JP4296629B2 - プリンタドライバ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタやマルチファンクションプリンタ、あるいはディジタル複写機を利用したプリンタ装置などにおいて印刷動作を制御するプリンタドライバに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PC(パーソナル・コンピュータ)等で作成されたドキュメント(文書、プレゼンテーション資料、CAD設計データ等)に対して、ドキュメントデータをプリンタやディジタル複写機ベースのマルチファンクションプリンタ等で印刷する機会が増えてきた。このような印刷を行うために、各アプリケーションは作成した印刷ジョブに対して1つのプリンタを指定して印刷動作を行う。
【0003】
そして、この印刷動作を実現するために、印刷ジョブのスプーリングと印刷ジョブの出力等の管理を行うプリンタドライバが起動しプリンティングを行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術においては、ユーザが印刷ジョブの実行を行ってから実際に印刷されるまでの時間が分かりにくいといった問題がある。例えば印刷ジョブが一時的に混雑している場合などは、ユーザが印刷要求してから印刷までに少し待たされることもある。
【0005】
ここで、印刷ジョブがプリンタに受け付けられたかどうかはプリンタのステータスを確認すれば分かる。しかしながら、この確認作業が煩わしいために当該作業を怠ると、印刷ジョブの発行をしていなかったと勘違いして印刷ジョブの再送信を行うことになる。また、印刷ジョブを発行したユーザがプリンタのステータス情報の確認方法を十分認識していないと、印刷が行われるまでに何度も印刷ジョブの送信を行ってしまうこともあり得る。
【0006】
そして、このようなことが行われると、同一印刷ジョブが無駄に発行されてしまうために、印字用紙やトナーまたはインクや電力が無駄に消費されてしまう。
【0007】
そこで、本発明は、意図しない印刷ジョブの発行を防止することのできるプリンタドライバを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のプリンタドライバは、アプリケーションからの印刷ジョブを受信する受信手段と、印刷ジョブをプリンタへ送信する送信手段と、受信手段により受信した印刷ジョブのアプリケーションの種類と印刷するファイル名および印刷ジョブの送られてきた時間を解析する解析手段と、解析手段により解析された印刷ジョブのログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段と、印刷ジョブログ管理手段によりすでに記録されている過去の印刷ジョブの中に今回受信した印刷ジョブと同一アプリケーションの同一ファイル名の印刷ジョブが存在する場合に、その中の一番新しい印刷ジョブの入力時刻と今回受信した印刷ジョブの入力時刻の時間間隔を算出する時間計測手段と、算出された時間間隔が所定の設定時間より短いときには印刷ジョブが二重に発行された可能性をユーザに通知してその再確認を促す確認手段と、確認手段に対する応答としてユーザから印刷不要を通知されたとき受信手段により受信した印刷ジョブを削除する削除手段とを有する構成としたものである。
【0009】
これにより、同一アプリケーションからの同一ファイルの印刷ジョブが設定時間より短い間隔で発行された場合にユーザに再確認が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブの発行を防止することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、アプリケーションからの印刷ジョブを受信する受信手段と、印刷ジョブをプリンタへ送信する送信手段と、受信手段により受信した印刷ジョブのアプリケーションの種類と印刷するファイル名および印刷ジョブの送られてきた時間を解析する解析手段と、解析手段により解析された印刷ジョブのログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段と、印刷ジョブログ管理手段によりすでに記録されている過去の印刷ジョブの中に今回受信した印刷ジョブと同一アプリケーションの同一ファイル名の印刷ジョブが存在する場合に、その中の一番新しい印刷ジョブの入力時刻と今回受信した印刷ジョブの入力時刻の時間間隔を算出する時間計測手段と、算出された時間間隔が所定の設定時間より短いときには印刷ジョブが二重に発行された可能性をユーザに通知してその再確認を促す確認手段と、確認手段に対する応答としてユーザから印刷不要を通知されたとき受信手段により受信した印刷ジョブを削除する削除手段とを有するプリンタドライバであり、同一アプリケーションからの同一ファイルの印刷ジョブが設定時間より短い間隔で発行された場合にユーザに再確認が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブの発行を防止することが可能になるという作用を有する。
【0012】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の発明において、時間計測手段における設定時間はユーザにより設定が可能になっているプリンタドライバであり、再確認を促すための判断時間設定値が自由に調整できるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1記載の発明において、受信手段により受信した印刷ジョブ内のテキスト情報に対してスペルチェックを行うスペルチェック手段を備え、確認手段は、スペルチェック手段によりスペルミスが発見されたときにはユーザに通知してその再確認を促すプリンタドライバであり、印刷要求をしたユーザに対してスペルミスがある印刷ジョブの修正が促されるようになっているので、スペルミスのある意図しない印刷ジョブの発行による印刷無駄を省くことが可能になるという作用を有する。
【0014】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の発明において、スペルチェックを行わない単語はユーザにより登録が可能になっているプリンタドライバであり、特殊な言葉に対してはスペルチェック機能が働かないので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという作用を有する。
【0015】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1記載の発明において、印刷ジョブを所定時間または所定容量だけ保存する印刷ジョブ格納手段と、印刷ジョブ格納手段に保存されている先の印刷ジョブと同一アプリケーションの同一ファイル名の印刷ジョブを新たに受け取ったときに、ファイル間のデータの差分を求める差分計測手段とを備え、確認手段は、差分計測手段により差分が生じないときにはユーザに通知してその再確認を促すプリンタドライバであり、同一ユーザから送信された印刷ジョブの内容が一致しているときにはユーザに再確認が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブの発行を防止することが可能になるという作用を有する。
【0016】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の発明において、印刷ジョブ格納手段に格納される印刷ジョブの保存時間および保存容量はユーザにより設定が可能になっているプリンタドライバであり、印刷ジョブ格納手段に格納されるファイルの容量や格納しておく時間の調整がユーザによりできるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の発明において、確認手段の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段が設けられているプリンタドライバであり、印刷ジョブに対する印刷情報の逐一の確認を止めることができるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという作用を有する。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0019】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図、図2は図1のプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、接続装置であるネットワーク5上には、アプリケーション1がインストールされてユーザによる印刷要求が行われるPC(端末機)2、プリントデータの制御を行うプリンタドライバ3によりドキュメントの印刷を実行するプリンタ4が接続されている。そして、アプリケーション1で発行された印刷ジョブ6はプリンタドライバ3に送られる。
【0021】
また、図2に示すように、プリンタドライバ3は、アプリケーション1からの印刷ジョブ6を受信する受信手段7と、印刷ジョブ6をプリンタ4へ送信する送信手段12と、印刷ジョブ6の印刷情報を解析する解析手段8と、アプリケーション1が設定した印刷ジョブ6のファイル名、印刷ページ数、印刷部数、カラー/モノクロといった印字形式等の解析手段8により解析された印刷情報を取得する印刷情報取得手段9と、印刷情報をアプリケーション1に通知する通知手段10と、印刷ジョブ6の印刷要求をしたユーザに印刷情報の再確認を促す確認手段11と、確認手段11の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段13とを有している。
【0022】
なお、図1および後述する実施の形態2〜4における図3、図5、図7では、夫々の装置が1台ずつネットワーク5上に接続されているが、必要な台数のPC2とプリンタ4を接続することができる。
【0023】
次に、以上の構成を有するネットワークプリンタの動作を説明する。
【0024】
まず、アプリケーション1で作成されたドキュメントをプリンタ4で印刷するために、アプリケーション1で印刷ジョブ6が発行される。そして、この印刷ジョブ6は、図1の▲1▼で示すように、プリンタドライバ3へ送られる。
【0025】
プリンタドライバ3では、送られてきた印刷ジョブ6が印刷情報取得手段9を用いて取得される。そして、解析手段8により、送られてきた印刷ジョブ6に対するファイル名・印刷枚数・印刷部数・カラー/モノクロや写真/文字等の印刷モード等の印刷情報が解析される。
【0026】
この解析の結果である印刷情報は、図1の▲2▼で示すように、一まとめにされて通知手段10によりPC2に送られ、PC2の表示装置を介してユーザに通知される。
【0027】
そして、ユーザ側では、確認手段11を用いて印刷情報の再確認を行う。このように、ユーザは、印刷情報を受信することでプリンタドライバ3に印刷ジョブ6が受け付けられたことを知ることができて、さらにこの印刷情報を見ることでユーザが望んだ印刷モードになっているかどうかを確認することができる。
【0028】
ユーザが確認手段11を用いて印刷情報の確認を行った結果、例えば本来カラー出力を望んでいたがモノクロモードになっていた場合には、変更箇所を再度設定して、図1の▲3▼で示すように、印刷要求の返事を通知する。また、変更がなければ、その旨を図1の▲3▼で示す流れで通知する。
【0029】
プリンタドライバ3はユーザからの返事を受信した後、図1の▲4▼で示すように、実際の印刷ジョブ6を送信手段12でプリンタ4に送信する。
【0030】
このように、本実施の形態によれば、印刷要求をしたユーザが不用意に同じ印刷ジョブ6を2回以上発行したり、あるいは、ユーザが望んでいない印刷モードによる印刷動作を避けることができる。そして、このように意図しない印刷ジョブ6の発行が防止されることで、印刷無駄を省くことが可能になる。
【0031】
なお、印刷ジョブ6に対する印刷情報の再確認が不要の場合には、ON/OFF手段13を用いてユーザが印刷ジョブ6の確認を止めることもできるので、ユーザの好みに合った設定ができる。
【0032】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図、図4は図3のプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【0033】
図示するように、本実施の形態においてプリンタドライバ3は、アプリケーション1からの印刷ジョブ6を受信する受信手段7と、印刷ジョブ6をプリンタ4へ送信する送信手段12と、印刷ジョブ6の印刷情報および印刷ジョブ6の送られてきた時間を解析する解析手段8と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6の印刷情報を取得する印刷情報取得手段9と、印刷情報をアプリケーション1に通知する通知手段10と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6のログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段14と、同一アプリケーションから所定の印刷ジョブ6を受け取った後に当該印刷ジョブ6と同一ファイル名の印刷ジョブ6を受け取るまでの時間を計測する時間計測手段15と、時間計測手段15により測定された時間が所定の設定時間より短いときには通知手段10によりユーザに印刷情報を通知してその再確認を促す確認手段11と、確認手段11の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段13とを有している。なお、前述の設定時間はユーザにより設定が可能になっている。
【0034】
次に、以上の構成を有するネットワークプリンタの動作を説明する。
【0035】
まず、アプリケーション1で作成されたドキュメントをプリンタ4で印刷するために、アプリケーション1で印刷ジョブ6が発行される。そして、この印刷ジョブ6は、図3の▲1▼で示すように、プリンタドライバ3へ送られる。
【0036】
プリンタドライバ3では、送られてきた印刷ジョブ6が印刷情報取得手段9で取得される。そして、解析手段8により、印刷ジョブ6に対するアプリケーションの種類とファイル名および印刷ジョブ6が送られてきた時刻が解析される。
【0037】
プリンタドライバ3に送られてきた印刷ジョブ6におけるこれらの解析結果は、印刷ジョブ6のログとして印刷ジョブログ管理手段14においてファイル毎に履歴が記録・保存される。
【0038】
次に、図3の▲1▼の流れで入力された印刷ジョブ6に対して、この印刷ジョブログ管理手段14にすでに記録されている過去の印刷ジョブ6の中から、同一アプリケーション1の同一ファイル名の印刷ジョブ6が存在するかどうかが検索される。そして、それに該当する過去の印刷ジョブ6が存在する場合には、その中の一番新しい印刷ジョブ6の入力時刻と現在入力されている印刷ジョブ6の入力時刻の時間間隔が算出される。
【0039】
算出された時間が予め設定されている時間よりも短いならば印刷ジョブが二重に発行された可能性があるので、このときには、図3の▲2▼に示すように、印刷情報を通知手段10でPC2に送り、表示装置を通してユーザに報知する。そして、ユーザ側では、印刷情報の再確認を確認手段11で行う。
【0040】
ユーザは、受信した再確認要求に対して本当に2回の印刷ジョブを発行すべきかどうかを判断し、内容通りに印刷を実行したい場合は、プリンタドライバ3に図3の▲3▼で示すように通知する。この通知がプリンタドライバ3の受信手段7で受信されると、図3の▲4▼に示すように、送信手段12で印刷ジョブ6がプリンタ4に送信されて印刷が実行される。また、印刷が不要な場合は、図3の▲3▼の流れでその旨を通知することにより、プリンタドライバ3に届いた印刷ジョブ6はクリアされる。
【0041】
このように、本実施の形態によれば、印刷要求をしたユーザが不用意に同じ印刷ジョブを2回以上発行することを避けることができる。そして、このように意図しない印刷ジョブ6の発行が防止されることで、印刷無駄を省くことが可能になる。
【0042】
なお、連続した同一ファイル名の印刷ジョブ6に対する印刷の再確認が不要の場合には、ユーザがON/OFF手段13を用いて印刷ジョブ6の確認を止めることもできるので、ユーザの好みに合った設定ができる。また、どのくらいの時間間隔で連続した印刷ジョブが入力された場合に再確認情報をユーザに発行するかの時間設定も、ユーザの好みに合った設定ができる。
【0043】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図、図6は図5のプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【0044】
図示するように、本実施の形態においてプリンタドライバ3は、アプリケーション1からの印刷ジョブ6を受信する受信手段7と、印刷ジョブ6をプリンタ4へ送信する送信手段12と、印刷ジョブ6の印刷情報を解析する解析手段8と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6の印刷情報を取得する印刷情報取得手段9と、印刷情報をアプリケーション1に通知する通知手段10と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6のログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段14と、同一アプリケーションから所定の印刷ジョブ6を受け取った後にその印刷ジョブ6内のテキスト情報に対してスペルチェックを行うスペルチェック手段16と、スペルチェック手段16によりスペルミスが発見されたときにはユーザに印刷情報を通知してその再確認を促す確認手段11と、確認手段11の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段13とを有している。なお、スペルチェックは、スペルチェックを行わない単語が登録されたデータベース17を参照して行われる。また、データベース17におけるスペルチェックを行わない単語は、ユーザにより登録が可能になっている。
【0045】
次に、以上の構成を有するネットワークプリンタの動作を説明する。
【0046】
まず、アプリケーション1で作成されたドキュメントをプリンタ4で印刷するために、アプリケーション1で印刷ジョブ6が発行される。そして、この印刷ジョブ6は、図5の▲1▼で示すように、プリンタドライバ3へ送られる。
【0047】
プリンタドライバ3では、送られてきた印刷ジョブ6が印刷情報取得手段9で取得される。そして、印刷ジョブ6の中のテキスト情報に対して、スペルチェック手段16によりスペルチェックが実行される。
【0048】
スペルチェックの結果、スペルミスのない印刷ジョブ6に対しては、図5の▲4▼で示した流れで送信手段12により印刷ジョブ6がプリンタ4に送信され、印刷が実行される。また、スペルミスが発見された場合、その結果が図5の▲2▼で示した流れで通知手段10によりPC2に送られ、表示装置を通してユーザに通知される。そして、ユーザ側では、確認手段11で印刷情報の再確認を行う。
【0049】
印刷情報を受信したユーザは、これに修正を加えて(あるいは未修正で良いとの判断であればそのままで)、図5の▲3▼に示した流れで返事を通知する。この通知がプリンタドライバ3の受信手段7で受信されると、図5の▲4▼で示したように、送信手段12で実際の印刷ジョブ6がプリンタ4に送信される。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、印刷要求をしたユーザに対してスペルミスがある印刷ジョブ6の修正が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブ6の発行による印刷無駄を省くことが可能になる。
【0051】
なお、印刷ジョブ6に対するスペルチェック機能が不要と感じる場合、それをON/OFF手段13を用いてユーザが止めることもできるので、ユーザの好みに合った設定ができる。また、人の名前や地名、専門用語などの特殊な言葉に対してスペルチェック機能が反応しないように、各PC2にインストールされたプリンタドライバ3毎にスペルチェック非対象単語のデータベース17を持つことにより、より使いやすい環境を実現することが可能になる。
【0052】
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図、図8は図7のプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
【0053】
図示するように、本実施の形態においてプリンタドライバ3は、アプリケーション1からの印刷ジョブ6を受信する受信手段7と、印刷ジョブ6をプリンタ4へ送信する送信手段12と、印刷ジョブ6の印刷情報および印刷ジョブ6の送られてきた時間を解析する解析手段8と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6の印刷情報を取得する印刷情報取得手段9と、印刷情報をアプリケーション1に通知する通知手段10と、解析手段8により解析された印刷ジョブ6のログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段14と、印刷ジョブ6を所定時間または所定容量だけ保存する印刷ジョブ格納手段18と、同一アプリケーションから所定の印刷ジョブ6を受け取った後に当該印刷ジョブ6と同一ファイル名の印刷ジョブを受け取ったときに、印刷ジョブ格納手段18に保存されている先の印刷ジョブ6と新たに受け取った後の印刷ジョブのデータの差分を求める差分計測手段19と、差分計測手段19により差分が生じないときにはユーザに印刷情報を通知してその再確認を促す確認手段11と、確認手段11の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段13とを有している。なお、印刷ジョブ格納手段18に格納される印刷ジョブ6の保存時間や保存容量はユーザが自由に設定できるようになっている。
【0054】
次に、以上の構成を有するネットワークプリンタの動作を説明する。
【0055】
まず、アプリケーション1で作成されたドキュメントをプリンタ4で印刷するために、アプリケーション1で印刷ジョブ6が発行される。そして、この印刷ジョブ6は、図7の▲1▼で示すように、プリンタドライバ3へ送られる。
【0056】
プリンタドライバ3では、送られてきた印刷ジョブ6が印刷情報取得手段9で取得される。そして、解析手段8により、印刷ジョブ6に対するアプリケーションの種類とファイル名および印刷ジョブ6が送られてきた時刻が解析される。この解析に基づいて調べられたアプリケーションの種類とファイル名に対して、そのPC2から既に受信済の印刷ジョブ6の履歴が調べられ、その履歴の中から同一アプリケーション、同一ファイル名のもので一番最新の印刷ジョブが検索される。
【0057】
そして、同一アプリケーション、同一ファイル名の印刷ジョブが存在しない場合には、図7の▲4▼で示す流れで、送信手段12により印刷ジョブ6がプリンタ4に送信され、印刷が実行される。
【0058】
また、同一ファイル名の印刷ジョブが存在している場合には、差分計測手段19によりその印刷ジョブと現在受信した印刷ジョブ6のファイルの内容が比較される。比較した結果、両者に差分が発生した場合には、図7の▲4▼で示す流れで送信手段により印刷ジョブ6がプリンタ4に送信されて印刷が行われる。一方、差分が発生しない場合は、図7の▲2▼で示す流れで確認手段11により印刷ジョブに対する再確認要求がユーザに対して行われる。すると、再確認要求を受信したユーザは、図7の▲3▼の流れで当該印刷ジョブ6を印刷するのかどうかの返事を通知する。ユーザにより印刷ジョブ6の実行の決定がされたならば、図7の▲4▼で示す流れで、送信手段12により印刷ジョブ6がプリンタ4に送信されて印刷が行われ、印刷の中止の決定がされたならば、プリンタドライバ3で受信された印刷ジョブ6はクリアされる。
【0059】
このような一連の処理の中で、図7の▲4▼の流れで実際に印刷動作が行われた印刷ジョブ6に対して、アプリケーションの種類に印刷ジョブ6の解析結果(アプリケーションの種類、ファイル名、印刷ジョブ受信時刻)と当該印刷ジョブ6が印刷ジョブ格納手段18に格納される。
【0060】
このように、本実施の形態によれば、印刷要求をしたユーザが不用意に同じ印刷ジョブを2回以上発行することを避けることができる。そして、このように意図しない印刷ジョブ6の発行が防止されることで、印刷無駄を省くことが可能になる。
【0061】
なお、同一ファイルの印刷ジョブ6に対する印刷の再確認が不要の場合には、ユーザがON/OFF手段13を用いて印刷ジョブ6の確認を止めることもできるので、ユーザの好みに合った設定ができる。また、印刷ジョブ格納手段18に格納されるファイルの容量や格納しておく時間の調整がユーザによりできるので、より使いやすい環境を実現することが可能になる。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、同一アプリケーションからの同一ファイルの印刷ジョブが設定時間より短い間隔で発行された場合にユーザに対して印刷情報の再確認が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブの発行を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0064】
ここで、時間計測手段における設定時間がユーザにより設定可能になっていれば、再確認を促すための判断時間設定値が自由に調整できるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという有効な効果が得られる。
【0065】
本発明によれば、印刷要求をしたユーザに対してスペルミスがある印刷ジョブの修正が促されるようになっているので、スペルミスのある意図しない印刷ジョブの発行による印刷無駄を省くことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0066】
ここで、スペルチェックを行わない単語がユーザにより登録が可能になっていれば、特殊な言葉に対してはスペルチェック機能が働かないので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという有効な効果が得られる。
【0067】
本発明によれば、同一ユーザから送信された印刷ジョブの内容が一致しているときにはユーザに対して印刷情報の再確認が促されるようになっているので、意図しない印刷ジョブの発行を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0068】
ここで、印刷ジョブ格納手段に格納される印刷ジョブの保存時間および保存容量がユーザにより設定が可能になっていれば、印刷ジョブ格納手段に格納されるファイルの容量や格納しておく時間の調整がユーザによりできるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという有効な効果が得られる。
【0069】
そして、確認手段の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段を設ければ、印刷ジョブに対する印刷情報の逐一の確認を止めることができるので、ユーザの好みに合った設定が可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図
【図2】図1のプリンタドライバの構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態2におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図
【図4】図3のプリンタドライバの構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態3におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図
【図6】図5のプリンタドライバの構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態4におけるプリンタドライバがネットワーク上に接続されたネットワークプリンタを示す説明図
【図8】図7のプリンタドライバの構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 アプリケーション
2 パーソナル・コンピュータ(端末機)
3 プリンタドライバ
4 プリンタ
6 印刷ジョブ
7 受信手段
8 解析手段
9 印刷情報取得手段
10 通知手段
11 確認手段
12 送信手段
13 ON/OFF手段
14 印刷ジョブログ管理手段
15 時間計測手段
16 スペルチェック手段
18 印刷ジョブ格納手段
19 差分計測手段

Claims (7)

  1. プリンタと端末機との間でプリントデータの制御を行うプリンタドライバであって、
    アプリケーションからの印刷ジョブを受信する受信手段と、
    前記印刷ジョブを前記プリンタへ送信する送信手段と、
    前記受信手段により受信した印刷ジョブのアプリケーションの種類と印刷するファイル名および前記印刷ジョブの送られてきた時間を解析する解析手段と、
    前記解析手段により解析された前記印刷ジョブのログを記録し管理する印刷ジョブログ管理手段と、
    前記印刷ジョブログ管理手段によりすでに記録されている過去の印刷ジョブの中に今回受信した印刷ジョブと同一アプリケーションの同一ファイル名の印刷ジョブが存在する場合に、その中の一番新しい印刷ジョブの入力時刻と今回受信した印刷ジョブの入力時刻の時間間隔を算出する時間計測手段と、
    前記算出された時間間隔が所定の設定時間より短いときには印刷ジョブが二重に発行された可能性をユーザに通知してその再確認を促す確認手段と
    前記確認手段に対する応答として前記ユーザから印刷不要を通知されたとき前記受信手段により受信した印刷ジョブを削除する削除手段とを有することを特徴とするプリンタドライバ。
  2. 前記時間計測手段における設定時間はユーザにより設定が可能になっていることを特徴とする請求項記載のプリンタドライバ。
  3. 前記受信手段により受信した印刷ジョブ内のテキスト情報に対してスペルチェックを行うスペルチェック手段を備え
    前記確認手段は、前記スペルチェック手段によりスペルミスが発見されたときにはユーザに通知してその再確認を促すことを特徴とする請求項1記載のプリンタドライバ。
  4. スペルチェックを行わない単語はユーザにより登録が可能になっていることを特徴とする請求項記載のプリンタドライバ。
  5. 前記印刷ジョブを所定時間または所定容量だけ保存する印刷ジョブ格納手段と、
    前記印刷ジョブ格納手段に保存されている先の印刷ジョブと同一アプリケーションの同一ファイル名の印刷ジョブを新たに受け取ったときに、前記ファイル間のデータの差分を求める差分計測手段とを備え
    前記確認手段は、前記差分計測手段により差分が生じないときにはユーザに通知してその再確認を促すことを特徴とする請求項1記載のプリンタドライバ。
  6. 前記印刷ジョブ格納手段に格納される前記印刷ジョブの保存時間および保存容量はユーザにより設定が可能になっていることを特徴とする請求項記載のプリンタドライバ。
  7. 前記確認手段の動作のON/OFF設定を行うON/OFF手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のプリンタドライバ。
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