JP4296675B2 - 基板搬送ロボット動作制御方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を搬送するロボットの動作を制御する方法及び装置に関する。特に本発明は、ウェハ等の被処理基板にプラズマ等によるエッチング、プラズマ等による膜形成、イオン注入(イオンドーピングを含む)等を行う場合に、該被処理基板を或るステーション(例えば被処理基板を納めたカセットを有するステーション)から取り出して、別のステーション(例えばイオン注入装置等の基板処理装置に連設された基板搬入及び(又は)搬出のためのステーション)に搬入したり、該ステーションから取り出してまた別のステーション(例えば処理済み基板収納カセットを有するステーション)へ搬入したりするロボットの動作を制御する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるロボットは、通常、基板保持用アーム、前記アームを突出後退させる伸縮駆動機構、前記アームを所定中心軸線周りに旋回させる回転駆動機構及び前記アームを所定中心軸線方向(昇降方向)に昇降させる昇降駆動機構を有している。
【0003】
その一例を図10を参照して説明する。図10はイオン注入装置の一例の概略構成を示す平面図である。
【0004】
図10に示すイオン注入装置は、イオン源1、イオン源1が発するイオンビームから所定のイオン種を選択する質量分析器2、分析器2を出たイオンのうち所定のイオン種を選択的に通過させる分析スリット3、スリット3を通過したイオンを加速させる加速管4、加速管4により加速されたイオンビームを収束させる四重極レンズ(いわゆるQレンズ)5、イオン注入がなされる基板W(被処理基板)表面の所定領域をイオンビームでXYスキャンするスキャン装置6及びエンドステーション7を備えている。
【0005】
エンドステーション7は、基板Wにイオン注入処理を行うためのターゲット室71、ターゲット室71に連設されたエアロック室721、722及びエアロック室721、722に連設された基板搬送室73を備えている。ターゲット室71内には、真空側基板搬送ロボット300及びイオン注入の際に基板Wがセットされるプラテン711が配置されており、基板搬送室73内には、大気側基板搬送ロボット100、200、基板Wの向きを調整できるオリフラアライナ733及び複数段の基板収納部を有し、そのそれぞれの基板収納部に基板を収納できるカセットD1、D2が配置されている。
【0006】
このイオン注入装置では、被処理基板Wへのイオン注入にあたり、カセットD1の基板収納部D1aに収納されている被処理基板Wが、大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送された後、オリフラアライナ733の基板載置部733aに載置され、ここで基板の向きが位置決め(オリフラ位置決め)される。
【0007】
オリフラアライナ733にて位置決めされた基板Wは、大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送された後、エアロック室721の基板配置部721aに配置され、ここでエアロック室721がターゲット室7内と同程度の気圧まで減圧される。このときカセットD1の基板収納部D1aの次の段の基板収納部から次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0008】
減圧されたエアロック室721内の被処理基板Wは、真空側基板搬送ロボット300によりプラテン711に搬送され、プラテン711にセットされる。プラテン711はイオン注入を行うため、基板Wを立ち起こし、定常回転させる。そして、基板Wにイオンが注入される。このときオリフラアライナ733から次の基板Wが大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送されるとともに、カセットD1の基板収納部D1aのさらに次の段の基板収納部からさらに次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0009】
イオン注入されたターゲット室71内の基板W1は、真空側基板搬送ロボット300によりエアロック室722の基板配置部722aに運ばれ、ここでエアロック室722が大気ベントされる。それと同時的に、エアロック室721から次の基板Wが、真空側基板搬送ロボット300によりプラテン711にセットされ、イオン注入される。また、このときオリフラアライナ733からさらに次の基板Wが大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送されるとともに、カセットD1の基板収納部D1aのさらに次の段の基板収納部からさらに次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0010】
エアロック室722内の基板W1は、大気側基板搬送ロボット100により取り出され、カセットD1に搬送された後、カセットD1の元の基板収納部D1aに戻される(収納される)。この動作をカセットD1の未処理の被処理基板がなくなるまで連続して行い、第1ステージが終了する。第1ステージが終了すると、第2ステージに移行する。
【0011】
第2ステージでは、カセットD2に収納されている被処理基板WがカセットD2から取り出され、イオン注入された後、イオン注入された基板W1がカセットD2の元の基板収納部D2aに戻される(収納される)。この基板搬送動作については、基板の搬送方向が逆方向である他は、第1ステージの場合と同様であるので、ここでは説明を省略する。なお、第2ステージでは、ロボット100、200は第1ステージでのロボット200、100の動作と実質的に同様の動作を行う。
【0012】
このような基板を搬送するロボットのなかには、ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーション(例えばカセットを有するステーション、オリフラアライナ、エアロック室等の基板搬入搬出のためのステーションなど)に対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送動作のための位置データに基づいて基板の搬送を行うものがある。図10の例では大気側基板搬送ロボット100、200がこれにあたる。
【0013】
以下に大気側基板搬送ロボット100の1例の構成及び基板搬送動作について説明するが、大気側基板搬送ロボット200の構成及び基板搬送動作はロボット100のそれと実質的に同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0014】
図11(A)にロボット100の概略側面図を示し、図11(B)にロボット100の概略平面図を示す。
【0015】
ロボット100は図11に示すように、基板保持用アーム110、アーム110を突出後退させる伸縮駆動機構120を含んでいる。
【0016】
基板保持用アーム110はその先端部110aにて基板を下から支持することができる。伸縮駆動機構120は2本の上下アーム121、122を含んでいる。アーム121はその先端部が基板保持アーム110の後端部下面に回動可能に連結されているとともに後端部が下側アーム122の先端部上面に回動可能に連結されている。下側アーム122の後端部は軸130aに支持されている。軸130aはロボット駆動台1000に支持されている。
【0017】
ロボット駆動台1000には回転駆動機構130が内蔵されている。回転駆動機構130は、伸縮駆動機構120及び基板保持アーム110の全体を旋回させて基板保持アーム110を目的とするステーションに向けることができる。
【0018】
ロボット駆動台1000は、また、伸縮駆動機構120のアーム121、122及び基板保持アーム110を支持している軸130aを昇降させる昇降駆動機構140を内蔵している。
【0019】
伸縮駆動機構120は、下側アーム122を軸130aを中心に回動させる図示を省略したモータ及び下側アーム122の回動に連動して基板保持アーム110を突出後退させる図示を省略した連動機構を含んでいる。
【0020】
この伸縮駆動機構120によると、例えば図11(B)に示すように下側アーム122が図中CW方向に回動されると、これに連動して上側アーム121が図中反対方向CCWに回り、これにより基板保持アーム110が軸130aの中心線に直交する水平ラインCLに沿って突出する。下側アーム122が逆方向に回されると、基板保持アーム110はラインCLに沿って図11(B)に実線で例示する位置へ後退する。
【0021】
図12(A)にステーションに基板を置きに行くときのアームの状態を示し、図12(B)にステーションへ基板を取り出しに行くときのアームの状態を示す。
【0022】
このロボット100によると、基板保持アーム110が基板Wを支持しているときに、この基板Wを或るステーションへ置きに行くときは、先ずアーム110がそのステーションの方へ向くように前記の回転駆動機構130にてアーム110が旋回され、そのステーションへ向けられる。また、必要に応じ昇降駆動機構140にてアーム高さが調整される。次いで、図12(A)に示すように、伸縮駆動機構120にてアーム110が突出せしめられ、その後昇降駆動機構140にて所定距離降ろされ、それにより図示を省略した基板載置面上に基板Wが載置され、その後アーム110はさらに若干下降したのち、後退する。
【0023】
或るステーションに載置された基板Wを取り出しに行くときには、アーム110がそのステーションへ向けられ、次いで、図12(B)に示すようにアーム110が突出して該ステーションにおける基板Wの下に入り込む。次いでアーム110が上昇せしめられ、基板Wを持ち上げる。その状態でアーム110が後退する。
【0024】
なお、基板保持用アーム110の先端部形態は図示のものに限定されず、二叉形態のもの等各種のものがある。
【0025】
図13に図10及び図11に示す大気側基板搬送ロボット100及びその周辺部分の拡大図を示す。
【0026】
図13に示すように、ロボット100はロボット動作制御装置150(ロボットコントローラ)に接続されており、ロボット動作指命部CONTからの指示により、ロボットコントローラ150によって制御される。
【0027】
なお、図13では、ロボット100における伸縮駆動機構120、回転駆動機構130、昇降駆動機構140はブロック図で示してある。これらがコントローラ150の指示に従い動作する。
【0028】
ロボットコントローラ150には、各ステーションA、B、C(すなわちカセットD1、オリフラアライナ733、エアロック室722)ごとにロボット動作のための位置データ(ティーチングにて設定された位置データ)が予め設定されている。
【0029】
そして、回転駆動機構130は、後述する各ステーションごとに設定された位置データに基づいて基板保持アーム110を旋回停止させる。
【0030】
昇降駆動機構140は、後述する各ステーションごとに設定された位置データに基づいて基板保持アーム110を上昇又は下降させる。
【0031】
伸縮駆動機構120は、後述する各ステーションごとに設定された位置データに基づいて基板保持アーム110を突出又は後退させる。
【0032】
すなわち、ロボットコントローラ150には、
カセットステーションAに対する位置データとして、空の基板保持アーム110を所定の位置から旋回させてステーションAに向け、カセットD1の所定段から基板Wを取り出させて後退させるロボット動作のための位置データ、及び処理済み基板W1を保持した基板保持アーム110をステーションAに向け、カセットD1の所定段へ該基板W1を置きに行かせて後退させるロボット動作のための位置データ、
オリフラアライナステーションBに対する位置データとして、基板Wを保持したアーム110をステーションBに向け、該ステーションへ基板Wを置きに行かせ後退させるロボット動作のための位置データ、或いはさらに空のアーム110をステーションBへ向け、該ステーションへオリフラ位置決め済み基板Wを取りに行かせて後退させるロボット動作のための位置データ、
エアロックステーションCに対する位置データとして、空のアーム110を所定位置からステーションCへ向け、該ステーションから処理済み基板W1を取り出させて後退させるロボット動作のための位置データ、或いはさらに基板Wを保持したアーム110をステーションCへ向かせ、該基板WをステーションCへ置きに行かせて後退させるロボット動作のための位置データが予め設定されている。
【0033】
前記のロボット動作指令部CONTは、それには限定されないがここでは、ロボットコントローラ150に対し、ステーションAのカセットD1の所定段から基板Wを取り出す指示(或いはカセットD1の所定段へ処理済み基板W1を置きに行く指示)、基板WをステーションBへ置きに行く指示(或いはステーションBからオリフラ位置決め済み基板Wを取り出す指示)、ステーションCから処理済み基板W1を取り出す指示(或いはステーションCへオリフラ位置決め済み基板Wを置きに行く指示)を所定のタイミングで、且つ、一つの指示に基づくロボット動作完了の信号をコントローラ150から受け取ることで出力する。
【0034】
以上説明したロボット100に関する位置決めデータ及びそれに基づく動作はロボット200についても同様である。
【0035】
かくして、ロボット動作指令部CONTからの順次指令に基づき、ロボット100にカセットD1の所定段から基板Wを取り出させ、オリフラアライナ733へ載置させてオリフラ位置決めし、その基板Wをロボット200に取り出させてエアロック室721に入れ、イオン注入に供することができる。
【0036】
また、イオン注入処理済み基板W1をロボット100にエアロック室722から取り出させ、カセットD1の元の段位置へ収納させることができる。カセットD2の基板についても同様の搬送処理、イオン注入処理を行える。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各ステーションごとに予め設定されたロボット動作のための基板を取り出しに行くときの位置データと基板を置きに行くときの位置データは、ロボット動作が逆になることを除けば実質上同じ位置データである。しかもそれは、特に基板保持アームの後退動作にあたり、基板を取り出しに行ったアームが後退して次に該基板を支持したまま旋回するにあたって該アーム上の基板がステーションその他に衝突しない位置まで後退するように決定された位置データである。
【0038】
そのため、基板を保持したアームが基板を置きに行ってのち空の状態で後退するときも、次に旋回するにあたってステーション等に衝突する恐れのない位置まで後退するだけでなく、さらに基板を支持していた場合と同じ位置まで後退してからでないと次の動作に移れない。
【0039】
これについて図10及び図11に示すロボット100を例にとって図14を参照しながら説明する。
【0040】
図14(A)に基板保持用アーム110の先端部110aに基板が有る場合でのアーム110の後退状態を示し、図14(B)にアーム110の先端部110aに基板が無い場合でのアーム110の後退状態を示す。なお、図中Eはアーム110に支持された基板の旋回範囲であり、Fは基板を支持したアーム110の旋回範囲である。
【0041】
図14(A)に示すとおり、ロボット100のアーム110がカセットD1の基板収納部D1aから基板Wを取り出し後退するときは、アーム110に支持した基板Wが次のアーム110の旋回にあたりステーションAの一部等の障害物Gに衝突する恐れのない位置まで後退するのであるが、基板を取り出しに行くときも、置きに行くときもロボット動作の位置データが実質上同一であるため、ロボットアーム110がカセットD1へ処理済み基板W1を置きに行って後退するときでも、図14(B)のとおり、基板を支持している場合と同じ位置まで後退する。基板W1をカセットD1へ収納してのち後退するときに、障害物Gとの衝突を回避するには、図14(B)に示す位置P1まで後退すれば足りるのに、さらに距離Hを無駄に後退している。
【0042】
このように基板を保持していない空の状態の基板保持用アームの後退距離が無駄に大きくなっており、またそのための無駄な時間が費やされ、ひいては基板処理のスループットがそれだけ低下する。
【0043】
そこで本発明は、ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させるロボット動作制御方法及び装置であって、ロボットの不要な移動距離を少なくして基板移動に要する時間を短縮させることができ、基板処理装置(例えばイオン注入装置など)に適用する場合に該処理装置の基板処理能力(基板処理スループット)をそれだけ向上させることができる基板搬送ロボット動作制御方法及び装置を提供することを課題とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、次の基板搬送ロボット動作制御方法及び装置を提供する。
(1)基板搬送ロボット動作制御方法
ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させる基板搬送ロボット動作制御方法であり、
前記基板搬送ロボットとして、少なくとも基板保持用アーム及び該アームを突出後退させる伸縮駆動機構を含むロボットを採用し、
該基板搬送ロボットで基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う各取り出し収納ステーションについて、前記位置データとして、該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データと、該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データとの二つの位置データを予め設定しておき、且つ、該取り出し動作用位置データによるステーションからの前記ロボットの基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離より該収納動作用位置データによるステーションからの該基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離が小さくなるように該二つの位置データを設定しておき、 該取り出し動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該アームに保持された基板が障害物に衝突しない距離とし、
該収納動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該基板保持用アームが障害物に衝突しない距離とし、
前記ロボット動作指命部からの指示が、該ステーションへ基板を取り出しに行くものであるときには前記取り出し動作用位置データを、該ステーションに基板を置きに行くものであるときには前記収納動作用位置データを選択して、該選択した位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板搬送する基板搬送ロボット動作制御方法。
(2)基板搬送ロボット動作制御装置
ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された、少なくとも基板保持用アーム及び該アームを突出後退させる伸縮駆動機構を含む基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させる基板搬送ロボット動作制御装置であり、
前記ロボットで基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う各取り出し収納ステーションについての該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用データ記憶部と該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データが予め設定された収納動作用データ記憶部との二つのデータ記憶部と、
前記ロボット動作指命部からいずれかの取り出し収納ステーションに対し基板搬送すべき旨の指示があると該ステーションについての前記二つのデータ記憶部から該指示に対応して一つの位置データを選択するデータ選択部とを含んでおり、
前記取り出し動作用位置データ及び収納動作用位置データは、該取り出し動作用位置データによるステーションからの前記ロボットの基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離より該収納動作用位置データによるステーションからの該基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離が小さくなるように設定してあり、
該取り出し動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該アームに保持された基板が障害物に衝突しない距離であり
該収納動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該基板保持用アームが障害物に衝突しない距離であり
前記ロボット動作指命部からの指示が、該取り出し収納ステーションへ基板を取り出しに行くものであるときには前記取り出し動作用データ記憶部の位置データを、該ステーションに基板を置きに行くものであるときには前記収納動作用データ記憶部の位置データを前記データ選択部にて選択して、該選択された位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板搬送する基板搬送ロボット動作制御装置。
本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法及び装置は、例えば、ウェハ等の被処理基板にプラズマ等によるエッチング、プラズマ等による膜形成、イオン注入(イオンドーピングを含む)等を行う場合に、該被処理基板を或るステーション(例えば被処理基板を納めたカセットを有するステーション)から取り出して、別のステーション(例えばイオン注入装置等の基板処理装置に連設された基板搬入及び(又は)搬出のためのステーション)に搬入したり、該ステーションから取り出してまた別のステーション(例えば処理済み基板収納カセットを有するステーション)へ搬入したりする基板搬送ロボットの動作制御に適用できる。
【0045】
本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法及び装置では、ロボットで基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う取り出し収納ステーションについて、ロボット動作指令部から基板を取り出しに行く指示、又は基板を置きに行く指示が出される。
【0046】
前記ロボット動作指命部からの指示が、取り出し収納ステーションへ基板を取り出しに行くものであるときにはそのステーションに関して前記予め設定されている二つの位置データのうちの基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データを選択する。そしてこの取り出し動作用位置データに基づいて前記ロボットを動作させて基板を取り出しに行かせ、基板を支持させて後退させる。前記ロボット動作指命部からの指示が、取り出し収納ステーションに基板を置きに行くものであるときにはそのステーションに関して予め設定されている二つの位置データのうちの基板を置きに行くための収納動作用位置データを選択する。そしてこの収納動作用位置データに基づいて前記ロボットを動作させて基板を置きに行かせ、空の状態で後退させる。
【0047】
本発明の基板搬送ロボット動作制御装置では、前記取り出し動作用位置データ及び前記収納動作用位置データは、それぞれ前記取り出し動作用データ記憶部及び前記収納動作用データ記憶部に予め設定(格納)されている。この二つのデータ記憶部の前記取り出し動作用位置データ又は前記収納動作用位置データのうち、前記ロボット動作指命部からの指示により、どちらか一つの位置データを選択するのであるが、このデータ選択は前記データ選択部で行う。
【0048】
本発明の基板搬送ロボット動作制御方法及び装置では、所定の各ステーションに関して前記二つの位置データを設定する場合、該二つの位置データを、前記取り出し動作用位置データによるステーションからのロボット後退動作距離より前記収納動作用位置データによるステーションからのロボット後退動作距離が小さくなるように設定しておく。
【0049】
本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法及び装置によると、前記各取り出し収納ステーションについては、該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データと、該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データとの二つの位置データが予め設定されているので、ロボットで該取り出し収納ステーションへ基板を取り出しに行かせるときは該取り出し動作用位置データに基づいて、前記ロボットで該取り出し収納ステーションに基板を置きに行かせるときは該収納動作用位置データに基づいて、前記ロボットを動作させることができる。そうすることで前記ロボットが収納動作時に該取り出し収納ステーションに基板を置きに行って後退するとき、そのロボット後退動作距離を取り出し動作時のロボット後退動作距離よりも小さくさせることができ、ロボットの不要な移動距離を少なくできる。これにより基板移動に要する時間を短縮させることができ、基板処理装置(例えばイオン注入装置など)に適用する場合に該処理装置の基板処理能力(基板処理スループット)をそれだけ向上させることができる。
【0050】
本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法及び装置に用いることができる基板搬送ロボットとしては、それには限定されないが、基板保持用アーム、前記アームを突出後退させる伸縮駆動機構、前記アームを所定中心軸線周りに旋回させる回転駆動機構及び前記アームを所定中心軸線方向(昇降方向)に昇降させる昇降駆動機構を有しているものを例示できる。
【0051】
なお、前記ロボット動作指命部としては、予め決められた所定の基板搬送ロボット動作のためのルーチンがプログラムされたものであってもよいし、基板搬送ロボットを操作するための、操作者が指令を出すことができるものであってもよい。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0053】
図1は本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法を実施する基板搬送ロボット動作制御装置の一例(ロボットコントローラ)を備えたイオン注入装置の概略構成を示す平面図である。
【0054】
図1に示すイオン注入装置は、イオン源1、イオン源1が発するイオンビームから所定のイオン種を選択する質量分析器2、分析器2を出たイオンのうち所定のイオン種を選択的に通過させる分析スリット3、スリット3を通過したイオンを加速させる加速管4、加速管4により加速されたイオンビームを収束させる四重極レンズ(いわゆるQレンズ)5、イオン注入がなされる基板(被処理基板)表面の所定領域をイオンビームでXYスキャンするスキャン装置6及びエンドステーション7を備えている。
【0055】
イオン源1、質量分析器2、分析スリット3、加速管4、四重極レンズ5及びスキャン装置6には図示を省略したシーケンスコントローラが接続されており、これらはこのコントローラによりシーケンス制御される。また、エンドステーション7にはエンドステーションコントローラ70が接続されており、コントローラ70を含む各コントローラには図示を省略したマシンコントローラが接続されている。
【0056】
このマシンコントローラはコンピュータを中心に構成されており、各コントローラに動作指令を送出してイオン注入装置全体を制御する。すなわち、このイオン注入装置では、該マシンコントローラより入力される動作指令を各コントローラに通信を介して入力し、各コントローラがその指示により、それぞれに接続された装置を動作させることで、基板にイオン注入を行う。
【0057】
エンドステーション7は、基板Wにイオン注入処理を行うためのターゲット室71、ターゲット室71に連設されたエアロック室721、722(エアロックステーションC1 、C2 )及びエアロック室721、722に連設された基板搬送室73を備えている。
【0058】
ターゲット室71内には、被処理基板Wを受け取り、立ち起こしてイオン注入位置にセットできるプラテン711及びエアロック室721とプラテン711間、エアロック室722とプラテン711間の基板搬送を行うことができる真空側基板搬送ロボット300を備えている。
【0059】
エアロック室721、722内には、それぞれ基板を配置できる基板配置部721a、722aを備えており、基板搬送室73内には、大気側基板搬送ロボット100、200、オリフラアライナ733(オリフラアライナステーションB)及びカセットD1、D2(カセットステーションA1 、A2 )が配置されている。
【0060】
オリフラアライナ733は基板載置部733aを有し、基板Wの向きを調整できる。
【0061】
カセットD1、D2は複数段の基板収納部を有し、そのそれぞれの基板収納部に基板を収納できる。なお、カセットD1、D2はここではそれぞれ上下4段の基板収納部D1a、D1b、D1c、D1d、基板収納部D2a、D2b、D2c、D2dを有しており、各基板収納部にそれぞれ被処理基板Wが1枚ずつ収納されている。
【0062】
なお、いずれのステーション(カセットステーションA1 、A2 、オリフラアライナステーションB、エアロックステーションC1 、C2 )もその一部等がロボット動作に対する障害物Gとなり得る。
【0063】
このイオン注入装置では、被処理基板Wへのイオン注入を第1ステージと第2ステージとで行う。すなわち、第1ステージでは、カセットD1に収納されている基板Wが、カセットD1から大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送された後、オリフラアライナ733から大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送され、真空側基板搬送ロボット300によりプラテン711に搬送された後、イオン注入される。イオン注入された基板W1は、ロボット300によりエアロック室722に運ばれてエアロック室722からロボット100により取り出された後、カセットD1の元の位置に戻される(収納される)。この動作をカセットD1の未処理の被処理基板がなくなるまで連続して行う。第2ステージでは、第1ステージ終了後、カセットD2に収納されている被処理基板WがカセットD2から取り出され、イオン注入された後、イオン注入された基板W1がカセットD2の元の基板収納部D2aに戻される(収納される)。この基板搬送動作は、基板の搬送方向が逆方向である他は、第1ステージの場合と同様であり、第2ステージでのロボット100、200は第1ステージでのロボット200、100の動作と実質的に同様の動作を行う。
【0064】
図2に図1に示す大気側基板搬送ロボット100、200の概略構成図を示す。図2(A)はロボット100、200の概略側面図であり、図2(B)はロボット100、200の概略平面図である。なお、ロボット100、200はそれぞれ同じタイプのものであり、同じ構成、作用を有する部品には同じ参照符号を付してある。
【0065】
ロボット100、200は図2に示すように、基板保持用アーム110、アーム110を突出後退させる伸縮駆動機構120を含んでいる。
【0066】
基板保持用アーム110はその先端部110aに基板を吸着して支持できる吸着機構を備えており、先端部110aにて基板を下から支持することができる。伸縮駆動機構120は2本の上下アーム121、122を含んでいる。アーム121はその先端部が基板保持アーム110の後端部下面に回動可能に連結されているとともに後端部が下側アーム122の先端部上面に回動可能に連結されている。下側アーム122の後端部は軸130aに支持されている。軸130aはロボット駆動台1000に支持されている。
【0067】
ロボット駆動台1000には回転駆動機構130が内蔵されている。回転駆動機構130は、伸縮駆動機構120及び基板保持アーム110の全体を旋回させて基板保持アーム110を目的とするステーションに向けることができる。
【0068】
ロボット駆動台1000は、また、伸縮駆動機構120のアーム121、122及び基板保持アーム110を支持している軸130aを昇降させる昇降駆動機構140を内蔵している。
【0069】
伸縮駆動機構120は、下側アーム122を軸130aを中心に回動させる図示を省略したモータ及び下側アーム122の回動に連動して基板保持アーム110を突出後退させる図示を省略した連動機構を含んでいる。
【0070】
この伸縮駆動機構120によると、例えば図2(B)に示すように下側アーム122が図中CW方向に回動されると、これに連動して上側アーム121が図中反対方向CCWに回り、これにより基板保持アーム110が軸130aの中心線に直交する水平ラインCLに沿って突出する。下側アーム122が逆方向に回されると、基板保持アーム110はラインCLに沿って図2(B)に実線で例示する位置へ後退する。
【0071】
図3(A)にステーションに基板を置きに行くときのアームの状態を示し、図3(B)にステーションへ基板を取り出しに行くときのアームの状態を示す。
【0072】
ロボット100、200によると、基板保持アーム110が基板Wを支持しているときに、この基板Wを或るステーションへ置きに行くときは、先ずアーム110がそのステーションの方へ向くように回転駆動機構130にてアーム110が旋回されるとともに昇降駆動機構140にて上昇又は下降せしめられ、そのステーションへ向けられる。次いで、図3(A)に示すように、伸縮駆動機構120にてアーム110が突出せしめられ、その後昇降駆動機構140にて所定距離降ろされ、それにより図示を省略した基板載置面上に基板Wが載置され、その後アーム110はさらに若干下降したのち、後退する。
【0073】
或るステーションに載置された基板Wを取り出しに行くときには、先ずアーム110がそのステーションの方へ向くように回転駆動機構130にてアーム110が旋回されるとともに昇降駆動機構140にて上昇又は下降せしめられ、そのステーションへ向けられる。次いで、図3(B)に示すように、伸縮駆動機構120にてアーム110が突出せしめられて該ステーションにおける基板Wの下に入り込む。次いでアーム110が昇降駆動機構140にて若干上昇せしめられ、基板Wを持ち上げる。その状態でアーム110が後退する。
【0074】
なお、基板保持用アーム110、200の先端部形態としては、図示のものに限定されず、二叉形態のもの等各種のものを採用できる。
【0075】
この大気側基板搬送ロボット100、200は、それぞれエンドステーションコントローラ70の後述するロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーション(ここではロボット100はカセットステーションA1 、オリフラアライナステーションB及びエアロックステーションC2 、ロボット200はカセットステーションA2 、オリフラアライナステーションB及びエアロックステーションC1 )に対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送ロボット動作のための位置データ(例えばティーチングにて設定された位置データ)に基づいて基板の搬送を行う。
【0076】
図4に図1に示す大気側基板搬送ロボット100、200、カセットD1、D2(カセットステーションA1 、A2 )及びオリフラアライナ733(オリフラアライナステーションB)の斜視図及びロボット100、200に接続されたエンドステーションコントローラ70の概略ブロック図を示す。なお、ロボット100、200は実質的に同様の動作をするので、図ではロボット100、200を1つのロボットで表している。同様にカセットD1、D2(カセットステーションA1 、A2 )も一つのカセット(カセットステーション)で表している。
【0077】
エンドステーションコントローラ70はロボット動作指令部CONTを含んでおり、さらに基板搬送ロボット動作制御装置の一例であるロボットコントローラ81、82を含んでいる。ロボット100、200はそれぞれロボットコントローラ81、82に接続されており、ロボットコントローラ81、82はそれぞれロボット動作指令部CONTに接続されている。これにより、ロボット100、200はロボット動作指命部CONTからの指示により、ロボットコントローラ81、82によって制御される。
【0078】
なお、ロボット100、200における伸縮駆動機構120、回転駆動機構130、昇降駆動機構140はそれぞれコントローラ81、82の指示に従いそれぞれ動作する。
【0079】
図5及び図6にそれぞれロボットコントローラ81、82の概略構成のブロック図を示す。
【0080】
図5及び図6に示すように、ロボットコントローラ81、82には、それぞれロボット100、200で基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う各取り出し収納ステーション(ここではロボット100はカセットステーションA1 、オリフラアライナステーションB及びエアロックステーションC2 、ロボット200はカセットステーションA2 、オリフラアライナステーションB及びエアロックステーションC1 )についての該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用データ記憶部(取り出し動作用チャンネル)と該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データが予め設定された収納動作用データ記憶部(収納動作用チャンネル)との二つのデータ記憶部(チャンネル)を含んでいる。
【0081】
すなわち、図5に示すロボットコントローラ81は、カセットステーションA1 についての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル811aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル811bとの二つのチャンネル、オリフラアライナステーションBについての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル812aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル812bとの二つのチャンネル及びエアロックステーションC2 についての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル813aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル813bとの二つのチャンネルを含んでいる。
【0082】
そしてカセットステーションA1 に対する位置データとして、空の基板保持アーム110を所定の位置から旋回させるとともに昇降させてステーションA1 に向け、カセットD1の所定段から基板Wを取り出させて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、処理済み基板W1を保持した基板保持アーム110を所定の位置から旋回させるとともに昇降させてステーションA1 に向け、カセットD1の所定段へ該基板W1を置きに行かせて後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル811aと収納動作用チャンネル811bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0083】
オリフラアライナステーションBに対する位置データとして、空のアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションBへ向け、該ステーションへオリフラ位置決め済み基板Wを取りに行かせて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、基板Wを保持したアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションBに向け、該ステーションへ基板Wを置きに行かせ後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル812aと収納動作用チャンネル812bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0084】
エアロックステーションC2 に対する位置データとして、空のアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションC2 へ向け、該ステーションから処理済み基板W1を取り出させて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、オリフラ位置決め済み基板Wを保持したアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションC2 へ向け、該基板WをステーションC2 へ置きに行かせて後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル813aと収納動作用チャンネル813bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0085】
また、図6に示すロボットコントローラ82は、カセットステーションA2 についての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル821aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル821bとの二つのチャンネル、オリフラアライナステーションBについての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル822aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル822bとの二つのチャンネル及びエアロックステーションC1 についての取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用チャンネル823aと収納動作用位置データが予め設定された収納動作用チャンネル823bとの二つのチャンネルを含んでいる。
【0086】
そしてカセットステーションA2 に対する位置データとして、空の基板保持アーム110を所定の位置から旋回させるとともに昇降させてステーションA2 に向け、カセットD2の所定段から基板Wを取り出させて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、処理済み基板W1を保持した基板保持アーム110を所定の位置から旋回させるとともに昇降させてステーションA2 に向け、カセットD2の所定段へ該基板W1を置きに行かせて後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル821aと収納動作用チャンネル821bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0087】
オリフラアライナステーションBに対する位置データとして、空のアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションBへ向け、該ステーションへオリフラ位置決め済み基板Wを取りに行かせて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、基板Wを保持したアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションBに向け、該ステーションへ基板Wを置きに行かせ後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル822aと収納動作用チャンネル822bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0088】
エアロックステーションC1 に対する位置データとして、空のアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションC1 へ向け、該ステーションから処理済み基板W1を取り出させて後退させるロボット動作のための取り出し動作用位置データと、オリフラ位置決め済み基板Wを保持したアーム110を所定位置から旋回、昇降させてステーションC1 へ向け、該基板WをステーションC1 へ置きに行かせて後退させるロボット動作のための収納動作用位置データとの二つの位置データがそれぞれ取り出し動作用チャンネル823aと収納動作用チャンネル823bの二つのチャンネルに予め設定されている。
【0089】
この各ステーションごとに設定された位置データに基づいて、回転駆動機構130が基板保持アーム110を旋回停止させ、昇降駆動機構140が基板保持アーム110を上昇又は下降させ、伸縮駆動機構120が基板保持アーム110を突出又は後退させる。
【0090】
ロボットコントローラ81のカセットステーションA1 、オリフラアライナステーションB、エアロックステーションC2 に対するそれぞれの二つの位置データ、ロボットコントローラ82のカセットステーションA2 、オリフラアライナステーションB、エアロックステーションC1 に対するそれぞれの二つの位置データは、いずれも取り出し動作用位置データによるステーションからのロボット後退動作距離より収納動作用位置データによるステーションからのロボット後退動作距離が小さくなるように設定されている。これについて図3を参照しながら説明する。
【0091】
或るステーションに載置された基板Wを取り出しに行くときには、先ずアーム110がそのステーションへ向けられる。このときの基板Wを支持していないアーム110の位置は、図3(B)に示すように、アーム110が旋回や昇降によりステーションの一部等の障害物に衝突する恐れのない位置(図中Qa)にある。次いで、アーム110が突出して該ステーションにおける基板Wの下に入り込み、アーム110が上昇せしめられ、基板Wを持ち上げ、その状態でアーム110が後退する。このときの基板Wを支持しているアーム110の位置は、該基板が次のアーム110の旋回や昇降にあたり障害物に衝突する恐れのない位置(図中Qb)にある。
【0092】
基板保持アーム110が基板Wを支持しているときに、この基板Wを或るステーションへ置きに行くときは、先ずアーム110がそのステーションへ向けられる。このときの基板Wを支持しているアーム110の位置は、図3(A)に示すように、該基板がアーム110の旋回や昇降によりステーションの一部等の障害物に衝突する恐れのない位置(図中Pa)にある。次いで、アーム110が突出して、その後所定距離降ろされ、それにより図示を省略した基板載置面上に基板Wが載置され、その後アーム110はさらに若干下降したのち、後退する。このときの基板Wを支持していないアーム110の後退位置は、アーム110が次の旋回や昇降にあたりステーションの一部等の障害物に衝突する恐れのない位置(図中Pb)にある。
【0093】
このように収納動作用位置データによるステーションからの位置Pbへのロボット後退動作距離は、取り出し動作用位置データによるステーションからの位置Qbへのロボット後退動作距離より小さい。
【0094】
また、ロボットコントローラ81は、図5に示すように、ロボット動作指令部CONTからの指示に対応して、二つのチャンネル811aと811bから一つの位置データを選択し、二つのチャンネル812aと812bから一つの位置データを選択し、二つのチャンネル813aと813bから一つの位置データを選択するデータ選択部814を含んでいる。
【0095】
ロボットコントローラ82は、図6に示すように、ロボット動作指令部CONTからの指示に対応して、二つのチャンネル821aと821bから一つの位置データを選択し、二つのチャンネル822aと822bから一つの位置データを選択し、二つのチャンネル823aと823bから一つの位置データを選択するデータ選択部824を含んでいる。
【0096】
ロボット動作指令部CONTは、それには限定されないがここでは、予め決められた所定の基板搬送ロボット動作のためのルーチンがプログラムされたものであり、
ロボットコントローラ81に対し、ステーションA1 のカセットD1の所定段から基板Wを取り出す指示(或いはカセットD1の所定段へ処理済み基板W1を置きに行く指示)、基板WをステーションBへ置きに行く指示(或いはステーションBからオリフラ位置決め済み基板Wを取り出す指示)、ステーションC2 から処理済み基板W1を取り出す指示(或いはステーションC2 へオリフラ位置決め済み基板Wを置きに行く指示)に対応する動作コマンドを、
ロボットコントローラ82に対し、ステーションA2 のカセットD2の所定段から基板Wを取り出す指示(或いはカセットD2の所定段へ処理済み基板W1を置きに行く指示)、基板WをステーションBへ置きに行く指示(或いはステーションBからオリフラ位置決め済み基板Wを取り出す指示)、ステーションC1 から処理済み基板W1を取り出す指示(或いはステーションC1 へオリフラ位置決め済み基板Wを置きに行く指示)に対応する動作コマンドを
所定のタイミングで、且つ、一つの指示に基づくロボット動作完了の信号をコントローラ81、82から受け取ることでそれぞれ出力できる。
【0097】
図7にロボット動作指令部CONTの動作ルーチンの概略を示し、図8及び図9にそれぞれロボットコントローラ81、82の動作ルーチンの概略を示す。
【0098】
図7に示すロボット動作指令部CONTの動作ルーチンでは、先ずロボット100、200のアーム110を所定の原点位置に復帰させた後(ステップS0)、ロボット100、200へ所定の動作コマンド指令を行う(ステップS1)。この指令がロボット100に対するものであれば(ステップS2)、コントローラ81へ動作コマンドを送出し(ステップS3)、ロボット200に対するものであれば、コントローラ82へ動作コマンドを送出する(ステップS4)。ロボット100に対する動作コマンド指令の場合、コントローラ81からロボット動作完了信号の応答が有るまで待機している(ステップS5)。このときコントローラ81が該動作コマンドに従ってロボット100を動作させる。ロボット200に対する動作コマンド指令の場合、コントローラ82からロボット動作完了信号の応答が有るまで待機している(ステップS6)。このときコントローラ82が該動作コマンドに従ってロボット200を動作させる。コントローラ81又は82からロボット動作完了信号の応答が有ると、動作指令の終了か否かを判断し(ステップS7)、次の動作指令があるときはステップS1へ戻り、次の動作指令がないときは終了する。
【0099】
次に図8及び図9に示すロボットコントローラ81、82の動作ルーチンを説明するが、これらは実質的に同様の動作であり、以下にまとめて説明する。
【0100】
図8(図9)に示すルーチンでは、先ずロボット動作指命部CONTからの動作コマンドを受け付ける(ステップS31(S41))。次にデータ選択部814(824)にてロボット動作指命部CONTからの動作コマンドに対応して各ステーションについての二つのチャンネルから一つの位置データを選択する。
【0101】
すなわち、カセットステーションA1 (A2 )に対する動作指令か、オリフラアライナステーションB(B)に対する動作指令か、エアロックステーションC2 (C1 )に対する動作指令かを判断し(ステップS32、S33(S42、S43))、
カセットステーションA1 (A2 )に対する動作指令の場合、その指令が取り出し動作か収納動作かを判断し(ステップS321(S421))、取り出し動作であれば取り出し動作用チャンネル811a(821a)(図5(図6)参照)におけるステーションA1 (A2 )に対する取り出し動作用位置データを選択し(ステップS322(S422))、収納動作であれば収納動作用チャンネル811b(821b)におけるステーションA1 (A2 )に対する収納動作用位置データを選択する(ステップS323(S423))。
【0102】
オリフラアライナステーションB(B)に対する動作指令の場合、その指令が取り出し動作か収納動作かを判断し(ステップS331(S431))、取り出し動作であれば取り出し動作用チャンネル812a(822a)におけるステーションB(B)に対する取り出し動作用位置データを選択し(ステップS332(S432))、収納動作であれば収納動作用チャンネル812b(822b)におけるステーションB(B)に対する収納動作用位置データを選択する(ステップS333(S433))。
【0103】
エアロックステーションC2 (C1 )に対する動作指令の場合、その指令が取り出し動作か収納動作かを判断し(ステップS341(S441))、取り出し動作であれば取り出し動作用チャンネル813a(823a)におけるステーションC2 (C1 )に対する取り出し動作用位置データを選択し(ステップS342(S442))、収納動作であれば収納動作用チャンネル813b(823b)におけるステーションC2 (C1 )に対する収納動作用位置データを選択する(ステップS343(S443))。
【0104】
このように選択した位置データに基づいてロボット100(200)を動作させ(ステップS35(S45))、ロボット動作指命部CONTへロボット動作完了信号を送出する(ステップS36(S46))。
【0105】
以上説明したイオン注入装置について、先ず被処理基板へイオン注入を行う全体の動作を説明した後、ロボットコントローラ81、82による大気側基板搬送ロボット100、200の基板搬送動作について説明する。
【0106】
このイオン注入装置によると、被処理基板Wへのイオン注入にあたり、カセットD1の上から1段目の基板収納部D1aに収納されている被処理基板Wが、大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送された後、オリフラアライナ733の基板載置部733aに載置され、ここで基板の向きが位置決め(オリフラ位置決め)される。
【0107】
オリフラアライナ733にて位置決めされた基板Wは、大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送された後、エアロック室721の基板配置部721aに配置され、ここでエアロック室721がターゲット室7内と同程度の気圧まで減圧される。このときカセットD1の上から2段目の基板収納部D1bから次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0108】
減圧されたエアロック室721内の被処理基板Wは、真空側基板搬送ロボット300によりプラテン711に搬送され、プラテン711にセットされる。プラテン711はイオン注入を行うため、基板Wを立ち起こし、定常回転させる。そして、基板Wにイオンが注入される。このときオリフラアライナ733から次の基板Wが大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送されるとともに、カセットD1の上から3段目の基板収納部D1cからさらに次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0109】
イオン注入されたターゲット室71内の基板W1は、真空側基板搬送ロボット300によりエアロック室722の基板配置部722aに運ばれ、ここでエアロック室722が大気ベントされる。それと同時的に、エアロック室721から次の基板Wが、真空側基板搬送ロボット300によりプラテン711にセットされ、イオン注入される。また、このときオリフラアライナ733からさらに次の基板Wが大気側基板搬送ロボット200により取り出され、エアロック室721に搬送されるとともに、カセットD1の上から4段目の基板収納部D1dからさらに次の被処理基板Wが大気側基板搬送ロボット100により取り出され、オリフラアライナ733に搬送される。
【0110】
エアロック室722内の基板W1は、大気側基板搬送ロボット100により取り出され、カセットD1に搬送された後、カセットD1の元の位置、すなわち上から1段目の基板収納部D1aに戻される(収納される)。この動作をカセットD1の未処理の被処理基板がなくなるまで連続して行い、第1ステージが終了する。第1ステージが終了すると、第2ステージに移行する。
【0111】
第2ステージでは、カセットD2に収納されている被処理基板WがカセットD2の基板収納部D2a〜D2dから取り出され、イオン注入された後、イオン注入された基板W1がカセットD2の元の基板収納部D2a〜D2dに戻される(収納される)。この基板搬送動作については、既述のとおり、基板の搬送方向が逆方向である他は、第1ステージの場合と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0112】
次にコントローラ81、82によるロボット100、200の基板搬送動作について説明するが、ここでは第1ステージでのロボット100、200の基板搬送動作において、カセットD1の基板収納部D1aに収納されている基板Wがイオン注入されて再び元の基板収納部D1aに戻るまでについて説明し、その他の基板搬送動作については説明を省略する。
【0113】
先ず、ロボット動作指令部CONTからコントローラ81にカセットD1の基板収納部D1aにおける被処理基板Wを取り出しに行く動作コマンドを送出する(図7のステップS3参照)。
【0114】
コントローラ81では、カセットステーションA1 に対する動作指令であることを判断し(図8のステップS32〜S33参照)、チャンネル811aとチャンネル811bの二つのチャンネル(図5参照)からチャンネル811aのカセットステーションA1 に対する取り出し動作用位置データをデータ選択部814にて選択する(図8のステップS322参照)。この位置データに基づいて先ずロボット100のアーム110をそのステーションA1 の方へ向くように旋回、且つ、昇降させ、そのステーションA1 へ向ける。このときのアーム110の位置は、アーム110が旋回や昇降により障害物Gに衝突する恐れのない位置(図3(B)中Qa)にある。次いで、アーム110を突出させステーションA1 における基板Wの下に入り込み、アーム110を若干上昇させ、基板Wを持ち上げ、その状態でアーム110を後退させる。このときのアーム110の位置は、基板Wが次のアーム110の旋回や昇降にあたり障害物Gに衝突する恐れのない位置(図3(B)中Qb)にある。その後ロボット動作完了信号をロボット動作指令部CONTに送る(図8のステップS36参照)。
【0115】
次に、ロボット動作指令部CONTからコントローラ81にオリフラアライナ733の基板載置部733aに被処理基板Wを置きに行く動作コマンドを送出する。
【0116】
コントローラ81では、オリフラアライナステーションBに対する動作指令であることを判断し(図8のステップS32〜S33参照)、チャンネル812aとチャンネル812bの二つのチャンネル(図5参照)からチャンネル812bのオリフラアライナステーションBに対する収納動作用位置データをデータ選択部814にて選択する(図8のステップS333参照)。この位置データに基づいて先ずアーム110をそのオリフラアライナステーションBの方へ向くようにアーム110を旋回、且つ、昇降させ、そのステーションBへ向ける。このときのアーム110の位置は、基板Wがアーム110の旋回や昇降により障害物Gに衝突する恐れのない位置(図3(A)中Pa)にある。次いで、アーム110を突出させ、その後所定距離降ろし、それにより基板載置部733a上に基板Wを載置し、その後アーム110をさらに若干下降させたのち、後退させる。このときのアーム110の位置は、アーム110が次のアーム110の旋回や昇降にあたり障害物Gに衝突する恐れのない位置(図3(A)中Pb)にある。
【0117】
このようにしてオリフラアライナ733の基板載置部733aに載置された基板Wは、その向きがオリフラ位置決めされる。
【0118】
次に、ロボット動作指令部CONTからコントローラ82にオリフラアライナ733の基板載置部733aにおけるオリフラ位置決め済み基板Wを取り出しに行く動作コマンドを送出する。
【0119】
コントローラ82では、オリフラアライナステーションBに対する動作指令であることを判断し(図9のステップS42〜S43参照)、チャンネル822aとチャンネル822bの二つのチャンネル(図6参照)からチャンネル822aのオリフラアライナステーションBに対する取り出し動作用位置データをデータ選択部824にて選択する(図9のステップS432参照)。この位置データに基づいてロボット200のアーム110でオリフラ位置決め済み基板Wを前記の取り出し動作用位置データによる動作と同様にしてステーションBから取り出し(図3(B)参照)、ロボット動作完了信号をロボット動作指令部CONTに送る。
【0120】
次に、ロボット動作指令部CONTからコントローラ82にエアロック室721の基板配置部721aにオリフラ位置決め済み基板Wを置きに行く動作コマンドを送出する。
【0121】
コントローラ82では、エアロックステーションC1 に対する動作指令であることを判断し(図9のステップS42〜S43参照)、チャンネル823aとチャンネル823bの二つのチャンネル(図6参照)からチャンネル823bのエアロックステーションC1 に対する収納動作用位置データをデータ選択部824にて選択する(図9のステップS443参照)。この位置データに基づいてロボット200のアーム110でオリフラ位置決め済み基板Wを前記の収納動作用位置データによる動作と同様にしてステーションC1 に配置し(図3(A)参照)、ロボット動作完了信号をロボット動作指令部CONTに送る。
【0122】
そして被処理基板Wが真空側基板搬送ロボット300によりエアロックステーションC1 からプラテン711に運ばれてイオン注入された後、エアロックステーションC2 に搬送される。
【0123】
次に、ロボット動作指令部CONTからコントローラ81にエアロック室722の基板配置部722aにおける処理済み基板W1を取り出しに行く動作コマンドを送出する。
【0124】
コントローラ81では、エアロックステーションC2 に対する動作指令であることを判断し(図8のステップS32〜S33参照)、チャンネル813aとチャンネル813bの二つのチャンネル(図5参照)からチャンネル813aのエアロックステーションC2 に対する取り出し動作用位置データをデータ選択部814にて選択する(図8のステップS342参照)。この位置データに基づいてロボット100のアーム110で処理済み基板W1を前記の取り出し動作用位置データにより動作と同様にしてステーションC2 から取り出し(図3(B)参照)、ロボット動作完了信号をロボット動作指令部CONTに送る。
【0125】
次に、ロボット動作指令部CONTからコントローラ81にカセットD1の基板収納部D1aに処理済み基板W1を置きに行く動作コマンドを送出する。
【0126】
コントローラ81では、カセットステーションA1 に対する動作指令であることを判断し(図8のステップS32〜S33参照)、チャンネル811aとチャンネル811bの二つのチャンネル(図5参照)からチャンネル811bのカセットステーションA1 に対する収納動作用位置データをデータ選択部814にて選択する(図8のステップS323参照)。この位置データに基づいてロボット100のアーム110で処理済み基板W1を前記の収納動作用位置データによる動作と同様にしてステーションA1 に収納し(図3(A)参照)、ロボット動作完了信号をロボット動作指令部CONTに送る。
【0127】
なお、ここでは説明を省略したが、その他の基板搬送動作についても同様にして行われる。
【0128】
本発明に係るロボットコントローラ81(82)によると、各取り出し収納ステーションA1 、B、C2 (A2 、B、C1 )については、該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データと、該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データとの二つの位置データが予め設定されているので、ロボット100(200)で該ステーションへ基板を取り出しに行かせるときは該取り出し動作用位置データに基づいて、ロボット100(200)で該ステーションに基板を置きに行かせるときは該収納動作用位置データに基づいて、ロボット100(200)を動作させることができる。そうすることでロボット100(200)が収納動作時に該ステーションに基板を置きに行って後退するとき、そのロボット後退動作距離を取り出し動作時のロボット後退動作距離よりも小さくさせることができ、ロボット100(200)の不要な移動距離を少なくできる。これにより基板移動に要する時間を短縮させることができ、ひいてはイオン注入装置の基板処理能力(基板処理スループット)をそれだけ向上させることができる。
【0129】
なお、イオン注入装置等に用いられる基板は現在8インチのものが主流であるが、今後このサイズが大きくなることが予想される。本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法及び装置では、イオン注入装置などの基板処理装置に適用する場合、基板サイズが大きくなるに従いロボットで基板を取り出しに行くときと、置きに行くときとのロボット後退動作距離の差をそれだけ大きくして、換言すればロボットの不要な移動距離をそれだけ少なくして基板移動に要する時間を短縮させることで、イオン注入装置等の基板処理能力をそれだけ向上させることができる。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させるロボット動作制御方法及び装置であって、ロボットの不要な移動距離を少なくして基板移動に要する時間を短縮させることができ、基板処理装置(例えばイオン注入装置など)に適用する場合に該処理装置の基板処理能力(基板処理スループット)をそれだけ向上させることができる基板搬送ロボット動作制御方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板搬送ロボット動作制御方法を実施する基板搬送ロボット動作制御装置の一例(ロボットコントローラ)を備えたイオン注入装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す大気側基板搬送ロボットの概略構成図であり、図(A)は該ロボットの概略側面図であり、図(B)は該ロボットの概略平面図である。
【図3】図(A)はステーションへ基板を置きに行くときのアームの状態を示すものであり、図(B)はステーションに基板を取り出しに行くときのアームの状態を示すものである。
【図4】図1に示す大気側基板搬送ロボット、カセット(カセットステーション)及びオリフラアライナ(オリフラアライナステーション)の斜視図及びロボットに接続されたエンドステーションコントローラの概略ブロック図である。
【図5】ロボットコントローラの概略構成のブロック図である。
【図6】ロボットコントローラの概略構成のブロック図である。
【図7】ロボット動作指令部の動作ルーチンの概略を示すフローチャートである。
【図8】ロボットコントローラの動作ルーチンの概略を示すフローチャートである。
【図9】ロボットコントローラの動作ルーチンの概略を示すフローチャートである。
【図10】イオン注入装置の一例の概略構成を示す平面図である。
【図11】図(A)は図10に示すロボットの概略側面図であり、図(B)は図10に示すロボットの概略平面図である。
【図12】図(A)はステーションへ基板を置きに行くときのアームの状態を示すものであり、図(B)はステーションへ基板を取り出しに行くときのアームの状態を示すものである。
【図13】図10及び図11に示す大気側基板搬送ロボット及びその周辺部分の拡大図である。
【図14】図(A)は基板保持用アームの先端部に基板が有る場合での該アームの後退状態を示すものであり、図(B)は該アームの先端部に基板が無い場合での該アームの後退状態を示すものである。
【符号の説明】
1 イオン源
2 質量分析器
3 分析スリット
4 加速管
5 四重極レンズ(いわゆるQレンズ)
6 スキャン装置
7 エンドステーション
70 エンドステーションコントローラ
71 ターゲット室
711 プラテン
721、722 エアロック室
721a、722a エアロック室721、722内の基板配置部
73 基板搬送室
733 オリフラアライナ
733a オリフラアライナの基板載置部
81、82 基板搬送ロボット動作制御装置
811a、812a、813a 取り出し動作用データ記憶部(チャンネル)
811b、812b、813b 収納動作用データ記憶部(チャンネル)
821a、822a、823a 取り出し動作用データ記憶部(チャンネル)
821b、822b、823b 収納動作用データ記憶部(チャンネル)
814、824 データ選択部
100、200 大気側基板搬送ロボット
110 基板保持用アーム
110a 基板保持用アーム110の先端部
120 伸縮駆動機構
121 上側アーム
122 下側アーム
130 回転駆動機構
130a 軸
140 昇降駆動機構
300 真空側基板搬送ロボット
1000 ロボット駆動台
A、A1 、A2 カセットステーション
B オリフラアライナステーション
C、C1 、C2 エアロックステーション
D1、D2 カセット
D1a、D1b、D1c、D1d カセットD1の基板収納部
D2a、D2b、D2c、D2d カセットD2の基板収納部
CL 軸130aの中心線に直交する水平ライン
CONT ロボット動作指命部
E アーム110に支持された基板の旋回範囲
F 基板を支持したアーム110の旋回範囲
G 各ステーションの一部等の障害物
H アーム110が無駄に後退している距離
P1 アーム110が障害物Gとの衝突を回避する位置
Pa、Qb 基板Wが障害物に衝突する恐れのない位置
Pb、Qa アーム110が障害物に衝突する恐れのない位置
W 被処理機板
W1 処理済み基板

Claims (2)

  1. ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させる基板搬送ロボット動作制御方法であり、
    前記基板搬送ロボットとして、少なくとも基板保持用アーム及び該アームを突出後退させる伸縮駆動機構を含むロボットを採用し、
    該基板搬送ロボットで基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う各取り出し収納ステーションについて、前記位置データとして、該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データと、該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データとの二つの位置データを予め設定しておき、且つ、該取り出し動作用位置データによるステーションからの前記ロボットの基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離より該収納動作用位置データによるステーションからの該基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離が小さくなるように該二つの位置データを設定しておき、 該取り出し動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該アームに保持された基板が障害物に衝突しない距離とし、
    該収納動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該基板保持用アームが障害物に衝突しない距離とし、
    前記ロボット動作指命部からの指示が、該ステーションへ基板を取り出しに行くものであるときには前記取り出し動作用位置データを、該ステーションに基板を置きに行くものであるときには前記収納動作用位置データを選択して、該選択した位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板搬送することを特徴とする基板搬送ロボット動作制御方法。
  2. ロボット動作指命部からの指示により、少なくとも二つのステーションに対して、該各ステーションごとに設定された、少なくとも基板保持用アーム及び該アームを突出後退させる伸縮駆動機構を含む基板搬送ロボット動作のための位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板を搬送させる基板搬送ロボット動作制御装置であり、
    前記ロボットで基板を取り出しに行くことと基板を置きに行くことの双方を行う各取り出し収納ステーションについての該ステーションへ基板を取り出しに行くための取り出し動作用位置データが予め設定された取り出し動作用データ記憶部と該ステーションに基板を置きに行くための収納動作用位置データが予め設定された収納動作用データ記憶部との二つのデータ記憶部と、
    前記ロボット動作指命部からいずれかの取り出し収納ステーションに対し基板搬送すべき旨の指示があると該ステーションについての前記二つのデータ記憶部から該指示に対応して一つの位置データを選択するデータ選択部とを含んでおり、
    前記取り出し動作用位置データ及び収納動作用位置データは、該取り出し動作用位置データによるステーションからの前記ロボットの基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離より該収納動作用位置データによるステーションからの該基板保持用アームの伸縮駆動機構による後退動作距離が小さくなるように設定してあり、
    該取り出し動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該アームに保持された基板が障害物に衝突しない距離であり
    該収納動作用位置データによるステーションからの基板保持用アームの後退動作距離は該後退動作の後のロボット動作において該基板保持用アームが障害物に衝突しない距離であり
    前記ロボット動作指命部からの指示が、該取り出し収納ステーションへ基板を取り出しに行くものであるときには前記取り出し動作用データ記憶部の位置データを、該ステーションに基板を置きに行くものであるときには前記収納動作用データ記憶部の位置データを前記データ選択部にて選択して、該選択された位置データに基づいて基板搬送ロボットを動作させて基板搬送することを特徴とする基板搬送ロボット動作制御装置。
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