JP4297174B2 - 異常診断装置および異常診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置および異常診断方法に関する。
従来より、スロットルバルブの開度とエンジンの回転数と吸気バルブの開閉タイミングとから推定される基本吸入空気量と、エアフローメータ(質量流量計)により検出された実吸入空気量とを比較して大気圧を学習する大気圧学習装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、基本吸入空気量と実吸入空気量との偏差に基づいて大気圧の学習値を更新することにより大気圧センサを用いることなく大気圧を精度よく求めることができるとしている。
特開2002−309992号公報
ところで、エアフローメータにより検出された吸入空気量はエンジンの運転制御に用いられる他、異常診断にも用いられ、例えばエンジンの冷間始動時に排気系に設けられた浄化用触媒の暖機を促進させるために吸入空気量の調整を伴ってエンジンを運転制御している際には、この吸入空気量の調整が正常に行なわれているか否かをエアフローメータからの吸入空気量を用いて診断することができる。そして、エアフローメータにより検出される吸入空気量は大気圧の大小によって影響を受けるから、上述した手法を用いて大気圧を学習してこの大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とを用いるものとすればより適正に異常診断を実行することが可能となる。一方、エンジンを運転停止してモータからの動力だけで走行可能なハイブリッド自動車に上述した異常診断を適用することを考えると、大気圧の学習はエンジンが運転中のときに限って実行できることから、モータからの動力だけで走行されている状態(例えば、エンジンを運転停止してコーストダウンしている状態など)が続くと、大気圧の学習値と実際値とが乖離する場合が生じ、異常診断を適正に行なうことができなくなる場合がある。
本発明の異常診断装置および異常診断方法は、大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて行なわれる異常診断の誤診断を抑制することを目的の一つとする。また、本発明の異常診断装置および異常診断方法は、内燃機関の排気系に設けられた浄化用触媒の暖機を促進させるために吸入空気量の調整を伴って内燃機関の運転制御する際の吸入空気量の調整が正常に行なわれているか否かをより適正に診断することを目的の一つとする。
本発明の異常診断装置および異常診断方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の異常診断装置は、
内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置であって、
前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習する大気圧学習手段と、
前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とに基づいて前記所定の異常診断を実行し、前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には前記所定の異常診断を実行しない異常診断手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の異常診断装置では、内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、内燃機関の吸入空気量を検出し、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断を実行しない。したがって、非通常時に、大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて行なわれる異常診断の誤診断を抑制することができる。
こうした本発明の第1の異常診断装置において、前記異常診断手段は、前記通常時には、前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行する手段であるものとすることもできる。
本発明の第2の異常診断装置は、
内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置であって、
前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習する大気圧学習手段と、
前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行し、前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には前記所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入吸気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行する異常診断手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の異常診断装置では、内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、内燃機関の吸入空気量を検出し、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行する。したがって、非通常時に、大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて行なわれる異常診断の誤診断を抑制することができる。
また、本発明の第1または第2の異常診断装置において、前記異常診断手段は、前記大気圧学習手段により大気圧が学習されていない状態で車両が所定距離以上継続して走行しているときに前記非通常時として処理する手段であるものとすることもできるし、前記異常診断手段は、前記電動機駆動モードで車両が所定距離以上継続して走行しているときに前記非通常時として処理する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より正確に非通常時を判定することができる。
所定の触媒暖機促進要求がなされたときに内燃機関の排気系に設けられた浄化用触媒の暖機が促進されるよう吸入空気量の調整を伴って該内燃機関を運転制御する触媒暖機促進制御手段を備えるハイブリッド車に搭載された上述した各態様のいずれかの本発明の第1または第2の異常診断装置であって、前記異常診断手段は、前記所定の異常診断として前記触媒暖機促進制御手段による吸入空気量の調整が正常に行なわれているか否かを診断する手段であるものとすることもできる。このハイブリッド車に上述した各態様のいずれかの本発明の異常診断装置を搭載するから、浄化用触媒の暖機を促進させるための吸入空気量の調整が正常に行なわれているか否かをより適正に診断することができる。
本発明の第1の異常診断方法は、
内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断方法であって、
(a)前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、
(b)前記内燃機関の吸入空気量を検出し、
(c)所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記ステップ(a)により学習された大気圧の学習値と前記ステップ(b)により検出された吸入空気量の検出値とに基づいて前記所定の異常診断を実行し、前記ステップ(a)により学習された大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には前記所定の異常診断を実行しない
ことを要旨とする。
この本発明の第1の異常診断方法によれば、内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、内燃機関の吸入空気量を検出し、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断を実行しない。したがって、非通常時に、大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて行なわれる異常診断の誤診断を抑制することができる。
本発明の第2の異常診断方法は、
内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断方法であって、
(a)前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、
(b)前記内燃機関の吸入空気量を検出し、
(c)所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記ステップ(a)により学習された大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記ステップ(b)により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行し、前記ステップ(a)により学習された大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には前記所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記ステップ(b)により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行する
ことを要旨とする。
この本発明の第2の異常診断方法によれば、内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習し、内燃機関の吸入空気量を検出し、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行する。したがって、非通常時に、大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて行なわれる異常診断の誤診断を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である異常診断装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Tw,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TP,吸気管に取り付けられたエアフローメータ(質量流量計)148からの吸入空気量Qair,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
エンジンECU24は、スロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TPやエアフローメータ148からの吸入空気量Qair,演算したエンジン22の回転数Neなどに基づいて大気圧を学習する大気圧学習処理を行なっている。図3は、エンジンECU24により実行される大気圧学習ルーチンの一例を示すフローチャートである。この大気圧学習ルーチンでは、エンジンECU24のCPU24aは、エンジン22が運転されている最中か否か、スロットル開度TPが所定開度TPref以上などの所定の学習条件が成立しているか否かを判定し(ステップS100,S110)、エンジン22が運転停止されているときや学習条件が成立していないときには学習実行フラグFに値0をセットして(ステップS120)、本ルーチンを終了する。一方、エンジン22が運転されている最中にあり且つ学習条件が成立しているときには、エアフローメータ148からの吸入空気量Qairやエンジン22の回転数Ne,スロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TP,現在の大気圧学習値APなどのデータを入力し(ステップS130)、入力したエンジン22の回転数Neとスロットル開度TPと現在の大気圧学習値APとに基づいて推定吸入空気量Qestを設定し(ステップS140)、設定した推定吸入空気量Qestと入力した吸入空気量Qairとの偏差ΔQ(=Qair−Qest)を計算して(ステップS150)、この偏差ΔQが上下限を値Qh,Qlとする適正範囲内にあるか否かを判定する(ステップS160)。偏差ΔQが適正範囲内にあるときには、現在の大気圧学習値APを更新する必要はないと判断し、学習実行フラグFに値1をセットして(ステップS190)、本ルーチンを終了する。偏差ΔQが上限Qhよりも大きいときには、現在の大気圧学習値APに所定値αを加算することにより大気圧学習値APを更新し(ステップS170)、偏差ΔQが下限Qlよりも小さいときには現在の大気圧学習値APから所定値αを減算することにより大気圧学習値APを更新し(ステップS180)、大気圧学習値APを更新した後に学習実行フラグFに値1をセットして(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
また、エンジンECU24は、水温センサ142からのエンジン22の冷却水温Twが所定温度T1(例えば、50℃など)以下の状態でエンジン22を始動した際(冷間始動時)には、冷却水温Twが所定温度T2(例えば、60℃など)以上となるまでエンジン22と共に浄化装置(三元触媒)134の暖機を促進させるために吸入空気量が増量されるようスロットルモータ136を駆動制御すると共にエアフローメータ148からの吸入空気量Qairに基づいて燃料噴射弁126の燃料噴射や点火プラグ130の点火を制御する触媒暖機促進制御を行なっている。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
ここで、実施例の異常診断装置としては、クランクポジションセンサ140と、スロットルバルブポジションセンサ146と、エアフローメータ148と、エンジンECU24と、車速センサ88と、ハイブリッド用電子制御ユニット70とが相当する。
次に、こうして構成されたハイブリッド自動車20に搭載された実施例の異常診断装置の動作について説明する。図4は実施例のエンジンECU24により実行される異常診断ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、前述した触媒暖機促進制御を実行している最中に所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。なお、触媒暖機促進制御は、前述したように、水温センサ142からの冷却水温Twが所定温度T1以下の状態でエンジン22を始動した際に冷却水温Twが所定温度T2以上となるまで行なわれる。
異常診断ルーチンが実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、学習後走行距離Lを入力する(ステップS200)、ここで、学習後走行距離Lは、前回に図3の大気圧学習ルーチンで大気圧が学習されてからの車両の走行距離として図5に例示する学習後走行距離算出ルーチンにより算出されたものをハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。図5の学習後走行距離算出ルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、エンジンECU24から学習実行フラグFを入力し(ステップS400)、入力した学習実行フラグFが値0で前回このルーチンで入力した学習実行フラグ(前回F)が値1であるか否かを判定する(ステップS410)。即ち、図3の大気圧学習ルーチンで大気圧の学習が実行されたか否かを判定する。入力した学習実行フラグFが値0でないときや前回Fが値1でないときには、モータ運転モードで走行している最中か否かを判定し(ステップS420)、モータ運転モードでない即ちトルク変換運転モードか充放電運転モードのときには何もせずに本ルーチンを終了し、モータ運転モードのときにはハイブリッド用電子制御ユニット70からの車速Vを入力し(ステップS430)、入力した車速Vを時間積分することにより学習後走行距離Lを算出する(ステップS440)。一方、入力した学習実行フラグFが値0で前回Fが値1のときには学習後走行距離Lを値0にリセットして(ステップS450)、本ルーチンを終了する。したがって、図5の学習後走行距離算出ルーチンは、最後に図3の大気圧学習ルーチンで大気圧が学習されてからモータ運転モードで走行した走行距離を算出するものとなる。図3の大気圧学習ルーチンによる大気圧の学習は、前述したように、エンジン22が運転されている最中に限って実行すなわちトルク変換運転モードや充放電運転モードで実行されるから、モータ運転モードで走行している最中には大気圧が学習されることはない。このため、モータ運転モードで坂道などの高低差のある道路を走行している状態が長く続くほど、大気圧学習値APは実際値と大きく乖離することが想定される。
こうして学習後走行距離Lを入力すると、入力した学習後走行距離Lと大気圧学習値APと実際値との乖離が想定される閾値として予め定められた所定距離Lrefとを比較し(ステップS210)、学習後走行距離Lが所定距離Lref未満のときには、図3の大気圧学習ルーチンにより学習された大気圧学習値APを入力し(ステップS220)、入力した大気圧学習値APに基づいて異常判定用の閾値Qrefを設定し(ステップS230)、エアフローメータ148からの吸入空気量Qairを入力して(ステップS240)、入力した吸入空気量Qairと設定した閾値Qrefとを比較する(ステップS250)。ここで、閾値Qrefは、前述した触媒暖機促進制御の際に行なわれる吸入空気量の増量が正常に行なわれているか否かを判定するためのものであり、実施例では、大気圧学習値APと閾値Qrefとの関係を予め求めて閾値設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、大気圧学習値APが与えられるとマップから対応する閾値Qrefを導出して設定するものとした。このマップの一例を図6に示す。吸入空気量Qairが閾値Qref以上のときには、正常カウンタC1を値1だけインクリメントすると共に異常カウンタC2を値0にリセットし(ステップS260)、正常カウンタC1が所定値C1ref以上か否かを判定し(ステップS270)、正常カウンタC1が所定値C1ref未満のときにはステップS240に戻り、正常カウンタC1が所定値C1ref以上のときには正常を判定して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。一方、吸入空気量Qairが閾値Qref未満のときには、正常カウンタC1を値0にリセットすると共に異常カウンタC2を値1だけインクリメントし(ステップS290)、異常カウンタC2が所定値C2ref以上か否かを判定し(ステップS300)、異常カウンタC2が所定値C2ref未満のときにはステップS240に戻り、異常カウンタC2が所定値C2ref以上のときには異常を判定して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。
ステップS210で学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには、大気圧学習値APは実際値と大きく乖離することが想定され、この大気圧学習値APを用いて異常診断を行なうと誤診断する可能性が高いと判断し、何もせずに本ルーチンを終了する。このように、実施例では、信頼性の低い大気圧学習値APを用いて異常診断するのを回避することにより、誤診断の発生を抑制しているのである。
以上説明した実施例の異常診断装置によれば、エンジン22が運転されている最中には所定の学習条件の成立により大気圧を学習し、エンジン22の冷間始動時に吸入空気量の増量を伴ってエンジン22を運転制御する触媒暖機促進制御を実行している最中に吸入空気量の増量が正常に行なわれているか否かを異常診断する際には、最後に大気圧が学習されてからモータ運転モードで走行した走行距離(学習後走行距離L)が所定距離Lref未満のときには大気圧学習値APに基づいて異常判定用の閾値Qrefを設定すると共に設定した閾値Qrefとエアフローメータ148からの吸入空気量Qairとを比較して異常診断を行ない、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには異常診断を実行しないから、大気圧学習値APが実際値と大きく乖離することが想定される状態で異常診断されることによる誤診断の発生を抑制することができる。この結果、異常診断をより適正なものとすることができる。
実施例の異常診断装置では、触媒暖機促進制御を実行している最中に吸入空気量の増量が正常に行なわれているか否かを異常診断する際には、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには異常診断を実行しないものとしたが、誤診断を抑制できる範囲内で異常診断を実行するものとしてもよい。この場合の変形例の異常診断ルーチンの一例を図7に示す。図7の異常診断ルーチンでは、図4の異常診断ルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図7の異常診断ルーチンでは、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには異常判定用の閾値Qrefに図6のマップにより大気圧学習値APに基づいて設定される閾値Qrefがとりうる最大値Qmaxを設定し(ステップS500)、吸入空気量Qairを入力して(ステップS240)、入力した吸入空気量Qairと最大値Qmaxが設定された閾値Qrefとを比較することにより行なわれる(ステップS250〜S310)。したがって、この変形例の異常診断装置によっても誤診断の発生を抑制することができる。なお、この変形例の異常診断装置では、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには閾値Qrefに最大値Qmaxを設定したが、図6のマップにより大気圧学習値APに基づいて設定される閾値に所定値を加算するなどとしてもよい。
実施例の異常診断装置では、図5の学習後走行距離算出ルーチンで最後に大気圧が学習されてからモータ運転モードで走行した走行距離を算出するものとしたが、最後に大気圧が学習されてからトルク変換運転モードと充放電運転モードも含めて走行した走行距離を算出するものとしてもよい。この場合の変形例の学習後走行距離算出ルーチンの一例を図8に示す。この図8の学習後走行距離算出ルーチンは、図5の学習後走行距離算出ルーチンのステップS420の処理を省略したものとして作成した。
実施例の異常診断装置では、エンジン22の冷間始動時に吸入空気量の調整を伴ってエンジン22を運転制御する触媒暖機促進制御を実行している最中に、その吸入空気量の調整が正常に行なわれているかを診断するものに適用するものとしたが、エアフローメータ148からの吸入空気量Qairと大気圧学習値APとを用いる異常診断であれば他の如何なる異常診断に適用するものとしてもよい。
実施例では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するハイブリッド自動車20に適用するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するハイブリッド自動車20に適用するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、異常診断装置の形態として説明したが、異常診断方法の形態としてもかまわない。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、図3の大気圧学習ルーチンを実行するエンジンECU24が「大気圧学習手段」に相当し、エアフローメータ148が「吸入空気量検出手段」に相当し、エンジン22の冷間始動時に吸入空気量の増量を伴ってエンジン22を運転制御する触媒暖機促進制御を実行している最中に吸入空気量の増量が正常に行なわれているか否かを異常診断する際には、最後に大気圧が学習されてからモータ運転モードで走行した走行距離(学習後走行距離L)が所定距離Lref未満のときには大気圧学習値APに基づいて異常判定用の閾値Qrefを設定すると共に設定した閾値Qrefとエアフローメータ148からの吸入空気量Qairとを比較して異常診断を行ない、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには異常診断を実行しない図4の異常診断ルーチンを実行するエンジンECU24が「異常診断手段」に相当する。ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「大気圧学習手段」としては、図3の大気圧学習ルーチンを実行、即ちエンジン22の回転数Neとスロットル開度TPと現在の大気圧学習値APとに基づいて推定吸入空気量Qestを設定すると共に設定した推定吸入空気量Qestとエアフローメータ148からの吸入空気量Qairとの偏差ΔQを計算してこの偏差ΔQに基づいて大気圧学習値APを更新するものに限定されるものではなく、内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習するものであれば如何なる手法を用いるものとしても構わない。「異常診断手段」としては、エンジン22の冷間始動時に吸入空気量の増量を伴ってエンジン22を運転制御する触媒暖機促進制御を実行している最中に吸入空気量の増量が正常に行なわれているか否かを異常診断する際には、最後に大気圧が学習されてからモータ運転モードで走行した走行距離(学習後走行距離L)が所定距離Lref未満のときには大気圧学習値APに基づいて異常判定用の閾値Qrefを設定すると共に設定した閾値Qrefとエアフローメータ148からの吸入空気量Qairとを比較して異常診断を行ない、学習後走行距離Lが所定距離Lref以上のときには異常診断を実行しないものに限定されるものではなく、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値と吸入空気量の検出値とに基づいて所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断を実行しないものであったり、所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行し、大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に設定した閾値と吸入空気量の検出値とを比較することにより所定の異常診断を実行するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業に利用可能である。
実施例の異常診断装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 実施例のエンジンECU24により実行される大気圧学習ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のエンジンECU24により実行される異常診断ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される学習後走行距離算出ルーチンの一例を示すフローチャートである。 閾値設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例の異常診断ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の学習後走行距離算出ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置であって、
    前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習する大気圧学習手段と、
    前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とに基づいて前記所定の異常診断を実行し、前記大気圧学習手段により大気圧が学習されていない状態で車両が所定距離以上継続して走行している非通常時には前記所定の異常診断を実行しない異常診断手段と
    を備える異常診断装置。
  2. 内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置であって、
    前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習する大気圧学習手段と、
    前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とに基づいて前記所定の異常診断を実行し、前記電動機駆動モードで車両が所定距離以上継続して走行している非通常時には前記所定の異常診断を実行しない異常診断手段と
    を備える異常診断装置。
  3. 前記異常診断手段は、前記通常時には、前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行する手段である請求項1または2記載の異常診断装置。
  4. 内燃機関の運転を伴って走行する機関運転走行モードと該内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力により走行する電動機駆動走行モードとを切り替えて走行するハイブリッド車に搭載されて所定の異常診断を実行する異常診断装置であって、
    前記内燃機関が運転されている最中に所定の学習条件が成立したときに該内燃機関の運転状態に基づいて大気圧を学習する大気圧学習手段と、
    前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    所定の異常診断要求がなされたとき、通常時には前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値に基づいて異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行し、前記大気圧学習手段により学習された大気圧の学習値と実際値との乖離が想定される非通常時には前記所定の異常診断で異常と判定しにくくなるよう異常判定用の閾値を設定すると共に該設定した閾値と前記吸入吸気量検出手段により検出された吸入空気量の検出値とを比較することにより前記所定の異常診断を実行する異常診断手段と
    を備える異常診断装置。
  5. 所定の触媒暖機促進要求がなされたときに内燃機関の排気系に設けられた浄化用触媒の暖機が促進されるよう吸入空気量の調整を伴って該内燃機関を運転制御する触媒暖機促進制御手段を備えるハイブリッド車に搭載された請求項1ないしいずれか記載の異常診断装置であって、
    前記異常診断手段は、前記所定の異常診断として前記触媒暖機促進制御手段による吸入空気量の調整が正常に行なわれているか否かを診断する手段である
    異常診断装置。
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