアー本体1内のビーズ状のガラス材2は光を乱反射して魚の興味を引きつける。
【0028】
[他の実施形態]
(a)ルアー本体の形状は上記実施形態に限定されるものではない。様々な小魚,ザリガニ等の小動物等の形状にしてもよい。
(b)ガラス材に代えて、鉛やタングステン等の金属粉,金属小球や金属粉末をルアー本体に混入してもよい。この場合にも、ルアー全体の比重が大きくなるので素早くルアーを沈降させることが可能である。
(c)半割型の中に予めガラス材を配置しておき、その後、合成樹脂を流し込んでもよい。
(d)図5に示すように、1つの半割型のみでルアーを製造してもよい。即ち、ルアー本体11は1つの半割型内で製造され、平坦面11aを有する。そして平坦面11aの反対側にガラス材12が部分的に配置されている。このルアーでは、比重が大きくなるガラス材12が配置された側を水底側として安定した状態で泳動することになる。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係るソフトベイトルアーは、長期にわたって使用しても型くずれすることなく、素早く沈降可能である。また、水中で安定した泳動姿勢をとり鋭敏な泳動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用したルアーの上面図。
【図2】 本発明の一実施形態を採用したルアーの側面図。
【図3】 図2のIII−III断面図。
【図4】 本発明の一実施形態を採用したルアーの製造工程を示した図。
【図5】 本発明の他の実施形態を採用したルアーの側面図。
【符号の説明】
1,11 ルアー本体
1a 胴体部
1b 尾部
2,12 ガラス材
3 フック
4 釣糸
10 第1半割型
S 合成樹脂
Claims (5)
- 魚釣りに用いるソフトベイト型ルアーであって、
弾性を有する合成樹脂からなる胴体部と、
前記胴体部と一体的に前記弾性を有する合成樹脂によって形成され、前記胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部と、
前記胴体部の底面付近に混入されたガラス材と
を備え、
前記尾部にはガラス材が混入されていない、
ルアー。 - 前記尾部の幅方向長さは前記胴体部の幅方向長さより小さい、請求項1に記載のルアー。
- 前記ガラス材は粒径2000〜1000μmの球状体である、請求項1または2に記載のルアー。
- 前記ガラス材は粒径30〜1000μmのパウダー状である、請求項1または2に記載のルアー。
- 魚釣りに用いるソフトベイト型ルアーの製造方法であって、
胴体部の底面側部分と前記胴体部の底面延長線より上面方向に底面が位置する尾部底面側部分との外形を型抜きした第1半割型を準備する工程と、-
前記第1半割型に対応し前記胴体部及び尾部の上面側部分の外形を型抜きした第2半割型を準備する工程と、
前記第1半割型及び第2半割型に流動化させた合成樹脂を流し込む工程と、
前記第1半割型に流し込んだ合成樹脂内にガラス材を混入して、胴体部分底面付近に前記ガラス材を沈殿させる工程と、
前記第2半割型に流し込んだ合成樹脂内にはガラス材を混入させずに、前記第1半割型及び第2半割型を組み合わせて、その内部の合成樹脂を一体化させる工程と
を含むルアーの製造方法。
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