JP4297774B2 - 電力線路用ループインピーダンス取得方法およびループインピーダンステスタ - Google Patents

電力線路用ループインピーダンス取得方法およびループインピーダンステスタ Download PDF

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Description

本発明は、活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンスを取得する方法、および活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンス測定に用いるループインピーダンステスタに関するものである。
主電源いわゆる商用電源の新規設備および電気配線変更において、活性線(Line)−接地線(Earth)間のループインピーダンスを測定して規定値内であるかを確認することは非常に重要である。
ここで、Line−Earthループインピーダンスの概念を図3に基づいて説明する。活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路で、主電源100から負荷101へ給電する場合を示したもので、Line−EarthループインピーダンスZLEとは、活性線Lのインピーダンス(ZL)と接地線Eのインピーダンス(ZE)の和である。高いLine−Earthループインピーダンスは、漏電遮断器(RCD:残留電流デバイス)である残留電流サーキットブレーカ(RCCB)102を動作させない可能性があり、それによる高電圧の発生によって人や動物を危険にさらしたり、機器を故障させたりすることが考えられる。また、商用電源がLine−Earthループインピーダンスにより分圧されてしまい、効率良く使用できない可能性も考えられる。
なお、上記残留電流サーキットブレーカ102は、Line電流ILとNeutral電流INの差を監視するデバイスで、負荷101の絶縁劣化等が原因で接地線Eに流れるEarth電流IEが定格電流値に達すると、トリップして回路を遮断するのである。市販されている高感度タイプの残留電流サーキットブレーカの多くは、定格電流が30mAであり、その定格電流の1/2以上の電流(この場合15mA)が接地線Eに流れると、これをLine電流ILとNeutral電流INの差(IL−IN=IE)から検出してトリップし、回路を遮断する。
また、Line−Earthループインピーダンスを測定できる機器は、既に市場にあり、諸外国の多くのユーザーが使用している。Line−Earthループインピーダンスの適正値は、配電システムにより異なり、大きい場合は数百Ω、小さいものでは0.01Ωになる場合もある。それを正確に測定するには、一般的に、測定機器内部の測定のための負荷抵抗を小さく(通常10Ω程度)、すなわちLine−Earthのループに流れる電流を大きく(通常は23A程度)する必要がある。
しかし、大半の商用電源にはユーザーや接続機器を保護するために、上述した漏電遮断器が設けられており、接地線Eに規定値以上の電流が流れると漏電遮断器が動作して回路を遮断してしまうため、これを回避する工夫が必要となる。
例えば、欧米での従来より行われているL−Eループインピーダンス測定方法では、L−E間(電源→Line→測定機器→Earth→電源というループ)に大きな電流を流して、その電圧降下を検出してLine−Earthループインピーダンスを測定しているが、L−E間に大きな電流(23A)を流すと、概ね300ms(0.3秒)以内で漏電遮断器が動作してしまうため、漏電遮断器の入出力部をバイパスすることで、漏電遮断器をトリップさせないようにする測定方法がある。
しかし、上記のような測定方法では、漏電遮断器の入出力部をバイパスする手間が必要であることから、そのような手間を必要としない方法として、測定機器内部の磁気飽和回路から直流電流を流すことによって、漏電遮断器を一時的に磁気飽和(動作不能)にさせて、試験をする方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
欧州特許出願公開第EP0295800B1号明細書
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法は、一部の漏電遮断器のみにしか有効でないという致命的な欠点がある。したがって、上記の方法を適用できない漏電遮断器を動作させないためには、結局、その入出力部をバイパスしているのが現状である。加えて、特許文献1に記載の技術では、大きな電流を扱う磁気飽和回路の部品が必然的に大きくなってしまい、この種の測定器に求められる小型・軽量・ローコストという点においても不利である。
なお、漏電遮断器が動作するまでの短時間でLine−Earthループインピーダンスを測定できたとしても、トリップした漏電遮断器を常に復旧する必要があるため、漏電遮断器の設置箇所から離れた場所でループインピーダンス測定をする場合には、測定が終わる度に、漏電遮断器のある場所まで赴かねばならず、多くのロス時間が発生してしまう。また、測定しようとする場所のユーザーの事情によっては、漏電遮断器をトリップさせること自体が大きな障害となる場合もある。
また、漏電遮断器をトリップさせない別の方法として、L−E間の試験電流を漏電遮断器の動作電圧以下(例えば15mA以下)にすることも考えられるが、S/N比が悪くなるために高度なアナログ信号処理技術が必要となる。具体的には、Line−Earthループインピーダンスが0.1Ωの場合、15mAの試験電流を流しても、その電圧降下は1.5mVとなり、一般的な商用電源電圧230Vに対して1.5/230000と非常に小さいため、S/N比(ノイズに対する信号の比)が悪く、その影響を軽減するために非常に高度なアナログ信号処理技術が必要なのである。加えて、高度なアナログ処理技術を採用した場合も、信号処理系デバイスがインバータ等の電源ノイズに対して非常に敏感であり、精度、再現性測定に大きな悪影響を受ける可能性も否めない。
以上のような問題点に鑑み、本発明は、電力線路上に漏電遮断器が設けられていても、これをトリップさせることなく、正確なLine−Earth間のループインピーダンスを取得できる方法を提供し、併せて、この方法を具現化したループインピーダンステスタの提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンスを取得する方法であって、無負荷状態で測定した、L−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、L−N間に既知の負荷抵抗Rを接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定した、L−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、N−E間に既知の電流INEを流して計測した、N−E間の電圧VNEと、を計測値として求め、負荷抵抗Rを介在させたL−N回路に流れた電流ILN=VLN2/R,L−N間のループインピーダンスZLN=(VLN1−VLN2)/ILN,活性線LのインピーダンスZL=(VLE1−VLE2)/ILN,中性線NのインピーダンスZN=ZLN−ZL,N−E間のループインピーダンスZNE=VNE/INE,接地線EのインピーダンスZE=ZNE−ZN,L−E間のループインピーダンスZLE=ZL+ZEの関係式に基づいて、L−E間のループインピーダンスZLEを算出するようにしたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のループインピーダンス取得方法において、活性線Lを流れる電流ILと中性線Nを流れる電流INの差を監視して、接地線Eに規定値以上の電流IEが流れると動作して線路を遮断する漏電遮断器を備える電力線路に適用するため、L−N間には、送電元である主電源を用いて電流ILNを流して、上記漏電遮断器を動作させないようにし、主電源からのノイズが小さいN−E間には、上記漏電遮断器が動作する既定値に満たない既知の低電流INEを流して、上記漏電遮断器を動作させないようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に記載のループインピーダンス取得方法において、上記N−E間に流す既知の電流INEは、交流電流としたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンス測定に用いるループインピーダンステスタであって、L−N間の短絡と開放を切り替えるスイッチと、L−N間に介挿される既知の負荷抵抗Rと、N−E間に既知の電流INEを流す電流源と、上記スイッチの開/閉と、電流源のON/OFFを制御すると共に、計測情報を取得して所定の演算処理を行う計測制御手段と、上記計測制御手段からの情報を報知する報知手段と、を備え、上記計測制御手段は、無負荷状態で測定したL−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、電流源をOFFにすると共にスイッチを短絡させることで負荷抵抗RをL−N間に接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定したL−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、スイッチを開放すると共に電流源をONにすることでN−E間に既知の電流INEを流して測定したN−E間の電圧VNEと、を計測値として取得し、負荷抵抗Rを介在させたL−N回路に流れた電流ILN=VLN2/R,L−N間のループインピーダンスZLN=(VLN1−VLN2)/ILN,活性線LのインピーダンスZL=(VLE1−VLE2)/ILN,中性線NのインピーダンスZN=ZLN−ZL,N−E間のループインピーダンスZNE=VNE/INE,接地線EのインピーダンスZE=ZNE−ZN,L−E間のループインピーダンスZLE=ZL+ZEの関係式に基づいて、L−E間のループインピーダンスZLEを求める演算を行い、求まったループインピーダンスZLEを上記報知手段により報知させるようにしたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記請求項4に記載のループインピーダンステスタにおいて、上記電流源は、計測対象の電力線路に設けられる漏電遮断器が動作する規定値に満たない低電流INEをN−E間に流すものとしたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記請求項4又は請求項5に記載のループインピーダンステスタにおいて、上記電流源は、交流電流を供給するものであることを特徴とする。
請求項1に係るループインピーダンス取得方法によれば、無負荷状態で測定した、L−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、L−N間に既知の負荷抵抗Rを接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定した、L−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、N−E間に既知の電流INEを流して測定した、N−E間の電圧VNEと、を計測値として求め、これらの計測値と既知の負荷抵抗Rおよび既知の電流INEからL−E間のループインピーダンスZLEを算出するので、従来方法の如く、L−Eループに直接高い電流を流す必要がない。
また、請求項2に係るループインピーダンス取得方法によれば、L−N間には、送電元である主電源を用いて電流ILNを流し、主電源からのノイズが小さいN−E間には、電力線路が備える漏電遮断器が動作する既定値に満たない既知の低電流INEを流すものとしたので、漏電遮断器を動作させることなく、ループインピーダンスを取得できる。加えて、N−E間に既知の電流INEを流して測定したN−E間の電圧VNEの値には、主電源からのノイズが大きな誤差として含まれ難いので、精度の高い測定を期せるという利点もある。
また、請求項3に係るループインピーダンス取得方法によれば、N−E間に流す既知の電流INEを交流電流としたので、負荷のアースを大地に通して商用電源のアースにつなげているTT接地の電力線路に適用することが可能となる。
請求項4に係るループインピーダンステスタによれば、計測制御手段が、無負荷状態で測定したL−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、電流源をOFFにすると共にスイッチを短絡させることで負荷抵抗RをL−N間に接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定したL−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、スイッチを開放すると共に電流源をONにすることでN−E間に既知の電流INEを流して測定したN−E間の電圧VNEと、を計測情報として取得し、これらの計測値と既知の負荷抵抗Rおよび既知の電流INEからL−E間のループインピーダンスZLEを求め、求まったループインピーダンスZLEを上記報知手段により報知させるので、L−Eループに直接高い電流を流すことなく、簡易にループインピーダンスを求めることが可能となる。
また、請求項5に係るループインピーダンステスタによれば、電流源は、計測対象の電力線路に設けられる漏電遮断器が動作する規定値に満たない低電流INEをN−E間に流すものとしたので、漏電遮断器を動作させることなく、ループインピーダンスを取得できる。加えて、N−E間に既知の電流INEを流して測定したN−E間の電圧VNEの値には、主電源からのノイズが大きな誤差として含まれ難いので、精度の高い測定を期せるという利点もある。
また、請求項5に係るループインピーダンステスタによれば、電流源は、交流電流を供給するものとしたので、負荷のアースを大地に通して商用電源のアースにつなげているTT接地の電力線路に適用することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るループインピーダンステスタを、活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路に接続した概略構成を示すものである。
ループインピーダンステスタ1は、主電源2からの送電路におけるL−E間のループインピーダンス測定に用いるものであるが、その原理としては、ループインピーダンスを実測するのではなく、後述する種々の測定値から演算によりループインピーダンスを求めるものである。また、この電力線路には、漏電遮断器として残留電流サーキットブレーカ3を設けてあり、ループインピーダンステスタ1を用いれば、残留電流サーキットブレーカ3が作動して回路が遮断されるような事態が起きないように、ループインピーダンスを求めることができる。
上記ループインピーダンステスタ1は、L端子を介して活性線L(線路インピーダンスはZL)に、N端子を介して中性線N(線路インピーダンスはZN)に、E端子を介して接地線E(線路インピーダンスはZE)に、各々接続され、L−N間の短絡と開放を切り替えるスイッチ11と、L−N間に介挿される既知の負荷抵抗12(抵抗値はR)と、N−E間に既知の電流INEを流す電流源13と、上記L,N,Eの各線路の電位として得られる計測値をアナログ値からディジタル値に変換するA/D変換手段14と、該A/D変換手段14からディジタル化された計測値を受けて所定の演算処理を行うと共に、スイッチ11の開/閉および電流源13のON/OFFを制御する計測制御手段15と、該計測制御手段15からの情報を可視表示により報知する報知手段としての表示器16を備える。なお、報知手段としては、スピーカ等による音声出力を用いても良い。
次に、図2に基づいて、ループインピーダンステスタ1を用いてループインピーダンスを取得する過程を詳細に説明する。なお、図2においては、A/D変換手段11,計測制御手段15,表示器16については省略してあるが、計測制御手段15が計測の要となり、スイッチ11の開/閉制御や電流源13のON/OFF制御に加え、計測値を用いた所定の演算を行うのも計測制御手段15である。
先ず、計測制御手段15は、スイッチ11を開いたまま電流13もOFFのままとし
、無負荷状態でL−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1を測定する(図2(a)
参照)。
続いて、計測制御手段15は、電流源13をOFFにしたままスイッチ11を短絡させ、主電源2の印加電圧により負荷抵抗Rが接続されたL−N回路に非常に高い電流ILNを流し、L−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2を測定する(図2(b)参照)。このL−N回路に流れる電流ILNは非常に高くても、残留電流サーキットブレーカ3をトリップさせることは無い。その理由は、残留電流サーキットブレーカ3には同相の電流が流れるからである。
上記のように電流ILNが流れているとき、オームの法則より、電圧VLN2は主電源2の電圧のうち負荷抵抗12の両端の電圧で、電圧VLE2は主電源2のうち負荷抵抗12と中性線Nの線路インピーダンスZNの両端の電圧であるから、抵抗値Rの負荷抵抗12を介在させたL−N回路に流れた電流ILNは下式により算出できる。
電流ILN=VLN2/R …(1)
また、主電源2の電圧から負荷抵抗12の両端の電圧を差し引けば、活性線Lの線路インピーダンスZLと中性線Nの線路インピーダンスZNの両端の電圧が算出可能であるから、先に求めた電流ILNを使用して、オームの法則より、L−N間のループインピーダンスZLNを求めることができる。
L−NループインピーダンスZLN=(VLN1−VLN2)/ILN …(2)
同様に、活性線LのインピーダンスZLも、以下のように求めることができる。
活性線LのインピーダンスZL=(VLE1−VLE2)/ILN …(3)
そして、上記のようにZLとZLNが求まれば、以下のようにして、中性線NのインピーダンスZNを算出することができる。
中性線NのインピーダンスZN=ZLN−ZL …(4)
続いて、計測制御手段15は、スイッチ11を開放すると共に電流源13をONにすることで、N−E間に既知の交流電流INE(例えば、給電路の周波数と同じ周波数)を流してN−E間の電圧VNEを測定する(図2(c)参照)。
上記のようにして測定したN−E間の電圧VNEは、中性線Nの線路インピーダンスZNと接地線Eの線路インピーダンスZEの両端の電圧であるから、オームの法則より、以下のようにして、N−E間のループインピーダンスZNEを求めることができる。
N−E間のループインピーダンスZNE=VNE/INE …(5)
また、上式(4)で中性線NのインピーダンスZNが求まっているので以下のようにして、接地線EのインピーダンスZEを求めることができる。
接地線EのインピーダンスZE=ZNE−ZN …(6)
そして、上記のようにして求めた活性線Lの線路インピーダンスZLと接地線Eの線路インピーダンスZEとの加算値として、L−E間のループインピーダンスZLEを求めることができる。
L−E間のループインピーダンスZLE=ZL+ZE …(7)
なお、上記した(1)〜(7)の関係式を整理してゆくと、L−E間のループインピーダンスZLEは、「ZLE=(VNE/INE)+R{2(VLE1−VLE2)−(VLN1−VLN2)}/VLN2」として得られるので、わざわざILNやZLN等を求めたりする必要はないのであるが、上述したような順で演算処理を行ってゆけば、3線の各線路インピーダンスZL,ZN,ZEを個別に求めることができるので、非常に有益である。さらに、L−E間のループインピーダンスZLEを求める過程で演算した各値をユーザの求めに応じて表示させる機能をループインピーダンステスタ1に付加すれば、一層使い勝手の良いものとなる。
また、電流源13から供給する電流INEとしては、交流電流ではなく、直流電流を用いても、ループインピーダンスの測定は可能である。但し、直流電流をINEとして用いた場合、接続する負荷のアースを大地に通さないで直接商用電源のアースにつなげているTN接地方式の送電系には有効であるが、負荷のアースを大地に通して商用電源のアースにつなげているTT接地方式の送電系では、大地内の分極作用による影響を受けるため、直流電流INEの極性を切り替えるなどの回避策が必要になり、結果的に回路が複雑化してしまい、コスト的にも問題が生ずる。更に、インピーダンステスタの国際規格IEC61557−1、−3においては、測定対象が抵抗ではなくインピーダンスであり、試験電流として直流を用いると、インピーダンスを正確に測定できないという点でも問題がある。従って、上述した実施形態の如く、電流源13としては、交流電流を供給できるものを用いることが望ましい。なお、交流源13により供給する交流電流の周波数も特に限定されるものではないが、実用上の観点から、10Hz〜5kHz程度が望ましい。
本発明に係るループインピーダンステスタの概略構成図である。 本発明に係るループインピーダンス取得方法の原理説明図である。 3線式の電力線路におけるループインピーダンスの概念説明図である。
符号の説明
1 インピーダンステスタ
11 スイッチ
12 負荷抵抗
13 電流源
14 A/D変換手段
15 計測制御手段
16 表示器
2 主電源
3 残留電流サーキットブレーカ
L 活性性
N 中性線
E 接地線

Claims (6)

  1. 活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンスを取得する方法であって、
    無負荷状態で測定した、L−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、
    L−N間に既知の負荷抵抗Rを接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定した、L−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、
    N−E間に既知の電流INEを流して計測した、N−E間の電圧VNEと、
    を計測値として求め、
    負荷抵抗Rを介在させたL−N回路に流れた電流ILN=VLN2/R,L−N間のループインピーダンスZLN=(VLN1−VLN2)/ILN,活性線LのインピーダンスZL=(VLE1−VLE2)/ILN,中性線NのインピーダンスZN=ZLN−ZL,N−E間のループインピーダンスZNE=VNE/INE,接地線EのインピーダンスZE=ZNE−ZN,L−E間のループインピーダンスZLE=ZL+ZEの関係式に基づいて、L−E間のループインピーダンスZLEを算出するようにしたことを特徴とするループインピーダンス取得方法。
  2. 活性線Lを流れる電流ILと中性線Nを流れる電流INの差を監視して、接地線Eに規定値以上の電流IEが流れると動作して線路を遮断する漏電遮断器を備える電力線路に適用するため、
    L−N間には、送電元である主電源を用いて電流ILNを流して、上記漏電遮断器を動作させないようにし、
    主電源からのノイズが小さいN−E間には、上記漏電遮断器が動作する既定値に満たない既知の低電流INEを流して、上記漏電遮断器を動作させないようにしたことを特徴とする請求項1に記載のループインピーダンス取得方法。
  3. 上記N−E間に流す既知の電流INEは、交流電流としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のループインピーダンス取得方法。
  4. 活性線Lと中性線Nと接地線Eの3線を含む電力線路におけるL−E間のループインピーダンス測定に用いるループインピーダンステスタであって、
    L−N間の短絡と開放を切り替えるスイッチと、
    L−N間に介挿される既知の負荷抵抗Rと、
    N−E間に既知の電流INEを流す電流源と、
    上記スイッチの開/閉と、電流源のON/OFFを制御すると共に、計測情報を取得して所定の演算処理を行う計測制御手段と、
    上記計測制御手段からの情報を報知する報知手段と、
    を備え、
    上記計測制御手段は、無負荷状態で測定したL−N間の電圧VLN1およびL−E間の電圧VLE1と、電流源をOFFにすると共にスイッチを短絡させることで負荷抵抗RをL−N間に接続して回路の短絡状態と看做し得る非常に高い電流ILNを流して測定したL−N間の電圧VLN2およびL−E間の電圧VLE2と、スイッチを開放すると共に電流源をONにすることでN−E間に既知の電流INEを流して測定したN−E間の電圧VNEと、を計測値として取得し、負荷抵抗Rを介在させたL−N回路に流れた電流ILN=VLN2/R,L−N間のループインピーダンスZLN=(VLN1−VLN2)/ILN,活性線LのインピーダンスZL=(VLE1−VLE2)/ILN,中性線NのインピーダンスZN=ZLN−ZL,N−E間のループインピーダンスZNE=VNE/INE,接地線EのインピーダンスZE=ZNE−ZN,L−E間のループインピーダンスZLE=ZL+ZEの関係式に基づいて、L−E間のループインピーダンスZLEを求める演算を行い、求まったループインピーダンスZLEを上記報知手段により報知させるようにしたことを特徴とするループインピーダンステスタ。
  5. 上記電流源は、計測対象の電力線路に設けられる漏電遮断器が動作する規定値に満たない低電流INEをN−E間に流すものとしたことを特徴とする請求項4に記載のループインピーダンステスタ。
  6. 上記電流源は、交流電流を供給するものであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のループインピーダンステスタ。
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