JP4298791B2 - 過電圧保護装置及び過電圧保護方法 - Google Patents

過電圧保護装置及び過電圧保護方法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、電光、電極パルス、静電放電、誘導されたトランジスタの設置ループ又は誘導性電カサージにより生ずる過電圧遷移から電子回路を保護するために用いられる過電圧保護装置に関するものである。本発明は、特に安価に大量生産できると共に個別的な部品として用いることができる電気的保護デバイスに関するものである。
【0002】
発明の背景
電圧遷移は、電気的デバイスに侵入しこれらのデバイスを破壊する極めて大きな電流及び電圧を誘導し、半導体素子を焼き切るようなハードウェアに損傷を与え或いは伝送損失や記憶したデータの喪失のような電子的な混乱を発生するおそれがある。電圧遷移は大きなピーク電流(すなわち、過電圧)を伴う大きな電圧スパイクを発生する。3個の基本的な過電圧の原因は、静電的な放電、ライン遷移及び電光である。一方、静電放電は、デバイスの接点の近傍に位置する金属性の部材に起因し、デバイスがコンベア組み立てラインに沿って移動する場合に発生する振動に起因し、或いはキャリア中での振動に起因する。静電放電は、例えば人体が作動する電子システムや集積回路チップと直接接触することにより静電荷が人体を流れる際に発生する。ライン遷移はAC電力ラインで発生する。ライン遷移は、スイッチを閉成し又はモータをスタートさせることによっても発生する。電光は、ビルディングのような静止物体又は飛行機やミサイルのような移動物体に生ずる可能性がある。このような電撃はシステムの電子素子を突然過負荷状態にしてしまう。ピーク電力において、これらの原因の各々により集積回路チップの壊れ易い構造が破壊されてしまう。
【0003】
以前から種々の過電圧保護材料が用いられている。これらの材料は非線形抵抗材料として既知である。動作中、非線形抵抗材料は初めは高い電気抵抗を有している。回路が過電圧スパイクを受けると、非線形抵抗材料は直ちに低抵抗材料に変化して過電圧を接地する。過電圧が通過した後、この材料は高抵抗状態に復帰する。この非線形抵抗材料の重要な動作パラメータは応答時間、クランプ電圧、ピーク電流及び電圧ピークである。非線形抵抗材料が絶縁状態から導電性状態に切り換わるための時間は応答時間である。非線形抵抗材料について電圧サージの限界となる電圧をクランプ電圧と称する。換言すれば、この材料が導電性状態に切り換わった後、例えば集積回路チップはクランプ電圧以上の電圧が印加されない状態となる。非線形抵抗材料が絶縁性状態から導電性状態に切り換わる(サージ条件のもとで)ための電圧はトリガ電圧である。これらの材料は典型的には有機樹脂又は絶縁性材料中に分散した微細に分割された粒子を含んでいる。例えば、米国特許第4977357号(シュリッタ)及び米国特許第4726991号(ヒィアット等)明細書はこのような材料を開示している。
【0004】
非線形抵抗材料及び非線形抵抗材料を含む成分は種々の方法により過電圧保護装置に組み込まれている。例えば、米国特許第5142263号及び第5189387号(共にチイルダ等に対して発行されている)は、一対の導電性のシートとこれら導電性シート間に介在する非線形抵抗材料とを含む表面実装デバイスを開示している。米国特許第4928199号(ディアズ等)は集積回路チップパッケージを開示しており、この集積回路チップパッケージはリードフレームと、一方の側において接地した電極カバーにより保護される集積回路チップと、他方の側において電極カバーに接続されている非線形抵抗材料を含む可変電圧スイッチングデバイスとを有している。米国特許第5246388号(コリンズ等)は、電気的コネクタの信号接点を相互接続する電気的接点の第1の組と、アースに接続する接点の第2の組と、第1の組と第2の組とを保持して過電圧材料で満たすべき精密な離間ギャップを保持する強固なプラスチックハウジングとを有するデバイスに関連している。米国特許第5248517号(シュリァ等)は、非線形抵抗材料を基板上に印刷し、大面積で複雑な表面の非線形抵抗材料の適切なコーティングを達成できる技術を開示している。非線形抵抗材料を基板上に直接印刷することにより、非線形抵抗材料は個別のデバイスとして又は関連する回路の一部として機能する。
【0005】
非線形抵抗材料の厚さ及び堆積はその性能に対して重要であることが既知である。これについては、シュリァに対して発行された米国特許第4977357号、ディアズ等に対して発行された米国特許第4928199号、及びハイアット等に対して発行された米国特許第4726991号明細書を参照されたい。同様に、加圧条件下で形成する場合クランプ電圧が低くなり又は非線形抵抗材料が薄くなることが既知である。シュリァに対して発行された米国特許第4977357号明細書を参照されたい。
【0006】
米国特許第5262754号(コリンズ等)は、電子回路を保護するために現在用いられている個別のデバイスに置き換わることができる過電圧保護素子を開示している。この過電圧保護素子は、予め定めた距離だけ離間し素子の厚さを決定する第1及び第2の主表面を有する絶縁性材料の層と、主表面に延在する複数の離間した孔と、絶縁性材料の層中に形成された孔内に含まれ主表面間に延在する過電圧保護材料とを含んでいる。この離間した孔は、機械的なパンチィング、レーザ処理及びカッティング、化学エッチング等により絶縁性材料層に形成されている。これらの孔はパターン状に形成され、関連する電子回路の約半分の幅よりも広く形成する必要がある。
【0007】
上述した米国特許は参考とし本明細書に記載する。
【0008】
発明の概要
本発明は、基板に取り付けた2個の導電性部材間の小さなギャップを利用する大量生産可能で安価な個別の電気的保護装置を提供する。本発明の一概念として、電気的保護装置は表面実装可能なデバイスとする。別の見地において、この装置は電気的コネクタにリードを収納する貫通孔を有する。
【0009】
一方の概念として、本発明は、第1及び第2の表面を有する基板と、前記基板の第2の表面に設けた第1のパッドと、前記第1のパッドから離間し、前記基板の第2の表面に設けた第2のパッドと、前記基板の第1の表面に設けられ、前記第1のパッドと電気的に連絡する第3のパッドと、前記基板の第1の表面に設けられ、第3のパッドから離間し、前記第2のパッドと電気的に連絡する第4のパッドとを具える電気的保護装置にある。
【0010】
別の概念として、本発明は、少なくとも1個の電気的保護装置を製造するに際し、導電層を反対側に有する電気的絶縁性基板を用意する工程と、前記電気的絶縁性基板及び導電層に少なくとも2個の貫通孔を形成する工程と、前記導電層間に貫通孔を介して導電性経路を形成する工程と、導電性パッドを互いに離間して前記貫通孔の周囲に形成する工程とを具える電気的保護装置の製造方法にある。
【0011】
べつの概念として、本発明は、少なくとも1個の電気的保護装置を製造するに際し、反対側に導電層を有する電気的絶縁性基板を用意する工程と、前記電気的絶縁性基板及び導電層に少なくとも2個の貫通孔を形成する工程と、前記導電層間に貫通孔を介して導電性の経路を形成する工程と、導電性パッドを前記貫通孔の周囲に形成し、これらの導電性パッド間をトラックにより接続する工程と、前記トラックにギャップを形成する工程とを具える電気的保護装置の製造方法にある。
【0012】
本発明の多くの目的及び利点は本明細書を添付図面と関連して読めば当業者に明らかである。以下に、本発明を図面を参照して説明する。図中は、同様の素子には同一の参照符号を付してある。
【0013】
本発明の好適実施例の詳細な説明
本発明の一実施例では、電気保護デバイス1(図1及び2)は底面に付着された接地パッド5及びパッド7を有する基板3を具える。基板3の上面には導電パッド9及び11を付着する。パッド9の上には導電素子13を設け、パッド11の上には非線形抵抗材料15を設ける。パッド9は接地パッド5とメッキ又は充填バイア又はスルーホール35により電気的に接続する。同様に、パッド7はパッド11とメッキ又は充填バイア又はスルーホール37により電気的に接続する。当業者が確認しうるように、導電素子13と非線形抵抗材料15を交換してもデバイス1は同一に動作する。図1及び図2のデバイス1はプリント回路板又はリード又はトラックを有する他のデバイスに取り付ける個別の表面実装デバイスである。デバイス1は信号リード及び接地リードのような露出プリント回路リードの上に載置する。信号リード内の過電圧スパイクは直ちにパッド7からスルーホール37を経てパッド11へ流れ、非線形抵抗材料15を活性化するとともに、接地面23を経て導電素子13へ流れ、ついで接地リードスルーパット9、スルーホール35及びパッド5へ流れる。
【0014】
本発明の一実施例では、電気保護デバイス1は積層された個別の材料層から製造する。例えば、基板3は0.003インチの厚さのビスマルイミドトリアジン、難燃性グレード4ラミネートのプリント配線板材料、ポリイミド又は高温エポキシである。基板3は代表的には図8に示すような大きなパネル(例えば3フィート×4フィート)である。パッド5、7、9及び11は、リードフレームに対し一般に行われているように、大きなシートから押し抜いた1オンスの銅シートである。導電接地面23は、銅、ニッケルメッキ銅、黄銅、ベリリウム銅等のような当業者に既知の種々の導電材料の任意のものとすることはできる。基板3はプリント回路板の製造と同様に積層用に準備し、パッド5、7、9及び11を含む銅シートを基板に積層する。次に、複数個のスルーホール35及び37を基板及び銅シートに形成する。スルーホールは孔あげ、レーザ微細加工又は当業者に既知の他の方法により形成することができる。スルーホールの大きさは設計要件に応じて変化する。代表的には、スルーホールの直径は0.012インチである。
【0015】
スルーホール面及びパッド9及び11の外面を既知の技術で銅メッキする。スルーホールはメッキする代わりに(例えば導電性エポキシで)充填することもできる。パッド5及び7の外面を標準の技術で金メッキする。次に非線形抵抗材料15を例えばスクリーン印刷によりパッド11に被着する。導電性エポキシ、はんだ又は他の導電材料13をパッド9に被着する。次に接地面23を導電材料13及び非線形抵抗材料15に被着する。当業者であれば確認しうるように、デバイスの材料及び構成要素の各々の平坦度がデバイスの製造の歩留りを著しく増大する。当業者が確認しうるように、エポキシ又は標準成形材料のようなパッシベーション層をデバイス1の保護のためにデバイス1に被着することができる。次に、大きなパネルを構成する複数のデバイス1を例えば切断線39及び40に沿って分割し、保護すべきデバイスの接地リード及び信号リードに取り付けるための複数個の個別表面実装デバイス1を形成する。他の実施例では、パネルを基板の各側に3個以上の導電パッドを有する個別デバイスに分割することができる(図2A)。このような実施例では、ただ1つの接地パッドとともに任意の数の非線形抵抗材料パッドを有することができる。別のこのような実施例では、任意の数の接地パッドとともに任意の数の非線形抵抗材料パッドを有することができる(図2B)。これらのデバイスは保護すべきデバイスの多数のリードに亘って使用することができる。デバイスは標準パッケージサイズ又は非標準パッケージサイズで保護することができる。
【0016】
本発明の他の実施例(図6)では、両側に銅箔層を有する電気絶縁基板を具える難燃性グレード4ラミネート(一般にFR−4と称されている)を使用することにより電気保護デバイス1を一層高い原価効率で製造することができる。得られる電気保護デバイス1(図6)は、図2−2Bに示すものと同一の構造を有し、パッド5、7、9及び11、接地面23、導電材料13及び非線形抵抗材料15を具える。図6の実施例では、パッド5、7、9及び11をFR−4ラミネートの大きなパネルの各表面上の銅箔層からフォトレジストを用いて標準のフォリソグラフィ方法により形成する。パッドのパターンを銅層の表面上に結像する。
このパッドのパターンを現像し、銅層にエッチングする。次にフォトレジストを除去する。この場合には複数のデバイスを上述した同一のステップで製造する。
この実施例は上述したように銅シートを基板に積層するステップを除去する。当業者が認識しうるように、特に極めて小さい寸法がパッド及び完成デバイス1の大きさに必要とされるときは、パッドを製造する他の方法を使用することができる。例えば、紫外レーザプロジェクションイメージング、x線及び電子ビームリソグラフィを使用することができる。図6の実施例では、スルーホールは例えば銅又は導電性エポキシを充填しているが、当業者が認識しうるように、スルーホールをメッキすることもできる。他の実施例では、次に大きなパネルを構成する複数のデバイスを、例えば切断線42、44(図8A)に沿って分割し、複数個の個別表面実装デバイス(図6A)を形成する。この実施例は50パーセント少ない数のホールをパネルに製造すればよいので、特にコスト節約及び製造簡単の利点を有する。上述したように、デバイスは底面及び上面上に2つのパッドのみを有するものに限定されない。デバイスは多数のリード用に多数のパッド(信号又は接地)を具えることができる。
【0017】
上述したFR−4ラミネートを使用し、これを分割することにより達成される製造利点は本発明の他の実施例(図3−5)を製造するのに適用することができる。この実施例では、保護デバイス1はパッド19、パッド21、接地パッド25及びパッド27を有する基板3からなる。パッド21及びパッド27はそれぞれ延長部29及び31を有する。延長部29及び31の間には精密に離間した空隙又は空間33が存在する。
【0018】
図3及び図4に示すように、空隙33を非線形抵抗材料15で満たす。しかし、空隙33は過電圧状態まで延長部29から31へ電流が流れるのを阻止するように、真空で満たす(この場合には蓋で覆うことができる)、空気で満たす(この場合には環境からの保護のためにテープで覆う又は蓋で覆うことができる)、又は誘電体で満たすことができる。電気保護デバイス1の非線形抵抗特性は、使用する非線形抵抗材料及び/又は空隙33の幅により決まる。空隙の幅を広くすればするほど、クランプ電圧が高くなる。約20〜30ボルトのクランプ電圧が望まれる場合には、空隙33の代表的幅は0.8〜1.0ミルである。約30〜40ボルトのクランプ電圧が望まれる場合には、代表的幅は1.0〜2.0ミルである。約40〜70ボルトのクランプ電圧が望まれる場合には、代表的幅は2.0〜3.0ミルである。
【0019】
可変電圧保護材料としてニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料の薄層を具える本発明の他の実施例では、ニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料の層が十分に薄ければ、電気保護デバイスは所望のクランプ電圧範囲で驚くほど有効であることが確かめられた。幾つかのポリマに対しては約0.8ミル以下の空隙が種々の状態において有効な過電圧保護をもたらすが確かめられ、また他のポリマに対しは1.6ミル以下の空隙が所望の性能特性をもたらすことが確かめられた。多くの用途においては空隙は約0.5ミル以下にするのが好ましく、約0.2ミル以下にするのが一層好ましい。同様に、空隙をガラス層で満たす場合には、空隙を約0.8ミル以下にするのが好ましいが、所定の用途では幾つかのガラスに対して約3.8ミルまでの厚さとするのが適切である。当業者であれば認識しうるように、特定の過電圧保護機能に使用するニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料の薄層の実際の厚さは、使用するポリマ又はガラスのタイプ、可変電圧保護素子を使用するデバイスの動作条件及び保護電圧の所要の性能特性に依存して変化する。
【0020】
本明細書で使用する“ニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料”は、予定の用途における通常の電圧及び電流状態の下で誘電体又は絶縁材料として作用しうる無充填の、即ち従来の可変電圧保護材料と関連するバインダ等に代表的に使用されるような導電性又は半導電性粒子を含まないポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料をいう。しかし、“ニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料”は、上述の基準を満足するが、本発明で使用するポリマ又はガラス層の所望の誘電体/過電圧保護特性を損なわない、絶縁又は不活性粒子又は材料を含む又は該粒子又は材料又は材料が添加されたポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料も含む。
【0021】
本発明のこの点で有利なポリマ又はガラスは当該技術分野において慣例の非線形抵抗材料内のバインダとして既知のポリマから選択することができ、このようなポリマはトラッキングに対し高い抵抗を有するとともにアークに対し高い抵抗を有することが既知である。更に、このようなバインダとして使用するのは以前は適切でないとされたポリマ及びガラスも、これらが本発明デバイスに対し選択された動作状態の下で十分な誘電特性、十分な耐トラッキング抵抗及び耐アーク抵抗を示す場合には本発明に有用である。
【0022】
一般に、本発明に有用なポリマのタイプはシリコンゴム及びエラストマ、天然ゴム、オルガノポリシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリアセタル、ポリカーボネイト、ポリイミド、ポリエステル、フェノールフォルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリビニルクロライド、フルオロポリマ及びクロロフルオロポリマを含む。これらの及び他の有用な材料はそのまま使用することができ、また種々の置換基を含むことができ、且つそれらの混合物、配合物又はコポリマとすることができ、本発明では上述した基準に従って最終ポリマを選択する。特に好適なポリマは慣例され市販されている、ゼネラルエレクトリック“615”シリコンであり、このポリマを約200℃で約15分で硬化して本発明に使用するのに好適な特性を得るのが特に好ましい。このポリマは約0.2ミルの厚さで良好な性能をもたらすことが確かめられた。本発明に有用なポリマの他の例は所望の厚さのマットに圧縮した織った又は織ってないポリマ繊維である。例えば、本発明に有用なポリマ繊維材料は、E.I.Du Pont de Nemous & Companyから“KEVLAR”又は“NOMEX”不織布繊維マットとして市販されている、織ってないアラミド(アロマティックポリアミド)繊維の層である。約1.6ミルの織ってないアラミド繊維マットは0.8ミルの厚さに圧縮すると良好な性能をもたらすことが確かめられた。
【0023】
本発明に有用なガラス材料も、同様に珪酸ナトリウムのような可変電圧材料内のバインダとして使用されているガラス材料である。珪酸ナトリウムのような誘電体ガラスは一般にポリマ材料に対し述べた厚さと同様の厚さで本発明に有用である。更に、ガラス繊維を用いて本発明に有用な誘電体ガラスを形成することもできる。
【0024】
当業者であれば認識しうるように、空隙は所望のクランプ電圧及び他の所望の特性を示すようにニート誘電体ポリマ、ガラス、セタミック又はその複合材料を維持する必要があるという空隙に対する教えに従って、種々の誘電体ポリマ及びガラスを本発明に使用することができる。本発明に使用しうるポリマの例は、米国特許第4,298,416号、同第4,483,973号、同第4,499,234号、同第4,514,529号、同第4,523,001号、同第4,554,338号、同第4,563,498号、同第4,580,794号に記載されているものを含み、それらの内容がここに含まれているものとする。上述したように、本発明に使用するために他の樹脂を選択することもできる。
【0025】
本発明の他の特徴によれば、上述したニート誘電体ポリマ、ガラス、セラミック又はその複合材料の層を非線形抵抗材料と組合せて使用し、非線形抵抗の所定の特性及び性能特性を向上させることができる。本発明の一部として、非線形抵抗材料は導電性粒子及び/又は半導電性粒子及び/又は絶縁性粒子を含むバインダを具える慣例の可変電圧材料とすることができる。本発明で使用するように、非線形抵抗材料は他の新規な材料、変更材料及び改良材料又は本明細書及び同時継続米国出願第08/275,947号及び第08/275,947号(出願日1994年7月14日)に記載されているような過電圧素子を含むこともできる。
【0026】
本発明で使用する非線形抵抗材料15は当該技術分野において既知の任意の非線形抵抗材料、例えば米国特許第4,977,357号(シュリエル)又は同第4,726,991号(ハイアット等)に記載されているものとすることができ、それらの内容はここに記載されているものとする。一般に、非線形抵抗材料はバインダを含むとともに導電性を与えるためにバインダ内に一様に分布された近接離間導電性粒子を含む。更に、米国特許第4,103,274号(バージェス等)に記載されているような種々の材料を本発明で使用することができる。
【0027】
電気保護デバイス1及び空隙33(図3−5に示す)は種々の方法、例えば先に述べたように大きなパネル形態の市販のFR−4ラミネートプリント配線板材料から出発して、上述した標準の技術を使用して、銅層に空隙33を残して延長部29及び31を有するパッド21及び27をエッチングすることにより形成することができる。他の実施例では、基板3の上面上の銅層上に液体フォトレジスト層を被着してパッド、延長部及び空隙を形成することができる。液体レジスト層に、該レジスト層の小部分を残して空隙33を形成するパターン及びパッド及び延長部を形成するパターンを結像する。結像パターン部分上にニッケル層を電解的に形成し、パッド21、27及び延長部29、31上にニッケルコーティング(図示せず)を形成する。液体レジストを銅層から除去して各延長部29及び31上のニッケルコーティング間に空隙33を形成する。次に、電気的に形成したニッケルコーティングに既に形成された空隙の下のラミネートの上部銅層に空隙33をエッチングする。ニッケルコーティング(図示せず)はオプションである。ニッケルコーティングの利点は、空隙を横切って延長部間を短絡する金属マイグレーションを阻止する耐酸化表面を空隙内面に提供することにある。ニッケルは更に銅よりはんだ付けし易い表面を提供する。液体レジストは、ミクロン寸法レンジの微細な解像度を与えるために好適であるが、いくつかの空隙(例えば3ミクロンサイズ)に対しては電子ビームを用いてレジストを描画することができる。ニッケルコーティングを使用する実施例では、銅層は1/8〜1/4オンスとし、ニッケルコーティングは250ミクロインチとするのが代表的である。
【0028】
別の実施例においては、ギャップ及びパッドが銅の上部層上に乾式フイルムレジストを被着することにより形成される。先の実施例においてなされたように、ギャップを形成するために必要なレジストの小さい範囲無しで、レジストに開口区域を作るために標準レジスト結像法を用いる。ギャップの存在しない開口区域においてニッケル被覆(図示せず)を電解的に形成する。ニッケル被覆を残してレジストを銅層から除去する。電解的に形成されたニッケル被覆にギャップをレーザで刻み付ける。それからニッケル被覆にすでに形成されたギャップの下側の難燃剤品位4積層板(FR-4)の上部銅層にギャップ33をフォトエッチングにより形成する。前述したように、ニッケル被覆(図示せず)は任意である。
【0029】
もう一つの実施例においては、ニッケル被覆を通すレーザ刻み付けのみの代わりに、難燃剤品位4積層板(FR-4)基板上のニッケル被覆及び銅層を通して刻み付けるためにレーザが用いられることを除いて、丁度記載された方法が用いられる。この実施例においては、好適には前記のギャップ内のわずかの傾斜を補償するために、ニッケル被覆は少なくとも100マイクロインチの厚さである。それに加えて、ニッケル層と銅層内のギャップの底におけるギャップの幅との間のギャップ幅の差を補償するために、銅層についてポストエッチングが必要となる。これは、例えば紫外線マスク保護ステップ及び反復処理により達成され得る。
【0030】
もう一つの実施例においては、難燃剤品位4積層板(FR-4)基板上の銅層は、基板3の底上のパッド19及び25と、結合された各延長部29及び31をそれぞれ有するパッド21及び27とを形成するために、通常の技術によりエッチングされ得る。
【0031】
それから、そのギャップ33が、それらの延長部を分離するために、上部銅層を通って切られ得る。
【0032】
一般に3個のレーザが選択される。すなわち、10.6μmの典型的な波長を有するCO2を基礎とするレーザ、約200〜350nmの典型的な波長を有する紫外線エキシマレーザー、及び266nmの波長において動作するNd:YAGレーザがある。好適には、レーザ刻み込みは紫外線エキシマレーザーを用いて達成される。
【0033】
もう一つの実施例においては、図7に示されたようなチップ抵抗41が先に記載されたのと類似の製造方法により製作され得る。難燃剤品位4積層板(FR-4)3、又は上側及び下側に導電層が形成されている酸化アルミニウム本体とから構成される基板を用いて、チップ抵抗41を形成することができ、又は図3に示されたような他の電気的保護装置を形成することができる。先に論じられたように、積層基板が図8に示された大きいパネルとなる。複数の貫通孔35、37が図8に示されたように基板3内に形成され、且つ導電材料によりメッキされるか又は満たされる。先に論じられたように線39及び40に沿って積層板3を分割する代わりに、この実施例においては、図7に示されたように端部の周りに金属化部45及び46を有するチップ抵抗41を製作するために、積層板3は、(図9に示されたような)貫通孔35及び37を通り線43に沿って分割される。金属化部45はパッド25と27とを電気的に連絡し、金属化部46はパッド21と19とを電気的に連絡する。抵抗性インク層又は薄膜47が、ダイシングに先立ってパッドの間に形成する。この技術に普通に熟達した人には明らかなように、図3〜6Aに対して記載された装置も端部に金属化部を有するように貫通孔を通って分割され得る。同様に、図7のチップ抵抗は端部の周りの代わりに貫通孔内に金属化部を有するように分割線39及び40に沿って分割され得る。
【0034】
もう一つの実施例においては、大きいパネルから複数の個別の装置を製造し分割する先に記載された製造工程は、あらゆる種々の電気的接コネクタ、例えばRJ(すなわち電話)コネクタ51、Dサブコネクタ(すなわち複数ピンコンピュータケーブルコネクタ)等と共に用いられる貫通孔電気的保護装置49を製作するために用いられ得る。その電気的保護装置49は、以下に述べるように、形状/寸法及び回路パターンにおける変更を除いて、電気的コネクタの全部において本質的に同じである。各コネクタに対して、装置49の設計は、その装置がそのコネクタ内に設置された場合にその装置内の貫通孔を通過する少なくとも1個のコネクタピンがあり、その装置内の少なくとも1個の接地貫通孔を通過する少なくとも1個の接地ピン、及びその装置内の接地貫通孔が、過電圧条件が経験されるまで、他の貫通孔から電気的に絶縁されることで、本質的に同じである。それ故に、RJコネクタ51及び貫通孔電気的保護装置49のための対応する実施例のみが、解説する目的のために記載される。
【0035】
RJ電気的コネクタ51(図10)は電話ジャックのような、交配型コネクタを受け取るための(図示されない)交配型コネクタ動作を有する絶縁ハウジング53から成っている。この絶縁ハウジング53もまたその絶縁ハウジング53から延在している複数の電気的リード55(例えば6個、それらのうちの少なくとも1個は接地導線である)を有している。その電気的保護装置49はその装置49の接地貫通孔に対応するコネクタの接地リードを有する貫通孔にリード55を挿入することにより、コネクタ53内に置かれている。一つの実施例においては、この装置はその時コネクタのリードへはんだ付けされる。そのリード55のいずれかを通って電気的コネクタ51へ侵入するあらゆる過電圧スパイクは、大地へ分流し去られるべき接地導線へその装置49を通って直ちに送られる。
【0036】
それらの貫通孔57はドリル、レーザーマイクロ加工又はこの技術に普通に熟達した人により認識される他の方法で作られ得る。貫通孔の寸法は特定のコネクタから延在するリードの直径に依存して変わる。例えば、貫通孔直径は2ミルから30ミルまでに分布できるが、一層典型的には直径が12ミルである。
【0037】
図11〜17は電気的保護装置49に対する可能な実施例を図解している。これらの実施例の各々は、この技術に普通に熟達した人々より知られた他の過程と同様に、上述の過程を用いて製造され得る。例えば、金属化パターンは難燃剤品位4積層板(FR-4)積層板上の銅層にエッチング形成され得て、且つギャップ33は金属化パターン内の選択されたトラックにおいてレーザーエッチングされ得る。図11〜13及び15〜17に示された実施例はパシペーション層のような外側保護被覆無しに示されているが、この技術に普通に熟達した人により認識されだろうように、エポキシ又はモールディングコンパウンドのような保護被覆がその装置を保護するためにこれらの実施例へ適用され得る。
【0038】
図11に示された実施例においては、金属化パターン59が複数のパッド61(基板3内の貫通孔57の数に対応する)及び複数のトレース63から成って示されている。基板3の上部に示されたパッド61の各々は、貫通孔57内の金属化により基板の底部上の対応するパッドへ接続される。パッド65は大地へ指定されている。この特定の実施例においては、トレース67がパッド65から延び出して、且つそれから部分68がパッド61の各々の間で基板3の長さに沿って延在する。トレース69がトレース67の部分68に向かってパッド61の各々から延在する。ギャップ33が各トレース69の抹消端部とトレース67の部分68との間に存在する。この方法において、この電気的保護装置49は、過電圧状態が遭遇されるまで、パッド65へ取り付けられた導線からパッド61へ取り付けられた導線を電気的に絶縁することにより、上に論じられたように動作する。
【0039】
もう一つの実施例においては、トラック69は除去され得る。そのような実施例においては、非線型抵抗材料の層がトラック67の部分68へ適用され、且つ電気的接続が非線形抵抗材料の層の上部とパッド61の各々との間で(例えば、非線形材料へパッドからの接続を形成するためにその装置上へ銅を蒸着するか、又は非線形抵抗材料へ各パッド61から延びる導電性エポキシを適用することにより)なされる。
【0040】
金属化パターン59に対する他の実施例は図15〜17に示された実施例を含むが、図15〜17に示された実施例に制限されない。それに加えて、その金属化パターンが指定された大地へ取り付けられた金属化部へトレースの他の一つを延ばすことにより、1個以上の接地導線を収容するように変えられ得る。同様に、ギャップ33は先に論じられたように、ポリマー、ポリマー-金属合成物、ガラス、セラミック、ポリマー-ガラス合成物、ポリマー-セラミック合成物、空気、ガス(その場合にはそれはキャップされる)、誘電体、非線形抵抗材料等により満たされ得る。
【0041】
図12〜13に示された実施例においては、パッド61と対応するトラック63とは涙滴形状パッド71として形成される。装置49の上側表面状のパッド71は貫通孔57内の金属化部により基板3の底部上の対応するパッド73へ接続される。パッド75は大地へ指定される。この特定の実施例においては、非線形抵抗材料15がパッド71の各々へ適用され、且つ導電性材料13がパッド75へ適用される。表面取り付け可能な装置に対して先に論じられたように、導電性材料13がパッド71の各々へ適用され得て、且つ非線形抵抗材料がパッド75へ適用され得る。接地バー(図示せず)がその時非線形抵抗材料15と導電性材料13とのパッチの各々を横切って取り付けられ得る。図14に示された実施例においては、付加ニッケル被覆77が導電性パッド71及び75の各々上に(上述のように)形成され得る。非線形抵抗材料の層79がパッドのニッケル被覆されたパッチの各々を接続するためにパッドのパターンに形成され、それから接地平面81が非線形抵抗材料の層79へ取り付けられる。導電性エポキシ(又は導電性材料)がその接地平面81へパッド75を接続するために用いられる。被覆83(すなわち、パッシベーション層)を被着してその装置を保護することができる。
【0042】
前述のことは原理、好適な実施例及び本発明の動作のモードを記載した。しかしながら、本発明は論じられた特定の実施例に限られたとして構成されるべきではない。従って、上述の実施例は制限するものとしてよりもむしろ解説するものとしてみなされるべきであり、且つ変形及び異なる組み合わせが作られ得て、且つ引き続く請求項により定義されるような本発明の範囲から離れることなく、全体の開示の全面的な教えを追従することによりこの技術に熟達した研究者によりそれらの実施例内で、且つそれらの実施例により成され得ることが認められねばならない。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電気保護デバイスの一実施例の分解斜視図である。
【図2】図1の電気保護のデバイスの立面図である。
【図2A】複数のリードとコンタクトする本発明電気保護デバイスの立面図である。
【図2B】複数のリードとコンタクトする本発明電気保護デバイスの立面図である。
【図3】本発明の他の実施例の図4の3−3線上の断面図である。
【図4】図3の電気保護デバイスの上面図である。
【図5】図4の電気保護デバイスの底面図である。
【図6】電気保護デバイスの他の実施例の断面図である。
【図6A】電気保護デバイスの更に他の実施例の断面図である。
【図7】本発明の一実施例に従って製造されたチップ抵抗の正面図である。
【図8】本発明の一実施例に従って製造された電気保護デバイスの、個々のデバイスに分割する前のアレイの平面図である。
【図8A】本発明の他の実施例に従って製造されたデバイスの、個々のデバイスに分割する前のアレイの平面図である。
【図9】本発明電気保護デバイスを製造する一実施例を示す図8のアレイの一部分の拡大立面図である。
【図10】RIコネクタに使用する本発明電気保護デバイスの他の実施例の分解斜視図である。
【図11】図10のコネクタ用の電気保護デバイスに使用する回路パターンの一実施例の上面図である。
【図12】図10のコネクタ用の電気保護デバイスに使用する回路パターンの他の実施例の上面図である。
【図13】図12の電気回路の底面図である。
【図14】図10の電気コネクタ用の電気保護デバイスの一実施例の断面図である。
【図15】図10のコネクタに使用する回路パターンの他の実施例を示す図である。
【図16】図10のコネクタに使用する回路パターンの他の実施例を示す図である。
【図17】図10のコネクタに使用する回路パターンの他の実施例を示す図である。

Claims (42)

  1. 第1及び第2の表面を有する基板と、
    前記基板の第2の表面に設けた第1のパッドと、
    前記第1のパッドから離間し、前記基板の第2の表面に設けた第2のパッドと、
    前記基板の第1の表面に設けられ、前記第1のパッドと電気的に連絡する第3のパッドと、
    前記基板の第1の表面に設けられ、第3のパッドから離間し、前記第2のパッドと電気的に連絡する第4のパッドと、
    前記第3のパッドと前記第4のパッドとの間の空隙に設けた誘電体と、
    を具える電気的保護装置。
  2. 請求項1に記載の電気的保護装置において、前記第3のパッドと第4のパッドとの間の間隔を3.0ミル又はそれ以下とした電気的保護装置。
  3. 請求項1に記載の電気的保護装置において、前記第3のパッドと第4のパッドとの間の間隔を12ミクロン又はそれ以下とした電気的保護装置。
  4. 請求項1に記載の電気的保護装置において、前記第3のパッドと第4のパッドとの間の間隔を3ミル以下で3ミクロン以上の範囲とした電気的保護装置。
  5. 前記誘電体は、非線形誘電体である請求項1に記載の電気的保護装置。
  6. 前記誘電体は、非線形抵抗材料である請求項1に記載の電気的保護装置。
  7. 前記非線形抵抗材料上及び前記第3及び第4のパッドの少なくとも一部部分上に延在する保護被覆をさらに具える請求項6に記載の電気的保護装置。
  8. 前記誘電体は、抵抗性インキである請求項1に記載の電気的保護装置。
  9. 前記第3のパッドと第4のパッドの少なくとも一部部分上に延在する接地部材をさらに具え、この接地部材を非線形抵抗材料により前記第3のパッドに接続し導電性材料により第4のパッドに接続した請求項1に記載の電気的保護装置。
  10. 請求項1に記載の電気的保護装置において、前記第1のパッドと第3のパッドとの間の電気的な連絡及び前記第2のパッドと第4のパッドとの間の電気的連絡を基板に形成した貫通孔により行う電気的保護装置。
  11. 請求項10に記載の電気的保護装置において、前記貫通孔がメッキされている電気的保護装置。
  12. 前記第4のパッドから第3のパッドに向かって延在するトラックをさらに具え、このトラックの端部を前記第3のパッドから離間させた請求項1に記載の電気的保護装置。
  13. 請求項12に記載の電気的保護装置において、前記トラックの端部と第3のパッドとの間の間隔を3.0ミル又はそれ以下とした電気的保護装置。
  14. 請求項12に記載の電気的保護装置において、前記第3のパッドとトラックの端部との間の間隔を12ミクロン又はそれ以下とした電気的保護装置。
  15. 請求項12に記載の電気的保護装置において、前記第3のパッドとトラックの端部との間の間隔を3.0ミルを超えず3ミクロン以下とならない範囲とした電気的保護装置。
  16. 前記第3のパッドと前記第4のパッドとの間に、前記第3のパッドから延在する第1のトラックと前記第4のパッドから延在する第2のトラックが設けられ、前記第2のトラックの端部が前記第1のトラックから離間しており、前記第1のトラック及び前記第2のトラックは、前記誘電体と電気的に接触している、請求項1に記載の電気的保護装置。
  17. 請求項16に記載の電気的保護装置において、前記第1のパッドと第2のトラックの端部との間の間隔を3.0ミルを超えず3ミクロン以下とならない範囲とした電気的保護装置。
  18. 少なくとも1個のリード部と接地ピンとを有する電気コネクタをさらに具え、前記少なくとも1個のリード部が前記第2のパッドと第4のパッドとの間の貫通孔を経て延在し、前記接地ピンが前記第1のパッドと第3のパッドとの間の貫通孔を経て延在する請求項8に記載の電気的保護装置。
  19. 請求項18に記載の電気的保護装置において、前記電気的コネクタをRJコネクタで構成した電気的保護装置。
  20. 請求項7に記載の電気的保護装置において、前記前記貫通孔が満たされている電気的保護装置。
  21. 前記基板を、アルミニウム酸化物、難燃性グレード4積層体、ポリイミド、ビスマルイミドトリアジン、高温エポキシ又はポリエステルのグループから選択される電気的絶縁性材料とした請求項1に記載の電気的保護装置。
  22. 前記第3及び第4のパッドの少なくとも一部部分上を延在する接地部材をさらに具え、この接地部材が非線形抵抗材料により第3のパッドに接続され導電性材料により第4のパッドに接続されている請求項1に記載の電気的保護装置。
  23. 少なくとも1個の電気的保護装置を製造するに際し、
    導電層を反対側に有する電気的絶縁性基板を用意する工程と、
    前記電気的絶縁性基板及び導電層に少なくとも2個の貫通孔を形成する工程と、
    前記導電層間に貫通孔を介して導電性経路を形成する工程と、
    導電性パッドを互いに離間して前記貫通孔の周囲に形成する工程と、
    前記電気的絶縁性基板の一方の側における電気的導電性パッド間を誘電体で充填する工程と、
    を具える電気的保護装置の製造方法。
  24. 前記誘電体は、非線形抵抗材料である請求項23に記載の方法。
  25. 前記誘電体は、抵抗性インキである請求項23に記載の方法。
  26. 前記導電性パッドを有する電気的に絶縁性の基板の少なくとも一方の側にパッシベーション層を形成する工程をさらに具える請求項23に記載の方法。
  27. 前記導電性パッドを有する電気的に絶縁性の基板を、前記導電層間に少なくとも2個の導電性パッドを有する個別の装置に分割する工程をさらに具える請求項23に記載の方法。
  28. 請求項27に記載の方法において、前記導電性のパッドを有する電気的に絶縁性の基板を2個の隣接する貫通孔間で分割する方法。
  29. 請求項28に記載の方法において、前記導電性のパッドを有する電気的に絶縁性の基板を前記貫通孔に沿って分割する方法。
  30. 前記充填する工程の直前に、前記少なくとも一方の導電性パッド上に非線形抵抗材料配置する工程と、
    前記充填する工程の後に、前記導電性材料と前記誘電体との間を接地部材で接続する工程とをさらに具える請求項23に記載の方法。
  31. 前記電気的に絶縁性の基板の少なくとも接地部材を有する側にパッシベーション層を形成する工程をさらに具える請求項30に記載の方法。
  32. 前記電気的絶縁性基板を、前記導電性材料と非線形抵抗材料とを接続する少なくとも1個の接地部材を有する個別の装置に分割する工程をさらに具える請求項30に記載の方法。
  33. 前記電気的絶縁性基板の一方の側の少なくとも1個の導電性パッドから延在する接地リード部を形成する工程と、
    前記接地リード部上に非線形抵抗材料を配置する工程と、
    他方の導電性パッドから非線形抵抗材料まで延在する導電性経路を形成する工程とをさらに具える請求項23に記載の方法。
  34. 少なくとも前記非線形抵抗材料に保護被覆を形成する工程をさらに具える請求項33に記載の方法。
  35. 導電性パッドを有する電気的絶縁性基板を、前記導電層間に少なくとも2個の導電型経路を有する個別の装置に分割工程をさらに具える請求項33に記載の方法。
  36. 少なくとも1個の電気的保護装置を製造するに際し、
    反対側に導電層を有する電気的絶縁基板を用意する工程と、
    前記電気的絶縁性基板及び導電層に少なくとも2個の貫通孔を形成する工程と、
    前記導電層間に貫通孔を介して導電性の経路を形成する工程と、
    導電性パッドを前記貫通孔の周囲に形成し、これらの導電性パッド間をトラックにより接続する工程と、
    前記導電性パッド間を誘電体で充填する工程と、
    前記トラックにギャップを形成する工程と、
    を具える電気的保護装置の製造方法。
  37. 請求項36に記載の方法において、レーザにより、3.0ミルを超えず3ミクロン以下とならない範囲のギャップを形成する方法。
  38. 請求項36に記載の方法において、前記誘電体を非線形抵抗材料とする方法。
  39. 請求項36に記載の方法において、前記電気的絶縁性基板の少なくともトラックを有する側に保護被覆を形成する工程をさらに具える方法。
  40. 請求項36に記載の方法において、導電性パッドを有する電気的絶縁性基板を、導電層間に少なくとも2個の導電性経路を有する個別の装置に分割する工程をさらに具える方法。
  41. 請求項36に記載の方法において、接地バーを形成する工程をさらに具え、前記ギャップを接地バーに接続されている少なくとも1個のトラックに形成する方法。
  42. 請求項41に記載の方法において、レーザより、3.0ミルを超えず3ミクロン以下とならない範囲のギャップを形成する方法。
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